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クリントン帝国の逆襲・ヒラリーの勝因分析

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  ||| クリントン帝国の逆襲・7つの勝因 |||

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事前投票予測を大きく裏切るヒラリーの勝利で泡をくった選挙評論家

クリントン帝国の逆襲・ヒラリーの勝因分析_d0123476_18552829.gifSuper-Bitch Strikes Back! 8日のニューハンプシャー予備選は、クリントン王朝の帝国の逆襲で終わった。昨年まではヒラリー・クリントンが、ネームバリューとクリントン大統領時代からの民主党の巨大な票田を引き継いで、多分首位独走になるだろうというのが米国の大方の見方。しかし後半から次第にオバマ強しの風評が流れてきた。
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その大きな転機は、昨年初回の献金状況の公開時であった。ユダヤ資本家の大口献金をバックにダントツと見られていたクリントンを尻目に、オバマ本部が$25ミリオン(約28.5億円)を集めて、献金額でも献金者数でもトップに立ったのだ。それ以来ことあるごとにメディアのスポットライトを浴びてきたオバマ議員。各地での遊説会場では、どこも聴衆の長蛇の列という報道もしきりだった。ブッシュ政権の富裕層優遇の税制に憤る低所得労働者層に強いジョン・エドワーズと、ヒラリー、オバマ、この3人が民主党の最終候補として残るだろうという予測は、選挙戦スタート時点から今日にいたるまで変わっていない。
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しかし、いかに熱狂的な支持者が集まっても、アイオワコーカスでオバマがクリントンをあれほどの大差(9%)で降すとは誰も予想していなかった。ましてや楽勝と見られていたヒラリーがエドワーズの後塵を拝す3位に甘んじるとは。それ以降は彼女の劣勢に焦点が当てられ、ニューハンプシャーで勝たなければ今後の勝ち目はない、とまで断言する評論家も現れた。だが選挙は水物。洋の東西を問わず、ふたを開けてみるまでは判らない。今回は地元での事前アンケートでオバマ絶対強しと出ていたのだが、接戦の末に最終的にはクリントンが3%の僅差で逃げ切った。
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数年前からの、詳しく言えば2004年の民主党大会でオバマがデビューして以来、ニューズウィークの評論家たちは、オバマの指導者としての魅力をことあるごとに評価してきた経緯がある。政治コラム主筆のジョナサン・アルターをはじめ、リチャード・ウルフ、エリノア・クリフトなど、オバマを第2のジョン・F・ケネディと賞賛する評論家は多い。NBCニュースネットワークの政治顧問ハワード・ファインマンもその例にもれない。先回のアイオワでのヒラリーの敗因を分析したファインマンが、今回もニューハンプシャーでの彼女の勝因を解析する。冒頭に、コラムニストがこういう予測できない状況に対処するリスク回避法も披露しているのがご愛嬌である。
【米国時間2008年1月9日『米流時評』ysbee 記】

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JANUARY 9, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版クリントン帝国の逆襲・ヒラリーの勝因分析_f0127501_6213945.jpg
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クリントン帝国の逆襲 ヒラリー雪辱ニューハンプシャー7つの勝因
2008年1月8日午後10時58分 | ハワード・ファインマン/MSNBC | 『米流時評』ysbee 訳

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Hillary Victorious; Pundits Eat Crow
New Hampshire win a surprise for some columnists, but not for voters
JANUARY 8, 2008 | By Howard Fineman — MSNBC | Translation by ysbee
NEW YORK — I wrote a piece the other day about the apparent implosion of Hillary Clinton’s presidential campaign in New Hampshire. My editors asked me to put a "new top" on my piece once the results were in. Unless, of course, I was wrong, in which case I would go immediately to Plan B. This is Plan B.

ヒラリーが勝った場合の代案原稿
ニューヨーク発 |先日アイオワ・コーカス開票の直後に、私はニューハンプシャー州での大統領選予備選における「ヒラリー・クリントン候補の選挙運動の自滅の兆候」に関して一編の記事を書いた。担当の編集者はヒラリー首位の結果が出るやいなや、用意していた私の記事に新しいタイトルを付け替えるよう頼んだ。もちろん、私の書いた内容が間違っていなければ、の話だったが。もし「オバマ勝利」という大半の予測と逆の結果が出た場合にそなえて、私はしっかり代案を用意していた。この記事は、その代案の方である。
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「Tears of Dragon」鬼の目にも涙と誰もが思った公開の席での泣き言 しかし勝てば官軍、ご覧の通り満面の笑み

Pundits lost to independent voters
Is this a great country or what? Voters actually decide things! And what the Democratic and independent voters said in New Hampshire is that they want the conversation about their choice for the presidency to begin, not end. Hillary Clinton has won the primary. There will be no immediate coronation of Sen. Barack Obama. Hillary lives, to say the least. So, by the way, does former Sen. John Edwards.
評論家に左右されなかった無党派
アメリカはなんて偉大な国だろう。有権者が実際に物事を決めるんだから!ニューハンプシャーで民主党と無党派の有権者が声を大にしたのは、大統領制に対する自分たちの選択についての議論の結論ではなく、ここからその議論がスタートしてほしかったということである。ヒラリー・クリントンは予備選の初戦で勝った。これでバラク・オバマ上院議員の戴冠式は、しばらく先のことになりそうである。少なくともこれだけは言える。ヒラリーはいまだ「生き」だ。そうならついでで何だが、ジョン・エドワーズ前上院議員にも同じことが言える。
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ヒラリー支持者を代表するようなおば(あ)ちゃん 中高年の彼女らに受ける公約は健康保険と年金問題

What's happened to New Hampshire?
Just 48 hours ago, it seemed like the Obama wave was going to crest over New Hampshire. Several polls projected he would win the Democratic primary — and with that victory, he would come close to locking up the nomination. Top Clinton supporters were saying the same thing, looking for ways to abandon the senator from New York and embrace the one from Illinois. Here's what I think happened on the way to the New Hampshire coronation...
ニューハンプシャーの勝因分析
たった48時間前には、オバマ・ウェーブの大波がニューハンプシャーに押し寄せようとしていた。メディア数社の事前調査のアンケート結果では、彼が民主党の予備選初戦で勝つだろうと予測されていた。そしてここで勝てば、民主党の指名候補確定にきわめて近くなるとも。トップクラスのクリントン支持者たちも同じことを言っており、ニューヨーク選出の上院議員(クリントン)を見限ってイリノイ選出の別のひとり(オバマ)に乗り換える算段をしていた。これから並べる要因は、ニューハンプシャーの戴冠式への道程でいったい何が起ったかをまとめたものである。» 続く

【米国時間 2008年1月9日 『米流時評』ysbee 訳】
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ちょっと見ぬ目に老人化したビル・クリントン 英語で「Old Bill」は「古くて無効になった請求書」という意味も

»» 次号「続・帝国の逆襲」ヒラリー予備選7つの勝因 へ続く
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クリントン帝国の逆襲・ヒラリーの勝因分析_d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/6943611
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/6943611

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2006年版の拙ブログ『楽園通信』で紹介したオバマの著書2冊 自伝の『Dreams from My Father』と、政治家としての信念と米国と世界が歩むべき道を説いたベストセラー『The Audacity of Hope』今や若者のバイブル。
バラク・オバマに関してもっと知りたいと思われる方は、リストの「*印」のついた記事をご一読ください。
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by ysbee-2 | 2008-01-09 12:34 | 2008年米国大統領選
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