人気ブログランキング | 話題のタグを見る

米流時評

beiryu2.exblog.jp ブログトップ

ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」

ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_f0127501_128435.gif

  ||| NYダウ市場1万ドル底割れ |||

ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_10392899.jpg
  ブラックマンデー? NYダウ株式市場1万ドルの大台を割る
  米国の金融不況による経済危機、グローバル市場に拡大か?


ニューヨーク発 | 米国時間で6日月曜、NYSEニューヨーク株式市場のダウジョーンズ主要銘柄の平均株価は、先週金曜の終値から一時は1日の下落巾としては史上最大のマイナス800ポイントも急落。その後最終的には終値の前日比でマイナス370ポイントまで回復したものの、売りが相次ぐ著しく険悪な値動きで週明けのウォール街を震撼とさせた。
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_1040137.jpg
米国時間で今日6日月曜のMSNBC.comのトップページ「ダウ4年間最低値に転落」と全部大文字のタイトル

売りの殺到は、下げ巾ばかりでなくダウ市場の平均株価をここ4年間で最低に引き下げ、1万ドルの大台を割る9,991.90ドルの終値で月曜の取引を閉幕した。月曜のウォール街の暴落は、今回の経済危機が金融セクターばかりでなく他の基幹産業の株価にも悪影響を及ぼし、さらには、先行き不安の場を読んだグローバルな投資家が売りに殺到した結果と見られている。
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_10404518.jpg
DOW CLOSES BELOW 10,000

Fear about prolonged credit crunch sparks global selloff
OCTOBER 6, 2008 EST | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee
NEW YORK — Wall Street suffered through another extraordinary and traumatic session Monday, with the Dow Jones industrials plunging as much as 800 points — their largest one-day point drop — before recovering to close with a loss of 370. The catalyst for the selling, which also took the Dow below 10,000 for the first time in four years, was investors' growing despair that the spreading credit crisis will take a heavy toll around the world.

__________________________________________________________________
OCTOBER 6, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_f0127501_6213945.jpg
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_841403.gif

ASSOCIATED PRESS | BREAKING
ニューヨークダウ株式市場暴落、ついに1万ドルの大台を割る
米国時間 2008年10月6日 午後4時45分 | AP通信/ニューヨーク発 | 訳『米流時評』ysbee

ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_10414548.jpg
週明けの月曜、前日のグローバル市場全体の5%下落を反映して、NY市場も再び急落。一時はマイナス800ドルに

1. No help with $700 billion plan

Investors have come to the realization that the Bush administration's $700 billion rescue plan and steps taken by other governments won't work quickly to unfreeze the credit markets. That sent stocks spiraling downward in the U.S., Europe and Asia, and drove investors to sink money into the relative safety of U.S. government debt. Fears about a global recession also caused oil to drop below $90 a barrel.
7千億ドルの財政救済案も効果なし
先週金曜に3度目の正直で上院から下院へと通過可決し成立したブッシュ政権提唱の7千億ドル(約73.8兆円)の金融財政緊急法案だが、その後緊急で出された欧州各国の似たような財政援助案と同様、こうした救済案が必ずしもいったん冷え込んでしまった金融業界の景気を即座に解決するものではないという現実を、投資家は充分承知しているものと見える。
こうした冷めた諦観が市場を席巻したために、米・英・ヨーロッパ諸国、アジア各国の株式市場も、軒並み急落の下降線をたどる背景となった。その結果、投資家は下落を続ける株を売って、比較的安全性の高い米国国債へと逃げ込んだようである。世界同時不況に対する不安から、石油市場の平均価格も原油1バレル当り90ドル以下に落ち込んだ。
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_10423790.jpg
ヘンリー・ポールソン財務長官提案の7千億ドルの財政救済案。9/29日初回の下院投票では予測に反して否決され、世界に恐慌到来か?と危機感が走った。その後法案再生に呻吟した上院で8千億ドルの補足追加案が通り、再び下院へ差し戻し提案。結果的に先週3日金曜、多くの反対議員を説得して7千億ドル(約73.8兆円)の緊急修正法案が成立した。中央は今回の救済案騒動の渦中の人、民主党カリフォルニア州選出のナンシー・ペローシ下院議長。

2. 'Only thing people do is selling'

"The fact is, people are scared and the only thing they're doing is selling," said Ryan Detrick, senior technical strategist at Schaeffer's Investment Research. "Investors are cleaning out portfolios and getting rid of everything because nothing seems to be working." The selling was so extreme that only 264 stocks rose on the NYSE — and 2,986 dropped.
投資家の選択「売りしかない」
株取引市場分析の専門家、シェーファー・インベストメント・リサーチ社の市場戦略部長ライアン・ディートリック氏は、今回の暴落をこう分析する。「個人投資家はみな恐慌の恐怖感にとらわれ、売るしかない状況に追いつめられたというのが実情でしょう。米国政府の救済案が、週明けのグローバルマーケットに何の効果ももたらさなかった現実を見てぞっとした彼らは、ともかく持ち株を処分してこれ以上ポートフォリオが赤になる事態を避けようとした結果です。」
この説を裏付けるように、月曜のニューヨーク株取引市場には極端に売りが殺到し、2,986銘柄が下落したのにひきかえ、値上りを見たのはわずか264銘柄にすぎなかった。
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_10432622.jpg
クライアントから売りの注文が殺到、絶望的なフランクフルトのディーラー。インデックスの下降線もエンドレス。

3. Index, a leading economic indicator

The stock market is a telling sign as a leading economic indicator, with investors tending to buy and sell based on where they believe the economy will be in six to nine months. Monday's stock trading extended what has been an exceptional stretch of volatility, in which triple-digit drops in the Dow are becoming almost commonplace.
経済全般先読みの指針となる株式市場
概して株式市場の動きというものは、今後の経済動向を予測する指針として読み取られるものである。一般的に投資家はこれから6〜9カ月先の経済状況がどうなるかを予測して、その分析にのっとって株の売り買いを判断する。しかし月曜の株式市場の売買は、前代未聞の市場の脆弱性を見抜いた投資家の判断が収束した結果であり、このところのダウ取引市場では当り前になってしまった3桁(数百ドル単位)の下げ幅をまたも記録する閉幕となった。
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_1044710.jpg
ダウ主要銘柄だけでなく、IT関連のNASDAQ市場も連動して下落。写真は金曜持ち直した段階のインデックス

4. Crisis spreading to other sectors, to be global

The steep decline indicates that investors are becoming more convinced that the country is leading a prolonged economic crisis that is shifting to other nations. "The market view is shifting from looking just at the misery of the financial sector to the global economy," said Georges Ugeux, chairman and chief executive of New York-based Galileo Global Advisors. "There are enough indication that two things are happening: The crisis is spreading to other sectors, and that it is becoming global."
金融以外のセクターにグローバルに拡大
株価の急落は「外国市場にもシフトしてきている今回の経済危機を先導しているのは米国に他ならない」という事実を、より広範な投資家たちが認識するようになった実態を顕著に現している。そうした現状を、ニューヨークに本部を置くガリレオ・グローバル・アドバイザー社の会長兼代表取締役、ジョルジュ・ウジュー氏は次のように説明する。「市場の観測としては、これまでは金融セクターの惨状という局地的捉え方だったが、今やグローバル経済全体の危機として捉えるように、急激にシフトしてきている。特に次の2つの出来事が起きているという充分な確証がある。ひとつは、財政破綻が金融界だけでなく他のセクターにも拡大している事実。もうひとつは、その状況がグローバル化してきていることだ。」
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_10444963.jpg
暴落は米国だけに留まらずヨーロッパやアジア市場も波及。写真はスペイン・マドリッドの株取引ディーラー

5. Credit paralyzed, financial ailing

Ugeux believes Monday's rout had little to do with any short-term problems facing the market, such as paralyzed credit markets or ailing financial companies. He believes that, regardless of the late-day rebound in stocks, "the reaction is clearly giving a downtrend and that there is a lack of confidence of investors into the future growth of the U.S. and the world economy."
半身不随で回復困難な金融業界
ウジュー氏は、月曜の経過は、経営破綻で半身不随になった金融業界や、あるいは資本力が弱体化しつつある法人といったような、現在株式市場が直面している一時的問題に起因している訳ではないと確信している。彼の持論としては、次のような結論を出している。
「たとえ後半に株価が回復したとしても、急落を招いた投資家の売り一色の反応から察するに、米国及び世界の今後の経済成長というものに対して、投資家がすっかり見切りをつけているという『グローバルな退潮』を、今回の暴落はくっきりと浮き彫りにした。」
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_10452795.jpg
ロンドンの夕刊『イブニング・スタンダード』の見出しからも米国の金融危機が英国市場を直撃しているのが伺える

6. Index dropped below 10,000

The Dow fell as much as 800.06, then recovered in erratic trading to a loss of 369.88, or 3.58 percent, to close at 9,955.50, dropping below 10,000 for the first time since Oct. 29, 2004. The Dow surpassed its previous record for a one-day point decline — 778, which the blue chips suffered a week ago when investors feared the bailout package might not pass Congress.
1万ドルの大台を割った終値
ニューヨークダウ平均相場は、一時は前日比マイナス800.06ポイントの最大下げ幅を記録したが、不安定な値動きを繰り返した後で、最終的には前日比3.58%下落のマイナス369.88ドルまでやや回復し、終値は9,955.50ドルを記録。しかしこの数字によって、2004年10月29日以来初めて、ダウ平均株価が1万ドルの大台を割る結果となった。前日比マイナス800.06ポイントという下落は、ちょうど1週間前に最初の経済救済法案が下院で否決された直後に、ブルーチップスがマイナス778ポイントを記録した数字をしのぐ、1日の下げ幅としては最大記録の数値となった。
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_1046647.jpg
週明けの取引開始からどんどん下落し一時は前日比▼800ドルまで下がった株価 終値は4年ぶりに1万ドルを割った

7. Broader indexes also tumbled

Broader indexes also tumbled. The Standard & Poor's 500 index shed 42.34, or 3.85 percent, to 1,056.89; and the Nasdaq composite index fell 84.43, or 4.34 percent, to 1,862.96. The Russell 2000 index of smaller companies dropped 23.49, or 3.79 percent, to 595.91.
株式市場全般が落ち込み
ダウ以外の株式市場全般も、一様に落ち込みを見せた。スタンダード&プアの500銘柄は、前日比マイナス3.85%の42.34ポイント減で、終値1,056.89ドル。ナスダックは前日比マイナス4.34%の84.43減で、終値1,862.96ドル。ラッセル2000銘柄の中小銘柄は、前日比マイナス3.79%の23.49ポイント減で、終値595.91がついて閉会した。 »» 続く

【米国時間 2008年10月6日『米流時評』ysbee 訳】
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_10464728.jpg
米国の兜町、ウォールストリートのNYSEニューヨーク株取引市場(正面に星条旗)前で急落する株価をウォッチする白いマスクの2人の抗議人。首からぶら下げたカードには「Greed Kills」=金融界の強欲が国民を殺す、とある。

ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_20131070.jpgNBCビデオ: "World gets no bounce from bailout"
米国市場の暴落に続き、グローバル各国市場も急落
October 6, 2008—Aftershocks from the American financial bailout rippled through world markets Monday—NBC Nightly News


ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_20141415.jpgMSNBCビデオ: "Dow below 10k"
9日月曜1万ドルの大台を割ったニューヨークダウ株式市場
October 6, 2008—The Dow plunges below 10,000 for the first time since October 2004. CNBC's Brain Shactman and Contessa Brewer report.


»» 次号「大恐慌 2.0?2日目も暴落のウォール街・前日比 ▼508ドル」へ
«« 前号「生きていた金正日!ひと月ぶりで姿を現す」へ
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_1023580.jpg

ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/8727831
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/8727831

__________________________________________________________________
いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。クリックでの応援に感謝申し上げます!
ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_12465883.gif


4〜7位を行ったり来たり。クリックで応援をよろしく!
ブログランキング・にほんブログ村へ  「ブログ村」の国際政治部門では、2位になってます、残念!


ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_10141436.gif
ニュース部門でトップです。みなさまのクリック、ありがとうございます!
テクノラティお気に入りに追加する テクノラティはお気に入りブログの更新内容が一覧できて大変便利

ウォール街暴落1万ドルの大台を割る「緊急特集・大恐慌2.0?」_d0123476_4274095.jpg
||| 『米流時評』グローバル恐慌レポート |||
第1章 ウォール街金融危機

9/14 号外!メリルリンチを500億ドルでBOAが買収
9/15 ウォールストリート大暴落、9/11以来のメルトダウン
9/16 号外!AIGに8.9兆円連邦救済ローン、恐慌脱出か?
9/17 経済危機と大統領選・ペイリンは共和党の自爆装置?

第2章 米国金融危機
10/01 号外!80兆円金融経済救済案、上院を通過!
10/02 下院でも通過!73.8兆円の経済救済案ついに成立!
10/06 ウォール街暴落1万ドルの大台を割る 大恐慌2.0?
10/07 2日目も暴落のウォール街・前日比 ▼508ドル

第3章 グローバル金融危機
10/08 アイスランド国家破産の危機・前編
10/09 アイスランド国家破産の危機・後編(翻訳中)
10/10 号外!GMがクライスラーを吸収合併交渉!
10/12 IMF警告「グローバル・メルトダウン!」(翻訳中)
10/13 ウォール街実録・暗黒の7日間(翻訳中)

第4章 ポスト恐慌のニューパラダイム(予定)





||| 『米流時評』で読む世界危機の最新情報 |||
次世代冷戦時代 | ユーラシアの回廊 | プーチンのロシア | テロとスパイ陰謀 | サルコジのフランス
グローバルウォー | 中東核戦争 | 中東のパワーラビリンス | イラク戦争レポート | トンデモ北朝鮮
アルカイダ2.0 核のテロ | アフガン・タリバンの復活 | パキスタン戒厳令の季節 | ビルマの赤い川革命
四川大地震と中国の核施設 | フリーチベット・フリー東トルキスタン | 北京の長い夏 | ダイハード中国
米大統領選 | ブッシュと米国政治 | 欧米メディアの見る日本 | EUとNATO | グローバル ビジネス


by ysbee-2 | 2008-10-06 15:04 | グローバルビジネス
line

世界の動きがよくわかる!激動する国際情勢を、欧米メディアでディープに読む…世界の「今」と真実探求に関心ある知的冒険者へ送るグローバル情報満載ブログ


by ysbee-2
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31