米流時評

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北朝鮮が重大発表か?外交官に待機命令

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   ||| 北朝鮮が重大発表を予定 |||

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北朝鮮政府近々に「重大発表」のため、海外駐在外交官に待機指令

d0123476_18552829.gif今月に入ってから、生死が曖昧になっていた金正日。北朝鮮政府は死亡説の噂を打ち消そうと、サッカーの試合を観戦したとか、軍隊視察の写真を発表して「金生存」の証拠作りに必死である。

その間にも、米国では「ウォール街恐慌」の大ニュースに埋もれてトップニュースにはならなかったが、平壌発のアブナイニュースが飛来していた。9月24日にはIAEAの核施設監査員の施設立入りを禁止して、寧辺の核施設を再び建設する予定と発表したり、10月に入っては7日にミサイルを発射したり。その脅しの結果かどうか、2日後にブッシュ政権は北朝鮮を、とうとう「テロ国家のブラックリスト」から抹消してしまった。そのまた2日後には北朝鮮政府はころっと態度を変えて、視察団へ立入りを許可している。
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一方今や38度線を挟んでの敵対国家に後戻りしてしまった韓国とのにらみ合い。きっかけは、7月11日に起きた韓国人女性への発砲射殺事件。韓国との相乗り観光プロジェクト金剛山リゾートで、北朝鮮の国境警備兵が韓国人の女性ツーリストを射殺した事件である。

d0123476_11403657.jpgこの件に関しては、偶発と言うよりも親米姿勢を強調する李大統領への宣戦布告、と受け取る外交専門家が大半だ。李明博が「親北宣言」を発した直後に起きたというタイムラインのせいでもある。この事件の真相解明はいったいどうなったのだろうか? 未曾有の経済危機の暴風雨に見舞われた米国では、韓国の国境線保安どころではないようである。

さらに15日には、ハニートラップで韓国の政府高官を大量に籠絡してきた北朝鮮の女スパイ「北鮮のマタハリ」に対して韓国の裁判所で懲役刑の有罪判決が下る一件もあった。
▶北鮮のマタハリこと、犠牲者28名の女王蜂ウォン・ジョンファ(35)

両国とも米国との微妙な距離を測定しながらも南北の緊張は深まるばかりだが「生存証明」の金の写真に話を戻すと、サッカーの試合の方は米国がスパイ衛星のサテライト写真でチェックしたものの、どのスタジアムでもそれらしいゲームはなかったのが判明した。また後者の軍部視察写真の方は、以前8月中旬に発表された他の写真と同じ服装・設定・季節感で、最近の撮影ではないのがばれてしまったり、とお粗末この上ない。嘘と捏造のプロパガンダで事あるたびにひたすら不信感を増す北の政府の行動は、兄貴分の中国の犯罪的ともいえる製品管理体制と、一脈通じるものがある。
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しかし、今回はやや雲行きが違って、海外駐在の北の外交官に待機命令が出たと言う。しかも「重大発表があるので待機せよ」ということらしい。さて、発表の主題は金主席の生死なのか、はたまた米国にすり寄る韓国への果たし状なのか、やけに気を持たせる。
まずは、重大発表の予告が読売新聞に載ったというAP通信の速報を掲載したMSNBC.comのニュースサイト記事を翻訳してお届けします。(リンクと言うよりも、もつれた糸電話)

【米国時間 10月18日 『米流時評』ysbee 】

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OCTOBER 18, 2008 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌デイリー版 10/18号
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 A S S O C I A T E D P R E S S
北朝鮮政府「重大発表」のため、海外駐在外交官に待機命令
米国時間 2008年10月18日午後9時12分 | AP通信・東京支局発 | 訳『米流時評』ysbee

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Is N. Korea Set to Make 'Major Announcement'?
Reports come amid looming questions about health of leader Kim Jong Il
OCTOBER 18, 2008 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee
TOKYO — North Korea has ordered its diplomats abroad to be on standby for an "important announcement" that could be about the health of its leader Kim Jong Il, a Japanese newspaper said. Quoting several unidentified sources, the Yomiuri report Saturday said North Korea had told its diplomats to refrain from traveling to be ready for the announcement.

重大発表で外交官が待機
東京発 |北朝鮮政府は、海外駐在の同国外交官に対して「重大発表」があるので待機するようにと国家からの指令を発したが、その内容は金正日主席の健康状態に関してという可能性が強いと日本の読売新聞が報道した。18日土曜に掲載された同紙の記事によると、北朝鮮政府は同国の外交官に対して、いつでも重大発表を受けられるように旅行などの外出を控えて待機するよう指示を出したと伝えている。
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2. Regarding Kim's health
The order was probably issued several days ago, it said. The announcement could be about Kim's health or North Korea's relations with neighboring South Korea, it said. The report gave no further details. Japanese Foreign Ministry officials could not be reached for comment late Saturday.
重大発表は金正日の病状か?
読売新聞の記事によると、待機指令は数日前に出された模様である。予定される発表の内容は、金主席の病状か、北朝鮮と隣国の韓国との外交関係に関してと見られているが、それ以上の詳細には触れていない。今回のニュースが発表されたのは土曜の午後だったために、日本政府外相からの意見はまだ発表されていない。
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8月6日に公表された写真。この2つ下の写真と同じ司令官が写っている。金の服装もサングラスもまったく同じ。

3. Mounting speculation by absense

Kim, 66, disappeared from public view in mid-August and failed to make appearances on two important national holidays, leading to speculation he was seriously ill. U.S. and South Korean officials said he suffered a stroke and had brain surgery, but North Korea has denied he is ailing.
8月中旬以来国家的行事に欠席
今年66才になる北朝鮮の国家主席は、8月の半ばから公開の席に姿を現さなくなり、しかも国家的に重要な二つの公式行事も欠席した (特に建国60周年記念の大軍事パレード閲兵式)。このため、金主席は生死に関わる病床にあるのではないか?と言う噂が一夜で国際間に広まった。この件に関して米国と韓国の政府諜報関係者は、金が脳溢血を起こして手術などで治療中なのではないかという推論に達したが、北朝鮮政府は病気説を否定していた。

▶関連記事:9/9「金正日は死んだ?北朝鮮建国60周年式典に欠席の謎」
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共産主義国家の建国記念日には恒例の軍事パレード。特に今年は60周年にあたり、例年よりも盛大に行われた。

4. Suspicions over the date of photos

Amid mounting speculation about his health, North Korea released photos earlier this month showing Kim inspecting a military unit and appearing healthy. However, it did not say when the pictures were taken, and some analysts have said they appeared to have been made at an earlier time because the foliage wasn't appropriate for the time of year.
病気の噂解消に盛夏の写真を発表
金が執務不可能な病状なのではないかという疑惑が、国際間でますます強まってきた状況を否定する意図で、今月初めに平壌政府は金主席が軍隊を視察訪問している写真を公表し、死亡説・重体説を否定しようとした。しかしながら、その写真がいつ撮影されたのかという事実の裏付けとなる日付や詳細にはふれなかった。米国と韓国の軍事諜報専門家の数人が写真を検討した結果、現時点の北朝鮮の10月は晩秋であり青々とした夏草はありえないと言う解析から、発表された写真は死亡説・重体説の噂のながれる以前 (今年の8月中旬以前) に撮影されたもの、という判定を下した。
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金死亡説・瀕死の病床説を打ち消すために平壌政府から公表された写真。しかし夏草ぼうぼうで嘘がばれた。

5. Threat to break off with S. Korea

On Thursday, North Korea threatened to break off all relations with South Korea if its new conservative government continues what the North called a policy of reckless confrontation with the communist nation. North Korea has been unhappy with South Korean President Lee Myung-bak, who took office in February with a pledge to get tough on the North.
韓国の李政権へ国交断絶の脅し
先週16日木曜、北朝鮮政府は「韓国の李政権が、共産主義国家である我が国に対抗する懲りない政策で対抗姿勢を続けるならば、北朝鮮は韓国との外交関係から全面的に手を引く」と国交断絶をほのめかして威嚇した。この背景には、2月に政権の座についた韓国の李明博大統領が、それ以前の盧武鉉大統領の親北政策から急旋回して、北に対して厳しい姿勢で臨む方針を明らかにして以来、平壌政府が李政権を苦々しく思ってきたという経緯があった。
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4月にキャンプデービッドの大統領別邸を訪れた韓国の李明博大統領。米国の評価はビジネスに長けた政治家。

6. Freezing relationship between two Koreas

Lee's stance contrasted with that of his two liberal predecessors who aggressively sought reconciliation with North Korea by providing massive aid to the impoverished nation. The two sides fought the 1950-53 Korean War, which ended in a cease-fire that has never been replaced by a peace treaty, leaving the peninsula technically still at war. Their ties warmed significantly after the first summit of their leaders in 2000 before cooling again this year.
凍結する南北間の外交関係
李明博大統領の示す韓国の立場は、それ以前に2代続いた「親北の太陽政策」を掲げた金大中と盧武鉉の両大統領の姿勢とは、きっぱりと袂を分つ方針である。太陽政策とは「貧しい隣国」である北朝鮮に対して、同じ朝鮮民族の国家として同胞に巨額の援助をもたらし、韓国と北朝鮮の和解融合を図る意図で展開された外交政策である。
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ちなみに南北朝鮮の両国の間では、1950〜53年に米軍も巻き込んでの朝鮮戦争が闘われ、53年に両国間の休戦条約が取り交わされたとはいうものの、朝鮮半島は38度線を境に南北にまっぷたつに分断された。したがって現在でもまだ正式の和平条約にはいたっておらず、国際法的にはいまだに休戦態勢の敵国状態が続いたままである。2000年の金大中政権時に両国主席が最初の首脳会談で話し合い、南北間の緊張は一気に融解したかに見え、この政策を継承した盧武鉉政権下で実行体制の政策が展開したが、今年2月に李明博が大統領に選出され就任して以来、両国間の関係は再び冷却化した。 [了]
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【 米国時間 2008年10月18日 『米流時評』ysbee 訳 】
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||| 『米流時評』グローバル恐慌レポート |||
第1章 ウォール街金融危機

9/14 号外!メリルリンチを500億ドルでBOAが買収
9/15 ウォールストリート大暴落、9/11以来のメルトダウン
9/16 号外!AIGに8.9兆円連邦救済ローン、恐慌脱出か?
9/17 経済危機と大統領選・ペイリンは共和党の自爆装置?

第2章 米国金融危機
10/01 号外!80兆円金融経済救済案、上院を通過!
10/02 下院でも通過!73.8兆円の経済救済案ついに成立!
10/06 ウォール街暴落1万ドルの大台を割る 大恐慌2.0?
10/07 2日目も暴落のウォール街・前日比 ▼508ドル

第3章 グローバル金融危機
10/08 アイスランド国家破産の危機・前編
10/09 アイスランド国家破産の危機・後編(翻訳中)
10/10 号外!GMがクライスラーを吸収合併交渉!
10/12 ダウ記録的サージで危機脱出? IMF・EUの緊急サミット効果
10/13 底が見えた!グローバル・メルトダウンからの Uターン
10/14 ウォール街実録・暗黒の7日間(翻訳中)

第4章 ポスト恐慌のニューパラダイム(予定)
10/15 堕ちた偶像アメリカの救済・オバマ対マケインの政治学(予定)
10/16 堕ちた偶像アメリカの救済・オバマノミクスと米国経済再建案(予定)

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by ysbee-2 | 2008-10-18 23:36 | トンデモ北朝鮮
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