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米流時評

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第2話 衝撃の核密輸ルート・ドバイネットワーク

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 ||| 核の闇取引ルートとドバイネットワーク |||
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英国エージェントが暴露する核取引の闇市場とドバイネットワーク

米国時間 2007年10月30日 | NBCニュース特捜班スクープ |『米流時評』ysbee 訳
元英国関税局エージェント、アティフ・アミンが暴露する、グローバルな核のブラックマーケットとドバイーパキスタンの核コネクションの第2話。»» 以下全部で4部に分けてお送りする、核の密輸ルートのインテリジェンス秘話『ドクター・カーンと核のネットワーク』
第1話「ドクター・カーンのグローバルな核のブラックマーケット」
第2話「英米 » ドバイ » パキスタン » リビア の核の密輸ルート」
第3話「北朝鮮とイランの核所有はカーン発ドバイ経由」
第4話「グローバルな新しい核の時代を許した恐怖の構図」

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パキスタン”核の父”ドクター・カーン/新刊書「イスラム爆弾」で核の闇取引の内情を暴露した元英国捜査官アミン

Dr. Khan's Nuclear Connection: Pakistan » Dubai » Iran
An illicit funneling from the West through Dubai to Pakistan and beyond
OCTOBER 30, 2007 EST | NBC News — BREAKING | Translation by ysbee
By Richard Greenberg and Robert Windrem — NBC News Special Investigation Team
Part 1: Dr. Khan's Global Black Market for Nuclear Technology
Part 2: Nuclear Ring Connection via Dubai to Pakistan and Libya
Part 3: Shipment of Nuke-Tech from Khan via Dubai
Part 4: Horrific Development of the Global Nuclearization


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NOVEMBER 1, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版第2話 衝撃の核密輸ルート・ドバイネットワーク_f0127501_6213945.jpg
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  Associated Press | B R E A K I N G

第2話 「デュバイ » パキスタン » リビアの核コネクション」
米国時間 2007年10月30日午前8時20分 | NBCニュース特捜班スクープ | 『米流時評』ysbee 訳
By リチャード・グリーンバーグ/ロバート・ウィンドレム | NBCニュース特捜班プロデューサー


1. Investigation on 'A.Q. Khan network'
第2話 衝撃の核密輸ルート・ドバイネットワーク_d0123476_8593595.jpgAccording to Amin, Dubai officials told him the number was registered to Green Crest Industries (M.E.) Ltd. Amin and a local police officer paid a visit to Green Crest, where, Amin said, he explained in English the focus of their inquiry. “This was an overt investigation, so I didn’t make it secret that I was there to investigate … the A.Q. Khan network,” he said.
「カーン博士ネットワーク」を捜査
このストーリーの情報源である元英国関税局エージェント、アミンの話は続く。
第1話の最後で出てきた押収した証拠品のひとつ、容疑者の日記に書かれてあったドバイの電話番号はドバイの関税役人の協力で、元々は米国メリーランド州のグリーンクレスト・インダストリーズという法人が契約した事がわかった。アミンはその時の捜査状況を細かに解説する。アミンは早速、現地ドバイの警察と一緒にそのグリーンクレスト社のドバイ支社を訪れた。この一件は公開捜査だったので、アミンは隠す事もなく最初に英語でこう質問を切り出した。「私がここにやってきたのは、A.Q.カーンのネットワークについて捜査するためだ。」
砂漠の土地を運河と灌漑で緑化、無税を売り物に世界中から開発計画を誘致するドバイはグローバル資本のマグネットでもあり計画途上の高層建築が目白押しの状態

2. Investigation on Maryland company
The Green Crest manager said he had never heard of Khan, Amin recalled, but then another employee appeared to contradict him, interjecting in Urdu (a language Amin understands): “Oh, yeah, Khan, he comes here all the time.”
メリーランド本社「グリーンクレスト」の浮上
グリーンクレスト社の支社長は、アミンの英語での質問に対して「カーンという名前は一度も聞いたこともない」と答えた。そこでアミンは機転を利かして、今度はその支社長が理解できないウルドゥ語で、その支社にいた他の現地従業員に同じ質問を問いかけた。するとその従業員からは、まったく別の答えが返ってきた。
「ああ、もちろん知っていますよ。カーンなら、ここにはいつも来てますよ。」
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ドバイを一歩離れるとアラビア半島内陸は一面の砂漠 不毛の地を運河と灌漑でオアシスに一変する開発手法は世界一

3. Channeling the all connections
Green Crest Chairman S.M. Farooq later denied in an interview with the National Security News Service that Khan had ever visited Green Crest, though they seemed to have other ties.
The news agency also reported that Farooq served on the boards of several organizations with Khan.

クレスト社ファルーク会長の隠蔽
この件に関しては後日談があり、米国のナショナルセキュリティ・ニューズサービスがグリーンクレスト本社のS.M.ファルーク会長にインタビューした際に、カーン博士がグリーンクレスト社を訪れたことがあるかどうかという質問に対して、ファルーク会長はそう言う事はないと否定の返事をした。しかし、実際には彼らの間には、まったく別のつながりがあったという事実が待っていた。ナショナルセキュリティ・ニュースのレポートでは、別のエピソードでその事実を紹介している。グリーンクレスト社のファルーク会長は、実はカーン博士の所属するいくつかの組織の役員としても名を連ねていたという事実である。
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UAEは国を挙げて観光事業にも熱心 砂漠もアクティビティのステージとなりサンドスキーを楽しむツーリスト

4. Funneling nuke via Dubai and beyond
Falooq was vice chairman of the A.Q. Khan Institute of Biotechnology and Genetic Engineering; more significantly, for years, Farooq’s companies allegedly helped procure nuclear technology for Khan’s bomb program in Pakistan. Amin said he believed that he was unraveling an illicit pipeline funneling nuclear technology from the West through Dubai to Pakistan until he made a shocking discovery: evidence that nuclear technology was being shipped to Libya.
米国 » 英国 » ドバイ » パキスタン の核ルート
その中のひとつ、「A.Q. Khan Institute of Biotechnology and Genetic Engineering=A.Q.カーンバイオテック遺伝子技術研究所」では、副会長職に就いていた。また両者の密接な関係を示すもっと顕著な例は「国際的に禁じられている核兵器製造技術に関して、カーン博士がパキスタンで原爆を開発するのを、ファルークの会社は秘密裏に援助していた」という事実であり、このことも捜査で明るみに出た。
アミン自身はその事実を抑えた時点で、禁断の核兵器技術を密輸するパイプラインをついに掘り起こしたと確信した。その密輸ネットワークは、英国と米国に端を発して、ドバイを経由して、パキスタンへとつながり、そしてその先に待っていたのは、驚くべき衝撃の事実であった。核兵器製造技術の出荷先として浮上してきたのは、なんとリビアだったのである。
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古くからユーラシア一帯で情報伝達手段として重用されたFalconry 現在でも優秀な鷹匠が観光客に手並みを披露する

5. Illicit shipping via Deepsea Freight Services
One entry in Siddiqui’s files led Amin to Deepsea Freight Services, where, he said, a “very nervous and very fidgety” manager handed over a binder of documents indicating that Siddiqui’s shipments were going to companies controlled by Tahir in Dubai, then being reshipped to companies in Pakistan.
「深海輸送サービス」の禁じられた転送
シディキから押収した証拠書類のひとつから、アミンは「Deepsea Freight Services=深海輸送サービス」という会社を突き止めた。アミンはまた早速この会社に捜査に出向いたが、アミンいわく、ひどくうろたえて神経をとがらせた支社長が、一抱えの書類をフォルダーごと彼に手渡した。その書類ではシディキの輸出した荷物の受取人は「ドバイのタヒール」宛てとなっており、ドバイからさらに転送されて、最終的にはパキスタン国内の数カ所の会社に送られている事がわかった。
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アラビアの砂漠、隊商貿易とは切り離せないラクダも、現在ではラクダレースの選手としてスポーツ産業の担い手

6. UETC as Khan Labo's 'Front' in Pakistan
Among the companies was United Engineering and Trading Co. (UETC), which Amin described as a Khan Research Laboratories “front” long suspected of illicit procurement of nuclear technology for Pakistan.
UETC: カーン研究所のフロントデスク
その会社のひとつは「UETC: United Engineering and Trading Co./ユナイテッド・エンジニアリング貿易会社」といい、アミンの捜査で明らかになったのは「その法人の実態は、実はパキスタンの核兵器製造技術の密輸ルートでカーン調査研究所の”フロントデスク”の機能を果たす組織として、長い間疑惑の対象だった」という事実であった。
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世界中のラリーファンが待望するパリ・ダカールレースを模して作られた、ドバイ郊外のデザートラリー・サーキット

7. Intercepting inspection by Dubai police
Officials at Green Crest did not respond to requests for comment. Neither company has been accused of violating laws. Amin said his visits to Green Crest and Deepsea drew the attention of Dubai police officials, who took the evidence he had collected and told him that all future investigative requests would need to be handled through them, essentially relegating him to the office and ending any meaningful inquiry.
意図的に捜査を妨害するドバイ警察
捜査する中で浮かび上がってきた数々の疑惑に関して、アミンはグリーンクレスト社の役員に質問を投じたが何の回答も寄せられなかった。また、以上述べてきた疑惑の会社に対して、ただの1社も違法行為で起訴されてはいない。だが、アミンがグリーンクレスト社とディープシー輸送会社を訪れた結果、地元のドバイ警察がこの件について関心を持つ結果となり、警察ではアミンに対して「今後当地で行なわれるいかなる捜査依頼に対しても、まずドバイ警察を介してとり扱われる必要がある」と言い残し、アミンの集めた証拠物件を地元警察の権限で押収してしまった。特に痛手だったのは、アミンを誹謗する報告がドバイ警察から英国関税の本省へ送られ、その結果それ以上の有意義な捜査が続行できなくなったことであった。
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ドバイに本部をおくジュメイラ・ホテル&リゾートグループ 写真はジュメイラ・デザートリゾートのプールサイド

8. Missing X-files by Dubai police
Abiding by the new guidelines, he asked the police to provide him a copy of the Deepsea records, but when they brought him the file, he said, it was much thinner. All the key documents he had seen earlier were missing.
証拠隠滅?押収されて消えたX-ファイル
しかし彼はあきらめずに、その後新たに設定されたガイドラインに従って、今度はあらためて押収したが取り上げられたディープシー社輸出記録の「書類のコピー」を渡してくれるようドバイ警察に対して要求した。ところが、警察から戻ってきた書類のコピーの束は、一見して以前よりも薄くなっていた。中味を確認すると、以前見た時に捜査の鍵となると判断した肝心の重要書類が、すべて紛失していた。
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自由貿易港ドバイはデューテイーフリーのショッピングのメッカでもある アラビア特産の手織絨毯も格安の現地価格

9. Reported 'Libyan ring magnet' to MI6, CIA
Though thwarted from carrying on his investigation, Amin said he reported his discovery of the Libya connection to the British Customs liaison and to the station chief for the British intelligence service MI6. The station chief, he said, “was particularly interested in the Libyan ring magnet issue.” The MI6 officer sent a report to his headquarters, portions of which were shared with other Western intelligence agencies, including the CIA, according to the National Security News Service.
英国MI6とCIAへ核コネクション情報
ドバイ警察に捜査の続行を妨害されたのにもめげず、アミンは最終的にはリビアにまで繋がっていた核のコネクションを発見した事実を、現地の英国関税局の仲間と、英国諜報機関MI6エージェントオフィスのドバイ支局チーフに報告した。支局長は特に「シリアとの核の密輸リング」の話題にひとかたならぬ興味を示した、とアミンは振り返る。ナショナルセキュリティ・ニュースサービスのその後の報告では、その結果M16の支局長はその件をロンドンの諜報局本部に報告し、報告書の一部の内容はCIAを含む米国の諜報機関にもシェアされた、と伝えられている。 »»第3話へ続く
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こちらもドバイ郊外のジュメイラ・デザートリゾートのコートヤード 伝統的な砂漠の民族様式を生かしたデザイン

【米国時間 2007年11月1日 訳『米流時評』ysbee】

第2話 衝撃の核密輸ルート・ドバイネットワーク_d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/6496486
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by ysbee-2 | 2007-11-01 12:10 | テロとスパイ陰謀
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