米流時評

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アナポリスの謀略・中東特使に元NATO総帥抜擢

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 ||| 中東特使に元NATO統合司令官を指名 |||
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アナポリス中東和平会議の最中も、イスラエルが連日ガザ地区を空爆
共同宣言採択で得意満面ライス長官、中東特使に元NATO総帥を使命


d0123476_18552829.gif「平和会議の真のターゲットはイラン」 米国、イスラエル、そしてサウジアラビア。シリアをおびき寄せたこの3国が一体次に何を企んでいるのか?それはイラン攻撃しかないように私には思える……平和会議と称してイランを孤立化させ米英の石油利権の優位を確保するための、NATO拡張会議に過ぎないのではないか?

d0123476_137868.jpgつい昨日27日に、今回のアナポリス中東和平会議に対するブッシュ政権の本当の思惑を、こう書いたばかりだった。「NATO拡張会議」とは、いくら戦争屋ブッシュ政権に対してもちょっと言い過ぎかなと思っていたら、眉につけた唾の乾く間もなく今日28日午後になって、私の推測を100%裏付けるニュースがあがってきた。しかも、待ってましたと言わんばかりのライス長官の間髪を入れぬタイミングで。

記事を読み進むにつれ、やはり私の目に狂いはなかったと思わされた。つまり今回の会議の究極の目的は、NATO戦略と密着した外交政策、即ち「中東に対する新しい軍事戦略」なのである。
イラク戦争で疲弊し国際世論が厳しい米軍を直接配備するのではなく今後継続して開かれる和平会議で採択されるだろう(まだ誰も口にしていないが)NATO軍とイスラエル軍の「中東共同治安維持軍」を、「中東和平」の名目で創設し維持するという想定。

d0123476_6414449.jpgその総帥として元NATO軍総司令官だった米軍の退役将軍を差し向ける、というシナリオである。多分、Middle East Peace Forceとか、Mideast Peace Corpとでも名付けるのだろう。またもやBig Bold Lie。和平会議という名の元に堂々と開かれた中東戦略会議。いかに軍事音痴でもここまで明からさまにガザとイランへの侵略準備態勢を示されては、それ以外考えられないではないか。
折しも和平会議の会期中でも、イスラエルはガザ地区のパレスチナに対して空爆を続けていた。オルメルトの本意もまた明からさまである。イラク戦争の泥沼で一度は反古になったネオコンの「中東ニューワールド構想」のロードマップが、ネオポリスの新しい託宣を得て復活したようだ。以下はその内幕。NATOの鎧が「和平会議」という僧衣の下からあらわになった記事である。  
【米国時間 2007年11月28日『米流時評』ysbee 記】

右上:米国東海岸のチェサピーク湾に面した歴史ある軍港アナポリスで開催された中東和平会議 その焦点はイスラエルとパレスチナの和平協定 いうなればアラブとユダヤの4千年の確執の解決を試みようという大それた施策である
右下:ブッシュをはさんで会場のアナポリス海軍大学キャンパスを闊歩するオルメルト首相と左岸のアッバース代表

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NOVEMBER 28, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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  Associated Press | WASHINGTON

ライス国務長官、中東特別大使に元NATO統合司令官を使命
米国時間 2007年11月28日 午後4時00分 | ワシントン発・AP通信 | 『米流時評』ysbee 訳


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Rice Taps Ex-NATO Official as Mideast Envoy
Commander chosen following U.S.-hosted Israeli-Palestinian peace talks
NOVEMBER 28, 2007 EST | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee
WASHINGTON — Secretary of State Condoleezza Rice tapped a former NATO commander on Wednesday to serve as a special envoy for Middle East security, moving quickly to maintain momentum coming out of this week's international conference that launched new Israeli-Palestinian peace talks.

アナポリスサミットの好機に乗じた動き
28日水曜、米国国務省のコンドリーザ・ライス長官は、前NATO総司令官を中東の防衛体制を統括する特別大使として任命した。この指名は、イスラエル・パレスチナ間の新しい和平への話し合いがスタートした、今週のアナポリス中東和平会議から導き出された中東状況へ割り込む好機を逃さない、米国の素早い対応として注目される。
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米国の歴史よりも古い300年の伝統を誇るアナポリス海軍アカデミー パパブッシュは海軍出で縁が深い

2. Retired Marine Corps general Jones

She said James Jones, a retired Marine Corps general, was "the person we need to take up this vital mission." "I believe we need an experienced leader who can address the regional security challenges comprehensively and at the highest levels and who can provide the full support of our government to the partners as they work to meet their responsibilities," Rice said.
中東特使に元NATO総帥
ライス長官は今回の米海兵隊の退役将軍ジェームズ・ジョーンズの人選について「この重要な使命を遂行するためにわれわれが必要とする人物である」と評価した。「中東の防衛について、総括的にしかも高度なレベルで統率できる経験ある指導者。米国政府が中東での我が国のパートナーに対して、彼らの防衛責任が全うできるように万全の支援体制を指揮するリーダーシップをとれる人物。われわれは中東においては、彼のような存在を必要としていたと認識しています。」ライスはジョーンズ元司令官の抜擢をこう説明した。
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米海兵隊退役将軍でNATO連合軍統合本部長を務めた国際感覚のある軍人ジェームズ・ジョーンズ元統合司令官

3. Envoy to monitor interaction between forces

Jones, standing at Rice's side for the announcement in the State Department's historic Treaty Room, said he looked forward to returning to the region as a special envoy for Middle East security. "I look forward to doing whatever I can to assist," Jones said. State Department spokesman Sean McCormack said earlier that the job involves monitoring the development of Palestinian security services.
中東の防衛体制を監督する特別大使
ワシントンの国務省の中でも由緒ある「Treaty Room=協定の間」で、ライス長官の傍らに立って紹介を受けたジョーンズ氏は、中東特使としてこの地域に再赴任するにあたっての抱負を、次のように述べた。「お役に立つ事であれば何でもする所存です。」
国務省のショーン・マコーミック広報官は、この記者発表に先立って「中東特使の職務には、パレスチナ地区の防衛体制の開発を監督することも含まれる」と紹介していた。
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中東和平会議開催地として白羽の矢の立った300年の歴史を持つ米国海軍の軍港メリーランド州アナポリスの街並み

4. Compromises from both sides

The recently revived U.S.-backed "road map" peace plan quickly foundered after it was presented in 2003. The reason of quick reverse is because the Palestinians did not rein in militant groups and Israel did not freeze all construction in West Bank settlements, as it had pledged to do.
イスラエル・パレスチナ両国の違約に終わった過去
近年復活した「中東ニューワールドへのロードマップ」を基盤に米国が提案した和平案は、2003年に中東関連各国に提示された直後に轟沈した。当時の和平案が即刻没になった理由は、パレスチナでは国内のゲリラ軍団の蜂起を抑えきれず、またイスラエルではパレスチナ左岸入植地区の建設作業凍結が完結しなかったという実態に終わり、両国が和平提案で合意した条件が実現にいたらなかったためである。
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普段は閑静な港町のアナポリスも、今回のサミットに際しては一般住宅街まで爆発物探索の警察犬がくまなくチェック

5. The reason of casting Jones

Bringing Jones, the retired NATO general with expertise of international coordination, in to closely follow the process is designed to assure that the newly resumed peace talks don't languish because promises are broken.
過去の失敗を克服する強気の人選
元NATO統合軍司令官として国際間の軍事協力体制のエキスパートであるジョーンズ退役将軍を、中東和平への道のりの要員として組み入れた事実は、「過去の協定を守れなかった事実が今回新たに復活提案された和平会議に水を差すものではない」という米国側の強気の姿勢を裏付けるように、あえて意図されたように解釈できる。
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会場周辺のチェサピーク湾にも、水中に爆発物がしかけられていないかチェックするフロッグメン部隊が出動

6. Security coordination between U.S., Israel, Palestine

One focus would be how those forces interact with neighboring security services, including Israeli authorities. He said the special envoy would work closely with the U.S. security coordinator for the Palestinians, Lt. Gen. Keith Dayton, who has been working in the region for two years and will remain in his post.
米・イスラエル・パレスチナ各軍の統合監理
この役職のひとつの焦点は、イスラエル防衛軍も含めたパレスチナ周辺国家の軍隊が、各自の防衛体制の間でどのように連携できるかという点である。この点についてジョーンズ氏は、パレスチナ担当の米軍の防衛指導官キース・デイトン司令官と綿密に連携をとって、特使としての職務を果たしたいと述べた。デイトン司令官は、パレスチナを主眼とする中東地区で2年以上職務についており、今後も同じポストを継続する予定である。
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今年夏のガザ紛争で、パレスチナは西欧寄りの左岸アッバース政権とイラン寄りのガザ・ハマス政権に完全に分裂

7. Current career of Mr. Jones

Jones, who ended his 40-year career in the Marines last February, will remain in his current job as president of the U.S. Chamber of Commerce's Institute for Energy. Last summer he headed a congressionally chartered panel that studied the readiness of Iraq's army and police.
ジョーンズ氏の退役後のキャリア
ジョーンズ退役将校は、昨年2月に海兵隊での40年の経歴を終えて退職し、現在は米国商工会議所本部のエネルギー研究機関の会長を務めており、この職は今後も兼任する予定である。また昨年の夏には、下院が提唱した「イラクの自衛軍と警察組織の準備態勢研究会」において、各部門別パネラーの統合役として、会を主導した経歴を持つ。
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【米国時間 2007年11月28日 訳『米流時評』ysbee】
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by ysbee-2 | 2007-11-28 13:36 | 中東のパワーラビリンス
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