米流時評

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カテゴリ:アルカイダ2.0核のテロ( 8 )

米国 VS アルカイダ 核をめぐる最後の聖戦

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     ||| 米国とアルカイダ 最後の聖戦 |||


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  パキスタンで諜報機関ISIを育て軍事援助をした挙句、核で裏切られた米国
  ブッシュからオバマへの米国の変革はパキスタンの核の危険を制圧できるか?

d0123476_3532373.jpg「Good News, Bad News, Everything in Between」これが、2005年からスタートした米流時評の前身ブログ『楽園通信』のシグライン/signature lineだった。しかし、先週の米国ニュースは Bad News の連続で「Bad News, Worst News, Everything in Between... if you can survive」と言いたくなるようなどうしようもなく悪いお知らせの連続だった。
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特に、朝鮮半島からの凶報は、38度線の両側からやってきた。
金曜に韓国で「盧武鉉自殺!」ときて、真相追求の助走をしている間に、
今度は北側で「地下核爆発実施!」「ミサイルも発射!!」
「短距離で2発も!!!」「3発目も準備!!!!」と、
これでもか、と言うくらい悪いニュースの連発である。

タイミングを見ると、またもや「オバマ・タックル」のタイミング。
先回の、自称「衛星ロケット」打ち上げは4月初旬の1週間で、
オバマが話題をさらったG20サミットの期間と完全にリンクしたが、
今回は、米軍戦死者の慰霊を回顧するための、国家的行事が重なる
メモリアルデー・ウィークエンドの3連休に、見事にぶつけてきた。
土曜来 連日メディアを埋める、禍々(まがまが)しいニュースである。
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いつもオバマが国際的ステージでスポットを浴びる潮時に
ぴったり見計らったタイミングで、金ブランドの花火を打上げる。
このサイクルでいくと、7月4日/July 4th の合衆国独立記念日には、
核搭載のミサイル発射! となるのだろうか?

そんな事態なので、このエントリの翻訳は後回しにして、
米国側の緊急報道からピックアップした記事の翻訳を先行。
「盧武鉉自殺」と金正日の「核とミサイル発射」を次号からエントリします。
予定は 未定にして 決定にあらず.... は毎度のことですが、
ご了承いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

【米国時間2009年5月25日『米流時評』ysbee】
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原理主義者の特徴ヒゲを剃り落し難民に紛れてスワット谷を脱出したがカラチ市内で逮捕されたタリバン残党

||| 米流時評 ||| アルカイダと核のテロ 記事リスト
【アルカイダ2.0 核のテロ】 By サミ・ユサフザイ/ロン・モロー
07/07/22 アルカイダ2.0 タリバンの逆襲
07/07/23 アルカイダ2.0 核目的のパキスタン戦略
【ドバイ-パキスタン 核コネクション】 By ロバート・ウィンドレム
07/11/01 カーン博士のグローバルな核のブラックマーケット
07/11/02 英米 > ドバイ > パキスタン > リビア の核密輸ルート
07/11/03 グローバルな核の時代を許した恐怖の構図
07/11/04 北朝鮮とイランの核所有はカーン発ドバイ経由
【クシャブ核施設のプルトニウム開発】 By ロバート・ウィンドレム
09/05/15 衛星写真で発覚!パキスタン・クシャブの新しい核施設
09/05/16 警告!世界で一番危険な国、パキスタンの水爆開発
09/05/17 真相暴露!パキスタンの核とアルカイダの危険な関係
09/05/18 疑惑と陰謀の迷宮 パキスタン陸軍諜報部 I S I
09/05/19 米国とアルカイダの 核をめぐる最後の聖戦
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   MAY 19, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年5月19日号
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  M S N B C . C O M | S P E C I A L R E P O R T
  パキスタンでISIを育て、軍事援助をした挙句、核で裏切られた米国
  米国時間 2009年5月12日 | ロバート・ウィンドレム特別レポート | 訳『米流時評』ysbee
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Expantion of Pakistan's Nuke — Part 4
Internal struggle, construction of two reactors raise concern about arsenal
MAY 12, 2009 | By Robert Windrem — NBC News | Translation by ysbee

29. 'None were secured before 9/11'
ROBERT WINDREM | PAKISTAN "NUKE PROBE" REPORT — PART-5
A Pakistani nuclear official who spoke on condition of anonymity because of the nature of the issues, confirms the U.S. help but says he would be surprised if the weapons are as secure as the United States hopes and believes, noting "none were secured before 9/11."

9/11以前は野放し状態だった核管理
前号 第4章「疑惑と陰謀の迷宮 パキスタン陸軍諜報部 I S I」からの続き
翻訳中
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 タリバンの本拠地スワット谷を見下ろす高台に砲撃用の野戦基地を構えた、パキスタン政府陸軍の砲撃部隊

30. Billions spent on nuclear weapons

Twice in recent decades, U.S. military and economic aid has permitted Pakistan to spend billions on nuclear weapons. In the 1980s, the U.S. supplied billions to Pakistan for Afghan aid against the Soviet Union. Not coincidentally, the decade saw major advances in the Pakistani nuclear program, particularly at the Kahuta centrifuge facility outside Islamabad.

米国の2度の資金援助で核兵器開発
翻訳中
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スワット谷でミンゴラと並びタリバンが本陣を張ったブネールも政府軍侵攻で住民が脱出しゴーストタウンに

31. $20 billion applied to plutonium program?

Then, in the post-9/11 decade, more money was sent to Pakistan to battle al-Qaida at a time when the plutonium production program began to accelerate. “There’s been $11 billion in aid sent to Pakistan publicly since 2001 and perhaps as much again in covert aid,” says Mian, the Princeton scientist.

米援助資金20億ドルからプルトニウムに流用?
翻訳中
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スワット谷侵攻はパキスタン政府軍地上部隊が主戦力 タリバンの隠れ里をシラミつぶしに砲撃していく作戦

32. U.S. took risk to deal with Afghan

Milan asserted that mingling of the money enabled spending on the weapons program. A senior U.S. intelligence official at the time says the similar caution immediately after Sept. 11, 2001. He pointed out that the Bush administration took risks to deal with Afghanistan.

アフガン介入のリスクをとった米国
翻訳中
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スワット谷の戦闘から命からがら脱出しチョータ難民村にたどりついた住民 死を見てきた少年のかたくなな瞳

33. Bush 'had to deal with the wolves'

"We would be in a world of hurt ... without Pakistan. We also feared that if we didn't deal with them, we could push them further into the camp of the radicals. We had to deal with the wolves nearer the sled," Milan said. Now, of course, all the wolves are closing in. Last week, events in Pakistan led President Barack Obama.

「荒野の聖戦」に踏み込んだブッシュ政権
翻訳中
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避難の途中タリバンを包囲する政府軍の砲撃に巻き込まれ負傷した難民の少年 北西部ペシャワールの病院で

34. Obama's challenge 'how to secure nuke'

Obama said that he has "grave concerns" about Pakistan's stability and others in the CIA and Pentagon to discuss plans for securing or taking out Pakistan's nuclear weapons and facilities. "If Iran emerges with nuclear weapon, that is a problem … but a potential problem," Albright says in assessing the dangers of proliferation.

オバマの挑戦:パキスタンの核保全問題
翻訳中
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左:チョータ難民キャンプで国連難民局UNHCRから配布される学習用具セットを受け取る子供たち /中:タリバンの本拠地ミンゴラの町外れで堡俏に立つタリバン兵士 /右:40℃を超す山道を歩き続け熱射病で倒れた難民の幼児

35. 'Greatest danger is from Pakistan'

But considering the danger that Islamic radicals pose to Pakistan's government and its nuclear weapons program, he says, "the riskiest state has to be Pakistan, the greatest danger is from Pakistan. In terms of measurable danger, Pakistan is either right at the top or near the top of everyone's list."

「世界で最も危険な核保有国、パキスタン」
翻訳中
特集記事「テロ戦争とパキスタンの核施設」全5章 <了>

【 米国時間 2009年5月19日 『米流時評』ysbee訳 】
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国連難民局 UNHCR 運営のチョータラホール難民キャンプ村もスワット谷から160万の難民発生で飽和状態に

d0123476_17133139.jpg◀ 予告「ヒロシマサイズの恐怖/プルトニウム+ミサイル」
◀ 次号「懲りない菌小児痴/いったい目的は何なんだ?」
▶ 前号「疑惑と陰謀の迷宮 パキスタン陸軍諜報部 I S I」
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d0123476_7294370.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/9781273/
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by ysbee-2 | 2009-05-19 09:24 | アルカイダ2.0核のテロ

疑惑と陰謀の迷宮 パキスタン陸軍諜報部 I S I

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  ||| 陰謀の迷宮 パキスタン諜報部 I S I |||

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疑惑と陰謀の迷宮:冷戦時代にCIAが息を吹き込んだパキスタン陸軍諜報部 I S I
テネット元CIA長官が暴露した 9/11〜アルカイダ〜ISI司令官〜核施設の疑惑


d0123476_3532373.jpg第1章 衛星写真で発覚!パキスタン・クシャブの新しい核施設
第2章 警告!世界で一番危険な国、パキスタンの水爆開発
第3章 真相暴露!パキスタンの核とアルカイダの危険な関係
からの続きです。冒頭は過去のアルカイダ関連記事のコメント欄から:
コロンブスの卵さんのコメント 2009-02-08
初めて書き込みます。
テロとの戦い アメリカ合衆国はいつまで続けるきでいるのでしょう。
それとも 意図的に続けるきでいるのでしょうか。
ビン・ラディンを いつつかまえるのでしょう。
ひょっとして まさか
テロとの戦いの為に利用してるわけではないと思いますけど。

とんじいさんのコメント 2007-07-24
結局、武力で追い出しても その後の復興がうまくいかなければ、
元に戻るってことなのですね。
イラクもしかりですが、うまく経済が回らないと
永遠にスパイラルから抜けられませんね。

*とんじいさんは、中国でオシゴトをしてらっしゃる企業戦士の最前線にいる方。中国事情直送ブログ『爺砲弾』は、いつも貴重な現地写真で、彼の地の内情が手に取るように伝わるありがたい存在。しかも、いつも笑いに直結しています。
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ysbeeのレスポンス 2007-07-25
とんじいさん、ほんとにこのテロ戦争というのは、いたちごっこですね。
アフガニスタン侵攻のときは、米軍のIT兵器とタリバンの竹槍の激突(笑)
....まで古くはないけど、
彼ら 実際に馬に乗って 蛮刀を振り回してたんですからねー
ニュースで見た時は、目からウロコの連続。
映画でも見てるような気分でしたよ.... タイムマシンの。

それで 首都カブールまで 向かうところ敵なしで
北部統一戦線のリーダーだったカルザイを大統領に立てて、傀儡政権成立
だったんですが、そこで安心しちゃったんでしょうね。
そのままトラボラを徹底してつつけば、
ビンラディンも捕まったんでしょうけど
毎回瀬戸際まで行くんですが、なぜか何度も取り逃がしてるんです。
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アメリカでは、「アルカイダは、軍事産業のために
ブッシュが必要とした戦争を起こすための オトリだった」
というのが リベラルの通説ですから、
わざと泳がせて、戦争を永続させようという....

実際問題としては、信心よりも生活に困窮して
テログループに「就職」する若者があとを断たないそうで。

アルカイダは、なにしろ、賞与とか健康保険まであるそうですよ。
医者は専属がついているし、彼の地の人々にとっては
生活信条であるイスラム教の説く「聖戦=ジハド」を実践できる
理想的就職口になってしまっているらしいです。
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近代史を見ても、ゲリラ戦で侵略国が勝ったためしはないですから、
今の戦争も、ベトナム戦争の二の舞でしょうね。
どうせダメなら、傷が浅いうちに退いた方がいい。
イラクはまだ 戦死者3700人弱ですから。(07年7月時点)
ベトナムは6万5千人ですよ!(米兵だけで)

ブッシュは「ベトナムと比べればまだ勝っている」とほざいてます。
北朝鮮といい、アメリカといい、
よくもこれだけ おめでたいドンがそろったもんです。
半世紀以上の私の記憶をたどっても、最悪の政治家ですね。
両方とも、早く辞めてくれ〜〜!

 (で、その年の11月に、オバマが大統領に立候補し
  翌年11月の投票では、アメリカ国民大半の意志が実って見事当選。
  就任後のオバマの改革は、みなさんご存知の通り。
  アフパキ米三国会談の翌日に、政府軍が本格的掃討作戦に出ました。)

【 米国時間 2009年5月18日 『米流時評』ysbee訳 】
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注*この下はすべて4月以降のタリバン掃討スワット侵攻作戦で脱出した、現地住民160万人の難民キャンプの写真
||| 米流時評 ||| アルカイダと核のテロ 2007年記事リスト
【アルカイダ2.0 核のテロ】 By サミ・ユサフザイ/ロン・モロー
07/07/22 アルカイダ2.0 タリバンの逆襲
07/07/23 アルカイダ2.0 核目的のパキスタン戦略
【ドバイ-パキスタン 核コネクション】 By ロバート・ウィンドレム
07/11/01 カーン博士のグローバルな核のブラックマーケット
07/11/02 英米 > ドバイ > パキスタン > リビア の核密輸ルート
07/11/03 グローバルな核の時代を許した恐怖の構図
07/11/04 北朝鮮とイランの核所有はカーン発ドバイ経由
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   MAY 18, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年5月18日号
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  M S N B C . C O M | S P E C I A L R E P O R T
  疑惑と陰謀の迷宮 パキスタン諜報部 I S I 司令官が握るクシャブ核施設の鍵
  米国時間 2009年5月12日 | ロバート・ウィンドレム特別レポート | 訳『米流時評』ysbee

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Expantion of Pakistan's Nuke — Part 4
Internal struggle, construction of two reactors raise concern about arsenal
MAY 12, 2009 | By Robert Windrem — NBC News | Translation by ysbee

21. In the memoir of George Tenet
ROBERT WINDREM | PAKISTAN "NUKE PROBE" REPORT — PART-4
The intelligence community has long had concerns about Khushab's leadership. As George Tenet recalled his acknowledgment in his memoir, "At the Center of the Storm," the fact is stunning revelation for U.S. and beyond.

ジョージ・テネット元CIA長官の回顧録
前号 パキスタン・クシャブ核施設発覚 スクープ記事 特別レポート 
第3章「真相暴露!パキスタンの核とアルカイダの危険な関係」からの続き

パキスタンのクシャブ核施設は、国際諜報の世界でも長い間、疑惑の焦点だった場所である。ブッシュ時代のCIA長官だったジョージ・テネット氏は、彼の回顧録『At the Center of the Storm/嵐の目の中で』の中で、この施設に関する事実を暴露したが、その内容は米国ばかりでなく世界を震撼(しんかん)とさせるに充分な、驚愕の内容だった。
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22. Secret meeting weeks before 9/11

Tenet described in his book that the Central Intelligence Agency learned in the fall of 2001 that the former head of Khushab, Sultan Bashirrudan Mahmood, and the former head of the facility where bombs are designed, Chaudri Andul Majeed, had met just weeks before Sept. 11 with al-Qaida's top leaders.
9/11の数週間前に秘密の会合
テネット元長官は彼の回想録の中で、2001年の秋にCIAが諜報情報から得た事実を公開した。
彼の記録によると、当時クシャブ核施設の所長だったスルタン・バシルダン・マハムードと、同じく実際の核爆弾の保安格納施設所長だった、チャウドリ・アンドゥル・マジードの両氏が雁首をそろえて、9/11テロ事件の勃発するわずか数週間前に、アルカイダの幹部と直接会っていた、という衝撃の事実である。

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23. Al-Qaida's reach to nuke facilitator

"Mahmood and Majeed met with Osama bin Laden and Ayman al-Zawahiri in Afghanistan," Tenet, the former CIA chief, wrote. "There, around a campfire, they discussed how al-Qa'ida should go about building a nuclear device." Mahmood later admitted to Pakistani interrogators he had even provided a hand-drawn bomb design to bin Laden.
パキスタンの核入手を狙うアルカイダ
「マハムードとマジードは、アフガニスタンのアルカイダの基地で、オサマ・ビンラディンとアイマン・アルザワヒリと会った。訪ねていったその本拠地では、夜キャンプファイアを囲みながら、彼らはアルカイダにとって核兵器の製造に着手する事がいかに必要かを話し合った。」と、テネット元CIA長官は書いている。
本に書かれたクシャブ核施設の元所長マハムードも、後日パキスタンの捜査陣に追求されてこの事実を認めており、その自白調書の内容によると、なんと手書きの核爆弾製造のスケッチとメモを、ビンラディンに手渡してさえいたことがわかった。

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24. Tutoring nuke for bin Laden

According to Tenet, Mahmood told bin Laden, "The most difficult part of the process is obtaining the necessary fissile material," to which bin Laden replied, "What if we already have the material?" Nawaz, whose late brother was Army chief of staff under Benazir Bhutto.
ビンラディンに核のノウハウを伝授
テネットの記述によると、マハムードはビンラディンにこう示唆したそうである。
「核兵器製造の過程でもっとも困難な部分は、核分裂に必要な原材料を入手することだ。」
これに対してビンラディンはこう答えた。
「もし、われわれがその材料をすでに手に入れているとしたら?」
以上の話は、パキスタンがベナジル・ブット首相の時代に陸軍の総司令官を務めた人物を兄弟にもつナワズ氏が、テネットに伝えたパキスタンの諜報情報である。

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25. Key: operator, not the government

He underscores that the key to securing the weapons programs is still the personnel who run them. "At the higher level and the planning level, things are probably fine," said Nawaz, speaking of the national command authorities, "but when you get down into the weeds, then you have problems."
鍵を握るのは政府でなく運営管理者
ナワズ氏は、パキスタンで核兵器開発計画の保安の鍵を握るのは、いまだに関連核施設の運営を司る個人まかせであることを、再三強調して警告する。
「中央政府の閣僚や核開発計画の立案段階の関係者は、多分まだましでしょうが、核管理の現場の雑草的な存在にいたると、そこで機密管理不完全の問題が起きてきます。」
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26. 'System is not perfect by any means'

He notes that the military has tried to emulate personnel evaluation systems similar to those developed by the United States, but the system is not perfect by any means. "In the Pakistani Army itself, they were trying to filter out people with Islamist tendencies, and they have failed," he says. "Even corps commanders are closet Islamists."
「いかなる意味でも不完全なシステム」
テネットは特に、そもそも米国諜報機関CIAの情報収集システムを模倣して創設されたパキスタン陸軍の特殊諜報機関ISIが内包する、この国をとり巻く特殊な社会背景に起因する欠陥を指摘する。
すなわち「エージェントの個人活動に重きをおくCIAメソッド」の機密重視・個人依存型の諜報収集システムは、政府閣僚や軍部将校にイスラム原理主義者が多数内在する現段階のパキスタンにおいては、いかなる意味でも不完全で、国家機密の漏洩につながる危険な制度だと指摘する。
「そもそもパキスタン陸軍自体が、イスラム原理主義者的傾向を持つ者を組織から振い落とそうとして、結果的に失敗している。軍部の司令官クラスは『closet Islamists/クローゼット・イスラミスト=隠れイスラム主義者』で固まってしまってさえいる。」

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27. ISI top belongs to Tablighi Jamaat

He adds that senior officers in Pakistan's intelligence service, the ISI, belong to the Tablighi Jamaat. The fundamentalist Muslim organization operates worldwide and has been accused of recruiting for radical organizations in Afghanistan as well as Pakistan.
I S I 指揮官はイスラム原理主義者
テネットはこの部分で、パキスタン陸軍の諜報部ISI内部のトップ司令官たちが「タブリギ・ジャマアット」と呼ばれるイスラム原理主義者の世界的組織に属していたことを、著作の中でばらしている。この組織は(9/11当時のアルカイダとタリバンの本拠地)アフガニスタンだけでなく、パキスタンでもまた組織拡大のリクルート活動を展開していた事実がわかり、9/11以降ムシャラフ政権の中央政府によって糾弾された組織である。
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28. U.S. helps Pakistan to secure nukes

Yet the United States has not publicly reproached Pakistan. It has quietly been helping Pakistan to develop systems that prevent detonation of nuclear weapons by anyone without the proper clearance and codes. Nawaz says that Pakistan's security steps have not gone as far as Washington wanted but that the United States seems to be satisfied with them.
パキスタンの核保安を指導する米国
しかしながら、そういった事実を知っていたにもかかわらず、それでもなお米国政府は表立ってはパキスタン政府を批判しなかった。米国がしたことと言えば、適正な認証や暗号なしには誰も核兵器の起爆装置(あるいは核ミサイルの発射装置)を作動するのを防ぐような、保安システムを開発する上で黙々とパキスタンを援助し続けてきただけである。
ナワズ氏は、パキスタンの核保安体制は、米国政府が望んでいる事態から一歩も踏み出してはいないと嘆く。しかしそれは米国自体が「パキスタンはその段階にとどまっているだけで充分」と思っているきらいがあるからだ、と鋭く指摘した。
>次号 第5章「米国 VS アルカイダ 核をめぐる最後の聖戦」へ続く

【 米国時間 2009年5月18日 『米流時評』ysbee訳 】
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◀ 予告「懲りない菌小児痴/目的は何なんだ?」
◀ 次号「米国 VS アルカイダ 核をめぐる最後の聖戦」
▶ 前号「真相暴露!パキスタンの核とアルカイダの危険な関係」
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by ysbee-2 | 2009-05-18 13:02 | アルカイダ2.0核のテロ

真相暴露!パキスタンの核とアルカイダの危険な関係

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    ||| 核とアルカイダの危険な関係 |||

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 米国の核保安スペシャリストが暴露する、パキスタンの大胆な核兵器開発施設
 米国の巨額な援助資金を流用、年間4〜5発のプルトニウム爆弾が製造可能に


d0123476_3532373.jpg昨日に引き続き、冒頭はコメント欄から。通常の観光客が足を運ばない辺境の少数民族に注がれる、uni....さんの率直な観察眼と私の雑感。どうもパシュトゥ族はハザール系ユダヤ人に似ていると言う見解と、東北の南部人の風貌と共通するという自説の、比較民族学的寄り道のとば口?までたどりついたような塩梅。
uni....さんのコメント  2009-02-12

今のアフガンは どういう部族勢力になっているのか、
イスラム協会(タジク人中心)、ウズベク人勢力のイスラム民族運動、
ハザラ人主体の イスラム統一党+タリバン(パストゥー+パキ?)だけ?
一民族が 一法律集団というか一国家のような集団のあつまりなので
(アラブ人自体がw)わかりにくいですね。
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大体 200年続いているアフガンの外国勢力を利用した(外国に利用された)
勢力争いが、そう簡単にどうなるわけでもないでしょうし。
第一それ以前も多分続いていたのでしょうし……
山岳による地域分断が少ないことや 肥沃な土地が少ないことと、
土地の者たちの気質があれだから、あーなのでしょうね。

パストゥーが一番ましに見えますが……
パストゥーは容ぼうが日本人の縄文系に非常に似ていた という印象があります。
もしかしたら 自衛隊が駐留したら、
パストゥとだけでもうまくやっていけるかもしれない と妄想してしまいます。
ラテン系が言うところの「男」という感じなんですよね パストゥは。

でも自衛隊は アフガンにかかわってはいけないと思います。
アフガンを「まとめる」「安定させる」=ゲリラ等を減らすことが
欧米の目的ではないと思えるからです。
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ysbeeのレス 2008-11-02

uni....さん、先のコメントでも非常に有意義な情報をありがとうございました。
ずいぶん色々なところへ いらっしゃられているようですね。
ぜひとも冒険談をお聴きしたいものです。

今回の被災地の様子は、読めば読むほど四川大地震の状況とそっくりで
調べてみたら核実験の土地だった事もわかって
いやになるくらいパターン化してるんですよ。
どうも、辺境の弱小民族の殲滅戦略として、
表沙汰にならないように粛々とすすめてきたような状況ですね。
・・・<中略>・・・
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バルチスタンはただ今頭をつっこんだばかりなので
まだこれから把握する段階ですが、
パシュトゥン族に関しては、テロ戦争の始まった頃から注目していて
どうも風貌を見ると、ユダヤ系っぽいなぁと常日頃感じていました。

日本の岩手県や青森県の南部の山奥に行くと、
そっくりな風貌の部落があって驚きますよ。例の、キリスト伝説のある処です。
調理法もユーラシアっぽいものが多々あります。
こういう話を始めるときりがないんですが、
そのうち関連したニュースでもあったら特集したいなと思ってます。
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注*このページはすべて4月以降のパキスタン北西部スワット谷のタリバン襲撃現場と、パキスタン政府軍のタリバン掃討スワット侵攻作戦で脱出した、現地住民160万人の難民キャンプの写真です。

||| 米流時評 ||| アルカイダと核のテロ 2007年記事リスト
【アルカイダ2.0 核のテロ】 By サミ・ユサフザイ/ロン・モロー
07/07/22 アルカイダ2.0 タリバンの逆襲
07/07/23 アルカイダ2.0 核目的のパキスタン戦略
【ドバイ-パキスタン 核コネクション】 By ロバート・ウィンドレム
07/11/01 カーン博士のグローバルな核のブラックマーケット
07/11/02 英米 > ドバイ > パキスタン > リビア の核密輸ルート
07/11/03 グローバルな核の時代を許した恐怖の構図
07/11/04 北朝鮮とイランの核所有はカーン発ドバイ経由
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   MAY 17, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年5月17日号
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  M S N B C . C O M | S P E C I A L R E P O R T
  米国の核保安スペシャリストが暴露する、パキスタンの大胆な核兵器開発施設
  米国時間 2009年5月12日 | ロバート・ウィンドレム特別レポート | 訳『米流時評』ysbee

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Expantion of Pakistan's Nuke — Part 3
Internal struggle, construction of two reactors raise concern about arsenal
MAY 12, 2009 | By Robert Windrem — NBC News | Translation by ysbee

15. Upgrading uranium centrifuge at Kahua
PAKISTAN NUKE REPORT PART-3 — Moreover, Mian says he believes Pakistan also is upgrading its uranium centrifuge program at Kahua, outside Islamabad. Kahua facility has already given the country its first 70 nuclear weapons."
カフアの核施設から飛躍的に進歩
パキスタン・クシャブ核施設発覚スクープ記事 特別レポート 第2章
前号「警告!世界で一番危険な国、パキスタンの水爆開発」からの続き

衛星写真が示し確認できた核施設の特徴の中でも、先述のミアン氏がもっとも気にかけているポイントは「パキスタンは、首都イスラマバード郊外にあるカフア核施設で従来行なってきたウラニウム濃縮工程を、飛躍的にグレードアップするのに成功したように見える」という点である。カフア核施設だけでも、創設以来これまですでに70発以上の核兵器を製造してきた。
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16. Government has no comment

There have been a series of reports where you can find evidence of Pakistan developing third- and fourth-generation centrifuges, much more powerful," he said, "the same as the Europeans use to produce reactor fuel." The Pakistani government has no official comment on the reactors or the suspected upgrade in uranium enrichment.
パキスタン政府はノーコメント
「パキスタンが開発段階の第3世代・第4世代の核燃料棒製造を開発中であるという証拠が示された、一連の諜報報告があがってきており、その内容を見る限り、兵器としての能力はよりパワフルになってきている。ヨーロッパ各国が実施しているのと同じようなメソッドで、燃料棒を製造しているようだ。」ミアン氏は、手元に集められた諜報資料を分析した結果、このように結論づけた。
しかしパキスタン政府からは、新しい核燃料炉施設に関しても、ウラニウム濃縮工程についても、一切の核の新しい疑惑に関して、現時点では何の公的コメントも公表されていない。
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17. No signs as power plant

A senior Pakistani official who worked in the nuclear weapons program would only say "these reactors are part of plutonium production for the classified program"—code for nuclear weapons development. There is not even a ruse that Khushab reactors would produce electrical power for energy-starved Pakistan.
発電施設としての特徴なし
パキスタン政府で核兵器開発を担当する一高官から聴きだした情報によると、政府の関連書類には今回のクシャブ核施設開発計画について、「これらの核燃料炉は、極秘計画のためのプルトニウム製造施設の一部を成す」としか記述されていないそうである。この場合の「極秘計画」というコード/暗号は、パキスタンの場合、当然「核兵器開発計画」を指す。
さらに大胆な動向としては、エネルギーが常に欠乏しているパキスタンにおいて(原子力発電は石油に変わる発電の代替エネルギーとして容認されやすいにもかかわらず)、クシャブの核燃料炉を原子力発電所と偽装するためのトリックすら施されていない、という事実である。(つまりパキスタン政府は核兵器開発の新しい施設を、隠蔽するそぶりも見せずに堂々と建築したという事実)
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スワット谷の農民は、土地も家畜ももたない小作農が大半 車はおろか馬車さえなく、数百キロの道を歩いて避難

18. Troubling aspect as power plants

"There's no connection to the national grid, no turbine at this site," Albright said. "These kinds of reactors can be scaled up to power.... but they need more cooling towers to make them large enough for electrical generation, and we don't see that," Albright said.
原子力発電所ではない証拠
前章でも出てきた米国の核の保安問題の第一人者、デヴィッド・オルブライト氏も、この発電所施設との関連について、こう分析する。
「この核燃料施設の周辺には、巨大発電所につきものの、電力インフラに接続するための変電所や送電線といった施設が皆無です。もちろん、こうした施設をあとづけで原子力発電所に転用することも不可能ではないですが、その場合でも最低限、巨大電力を発生する際に必要となる冷却塔がもっと沢山必要なはずなのですが、そういったものは一切見えませんね。」
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戦火を避け避難する途中で、タリバンが道路に埋め込んだIEDの爆発にあい下半身に重症を負った少女とその家族

19. Lack of governmental policy on project

Shuja Nawaz, director of the South Asia Center at the Atlantic Council, a leading Washington-based foreign policy and international security institute, thinks there may be a more troubling aspect to the reactor construction: a lack of organized decision making on the project.
パキスタンの脆弱な国家治安
ワシントンに本部をおく外国政策と安全保障問題の研究機関、アトランティック・カウンシルで南アジアセンターの所長を務めるシュジャ・ナワズ氏は、今回の核施設建設問題について、次のように見解を述べている。
「施設の存在そのものももちろん問題ですが、それ以上に一番警戒しなければならないのは、このプロジェクトに関する決定事項を司る機能が、現行のパキスタン政府からすっぽり欠落していることです。」
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スワット谷から避難した百万を越える難民を収容する国連キャンプで、パンの配給を受け取ろうと手を伸ばす難民

20. Same crisis of leadership in Pakistan

It's the same crisis of leadership on Islamic militancy or the economy for the Pakistani administration, says Nawaz, the author of "Crossed Swords," a history of the Pakistani military. "It's all working on inertia. That's probably why they are where they are."
パキスタン特有の権力構造の危機
組織指導力欠落という問題は、パキスタンでは何も核開発に限った事ではなく、イスラム法が重視される軍事制度、司法制度、そして経済政策にいたるまで、パキスタン行政のあらゆる局面で見られる危機的体質だと、ナワズ氏は嘆く。彼はまた、パキスタンの軍政の歴史を分析した歴史書『Crossed Sword/交錯する軍刀』の著者でもあるが、その著書の中でパキスタンの政治について、こう書いている。
「パキスタンの政治は『inerita=無為無策』の状態がもっともうまく働く。それは、これまでもそうしてきたから多分これからもそうなるだろうという、無能なる怠慢に任せきった無為の方策にすぎない。」   >次号 第4章「疑惑と陰謀の迷宮 パキスタン陸軍諜報部 I S I」へ続く

【 米国時間 2009年5月17日 『米流時評』ysbee訳 】
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d0123476_17133139.jpg◀ 次号「疑惑と陰謀の迷宮 パキスタン陸軍諜報部 I S I」
▶ 前号「警告!世界で一番危険な国、パキスタンの水爆開発」
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by ysbee-2 | 2009-05-17 10:15 | アルカイダ2.0核のテロ

警告!世界で一番危険な国 パキスタンの水爆開発

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  ||| クシャブ核施設の核兵器生産能力 |||

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 クシャブ核燃料炉2基を新設、年間4〜5発の核兵器用プルトニウム製造能力
 援助資金を核施設建設に流用したパキスタン政府、米国側の指摘を否定できず

d0123476_3532373.jpgいつもコメントをいただくuni....さんは、今回の記事のパキスタンをはじめ、アフガニスタンやイラン、そのほかにもお仕事で各国を旅された経験をお持ちのようで、普段のメディアでは聞けないような現地体験者の実感を、コメント欄で教えていただいてます。
いつも本音のコメントを ありがとう!

uni....さんのコメント  2008/10/31

記事を読んで思い出したのですが、確かにイランとか
土地のうねりからできた「波」みたいな小山の並びが多かったようにみえました。
その先が 今回の地域やイラン北東部やアフガンなのですね。

クエッタは アフガン難民キャンプが多くありました。
パスツーが多かったようです。
武骨で、昔の日本人のような容貌に驚いた記憶があります。
気だてはよかったですね。
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たぶんですが、震源地付近はクエッタ唯一の「滝」があったところだと。
あのような 土漠地域での水源は貴重です。水が枯れないことを願っています。

パキ全域のほとんど(というか後進国ほとんど)が、
ほぼ手作り日干し煉瓦の積み重ねだけの建物なので、崩れるのは当然です。
彼らが「危険の予測」が普通にできるようになるまでは、
今後もこのような状態は変わらないと思います。

木が無いから木の家が作れないのですよね。
植林が進めば、土地(表面)も変わり、木も利用でき、
ずいぶんよくなるのではないでしょうか。
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uni....さんのコメント 2008/11/02

中央との乖離は仰る通りかもしれませんね。
あそこらへんの住人は 他のパキに比べ、かなりおとなしいようなので
余計仰る通りに思えます。
アフガンキャンプも 本来なら地理的にもっと東に多くても良いのですが
なぜかクエッタに多かったようですし。
まぁ、アレ(タリバン)の養成所だったようですけど……

ただ同じ宗教なので 粛清とかは露骨にしてないのが救われるところでしょうか。
また、ばる地(バルチスタン)には白人の血(アレキサンダー以来?)が入って
イラン系みたいな顔つきが見られますね。
(写真で。現地では気が付きませんでした)

有色人種は、人種差別が好きなので……白が入っているとやっかみが酷いですね。
民度的には 子供に毛が生えていないレベルだとみていますので、
そんなものかと独断と偏見で思います。

(uni....さんのタリバニスタン関連コメント、次号の冒頭に続く)
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注*このページはすべて4月以降のパキスタン北西部スワット谷のタリバン襲撃現場と、パキスタン政府軍のタリバン掃討スワット侵攻作戦で脱出した、現地住民160万人の難民キャンプの写真です。

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【アルカイダ2.0 核のテロ】 By サミ・ユサフザイ/ロン・モロー
07/07/22 アルカイダ2.0 タリバンの逆襲
07/07/23 アルカイダ2.0 核目的のパキスタン戦略
【ドバイ-パキスタン 核コネクション】 By ロバート・ウィンドレム
07/11/01 カーン博士のグローバルな核のブラックマーケット
07/11/02 英米 > ドバイ > パキスタン > リビア の核密輸ルート
07/11/03 グローバルな核の時代を許した恐怖の構図
07/11/04 北朝鮮とイランの核所有はカーン発ドバイ経由
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   MAY 16, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年5月16日号
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   M S N B C . C O M | B R E A K I N G
  米国の援助資金を流用したパキスタン核施設のプルトニウム爆弾製造能力
  米国時間 2009年5月12日 | ロバート・ウィンドレム特別レポート | 訳『米流時評』ysbee

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Pakistan Expanding Its Nuclear Capability
Internal struggle, construction of two reactors raise concern about arsenal
MAY 12, 2009 | By Robert Windrem — NBC News | Translation by ysbee

7. David Albright: U.S. expert on nuclear study
David Albright, president of the Institute for Science & International Security, a project studying non-proliferation issues, is one of the few in Washington who sounded the alarm about the Khushab reactors.
デヴィッド・オルブライトの警告
核の安全保障問題を研究する特殊機関、国際安保科学研究所/Institute for Science & International Securityのデヴィッド・オルブライト所長は、米国の核保安関係者の中でも、パキスタンのクシャブ核燃料施設の危険性について警告を発してきた、数少ない研究者のひとりである。氏は衛星写真から解読できる核施設の進行段階を、次のように説明してくれた。
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8. Albright's alarm about Khushab reactor

"It's a lot further along than we expected," says Albright. "We're seeing steady progress. We don't know if they have the (uranium) fuel or heavy water on-site... but on the outside major construction appears finished, we don't know what's going on inside," Albright said.
オルブライト「施設完成」を警告
「(パキスタンの核施設は)われわれが推定していたよりもずいぶん先の段階まで進んでいるようです。計画はコンスタントに休みなく実行されているのが見て取れます。今の段階では、彼らがウラン燃料棒あるいは重水を現場に搬入したかどうかはわかりませんが、外見を見る限りでは建築工程のあらかたは完成したように見えます。ただし、建物の内部で何が行なわれているかは(衛星写真では見えないので)まったくわかりませんがね。」
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9. Construction supplemented by U.S. aid?

What is clear, he says, is that Pakistani officials are committing limited national resources to building up the country's nuclear arsenal, resources he and others note have been supplemented and replenished by U.S. aid. "They're building a capability beyond any reasonable requirement," says Albright.
米国の援助資金を核開発財源に流用?
特にオルブライト氏が指摘するのは、次の点である。
「パキスタン政府高官は、他国から核開発問題をつっこまれるたびに、核施設を新規に建設するような国庫の財源がどこにある、と反論してきましたよね。でも、米国からの資金援助という巨額の財源によって、その資金を賄った(まかなった)のでこういう施設ができたんじゃないでしょうか? 核エネルギー施設としては、あの国に必要な水準をはるかに超えたプルトニウム生産能力になっていますからね。(核兵器用燃料施設に援助資金が流用されたのでしょう)」
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10. Remark on plutonium production reactor

Albright is the researcher who first wrote about Khushab two years ago. That was when he noticed construction south of an existing but smaller plutonium production reactor that's been operating since about 1998. "We think it's bigger than the first one," he says of the so-called Khushab-I reactor, estimated by U.S. intelligence at 70 megawatts.
プルトニウム製造核燃料炉に注目
オルブライト氏は、世界各国の核施設に関する調査報告の専門家だが、今回問題になっているパキスタンのクシャブ核施設について最初に調査報告したのは2年前だった。当時彼が注目したのは、1998年以来稼働している既存の小型のプルトニウム製造核燃料炉の南側に、新たに建造されつつある施設だった。
「われわれは、その新築建造物が最初の建物よりも大きい事に気づいていました。」
彼が最初の建物と指摘するのは、一般には「クシャブ1号燃料炉」と呼ばれる施設で、米国の諜報機関の推測では、出力70メガワットの発電能力があると見られている。
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11. Capability of plutonium for 4-5 nukes/year

Albright estimates the new reactors are "at least on the order of 100 megawatts," each capable of producing enough plutonium for "four or five nuclear weapons a year." While small by power reactor standards, that's substantially larger than the research reactors that provided material for the weapons programs of Israel, India and North Korea.
プルトニウム生産能力:年間4〜5発の核兵器可能
オルブライト氏の推算では、新しく建てられた燃料炉のエネルギー生産能力は、少なくとも100メガワットは下らないと見ており、(核兵器の原料となる)プルトニウムに換算すると、年間4〜5基の核爆弾を製造するのに充分な製造能力だそうである。
原子力発電所の水準からすると非実用的なほど小規模だが、イスラエルやインド、北朝鮮の現行の核兵器用原料となるプルトニウムを製造する開発段階の施設よりも、はるかに大規模だと言う。
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12. Separate mission: producing tritium

He also believes that the reactors could have a separate mission: producing tritium, an element critical to the development of thermonuclear weapons, what used to be called H-bombs. Albright is not alone among non-proliferation experts. Zia Mian, of the International Panel on Fissile Materials at Princeton University, also has the same concern.
水爆の原材料トリチウム製造目的か
オルブライト氏はまた、今回発覚した核燃料炉施設は従来の原子力発電用の核燃料炉とはまったく別の目的があるものと推論する。その目的とは、トリチウム製造のためである。トリチウムとは、俗に「水爆(水素爆弾=H-bombs)」と呼ばれる核爆弾に使用される目的の素材で、核融合で核爆発を起こす兵器の開発にとって必要不可欠の元素である。
核拡散防止を唱える核研究者の中で、オルブライト氏と同じ意見をとる者が他にもいる。米国プリンストン大学で、原子物理学の分野で「国際核分裂研究会」を主催するジア・ミラン博士もまた、同じような懸念を抱いている。
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13. 'Two reactors do two things'

Dr. Mian says adding a reliable and large-scale plutonium stream to the country's long-term expertise in uranium enrichment signals a change in Pakistan's nuclear strategy. "The addition of the two reactors does two things," Mian notes. "It allows them to make a lot more warheads, four or five a year.
核弾頭の生産能力倍増
ミラン博士の分析によると、パキスタンが長年積み重ねてきたウラン濃縮工程での先進技術が背景にあって、そこに今回発覚した施設がかなりの量のプルトニウムを、恒常的に供給できるようになれば、パキスタンの核戦略においてまさに一大変化を示す兆候だと指摘する。
「核燃料炉が2基追加されるということは、一挙に2倍のことができるようになるという事です。つまり、パキスタンは今や従来をはるかに上回って、年間4〜5発の核弾頭を製造できる能力を持つようになったということです。」
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14. Lighter, complex to fit for longer-range missiles

But it also allows them to make much lighter and more complex weapons for longer-range missiles and cruise missiles. And triggers for thermonuclear weapons are almost always plutonium-based." Mian notes that Pakistan already has intermediate-range and short-range missiles capable of hitting any target in India, as well as submarine-launched cruise missiles.
長距離ミサイル弾頭用に軽量化
「しかしさらに警戒すべきなのは、長距離ミサイルや巡航ミサイルに搭載できるような、より軽量でより複雑な核弾頭を製造する事が可能になったという事実です。水素爆弾の核融合反応を起爆させる装置は、大概の場合プルトニウムがベースになっていますから。」
ミアン氏は、パキスタンがすでにインド国内のどの都市をターゲットにしても届く、短距離と中距離のミサイルは開発済みである事を指摘する。また、潜水艦から打上げ可能な巡航ミサイルも、パキスタンはすでに保有しているのである。      >次号 第3章へ続く

【 米国時間 2009年5月16日 『米流時評』ysbee訳 】
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政府軍の大侵攻作戦で戦場となるため、車のトランクに乗り込みブネールの町から脱出するスワット谷住民の子供

d0123476_17133139.jpg ◀ 次号「真相暴露! パキスタンの核とアルカイダの危険な関係」
▶ 前号「衛星写真で発覚!パキスタン・クシャブの新しい核施設」
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d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/9764379/
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by ysbee-2 | 2009-05-16 13:30 | アルカイダ2.0核のテロ

衛星写真で発覚!パキスタン・クシャブの新しい核施設

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  ||| パキスタンの新しい核施設発覚! |||

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  衛星写真で発覚した、パキスタン中部クシャブ核施設の急速な開発・建設
  米国の軍事援助資金を、新しい核施設2棟の建設費に流用した疑惑が浮上

d0123476_3532373.jpgもしここに瀕死の病人がいて、薬を買うからお恵みを、と乞われ、大金を渡したとする。そして、もしその瀕死の病人が、その金で薬を買わずに、以前の常習をひきずって麻薬を買っていたとしたら、あなたならどう反応するだろうか?

パキスタンの核開発、いや「核兵器開発」問題は、わかりやすく平たく言ってしまうと、そういう状況のようだ。つまりタリバン勢力掃討を目的として、米国が国費からパキスタンに「注入」していた数十億ドルの軍事援助資金が、パキスタンの核兵器燃料製造施設の建造費に回されていた……
当然、米国は政府も国民も怒り心頭である。(ただしチェニー以下ネオコンは、怒ったかどうか怪しい。周知の事実だったかも知れない。)
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今回のスクープ記事は、国際的な陰謀の真相追求では私がもっとも信頼をおいているinvestigative journalists のひとり、ロバート・ウィンドレムの手になるもの。彼がMSNBC.comのサイト記事で暴露したのが、5月11日。奇しくもパキスタン政府軍のスワット谷攻撃/百万人難民と重なってしまい、紹介が遅れてしまった。

そうこうしているうちに、ニューヨーク・タイムズ紙が、資金流用の方に比重をかけた記事を公開したのが、その1週間後の18日。しかし、ウィンドレム氏の名誉のために明記しておくが、NYタイムズは、氏のスクープ記事がサイトに出た後からの現地パキスタン支局とペンタゴンデスクとの後追い取材であり、オリジンはウィンドレム氏の炯眼と執拗な真実追求のペンにあることを、あらためて証言しておく。

彼は長年、古巣のNBCニュースで「Investigative Unit=真相追求特捜班」を編成し、そのチーフとして米国内だけでなく国際的陰謀や犯罪の真相を暴露してきた、真相追求ジャーナリズムの老練のサムライである。米流時評でも、これは!と思えるスクープのたびに、紹介してきた常連でもある。しかし現在はネットメディアのデイリー・ビーストに移籍。その理由は不明だが、NBCのトップからなにがしかの制約が出たためではないかと思われる。
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その彼が、宿敵ともいえる核の父カーン博士と ISI の本拠地パキスタンの核兵器開発の疑惑を掘り起こした。下手をするとオサマ・ビンラディンやアル・ザワヒリのアルカイダとも連動しているかもしれない構図である。9/11疑惑まで絡んでくる。

アルカイダと9/11の真相を探るためにパキスタンへ潜入して、無惨にも斬首されてしまった、ウォールストリートジャーナル紙の故ダニエル・パール記者のように、暗殺を日常茶飯事とする闇の勢力に狙われて犠牲とならない事を、心から祈る。

【米国時間2009年5月15日『米流時評』ysbee】

||| 米流時評 ||| アルカイダと核のテロ 2007年記事リスト
【アルカイダ2.0 核のテロ】 By サミ・ユサフザイ/ロン・モロー
07/07/22 アルカイダ2.0 タリバンの逆襲
07/07/23 アルカイダ2.0 核目的のパキスタン戦略
【ドバイ-パキスタン 核コネクション】 By ロバート・ウィンドレム
07/11/01 カーン博士のグローバルな核のブラックマーケット
07/11/02 英米 > ドバイ > パキスタン > リビア の核密輸ルート
07/11/03 グローバルな核の時代を許した恐怖の構図
07/11/04 北朝鮮とイランの核所有はカーン発ドバイ経由
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MAY 15, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年5月15日号
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   M S N B C . C O M | A N A L Y S I S
スクープ!衛星写真で発覚した、パキスタンのクシャブ核兵器燃料施設建設
米国時間 2009年5月12日 | ロバート・ウィンドレム特別レポート | 訳『米流時評』ysbee

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Pakistan Expanding Its Nuclear Capability
Internal struggle, construction of two reactors raise concern about arsenal
MAY 12, 2009 | By Robert Windrem — NBC News | Translation by ysbee

1. The most dangerous state of the nation
PAKISTAN NUKE ANALYSIS — On the dusty plain 110 miles southwest of Islamabad, not far from an area controlled by the Taliban, two large new structures are rising, structures that in light of Pakistan’s internal troubles must be considered ominous for the stability of South Asia and, for that matter, the world.
もっとも危険な国パキスタン
パキスタンの首都イスラマバードから180キロほど南下した地域には、茫漠とした荒野が広がっている。この一帯は、タリバンの武装勢力が統治するスワット渓谷地帯から、そう遠くはない。
その荒野の真ん中に突如屹立(きつりつ)する、真新しい2つの建物。パキスタンの内紛を懸念する向きにとって、この施設は「南アジアの安定を脅かす脅威」以外の何者でもない。すなわち同じ意味合いで、世界平和に対する脅威となる危険性を秘めている。

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パキスタンの北部、スワット谷の東にある首都イスラマバードから180キロほど南下したクシャブの核燃料施設

2. Two plutonium production reactors

Without any public U.S. reproach, Pakistan is building two of the developing world’s largest plutonium production reactors, which experts say could lead to improvements in the quantity and quality of the country’s nuclear arsenal, now estimated at 60 to 80 weapons. What makes the project even more threatening is that it is unique.
プルトニウム製造燃料炉2基の存在確認
米国に対して一切公けに知らされる事もなく、パキスタンは発展途上国の中では世界最大の、プルトニウム製造燃料炉を2基も、秘密裏に建造していたのである。
この施設建造に関して、核開発研究の専門家は、現時点で60〜80発あると推測されているパキスタンの核兵器保有に、さらに質量ともに飛躍的増加を可能にする施設と捉えている。この新しい核兵器開発・施設建造計画の特徴は、そのキャパシティを知れば戦慄に値するものである。
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パキスタン北西部スワット谷で、タリバンに襲撃され焼き討ちされた中央政府の警察署 公務員は真っ先に襲撃される

3. Rushing to build up nuke forces

“Pakistan is really the only country rapidly building up its nuclear forces,” says a U.S. intelligence official, who spoke on condition of anonymity because of the classified nature of the issue, noting that the nations that first developed nuclear weapons are now reducing their arsenals.
核軍備増強への危険な傾斜
「パキスタンは、現今の世界で核兵器の軍事力を急激に増強している唯一の国だ。」
各国の核軍備に詳しい米国諜報機関の一高官は、こう指摘する。(国家諜報の極秘事項という問題のため、この件に関しては匿名と言う条件の下に発言の掲載を了解済み)
(米・露・仏・英・中国・インドなど)当初核兵器を開発した各国は、現在ではすでに核軍備縮小の段階に入ってからかなりの年月が経っている。
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スワット谷住民の大多数を占めるクルマも持たず鉄道もない辺境の農民は、着の身着のままバスやトラックで脱出

4. Khushab’s director met with bin Laden before 9/11

Moreover, he and other U.S. officials say, there long have been concerns about those who run the facility where the reactors are being built near the town of Khushab. They note that a month before the Sept. 11 terrorist attacks, Khushab’s former director met with Osama bin Laden and his deputy, Ayman al-Zawahiri, and offered a nuclear weapons tutorial around an Afghanistan campfire.
9/11直前にビンラディンと密会したクシャブ核施設管理者
しかし、そうした指摘以上に、この高官をはじめとする米国の諜報機関関係者が長いあいだ心配してきた一点は、クシャブの町近郊で建設中のこの核燃料施設を、いったい誰が運営しているのか?という疑問である。それというのも、彼らの記録にある事実では:
9/11テロ攻撃のひと月前に、パキスタン政府クシャブ核施設の前所長が、アルカイダの首領オサマ・ビンラディンと、副首領のアイマン・アルザワヒリと会っていたこと。そして何を話し合ったかと言えば、この所長は当時アフガニスタンの国境地帯にあったアルカイダの軍事教練基地で、核兵器に関する講習実施を申し出ていた、という事実が明らかにされている。
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スワット谷タリバンの拠点ブネールから中央政府支配のマラダンへ住民が避難し、すでに150万人の国内難民が発生

5. Dangers posed by the Pakistani nuke program

Then there are the billions in U.S. economic and military aid that have permitted Pakistan’s military to divert resources to nuclear and other weapons projects. Bottom line: Khushab exemplifies all of the dangers posed by the Pakistani nuclear weapons program.
パキスタン核開発とアルカイダの危険な関係
しかも、アルカイダとタリバンに対する9/11の復讐戦として始まったテロ戦争がその後に続き、パキスタンに対して、テロリストグループ掃討戦力の一翼を担うよう要求した米国は、軍事力増強の援助資金として十億ドル以上を供与してきた。
この資金がパキスタンの軍部へ渡ったのは事実だが、(ブッシュ政権は資金投下に際して、与えっぱなしで追跡監査機能を条件付けしなかったばかりに)その後の資金流用ルートとして、核兵器や他の軍事力増強の財源として使われる結果を招いてしまった。
Bottom line/結論:クシャブ核施設は、パキスタンの核兵器開発計画がもたらす危険性の全てを例証している。

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今回の政府軍の本格的なタリバン掃討作戦で、スワット谷から150万人が脱出し難民化したが、イスラム原理主義者が難民救済の募金活動を始めたりして、中央政府の株はますます下がってもいる。写真はディール地方南部の募金風景。

6. First new reactor near completion

In the past several months, satellite imagery shows the first of these new reactors at Khushab nearing completion while the second is in final stages of external construction. Operations at the first may begin soon, while the second is four or five years from operation.
完成間近の新しいクシャブ核施設
過去数ヶ月の間に、探査衛星が撮影したクシャブ近郊の核施設の敷地には、新たにこれら2基の核燃料炉棟が建設されているのが観察されていた。そのうちの1棟は、外観からほぼ完成に近く、もう1棟は矩体建築の最終工程であることがわかる。核施設の専門家の分析では、この過程を見るかぎり、内部の核燃料炉の始動はまもなく開始されるものと予測され、2基目に関しては作動まで4〜5年を要するものと観測されている。   ▶ 次号へ続く

【 米国時間 2009年5月15日 『米流時評』ysbee訳 】
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先週16日スワット谷に近い北部の都市ペシャワールのネットカフェに自動車爆破テロが突撃、爆破で市民11人が死亡

d0123476_17133139.jpg◀ 次号「警告!世界で一番危険な国パキスタンの水爆開発」
▶ 前号「アメリカの夜と霧・9/11とイラク戦争のパンドラの箱」
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by ysbee-2 | 2009-05-15 11:04 | アルカイダ2.0核のテロ

アルカイダとオバマ/パキスタン諜報部 ISIのCHANGE

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   ||| アルカイダとISIのCHANGE |||

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 パキスタン陸軍諜報機関ISIにもCHANGE、動揺するアルカイダの内部対立
 政府軍の米軍協力討伐作戦強化で、アフガン東部の国境地帯へタリバンが逆流


d0123476_18552829.gifパキスタン、核、アルカイダ。この3つの危険なファクターをつなぐ赤い糸が、パキスタン諜報部のISIである。ソ連のアフガン侵攻の時代から、隣国アフガニスタンの不穏化に利する騒擾要素としてアルカイダを泳がせてきた ISI司令部。

しかし、オバマの米国外交政策の根本的CHANGEの高波は、テロ戦争の焦点がイラクからアフガニスタンへと転換されたのにともなって、中央アジアの高原にまで押し寄せてきたようだ。
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アフガニスタン第2の都市カンダハール郊外で、タリバンの収入源となるアヘンを没収し焼却する治安部隊

親米の方針を隠そうともせずパキスタンの地政学的立場を商品化して、英米への売り込みに余念のないザルダリ政権と、これまではイスラマバードの中央政府に反抗的だったラワルピンジに本部を置く政府陸軍諜報部の ISI。アフガン・パキスタン国境地帯のパシュトゥン民族自治州。この急峻な山岳地帯を照準に据え直したオバマのテロ戦争戦略の指針を受けとめて、米国とパキスタン政府の両者が方向をいつにして、画期的方針転換を図るテロ戦争の戦略転換の実相。
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昨年夏にはカンダハールが包囲されるほどタリバンが猛威をふるった 道路の赤いマークはその名残りの地雷

前号に引き続き、イスラマバードを活躍の場とするサミ・ユサフザイ記者が現地パキスタンから、またNewsweek レギュラーのマイケル・ハーシュ、マーク・ホーゼンボール、ロン・モロー各氏も、ワシントンの国務省やペンタゴン、ラングレーのCIAの各省高官から聴きだした、両国の軍事諜報協力体制の変化をレポート。昨日のエントリー「パキスタンとオバマ/タリバン最前線の共闘戦略」の後編を引き続いてお届けする。

【米国時間2009年2月7日『米流時評』ysbee】

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FEBRUARY 7, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年2月7日号
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  N E W S W E E K | B R E A K I N G
オバマ新政権とパキスタン テロ戦争タリバン最前線の共闘戦略
サミ・ユサフザイ現地取材 / マーク・ホーゼンボール / マイケル・ハーシュ / ロン・モロー / ジョン・バリー
Newsweekコラムニスト 共同執筆編集・ニューズウィーク 2009年2月9日号掲載 | 訳『米流時評』ysbee

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アフガニスタンのカブール郊外でタリバンの隠れ家から押収された大量のアヘンのパッケージ 時価数億円相当

Predators on the Hunt in Pakistan
By Sami Yousafzai, Mark Hosenball / Edited with Michael Hirsh, Ron Moreau, John Barry
NEWSWEEK — FEBRUARY 9, 2009 issue | Japanese translation by ysbee

5. 140 pro-Islamist officers mustered out of ISI
Since September, 140 pro-Islamist officers have been mustered out of ISI, according to a senior diplomatic official in Washington, asking not to be named on such a sensitive topic. Islamabad has good reasons to work with the Americans.
ISIからイスラム原理派シンパ140名放逐
昨年の9月以降、パキスタン政府陸軍諜報部 I S I では、イスラム原理主義派シンパの将校140名が解雇された。この情報は、ワシントンの米国政府国務省の一高官が匿名という条件の下に明らかにしたものである。この一件から察しても、イスラマバードのパキスタン中央政府は米国政府に対して、軍事・諜報両面でも協力的に動くように根本的な方向転換をした形跡が伺える。
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秘密主義で裏でアルカイダとの癒着体制が囁かれたムシャラフ政権下のパキスタン陸軍諜報機関 ISI カリミ司令官

6. $15 billion/10-yr package from U.S.

For one thing, Washington is considering an aid package worth as much as $15 billion to Pakistan over the next 10 years.
米国から10年間で150億ドルの援助資金
パキスタンが重い腰を上げ方針を急旋回した理由のひとつとして、米国からの資金援助が挙げられる。パキスタンは(テロ戦争でのブッシュ・ムシャラフ共闘態勢の見返りとして、これまでの8年間にも100億ドルにのぼる軍事資金援助を受けていたが)これから先の10年間も150億ドル(約1370億円)相当の総合的な資金援助を継続するかどうか、国務省が検討中だからである。
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ザルダリ新内閣の閣僚代表として昨夏ワシントンを表敬訪問し、ライス国務長官と歓談したクレシ外相

7. Allegation on ISI's link with Mumbai terror

In the midst of that debate, Islamabad is trying to undo the harm to its international image from the ISI's alleged links to the December terrorist rampage in Mumbai.
ムンバイテロ事件との関連疑惑
特にパキスタン政府が懸念しているのは、昨年11月末にインドのムンバイで同時多発テロが起きたが、その犯人であるテロ組織とパキスタン諜報のISIの間に隠された関係があるのではないかという疑惑が、同国政府の国際的イメージを著しく傷つけることを怖れ、米国との交渉を続行するために外交的信頼の失地回復を試みた結果でもある。
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▶『米流時評』2007年11月「速報!インド・ムンバイで同時多発テロ発生」
08/11/28「ムンバイ テロの決算・タージホテル陥落」
08/12/02「スクープ!米国務省レポート・ムンバイコンフィデンシャル」
08/12/03「ムンバイテロの黒幕・パキスタン諜報 ISIとテロ組織ラシュカレタイバ」
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昨年12月にインドのムンバイで起きた同時多発テロ事件では、外国人を含む一般市民200名以上が犠牲となった

8. 'Terror is our enemy, not India'

But beyond those details, Pakistanis finally seem to be figuring out that Al Qaeda and its friends are not merely America's problem. "We may be crazy in Pakistan, but [we're] not completely out of our minds," ISI chief Ahmed Shuja Pasha recently told the German magazine Der Spiegel.
「我々の敵はインドでなくテロリスト」
しかしながら、こういった一連の表面化した動きから憶測するまでもなく、アルカイダおよびそのシンパは単にアメリカにとっての問題であるだけではない、という状況がパキスタン政府にもやっとわかってきたようである。
「現状のパキスタンでこういうことを言うと馬鹿げて聴こえるかも知れないが、完全にいかれているわけではない。」ISIのアハメド・シュジャ・パシャ司令官は、つい最近ドイツのシュピーゲル誌のインタビューに応えて、次のように語っている。
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パキスタン国内でも昨年のイスラマバードマリオットのテロ爆破事件をはじめ各地で自爆テロや爆破テロが横行

9. 'U.S. are partners against terrorism'

"We know full well that terror is our enemy, not India." Husain Haqqani, Pakistan's ambassador to the United States, confirms that Islamabad is working with the Americans. "Pakistan and the United States are partners in the effort against terrorism, and our broad-based effort includes sharing intelligence," he told NEWSWEEK last week.
駐米パキスタン大使「テロ戦争で共闘を」
こうしたパキスタンの軍事外交姿勢の変化に関して、ワシントン駐在のフセイン・ハッカニ パキスタン大使は、先週ニューズウィークのインタビューに応えて次のように語った。
「われわれの敵はインドではなくテロリストだ、ということは充分承知しています。パキスタンと米国は、諜報情報の共有も含めて広範な分野で協力しテロに対抗する戦略上のパートナーです。」
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左から米軍三軍総司令官のミューレン海軍大将と一人おいてパキスタン政府軍カヤニ総司令官、パシャISI司令官

10. Zawahiri wants to destabilize Pakistan

Taliban sources say Islamabad is right to worry what Al Qaeda is up to. The group's No. 2 leader, Ayman al-Zawahiri, wants to destabilize the "apostate" Pakistani government. The Egyptian-born doctor has been promoting fellow Egyptians and other allies to replace senior Qaeda members who have been killed or captured, Taliban sources say.
パキスタンの不穏化を目論むザワヒリ
タリバンの消息筋が語るところによると、イスラマバードのパキスタン中央政府がアルカイダの動向を心配するのも無理はない、とタリバン側では受け止めているようだ。特に、テロ組織アルカイダの指導者ナンバー2、アイマン・アルザワヒリは、宗教心のないパキスタン政府を根本から動揺させたいと思っているらしい。
エジプト生まれの医師でもあるザワヒリは、母国のエジプトは元よりイスラム系の諸国から志願してきたアルカイダの戦士の中から、テロ戦争で戦死したり捕虜になったリーダー格の地位を次ぐ者を募り育成してきたと、消息筋は語った。
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ランディコタルのコンボイ爆破テロ タリバンゲリラの爆破目標は討伐作戦強化のパキスタンを逃れアフガン東部へ

11. Bin Laden fears blowback from Pakistan

Bin Laden is said to oppose Zawahiri's scheme, fearing blowback from Pakistan, but he hasn't shown up at planning meetings in years. (U.S. intelligence sources say they see no signs of a rift between the two leaders.) The attacks are creating turmoil in the tribal areas.
得策ではないと諭すビンラディン
一方アルカイダのトップであるビンラディンは、パキスタンをターゲットとするザワヒリの計略を、イスラマバードの政府とラワルピンジの軍部双方から反撃を食うだけだと懸念している。ただしビンラディンは、この数年間というもの作戦会議にも姿を見せておらず、真偽のほどは確認しかねる。(米国諜報機関のCIAの消息筋によると、ビン・ラディンとザワヒリのふたりの指導者の間には、これといった著しい対立は生じていないようでもあるが)
しかし、アルカイダ指揮下のタリバン兵士の襲撃が、国境地帯の少数民族の辺境自治区で頻発しているために、戦乱を逃れて地域住民が難民化する現象が顕著になってきている。
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パキスタン北部ケッタ州もイスラム原理主義の勢力が強く、中央政府の出先機関に対する爆破テロは日常茶飯事

12. Qaeda's relocation to eastern Afghanistan

A witch-hunt against suspected spies has resulted in the deaths of at least a dozen people in North Waziristan, many of them by beheading. And Naqib Khan, a Taliban intelligence operative, says some Qaeda fighters and their jihadist friends from Pakistan have been relocating to quieter places in eastern Afghanistan.
ワジリスタンからアフガン東部へ移動
北ワジリスタン州ではアルカイダ配下のタリバンゲリラが、中央政府へ情報を通報した住民を、政府側のスパイとして拉致し、これまでに少なくとも12名以上が惨殺されたが、そのうちの数人は見せしめの公開斬首刑に処されている。
タリバンの諜報スパイであるナキブ・カーンから洩れてきた情報によると、アルカイダの外人部隊とパキスタン人の地元のジハディスト(聖戦戦士)は、中央政府軍の厳しい掃討作戦が展開されたため、北ワジリスタン州から国境を越えてアフガニスタン東部の、比較的追求の手の届かない地域へ移動したと伝えている。
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パキスタン政府軍の国境警備隊 しかしトラックの荷台に乗っているのではタリバンの標的になりに行くようなもの

13. Current Qaeda report to Obama

Even so, the Americans should postpone any plans for a victory party. "Reports that Al Qaeda is on the decline have been frequent in the past—and always inaccurate," says former CIA analyst Bruce Riedel, who advised Obama transition team on Pakistan issues. But the Americans aren't giving up yet either.
オバマ新政権へのアルカイダレポート
アルカイダとタリバンがパキスタンからアフガンへ移動したという情報がたとえ事実であっても、米軍が勝利のパーティーを開く予定はさらさらない。
「アルカイダの攻撃が減り退潮だという報告は、過去に何度も繰り返されてきた。(だがそれは、一時的な鎮静にすぎなく、時をおいてまた攻勢をかけてくるだろう。)」
一見退却に見えるアルカイダの動向を、CIAの諜報アナリスト、ブルース・リーデル氏はこう分析する。彼はオバマ新政権が就任準備段階の期間中、パキスタン問題担当スタッフの顧問役として、この地域とテロ組織のレクチャー役を務めたスペシャリストである。しかしアメリカ人もまた、彼らテロ組織の討伐を諦めないのも事実である。 <了>

【 米国時間 2009年2月7日 『米流時評』ysbee訳 】
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アルカイダとタリバンの掃討作戦が国境山岳地帯の奥地へと進むにつれ、軍民双方の戦死者のリスクも高くなる

◀前号「パキスタンとオバマ/タリバニスタン最前線の共闘戦略」
▶次号「テロ戦争の内幕/ビンラディンとブッシュの危険な関係」へ
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▼米流時評 特集『オバマの時代』記事リストへ続く
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by ysbee-2 | 2009-02-07 14:24 | アルカイダ2.0核のテロ

アルカイダ2.0 核目的のパキスタン戦略

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 ||| アルカイダ2.0 核目的のパキスタン戦略 |||
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アフガニスタンとパキスタンの国境地帯でタリバン勢力が再生復活
アルカイダのNo.2 アル・ザワヒリをめぐるテロ集団の内部派閥抗争


【前号からの続き】エジプト派とリビア派の内部闘争

一方では、ザワヒリの野放しのエゴと自画自賛に、リビア派は辟易しているように見える。
「リビア派は彼 (ザワヒリ) があまりにも過激派過ぎると批判している。ザワヒリはビン・ラディンの言葉を伝えるために、メディアに現れているに過ぎない」とファルーキは苦々しげにつぶやいた。「シーク (首領/ビン・ラディンを指す) がまだ誰も後継者に任命してはいないし、アメリカの政府と国際情報のメディアだけが、ザワヒリを勝手に副首領と呼んでいるだけだとリビア派は主張しているよ」ファルーキは実状をこう語った。
▲トップの写真:テロリストグループ、アルカイダの指導者トップ3。左から、No.2でエジプト派を代表するアル・ザワヒリ、9/11の首謀者でアルカイダの首領オサマ・ビンラディン、No.3でリビア派のリーダー、アルリビ(右)

Battle for Al Qaeda's Strategic Soul
9. Tensions between Egyptian and Libyan factions
By Sami Yousafzai + Ron Moreau | Newsweek — World News | Translation by ysbee
JULY 30, 2007 issue — "These guys are not immune to nationalist tendencies," he says. In part, the Libyans seem to be irked by Zawahiri's unchecked ego and self-righteousness. "The Libyans say he's too extremist," says Farooqi, and they resent Zawahiri for appearing to speak for bin Laden. "Libyans tell me that the sheik [bin Laden] has not appointed a successor and that only the U.S. government and the international media talk of Zawahiri as being the deputy," Farooqi says..

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JULY 23, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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   N E W S W E E K | M S N B C . c o m
アルカイダの内部派閥抗争とパキスタンの核攻略作戦
ザワヒリをめぐるアルカイダの内部派閥抗争とア・パ国境地帯のタリバン再生復活
By サミ・ユサフザイ/ロン・モロー | ニューズウィーク・2007年7月30日号掲載 | 訳『米流時評』ysbee


d0123476_163562.jpg10. Strategic debate over Pakistan
A senior U.S. official involved in counterterrorism policy, agrees that there are tensions between Al Qaeda's Egyptian and Libyan factions, as well as between Saudi and Central Asian elements.
John Arquilla, an intelligence expert at the Naval Postgraduate School who closely follows radical Islamist traffic, calls it "the battle for Al Qaeda's strategic soul." "There is a profound strategic debate over whether to focus on overturning the government in Pakistan...... because that puts them in control of a nuclear capacity," he said.

パキスタン攻略と核のパワー
対テロリズム政策にたずさわっている米国政府の一高官もまた、ちょうどサウジアラビア出身と中央アジア出身の派閥が拮抗しているように、アルカイダ内部のエジプト派とリビア派の間にも対立があるという説を肯定する。「あの連中は、ナショナリストの傾向に免疫がないですからね」と彼はうなずく。
一方、米国海軍士官学校大学院 (Naval Postgraduate School) の諜報関係のエキスパートであるジョン・アルキーラ氏は、イスラム過激派のネットワークを常時つぶさに解析している人物だが、この状況を「アルカイダの闘争精神をめぐる内紛」と呼び、次のように分析した。

「アルカイダ内部では、パキスタン政府の転覆に闘争の焦点を絞るべきか否かで、活動の基本路線を決定づける戦略的論争が行われています...... なぜなら、パキスタンを制圧することは、イコール核のパワーを手中に入れるのと同じ結果になりますから」
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▲ 右上:我々の闘っている相手は果たして21世紀に生きているのだろうか?思想的にはイスラム遷都の7世紀のまま
アルカイダのNo.2 アルザワヒリはエジプト出身のドクター 化学物質や核の知識はオウムの村井秀夫を彷彿とさせる


11. Osama in Al-Qaida Trinity

Bin Laden himself has not personally intervened to end the internal feud, according to the jihadist sources. For security reasons he rarely has face-to-face meetings with his deputies. "He doesn't want to get involved," says Khan. "He's already too busy with strategic planning and inspirational duties and with directing his own security." Instead, bin Laden has tried to resolve the dispute by dividing duties between the two factions and appointing a pair of mediators, these sources say.
スピリットとしてのビンラディン
情報源のジハディストによれば、ビンラディン自身は内部抗争が結論を見るまで、自ら介入することはないそうである。身の安全を図るためもあり、彼が副官と直接顔を会わせて会議をもつことは滅多にないという。
「彼は巻き込まれたくないんですよ」とカーンは言う。
「戦略プランやイスラム原理主義を伝播する使命だけでも、彼はすでに充分に忙しいんです。それでなくても、我が身の保安を確保するだけで手一杯ですから」

その代わりに、ビンラディンはアルカイダ内のふたつの派閥に対して、遂行義務を振り分けたり、両派に均等に仲介役を派遣したりすることで、論争を解決しようとしたという。
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▲今やイスラム急進派 (Islam Extremist: 過激派/強硬派ともいう) のスピリチュアルなシンボルとして神格化したオサマ・ビンラディン(英語読みではビンレーダン)  一説にはすでに病死しているという風評が数回立っている。

12. Controversial peace deal with Pashtun

The infighting also hasn't prevented Zawahiri and his Qaeda brethren, along with Afghan Taliban and militant Pakistani tribal leaders, from establishing a complex command, control, training and recruitment base largely in Waziristan, according to U.S. and Pakistani officials.
U.S. officials say Al Qaeda has vastly improved its position there since Musharraf signed a controversial peace deal with North Waziristan's Pashtun tribal elders in September 2006, which gave pro-Taliban tribal militants full control of security in the area.

ワジリスタンのタリバンシンパへの治安委譲
アフガニスタンのタリバンやパキスタンの部族のシークのような立場の、アルカイダの兄弟分である叛徒グループたちとザワヒリとが協力したなら、主としてワジリスタン地域に「指令・管理・教練・求人センター」としての巨大基地を設立する企ても実施に移せたのだろうが、この内部抗争のおかげで実現を阻まれた経過があると、米国とパキスタンの諜報関係者は漏らす。
また、米国の関係者は、次のような実態も憂えている。「2006年9月に北ワジリスタン自治区のパシュトゥン部族の長老たちとの、議論の的となった和平条約にムシャラフが調印して以来、アルカイダは飛躍的にその守備範囲を拡大した」と解説する。その条約とは、タリバンシンパのパシュトゥン部族の叛徒たちに、この地域の治安の全権を任せるというものであったからだ。
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▲7月上旬の「赤のモスクの反乱」でマドラサ (僧院学園)の蜂起を指揮したガズィ師の遺体を運ぶ救急車に信者が集まる。イスラム教ではキリスト教と闘うジハド (聖戦) で死んだ者はマーター (殉死者) として神聖化、英雄視される。

13. Functional system of Al-Qaida and Taliban

Al Qaeda provides funding, training and ideological inspiration, while Afghan Taliban and Pakistani tribal leaders supply the manpower: both fighters and the growing ranks of suicide bombers. Scattered across the rugged and remote mountains are small training camps and command and communications posts set up in hundreds of mud-brick compounds.
アルカイダとタリバンの組織構成と機能
テロ組織としてのアルカイダの機能は、資金貸与、戦闘訓練、思想教育。一方アフガニスタンのタリバンとパキスタンの部族叛徒の方は、兵士としての要員を確保する人事であり、これは戦闘用の兵士と自爆テロリストを確保する役割である。(トラボラのような) 僻地の人里離れた山間のあちこちに散在するのは、小規模な軍事教練用キャンプであり、そこでは何百と言う泥煉瓦の建物の中に、指令センターや通信用の中継施設が存在している。
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▲2001年の9/11テロ攻撃以来、陰謀・テロ・スパイ諜報用語が米国メディアでも頻繁に使われ日常用語化した。
写真は昨年来の超人気ドラマ『HEROES』のカットで "Connecting Dots" という捜査メソッドを現している。


14. Top militias moved to Afghanistan

Last week tribal officials, who have become increasingly radicalized, indicated the deal was off. The governor of Afghanistan's Khowst province, Arsala Jamal, told NEWSWEEK that Qaeda and Afghan and Pakistani militants have moved some of their top fighters and commanders from Waziristan into safe areas in Afghanistan in case Pakistani and U.S. forces launch retaliatory raids.
ゲリラ幹部クラスがアフガニスタンへ移動
先週、最近とみに過激化してきたアルカイダ部族派の高官が、作戦開始をほのめかした。アフガニスタン・コウスト郡のアルサラ・ジャマール知事が、ニューズウィークへ次のような情報を知らせてきた。それによると、アルカイダとアフガン人・パキスタン人のイスラム戦士が、今回の一連の復讐テロ事件へのさらなる報復措置として、パキスタン軍と米軍が空襲をかけてくる場合を想定して、彼らの中でも優秀な兵士数十人を、パキスタン北西部のワジリスタン地域からアフガニスタンの彼らの安全圏へと移動したというのである。
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▲9/11の報復戦として2001年11月から米国はアフガン侵攻開始、3週間でタリバン政権を転覆したが....

15. Protesters surge against Musharraf

U.S. counterterrorism operatives have been reluctant to cross into Waziristan for fear of violating Pakistani sovereignty and upsetting Musharraf. The general—who has refused demands to relinquish his uniform since taking power in a coup—has faced dramatically rising opposition from both secular and Islamist Pakistanis. On Friday, Pakistan's Supreme Court ruled against Musharraf's summary suspension of the nation's top judge—a move that had triggered widespread demonstrations.
反ムシャラフ運動の盛り上がり
米国の対テロリズム担当の諜報員は、アフガニスタンから国境を越えてワジリスタンへ侵入することをためらった。なぜなら、パキスタンの国権を侵害してムシャラフを憤慨させることを怖れたからである。将軍 (ムシャラフを指す) は、クーデターでこの国の実権を握ってからも、(米国政府/外務省からの) 軍服を着用しないでくれという要求を拒否し続けてきたが、ここに及んで穏健派とイスラム強硬派の双方の国民から劇的に盛り上がってきた反政府運動の高まりに対面している。
先週20日金曜には、ムシャラフが首にしようとしたパキスタン最高裁判事の一件をめぐって、最高裁判所が大統領へ逆に差し止めを言い渡す判決を下した。ムシャラフのこの独裁的行動が、広汎な国民を反政府デモへと駆り立てた致命的な原因でもあったのは言うまでもない。

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▲01年11月 米軍のタリバン討伐戦争に参加するためアフガニスタンの首都カブールに集結した北部統一戦線兵士

16. Facing an encroaching Talibanization

But Hank Crumpton, a longtime CIA senior official and former counterterrorism coordinator for the State Department, says U.S. reluctance must be overcome, because Musharraf can't deal with the problem alone. The Pakistani leader sent more than 100,000 troops to the tribal areas last year, but "they lacked the requisite counterinsurgency skills," Crumpton says. And if Musharraf doesn't confront the situation more squarely, he'll face a growing Taliban movement in Pakistan. "There is encroaching Talibanization now outside the tribal areas into Pakistan proper," says Crumpton, a judgment seconded by a confidential report from Pakistan's Interior Ministry, obtained by NEWSWEEK.
急激に侵蝕する「タリバン化」現象
長いことCIAのベテランデスクであり、その前には国務省のテロ対策の調整役も歴任したハンク・クランプトン氏は「米国は躊躇しているような段階を乗り換えねばならない」と主張する。その理由は、ムシャラフ独りでは問題は解決できないからである。パキスタンの指導者は、昨年度だけでも10万人以上の正規軍を、部族自治区へ送り込んでいる。
「しかし彼らはどうも、的を得た叛徒制圧のスキルに欠けるところがある」とクランプトン氏は述懐する。「おまけに、万一ムシャラフがもっと正面から対決する状況に取り組まなければ、彼は必ず、パキスタン国内でタリバンの活動が優勢になる局面に遭遇するでしょう」この分析は、ニューズウィークが入手したパキスタン内相の極秘報告書の内容に続く意見である。

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▲2001年11月パキスタン国境付近で、米軍とアフガニスタン北部解放戦線の共闘で捕獲されたタリバン兵士

17. Stop Al-Qaida before attacking U.S.

U.S. and Pakistani officials hope that Zawahiri overreaches in his zeal to kill Musharraf, and they get an intel break on his whereabouts. Crumpton says the United States needs to lead an effort with anti-Taliban local tribes, some of whom have been targeted by Al Qaeda. "If we are attacked here [in the U.S.], which we will be, it almost certainly will have originated from that territory. What will we do then?" One hopes that Ayman Al-Zawahiri—and his resurgent Al Qaeda—can be stopped before that happens.
現地でのアルカイダ掃討の重要性
米国とパキスタンの政府関係者は、ザワヒリがムシャラフ暗殺に向けて彼のテロリストとしての特技を披露することを期待している。そうすれば犯行時の手がかりから、彼らはザワヒリの居場所を探り当てる情報を得ることができるからだ。米国が特に必要としているのは、反タリバン派の地元部族との共闘路線をリードしていくことだと、クランプトン氏は力説する。彼らのうちの何人かはすでにアルカイダによって、テロ攻撃のターゲットとしてマークされてきた。
「万一われわれがここ米国の地で攻撃されるならば、まあ、そうした事態もありえる想定ですが、その場合はきっとあの地域から発せられたものと思ってほぼ間違いないでしょう。しかし、そうなってからでは手遅れで、どうしようもないでしょう?」
アメリカの対テロ工作員は、こう念じる。アイマン・アル・ザワヒリを、そしてアルカイダの彼の配下のテロリストを、そうした事態が起きる前に彼らが阻止することができると。[了]

【米国時間 2007年7月23日 『米流時評』ysbee 訳】

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▲先週水曜マンハッタンのグランドセントラル駅近くで発生した配管破裂事故でNY市民は「すわテロ攻撃」と緊張

前号 次世代アルカイダのグローバルウォー/アルカイダ 2.0・前編「タリバンの復讐」
1. イスラム過激派の「赤のモスク」復讐テロ頻発 /2. 復讐テロの犠牲者1週間で150名 /3. 赤のモスク復讐テロの指令者は誰? /4. 再生・強化した「次世代アルカイダ」 /5. テロリストの別天地パキスタン /6. アルリビ率いるアルカイダのリビア派 /7. ムシャラフ暗殺計画の陰の司令 /8. アルカイダ内部でのザワヒリの権力拡大

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by ysbee-2 | 2007-07-23 16:28 | アルカイダ2.0核のテロ

アルカイダ2.0 タリバンの逆襲

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     ||| アルカイダ 2.0 タリバンの逆襲 |||
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赤のモスク反乱制圧復讐テロ、パキスタン各地で勃発、死者150名
アフガニスタン国境地帯タリバンの再生復活と 幹部の内部派閥抗争

パキスタンのペルヴェズ・ムシャラフ大統領の、勝利の栄光の瞬間はあっけなく去った。
「ラル・マスジッド」赤のモスク……いつもは静謐な首都イスラマバードの中心に構える僧院。
パキスタン政府軍が、武装したイスラム過激派に占拠されたこのキャンパスの砦に突入する以前でさえ、ムシャラフへの復讐は始まっていた。
Al-Qaida 2.0 — Return of Taliban
Extremist retaliations of Red Mosque began against Musharraf
Talibanization in tribal area in surge. Is Taliban winning in Pakistan?

By Sami Yousafzai + Ron Moreau | Newsweek — World News | Translation by ysbee
JULY 30, 2007 issue — Pakistani President Pervez Musharraf's moment of triumph was brief. Even before his soldiers had overrun the Lal Masjid, or Red Mosque—a complex in the heart of the normally sleepy capital of Islamabad that had been occupied by extremists—the retaliations began.

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JULY 22, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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N E W S W E E K | M S N B C . c o m
アルカイダ2.0 タリバンの逆襲
赤のモスク反乱制圧への復讐テロ、パキスタン各地で勃発、死者総計150名
By サミ・ユサフザイ/ロン・モロー | ニューズウィーク・7月30日号掲載 | 訳『米流時評』ysbee
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▲7月初めイスラム過激派ゲリラとシンパ学生が千人の人質とともに首都イスラマバード赤のモスクに8日間篭城

1. Extremist retaliations began

Early last week Afghan Taliban and Pakistani tribal militants launched suicide attacks against several Pakistani military convoys. Another bomber walked into a police recruiting center, killing 29 in a single gory blast. The next day militants launched a classic guerrilla ambush using small arms and rocket-propelled grenades that killed 14 Pakistani soldiers traveling in a convoy. The attacks demonstrated a shocking degree of organization and speed—not to mention strategic cunning.
イスラム過激派の「赤のモスク」復讐テロ頻発
先週早々、アフガニスタンのタリバンとパキスタンの部族叛徒が、パキスタン政府軍の隊列に向かって、各所で自爆テロを決行した。あるテロリストは、警察予備隊のリクルートセンターの前に並ぶ志願者の列まで歩いていって体当たりし、たった1発の爆発で、この国の前途ある29名の若い命を無惨な爆死で終わらせた。その翌日には別の叛徒グループが、カラシニコフ銃やRPG (一番上の写真でタリバンが背負っているロケット砲) を用いたゲリラ戦法の常套手段を駆使して移動中の政府軍を襲い、14名のパキスタン兵が殺された。これら一連の攻撃は、その統率のとれた戦術とスピードで他に類を見ない衝撃的なテロ戦術を展開した。戦略的な腕前のすごさは言うまでもない。
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▲ムシャラフの号令一過パキスタン政府軍が赤のモスクに突入し叛徒と兵士双方で70名が死亡 国民の反感を煽った

2. Death toll 150 by retaliatory attacks

After former Pakistani prime minister Benazir Bhutto publicly backed Musharraf's counterterror operation against the Red Mosque, yet another suicide bomber blew himself up in the middle of a group waiting to attend a rally of her Pakistan Peoples Party in Islamabad. At least 13 people died in that incident, bringing the week's toll to more than 150 killed in retaliatory attacks since the Red Mosque was raided.
復讐テロの犠牲者、1週間で150名
パキスタンの前首相ベナズィール・ブット女史は、赤のモスクの反乱鎮圧に関しては、ムシャラフ大統領がとった掃討作戦を支持する立場を公にしていた。しかし、イスラマバードで開催された彼女の所属するパキスタン人民党の大会に出席するために仲間一行と待ち合わせていたところを、ブット女史自身をねらった自爆テロが体当たりする結果を招いた。この自爆テロで13名が死亡。
赤のモスクへの政府軍の強攻突入以来、イスラム過激派のパキスタン政府に対する復讐テロ攻撃の犠牲者は、先週だけでも150名以上にのぼった。
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▲年々爆発力が増し破壊規模が拡大する自爆テロの現場 犠牲者の数も個人攻撃からマススケールへ

3. Who is the dark general?

Who was the shadowy general behind the wave of violence? Pakistani and Taliban officials interviewed recently by NEWSWEEK say it was none other than Ayman Al-Zawahiri, the Qaeda No. 2 who has also been appearing in a recent flurry of audio- and videotapes.
赤のモスク復讐テロの指令者は誰?
これら一連の波状攻撃テロの陰で、密かに指令を下しているのは、いったい誰なのだろう?
ニューズウィークではつい最近、パキスタン政府関係者とタリバン内のゲリラに直接インタビューを敢行したが、両者とも口を揃えて、アルカイダのナンバー2であるアイマン・アルザワヒリ以外の何者でもないと断定した。ザワヒリといえば、つい先週(7月第2週)イスラム系のサイトを介して、短い音声テープとビデオクリップに、姿を現したばかりである。
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▲パキスタン北西部ワジリスタン郡の寒村で、市場に配布された復讐を呼びかけるタリバンのチラシを読む村民

4. Whereabout of bon-Ladin and Zawahiri

While Osama bin Laden has been keeping a low profile—he may be ill, U.S. intel officials say—Zawahiri has moved aggressively to take operational control of the group. In so doing, Zawahiri has provoked a potentially serious ideological split within Al Qaeda over whether he is growing too powerful, and has become obsessed with toppling Musharraf, according to two jihadists interviewed by NEWSWEEK last week.
ビンラディンとザワヒリの近況
オサマ・ビンラディンは目立った活動をせず、姿を隠している一方で(米国諜報期間の消息筋によると、彼は病に伏せているらしいが)ザワヒリは、アルカイダグループの活動を積極的に指揮する立場についたようである。そのような立場上、ザワヒリがあまりにも支配力を振るうようになり、またムシャラフ政府の転覆に執着するあまり、彼の権勢の是非をめぐって、アルカイダの内部で深刻な思想的分裂を引き起こしたようである。この説は、先週ニューズウィークによって実現できた二人のアルカイダ内部者のジハディスト (イスラム聖戦の兵士) へのインタビューによって明らかになった実状である。
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▲言わずと知れたアルカイダの首領オサマ・ビンラディン 04年に戦死、05年に病死、まだ生存中…と諸説紛々

5. Regenerated, empowered al-Qaida

After years in which Zawahiri seemed constantly on the run, his alleged orchestration of last week's attacks would be further evidence that Qaeda and Taliban forces are newly empowered and have consolidated control of a safe haven along the Pakistani border. A new National Intelligence Estimate out of Washington last week also concludes that Al Qaeda is resurgent in Pakistan—and more centrally organized than it has been at any time since 9/11. The NIE—a periodic intel assessment that is considered the most authoritative issued by the U.S. government—concluded Al Qaeda has "regenerated key elements" of its ability to attack the United States.
再生強化した「次世代アルカイダ」
先週の一連の攻撃は、アルカイダやタリバンの戦闘部隊があらたに力を蓄え、パキスタンとアフガニスタンの国境に沿った地域を、彼らにとっての安全地帯として指揮下におくことに成功した状況を物語っている。米国政府が発行する年次の諜報機関報告書『National Intelligence Estimate』によると、そこでもまた、アルカイダがパキスタンでふたたび急増している事実が報告されている。しかも、9/11以降のどの時期よりも、さらに中央集権的に組織化されているという。
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▲赤のモスクの反乱ではモスクに篭城したイスラム過激派と学生に対して パキスタン政府軍が手段を選ばず攻撃

6. Jeopardizing safe haven in Pakistan

These include a sanctuary in Pakistan's tribal regions of North Waziristan and Bajaur, and an intact hierarchy of top leadership and operational lieutenants. The anti-Zawahiri faction in Al Qaeda fears his actions may be jeopardizing that safe haven.
テロリストの別天地パキスタン
『NIE』は、米国政府が定期的に刊行する白書の中でも、もっとも権威のある諜報機関の覚え書きであるが、その中ではアルカイダに関して、こう結論づけている。「米国を攻撃する能力のある、再生した鍵となる要素である。」ここで諜報白書が挙げているキー・エレメント/鍵となる要素の中には、北ワジリスタンやバジョールなどのパキスタン辺境の部族自治区にある、タリバンの聖域が含まれている。また、トップの司令官と作戦実行レベルの下士官とのゆるぎないヒエラルキーも挙げられている。アルカイダ内部の反ザワヒリ派は、ザワヒリの過激な戦略によってこうした聖域が (NATO軍の) 攻撃の対象となり、存在を脅かされることを危惧している。


7. Insiders' review by two jihadhists

This review are according to the two jihadists interviewed by NEWSWEEK. Both have proved reliable in the past: they are Omar Farooqi, the nom de guerre for a veteran Taliban fighter and chief liaison officer between insurgent forces in Afghanistan's Ghazni province, and Hemat Khan, a Taliban operative with links to Al Qaeda.
ジハディスト諜報のレポートに根拠
この説は、ニューズウィークがインタビューしたふたりのジハディストの、内部観察によるものである。彼らの意見は、過去の実績から、両者とも信頼に足るものである。ひとりはオマール・ファルーク。歴戦の強者、タリバン兵士のベテランであり、アフガニスタン・ガズニ地方で活動している叛徒グループ間の連絡指揮官である。もうひとりは、ヘマット・カーン。アルカイダと接触する諜報役の下士官である。
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▲親米政策をとるムシャラフ政権に以前から鬱積していた反感が赤のモスクの反乱で爆発し、各地の暴動へ飛び火

8. Al Qaeda's so-called Libyan faction

They say Zawahiri's personal jihad has angered Al Qaeda's so-called Libyan faction, which intel officials believe may be led by the charismatic Abu Yahya al-Libi, who made a daring escape from an American high-security lockup at Baghram air base in 2005.
アルカイダ内リビア派の危惧
彼らの観察によると、ザワヒリの「パーソナルジハド/個人的聖戦」が、アルカイダ内のいわゆるリビア派の怒りを買ったのだという。リビア派とは、カリスマ性をもったアブ・ヤヒャ・アルリビの率いる一派であると伝えられている。アルリビは、2005年に捕虜として収監中だったアフガニスタン・バグラム米空軍基地の厳重な監視態勢を破って脱獄に成功した、タリバン側から見た英雄である。
▲ビンラディンやザワヒリと比べるとまだ若いが、実行力と指導力でリビア派リーダーの地位を獲得したアルリビ

9. Al Qaeda's new strategy on the borderline

The Libyan Islamists, along with bin Laden and other senior Qaeda leaders, would love to see Musharraf gone, too. But they fear that Zawahiri is inviting the Pakistani leader's wrath, prematurely opening up another battlefront before the jihadists have properly consolidated their position.
アルカイダのア・パ国境次世代戦略
このリビア人のイスラム戦士は、ビンラディンや老練のアルカイダ幹部と同様、ムシャラフの追放をその目で見たいと望んでいるひとりでもある。しかし彼らリビア派は、ザワヒリの作戦がパキスタン首脳の怒りを招き、ジハディストが確固とした戦闘態勢をアフガン-パキスタンの国境地帯で構える前に、まったく別の場所での戦線が不備な態勢のまま開かれてしまうのを怖れている。
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10. Behind two assassination attempts of Musharraf

文字数制限のため英文省略
ムシャラフ暗殺計画の陰の司令
パキスタン諜報機関の高官は、ザワヒリは2003年12月に結果的には失敗に終わった2つのムシャラフ暗殺計画の、陰の立案者だと信じられている。それ以来ザワヒリは、パキスタン大統領の暗殺もしくは政権転覆を転覆する、ほとんど「個人的な聖戦」に化した使命に集中している。今年に入ってからジハディストのサイト上で公開されただけでも10本を下らないビデオクリップのひとつであるが、ごく最近公開されたビデオの中で、ザワヒリはパキスタン政府軍による「赤のモスク武力制圧」を非難し、イスラム教徒のパキスタン国民に対して、「反乱に立ち上がれ」とか「ムシャラフは諸君を抹殺するだろう」と煽動している。
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▲パキスタン・アフガニスタン国境は中央政府管轄外の部族自治区で、タリバンはアヘン栽培を復活させ財源を確保

11. 'Red Mosque' factor in Pakistan

文字数制限のため英文省略
赤のモスクが果たした役割
イスラマバードの赤のモスクは、パキスタンの首都と辺境の部族自治区との間を移動する、外国人のジハド戦士をかくまう格好の隠れ家となった。しかしそのムシャラフのお膝元(大統領官邸からわずか4キロしか離れていなかった)のイスラム過激派の砦も、7月10日のパキスタン政府軍の突入であえなく最期を迎え、最後まで篭城して抵抗した戦士と学生70名が、爆殺・銃殺された。
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▲7月上旬赤のモスクの反乱はムシャラフの強行突入令で政府軍が鎮圧したが、その後復讐テロが頻発し治安最悪化

12. Supremacy of Zawahiri in Qaida

文字数制限のため英文省略
アルカイダ内のザワヒリの権勢拡大
エジプト生まれのザワヒリは、90年代にアルカイダへ統合されたエジプトの叛徒グループ、ジャマア・アルジハドの指導者であったため、アルカイダでもそのエジプト派閥の指導者に推薦された。エジプト派は、後発のリビアグループよりも年配者が多く、組織も大きかった。ニューズウィークに現状を公開したジハディストは、異口同音に、アルカイダ内部のこのふたつのグループの間には、カーンの言葉を借りれば、今や「はっきりとした分裂」が存在するという。 ▶ 後編へ続く

【米国時間 2007年7月22日 『米流時評』ysbee 訳】

d0123476_9264191.jpg»» 次回予告「次世代アルカイダのグローバルウォー」
■ アルカイダ2.0・後編「アルカイダ内部の派閥抗争」
9. エジプト派とリビア派の内部闘争 /10. パキスタン攻略と核のパワー /11. スピリットとしてのビンラディン /12. ワジリスタンのタリバンシンパへ治安委譲 /13. アルカイダとタリバンの相関図 /14. ゲリラ幹部クラスがアフガニスタンへ移動 /15. 反ムシャラフ運動の盛り上がり /16. 急激に侵蝕する「タリバン化」現象 /17. 現地でのアルカイダ掃討の重要性

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by ysbee-2 | 2007-07-22 12:41 | アルカイダ2.0核のテロ
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