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不屈のブット、テロリストに宣戦布告

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    ||| 不屈のブット、テロ対抗の民主宣言 |||
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パキスタンの平和と民主化をはばむタリバンとアルカイダに宣戦布告
帰国歓迎パレード自爆テロの犠牲者136名 暗殺を免れた翌日の挑戦


米国時間 2007年10月19日 | パキスタン・カラチ発 現地速報 | パキスタンの元首相バベナジル・ブット女史は、8年の亡命生活を終え18日帰国し、カラチ市内での盛大な歓迎パレードに出迎えられたが、自爆テロの攻撃によって中断された。ブット女史暗殺を狙ったと思われる今回のテロでは、彼女を支持する一般市民136名が犠牲になった。一夜明けた19日金曜朝、ブット女史は犯人がアルカイダとタリバンであると指摘し、ムスリム過激派の復権を阻止して、パキスタンに民主主義を再建することに命を賭けると宣言した。彼女は声明の中でこう表明している。「私は、偉大なわが国が彼らに屈するような状況には絶対させません。」
Bhutto: No Surrender to Militants
Former Pakistani prime minister says two plotters thwarted in deadly blast
OCTOBER 19, 2007 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee
KARACHI, Pakistan — Former Prime Minister Benazir Bhutto, her return from exile shattered by a suicide attack, blamed al-Qaida and Taliban militants Friday for the assassination attempt against her that killed at least 136 people, and declared she would risk her life to restore democracy in Pakistan and prevent an extremist takeover. She said on the statement that she would not “surrender our great nation” to them.

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OCTOBER 19, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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A s s o c i a t e d P r e s s | B R E A K I N G

暗殺を免れたブット元首相、タリバンとアルカイダに宣戦布告
米国時間 2007年10月19日午前9時54分 | カラチ発現地速報/AP通信 | 訳『米流時評』ysbee


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1. 'We are not prepared to surrender'
“We believe democracy alone can save Pakistan from disintegration and a militant takeover,” Bhutto said at a news conference less than 24 hours after bombs exploded near a truck carrying her in a festive procession marking her return from eight years of self-imposed exile. “We are prepared to risk our lives and we are prepared to risk our liberty, but we are not prepared to surrender our great nation to the militants,” the pro-Western leader added.
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夜中に自爆テロのあった翌日、すぐに犯人の陰にいると見られるタリバンとアルカイダに宣戦布告するブット女史

「テロリストには断じて屈さない」
「われわれは、民主主義だけが、分裂の危機とテロリストの復権からパキスタンを救えると信じています」ブット元首相は前日のテロ爆破から1日とおかずに行なった記者会見で、こう決意を述べた。今回のテロ襲撃は、8年間の亡命から帰国した元首相の祖国復帰を記念して挙行された祝賀パレードの最中に、彼女を乗せたトラックの近くで自爆テロが爆発物を起爆した事件である。
「われわれは、祖国のために自らの命も自由も賭する覚悟はできています。しかし、テロリストの脅威に屈して、この偉大な祖国を手渡すつもりはありません。」親欧米派として知られるPPP=パキスタン人民党の党首ブット女史は、こう明言した。

2. 'Elections will be held on time'
She said she was confident the government would take measures to prevent it. Pakistan’s Information Minister Mohammed Ali Durrani said parliamentary elections would go ahead as planned, despite the attack on Bhutto. “We reiterate our confidence that, God willing, the political process in the country will continue,” Durrani told reporters. “Elections will be held on time.”
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大統領三選を図るムシャラフは、法務長官を更迭して憲法改悪を企んだが、全国の弁護士連盟以下国民の猛反発を買う。失地回復のためブット元首相の人気にあやかる連立政権をもちかけ、国外追放を解いたのがブット帰還の契機。

情報相「選挙は予定通り実行」
ブット女史は、パキスタン政府が必ずやテロ活動を防止する対策をとるだろうと確信している、とも述べた。一方パキスタンの情報相モハンメド・アリ・ダーラニ氏は、ブット女史に対するテロ襲撃があったにも拘らず、国会の総選挙は予定通り来年1月に実施すると発表した。「われわれは、この国の政治的プロセスは神の思し召しで継続できると確信していると、何度でも繰り返しましょう。選挙は予定の期日通りに実行されます」ダーラニ氏は記者団に向かってこう明言した。

3. Prior warning of suicide squads
Bhutto, who came home to lead her party in January parliamentary elections, said she had been warned before returning that Taliban and al-Qaida suicide squads would try to kill her, saying a “brotherly” nation provided her with a list of telephone numbers of suicide squads. The former premier presented a long list of foes who would like to see her dead — from loyalists of a previous military regime that executed her politician father to Islamic hard-liners bent on stopping a female leader from modernizing Pakistan.
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ブット女史が故郷の土を踏んだ18日木曜は各地で歓迎のイベントが催され、パレードの人出は30万人とも言われる

事前に自爆テロ犯潜入の警告
来年1月に行なわれる議会総選挙で、PPP=パキスタン人民党を率いる党首のブット女史は、タリバンとアルカイダの自爆テロリスト軍団が、彼女を殺そうと狙っているという警告を、帰国する前の段階で知らせられていたと言う。パキスタンのかつての元首は、その情報源である「パキスタンの兄弟分の国」が、一連の自爆テロリストの電話番号のリストを彼女に手渡してくれたと語り、彼女の死を望む仇敵の長いリストを、記者会見に集まった記者団に示してみせた。その中には、パキスタンの大統領と首相を暦任した伝説的政治家である彼女の父親を処刑した、かつてのクーデターによる軍事政権の信奉者に始まって、女性の元首を是が非でも廃止して、パキスタンの近代化を阻止しようとするイスラム強硬派までが列記されていた。

4. 'Some abuse their positions and powers'
She said she warned of that threat in a letter Tuesday to Pakistan’s current military leader, President Gen. Pervez Musharraf, with whom she has been negotiating a possible political alliance. “There was one suicide squad from the Taliban elements, one suicide squad from al-Qaida, one suicide squad from Pakistani Taliban and a fourth — a group — I believe from Karachi,” she said. Bhutto said it was suspicious that streetlights failed as her procession made its way from Karachi’s airport toward downtown Thursday night. She said cell phone service also was out. “I’m not accusing the government, but certain individuals who abuse their positions and powers,” she said.
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軍事クーデターで大統領の座に就いたムシャラフは政府軍の総司令官の座に着いたままなので、軍事独裁政権的傾向の行政形態で経済面がおろそかになり、国民の不満がつのった結果、タリバンシンパを生み出してもいる。ブット女史が1月に首相に再選された場合の並立政権の可能性が両者間で話し合われ、その結果8年ぶりに今回の帰国が実現した。

「地位と権力を利用した誰かの仕業」
ブット女史はこの死の脅しの事実を手紙に書き、パキスタンの現在の軍部総指揮官でもあるペレス・ムシャラフ大統領へ送って警告を促した。ムシャラフ大統領とは、パキスタンの指導者として共同統治の可能性を話し合いで交渉している最中でもある。「自爆テロの軍団は、アフガニスタンのタリバン中枢から一軍、アルカイダ側からも一軍、パキスタン国内のタリバンから一軍、そして4番目のグループは、私が思うにカラチからだと思います」と彼女は死の脅しの詳細を語った。
また女史は爆破当時の状況を振り返り、木曜夜カラチ空港から都心へ向けて進んでいた帰国歓迎パレードの道すがら、沿道の街灯がすべて停電になっていた事実は疑惑の余地があると語った。また同時に携帯のサービスもストップしていたと言う。「私が非難したいのは政府ではなくて、政府内の地位と権力を濫用したある個人の仕業だと思います」と糾弾した。

5. Pointed to the family foe
She pointed to supporters of the former military regime of Gen. Mohammad Zia ul-Haq, who seized power in 1977 and hanged her father, deposed Prime Minister Zulfikar Ali Bhutto. Zia also jailed Benazir Bhutto several times before his death in a mysterious plane crash in 1988.
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左:波瀾万丈の人生を送りながらもパキスタンの近代化に奔走するブット女史/中:父親と2代にわたる宿敵のジア・ウルハク将軍/右:パレードを取材撮影中に爆破テロを目撃したパキスタンのAP通信特約カメラマン B.K.バガシ氏

ブット家一族の政界の仇敵に疑惑
ブット女史は、先代の軍事政権指導者モハンマド・ジア・ウルハク将軍の政権支持者たちが、今回のテロ爆破事件の陰にいると糾弾した。ウルハク氏は77年の軍事クーデターで政権の座に就き、当時の国家元首で女史の父親でもあるズルフィカール・アリ・ブット首相を排斥して、絞首刑に処した人物である。ジア将軍はその後も、政敵であったベナジール・ブット女史に嫌疑をかけて、数回投獄を繰り返した。しかしウルハク将軍自身は、88年に疑惑の飛行機事故で他界している。

6. Bhutto family's nemesis, General Ul-Haq
Bhutto said the military thugs of the 1970s who terrorized her family and today’s Islamic militants share the same thirst “to kill and maim innocent people and deny them the right to a representative government.” All of them want to destabilize Pakistan, and the suicide bomb attack was part of that campaign, she said. “It was an attack by a militant minority that does not enjoy the support of the people of Pakistan, that has only triumphed in a military dictatorship,” she said.
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イスラム過激派とウルハク後継者に疑惑
ブット女史自身は、ブット家の一族を恐慌に陥れたウルハク将軍を「70年代の軍隊の悪党」と呼んでおり「今日のイスラム過激派のテロリストも将軍と同様に、罪もない人々を殺したり傷つける血に飢えた暴力の権化であり、他者が政府を代表する権利を否定する独裁者である」と指摘している。また「彼らはすべて共通してパキスタンが不安定で不穏な国家となるのを望んでおり、自爆テロもその作戦の一環である」とも糾弾する。
「今回の攻撃は過激派ゲリラの少数派によるもので、彼らはパキスタン国民の支持を得ていません。このような凶行がもてはやされるのは、軍事的独裁政権においてのみです。」

7. 'Showing enemies of our War on Terror'
Washington said the blasts showed the challenges as Pakistan tries to build a moderate Islamic democracy. “It tells you a lot about the kinds of people we are battling against every day, that any flicker of democracy they want to find a way to beat it down and stamp it out,” said White House deputy press secretary Tony Fratto.
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ホワイトハウス「テロ戦争の敵」
米国政府は、今回のテロ爆破事件を、パキスタンが穏健なイスラム国家における民主主義を築こうと努力している最中に起った、自由主義国家への挑戦を意味していると見解を表明した。
「今回の事件は、テロ戦争でわれわれが毎日たたかっている相手が、どういう類いの人間であるかを如実に物語っている。つまり、いかなる民主主義を標榜しても、彼らはそれを叩きつぶす方法を編み出し、亡き者にしようと狙っている」ホワイトハウスの副広報官トニー・フラット氏は、ブッシュ政権のテロ戦争の敵の存在を強調した。  »» 次号へ続く

【米国時間 2007年10月19日 訳『米流時評』ysbee】

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by ysbee-2 | 2007-10-19 13:08 | テロとスパイ陰謀
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