米流時評

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海軍伝説・ネイビーシールズの殺しのライセンス

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    ||| 海軍伝説 殺しのライセンス |||

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 米国海軍の特殊任務遂行部隊 NAVY SEALs 究極任務の殺しのライセンス
 ソマリア海賊の人質事件でクローズアップされた ミッションインポッサブル

d0123476_18552829.gif記事の写真を色々探していたら、やはりこの海軍の特殊部隊 NAVY SEALs は只者ではない。紛争地域での敵前上陸や諜報情報の収集、任務遂行のための「殺しのライセンス」もあるようだ。

ただし戦闘行為として認められた状況でなければ、軍属の任務そのものも発生しない訳で、これは大分前の映画のタイトルにもあった『Rules of Engagement』が問われる状況だ。また、出動および任務遂行は軍事行動となるので、その都度大統領じきじきの署名が必要となる。まさに「Signed, Sealed, and Delivered = 署名 > 封印 > 実行」のプロセスそのものである。

(「Signed, Sealed, and Delivered」はスティービー・ワンダーの往年のヒット曲で、たまたま一昨年来のオバマの選挙キャンペーンでは、この曲がキャンペーンテーマとして各遊説会場の演説の最後に流れたという経緯もある因縁深いタイトル)
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ソマリアは、90年代クリントン大統領の1期目に、国連の食糧救援の警護のため、国連軍援護で米軍を派遣していた。その結果、米軍ヘリが現地の武装勢力に襲撃され、米兵19名が死亡。パイロットの死体が市中引き回しになるという、米国にとっては悪夢の体験をした鬼門である。

これに懲りて以降、クリントン政権は各地で紛争が起きても、自国大事で看過する態勢をとるようになってしまった。94年のルワンダの虐殺も、モガディシュの惨事がなければ、米国が事前に特殊部隊を送り込んで止められたはずだった。

d0123476_16391691.jpgYAN-Cさんのブログ『RE:SUKI』でも、海賊に関するエントリでソマリアの首都モガディシュの惨事を描いた、リドリー・スコットの戦争映画『ブラックホーク・ダウン』にふれていた。
▶オバマ大統領「SEALS」によるソマリア海賊からの救出に成功

彼らの任務は、常に生か死かの命がけの最前線へ送られるため、その訓練も一様ではなく、写真を見ているだけで凄みが伝わってくる。33万の海軍の中でわずか2千名というエリート中のエリート部隊。こうした訓練の集積が骨身にしみているからこそ、揺れる船内にいた3人の海賊を3発の銃弾で同時に仕留める、という神業に近い使命が遂行できたのだろう。
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軍事行動を無条件に認めるきらいのある米国ですら「海賊も人間」という人命擁護説を唱えるアメリカ人もたしかにいる。しかし、重装備の海賊が人質をとりその命が危機にさらされた場合、たとえ人質がたったひとりであっても戦艦を差し向け、「国家は国民を守る」という鉄則を示したアメリカ。

国民の政府に対する信頼というものは、上から教え込むよりも、やはりこうした危機的状況が展開する中で、無言のうちに浸透するものだな……と、米国における「国家と国民の信頼の絆」というものを、あらためて痛感した次第である。

   【米国時間2009年4月14日『米流時評』ysbee】
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APRIL 14, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年4月14日号
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  Associated Press | P E N T A G O N
ソマリア海賊人質事件でクローズアップされた NAVY SEALs の殺しのライセンス
米国時間 2009年4月13日午後5時32分 | AP通信・ワシントン発 | 訳『米流時評』ysbee

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Snipers Had One Improbable Chance: Part-II
Pirates holding captain hostage appeared increasingly agitated
APRIL 13, 2009 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee

7. 25 yards from their targets
Continued from the previous issue — Continued from the previous issue — The SEALs in the Gulf of Aden standoff had parachuted into the ocean to join the destroyer. Now, Sunday night, they were 25 or so yards from their targets, waiting. Their mission, fraught with risk for the hostage, was one that SEAL snipers are trained to do, Couch said.
ターゲットと23メートルの距離まで接近
前号「ソマリア沖のボーン・アルティメイタム/海賊3人3発3中」からの続き:
アデン湾で人質をとった海賊と5日間のにらみ合いとなった米国海軍の最終手段となるべく、使命を帯びたシールズのメンバーは、宵闇が降りてから海上へパラシュート降下し、駆逐艦ベインブリッジ号の甲板で満を持した。時すでに、アフリカ現地時間で日曜の夜。彼らの狙うターゲットは、およそ25ヤード(約23メートル)ほど先にあって、ひたすら好機の訪れるのを待っていた。
彼らの使命は、人質を危機に陥れることなく、狙撃手が常時訓練している技術を実践に移すだけのことだったはず、と(前号でも紹介した)クーチ氏は解釈している。
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8. Imminent danger of captain's life
Three Navy SEALs aboard the Bainbridge waited quietly in the darkness. First, a tracer bullet arced from the lifeboat toward the Bainbridge. Then, through one of the few openings on the lifeboat, Phillips could be seen with a gun pointed at him, almost touching him.
風前の灯火だった船長の命
NAVY SEALs の3人のスナイパーは、ベインブリッジ号の甲板上に身を伏せ、周囲が闇に包まれるのをじっと待っていた。そのとき、最初に海賊達のボートからベインブリッジ号に向かって、実弾が発射された。その直後、海上に降りたスナイパーの観察したところによると、救命ボートのわずかな開口部のひとつを通して、フィリップス船長の頭部に海賊が銃をつきつけているのが見えた。その銃口は、ほとんど船長の頭にふれていたと言う。
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9. SEALs snipers waiting for the chance
The risk seemed obvious, but what about opportunity? Clean lines of fire that would leave the pirates' captive safe were hard to come by when taking aim at the bubble. Officials declined to discuss the equipment used by the SEALs on the destroyer. But U.S. Special Operations Command in Tampa, Fla., has purchased several thousand small night sights.
千載一遇のチャンスを待つスナイパー
船長の危機は誰の目にも明らかだった。しかし、はたして救出できる可能性はあるのか?
海賊もスナイパーも、どちらのボートも波間に揺れる木の葉のような状況では、人質の命を救えるような射撃が成功する可能性は、皆無に等しかった。
現場の指揮官は、米海軍の駆逐艦ベインブリッジ号に搭乗したシールズのスナイパーが使用した装備については洩らさなかったが、フロリダ州タンパの米海軍特殊作戦コマンド部隊(スペシャル・オプ・コマンド)では、すでに数千挺の小型の夜間照準装備を購入していたことがわかっている。
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10. Super-magnifying night sights
The battery-operated night sights magnify available in moonlight and starlight to illuminate targets. The sights weigh a few pounds and clip onto rifles. "From 1,000 meters, you can tell if someone is raising their left or right hand," said C. Reed Knight Jr., president of Knight's Armament in Titusville, Fla., one of the few companies that sells sights to the command.
スーパー照準のナイトスコープ
バッテリー起動のナイトスコープは、数ポンドの重さを増すがライフルに装着でき、たとえ月夜でも星明かりでもターゲットが明瞭に見えるような視界を可能にする、狙撃用の特殊装備だった。
「たとえ1キロ離れた距離であっても、標的となる人間が右手を上げているのか左手なのかまで、ちゃんと識別できる優れ物ですよ。」
その夜間用特殊スコープをこう評価するのは、コマンド部隊にオプティカル装備を納入している数少ないメーカーのひとつ、フロリダ州タイタスヴィルに本社を置くナイツ・アーマメント社の C・リード・ナイト社長である。
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11. Three pirates, 3 shots, 3 bodies
The opportunity arrived. The three hostage-takers were observed with their heads and shoulders all exposed at once. The sight was told to Vice Adm. William Gortney, commander of U.S. naval forces in the region. Three shots rang out from the SEALs. Three pirates were dead or rapidly dying. Phillips was found safe, his hands bound.
3発の銃弾で海賊3人即死
ソマリア沖の艦上では、ついにチャンスが訪れた。たまたま、人質に銃をつきつけている海賊が救命ボートの小さな窓のひとつに、3人一緒に頭部と肩を現したのだ。この視界はただちに、アデン湾を含むインド洋一帯をとりしきる米国海軍第5艦隊の総司令官、ウィリアム・ゴートニー副提督へ伝えられた。
間髪を入れず、3人のシールズのスナイパーの銃口から3発の銃声がとどろいた。と同時に3人の海賊は即死、あるいは倒れてすぐに死んだ。フィリップス船長は、両手を縛られてはいたが、拉致されてから5日目に、ついに怪我もなく無事救出された。
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12. Work of ultimate precision
"It was a day at the office for the SEALs, much like it's a day at the office for a heart surgeon or a concert violinist," said Dick Couch, a Vietnam-era SEAL and author of "The Warrior Elite," an inside look at the commandos' rigorous training program.
究極の緻密さと正確さで職務遂行
「シールズにとっては、今日の任務もオフィスで片付ける毎日の仕事と変わりない。まあ、普通のサラリーマンと言うよりは、心臓外科の手術医とかコンサートのバイオリニストの仕事に近いが」
ベトナム戦争時代にSEALの一員として活躍し、コマンド部隊の過酷なトレーニングプログラムを部内者の目でレポートした実録書『The Warrior Elite/エリート戦士』の著者、ディック・クーチ氏は、SEALsの仕事の内容をこう解説する。
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13. SEAL stands for at 'SEa, Air and Land'
The Navy, a force of more than 330,000, has just 2,000 SEALs, highly trained as stealthy rescuers — and killers. They are called SEALs because they can fight by SEa, Air and Land. SEAL snipers are counted on for precision fire from concealed positions.
SEALの由来は「SEa, Air, Land」
米国海軍に所属する者は総数33万名にのぼるが、その中で高度な軍事特訓を受けた特殊部隊のシールズは、わずか2千名を数えるに過ぎない。彼らの遂行任務は、究極の困難な救出作戦だが、時と場合では殺人使命も帯びる。
彼らの活躍する舞台は「SEa, Air and Land」陸海空のどこでも、という由縁で「SEALs/シールズ」と呼ばれる。単独の兵士はSEALと呼ばれるが、特にそのスナイパーは、隠れた位置から正確無比な射撃を遂行する腕前にかけては、右に出るものがいない。
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14. 'Correcting for Environmental Factors'
They practice stalking, helicopter insertion, intelligence gathering and more. Their training manual instructs them on camouflage, navigation, evading dogs and a skill of special value when taking aim from a large ship at a small boat riding the waves: "Correcting for Environmental Factors."
ハイテク装備で敵前上陸から諜報任務まで
彼らは、狙撃のターゲットを地上で追跡したり、軍用ヘリからパラシュートで降下したりする訓練の他にも、情報収集など諜報的職務も遂行できるよう特殊な訓練をマスターする。彼らのトレーニングマニュアルでは、作戦実行に際してはカモフラージュ用のメイクをほどこし、ボートを操り、捜索用の犬をけむに巻く……といった、揚陸艦から小型ボートに乗り移って敵前上陸する際の特殊技術について微に入り細にわたって伝授されている。その表紙のタイトルもまた、まるで敵の目をあざむくかのような題名だ。『Correcting for Environmental Factors/環境要素の是正』。
<了>
【 米国時間 2009年4月14日 『米流時評』ysbee訳 】
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真冬にツンドラの凍土でのサバイバル訓練 凍った泥をくぐり抜けた兵士はまるで銅像のようだd0123476_1023580.jpg

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by ysbee-2 | 2009-04-14 18:36 | 海賊シージャック
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