米流時評

beiryu2.exblog.jp ブログトップ

プーチン次期後継者にメドベージェフを指名

f0127501_128435.gif
 ||| ポスト・プーチン、メドベージェフ登場 |||
d0123476_11114192.jpg

国営巨大産業ガズプロム元代表で中道穏健派プーチン路線の若手代表
プーチン体制安定継続の視点で選択 今後国会信任投票で最終決定へ


d0123476_18552829.gifここ1・2年とみに噂されていた次期ロシア大統領候補だが、プーチンが自らの後継者を決めたようである。先週の総選挙での圧倒的な勝利を背景に、国民の信任を任せられる現体制継続の命を仰せつかったのは、プーチンと同時期にサンクトペテルスブルクの自治体行政を担当した、ロシア統一党の若手官僚ドミトリー・メドゥヴェディエフ。(日本では多分舌を噛まないようメドベージェフと表記か?)
d0123476_11135114.jpg
彼以外にもプーチン体制の側近閣僚の中から多々名前があがっていたが、国民のLikability=好感度でメドヴェディエフ(メドベージェフ)が突出したようである。プーチン内閣の第一副首相となる前は、ロシアきってのエネルギーコングロマリット、ガズプロムの代表をこなした国営企業の辣腕経営者でもあった。プーチンのこの人選は、現時点でのロシア経済を存続発展させていこうという、軍事外交よりも内政経済に重心をおいた閣僚内の方針確認を背景にして、対立抗争を生まないような協調性と統率力のある人物、という点で同意がとれたように見受けられる。

今月初めにロシアの総選挙が期待通り与党の圧勝で終わり、次期大統領の人選も終えたプーチン。さてこの次の計画は? 私の予測では、旧ソビエト連邦に負けずとも劣らない、強大な「統一ロシア連邦=United States of Russia」の結成を構想しているにちがいないと見るのだが、その点に関する分析は次号でお届けしたい。まずはモスクワからの、後継者内定の速報ニュースからお読みください。
【米国時間 2007年12月10日 『米流時評』ysbee 記】

__________________________________________________________________
DECEMBER 10, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
f0127501_16135325.gif

 ASSOCIATED PRESS | R U S S I A

ポストプーチン第1章 次期後継者に穏健派若手メドベージェフ指名
米国時間 2007年12月10日午前9月29分 | AP通信/ニュース速報 | 『米流時評』ysbee 訳


d0123476_11123253.jpg
Putin Backs Medvedev as Presidential Candidate
Russian leader's endorsement likely ensures official's election

d0123476_11332771.jpgAssociated Press — RUSSIA | Translation by ysbee
DECEMBER 10, 2007 EST — MOSCOW, Russia
President Vladimir Putin on Monday expressed support for First Deputy Prime Minister Dmitry Medvedev as his successor — a move likely to ensure Medvedev's election.


10日月曜、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、現閣僚のひとりドミトリー・メドベージェフ第一副首相(42)を、彼の後継者として指名する支持表明をした。この決定によって、メドベージェフ氏が次期大統領に選出されるのは確実と見られる。

1. After the wide speculation on his successor
There have been months of intense speculation on whom Putin saw as his likely successor in the March 2 voting, along with the wider question of what Putin himself will do once he steps down. Putin's popularity and steely control is so strong that most observers expect that whomever he supports would be a shoo-in.
クレムリン内部の熾烈な後継者争い
来年3月2日に予定されている次期大統領候補者として、プーチンが誰を指名するのか、という話題をめぐって、ここ数カ月ロシア内外で熾烈な予想合戦が繰り広げられていた。候補者と同時に関係者の興味の焦点だったのは、任期満了で大統領職から降壇したあとで、プーチン自身は一体何をするのか?という疑問であった。ロシア国内でのプーチンの絶大な人気と覇権の体制があまりにも強大なため、彼が支持を表明した人物であれば、右へ倣えでそのまま大統領の座に就くものと、ロシア情勢専門家のほとんどが予測している状態だ。
d0123476_1119726.jpg
官邸でズブコフ首相と討議するプーチン大統領 公職での全行動がプレスを通して国民に喧伝されるゲッベルス的体制

2. Medvedev gained three parties supports
He made the statement in a meeting with representatives of the United Russia party — which is his power base and dominates parliament — and of three other parties. The parties told Putin they all supported Medvedev. "I completely and fully support this proposal," Putin said, according to footage shown on state television.
プーチン推薦で与党4党の支持を獲得
プーチンは、彼の権力基盤であり議席を独占している統一ロシア党と、他の三党の国会議員との会議の席上で、今回の後継者指名の声明を発表した。集まった各党議員は、プーチンの意向に添って全員がメドベージェフ支持を表明した。「私はこの提案書をいついかなる場合でも完全に支持することを表明します」国営テレビの報道でプーチンはこう述べ、メドベージェフに対する自らの固い支持を明らかにした。
d0123476_1120413.jpg
プーチンのブレーンのひとりで次期候補としてメドベージェフの最有力ライバルだったイワノフ副首相(右)

3. With Putin's view of how to achieve continuity
Putin had long been seen as trying to choose between Medvedev, a 42-year-old business-oriented lawyer and board chairman of state natural gas giant Gazprom, and Sergei Ivanov, another first deputy premier who built up a stern and hawkish reputation while defense minister. "Medvedev is not an extremist. He is not known for any kind of harsh views on politics, and apparently Medvedev better suits Putin's view of how to achieve continuity," said Lilia Shevtsova, an analyst at the Carnegie Moscow Center.
プーチン体制継続の視点で選択
プーチンの後継者として長らく二人の名前が噂にのぼっていた。ひとりはビジネス感覚のある法律家で、国営の巨大石油企業ガズプロムの役員会会長を務めた、42才のメドベージェフ。そしてもうひとりの副首相であるセルゲイ・イワノフである。イワノフは、プーチン政権での前職の国防相時代には、タカ派の強硬路線を敷いたことで知られていた。
「メドベージェフは外交の強硬論者ではない。彼はロシア政界のいかなる極端な見地にも陥いったことがない。そういう意味でも、いかに現体制の繁栄を持続させるかというプーチンの観点からすれば、メドベージェフはまさにぴったりの人物と言えるでしょう。」カーネギー財団モスクワセンターのロシア政治専門家リリア・シェフツォヴァ女史は、プーチンの人選をこう分析する。
d0123476_11205760.jpg
従来からのロシアナショナリストはもちろん、わずか7年間でソ連崩壊後の若い世代にロシア人としての誇りと新しいナショナリズムを植え付けた、国家元首としてのプーチンの業績は大きい Nashiと呼ばれるプーチン・ユーゲント

4. Post-Putin: a 'national leader' ?
Although Putin is banned by the constitution from seeking a third consecutive term in office, he has indicated a strong desire to remain a significant power figure. He has raised the prospect of becoming prime minister, and his supporters have called for him to become a "national leader" with unspecified authority.
プーチン、次のポストは国家統合元首?
ロシア憲法で制定されている大統領の任期制限によって、プーチンの大統領三期目は禁じられているが、彼自身は絶大なる権力の象徴として踏み止まりたいと強く願望しているらしい。消息筋によれば、首相になるという展開も想定しているらしく、その一方では彼の熱烈な支持者たちは、プーチンに対して、いまだかつて前例のない「National Leader=国家元首」にぜひなってくれという呼びかけを行なっている。
d0123476_11241988.jpg
決断力に裏付けられた自信は、KGBでのエージェント経験とサンクトペテルスブルクの自治体行政実績に立つ

5. Mild-mannered public image
Although he holds powerful positions, Medvedev projects a mild-mannered public image and has been widely seen as a functionary devoted to Putin rather than as an independent thinker.
Putin reinforced that perception Monday by saying that electing Medvedev would pave the way for a government "that will carry out the course that has brought results for all of the past eight years."

中道穏健派の安定したイメージ
d0123476_11272031.jpgプーチン大統領の執権体制は、強大な権力を誇示する帝王型であったが、これまでにメドベージェフが手がけてきた政策は、公けには中道派の穏健なやり方で知られている。また彼は独断の専制君主的判断よりも、プーチンに対して助言する実際的機能を果たしてきたと一般には広く理解されている。
プーチンは月曜の議会で彼の人選に了解を取り付けた事で大いに自信を得て、こう感想をもらしている。「メドベージェフを選んだことで、過去8年間にわたって積み重ねてきた実績をなにひとつ損なうことなく、次の段階へ継承していけるような政府へと続く道が敷かれるだろう。」
驚異的ロシア経済の発展を損ねることなく内政充実型の堅実な政治を継承すると見られる、若手中道派のメドベージェフ

6. Russian stock market surged
The Russian stock market surged on the news, led by Gazprom, whose shares jumped 1.6 percent within a few minutes. The market also apparently was boosted by the end of long uncertainty over whom Putin would designate as successor. The speculation about Putin's future has included the possibility that he could try to return as president.
政権安定を見越してロシア株式市場高騰
月曜の後継者指定のニュースを受けて、ニュース発表後ものの数分で1.6%も上昇した(メドベージェフが元会長職を務めた)ガズプロムの株価を筆頭に、ロシアの株式市場は軒並み急騰した。プーチンが後継者に誰を選ぶか、という話題をめぐって際限なく繰り返されてきた議論にも結論が出たことで、株式市場が活況を呈したのは明らかな事実である。
【米国時間 2007年12月10日『米流時評』ysbee 訳】
d0123476_112825.jpg
モスクワの中心街には写真のバーバリーを始め世界のトップブランドブティックが剣を競って売上を伸ばしている

»» 次号「時評:プーチンの過ぎゆくままに・米国とロシアの『戦争と平和』」へ続く

d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/6716992
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/6716992

__________________________________________________________________
いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ランキングのクリックがブログの活力です、よろしく!
d0123476_12465883.gif

ベスト10入りしました。社会経済ニュースでただ今9位!
f0127501_12134737.gifブログ村の国際政治部門で1位をキープ。みなさまのおかげです!
f0127501_10375846.gif政治経済ニュースでなんとか2位まで来ました。あと少しでトップ!
d0123476_10141436.gifニュース部門でトップです。みなさまのクリックに感謝します!
d0123476_9295514.gif
»» 米流時評 特集「ポスト・プーチンのロシア」
d0123476_1746245.jpg序 章 「プーチンの過ぎゆくままに」米国とロシアの『戦争と平和』
第1章 「メドベージェフ登場」プーチン次期後継者を指名
第2章 「明日のプーチン」メドべージェフ、プーチンを首相に逆指名
第3章 「ユーラシア連邦の野望」ポストプーチン時代の予測
第4章 「クレムリンの暗闘」プーチン王朝内部のパワー闘争
第5章 「プーチニズムの踏襲」次世代ロシア時代の到来


»» イラン問題緊急特集「NIE衝撃の諜報レポート」d0123476_1023580.jpg
時 評  「NIEレポートで暴かれたブッシュの大嘘」
Part-1 「嘘から出た真実 さらば、イラン戦争」
Part-2 「暴かれたブッシュ政権の戦争体質」
Part-3 「大統領選にまで波及するNIEシンドローム」
Part-4 「米外交のUターン・金宛ブッシュ親書の謎」
Part-5 「半島平和?ブッシュ最終章外交の突然変異」

__________________________________________________________________
||| 『米流時評』 特集シリーズ |||
次世代冷戦時代  | グローバルウォー | イラク戦争 | 中東のパワーラビリンス | テロとスパイ陰謀
ユーラシアの回廊 | プーチンのロシア | ブッシュと米国政治 | サルコジのフランス | EUとNATO
アルカイダ2.0 核のテロ | パキスタン戒厳令の季節 | アフガン・タリバンの復活 | ビルマの赤い川革命
ダイハード中国  | 欧米の見る日本  | トンデモ北朝鮮  | 世界不思議探検 | グローバルビジネス

[PR]
by ysbee-2 | 2007-12-10 11:48 | プーチンのロシア
line

世界の動きがよくわかる!激動する国際情勢を、欧米メディアでディープに読む…世界の「今」と真実探求に関心ある知的冒険者へ送るグローバル情報満載ブログ


by ysbee-2
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30