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米流時評

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第6章3 復讐の世紀「核のアルマゲドン」中東戦争

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 ||| 復讐の世紀「核のアルマゲドン」中東戦争 |||
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衝撃のスクープ!中東核戦争はイスラエルとネオコンの陰謀だった
シリア対イスラエルの極地紛争は、イラン対米国の中東核戦争に発展するか?

ニューズウィークのジャーナリストが総力を結集してレポートする「The Whisper of the War」をオリジナル翻訳で紹介。これまでの記事、中東核戦争シリーズ第6章「ホワイトハウスのウォーゲーム」「2008年 核戦争の冬・チェニーのウォープラン」に続く完結編。
(翻訳文の無断転載は固くお断りします。ただし「本日の国際情報ヲチ」は例外。)


「2007年は外交努力でイラン(の核)を阻止できるかどうかが決まる年だ。万一今年の年末までに外交手段でイランが核兵器開発を止めなければ、2008年は軍事行動に出る年になる。」こう断言するのは、イスラエル政府の相当な地位につく高官である。
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また別の二人の消息筋によると、辞める数カ月前に、ワームザーは彼の周辺のほんの一握りの人物たちに、次のような話を漏らしていたそうである。
「チェニーは、イラン国内のナタンツにある核施設をイスラエルに限定ミサイルで攻撃させるようけしかける(pushing for)、という考えに取り憑かれている」とこぼしていたそうである。しかもそのターゲットはナタンツだけでなく、多分他の施設も攻撃目標としていたらしく、攻撃の本当の目的は「イラン政府を戦争へと駆り立てるためだ」というものであった。


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SEPTEMBER 26, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版第6章3 復讐の世紀「核のアルマゲドン」中東戦争_f0127501_6213945.jpg
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  N E W S W E E K | S P E C I A L

第6章3 復讐の世紀・中東戦争「核のアルマゲドン」
米国時間 2007年9月24日サイト掲出 | ニューズウィーク・10月1日号特集記事 | 訳『米流時評』ysbee
執筆陣:ダン・エフロン&マーク・ホーゼンボール/ワシントン|ロッド・ノードランド/エルサレム・中東デスク|クリストファー・ディッキー/ダマスカス・パリ・ニューヨーク|ジョン・バリー/ワシントン・米国本部政治デスク


第6章3 復讐の世紀「核のアルマゲドン」中東戦争_d0123476_15295011.jpg18. Runaways from V.P.'s office
The Iranian reaction would then give Washington a pretext to launch strikes against military and nuclear targets in Iran. (Wurmser's remarks were first reported last week by Washington foreign-policy blogger Steven Clemons and corroborated by NEWSWEEK.) When NEWSWEEK attempted to reach Wurmser for comment, his wife, Meyrav, declined to put him on the phone and said the allegations were untrue. A spokeswoman at Cheney's office said the vice president "supports the president's policy on Iran."

ホワイトハウススタッフの潰走
万一イランの核施設が攻撃された場合のイランの反撃を予測した内容は、米国政府をしてイラン国内の核と軍事施設に対して爆撃を開始するための判断材料を与えるには充分であった。(この件に関するワームザーの見解が最初にレポートされたのは、ワシントンからスティーブン・クレメンスが発信する外交政策に関するブログ上であり、ニューズウィークでも直ちにその事実を確認した。)
しかしニューズウィークがこのコメントに関してワームザー本人に直接取材しようとした際には、ワームザーの妻マイラヴ・ワームザーが「(イスラエルのシリア攻撃に関して米国首脳と謀議があったという)疑惑は真実ではない」と断って、夫のデーヴィッド・ワームザーへ電話を取り次ぐのを拒否した。また副大統領執務室の広報官も、チェニーは「イランに関してはブッシュ大統領の政策を支持している」と答え、それ以上の質問を退けた。

19. Preparations for war "Crisis committees"
In Iran, preparations for war are underway. "Crisis committees" have been established in each government ministry to draw up contingency plans, according to an Iranian official who asked for anonymity in order to speak freely. The regime has ordered radio and TV stations to prepare enough prerecorded programming to last for months, in case the studios are sabotaged or employees are unable to get to work. The ministries of electricity and water are working on plans to maintain service under war conditions.
イラン「危機対策委員会」で戦時体制
一方イランでは、戦争準備が着々と進んでいる。イラン政府の各省には「危機対策委員会」が設置され、担当部門の対応策を練っているそうである。この情報は、米国と自由に話せる状況ではないために匿名を希望するイラン政府高官から聞いた話である。さらにイラン政府は、同国のラジオ・テレビ局に対し、万一放送局のスタジオが妨害活動にあったり、スタッフが職場に出られない状況が発生した場合に備えて、前もって録音しておいた番組を数カ月放送できるような準備をするよう勧告した。また電気水道省では、戦時体制に逢っても同じく長期にわたって電気水道のサービスを続行できるような計画にそって、すでに営業が切り替えられている。
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イスラム教のモスク特有の色鮮やかなタイルモザイクで彩られたヘラットの寺院外壁

20. Khamenei sent envoys to Europe
Supreme Leader Ayatollah Ali Khamenei has also sent envoys to reach out to European negotiators recently, in the hopes of heading off further sanctions or military action. The question may not be whether America is ready to attack, but whether Israel is. The Jewish state has cause for worry. Iranian President Mahmoud Ahmadinejad vows regularly to destroy the country; former president Hashemi Rafsanjani, considered a moderate, warned in 2001 that Tehran could do away with Israel with just one nuclear bomb.
カメネイ師は欧州要人へ外交特使派遣
イスラム革命政府イランの総帥であるアヤトラ・アリ・カメネイ師も、今回の事態を深刻に捉えて緊急会談を持つべく、ごく最近になってヨーロッパ諸国の外国交渉の要人の元へイランの外交特使を派遣した。その目的は、今まで以上の経済封鎖と軍事衝突を避けるためである。この会談で問題視されるのは、アメリカがイランに対する攻撃準備態勢にあるかではなくて、むしろイスラエルがその状況にあるか、という点である。
この中東のユダヤ人国家に関しては、今までも心配の種を撒いてきた。イランのマムード・アフマディネジャド大統領は、機会あるごとにこの国を叩きつぶすと宣言してきた。イランの前首相で比較的穏健派として通っているハシェミ・ラフサンジャニ氏でさえ、2001年の時点で、イラン政府はたった一個の原爆でイスラエルを亡き者にできると警告を発したことがある。
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イランのカメネイ師の肖像画とアフマディネジャド大統領/イランの駐米大使/シリアの駐米大使/ブレア元英首相

21. With just one nuclear bomb....
In Tel Aviv last week, former deputy Defense minister Ephraim Sneh concurred. Sneh, a dovish member of Israel's Parliament and a retired brigadier general, took a NEWSWEEK reporter to the observation deck atop the 50-story Azrieli Center. "There is Haifa just over the horizon, Ben-Gurion airport over there, the Defense Ministry down below," he said, to show how small the country is. "You can see in this space the majority of our intellectual, economic, political assets are concentrated. One nuclear bomb is enough to wipe out Israel."
たった一発の原爆で消失するイスラエル
先週イスラエルのテルアビブでも、エフレイム・スネー副国防相が同様の見解を述べた。スネー氏はイスラエル国防軍IDFの連隊長を退役した軍人であるが、イスラエルの国会議員の中ではハト派のメンバーとして知られている。ニューズウィークの記者がインタビューした際に、彼は50階建ての高層ビル、アズリエリセンターへと記者を連れ出し、最上階の展望台から市中を見渡してこう言った。
「あそこの地平線に見えているのがハイファ。あっちに見えるのはベングリオン飛行場で、その下に見えるのが国防省。」彼はそれぞれの場所を指し示しながら、このイスラエルがいかに小さな国であるかを一望の元に見せてくれた。「ここから眺めただけでも、わが国の情報と政治経済の中枢機関の大半がすっぽり納まっている。イスラエルを地上から消し去るには、たった一発の原爆だけで充分だ。」
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昨年夏のレバノン戦争でキリアットシャモーナ侵攻のイスラエル軍からヒズボラに向けて日夜発射されたミサイル

22. Not only nuclear sites, but also missiles'
But can the Israelis destroy Iran's nuclear program? Gardiner, the war-gamer, says they would not only need to hit a dozen nuclear sites and scores of antiaircraft batteries; to prevent a devastating retaliation, they would have to knock out possibly hundreds of long-range missiles that can carry chemical warheads. Just getting to distant Iran will be tricky for Israel's squadrons of American-made F-15s and F-16s.
イスラエルとイランのミサイル軍事力
しかし逆に(対抗手段として)イスラエル軍はイランの核兵器開発を潰滅できるだろうか? 
冒頭で出てきた戦争の策士ガーディナー氏は、この疑問に対しこう答える。「イスラエルは、イラン国内に散在する数十カ所の核関連施設と、数多くの対空ミサイル砲撃施設を爆破する必要があるだけではとどまらない。壊滅的な反撃を阻止するためには、おそらく数百機もあると言われる長距離ミサイルの発射施設を破壊しなくてはならない。それらのミサイルには、化学兵器を搭載した弾頭が積まれる可能性があるからだ。ひいき目に見ても、米国製の F-15 と F-16 の戦闘爆撃機で編成されたイスラエル空軍の編隊にとって、イランの軍事施設を潰滅するのは至難の業だろう。」
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イスラエル空軍の戦略爆撃機 イスラエル国防軍は陸軍空軍ともに中東では比肩する者のない軍事力を誇示する

【米国時間 2007年9月26日 訳『米流時評』ysbee】

第6章3 復讐の世紀「核のアルマゲドン」中東戦争_d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/6260477
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/6260477

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次号 第6章完結編 暴かれた大謀略・イスラエルとネオコンの中東「核の戦略」へ続く
以下「中東核戦争」の記事を連載で掲載しております。なにぶん事態が極めて流動的であり、参考記事も膨大なため、掲出順序やタイトルの変更もございますので、よろしくご了承ください。

||| 中東核戦争 特集記事 |||
第6章3 復讐の世紀「核のアルマゲドン」中東戦争_d0123476_8345660.jpg序 章 中東核戦争前夜?急浮上するシリア対イスラエル核紛争
第1章 戦争挑発行為?イスラエル爆撃機のシリア領空侵犯
第2章 シリア対イスラエル 中東核戦争の危機は本物か
第3章 新・ジェリコの闘い イランのミサイル報復作戦
第4章 核のターゲットは駐留米軍 国連とEUの経済制裁
第5章 消された記事『中東代理戦争・シリアvsイスラエル』
第6章 囁かれる中東核戦争
   中東核戦争6.1 ホワイトハウスのウォーゲーム
   中東核戦争6.2 2008年核戦争の冬・チェニーのウォープラン
   中東核戦争6.3 復讐の世紀・中東戦争「核のアルマゲドン」
   中東核戦争6.4 暴かれた大謀略・イスラエルとネオコンの中東核の戦略
第7章 驚愕!原爆搭載機B-52飛行事件は米空軍内のクーデターか?
第8章 ラマダンとヨムキッパー 沈黙の壁を崩したネタニヤフ
第9章 新冷戦中東編 モサドとCIAのニューインテリジェンスウォー


||| 『米流時評』 特集記事 |||
中東のパワーラビリンス 特集 | イラク戦争 関連記事特集 | 安倍首相辞任と総裁選 特集

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異 国 の 海 に は ほ の 甘 い 風 が 吹 く第6章3 復讐の世紀「核のアルマゲドン」中東戦争_d0123476_8505957.jpg

いつもご愛読いただき、大変ありがとうございます。
「ブッシュの戦争」はイラク戦争だけでは終りません。
ネオコンの描いた「中東ニューワールド」の構想では、
初めから、イランが最終のゴールとしてありました。
地図を見れば、アフガニスタンとイラクにはさまれ、
石油利権をめぐるオセロゲームに出たのは一目瞭然。
ブッシュ家とサウディ王室の関係も大きな要因でしょう。


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おかげさまで政治ニュースでベスト10に入ってます。 ぽちっ!
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by ysbee-2 | 2007-09-26 16:15 | 中東核戦争
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世界の動きがよくわかる!激動する国際情勢を、欧米メディアでディープに読む…世界の「今」と真実探求に関心ある知的冒険者へ送るグローバル情報満載ブログ


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