米流時評

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サルコジの聖地巡礼「エルサレム分割で中東平和を」

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   ||| サルコジの中東ナポレオン外交 |||

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イスラエル建国60周年を祝い、サルコジ3日間のエルサレム巡礼
中東平和に パレスチナ提案の「エルサレム二都分割統治」を支持


米国時間 2008年6月23日 | AP通信・パリ支局編集 | 『米流時評』ysbee 訳
イスラエル・エルサレム発 |フランスのニコラス・サルコジ大統領は、モデルで歌手の妻カーラ・ブルーニ・サルコジさん同伴の3日間のイスラエル訪問旅行の端緒を切り、22日日曜首都エルサレムに到着した。今回のスケジュールには、イスラエルとパレスチナ双方の首脳との個別会談、パレスチナ西岸にある聖地ベツレヘム巡礼、ガザ紛争でパレスチナ側の捕虜となったままのイスラエル兵士の両親を慰問……などが予定されている。(捕虜となった若者ギラッド・シャリットは、フランスの市民権を保有したイスラエルへの移民1世でもあるため)
▲トップ:5月27日カナダからフランスを訪問したスティーブン・ハーパー首相とエリゼー宮で会談するサルコジ
▼6月14日欧州中東卒業旅行中のブッシュ大統領を迎えるサルコジ。一連のトップ会談はNATO体制強化のため?

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Sarkozy Says Israel Must Share Jerusalem
The French president says there can be no Mideast peace until then

JUNE 23, 2008 EST | Associated Press — ISRAEL | Translation by ysbee
JERUSALEM — French President Nicolas Sarkozy arrived in Jerusalem Sunday for a three-day visit, accompanied by his wife, model-turned-singer Carla Bruni-Sarkozy. His schedule includes talks with Israeli and Palestinian leaders, a visit to the biblical West bank town of Bethlehem and a meeting with the parents of an Israeli soldier held by Palestinian militants in Gaza. The young man, Gilad Schalit, holds French citizenship.

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JUNE 24, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 A S S O C I A T E D P R E S S

イスラエル建国60周年を祝い、サルコジ3日間のエルサレム巡礼
米国時間 2008年6月23日 | AP通信・エルサレム発パリ支局経由 | 訳『米流時評』ysbee

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中東訪問直前の6月19日、パリのエリゼー宮でフランス訪問の英国ブラウン首相を迎えるサルコジ大統領

1. Reinstallation of French-Israel bond

France was a strong ally in Israel's early years of independence. But relations soured, particularly after the 1967 Mideast war, when France imposed an arms embargo and began adopting more policies critical of Israel. Many Israelis have long viewed France as biased in favor of the Palestinians, and reports of rising anti-Semitism toward the French Jewish community — at 600,000, the third-largest in the world — have only fanned the flames.
フランスとイスラエルの絆復活へ
フランスは第二次大戦後のドゴール政権時代、イスラエルが建国独立した1948年以降の早い時期には、イスラエルの強力な支援国でもあった。しかし、1967年の中東戦争以降は、フランスはイスラエルに対して武器輸出禁止措置をとりイスラエル政策に批判的態度を示したため、両国間の友好関係は急激に悪化した。イスラエル人の多くは、フランスがパレスチナ人に好意的な態度に偏向しており、また60万人を数える世界第三のユダヤ人社会を内包するフランス国内において、アンタイセミティズム=反ユダヤ主義の台頭が報告されているにもかかわらず、火の粉を払うだけで抜本的な対策を講じない姿勢に、業を煮やしている。
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3日間のイスラエル訪問旅行に同行したサルコジの新夫人、モデルで歌手のカーラ・ブルーニ・サルコジ

2. Praising democracy in the promised land

Sarkozy, whose maternal grandfather was a Greek Jew, praised Israel's democracy and quoted the biblical passage in which God promises the Holy Land to the children of Israel. The comments drew applause and broad smiles from most lawmakers but got scowls from the handful of Arab members.
約束の地イスラエルでの民主主義国家実現を賞賛
ユダヤ系ギリシャ人を祖父に持つサルコジは、建国60年を祝うイスラエルの国会クネセットで記念演説を行なったが、その中で「ユダヤ人の子孫に対して神が与え給うた約束の地」という旧約聖書の一節を引用して、その地イスラエルにおいて実現した民主主義を讃えた。満員の議場でこの演説の一節を聴いた議員たちは、満面に笑みを浮かべて拍手喝采したが、ひと握りのアラブ議員たちからは不満のヤジが飛んだ。
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イスラエルの国会クネセットで建国60年の祝賀演説を行いスタンディングオベーションを受けるサルコジ大統領

3. Year-end final peace deal, unlikely

But as he turned his attention to the struggling peace process, reactions were less enthusiastic. Israel and the Palestinians have set a year-end target to reach a final peace deal. But the sides have said that goal is increasingly unlikely. The Palestinians are upset about continuing Israeli construction in the West Bank and east Jerusalem — areas they claim for a future state.
難航する年末までの平和条約締結
しかし、演説のテーマが難渋するパレスチナとの和平交渉へ移ると、議会の聴衆の反応はとたんに冷めたものとなった。イスラエルとパレスチナは、両者間の和平交渉の最終目標を和平条約におき年内の締結をめどとしているが、双方の内部関係者ともに、年内の実現はますます難しいのが現状だと漏らしている。特にパレスチナ側では、和平条約が整った場合にはパレスチナ側の領土となる予定の左岸地区とエルサレム東部地区で、相変わらずイスラエル人集落の建設が継続されていることに関して憤慨している。
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昨年ゴラン高原でヒズボラがイスラエル兵を捕虜にしたのがレバノン戦争のきっかけとなった。戦争は終わったが捕虜は解放されていない。捕虜の一人でフランス市民権を持つイスラエル兵士ギラッド・シャリットの両親と、エルサレムのキングデービッドホテルで会談するサルコジ。これは例えて言うならば、ブッシュが憲法記念日に日本を訪れ北朝鮮に拉致された日本人の両親に個人的に会って慰める、といったような状況ではないだろうか。たとえポーズでもこういう行動をとるのが、その国の痛みを知っているサルコジの外交力であり政治力である。

4. 'Jerusalem as the capital for two states'

President Sarkozy said Monday there could be no Mideast peace unless Israel drops its refusal to cede sovereignty over parts of Jerusalem claimed by the Palestinians, challenging one of Israel's most emotionally held positions. "There cannot be peace without recognition of Jerusalem as the capital of two states and the guarantee of free access to the holy places for all religions."
「エルサレム二都物語」の実現を
月曜の演説で、サルコジ大統領はイスラエルがイスラエルがもっとも感情的に固執しているエルサレム分割案にあえてふれ、パレスチナが要求しているエルサレム分割統治案に対するイスラエルの拒絶を撤回するべきと表明した。「ユダヤ教のイスラエルとイスラム教のパレスチナ両方の首都として、また(キリスト教も含む)あらゆる宗教の聖地として信者がエルサルムへ自由に出入りできる状況を保証しない限り、中東の平和はありえない」と発言した。
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ヨルダン川の左岸の歴史ある都市ジェリコで砂嵐の中をパレスチナ軍施設の堡俏に立つ兵士

5. Old city, the key Israeli issue

Speaking to a packed session of the legislature, Sarkozy also called on Israel to stop building settlements in the West Bank. Israel says the Palestinians must do more to rein in militants. Israeli Prime Minister Ehud Olmert has declared a partial settlement freeze but said construction will continue in areas Israel intends on retaining — including major settlement blocs and Jewish neighborhoods in east Jerusalem. Olmert also opposes giving up control of Jerusalem's Old City, where key Jewish, Christian and Muslim holy sites are located. Israel captured east Jerusalem, including the Old City, in the 1967 Mideast War.
エルサレム旧市街に固執するイスラエル
d0123476_1520488.jpgイスラエル国会の満席の議場に向かってサルコジはまた、パレスチナ左岸地区に散在するイスラエル人入植者部落の建設工事を、和平交渉の条件として中止するよう呼びかけた。左岸地区に関するイスラエル側の言い分は、パレスチナ政府が反乱分子をもっと厳しく鎮圧するべきという点にある。この問題に関してイスラエルのエフド・オルメルト首相は、セツルメント(入植者部落)の一部は開発を凍結したが、反乱分子が入り込まないように保守するべき地域ではイスラエル人部落の建設を続けると主張する。それらの地域には、既存の主要セツルメントとエルサレム市内東部のユダヤ人居住区が含まれている。オルメルトはまた、エルサレムの歴史ある旧市街区=オールドシティの統治権を放棄するのにも反対である。オールドシティにはユダヤ教、キリスト教、イスラム教それぞれの聖地が存在しているからだ。ちなみにオールドシティを含むエルサレム全体をイスラエルが奪取したのは、1967年の中東戦争の際である。
エルサレム市内東部のハルホマ・セツルメント ユダヤ人入植者向けの住宅建設続行は和平条約の進行を阻んでいる

6. 'Unacceptable for Iran's nuclear program'

Sarkozy assured Israel it was not alone in its concerns about Iran's "nuclear military program" and said confronting Tehran requires a united international front. France takes on the presidency of the European Union on July 1. "France is determined to pursue, with its partners, a policy of progressively tougher sanctions," he said in French. "An Iran equipped with nuclear weapons is unacceptable for my country."
「フランスはイランの核兵器開発を認めない」
一方サルコジはイスラエルに対し「イランの核問題」に関して極めて留意していると述べ、テヘランのイラン政府とイスラエルの衝突が起きれば、国際的な統一戦線が必要となると述べた。フランスは今年7月1日を期してEUの首長国となるが、その件に関してサルコジはこう表明した。「フランスは、他のEU諸国とともに、イランに対するより強硬な経済封鎖政策を下す覚悟である。核兵器を保有するイランという存在は、我が国は認めるわけにはいかない」
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今月17日に66年以来42年ぶりにNATOの司令軍に復帰したフランス 同日パリ北部のクレール空軍基地を視察

7. EU approved new sanctions against Iran

At a meeting in Luxembourg on Monday, EU nations approved new sanctions against Iran, including a freeze on assets of the country's biggest bank and a travel ban on high-level experts dealing with Iran's nuclear program. Israel, which believes Iran is developing nuclear weapons, has welcomed the international sanctions, but warned that "all options are on the table" if diplomacy fails.
EU、イランに新規の経済封鎖で加圧
23日月曜ルクセンブルグで行われた会議で、EU加盟諸国はイランに対する新しい経済封鎖政策を採択した。この中にはイラン最大の銀行の資産凍結や、イランの核開発に関与する要人技術者の渡航禁止などが含まれている。イスラエルは、イランが核兵器開発を行っていると信じているので、今回の経済封鎖に関しては諸手を上げて賛成である。しかし、あらゆる外交手段が失敗に帰した暁には、「すべての手段は手のうちにある(先制ミサイル攻撃・核攻撃も)」とイランに対して警告を発している。 [了]

【米国時間 2008年6月24日 『米流時評』ysbee 訳】
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»» 次号「チベット問題と四川大地震で一気に盛り下がる北京五輪ツーリズム」へ続くd0123476_1023580.jpg

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||| 『米流時評』テロ戦争関連特集 |||
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昨年のシリア核の危機「中東核戦争」と「NIE諜報レポート」の特集連載もぜひご参照ください。




||| 緊急!NIE 衝撃の諜報レポート |||
d0123476_1746245.jpg米流時評 「NIEレポートで暴かれたブッシュの大嘘」
Part-1 緊急!NIE衝撃レポート「さらば、イラン戦争」
Part-2 「NIEレポートで暴かれたブッシュ政権の戦争体質」
Part-3 「大統領選にまで波及したNIEシンドロームの余波」
Part-4 「米外交のUターン・金正日に宛てたブッシュ親書の謎」
Part-5 「半島平和?ブッシュ最終章外交の突然変異」

||| 中東核戦争 特集記事 |||
d0123476_8345660.jpg序 章 中東核戦争前夜?急浮上するシリア対イスラエル核紛争
第1章 戦争挑発行為?イスラエル爆撃機のシリア領空侵犯
第2章 シリア対イスラエル 中東核戦争の危機は本物か
第3章 新・ジェリコの闘い イランのミサイル報復作戦
第4章 核のターゲットは駐留米軍 国連とEUの経済制裁
第5章 消された記事『中東代理戦争・シリアvsイスラエル』
第6章 囁かれる中東核戦争
   中東核戦争6.1 ホワイトハウスのウォーゲーム
   中東核戦争6.2 2008年核戦争の冬・チェニーのウォープラン
   中東核戦争6.3 復讐の世紀・中東戦争「核のアルマゲドン」
   中東核戦争6.4 暴かれた大謀略・イスラエルとネオコンの中東核の戦略
第7章 驚愕!原爆搭載機B-52飛行事件は米空軍内のクーデターか?
第8章 ラマダンとヨムキッパー ユダヤ沈黙の壁を崩したネタニヤフ
第9章 新冷戦中東編 モサドとCIAのニューインテリジェンスウォー


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by ysbee-2 | 2008-06-24 15:16 | サルコジのフランス
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