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カテゴリ:次世代冷戦時代( 14 )

新冷戦は終わった!米露ヘルシンキ会談でピースシフト

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   ||| 米露ヘルシンキ軍事会談でピースシフト |||

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米・ロ両軍最高司令官のヘルシンキ会談が示す、両国外交の新しい兆候
ロシアはNATO評議会復帰の意向、東欧ミサイルシステム計画続行?


10/21 時評「ヘルシンキ会談・グルジア紛争で米ロが軍事的解決 」からの続き
10/22 時評「新冷戦から平和へ!米ロの意外な軍事シフト」と併せてお読みください

フィンランド・ヘルシンキ発  | AP通信・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee
米国側の代表団の談話によると、今回の会談はロシアのマカロフ上級大将の提案を受けたものであり、双方の軍事トップは、グルジア問題、黒海の開発の権利問題、そしてNATOに関連した議題として、アフガニスタンでのテロ戦争まで、広汎な問題に関して話し合った模様である。

上:グルジア戦争後アゼルバイジャンの首都「カスピ海の黒い真珠」バクーを表敬訪問したメドベージェフ大統領
下:フィンランドの首都ヘルシンキに入港するヨーロッパクルーズの客船 北極周りの航路の主要寄港地でもある

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U.S., Russian Military Hold Top-ranks' Talks
Finland hosts highest-level discussions since Georgia war strained ties
OCTOBER 21, 2008 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee
HELSINKI, Finland — The top U.S. military officer met Tuesday with his Russian counterpart — who led the invasion of U.S. ally Georgia — signaling a thaw in relations between the two powers. Adm. Michael G. Mullen, the chairman of the Joint Chiefs of Staff, and Russian Gen. Nikolai Makarov, discussed Georgia, missile defense, and Russia-NATO relations, officials said.


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OCTOBER 23, 2008 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌デイリー版 10/23号
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  A S S O C I A T E D P R E S S | B R E A K I N G
ヘルシンキ会談が示す新冷戦の終焉と 米国・ロシア新時代開幕の兆候
米国時間 2008年10月21日午前10時52分 | AP通信・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

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今年5月9日の戦勝記念日に各州配属の司令官を観閲するメドベージェフ大統領 後続はセルジュコフ国防相

9. Conflict over Georgia's defense system

The U.S. sharply criticized Russia's invasion of Georgia, a stalwart U.S. ally and aspiring NATO member. It has received hundreds of millions of dollars in economic aid and its armed forces received extensive training from U.S. instructors.
グルジアの防衛体制をめぐる米露対立
8月のグルジア紛争直後、米国の忠実な友軍でありNATOメンバー加盟を嘱望しているグルジアに対して行ったロシアの侵略行為を、米国は手厳しく批判した (グルジアはテロ戦争に積極的に参戦し、イラクへも2千名派兵していた)。グルジアは (親ロシア政権からバラ革命を経て親米派のサアカシビリ政権に移行して以来) 米国から数億ドル(数百億円)の経済援助を受けており、またグルジア政府軍は、全面的に米軍の軍事指導を受けて実戦演習を行なってきた。
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ネオコンのポチと呼ばれるほど、ブッシュ政権の言いなりに親米姿勢で国防体制を強化してきたグルジアのサーカシビリ大統領。マケイン候補とも親密だが、一説にはタカ派がそそのかしたと噂されるオセチア鎮圧戦略が裏目に出て、逆にロシアが侵攻する理由を与えてしまった。(この下の写真キャプションに続く)

10. Georgia's aggressive moves irked Russia

Those moves irked Russia, which views Georgia as part of its historical sphere of influence and fears the prospect of another former Soviet republic joining NATO.
コーカサス最前線の親米国家グルジア
コーカサス地帯の中枢に位置しソ連の南端と国境を接するグルジアの、こうした一連の親米的な国家姿勢は、ソ連時代には共産圏の連邦の一部であり、歴史的にグルジアに隷属を強いてきたロシアの目から見れば、非常に危険な敵性国家に映ったのも当然で、東欧や中央アジアの旧ソ連邦国家へも、グルジアの親米態勢が伝播するのを恐れた結果、オセチア防衛と言う大義名分の元に、グルジア内部まで深く侵攻する結果を招いた。
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オセチア防衛とは名ばかりで、ロシア陸軍の戦車隊はグルジアの首都トビリシの境界線まで迫り、サアカシビリが「首都決戦で死守」を国民に訴える最悪の危機もあった。また一時停戦後もロシア軍は最前線から撤退せず、20日以降までグルジア国内に駐屯し続けた。

11. A major step forward in U.S-Russian relations

Finnish Maj. Juha Makela, a researcher at the National Defense University in Helsinki, described Tuesday's meeting as a major step forward in U.S-Russian relations. "It shows they are really trying to talk about matters at a practical level," Makela said. "This is probably the first phase in a round of talks that will end up with discussions at a political level."
米ロ対立の緩和に大きなステップ
会議の主催国となったフィンランドの首都ヘルシンキにある、国立防衛大学の研究員を務めるユハ・マケラ大尉は、火曜の軍部トップ会談は、今後の米国とロシアの軍事外交関係において大きな第一歩を踏み出したものと評価する。
「両国軍部のトップ同士が直接会談に踏み切ったという状況は、ロシアと米国の双方とも、軍事上の実戦段階での具体的条件を細部まで突っ込んで話し合うために、乗り気になっている証拠と言えるでしょう。多分今後も何回か同様の会議が持たれたあとで、政治的レベルの (政府首脳の) 公式会談へと収束していくものと予測できます。」
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一時は首都トビリシが占領されれば、旧ソ連時代のポーランド侵攻やプラハ占領の二の舞で、ロシアと米国の間に新冷戦再開かと危機が危惧された。しかしフランスのサルコジ大統領やドイツのメルメル首相が両国の間で交渉役となり、ロシアによる占領で「亡国のグルジア」に陥る惨状をあやうく免れた。

12. Clashed over U.S. MDS in Poland, Czech

Washington and Moscow have also clashed over U.S. plans to base elements of a missile defense system in Poland and the Czech Republic. Russia fears the system would be used to either spy on its military or reduce its nuclear deterrent.
米軍の東欧ミサイル防衛システム問題
ワシントンとモスクワの両国の政府は、グルジア紛争以外にも、米国がポーランドとチェコに予定しているUS-MDS/米軍ミサイル防衛システムの基地計画をめぐって、新冷戦時代開幕かと脅威をもたれるほど対立が深刻化していた。ロシア側では、このミサイル基地計画はロシア軍の動向を探査するレーダーやスパイ衛星と、核ミサイルの脅威を削減する迎撃ミサイルの設置が主目的であるとして、米国の主張する「対イラン防衛」説を却下し、計画に正面から反対してきていた。
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グルジア停戦後、ロシアのロケット打上げ基地のあるカザクスタンのコスモドロームを視察するメドベージェフ

13. Fostering a good military-to-military relationship

One official said the Defense Department wants to "continue to foster a good military-to-military relationship with an important country." Another said information about the meeting had been kept "very low key" — meaning the number of people aware it was going to happen was limited.
西側との軍事的友好関係を温存
米国政府の一高官は、こうした歩み寄りの状況を「重要な相手国との軍部対軍部のダイレクトなパイプを、良好な関係に育てていきたいという国防総省の思惑の現れ」と説明した。また別の高官は、今回の会談が極めて少数の内輪の当事者にしか知らされない形で、ほとんど秘密裏に行われた、という事実も明らかにした。
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米軍が軍事教練をしているとロシアが指摘し非難するグルジア国土防衛軍。

14. Agreement on periodical military talks

And that he had no information about any specific issues discussed. Both spoke on condition of anonymity because they were not authorized to speak about it on the record. Makarov told the ITAR-Tass agency that he and Mullen agreed to discuss military matters "periodically" by phone "and if necessary, in face-to-face talks."
定期的な二国間の軍事会談継続で合意
同高官はまた、会議で話し合われた特定の議題についても外部へは一切知らされていないとも語った。両高官ともあくまで匿名でと言う条件の下に以上の情報を漏らしたが、記録に残る発言は公式には発表できない立場にいるためである。
一方ロシア側では、マカロフ統合司令官がイタル・タス通信の取材に答えた内容では、彼とミューレン統合参謀本部長は「会議終了後も継続して定期的に電話で話し合い、必要であれば実際に顔を合わせる実質的会談を持つ予定」という両国の合意に達したと語っている。
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ロシア軍の空爆で破壊されたグルジア陸軍のイスラエル製戦車。グルジア政府軍の近代兵器は米国のユダヤロビイストの仲介でイスラエルの兵器産業から購入。まだ表沙汰にはなっていないが、この仲介役に共和党のマケイン及び彼の参謀が一役買っているというのが通説。マケインが負ければ、こうした戦争産業ロビイストへの民主党の弾劾が始まる。

15. Mullen's direct call to Makarov

After the Georgia-Russia crisis broke out Aug. 6, Mullen spoke on the phone with Makarov, who presided over Russia's incursion into Georgia over the breakaway provinces of South Ossetia and Abkhazia, the American Forces Press Service said, quoting an unidentified source.
ミューレンが直接マカロフと電話会談
今回の軍事トップ会談は、8月6日にグルジアとロシアの間で武力衝突が起きた直後にミューレンが電話を会して直接マカロフと話し合ったのがきっかけだったと言われる。「マカロフ統合参謀本部長は、南オセチアとアブハジア両自治州をめぐって両州をグルジアの攻勢から守ると言う大義名分の元、グルジア領土内まで侵攻したロシア三軍の総指揮をとっていた責任者である」という未確認の消息筋からの情報をAFPS/米軍広報サービスは伝えている。
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ロシアの空爆で痛めつけられたグルジアの要港ポチに入港した、人道支援の米海軍戦闘艦USSマウント・ホィットニー

16. Issue of military service for humanitarian aide

The report said after the fighting started the men discussed the flight of U.S. Air Force C-17 transport jets that carried Georgian troops serving in Iraq back to the Georgian capital, Tbilisi, and later they discussed the USS Mount Whitney, which carried humanitarian supplies to the Georgian port of Poti. Makarov gave assurances that Russia would not interfere with the U.S. military movements, the Pentagon report said.
人道的救援に軍用機使用の問題
AFPSのレポートによると、両司令官はイラクの前線に派兵していた2千人のグルジア政府軍兵士を、グルジアの首都トビリシまで緊急移送するために、米空軍のC-17輸送ジェット機を飛ばした件についてやりとりがあり、そのあとでは人道的救済物資を搭載してグルジアの軍港ポチに入港した、米海軍戦艦USSマウント・ホィットニーの運行に関しても話し合った、と伝えている。
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テロ戦争では米軍に積極協力体制をとるグルジア。祖国の危機とあってサアカシビリ大統領がブッシュに泣きつき、イラクに派兵していた2千名のグルジア政府軍兵士は、急遽米空軍の大量輸送機C-17で首都トビリシ郊外へ搬送された。

17. Accusation over NATO's double standards

Two months ago, Russia halted military cooperation with NATO, accusing the West of "double standards" over the Georgia conflict. However, it said it still wanted to keep working with the alliance to fight terrorism and drug trafficking.
グルジア紛争でのNATOのダブルスタンダード
空路と海路の両面で米軍がグルジアの窮地を救うべく展開した作戦に対して、マカロフはミューレンに「ロシア側はその輸送路を (ミサイル攻撃などで) 妨害しない」と保証した。今から2か月前の当時の段階では、グルジア紛争に際して西側がダブルスタンダードを行使したと非難して、ロシアはNATOへの軍事協力体制を急遽ストップした。しかしながらそうした険悪な雰囲気の当時にあってさえ、ロシアはテロ戦争と麻薬撲滅の闘争には、西側の友軍として協力したいと申し出ていたのも事実である。
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ヨーロッパ中でロシアのグルジア侵略に抗議するデモが繰り広げられる一方で、モスクワではプーチンの親衛隊的役割のNASHI が、サアカシビリの南オセチア攻略を「オセチア人ジェノサイド」と決めつけ、連日抗議デモを展開した。

18. Memorable day for Adm. Mullen

Tuesday's meeting came a day after Mullen became the first chairman of the Joint Chiefs to visit Belgrade since 1951. He met Serbian counterpart Gen. Zdravko Ponos, and the two said military cooperation between their countries was good, despite strained political relations over Kosovo. Mullen was to visit the Baltic republic of Lithuania on Tuesday.
ミューレン総督の記念すべき日
火曜の米ロ軍事トップ会談は、ミューレンが三軍統括の統合参謀本部長に任命された翌日の事であり、両国の軍事機関の最高位にある軍人同士の話し合いとしては、1951年のベルグラード会談以来の画期的会議となった。
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バロックの教会建築がオールドタウンのあちこちにそびえるバルト三国、リトワニアの瀟洒な首都ヴィルニウス

ミューレン総督はその後、セルビアでも政府軍総帥のズラフコ・ポノス将軍と会談し、今年前半のコソボをめぐる紛争で両国間が緊迫していたにもかかわらず、両者そろって二国間の軍事的協力体制は極めてうまく行っていると記者発表した。ミューレン総督はその後21日火曜には、バルカン半島のリトアニア共和国を訪問し、同様の「軍事外交」を続ける予定である。 [了]
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【 米国時間 2008年10月23日 『米流時評』ysbee 訳 】 
d0123476_10383762.jpg||| 特集・新冷戦終焉の夜明け |||
10/21 特報!ヘルシンキ会談・グルジア紛争で米・ロが軍事的解決
10/22 米流時評:新冷戦から平和へ!米・ロ関係も新時代へ転換か
10/23 新冷戦は終わった!ヘルシンキ会談に見る米ロ関係のシフト
10/24 米国が推進する アルバニアとクロアチアのNATO加盟問題

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by ysbee-2 | 2008-10-23 13:45 | 次世代冷戦時代

新冷戦から平和へ!米ロの意外な軍事シフト

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  ||| 米ロ新冷戦から平和へのシフト |||

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グルジア戦争は米・ロに何を残したか? 両国外交のヘルシンキシフト
ブッシュ/プーチン覇権の体制からメドベージェフ/オバマ繁栄の体制へ


d0123476_18552829.gif 昨日のエントリーを読んで「米ロが和平会談?」ととまどわれた方も多いと思う。従来の方程式にはあてはまらない進展だからである。まず第一に気がつくのは、ロシア側では少数民族の保護とか、グルジア側ではテロリストの掃討とか、いくら奇麗事を言っても「グルジア紛争はやはり米ロ新冷戦の代理戦争だった」という点。

物理的に砲弾を撃ち交わしたのは、南下した側のロシアと侵略された側のグルジア両国なのだから、本来ならば仲介役をはさんでも、この当事国の間で解決を話し合うのが筋だったはずだ。そもそものいきなりの開戦が、8月の9日。その後は各国のテレビニュースが刻々とレポートする悲惨な映像を、呆然とみつめるばかりだった。(歴史チャンネルの第二次大戦やベトナム戦争の回顧録のようなドキュメンタリー以外では、ただ今この時点で進行中の「生の空中戦」をテレビのニュースで見るという体験は初めてで、恐怖と恍惚の入り交じった不思議な心理……開高健が「輝ける闇」と表現したのはまさしく。)

▶関連記事:8/10 オセチア紛争勃発!南オセチア攻撃で住民1600名死亡!
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それから19日の一時停戦までにも、フランスのサルコジ大統領やドイツのメルケル首相は直接首都トビリシを訪れ、ロシアの侵攻占領による亡国一歩手前のサーカシビリ大統領を激励する立場を明らかにし、小国グルジアに対するロシアの脅威にクッションを入れたことは確かである。

またその後2か月経つ現在までにも、米国のライス国務長官は元よりチェニー副大統領も同国を訪問。ロシアと国境を接しながらも対抗する姿勢を崩さないグルジアのサーカシビリに対して、両者ともロシアとの紛争解決というよりは、旧ソ連邦のコーカサス地方で民主主義を推進する「親米国家の優等生」に対する慰労の印象が強かった。

▶関連記事:8/26 メドベージェフの新冷戦宣言 ポストグルジア戦争のコーカサス
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しかしこれでは、事態は少しも快方へ向かわない。無差別の空襲による爆撃で、家を焼かれ家族を失い命からがら故郷を捨てて避難してきた、オセチア住民だったグルジア人が、今や数十万の難民と化し人道問題になっている。ヨーロッパ各国でのロシア侵攻に抗議するデモや、難民支援運動も活発だった。

しかし、ロシアの銃口をへし折るのに一番効果があったのは「中国のロシア不支持」だったように思える。国連の安保理事会で、軍事演習まで共同で実行する兄弟分だったはずの中国が、最終票決でロシアの侵攻を非難する側に回ったのは驚きだった。

▶関連記事:8/28 中央アジアの逆風|グルジア侵攻で米露対決
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もちろんその裏には、ロシアからの燃料供給を反古にしても大丈夫、という中国側の計算があったのだろう。代替エネルギーは、フランスと提携して開発中の原子力なのか。あるいは米国が直接ニューエネルギー計画の推進協力を申し出たのだろうか。利益のない選択はしない中国だから、某かの巨大な保証を取り付けた上で、ロシアに反旗を翻したのだろうことは想像に難くない。

ロシアの「オセチアを発火点としてグルジアからアゼルバイジャンへ」というコーカサスの資源戦争の戦略は、侵攻以前の思惑に反して、ガスプロの偉大な顧客であり共産主義国家としての兄弟分である、ロシアがもっとも頼りとする中国の同意が得られない、という思いがけない結末を招いた。

▶関連記事:9/29 上海「非協力」機構|中国離反でロシア孤立化へ
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かくして、旧ソ連邦の同盟国家圏を復活するというプーチンの野望は叶わず、その後ベネズエラへロシア艦隊を出動してミサイル設置をほのめかし「キューバ危機の再来か」と米国の肝を冷やす一幕もあった。しかし、しかしである。嵐の去った後の奇跡的な青空のように、青天の霹靂とも思えるような一陣の風が、極北のフィンランドから吹いてきた。

噂ではなく、現地駐在米国大使館の広報官からの事後通達である。AP通信の記事のタイトル「Unannounced Talks=非公表の会談」からは、「特ダネ」に近い雰囲気が漂う。しかも会談の主役は、大方の予想を裏切って、国務省の外交官同士ではない。米国もロシアも、全軍を総括する最高責任者同士の「将軍会議」である。ヘルシンキという国際外交の表舞台で、これほど意外な配役でいきなり開幕した展開というのも珍しい。

▶関連記事:8/11 ユーラシア大連邦と第三次世界大戦の兆候(再掲出)
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案の定、日本のマスメディアではまったく触れてないようだ。ブログでさえ扱っている記事はほとんどみつからない。みなさん、これはひょっとしてどころか、ちょっとやそっとじゃない大事/おおごとですよ!
その理由:
・まず第1に、米国とロシアがここ3年間で乖離してきた溝を埋めようとしている事。
・第2に、国務省という外交の正式機関ではなく、国防省が会談の第一線に出てきた事。
・第3に、米国もロシアも軍の中枢部では、従来の好戦的なタカ派が後退して和平派がトップに立っているのではないかと言う事。
・第4に、任期あと100日を切ったブッシュは論争の対象圏外としても、メドベージェフの手綱を握っていたプーチンの、これまでの強気の攻略戦略が「手控え」の状態になっているのではないか、ということ。


特に4番目の「プーチンとメドベージェフの間に、グルジアでの失敗をめぐって微妙なパワーバランスのシフトがあったのではないか?」と言う点が、私にとってはもっとも興味を引く疑問である。今後注目すべきは、ロシアの持ち駒であるチャベスのベネズエラ、特にカストロの病状如何で急変するだろうキューバの社会状況、コーカサスのオイルリッチ国アゼルバイジャン、ウラニウム資源や宇宙開発委託で破竹の勢いのカザクスタン、それに東欧ミサイルシステムの建設現場、ポーランドとチェコである。

▶関連記事:8/11 ユーラシアの回廊・帝政ロシアの首飾り(再掲出)
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昨日のエントリーの続きの記事にちょっとした説明を補足するつもりが、すっかり長々と書いてしまった。これはこれで、『米流』のオリジナルな時評としてエントリーすることにしよう。ともかく言いたかったことの核心は、これまで8年間の、正確に言えば9/11以来の世界がひたすら破滅に向かっているのではないかという重苦しい不安の雲が、ヘルシンキからの一陣の風で去りつつある、ということである。これはきっと、オバマの勝利に確実性が見えてきた事と無縁ではあるまい。

メドベージェフが大国の元首としての自覚に目覚め、大統領就任後のオバマとともに平和的建設の方向へ歩みだすならば、テロ戦争も経済危機も乗り越えられるだろう。ブラウンもサルコジもメルケルも、自ら戦場を造り出すような無謀なカウボーイではない。そうなれば、中国だけが国際倫理の問題児として取り残される。
戦争で笑うのは、戦争産業の悪のビジネスマンと投資家だけである。死者の復讐は、さらなる死者を呼ぶばかりだ。猿の祖先から幾千万の月の出と日の出を眺めてきた人類よ、ここらでいい加減、成人しようじゃないか。
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【米国時間 2008年10月22日『米流時評』ysbee】
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||| 『米流時評』グローバル恐慌レポート |||
第1章 ウォール街金融危機

9/14 号外!メリルリンチを500億ドルでBOAが買収
9/15 ウォールストリート大暴落、9/11以来のメルトダウン
9/16 号外!AIGに8.9兆円連邦救済ローン、恐慌脱出か?
9/17 経済危機と大統領選・ペイリンは共和党の自爆装置?

第2章 米国金融危機
10/01 号外!80兆円金融経済救済案、上院を通過!
10/02 下院でも通過!73.8兆円の経済救済案ついに成立!
10/06 ウォール街暴落1万ドルの大台を割る 大恐慌2.0?
10/07 2日目も暴落のウォール街・前日比 ▼508ドル

第3章 グローバル金融危機
10/08 アイスランド国家破産の危機・前編
10/09 アイスランド国家破産の危機・後編(翻訳中)
10/10 号外!GMがクライスラーを吸収合併交渉!
10/12 ダウ記録的サージで危機脱出? IMF・EUの緊急サミット効果
10/13 底が見えた!グローバル・メルトダウンからの Uターン
10/14 ウォール街実録・暗黒の7日間(翻訳中)

第4章 ポスト恐慌のニューパラダイム(予定)
10/15 堕ちた偶像アメリカの救済・オバマ対マケインの政治学(予定)
10/16 堕ちた偶像アメリカの救済・オバマノミクスと米国経済再建案(予定)

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by ysbee-2 | 2008-10-22 12:32 | 次世代冷戦時代

コソボ紛争2.0 独立で再燃する民族抗争のデジャヴ

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  ||| コソボ独立で再燃する民族抗争のデジャヴ |||

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「コソボは誰のもの」アルバニア人とセルビア人永遠の民族抗争
終わっていなかったコソボ紛争の火に油を注いだコソボ独立宣言


d0123476_18552829.gif90年代後半ビル・クリントン大統領時代に、ユーゴスラビアのスロボダン・ミロスビッチ軍事独裁政権を解体し、一度は解決したかに見えたコソボ戦争の終結。しかしユーゴスラビア解体後スロベニア、クロアチア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、セルビア、コソボ自治州と7つの国家体制に分立したものの、古来仇敵のセルビア人とアルバニア人の間の民族抗争は、その後も深く静かに潜行していたようである。
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今月17日のアルバニア人の独立宣言で、セルビア南部のコソボ自治州がセルビアから分立。独立国家コソボとして、米国を始め主要EU国家から国際的にも独立国家としての認証を受けた。しかしセルビアとしては、この急激な分立に激しく抵抗。それまではセルビアのEU加盟をゴールに、斬り捨て部分としてのコソボ独立もやむを得ないと腹をくくっていたセルビアのタディッチ大統領の親欧米派。もう一方で、セルビアの多数を占めるコソボ分立反対派を代表するコスチュニカ首相率いるナショナリストの右派政党。コソボの独立によって、セルビア自体がさらに真っ向から対立する親米・親露の2派に分裂してしまった。
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今回のコソボ独立とその後のセルビアでの猛烈な反対運動に関しては、今後ますます米露関係を冷却化し「新冷戦体制」の最前線になるのではないかという危惧。またEUとロシアの経済戦争にもつながってゆくピボタルな変節点になるものと予測されるので、『米流時評』でも今後も継続して特集で紹介する予定である。他にも緊急のニュースが常時突発して上がってくるので、錯綜しながらではあるが連載していきたい。
【米国時間 2008年2月22日 『米流時評』ysbee 記】

トップ写真:21日夜コソボ独立に抗議して首都ベルグラードのギリシャ正教カテドラル周辺に集まったセルビア人
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【追記】私が毎日トラックバックを交換しているブログの編集者諸氏もコソボ独立に関しては一筆書き下しており、どれも一読に値する気合いの入った記事ばかりです。特に藤田氏の中国・台湾観との比較論は非常にユニークで、視点を変えることでバルカン半島と東アジアの民族抗争の歴史と地政のダイナミズムが重なって面白かったです。この他にも多々参考になるエントリーがあったと思いますが、とりあえず相互リンクのネットワークから抜粋で、リンクと共に紹介する次第です。

▶藤田達男さんのブログ『賭人の独り言』
2/18 コソボ独立と“民族浄化”考
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2/25 21世紀の「コソボの戦い」勝者は誰か?(2)戦略論・地政学


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FEBRUARY 22, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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    N B C N E W S | B R E A K I N G

コソボ独立で再燃するセルビア人とアルバニア人の民族対立抗争
米国時間 2008年2月21日 午後5時14分 | NBCニュース・ベオグラード発 | 訳『米流時評』ysbee

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Independence Raised New Tensions in Balkan
Historic ethnic conflict emerges between Serbians-Albanians in Kosovo

FEBRUARY 21, 2008, 5:14 p.m. EST | NBC News — BREAKING | Translation by ysbee
Continued from the previous issue — The U.S. embassy had been closed in anticipation of the demonstration. State Department spokesman Sean McCormack said the only staff there were security personnel and Marine guards. He said Secretary of State Condoleezza Rice had been briefed. She was en route to the United States with President Bush after an six-day trip to Africa. McCormick said the United States had asked the Serbian government to help protect U.S. diplomatic facilities.

大使館職員を帰国させた米国
前号「米国大使館襲撃事件でセルビア人デモ隊死亡」からの続き
セルビア・ベオグラード発 |現地時間で21日木曜深夜の襲撃があって以来、セルビアの首都ベオグラードの米国大使館は門戸を難く閉ざしている。米国国務省のショーン・マコーミック広報官は、現在米国大使館に常駐しているのは保安要員と警備にあたる米海兵隊だけだと語った。同広報官の説明では、コンドリーザ・ライス国務長官も、ブッシュ大統領とともに6日間のアフリカ各国親善旅行を終えて米国へ戻る途中で、今回の米大使館襲撃事件の報せを受けたそうである。マコーミック広報官は「米国はセルビア政府に対して、現地の米国政府関係施設を厳重警護するよう要請した」と記者発表で語った。
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17日独立宣言直後、米国大使館を警護するセルビア警察 しかし21日夜の群衆の襲撃にはひとたまりもなかった

10. U.S. asks Serb government a serious security

The State Department's travel alert said the embassy's consular section would be closed Friday and Monday. It urged American citizens to avoid downtown Belgrade and said more protests could pose a danger. It said that U.S. citizens or family members concerned for the safety of U.S. citizens in Serbia can call 888-407-4747 toll free in the U.S. and Canada. Callers outside the U.S. and Canada were advised to use the regular toll line at 202-501-4444.
セルビア在住米人に警告発令
国務省では、駐セルビア米国大使館の現地在留米人対応部門を、金曜から月曜まで閉鎖すると通知するとともに、現地在住のアメリカ人及び米人旅行者に対して、さらなる抗議活動が予測されるので、攻撃対象となる危険を避けるためにベオグラードの都心には近づかないように警告を発した。また米国とカナダ在住の米国人でセルビア滞在中の米国市民の安否を気遣う家族は、フリーダイヤル888-407-4747まで問い合わせるよう呼びかけた。米国・カナダ以外からは、通常の担当窓口202-501-4444へ問い合わせるようにと警告している。
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ベオグラード市内に繰り出した20万人のセルビア人デモ隊 各所で警察や軍の機動隊とのにらみ合いが発生した

11. Historic battle ground of ethnic conflicts

Kosovo, which is 90 percent ethnic Albanian, has not been under Belgrade's control since 1999, when NATO launched airstrikes to halt a Serbian crackdown on ethnic Albanian separatists. A U.N. mission has governed Kosovo since, with more than 16,000 NATO troops and KFOR, a multiethnic force, policing the province.
古代からの民族抗争の戦場コソボ
17日の独立宣言以前のコソボは、人口の90%以上がアルバニア人で構成された自治区であり、99年のコソボ戦争終結以来、ベオグラードのセルビア政府の統治下にはなかった。コソボ戦争では、アルバニア人に対するセルビア人の民族粛清を阻止しようと、NATO連合軍がコソボ地区のセルビア軍を44日間空襲したのは記憶に新しい。その掃討作戦が終結して以来、同地区に1万6千のNATO軍とKFOR連合軍が投下されて治安警護体制を敷き、国連がコソボを自治区として管理していた。
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ギリシャ正教を国教とするセルビア人はイスラム教徒のアルバニア人とは民族的にも宗教的にも相容れない歴史をもつ

12. Kosobo's historic importance for Serbs

But Serbia — and Kosovo's Serbs, who make up less than 10 percent of Kosovo's population — refuse to give up Kosovo, a territory considered the ancient cradle of Serbs' state and religion.
コソボはセルビア建国の地
しかしセルビアは(旧コソボ自治区=新生コソボ共和国内では、セルビア人は全人口の10%にも満たない少数民族であるが)、コソボがセルビアから分岐して独立することを拒絶している。コソボは、古代からセルビア人が建国してこの地域を統治してきた、国家揺籃の祖国と看做されてきた特殊な思い入れのある土地だからである。
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21日木曜、コソボ独立を支持する国家に抗議して首都ベオグラード中央の広場に集結した20万人のセルビア人大群衆

13. Tidal protesters gathered in Belgrade

Earlier Thursday, police estimated that about 150,000 people had attended a rally in the Serbian capital. The crowd waved Serbian flags and carried signs reading "Stop USA terror." One group set fire to a red-and-black Albanian flag.
ベオグラードで20万人の抗議デモ
21日木曜の午前中の段階では、コソボ独立に抗議するためセルビアの首都ベオグラードに終結した群衆の数は警察側の観測でおよそ15万人と発表された。群衆は、赤・青・白に紋章の入ったセルビア国旗を打ち振り「Stop USA Terror/米国のテロ阻止」と大書されたバナーやプラカードを掲げて行進した。群衆の一部には、赤地に黒い鷲のマークのアルバニアの旗を燃やすグループもいた。
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14. Escalation from peaceful march to riot
文字数制限のため英文省略
平和的デモ行進から暴動へとエスカレート
米国大使館襲撃に加担した暴徒は主にセルビア人の若者で、その中の数人はスキーマスクやスカーフで顔を隠した者もいた。暴徒の一群は棒切れや金属の棒で大使館前のふたつのガードマンのチェックポイントを破壊した。デモ隊の先頭に立つ者が、大使館入口や窓から引き抜いた鉄柵や金属製の手すりで、メインドアをたたき壊して内部へと乱入した。
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日中は平和的デモだったが夜になって一部の過激派が暴走、米国大使館ほか欧米関連施設を襲撃し焼き討ちした

15. Kosovo unrest after its independence

There also has been unrest in Kosovo since the independence declaration. Hundreds of Serbs have launched attacks on border outposts, prompting NATO to reinforce the northern Serb-dominated part of Kosovo and take control of the borders. The violence has sparked fears of sustained violence, with Serbian officials saying the attacks were in line with its attempt to contest Kosovo's secession.
独立宣言以来連日のセルビア人デモ
17日の独立宣言以来、コソボ地区もまた不穏な状況が続いている。数百人のセルビア人が国境の検問所を襲撃したため、NATO軍はコソボ北部のセルビア国境に近いセルビア人居住区に対して警備の軍隊を増強し、国境部分を制圧せざるをえなかった。国境地帯でのセルビア人の暴動は、今後も長く尾を引くと危惧されているが、セルビア政府側では今回の一連の襲撃事件を、コソボ分割を企てる一派の謀略だと非難している。
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独立宣言の17日早朝コソボ戦争で死亡したと推測される行方不明者の写真が並ぶ「嘆きの壁」を訪れたアルバニア人

16. Surge of Serbian nationalism

Ethnic Albanian separatists fought a 1998-99 war with Serbian forces, and an estimated 10,000 people were killed. In areas of Kosovo where Serbs live surrounded by majority ethnic Albanians, Serb leaders urged Serbia's government to tone down statements or risk endangering lives.
コソボ独立で急浮上するセルビア人のナショナリズム
アルバニア人の独立主義者は、98年から99年にかけてセルビアからの分離独立戦争を闘ったが、その際に1万人のアルバニア人が戦死している。コソボ人口の大部分を占めるアルバニア人に取り巻かれてコソボ国内に住んでいるセルビア人居住区では、この地区の指導者がセルビア政府に対して、コソボ独立の実績を帳消しにしないと、この地区のセルビア人の生活を危機におとしいれる、と圧力をかけている。
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セルビアの4分の1の北部を占めるコソボ自治区には1万6千のNATO軍が常駐 セルビアとの国境を警護する

17. Fear for the civil war again

文字数制限のため英文省略
コソボ戦争再発への危惧
「北から南下して暴動を起こしたセルビア国民のセルビア人は、コソボ国内に住むセルビア人の子弟や生活を危機に陥れた。これは非常に悲痛な経験である。なぜなら我々の同胞がそうした恐怖の種をばらまいたのだから」コソボ国内のセルビア人居住区の指導者ラダ・トラジコビッチ氏は、一連の襲撃事件が起きた21日木曜、民営のセルビアのニュースエージェンシー「FoNet」のサイト上でこう語った。 [了]

【米国時間 2008年2月22日 『米流時評』ysbee 訳】
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独立宣言後のセルビア人の暴動で焼き討ちにあったコソボ・セルビア間の国境検問所 国連軍の警察もお手上げd0123476_1023580.jpg

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»» 米流時評 特集「2008年米国大統領選
||| 『米流時評』 特集シリーズ |||
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by ysbee-2 | 2008-02-24 11:32 | 次世代冷戦時代

コソボ新冷戦の最前線ミトロヴィカ

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 ||| 新冷戦の最前線ミトロヴィカ |||

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コソボ独立で急浮上した米・欧とロシアの対立は新冷戦の前兆か
アルバニア人とセルビア人2地区に分断 国境の町ミトロヴィカ


米国時間2008年2月23日 午前10時 | AP 通信・コソボ発 | 訳『米流時評』ysbee
コソヴスカ・ミトロヴィカ発 |23日土曜、アルバニア人の新生コソボと南部のセルビア人居住区に分断された国境の町ミトロヴィカで、数千人のセルビア人が「ロシア!ウラジミール・プーチン!」「コソボはセルビアのもの!」とシュプレヒコールを繰り返しながら、すでに6日目を迎えたコソボ独立反対デモを繰り広げた。
トップ:現地時間で21日夜、コソボ独立に抗議して首都ベオグラードの広場を埋め尽す数十万人のセルビア人デモ
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Serb Official Blames U.S. for Violence
Amid protests, Serbia seems to be drifting away from the West

FEBRUARY 23, 2008 EST | Associated Press — KOSOVO | Translation by ysbee
KOSOVSKA MITROVICA, Kosovo — Several thousand Serbs chanting "Russia, Vladimir Putin!" and "Kosovo is Serbia!" protested peacefully Saturday in the ethnically divided town of Kosovska Mitrovica and a Serb enclave in the south in a sixth day of demonstrations against Kosovo's independence.


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FEBRUARY 23, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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  A S S O C I A T E D P R E S S | K O S O V S K A

コソボ独立で急浮上した米・欧とロシアの対立は「新冷戦」の前兆か
米国時間 2008年2月23日| AP通信・ミトロヴィカ発 | 訳『米流時評』ysbee

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1. Shift from the West, toward Russia
In a sign that Serbia is fast drifting away from the West and toward Russia, which is backing its fierce resistance of Kosovo's secession, hard-line Serbian Prime Minister Vojislav Kostunica condemned anew the U.S. and other nations that have recognized Kosovo as an independent state.
親米からロシアへの急激なシフト
これまでEU加盟を目指して西側に追従してきたセルビアが、アルバニア人居住区のコソボ独立を契機に、コソボの分裂に猛烈に反対する抗議運動を展開しているが、一連の抗議活動を支援するロシアへとセルビア政府が急激にシフトしてきている。その顕著な現れとして、セルビアの右派ナショナリストを率いるヴォジスラフ・コスチュニカ首相は、アルバニア人のコソボ自治領を独立宣言の翌日に国家として公式承認した米国とその他の西側諸国に対して、新たに認証排斥を宣言する抗議声明を発表した。
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2. U.N., NATO property also destroyed
The Serbs, who represent about 10 percent of the region's 2 million people, have been displaying their anger by destroying U.N. and NATO property as well. "If the United States stick to its present position that the fake state of Kosovo exists ... all responsibility in the future will be on the United States," Kostunica adviser Branislav Ristivojevic said in a statement.
国連、NATO施設も攻撃対象
セルビア人はコソボ自治州内では200万人の居住人口の10%を占めるに過ぎないが、米国大使館ばかりでなく、西側諸国を象徴する国連やNATOの現地施設を襲撃破壊して、民族としての怒りを表明してきた。「米国が、現状の偽りの国家としてのコソボの存在に執着するならば……今後起きる紛争のすべての責任は米国にある。」コスチュニカ首相の側近、ブラニスラフ・リスチボイェビッチ氏は、セルビア政府の見解を表明する以上のような声明を発表した。
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3. Ethnically divided town, Mitrovica
In Kosovoska Mitrovica, long a flash point of ethnic tensions in Kosovo's troubled north, U.N. police in riot gear formed a cordon across the main bridge separating the Serb and ethnic Albanian sides as a few protesters hurled firecrackers. Demonstrators waved Serbian and Russian flags and chanted in support of Moscow's refusal to recognize Kosovo's independence. A NATO helicopter hovered above the bridge to monitor the protest.
二分された国境の町ミトロヴィカ
今月17日に独立したばかりの新生コソボ共和国のミトロヴィカは、コソボ自治州北部にあるセルビア人居住区とアルバニア人地区とに二分された国境の町だが、コソボ紛争終結以来これまでにもアルバニア人とセルビア人の民族抗争が絶えなかった。この二つの地区にまたがる国境線に架かる橋の周辺でも、17日の独立宣言以来セルビア人のデモ隊が花火を投げつけたりタイヤを燃やしたりして抗議行動を続けてきたが、暴動鎮圧のため出動した国連軍が重装備に身を固め、隊列を組んで警備にあたっている。デモ隊はセルビアとロシアの国旗を打ち振り、ロシア政府のコソボ独立否認を支持するシュプレヒコールを繰り返した。
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4. Bridge over two conflicting states
On Friday, angry demonstrators hurled stones, glass bottles and firecrackers at U.N. forces protecting the bridge. Saturday's protest was far less violent. Kosovo's minority Serbs have staged protests daily since the territory's ethnic Albanian leadership proclaimed independence from Serbia last week.
抗争する二つの国に架ける橋
22日金曜の時点では、デモ隊の動きを監視するため橋の上にはNATOのヘリが旋回し、独立への怒りをぶちまけるデモ隊は、橋の警護にあたっている国連軍に向かって、石やガラス瓶、花火などを投げつけた。翌23日のデモ隊は、前日よりははるかにおとなしくなった。コソボ地区に居住しているセルビア人は、人口の10%に満たない少数民族であったため、この地区のアルバニア人自治政権が先週17日に「セルビアからのコソボ独立」を宣言して以来、毎日のようにデモ行動を繰り返してきた。
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5. 'Kosovo is Serbia'
In the southern Serb enclave of Strpce, about 100 Serbs staged a peaceful march Saturday. Carrying Serbia's blue, white and red flags, the protesters walked to a nearby church and rang the bells to sound their disapproval of Kosovo's statehood. Some carried posters reading "Kosovo is Serbia" and "Kosovo will never be Albania."
「コソボはセルビアのもの」
セルビア南部のコソボと国境を接する町ストルプスでは、23日土曜には100人ほどのセルビア人が集まって、平和裡にデモ行進を展開した。デモ隊は赤・青・白のセルビア国旗をはためかせて近くの教会へと行進し、コソボのセルビアからの独立宣言を否認する表現として教会の鐘を鳴らした。デモ隊の中には「コソボはセルビアのもの」とか「コソボは決してアルバニアには属さない」と書かれたプラカードを掲げる者もいた。
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6. Anger at Washington, solidarity with Moscow
There, too, anger at Washington and solidarity with Moscow were on display. "The whole nation is angry," said Sinisa Tasic, one of the protest organizers. "We are furious with the Americans. Wherever they go they create problems." Added Radojko Kecic, 48: "For the first time ever, Serbia is not alone — it has Russia by its side. Sooner or later, Serbia will get Kosovo back."
米国に憤慨、ロシアに連帯感
セルビア人はストルプスでもまた、米国政府に対する怒りをぶちまけ、ロシア政府に対する連帯を誇示した。デモ隊指導者のひとり、シニサ・タジッチ氏は次のように語っている。「セルビアの国全体が怒っている。我々はアメリカ人に対して憤慨している。彼らは行く先々で問題を起こしている。」これに対して、48才のラドイコ・ケジッチ氏はこう付け加えた。「未だかつてなかったことだが、セルビアは今初めて国際間で孤立していない。ロシアがわれわれの側に付いている。遅かれ早かれ、セルビアはコソボをとり戻すだろう。」
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【米国時間 2008年2月23日 『米流時評』ysbee 訳】
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by ysbee-2 | 2008-02-23 18:48 | 次世代冷戦時代

速報!米国大使館襲撃事件 ベオグラードデモでセルビア人焼死

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 ||| 米国大使館襲撃でセルビア人デモ隊焼死 |||

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アルバニア人のコソボ独立に抗議してセルビア人数十万人がデモ

米国時間 2008年2月21日 午後1時20分 | MSNBC 臨時ニュース |『米流時評』ysbee 訳
セルビア・ベオグラード発 |現地時間で21日木曜夜、セルビアの首都ベオグラードの米国大使館に、数百人のセルビア人デモ隊が乱入、放火して大使館の一部が炎上した。今回のデモ隊は、セルビアからのアルバニア人のコソボ独立を、米国と英仏ほか西欧国家が支持したことに抗議する目的で、17日の独立以来セルビア各地で繰り広げられていた抗議の一環である。
トップ:現地時間で21日夜、コソボ独立に抗議して首都ベオグラードの広場を埋め尽す数十万人のセルビア人デモ

Protesters Break into U.S. Embassy in Serbia
Support for Kosovo independence raised tensions with Balkan nation

FEBRUARY 21, 2008, 1:00 p.m. EST | MSNBC — BREAKING | Translation by ysbee
BELGRADE, Serbia — Protesters broke into the U.S. embassy in Belgrade on Thursday and set fires, cheered on by crowds outside rallying against U.S. support for Kosovo's independence.

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【続報】炎上した米大使館内部でデモ隊の一人と見られる焼死体発見
米国時間 2月21日 午後5時14分 | NBC 臨時ニュース第2報 | セルビア・ベオグラード発
セルビアからのアルバニア人のコソボ独立に反対して、独立宣言の17日以来各地で展開されていたセルビア人の抗議デモだが、その中でも最大の、21日木曜20万人が首都に集結したベオグラードの抗議デモから、過激派の一部が米国大使館に乱入。大使館を占拠して炎上させたが、その後建物内部から焼死体が発見された。死体の身元は、現時点ではまだ不明である。
Protesters Burn U.S. Embassy in Serbia
Body found inside as tensions soar over Kosovo independence

FEBRUARY 21, 2008, 5:14 p.m. EST | MSNBC — BREAKING | Translation by ysbee
BELGRADE, Serbia — A charred body was found inside the U.S. Embassy Thursday after Serb rioters protesting Kosovo's declaration of independence set fire to offices there. It was unknown whose body was in the burned office.

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FEBRUARY 21, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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  M S N B C N E W S | B R E A K I N G

コソボ独立抗議のセルビア人デモ隊、ベオグラード米国大使館に乱入
米国時間 2008年2月21日 午後1時20分 | MSNBC・臨時ニュース | 訳『米流時評』ysbee

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1. Charred body found inside U.S. Embassy
"It was found at the part of the building set on fire by the protesters," embassy spokeswoman Rian Harris said. She said all embassy staffers were accounted for; Belgrade's Pink TV said the body appeared to be that of a rioter. The State Department issued a travel alert for Americans in Serbia.
ベオグラード米国大使館乱入事件で一人焼死
「焼死体はデモ隊に占拠されて炎上した大使館の一部で発見されました」と米国大使館のライアン・ハリス広報官から発表があった。その内容によると、大使館員は全員無事であることが確認されているという。またベオグラードのPINK-TVの報道では、焼死体は侵入したデモ隊の一人と見られている。米国国務省(外務省)からは、セルビア在住のアメリカ市民に対して、身辺の危険を警告する治安警戒条令が発令された。
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セルビアの首都ベオグラードの米国大使館を焼き討ちする「アルバニア人のコソボ独立」に抗議するデモ隊

2. Serbian Protesters stormed into U.S. Embassy

Masked men broke into the U.S. compound in Belgrade, which has been closed this week, and tried to throw furniture from an office. They set fire to the office and flames shot up the side of the building. It took police about 45 minutes to appear at the scene, and firefighters arrived about the same time and put out the blaze. Police secured the U.S. Embassy and surrounding area, blocking off all access.
暴徒化したデモ隊過激派、米大使館に乱入放火
ベオグラードの都心で数十万人が結集して展開していたデモ隊の一部が過激化し、覆面で顔を隠した暴徒が米国大使館周辺の一連の米国政府関連施設の建物内部に乱入。これらの施設はコソボ独立宣言以来反米運動の抗議デモが激化したため、襲撃を怖れて今週は閉鎖されていたが、暴徒は室内の家具や書類を、窓から表の通りに投げ出した。また大使館内部に火を放ったため室内が炎上、一時は燃え盛る炎が開口部から外へ激しく吹き出す場面もあった。警察が現場に駆けつけたのは、暴徒が乱入してから45分も経ってからで、消防車も同時に現場に到着し、消火活動ののち鎮火した。その後警察は、米国大使館とその周辺を包囲する警備体制を敷き、すべての交通を遮断した。
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千人を越す一部の過激派が米国大使館を襲撃、警備の機動隊の阻止を破って大使館内に乱入するセルビア人デモ隊

3. U.S. outraged, Tadic pleads for calm

The U.S. Ambassador to the United Nations, Zalmay Khalilzad, said he was "outraged" by the attack and would ask the U.N. Security Council to issue a unanimous statement "expressing the council's outrage, condemning the attack, and also reminding the Serb government of its responsibility to protect diplomatic facilities." Serbia's President Boris Tadic, on an official visit to Romania, appealed for calm and urged the protesters to stop the attacks and move away from the streets.
米国猛烈抗議、タジッチ大統領鎮静化呼びかけ
米国のザルメイ・カリルザッド国連大使は、今回の大使館襲撃の報に接して「非常に憤慨した」と語り、国連安保理事会に対して次の件を要求した。まず今回の襲撃行為を非難し、理事会の憤慨を表明する無記名の声明を発表すること。そして、セルビア政府に対して、国内に存在する外国の外交機関施設を治安警護することを、国連から要求するように要請した。一方セルビアのボリス・タジッチ大統領は、現在ルーマニアを公式訪問中であるが、抗議のデモ隊にあてて、直ちに襲撃を止め通りから引き上げて鎮静するよう呼びかけた。
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今春再選されたセルビアのタジッチ大統領(左)ルーマニアの首都ブカレストを訪問中にベオグラードでデモが拡大

4. Crucial moment after independence of Kosovo

Tadic said that violence was "damaging" Serbia's efforts to defend Kosovo, which declared its independence from Belgrade on Sunday. More than a dozen nations have recognized Kosovo's declaration of independence, including the United States, Britain, France and Germany. But the declaration by Kosovo's ethnic Albanian leadership has been rejected by Serbia's government and the ethnic Serbians who populate northern Kosovo.
独立で表面化したコソボ戦争終結以来の危機
17日日曜にベルグラードのセルビア政府からの独立宣言を採択したばかりの(アルメニア人の)コソボを擁立するはずだったセルビアの努力を、今回の襲撃事件は型無しにするものであるとタジッチ大統領は非難した。コソボの国家としての独立宣言を承認した国は、米国、英国、フランス、ドイツに代表される西側十数カ国に及んでいる。しかしコソボのアルバニア人指導者によって挙行されたコソボ独立宣言は、セルビア政府とコソボ北部に住むセルビア人によって拒絶されてきた。
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17日コソボのプリスティナで、アルバニア人のコソボ自治区政府が、コソボを独立国家としてセルビアから分立する宣言を採択した。「羊皮紙に書かれた独立宣言」というのは、アメリカ人にとっては「ナショナルトレジャー/国宝」であるから、そういった移入したスタイルから「神聖なるご託宣」的イメージを付加価値としてつけようという、米国の吹き込んだシナリオであるようにも受けとれる。左側のソファに座しているのは、新生コソボ共和国のThaci=サチ大統領。フランス語読みすると、往年のフランス名画『僕の伯父さん』の名監督ジャック・タチと同姓である。タチ監督は欧州全域に散ったアルバニア人のひとりだったのだろうか?

5. Serbia government dismissed the danger

For several days, Kosovo's Serbs have shown their anger by destroying U.N. and NATO property, setting off small bombs and staging noisy rallies. The nationalist government of Prime Minister Vojislav Kostunica appears to have tolerated the rioting and looting, which first broke out on Sunday. Government ministers have dismissed such incidents in previous days as "insignificant," and the police were not deployed on Thursday to guard the U.S. Embassy which has been targeted in the past.
事態を甘く見たセルビア政府
独立宣言採択以来今日までの数日間コソボの人口の5%に満たないセルビア人は、国連やNATOの施設に小型爆弾を投げ込んで破壊活動を行ったり喧噪に満ちた抗議デモを繰り返して、彼らの怒りを行動に移していた。ヴォジスラフ・コスチュニチャ首相の率いるナショナリスト与党のセルビア政府は、独立宣言のあった日曜に早速始まった抗議のデモが日に日に過激化して、暴動や略奪にまで悪化した状況に怖れをなしているようだ。
今回の大使館襲撃事件が起きるまでは、内閣はこうした一連の抗議行動を「大したことではない一過性の反応」と無視してきたので、過去17日にいったんデモ隊の攻撃対象になった事実があるにもかかわらず、事件の起きる木曜まで米国大使館に特別警護の警官を派出していなかった。
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アルバニア人がコソボ独立宣言を果たした17日の夜、セルビアの首都ベオグラード駐在米国大使館に押しかけ、米国のコソボ独立支持に抗議するセルビア人デモ隊

6. 'It is all under their control'

Kostunica's critics claim that he is planning to use the troubles as an excuse to crack down against pro-Western liberals in the country, and to block efforts by Tadic to gain membership for Serbia in the European Union. "I cannot tell if the authorities are going to allow this to escalate, and how long they will let this go on, but it is absolutely clear that it is all under their control." said Vesna Pesic from the pro-Western Liberal Democratic Party whose offices also have been attacked.
セルビアの親欧派は政権の意図的傍観を指摘
コスチュニカ首相に反対する層は、今回の一連のデモと暴動は、コスチュニカ政権がこの機を利用して国内の治安強化を狙うよう計画したからだと非難する。その目的は、セルビア国内の親欧派に対して弾圧体制を敷くための布陣としてであり、さらには、セルビアがEUのメンバーとして加入するよう各国に働きかけているコソボのタジッチ大統領の努力を阻む目的で、対コソボ体制を強化するためである、と批判している。
「警察はいったいいつまでこの騒ぎをエスカレートさせるのか、どこまでやつらを放置したままでおくのか、わかったもんじゃない。しかしひとつだけはっきりしていることがある。今起きている出来事は、すべて彼らのコントロールの元に進めているということだ。」親欧米派のLiberal Democratic Party=自由民主党のヴェスナ・ペシッチ氏はこう語って、警察の治安体制の手落ちを意図的なものだと決めつけた。彼のオフィスもまた、今回の襲撃の対象となっている。

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17日夜、首都ベオグラードの目抜き通りでセルビアの治安部隊機動隊と衝突し、負傷して倒れたセルビア人デモ隊

7. Triggering attacks on other embassies

On Thursday, the neighboring Croatian Embassy also was targeted by the same group of protesters at the U.S. Embassy, and smaller groups attacked police posts outside the Turkish and British embassies in another part of the city but were beaten back. Elite police paramilitaries drove armored jeeps down the street outside the U.S. Embassy and fired dozens of tear gas canisters to clear crowds. The protesters fled into side streets where they continued clashing with the police.
クロアチア、トルコ、英国大使館も襲撃
21日木曜には、セルビア駐在の隣国クロアチアの大使館もまた、米国大使館を襲ったのと同じ一派の抗議デモグループの襲撃の対象となった。また少人数の暴徒が、ベオグラード市内の反対側の地区にあるトルコ大使館と英国大使館の入口にある警備の交番を襲ったが、逆に警官に殴られるという一幕もあった。大使館襲撃焼き討ち事件が起ったあと、セルビア政府軍の機動隊が装甲車で出動し、通りを埋めた群衆を解散させる目的で数十発の催涙ガスを発射した。デモ隊は横道に逃げ込んだが、そこでも機動隊との小競り合いが繰り返された。
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米国と英・仏を始めとするEU主要国がコソボ独立を承認したことに抗議して、暴徒に放火され炎上する国連の車輛

8. Protesters target on the U.S. facilities

Groups also broke into a McDonald's restaurant and demolished the interior. A number of other shops were also ransacked and people were seen carrying off running shoes, track suits and other sporting goods from a department store. Doctors at Belgrade's emergency clinic reported treating more than 30 injured, half of whom were policemen. All were lightly injured, said Dusan Jovanovic, deputy chief of the clinic, adding that most of the injured protesters were "extremely drunk."
一般の米国関連ショップも襲撃
暴徒化したデモ隊は、ベオグラード市内のマクドナルドを襲い、内部を破壊した。その他の米国関連のショップも襲撃の対象となり略奪が横行したが、あるデバートからは暴徒がランニングシューズやトレーナー、スポーツ用品などを持ち出したのが目撃されている。
ベオグラード市内の救急病院の医師は、30人以上の怪我人を手当てしたと報告しているが、その半数が警官だったという。病院の副院長デュサン・ジャヴァノヴィッチ医師の語るところによると、負傷者はすべて軽傷で済んでいるが、負傷したデモ隊はみな「泥酔状態」だったと説明した。

【米国時間 2008年2月21日 『米流時評』ysbee 訳】
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ベオグラード市内のマクドナルドも暴徒化した一部のデモ隊の襲撃にあった 手前は焼き討ちされた車の残骸

»» 次号「続編・コソボ紛争2.0」へ続く
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by ysbee-2 | 2008-02-21 09:15 | 次世代冷戦時代

覇王プーチン来襲「米の東欧MDで冷戦復活」と警告

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  ||| プーチン「米の東欧MDで冷戦復活」と警告 |||
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 プーチン EUで「米の東欧MD基地計画は冷戦の危機を復活」と警告
 ブッシュ政権 プーチンの「新キューバ危機」説を ナンセンスと否定


ポルトガル・マフラ発 |26日金曜ロシアのウラジミール・プーチン大統領は「米国が東ヨーロッパに建設を予定している防衛ミサイル施設がもたらす対立は、60年代のキューバミサイル危機と共通する点がある」と警告した。「米国は東欧MD計画で、あの冷戦時代の危機のような脅威をわが国の国境線に持ち込もうとしている。」プーチンは、ポルトガルで開催されていたEU-ロシアサミットの最終日を総括する記者会見で、このように表明した。

Putin: U.S. Shield Plan Creates Cold War Tension
Russian leader compares proposal for Europe to Cuban missile crisis
OCTOBER 26, 2007 EST | Associated Press/MSNBC.com | Translation by ysbee
MAFRA, Portugal — Russian President Vladimir Putin said Friday the proposed U.S. missile defense shield in Eastern Europe has similarities to the Cuban missile crisis of the 1960s. "Such a threat is being set up on our borders," Putin said at a news conference at the conclusion of a European Union-Russian summit meeting in Portugal.

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OCTOBER 26, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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Associated Press | B R E A K I N G

プーチンの来襲「米の東欧MDで冷戦時代の危機復活」と警告
米国時間 2007年10月26日午後8時40分 | AP通信・EUサミット速報 | 『米流時評』ysbee訳


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素晴らしく表情の変る希代の皇帝役者ウラジミール・プーチンの3段活用: Putining » Skeputing » Putinistic


1. Friendship with Bush helps ease

At the same time, Putin suggested the tension was much lower that during the Cuban missile crisis because Russian-U.S. relations have moved on since the Cold War, and said he feels the United States is listening to Moscow's concerns about its missile plans. Putin said his relationship with President Bush helps iron out problems in ties with the U.S., calling him a friend.
「ブッシュとの友情でやや緩和」
しかしこの新しい冷戦危機発言と同時に、プーチンは「二国間の緊張は、キューバミサイル危機とは違って、冷戦時代終結以来ロシアと米国の友好関係を育ててきたおかげでかなり和らいだものだが」と言い添えた。また「ロシア政府が米国のミサイル防衛計画に対して非常に危惧していることを、米国はよくわかっていると思う」とも述べ、彼が「我が友」と呼ぶブッシュ大統領との個人的な友情が、米国との友好にひびが入るのを防いだとも表明した。
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7月にドイツで行なわれたG8サミットで仲の良いところを記者団に見せるご両人 ともに任期は来年までだが....

2. State Dept: 'Clear historical differences'

State Department spokesman Sean McCormack disputed the comparison of the missile crisis with the missile defense system, saying, "I don't think they are historically analogous in any way, shape or form." McCormack said there were "clear historical differences between our plans to deploy a defensive missile system designed to protect against the launch of missiles from rogue states, such as Iran, and the offensive nuclear-tipped capability of the missiles that were being installed in Cuba back in the 1960s."
マコーミック「歴史的に全く別者」
プーチンの今回の発言の波紋を受けて、米国国務省のショーン・マコーミック広報官は、東欧MD計画とキューバ危機との比較に対してこう反駁した。「私が思うに、両者は歴史的に見ていかなる見方をしても似ていませんよ。その規模も形態も。」マコーミック氏はこの反論の根拠を、次のように説明した。
「イランのような無頼の国家からミサイルが打ち込まれるのに対抗して、自衛のために設計されたミサイル防衛システムを採用する我々の計画と、60年代にさかのぼって、核弾頭を搭載できる攻撃型ミサイルがキューバに設置された事件とは、両者の間に歴然とした歴史的認識での相違があります。」
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G8サミットでの米・ロシア両国のファーストカップル/国務省のやる気のない広報官ショーン・マコーミック

3. White House: 'sharing thoughts'

White House press secretary Dana Perino noted that Putin also said he believes there's a path where the United States and Russia can work to find a way to get a missile system that works for both countries. "I think if anyone takes a look at his entire comments and looks at them objectively, there's no way you could walk away without thinking that he thinks that we can work together," she said, adding that Bush is convinced that Putin shares the belief that Iran should not be allowed to have a nuclear weapon.
ホワイトハウス「イランの核に対する合意」
ホワイトハウスのダーナ・ペリーノ広報官は、プーチンの「新ミサイル危機」発言に関する記者団の質問に答え、「プーチン自身もまた、米国とロシアの双方にうまく働くようなミサイル防衛システムを共同提案できるような施策の道があるはずだと思う、と言っていたではありませんか」と切り返した。
「どなたでも、まずプーチン大統領の発言全体を通読して、しかも客観的に読めば、彼は『われわれは一緒にやっていける』と思っているという考えにいたらずに、早熟に結論づけることはないでしょう」ペリーノ女史は記者団にこう説明し、さらに「ブッシュ大統領は、『イランには核兵器を持たせるべきではない』という見地では、プーチン大統領と共通していることに納得しました」と補足した。
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手前の米国側:後ろ姿のライス国務長官とゲイツ国防総省長官 対峙するプーチン、外相以下ロシア外交団

4. Radar in Czech, missiles in Poland

The U.S. plan would install a radar base in the Czech Republic and 10 interceptor missiles in Poland — both former Soviet satellites that are now NATO members. It is part of a wider missile shield involving defenses in California and Alaska which the United States says are to defend against any long-range missile attack from countries such as North Korea or Iran. Russia strongly opposes the idea, saying Iran is decades away from developing missile technology that could threaten Europe or North America, and it says the U.S. bases will undermine Russia's own missile deterrent force.
欧州MD: チェコにレーダー、ポーランドにミサイル基地
米国のMD計画は、レーダー基地をチェコ共和国に、10基の迎撃ミサイル発射台をポーランドに敷設するものである。しかも、両国とも旧ソビエト連邦の同盟国だった過去があり、現在では共にNATO北太平洋条約機構の加盟国である。
この計画は北朝鮮やイランからのミサイル攻撃に対応し、いかなる長距離用ミサイルも迎撃できると米国が豪語するカリフォルニアとアラスカにある防衛設備をも含む、広汎なミサイルシールド「ミサイルの楯」の一環である。ロシアはこの計画に強く反対しており「イランがヨーロッパやアメリカを脅かせるような段階までミサイル技術を開発するには、まだあと数十年もかかる。従って米国の東欧MD基地は、ロシア自身のミサイル攻撃力を阻止するものである」とも発言していた。
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ソ連時代には連邦共産圏だったチェコとポーランドも 民主化とEU加盟で今や米国のミサイル防衛計画の一環に

5. Dismisses fears against Russian money

Earlier, Putin tried to assure European leaders that Russian investment was not to be feared. "When we hear in some countries phrases like, 'The Russians are coming with their scary money,' it sounds a bit funny," he said. He said money flowing into Russian government coffers — largely from oil and gas exports — was being used to resolve domestic problems. And he noted that private foreign investors hold large amounts of shares in Gazprom.
ロシアンマネーによる投資への恐怖を払拭
今回の発言に先立って、プーチンは欧州各国の指導者に対して「ロシアの投資は怖れるべきものではない。」と強調した。「『ロシアが恐怖のロシアンマネーをたずさえて来襲』というような文句が、ある国々で交わされるのを聴くと、かなり奇異に感じる」と切り出した。プーチンいわく、「これらの投資基金は、そのほとんどが石油とガスの輸出による歳入であり、ロシアの国内問題を解決するために使われているものである」と説明した。また一方では、外国の投資家グループが「Gazprom=ガズプロム」の株のかなりな部分を買い占めている事実にも、注目するよう促した。
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2000年に就任した頃と比べると、ブッシュもプーチンも老年期に近い しかし雷帝ウラジミールの覇権は続く.....

6. Lisbon meeting with EU president/Portuguese PM

Putin held talks Friday with Barroso and Portuguese Prime Minister Jose Socrates, whose country holds the EU's rotating presidency, at an 18th-century baroque palace in Mafra, a small town about 30 miles north of Lisbon.
EU会長、ポルトガル首相と会談
同じ金曜に、プーチンはリスボンの北30マイルの小都市マフラにある18世紀の宮殿で、前ポルトガル首相で現在EUのバロッソ会長、ポルトガルのホセ・ソクラテス現首相と会談を持った。ちなみに、ポルトガルは現在EU内で持ち回りの大統領職にある。

【米国時間 2007年10月26日 訳『米流時評』ysbee】
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ポルトガルのホセ・ソクラテス首相との前回の会談/クレムリンの大統領執務室で広報のカメラに対応するプーチン

»» 次号「覇王プーチンの明日・ロシア国家体制の構造改革」


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||| 中東核戦争 特集記事 |||
d0123476_8345660.jpg序 章 中東核戦争前夜?急浮上するシリア対イスラエル核紛争
第1章 戦争挑発行為?イスラエル爆撃機のシリア領空侵犯
第2章 シリア対イスラエル 中東核戦争の危機は本物か
第3章 新・ジェリコの闘い イランのミサイル報復作戦
第4章 核のターゲットは駐留米軍 国連とEUの経済制裁
第5章 消された記事『中東代理戦争・シリアvsイスラエル』
第6章 囁かれる中東核戦争
   中東核戦争6.1 ホワイトハウスのウォーゲーム
   中東核戦争6.2 2008年核戦争の冬・チェニーのウォープラン
   中東核戦争6.3 復讐の世紀・中東戦争「核のアルマゲドン」
   中東核戦争6.4 暴かれた大謀略・イスラエルとネオコンの中東核の戦略
第7章 驚愕!原爆搭載機 B-52飛行事件は米空軍内のクーデターか?


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by ysbee-2 | 2007-10-26 16:44 | 次世代冷戦時代

ロシアと中国が合同軍事演習!プーチンの次世代冷戦ゲーム

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    ||| プーチンの次世代冷戦ゲーム開幕 |||
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ロシア、ウラル山地で 史上初めて中国と実戦用合同軍事演習実施
プーチン、ソ連体制崩壊以来停止していた爆撃機による遠隔地偵察飛行を復活


d0123476_3532373.jpg今朝早く、むしろ夜中と言っていい時間に目が覚めた。午前3時半。こんなことは滅多にない。9/11以来の胸騒ぎである。いやな予感がしてネットのニュースを開ける・・・やっぱり。不吉な予感が的中してしまった。プーチンが戦略用爆撃機での偵察飛行再開、と出ている。掲出時間は、とみるとわずか6分前。

記事を読み進むうちに「いやな予感」から確実な「戦争への不安」へと変わっていくのが自分でもわかる。さらに、関連の写真をチェックしているうちに、一度に目が覚めた。
何なんだ、これは? ロシアと中国の合同軍事演習? 実戦用? いつからこんなことに!
こんなに不気味な写真も珍しい。とにかく記事紹介を急ぎます。

▲写真上:Joint Military Exercise/ロシア領土内では史上初の中国との合同軍事演習
8月13日月曜、ロシア領土内ウラル山地のチェリヤビンスクで実施された、中国政府軍との大規模な実戦用合同軍事演習では、200名以上の空挺部隊がパラシュート降下するなど、総勢6千名が実戦さながらの演習を展開。新冷戦時代開幕の噂を現実の映像で展開した。実戦フィールドで戦車の上を飛んでいるのは、ロシア製攻撃用軍事ヘリMi-8。

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AUGUST 17, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 Associated Press / MSNBC.com

プーチンの次世代冷戦ゲーム・中国と組んだロシア
米国時間 2007年8月17日午前5時 | AP通信/MSNBC.com | 訳:『米流時評』ysbee


d0123476_1491458.jpgRussia to Revive Long-Range Bomber Patrols
Putin says Moscow to resume practice ended with Soviet Union's collapse
By Associated Press | Translation by ysbee

AUGUST 17, 2007 EST | Associated Press | Translation by ysbee
MOSCOW — President Vladimir Putin said Friday that he had ordered the military to resume regular long-range flights of strategic bombers, a show of Russia’s resurgent military power which comes amid a chill in relations with the United States.

ロシア領土内で中国と初の合同軍事演習/長距離弾道弾防衛パトロールを復活
モスクワ発 |17日金曜、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、92年以来停止していた定期的な戦略用爆撃機の長距離偵察飛行を再開するよう、ロシア空軍に命令を下したと、ロシア政府の報道機関は発表した。この偵察飛行再開は(ソビエト連邦の崩壊により停止していた戦略的軍事訓練の復活と発表されたがが)、実質的には米国との関係が冷却している最中にあって、ロシア軍事力の復活を誇示するものと受け止められている。

d0123476_726195.jpg1. Russian and Chinese forces held major war games exercises
Speaking after Russian and Chinese forces completed major war games exercises for the first time on Russian turf, Putin said a halt in long-range bombers’ flights after the Soviet collapse had affected Russia’s security as other nations had continued such missions — an oblique reference to the United States.
“I have made a decision to resume regular flights of Russian strategic aviation,” Putin said in televised remarks. “We proceed from the assumption that our partners will view the resumption of flights of Russia’s strategic aviation with understanding.”
右の写真:ロシアの可変速戦略爆撃機TU-160

ロシアと中国が初の合同軍事演習
プーチン大統領は「ロシア領土内では史上初めての、大規模な実戦想定を想定したロシアと中国の軍事演習」について公表する際に、長距離飛行可能な遠隔地用戦闘爆撃機について次のように説明した。
「ソビエト連邦が崩壊して以来、戦略用戦闘爆撃機の飛行を停止していたことによって、ロシアの保安は著しく後退せざるをえなかった。それというのも、同じ時期に他の国々は、同様の戦闘爆撃機による偵察飛行を継続していたために、相対的に不利になった。(米国に対する斜に構えた指摘)ロシアも戦略的航空機 (strategic aviation) を定期的に飛ばす保安体制を再開する (resume regular flights) ことを決定した。」プーチンは戦闘爆撃機での巡回偵察飛行再開を以上のように宣言したと、ロシア政府広報局によって報道された。
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ロシアのウラル山地で実施された6千名の実戦用軍事合同演習でウォーキートーキーを使う中国人民軍の地上部隊

2. Macormick 'It’s a different era'
In Washington, a State Department spokesman said the U.S. was not troubled by the Russian decision. “We certainly are not in the kind of posture we were with what used to be the Soviet Union,” said the spokesman, Sean McCormack. “It’s a different era. If Russia feels as though they want to take some of these old aircraft out of mothballs and get them flying again, that’s their decision.”

国務省「冷戦時代とは違う」
一方ワシントンでは、国務省のショーン・マコーミック公報官が次のように対応した。「米国は、今回のロシアの決定によって、なんらわずらわされるものではない。現在の我が国は、ソ連時代 (=冷戦時代) にそうであったようなたぐいの体制では、もちろんありません。当時とは時代が違いますよ。万一ロシアが、ああいった古い冷戦体制の飛行機を地球の上に飛ばしたいというのなら、また飛ばせばいいじゃないですか。それは彼らが決めることです。」
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6月にドイツ・バルト海で開催された欧州G8サミットで「撮影用/photo-option」に仲のいいところを見せる両雄

3. Strategic flights to remote areas
The Russian-Chinese war games, which took place near the Ural Mountain city of Chelyabinsk, coincided with Russian air force maneuvers involving strategic bombers which ranged far over the Atlantic, Pacific and Arctic oceans. Putin said that 20 Russian bombers were involved in the exercise.
“Starting today, such tours of duty would be conducted regularly and on the strategic scale,” Putin said. “Our pilots have been grounded for too long, they are happy to start a new life.”


大西洋、太平洋、北極海上空をパトロール
ロシア中国合同の実戦用軍事演習は、ウラル山地の山間の都市チェリヤビンスクに近いフィールドで実施されたが、ロシア空軍の戦略爆撃機の飛行演習も同時に行われた。この戦闘機の飛行範囲は、大西洋、太平洋、北極海の上空と想定されている。プーチンの発表によると、この演習には20機が参加した模様である。
「このような特別任務を帯びた飛行は、定期的に戦略的想定範囲で執り行われるものである。我が軍のパイロットは、(巡回偵察飛行が停止になり) 地上に降り立ってから随分長い期間経っている。彼らは新しい任務がスタートするので喜んでいる。」
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左:プーチンにはサンクトペテルスブルク市長の側近だった時期がある 彼地でピヨトール大帝が過ごした夏の離宮
右:プーチンとプライベートジェットに同乗している右の人物は 誰あろうモナコ王室のアルバート王子 WHY?
誰もが何でと疑問を持つ謎の関係ですが、多分モナコの銀行に隠し資産を持ってるのでは?というのが私の読みです


4. 'Regrettably, other nations haven’t followed'
Soviet bombers routinely flew such missions to areas from which nuclear-tipped cruise missiles could be launched at the United States, but stopped in the post-Soviet economic meltdown. “Starting in 1992, the Russian Federation unilaterally suspended strategic aviation flights to remote areas,” Putin said. “Regrettably, other nations haven’t followed our example. That has created certain problems for Russia’s security.”
プーチン、軍縮を守らぬ米国を間接的に非難
ソ連時代には、こうした戦闘用爆撃機が、(専守防衛のための) 偵察という使命の元に、米国内にある核弾頭搭載のミサイル基地上空まで、定期的に飛来したものだった。しかしその任務も、ソ連解体後の経済崩壊とともに、(予算不足で) とりやめになっていた。
「1992年以来ロシアの連邦国家では、遠隔地に向けてのこうした戦略用爆撃機の飛行を、一丸となって停止した。しかるに、誠に残念ながら、(米国以下) 他の国々では、われわれの示した先例を見習おうとはしなかった。こういう片手落ちの実態が、まぎれもなくロシアの国家保安体制にとって脅威となる問題を築いたのは確かである」(とプーチンは暗に米国を非難した)
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先週モスクワとサンクトペテルスブルクを結ぶ特急の路線で起きた爆破脱線事故 プーチンは反対派のテロ行為と断定

5. Supported by Russia's booming economy
Booming oil prices have allowed Russia to sharply increase its military spending. In recent years, Russia’s bombers have resumed flights to areas off Norway and Iceland, as well as Russia’s northeast corner, across the Bering Strait from Alaska several years ago. However, such missions have been rare, and Putin’s statement signals that they would become more frequent.

空前の石油景気で軍事予算も潤沢
石油価格の高騰で空前の経済ブームにわくロシアでは、国庫の財源が豊かになったおかげで、軍事予算も飛躍的に増大することができた。近年では、ロシアの爆撃機は、ノルウェーやアイスランドの北極圏上空に飛来するようになり、同時にロシア領土の北東地域にあたる北方アジア地域においても、数年前にはアラスカを望むベーリング海峡の上空に姿を現している。しかしながら、過去にはそのような偵察飛行の例はまれであったとはいうものの、今回のプーチンの表明した内容では、今後はもっと頻繁に継起するだろうことを示唆している。
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イワン雷帝ならぬツァー・ウラジミールの威圧的なショット三態 最近国旗にも頻用される双頭の鷲の赤い盾が不気味

6. Presence of 'New Cold-War Era'
The announcement comes amid a growing chill in the U.S.-Russian relations, strained over Washington’s criticism of Russia’s democracy record, Moscow’s strong criticism of U.S. missile defense plans and differences over global crises. “This is a significant change of posture of Russian strategic forces,” Alexander Pikayev, a senior military analyst with the Moscow-based Institute for World Economy and International Relations, told The Associated Press. “It’s a response to the relocation of NATO forces closer to Russia’s western border.”
「次世代冷戦時代」の到来
今回のプーチンの爆撃機による偵察飛行再開宣言は、米国とロシア間の外交関係が一挙に冷却している最中に出された新しい方針である。ロシアの民主主義は名目だけで実態はひどいと酷評する米国政府と、米国のミサイル防衛計画を排斥するロシア、おまけにグローバルな危機に対する両国の相違点が原因である。(こうしたことが原因で、両国間に「新冷戦時代の到来」と呼ばれる険悪な状況を呈している)「今回の宣言は、ロシアの戦略的軍事力の体勢を根本から変えるものである。これは、NATO勢力がロシアの西側国境へとシフトしてきた変化に対応するものである。」モスクワを本拠地とする世界経済国際外交研究所(Institute for World Economy and International Relations)の軍事評論家チーフであるアレクサンドル・ピカイェフ氏は、ロシアの軍事体勢のシフトを以上のように分析した。
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映画のシーンではなく現実 ロシアと反目するウクライナの士官学校でガスマスクを着用し授業を受ける士官候補生

7. Testing boundaries to Guam, U.K.
Earlier this month, a pair of Russian Tu-95 strategic bombers approached the Pacific Island of Guam — home to a major U.S. military base — for the first time since the Cold War. Last month, two similar bombers briefly entered British air space but turned back after British fighter jets intercepted them. Norwegian F-16s were also scrambled when the Tu-95s headed south along the Norwegian coast in international air space.

TU-95がグァム、英国上空を侵犯
今月早々には、太平洋における要衝で米軍の主要基地のあるグァム島近辺まで、ロシア製戦略爆撃機TU-95が2機飛来している。これは、冷戦時代以来初めてのことである。また先月は、ほとんど同機種の2機の爆撃機が、ほんのわずかの間ではあったが、英国の空軍基地上空を侵犯。しかし、英国空軍の戦闘ジェット機がこの2機を追撃したところ、Uターンして飛び去ったという。さらに、ノルウェー空軍のF-16戦闘ジェット機は、国際空域のオープン領域ではあったが、ロシアのTU-95戦略用爆撃機がノルウェーの北海沿岸に沿って飛行しているのを発見し、スクランブル発進した経過がある。
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ロシアの戦略用爆撃機の演習シーン/米海軍の攻撃用ミサイル発射の瞬間/ロシアの最新型可変速戦略爆撃機 TU-160

8. Simulation War Game
Russian Air Force spokesman Col. Alexander Drobyshevsky said that Friday’s exercise involved Tu-160, Tu-95 and Tu-22M bombers, tanker aircraft and air radars. NATO jets were scrambled to escort the Russian aircraft over the oceans, he said, according to the ITAR-Tass news agency.
As of the beginning of this year, Russia had 79 strategic bombers, according to data exchanged with the United States under the START I arms control treaty. At the peak of the Cold War, the Soviet long-range bomber fleet numbered several hundred.


実戦想定のウォーゲーム
ロシアのイタル・タス通信の報道によると、ロシア空軍の広報官アレクサンドル・ドロビシェフスキー大佐が報道陣に公表した内容では「金曜の演習にはロシア空軍戦闘爆撃機のTU-160、TU-95、TU-22M、給油用ジェット機、レーダー搭載航空機などが参加した。その際に、公海上ではNATOのジェット機が緊急発進して、ロシアの各ジェット機をエスコートした」と大佐から説明があったと伝えている。
TRAT-1軍縮協定の元にロシアが米国と取り交わした軍備情報データによると、今年の冒頭までの時点では、ロシアは79の戦略用爆撃機を保有している模様である。ちなみに60年代の冷戦時代のピークには、ソ連は遠隔地敵国想定の長距離飛行用爆撃編隊には、数百機が登録されていた。
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「帝政ロシアの首飾り」と呼ばれた旧ソ連領周辺国家はオセロゲームのように親米政権に転向し米国MDの拠点となる

【翻訳後記】 当初4段落しかなかったので、翻訳をすすめ写真を探して入れたりして、とりあえずこちらの時間で朝の7時頃アップしました。そこから元記事のリンクを確かめ再度開けたら、なんと記事のボリュームが3倍ほどになって、記述も全く違っている! APの記事ではよくある「全面改稿」というやつで、多分急ぎで雑に書いた記者の原稿から緻密に書き込んだ他の記者の記事に差し替えたのでしょう。やれやれと気を取り直して、こちらも全面改訂です。
『米流時評』では「プーチンとブッシュの新冷戦」関係の時事評論については、以前から何度も記事にしております。
下の記事リンクか、サイドバー上部のカテゴリ「次世代冷戦」「プーチンのロシア」から一連の記事へリンクします。
【米国時間 2007年8月17日 『米流時評』 文責 ysbee】


   ||| 米流時評・新冷戦特集「多極化する世界構造」記事リスト |||
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軍事的にも経済的にも、今後の世界のパワーコントロールの鍵を握るロシアのプーチン 世界平和は胸中にあるのか?

d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/5988860
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/5988860

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by ysbee-2 | 2007-08-18 02:17 | 次世代冷戦時代

G8ショック! 米露急速解凍で共同ミサイル防衛網?

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 ||| G8サミット2日目のプーチンショック |||
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 プーチン、米の東欧ミサイル防衛システム設置に譲歩し交換条件
「米がアゼルバイジャンにレーダー施設を建設すれば、抗議を撤回」


2007年6月7日 ドイツ・ハイリゲンダム発 AP通信 |ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、今年に入ってから米国が東欧に建設を予定しているミサイル防衛施設計画に対して厳しい批判を繰り返してきていたが、7日木曜G8サミットの会場で、ブッシュ大統領に対して「もし米国がそれらのレーダー施設をアゼルバイジャンに設置するならば、ロシア政府は計画への反対を取り下げる」と直接伝えた模様である。
▲トップの写真: 2007年G8サミットで、会場の地元ホテル特製のカバナに収まる各国首脳:左から日本の安倍首相、カナダのハーパー首相、フランスのサルコジ大統領、ロシアのプーチン大統領、主催国ドイツのメルケル首相、米国のブッシュ大統領、英国のブレア首相、イタリーのプロディ首相、EU代表

Putin Offers Compromise on U.S. Missile Shield
Russian president wants it in Azerbaijan; Hadley: An ‘interesting proposal’
HEILIGENDAMM, Germany — Associated Press | JUNE 7, 2007 — Russian President Vladimir Putin, bitterly opposed to a U.S. missile shield in Europe, told President Bush on Thursday that Moscow would drop its objections if the radar-based system were installed in Azerbaijan.

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JUNE 7, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 A s s o c i a t e d P r e s s | M S N B C . C O M
    ||| サミット2日目のプーチンショック |||
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プーチン、米の東欧ミサイル防衛システム設置に代替国を提案し譲歩
1. Putin's groundbreaking suggestion
Putin told Bush he would not seek to retarget Russian missiles on Europe if the United States agreed to put the system in the central Asian nation of Azerbaijan, a former Soviet republic. National Security Adviser Steve Hadley called it an “interesting proposal.” “Let’s let our experts have a look at it,” he said.
プーチンショック!ミサイル計画で米に協調提案
プーチンは、もしブッシュがヨーロッパでの米国のミサイル防衛システムを、旧ソビエト連邦の盟邦国であった中央アジアのアゼルバイジャンに設置するならば、ロシアのミサイルの標的にはしないつもりであると、ブッシュに直接に伝えた模様である。国防に関するブッシュの相談役であるスティーブ・ハドリーは、今回のプーチンの申し出を「興味ある提案」だと表現し「早速我が国の専門家に検討させましょう」と前向きに受けとめている。
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▲05年G8サミット首脳陣から顔ぶれが変動し、フランスのシラクがサルコジ新大統領に、日本の小泉が安倍首相に変わったが、写真のビッグ3、ロシアのプーチン大統領、ドイツのメルケル首相、米国のブッシュ大統領はそのまま

2. 'Grounds for common work'

Bush has proposed putting the radar and rockets in the Czech Republic and Poland. “This will create grounds for common work,” Putin told Bush as they met on the sidelines of a summit of the world’s eight major industrialized democracies being held at this seaside resort.
前代未聞の米ロ共同事業提案
ブッシュはチェコに対ミサイルレーダーを、ポーランドにミサイル搭載ロケットの打ち上げ施設を建設する計画を立てていた。この海辺のリゾートで開催されている主要8カ国先進国首脳会議の傍ら、ブッシュと一対一の会話の席で、プーチンはブッシュにこう持ちかけたと言う。
「この提案は、米国とロシアが共同事業を行う試金石になりますよ。」
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▲昨日までは両者の非難合戦がエスカレートし冷戦以来の緊張が累積していたので、今日のプーチン提案は外交関係者やメディアにとっては奇跡的な展開 石油と天然ガスの宝庫であるアゼルバイジャンはブッシュにとってもおいしい国
写真はアクシス・オブ・ブッシュ?左からイタリーのロディ首相、ブッシュ大統領、日本の安倍首相、EU代表


3. Putin's proposal a real surprise

Bush, speaking before Putin, said that the Russian president had presented some interesting suggestions and that they would pursue the issue during two days of talks beginning July 1 in Kennebunkport, Maine, at the Bush family’s oceanfront compound. “We both agreed to have a strategic dialogue,” Bush said. “This is a serious issue.”
晴天の霹靂のプーチン提案
プーチンの今回の提案が伝えられる前までは、ロシアの大統領がなにか非常に興味のある提案をするだろうとブッシュは言っていた。また、ブッシュ家の海辺の別荘があるメイン州ケンネバンクポートで、7月1日から始まる2日間のプーチンの滞在期間中に、問題になっている懸案をつっこんで話し合うつもりだとも伝えられていた。「われわれはどちらも、戦略的対話を持つことに合意している。これは真剣な問題だ。」とブッシュは語った。
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▲アゼルバイジャンは旧ソビエト連邦国で現在でもロシアとは友好的 カスピ海沿岸に位置し石油と天然ガスが豊富

4. Relocation of shield to Azerbaijan

Putin’s proposal to put the system in Azerbaijan was a surprise. The Russian leader said the proposed relocation would alleviate Russia’s concerns about a missile shield based in Europe. Moreover, he said an Azerbaijan-based system would cover all of Europe rather than part it.
アゼルバイジャンなら欧州全域をカバー
ミサイル防衛設備をアゼルバイジャンに置くというプーチンの提案は、まさに驚きであった。ロシアの元首自身が、ヨーロッパを基地とする米国のミサイル防衛網についての懸念を緩和するように、施設の設置場所の変更を提案したのだから無理もない。その上さらにプーチン自らが、アゼルバイジャンをレーダー基地にすれば、それまでの一部対象ではなくて、ヨーロッパ全域をカバーできると勧めているのだから。
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▲地図中の白い文字は、現ロシアの前身かつてのソビエト連邦の盟邦国だった国々:上からエストニア、ラトヴィア、リトワニア(以上バルト三国)、ベラルス、ウクライナ、モルドヴァ、グルジア、ルーマニア、カスピ海西岸に位置する今回の焦点アゼルバイジャン、カザクスタン、ツルクメンスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスタン

5. Conditions to drop opposition

Hadley did not rule out the possibility that the end result would be some mix of the Russian and the U.S. proposals. “We asked the Russians to cooperate with us on missile defense, and what we got was a willingness to do so,” Hadley said after the Bush-Putin meeting.
Putin laid out several conditions that would lead Russia to drop its opposition to a new missile shield:
• Taking Russia’s concerns into account.
• Giving all sides “equal access” to the system.
• Making the development of the system transparent.
“Then we will have no problem,” the Russian leader said.

ミサイル施設計画に対するプーチンの交換条件
ブッシュの防衛顧問ハドリー氏は、最終的結論はロシアと米国双方の提案をある程度ミックスしたものになるだろうと予想している。「米国はロシアに対してミサイル防衛システムに協力してくれるようにお願いした。その見返りとして受けとったのが、その意向に沿うと言う今回のロシア側の意思表示です」ハドリー氏はブッシュ・プーチン会談のあとでこのように説明した。
米国が計画している欧州ミサイル防衛網に対する反対意見を、ロシアが取り下げるための基準となるいくつかの条件を、プーチンは次のように並べ上げている。
  ・ロシアの意見を検討すること
  ・施設への両国関係者の「平等な立ち入り」を許可すること
  ・秘密事項の無いシステム開発を行うこと
「以上の条件が整えば、われわれの側では何ら問題は無い。」ロシアの元首はこう語った。
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▲5月9日は第二次大戦中にソ連がナチスドイツの侵略と戦い最終的にベルリンを陥落した、ロシアの戦勝記念日
この日にプーチンは、恒例の赤の広場のパレードで国家元首として演説したが「ナチスの第三帝国的世界制覇を目指している」と暗にブッシュ政権の覇権態勢を痛烈に批判し、軍事・外交評論家に「冷戦時代の再来」と囁かれた


6. Dispute and a call on world stage

Bush this week put Russia on a par with China, calling U.S.-Russian ties "complex" and criticizing democracy as having being "derailed" under Putin. The remarks carried extra sting because they were delivered publicly and in the Czech Republic. The NATO membership of the former Soviet satellite, which threw off communism in 1989, along with others, is a thorn in Russia's side.
国際外交の檜舞台で決めるプーチンの着地技
ブッシュはつい今週「米露関係は複雑だ」と表明し、「プーチン政権下でのロシアの民主主義は脱線した」と批判して、ロシアを中国と同等に見るような立場においた。この批評が公表されたのは、チェコ訪問の際であったことから、米露間の関係は著しく険悪化した。それというのも、旧ソビエト連邦の盟邦国であり現在はNATO加盟国のこの国は、1989年のソ連瓦解と同時に共産主義国家であることを放棄して以来、他の脱退した盟邦国と同様、ロシアにとっては目の上のたんこぶだったからである。
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▲バルト海に面したドイツ北部リゾート、ロストック・ハイリゲンダムにあるグランドホテル・ケンピンスキが会場

7. Bush invited Putin to Maine

Putin next month will become the first world leader during Bush's presidency to come to the Bush family's summer compound on the Maine coast. The two — once so close in the aftermath of the Sept. 11, 2001, attacks — last met in November, in Hanoi, Vietnam.
Blair, too, is scheduled to meet Putin privately. He is expected to speak to Putin about Russia's worsening relations with the U.S. and Europe, as well as the case of an ex-Soviet spy poisoned in Britain.

7月1日からブッシュ家の別荘に招待
しかしながら来月になれば、プーチンはブッシュ大統領の在職期間中外国元首としては初めて、メイン州の海辺にあるブッシュ家の夏の別荘を訪問することになっている。両者は、2001年の9/11直後は非常に親密であったが、最近顔を会わせたのは、昨年11月にベトナムのハノイで会って以来である。
英国のブレア首相もまた、プーチンと個人的に会う予定である。彼はその時に、欧米諸国と険悪になってきているロシアの外交関係や、ロンドンで起きた元KGB/FSBスパイの毒殺事件について、プーチンと話し合うだろうと予測されている。
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▲プライベートな雰囲気の中で両国間に横たわる問題を率直に話し合う意図で、ブッシュはプーチンをメイン州ケンネバンクポートにあるブッシュ家の海辺の別荘に招待 各国元首としては初めての特別扱いを受けるため注目される

8. Blair-Putin meeting on ex-KGB case

Britain’s relations with Russia have soured considerably over the November poisoning death of ex-Soviet agent Alexander Litvinenko, a fierce Kremlin critic who pointed the finger at Putin from his deathbed. Britain has requested the extradition from Russia of Andrei Lugovoi, the only named suspect in Litvinenko’s murder — a request Putin characterized as “stupidity.” The Kremlin warned Britain against “politicizing” the Litvinenko case.
KGBスパイ暗殺事件でブレアと会談
英国とロシアの間柄は、昨年11月の元KGBスパイ毒殺事件以来急速に気まずくなったように受けとられる。国際的に注目されたこの事件は、プーチン政権を真っ向から批判した元KGB諜報員のアレクサンドル・リトヴィネンコが、何者かによって放射性物質を盛られて瀕死の状態となり、その死の床で暗殺の犯人はプーチンだと名指しした事件である。
英国は先月22日に、このスパイ暗殺事件の唯一の容疑者である同じく元KGBのアンドレイ・ルゴヴォイを引き渡すようロシア政府に要請したが、プーチンはこの要求を「馬鹿げている」と酷評した。ロシア政府は英国に対して、リトヴィネンコ事件を政治的に利用しないよう警告を発したという経緯がある。
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▲昨年11月ロンドンで放射性物質ポロニウム210で暗殺された元FSB諜報員アレクサンダー・リトヴィネンコ 諜報時代にプーチンの暗殺指令に背き投獄されたが、その後家族ぐるみ英国に亡命しプーチンの悪事の数々を暴露した本を執筆出版しプーチンの宿敵に アンナ・ポリスツカヤと同じく、FSB(旧KGB)のヒットリストに載っていたという

9. 90% of Plutonium-210 from Russia

Meanwhile, Litvinenko’s widow, Marina, urged world leaders to press Putin about the source of the polonium-210 that poisoned him. It is widely believed that around 90 percent of the world’s supply of polonium comes from a single Russian laboratory.
プルトニウム210の90%はロシア製
一方リトヴィネンコの未亡人であるマリーナは、リトヴィネンコ暗殺の死因である放射性物質ポロニウム210の出所について、事実をつきとめるようプーチンに圧力をかけてくれるよう、世界各国の首脳に懇願していた。一般的によく知られているのは、この希少価値の放射性物質ポロニウムは、世界でもたった1カ所で世界の総生産量の90%前後を産出しており、それはロシア国内の一研究機関だという事実である。
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▲FSB時代の同僚アンドレイ・ルゴヴォイとドミトリー・コヴツン ロンドンの高級ホテルで放射物質が盛られたと見られる紅茶をリトヴィネンコが飲んだ時に、ロシアから訪問し同席していた人物である 英国のスコットランドヤードではこの事件を国内で起きた犯罪事件として大々的に捜査を展開 先月この二人のロシア人のうちルゴヴォイに殺人容疑の逮捕状を発令した

【米国時間2007年6月7日 『米流時評』ysbee訳】
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by ysbee-2 | 2007-06-07 13:20 | 次世代冷戦時代

米流時評・新冷戦特集「多極化する世界構造」

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          ||| 特集:次世代冷戦時代 |||
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【『米流時評』VOL.1の新冷戦特集 関連記事リンク 2007年4月以前 】

3/21 次世代冷戦時代 序章: 崖っぷちに立つブッシュ政権とプーチンの反目
『米流時評』早わかり概説:テロ戦争より危ない米露対立の新冷戦

プーチンの爆弾宣言/旧ソ連圏の親米化政策/米国とイスラエル対アラブ/米国とイラン・イラク戦争/共和党と戦争産業/永続する戦争のはじまり/対立するブッシュ政権とプーチン

3/22 次世代冷戦時代 第1章: 歴史は繰り返す・冷戦のデジャヴ

『米流時評』早わかり概説:冷戦時代ふたたび・ブッシュ政権ミリタリズムの帰結

9/11テロ攻撃と真珠湾攻撃/イラク戦争と湾岸戦争/ハディタ虐殺事件とソンミ村虐殺事件/スンニ・シーア内戦とイラン・イラク戦争/英国水兵人質事件と米国大使館員人質事件/二極型の冷戦から多極型の次世代冷戦へ

3/23 次世代冷戦時代 第2章: 次世代冷戦時代の夜明け

イアン・ブレマー国際時事評論 多極化する世界構造

歴史のピボタルポイント「ミュンヘン宣言」/アメリカの喉元に突きつけられた警告の刃/ジョージへの伝言/米の軍事独裁に堪忍袋の緒が切れたプーチン

3/24 次世代冷戦時代 第3章: 多極化する次世代冷戦時代の到来

新しいパワーマグネット、プーチンのロシア

プーチン以前の混沌のロシア/石油・天然ガスでロシア経済空前のブーム/新しいパワーマグネット、プーチンのロシア/米国のイラン対策にはロシアが必要/新規に分裂再編成する多極化世界/多極化するグローバルな冷戦時代の到来

予告 次世代冷戦時代 第4章: 世界危機のリスクマネージメント(未掲載)

イアン・ブレマー著「J 曲線/J Curve」

社会科学書のベストセラー『J Curve』/冷戦のデジャヴと「次世代冷戦」/国家のリスクマネージメント専門家……<原稿再編集継続中・掲載したらお知らせします>

4/14 ロシアを二分するプーチニズム:過激化衝突する両派のデモ

親プーチン保守化路線と反プーチン民主化路線

体制側の民主主義を束縛する行為/株式会社ロシアのCEOプーチン/2千人のデモに対し9千人の機動隊出動/過剰規制の逸脱した暴力行為/逮捕者ペテルスブルクで120名、モスクワで170名/「暴力的弾圧は政府不振を招く」/老年層は貧弱な年金制度に抗議

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【『米流時評』VOL.2の新冷戦特集 関連記事リンク 2007年5月以降 】

5/10 プーチン赤の広場演説「ブッシュの第4帝国」前編

プーチンの強烈批判「ブッシュの独裁指向はナチス第三帝国的」

プーチン、米国独裁主義へ鉄槌/「米国はグローバルな独裁政権を目指している」/一挙に冷戦化する米露の軍事外交関係/「グローバルな特権階級国家」/核保有、持たざる国の悲劇

5/10 プーチン赤の広場演説「ブッシュの第4帝国」後編

「米は単独政権による『グローバル権力の一極集中』を目指す」

「米国の一極集中主義を牽制する発言」/ポーランド、チェコの米ミサイル施設攻撃を示唆/「深刻な事態を招く発言」/冷戦時代の対立を再現?

6/01 ブッシュのラストワルツ序章:プーチンを私邸に招待

プーチン対ブッシュ、外交の急旋回で「次世代冷戦」は防げるか

【イントロダクション】正統派ジャーナリズム・ワシントンポスト紙/ブッシュ政権のメディア遠隔操作/辣腕ピーター・ベーカー記者/ブッシュからの招待状/クィックターンでエンディングなるか?/外交コーリングカードの波紋

6/01 第1章:プーチンの爆弾発言で急速冷却する米露関係

プーチンの「ブッシュ第4帝国批判」で急速に冷却する米露関係

険悪化するロシアの米国批判/プーチン「米国は世界支配を意図」/両大統領とも最終サーキット/イラン問題の解決、東欧のミサイル防衛システム/プーチン、ブッシュ政権をナチスの第三帝国と比較

6/02 第2章:プーチンの反米理論ロシアンパワー・リバイバル

ミサイル防衛計画に対抗し欧州の失地回復をめざすプーチン

欧州失地回復を目指すプーチンの反米理論/人権問題批判へプーチンの反駁/増大するEUとの外交摩擦/G8サミット前の軋轢調整?/エストニアをめぐる対立/最近の対立論争解決が目的/近年最悪の米露関係/根本的に見えない絆

6/06 予告:2007年G8サミット特集

次世代冷戦の早期雪解けなるか?台風の目ブッシュ対プーチン


【米国時間2007年6月2日『米流時評』ysbee】

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以下2006年版本誌『楽園通信』です
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by ysbee-2 | 2007-06-02 11:36 | 次世代冷戦時代

プーチンの反米理論とロシアンパワーリバイバル

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       ||| ブッシュのラストワルツ第2章 |||
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新冷戦直前、最悪になった米露間外交関係の改善に腐心するブッシュ
米国の東欧ミサイル防衛計画に対抗し欧州の失地回復を図るプーチン


2007年5月31日 ワシントン・モスクワ発 |反米主義の理論は、クレムリンがコントロールする国営テレビやロシア政治家のスピーチの定番になっており、目に入る限りの政治評論は、プーチン政権下での世界を左右するパワーとしての「ロシアン・リバイバル」を強調しようとする試みに見える。西欧諸国(米国とEU)がロシアにおける民主主義の在り方を教えようとする試みは、クレムリンからすれば、プーチン体制の継続を転覆する謀略にしか見えないのである。
▲ケンネバンクポートのビーチ 東部イスタブリッシュメントの高級別荘地として著名 日本で言えば葉山か油壺?
Bush's Last Walts - II
Road to the Next Cold War: Bush trying to repair ties with Putin
7. Anti-American rhetoric, Russian revival

By Peter Baker from Washington / Peter Finn from Moscow | Washington Post
Anti-American rhetoric has become a staple of Kremlin-controlled television and of some Russian politicians' speeches, all an attempt in the view of analysts to emphasize Russia's revival as a world power under Putin. The Kremlin views Western lecturing on democracy in Russia as an attempt to derail Putin's succession plans.

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JUNE 2, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 W a s h i n g t o n P o s t
ブッシュのラストワルツ第2章
欧州失地回復を図るプーチンの反米理論とロシアンパワーリバイバル
By ピーター・ベーカー/ピーター・フィン記者 | ワシントンポスト紙掲載記事・続編 | 訳:ysbee

d0123476_704315.jpg8. Putin's contradiction against EU
Putin said last week that criticism of human rights in Russia is simply an attempt to make Russia "more pliable" on other issues. "The death penalty in some Western countries — let's not point fingers, secret prisons and torture exist in Europe, problems with the media in some countries, immigration laws which in some European countries are not in line with the general principles of international law or democratic order — these things, too, fall under common values," Putin said after meeting with Portugal's prime minister Tuesday.
◀ G8サミット前の地ならし? 欧州各国元首を歴訪し米国への威嚇発言連発のトルネード・プーチン ポルトガル首相と
人権問題批判に反駁するプーチン
先週プーチンは「基本的人権の侵害を問うロシアに対する批判は、別の問題において単にロシアを組みしやすくする企てに他ならない」と発言した。
「西欧のある国々では、いまだに死刑が存在する。この際指を差して実名を挙げるのは避けよう。しかしヨーロッパにおいては(米国の)『シークレット・プリズン』や拷問が、実際に存在する。その他にも、ある国々では報道が規制され、他のヨーロッパの国では国際法や民主的規則にのっとった基本原理である移民法に対して足並みがそろっていない。これらの事例もまた、共通の価値観の元に失敗したものと思われる。」プーチンは30日火曜に行われたポルトガルの首相との会見後、このような西欧諸国に対する厳しい批判を発した。
▼4月中旬モスクワとサンクトペテルスブルグの反政府デモを膨大な機動隊で弾圧 思想言論の自由を問われるロシア
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9. Russia's growing tension with EU
He went on to say: "Let's not talk about having immaculate, white fluffy partners on one side, and on the other a monster who has just come out of a forest with claws and corns growing instead of legs."
The tension with Europe has grown as well. German Chancellor Angela Merkel, who holds the rotating presidency of the European Union, just had a frosty meeting with Putin in Russia during which she publicly criticized the Kremlin's crackdown on political opponents. Britain recently sought the extradition of a Russian accused in the polonium poisoning of a former KGB officer in London, only to be rebuffed. And a sustained assault on the computer systems of Estonia, a NATO member, has been traced to Russia.

表面化するEU加盟国との外交摩擦
彼の直言はこうである。「一方でこてこてに着飾った太った白人(アメリカ)と巧く交渉しながら、その裏では、足というよりも伸び放題の爪とでタコだらけの熊のような手で森から這い出てきたばかりの怪物(ロシアを自嘲)を、同じ天秤にかけるのは止めてほしい。」
伸び放題と言えば、ヨーロッパ諸国間の緊張もそうである。EU欧州連合の理事長でもあるドイツのアンジェラ・メルケル首相は、ロシアのプーチン大統領と先日緊迫した会談を持ったばかりだが、彼女はその席で、最近のロシア国内でのプーチンの政敵に対する弾圧を公然と批判した。
また英国は、昨年11月にロンドンで起きた元KGB諜報員が放射性物質ポロニウム210で暗殺された事件で、容疑者のロシア人をつい最近(5/22)告発したばかりであるが、逆に英国諜報機関の仕業だとロシア側から反論されるに終わった。
さらに、NATO加盟国の一員であるエストニア(旧ソ連盟邦国)で、政府のコンピュータシステムが常時妨害されるという通信障害が起きたが、これもまた捜査の糸をたどるとロシアに行き着いたという事実が上がっている。
▼政治地理学的に重要な位置のトルクメニスタン訪問のプーチン 旧ソ連邦の盟友国との絆を回復するのもミッション
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10. Bush meets Putin on the G-8 summit
Such issues may complicate next week's summit of the Group of Eight (G-8) major industrial nations to be hosted by Merkel in Germany. Bush and Putin will meet on the sidelines of the summit June 7, but not long enough, according to aides, to make significant progress. Bush then plans to visit the two European countries that have agreed to host portions of the U.S. missile defense systems — Poland and the Czech Republic — a high-profile show of support against Russian pressure.
G8サミットでの軋轢調整?
このような一連の国際的不祥事が発生してきたこともあり、来週6日水曜から3日間、バルト海に面したドイツの北方都市ロストックで開催されるG8首脳会議では、主催国のメルケル首相が議長を務めるが、大荒れになることが予想されている。ブッシュとプーチンは、6月7日のサミットの傍ら独自に二者で会うことが予定されているが、側近の説明では、これらの問題に進展が見られるようなつっこんだ話し合いにまではいたらない、きわめて短い会談だという。
さらにこのサミット終了後、ブッシュは米国のミサイル防衛システムの一環となる施設建設に同意した、東欧の2つの国を訪問する予定になっている。ポーランドとチェコである。ロシアの圧力に反撥する両国に対する、最大限の支持の表明にほかならない。

▼G8サミット前にドイツのスピーゲル誌との会見するプーチン この席でも米国への威嚇発言を次々放出し先制攻撃
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11. Bush's diplomatic steps to Estonia
Bush also plans to host Estonia's president, Toomas Hendrik Ilves, at the White House on June 25, just a week before the Putin visit to Kennebunkport, another meeting fraught with symbolism to Russians, who are angry with Estonia for moving a memorial to Soviet soldiers killed during World War II.

d0123476_76434.jpgエストニアをめぐる対立
この問題の起きたエストニアのトーマス・ヘンドリック・イルヴス大統領とも、ブッシュは6月25日にホワイトハウスで会談する予定であるが、これはプーチンがケンネバンクポートのブッシュ家別邸を訪問するちょうど1週間前にあたる。第2次大戦中にドイツ軍と戦ってエストニアで戦死したソ連の無名戦士記念碑をこの国が勝手に移動したことに憤慨するロシア人にとっては、ブッシュとエストニア元首との会談は、ロシアに対するいやがらせの象徴と曲解されている。
▶第二次世界大戦でロシアがベルリンを陥落してから60年 オーストリー、ウィーンのロシア無名兵士の墓碑を訪れ献花するプーチン

12. Meeting to deal with the recent disputes
Bush administration officials said the Putin visit is coming about because the Russian leader already had plans to travel to Guatemala in a month. Some hold out the hope that he and Bush may be able to sign a civil nuclear cooperation agreement, but as one official put it, "I don't think we're holding our breath." The official said the meeting will deal frankly with the recent disputes. "It isn't going to be a sweep-things-under-the-rug kind of meeting," he said.
最近の米露対立論争解決が目的
ブッシュ政権高官の説明では、ロシア元首の米国訪問はそれ以前にすでにガテマラを訪問する予定があったので、ついでにとなったらしい。高官の中には、プーチンとブッシュが民間の核開発協力協定を、両国間で批准できるかもしれないと期待する者もいるのは事実だが、大勢は一高官の次のような言葉で代表される。
「誰も固唾を飲んで何かが起るのを待ち望んだりはしない。今回の会談は、最近の両者間の論争を率直に何とかしようとする企てにすぎない。また、まずいことは絨毯の下に掃いて隠そうなんていう、なあなあ主義では治まりそうもない。」
▼映画『Borat』で世界的(?)カザクスタン元首を友好訪問/ソ連時代は24以上の盟邦国が、全部回るのも疲れる…
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13. U.S.-Russian relations ‘apoplectic’
Michael A. McFaul, a Russia scholar at Stanford University, said U.S.-Russian relations have reached the lowest point in 20 years. Administration officials "are apoplectic" and "it feels to them like a crisis," McFaul said. A year ago, administration officials disagreed about how to interpret Russia; today, the debate is over. But McFaul added: "Nobody has a good idea of what is to be done."
近年最悪の米露関係
米スタンフォード大学のロシア問題研究家マイケル・A・マクファウル氏は、米国とロシアの関係は20年前の時点に戻ってしまったと嘆き、次のように解説する。「ブッシュ政権首脳部はプーチンの言動に怒り心頭であり、この事態をほとんど『一種の危機』としてとらえている。」
ほんの1年前には、ロシアが何を言っても本気で取り合わなかったが、今日では「話し合いの余地はない」に激変したと言う。しかしマクファウル氏はこう付け加えるのも忘れない。
「それは、こういった事態にどう対処したら良いのか、妙案を思いつく者がいないからです。」

▼米の東欧ミサイル防衛に対抗する新型攻撃ミサイルを発表するロシア軍最高司令官ユーリ・バリェフスキー将軍
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14. 'No substantive relationship’
Tobi T. Gati, a former State Department official who advises U.S. firms doing business in Russia, said Bush and Putin will each go to Kennebunkport counting on his ability to change the other's mind, and neither will succeed. "All the warm words and backslapping aren't going to change the fact that there's no 'there' there," she said. "There's no substantive relationship."
空虚な絆だった両者の関係
最後に、前国務省高官で、現在は米国企業がロシアに進出する際のビジネスコンサルタントであるトビー・T・ガティ女史が分析する、次のような結論で締めくくろう。
「ブッシュとプーチンは、お互いに相手の思惑をくつがえすことが出来ると過信していますが、どちらも成功しないでしょう。どんなに暖かい言葉をかけたり背中をどやしつけたりしても、冷徹な事実は隠しおおせません。なぜなら、そこには何も無いからです。両者の間には、元々本物の絆なんてものはなかったのですから。」
▼任期あと1年のプーチン意中の後継者は? 仏、中国との関係は? ブッシュとラストワルツを踊ってくれるか?
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【米国時間 2007年6月2日  『米流時評』 ysbee訳】
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by ysbee-2 | 2007-06-02 09:57 | 次世代冷戦時代
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