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カテゴリ:2008年米国大統領選( 67 )

経済危機と大統領選・ペイリンは共和党の自爆装置?

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   ||| 自爆装置ペイリントロジー |||

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  米国の経済恐慌が影を落とす大統領選、ペイリンは共和党の自爆装置?
  雪崩うつスキャンダルの山で崩壊点に達した、ペイリンのバブル人気


d0123476_18552829.gif[米国時間9月16日午後5時30分現在のCNNとMSNBCの臨時ニュース]
英国第三の銀行バークレーズが、リーマンブラザースの国際部門(法人組織全体の約1/3)を8000〜10,000人の社員を残留して買い取る意向と発表。これでリーマンは「絶滅の危機」を免れる模様ですが、いったん見限ったクライアント投資家が戻るかは疑問です。Lehman's No Return....などと洒落を言ってるバヤイではないのですが(しかも昭和前期生まれにしか通じない……)
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トップ:スーパースマッシャー「ハドロン・コライダー」ビッグバーンを人工的に再現して宇宙創世の謎を解明するというとてつもないマシン /上:南部ミズーリ州も大統領選では勝敗の鍵を握る。州都セントルイスのスカイライン

今回突出した「米国の兜町」ウォール街の危機は、もちろん大統領選の論争の焦点にもなっています。予備選の開幕当初から「今回の選挙の争点は経済政策だ」と叫ばれ、90年代クリントン政策の例の決まり文句「It's Economy, stupid!」が事あるたびに連呼されましたが、メディアはタブロイド的な話題を追いかけ、なかなかこの大問題に真剣に取り組まなかった。
しかし、ペイリンブームがスキャンダルの大雪崩で崩壊点に達し、ニューヨークダウ市場の大暴落で恐慌が囁かれる現在、ついに本腰を入れて民主共和両党候補の経済政策を、真剣に比較検討する最終段階に入ったようです。
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財政に関して素人目から見ると、一番わかりやすいのが税制改革。マケイン候補は増税はしないと公約していますが、その実態はブッシュ政権の押し進めたインベスターなどの「富裕階級への減税策」をそのまま10年以上凍結するという、あからさまな「Rich for Riches」案です。しかも現行の戦争は継続、プラス、イラン侵攻を公言。さらにはロシアとの対決も辞さないという、冷戦時代の世界観で外交政策を語る、はっきり言って現役政治家の中でも最もアナクロで頑迷な覇権主義の代表です。イラン対策に関しては核の投下も考慮しているようで、ブッシュよりも始末が悪い。
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» イラク戦争「百年かけても勝つ !」(誰に?もうとうの昔にサダムフセインは処刑しましたが……覚えてるのかな?)
» イラン戦争「ボム・ボム・ボム、ボミング・イラン…エ〜ニウエイ!」(ベトナム戦争時に流行ったビーチボーイズ『バーバラ・アン』の替え歌で「イランを空爆」と遊説中に歌う困ったオヤジギャグ)
» グルジア紛争「われわれはグルジア人だ!」60年代の冷戦感覚でロシアとの衝突も辞さないと言い切る好戦派
頑固・迷妄・陰湿・稚拙・倫理観の欠如(女癖の悪さでは定評があり、今春もロビイストとの醜聞をすっぱぬかれた)


一方のオバマ候補だが、その税制改革は庶民にとって理想的。ある一定収入以下(税制案としては年収25万ドル=約2680万円以下の世帯)を対象に収入税の税率を引き下げる減税案ですが、この案を実行すれば国民の95%が減税の対象になります。その代わりにミリオネア/ビリオネアの富裕階級への税率を引き上げるという、一般市民にも実に理解しやすい改革案。
さらには国家歳入を加速するために、「クリーンエナジー」のエネルギー改革案を標榜。石油一辺倒の輸入超過の悪循環を断って、風力やソーラーパワーなどの国内で自力再生できる自然エネルギー産業を興し、ドルの流出防止と失業者対策、さらには地球温暖化をストップするという、経済・雇用・環境対策を同時に叶える理想的な提案。つまり、これまでアラブ諸国からの輸入に頼っていた石油一辺倒のエネルギー政策にメスを入れ、オイルダラーで左右される米国の消費流通と市場経済双方の脆弱性を、根本から改革する大胆な刷新案です。
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オイルダラーに振り回される石油依存体質から脱出しようというオバマのニューエネルギープランはわかりやすい。
輸入過剰をストップ、新しい職場と内需の喚起、国内アントレプレナー援助、地球環境保護……といいことづくめ。


共和党の守護神から民主党のターボエンジンへと180度の大旋回を果たした、経済界の長老 T・ブーン・ピケンズ。彼の唱導するような「太陽・風・水」のクリーンエナジーへと、ドラスティックにシフトしていこう、という地球環境にも多いに貢献する、基本的エネルギー改革案です。良いことづくめのようですが、実際良い改革案で充満した候補なのだから仕方がない。その根本理由は、これまでの(特に精油業のメッカ、テキサス州出身ブッシュの)石油業界べったりのロビイストが牛耳る腐敗政治の根源を断ち切る、思い切った国民最優先の改革案を掲げているからでしょう。
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アラブ諸国からの石油ルートを断って、太陽エネルギーや風力、天然ガスによる新しいエネルギー開発を呼びかける ビリオネア、T・ブーン・ピケンズのプロジェクトは、エコロジー推進のオバマのニューエネルギー政策と直結する。

マケインの陳腐な政策と空疎な公約はさておき、ペイリンバブルが破裂するのは時間の問題です。一時的な人気のサージは昨日から退潮に入りました。登場当初から彼女に対する私の感想は「アホか」の一言で(この言葉を使ったのは、ブログ開始以来3年間で初めて)世論がちやほやする盲目ぶりに唖然としましたが、そのうち彼女のうさん臭さに皆気づくだろう、と達観しておりました。その間にもアラスカから吹きすさぶスキャンダルの嵐。
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米国3大ネットのひとつABCの朝の人気番組「The View」でペイリンの選択に関して突っ込まれ絶句したマケイン

「ハリケーン・サラ」のタイトルの元に、実際に読んでコピーした関連記事だけでも、500を越えました。おまけにそれ以前からマケイン陣営は彼女への取材を拒否しており、カーテンの陰に隠せば隠すほどその真実の姿を見たいと言う願望が募るのは人間の本能。今や米国のブログ界は、「ペイリン・スキャンダル・エキスポ」のような相を呈しています。何しろ毎時のニュースで新しい疑惑が提出される……ニューズウィーク今週号の表紙では、ついにこうした醜聞の嵐を「Palintology/ペイリントロジー」(オカルト宗派サイエントロジーのもじり)と命名して特集したほどです。
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故郷のワシラ高校時代はバスケットボールの選手で、食いついたら離さない獰猛さで「バラクーダ」の異名を取った

今週に入ってからは、アラスカ州の警察権力を私物化した知事の職権乱用が問われる、ペイリンの「トルーパーゲイト」に対して、州の検察局から事情聴取尋問のため召喚状が発令されましたが、マケイン陣営の指示で彼女はこの召喚を拒絶 (被告となる予定の人物ではあるが、罪状確認のできていない現段階では参考人と言う身柄で逮捕状ではない)。下手をすれば、起訴証拠が充分な場合には逮捕されるというのにです。潔白ならば当然捜査に応じるでしょうから、これでは言わずもがなで自ら有罪を認めたのと同じ効果。その程度の考えも回らないのでしょうか?
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ABCイブニングニュースの看板キャスター、チャーリー・ギブスンのインタビューで化けの皮がはがれたペイリン

さらには全米が注目した初のインタビューで、ABCテレビのチャーリー・ギブソンの質問「How's your insight on Russia?」外交問題でのロシアに関する洞察は?と聞かれて、「ロシアはアラスカから見える=Russia is in sight from Alaska」と答える大ズッコケで、図らずも外交面に関する無知をさらけ出してしまった彼女。もっとも雪崩うつスキャンダルを抜きにしても、彼女の言動・思想・経歴の怪しさを知ったなら、まともな神経の持ち主であれば戦慄せざるをえないでしょう。

Sarah Palin Holds Forth on Bush Doctrine, Pakistan — Sept. 12
Sarah Palin holds forth on Bush Doctrine, revealed her total lack of knowledge in diplomacy.



故郷ワシラの町ではキリスト教原理派でも極端に狂信的な宗派に属し、地球は4千年前に神が作ったと信じて疑わない世界観(教会で彼女自身が説教)・・・・イラク戦争は神の指令/ミッションを実行したもの・・・・図書館からは『ハリ−・ポッター』さえ邪宗の書物であると追放した・・・・高校の同級生を「彼女は牛が好きだった」というだけの理由で、アラスカ州政府の農業振興局長に指名・・・・また演説のたびに金切り声をはり上げて「ワシントンの旧体制をやっつける」と叫ぶのですが、その対象となる「旧体制」とはブッシュとマケインの共和党の亡国体制に他ならず、ほとんどポリティカルな自爆テロ行為。

Sarah Palin preaches "God's Grand Plan" in her church
Is She Ready to Serve in the Highest Office in the Land? You Decide....



マケインが共和党大会までわずか2日という土壇場で、ヤケクソの大博打に出て目をつむって指差した副大統領候補。たった一度20分ほどしか逢った事がなく、指名の電話が2度目の会話だったという、唖然とするほどお粗末な人選。その無謀なチョイスをためらいもなく受け入れた、途方もない野心の怪物であると結論づけるのは寸時で充分です。
そもそも、人口6千人のワシラという小さな漁師町で育ち、地元の高校卒業後、ビッグアイランドのハワイ大学ヒロ分校(僻地大学)へ入学するつもりでハワイ島へ来た。しかし「滞在中に雨ばかり降るので」という理由で入学手続きを済ませずに、急遽オアフ島の私立ハワイパシフィック大学へ入学。(世界中から遊び人サーファーが集まるので悪名高い)

Sarah Palin ABC Interview w/Charlie Gibson Part 1/4 — Sept. 12
ABC's Charlie Gibson interviews the GOP VP candidate Sarah Palin, about her career, ambition, mission. Also includes 20/20 video report on the reality check of her mounted scandals in Alaska.



その後も4年間で6校という懲りない転学を続け、最後はパッとしないアイダホ州立大学を卒業。専攻はジャーナリズムで、故郷へ戻ってからは、地元のテレビのスポーツキャスターとして犬ぞりレースのレポートなんかをやっていた……なんでこういう人物を副大統領候補に据えたのか。舞い上がっている本人は仕方がないとしても、抜擢したマケイン自身の判断力が問われている訳です。国政最大の選挙を人気取りのミスコンテストと取り違えるな、という意味で。そうした米国市民の一般的な反応を実によく代弁しているビデオがありますので、最後に紹介します。語っているのはみなさんにもおなじみの人物です。演技ではありません。現実のインタビューです。どうぞ。

【米国時間2008年9月17日『米流時評』ysbee 記】

Matt Damon Rips Sarah Palin — CBS News/September 10, 2008
"CBS News RAW": Actor Matt Damon criticizes Alaska governor Sarah Palin, citing her inexperience in national politics and comparing her candidacy to "a bad Disney movie" and says it's crazy that this woman could have a chance to become President, considering the condition of McCain's age and health.



»» 次号「Good News, Bad News, Everything In Between」へ続くd0123476_1023580.jpg

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by ysbee-2 | 2008-09-17 22:16 | 2008年米国大統領選

スキャンダルクィーン、サラ・ペイリン

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   ||| スキャンダルクィーン サラ・ペイリン |||

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副大統領候補に衝撃の指名後浮上したアラスカ州知事のスキャンダル

2008年9月1日 | エリザベス・バミラー/NYタイムス |  訳『米流時評』ysbee
ミネソタ州セントポール発 |共和党のジョン・マケイン上院議員が副大統領候補に選んだアラスカ州のサラ・ペイリン知事に関してだが、発表からわずか48時間しか経っていないというのに彼女が関わる一連のスキャンダルが表面化し「果たしてマケイン候補は共和党の大統領選チケットの片割れとして彼女を抜擢する前に、身辺調査などの資格審査を十全に行ったのだろうか?」という疑惑が持ち上がってきた。

1日月曜の朝、ペイリン知事と夫のトッド氏は「夫妻の17歳になる未婚の長女ブリストルは妊娠5か月であるが、その子供の父親と結婚する意向である」という異例の発表をした。[注:この書面での緊急プレスリリースは、生後4か月でダウン症のペイリン知事の幼い息子が、実は彼女の長女ブリストルの子供ではないか?という疑惑が、ブログ界で数時間の間に全米に広まったのを打ち消すためと解釈される。詳細はこの前の記事のコメント欄で

トップの写真:左からサラの夫トッド、三女パイパー、次女ウィロー、長女ブリストルと次男トリグ、マケインの妻シンディと長女ミーガン/下の写真:副大統領候補指名発表のステージで夫トッドとサインに応じるペイリン知事
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Disclosures on Palin Raise Questions on Vetting Process

'Premature to say that it was a valid threat,' source says of man's arrest
SEPTEMBER 1, 2008 | Elizabeth Bumiller — New York Times | Translation by ysbee
ST. PAUL, Minnesota — A series of disclosures about Gov. Sarah Palin, Senator John McCain’s choice as running mate, called into question on Monday how thoroughly Mr. McCain had examined her background before putting her on the Republican presidential ticket. On Monday morning, Ms. Palin and her husband, Todd, issued a statement saying that their 17-year-old unmarried daughter, Bristol, was five months pregnant and that she intended to marry the father.

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SEPTEMBER 2, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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  N E W Y O R K T I M E S | P O L I T I C S
副大統領候補抜擢後に続々浮上するサラ・ペイリンのスキャンダル旋風
米国時間 2008年9月1日 | エリザベス・バミラー/ニューヨークタイムス |  訳『米流時評』ysbee

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1. Official member of Alaska Independence Party
文字数制限のため英文省略
州知事がアラスカ分離主義者?
上記の「ベビーゲート」のほかにもやや注目度の低い彼女をめぐるニュースとして主なものだけでも、指名発表後わずか48時間で次のようなスキャンダラスな話題が浮上してきた。
▶「トルーパーゲート」 サラ・ペイリンの妹は警官の夫と脅迫まじりの醜悪な離婚争いの最中だったが、ペイリン知事は彼の上司でありかつまた自分の部下であるアラスカ州の公安局長に、その義弟を首にするよう命令した。しかし公安局長は「知事の職権乱用だ」として彼女を訴える法廷闘争に出たため、現在ペイリン知事は個人的に弁護士を雇って係争中。
▶「AIP ゲート」 サラの夫であるトッド・ペイリンは原住民イヌイット族の血を継承しており、アラスカを米国から分離独立させようという『AIP/アラスカ・インディペンデンスパーティー(アラスカ独立党)』の正式党員であったが、サラ・ペイリン自身も90年代に2年間正式に登録した党員だったことがわかった。
▶「DUI ゲート」 夫のトッド・ペイリンは、22年前にDUI (Driving Under the Influence of Alcohol=飲酒運転) で逮捕歴のある事がわかった。(飲酒運転に関しては、もし彼女が民主党だったら「人間としてよくあること」で済まされたかもしれないが、彼女の基盤である共和党右派はカルトに近いほど聖書の戒律に厳しく、酒・タバコは罪悪視される非常に保守的な信条を継承しているので、当然風当たりは強くなる。)
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地元アラスカ州では80%の支持率と言われるが、自然環境破壊を無視して沿岸での油田開発を大手石油会社に許可しその見返りとして納税者一人当たり1000ドルの返還金を与えたためだと言われている。つまりアラスカという自然の別天地の環境保護を金で石油会社に売り払った時代の逆行者として、アル・ゴアなどの良識派には批判されている。

2. Surprise! Surprise! Shocking revelation

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驚愕の事実に詳細調査を開始したマケイン
マケイン氏の選挙参謀は、ペイリン女史の背景をさらに完全に見直すために、現在アラスカの現地である州庁所在地のジュノー市と自宅のあるワシラ町へ、調査チームを派遣したところだと取材に答えた。しかし、マケイン陣営のキャンペーンの実態に詳しい共和党消息筋の話では、マケイン氏の副大統領候補指名として政界を驚愕させたペイリン知事の名前が発表された金曜の前日の段階では、この調査班は副大統領候補としてまだ現地入りしていなかったと証言している。
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独身時代は出身地アリゾナ州のミスコンで優勝した事もある美人で名高いマケイン夫人のシンディ。しかし2000年の大統領選で共和党指名候補を夫のジョン・マケインと現行大統領で当時テキサス州知事だったジョージ・W・ブッシュが最後まで争ったときに、コカイン常習で入院したりした過去も明るみに出た。現在は上院議員夫人として慈善事業にたずさわるほか、親から受け継いだビール財閥のCEOとして、膨大な資産を管理運営している。数ヶ月前にも、彼女の1か月のクレジットカード使用額が3千万〜4千万円という富豪生活の実態がマスコミをにぎわせた。

3. Timeline about Bristol Palin's pregnancy

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サラの長女の妊娠を知らなかったマケイン
キャンペーン本部が共和党員に電話をかけ、ペイリン女史の意外な抜擢に対処して身辺調査をするようアラスカ行きを命じたのは金曜の発表の後であり、遅かったとすれば日曜の夜ぎりぎりになってからだったという。さらには「ベビーゲート」と呼ばれるペイリン知事の長女ブリストルの妊娠問題である。マケインのキャンペーン側では、ブリストル・ペイリンが未婚の母として妊娠している事実は、マケインがペイリンに副大統領候補の申し込みをする以前から知っていたが、そのことが候補失格の条件になるとは捉えなかった、と説明している。
(このスキャンダルは、当初ブログ界でペイリン夫妻の一番下の子供、まだ生後わずか4か月のトリグに関して、実際は夫妻の息子ではなく長女ブリストルが生んだのではないかという疑惑から生じた波紋である。もしこれが事実であれば、未婚の娘の出産と言う俗世間での醜聞よりも、出産届を偽った「公文書偽造罪」でれっきとした犯罪になるからである。しかもその犯罪を犯したのは、その州の州知事)
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そもそもはペイリン夫妻の末子で生後4か月のトリグの出生をめぐって、当時16才のブリストルの出産を隠すためという噂が一夜で全米に広まったことに端を発する。この噂を否定するために夫妻はブリストルは現在妊娠中と発表。しかしその相手のリーバイは、ネットのフェイスブック上でブリストルとは別れたと公表していたが、公式声明の数時間前にそのページは消却されてしまった。(↓この下の写真のキャプションへ続く)

4. Questions swirling around Ms. Palin

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ペイリン知事の安直な資格審査への疑問
数時間で全米の噂の的となった事態の発展に驚いたペイリン夫妻は、翌朝1日月曜になって「ブリストルは現在妊娠中であり、その相手とは将来結婚する予定」と公式発表した。これを聴いたメディアの取材陣が、今度はマケインのキャンペーン本部に対して、指名の前から事実を知っていたのか?と質問した。これに対して選挙参謀は「マケイン候補は、サラ・ペイリン知事に副大統領候補として参加するよう申し込む前から知事の娘の妊娠の事実は知っていたが、それが副大統領として失格になる要素ではないと判断した」と答えたが、記者団がそれ以上の質問「マケイン氏はいつ、誰から、どのような手段(電話・メールなどの)で知ったのか?」という問いに対してはお茶を濁した(top aides were vague on...)。
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(↑この上の写真から)米国のメディアではペイリン周辺の悪い噂を打ち消すために、夫妻あるいはマケイン陣営がブリストルのボーイフレンド、リーバイ・ジョンストンを説得して「ショットガンマリッジ (脅迫による強制結婚)」に持ち込んだのだろうと結論づけている。これが指名発表からわずか48時間以内の進展。他の地元のスキャンダルも続々と毎時のニュースで暴露され、米国民も唖然を通り越してうんざりしてきている状況。しかし、マケイン陣営が取材拒否や過激な非難声明でメディアを拒絶し敵に回してしまったので、スキャンダル禍はますます白熱してきた。この風速の強さでは、サラ・ペイリンが無傷で投票日まで持ちこたえるとは思えない。

5. Uncertainty swirling around RNC

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暗雲渦巻く全米共和党大会
今週水曜3日に控えた副大統領候補への正式の党指名が窮地に陥ったという兆候はまだ現れていないが、RNC全米共和党大会の初日の段階で、すでにペイリン女史の周辺には次々と浮上する疑惑が渦巻いている。今年はミネソタ州の州都ミネアポリス市のツインシティ(ミシシッピ川をはさんで二分されている)セントポールのセンターで、1日月曜から4日間の大会がスタートしたが、開幕前からすでに暗雲が立ちこめた。
ひとつはカテゴリー3のハリケーン・グスタフがニューオーリンズ来襲というニュースで、3年前のカトリナの際の悪夢の記憶が甦ったこと。(グスタフ接近を理由にブッシュとチェニーは前代未聞の大会欠席を宣言。これはマケインが不人気な現体制から距離をおくポーズとしての「ブッシュ離れ」を強調するためと解釈されている。)
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共和党全米大会前日、メキシコ湾を北上するハリケーン・グスタフの上陸に備えて、カトリナ被害の再現を防ぐためにルイジアナ州ニューオーリンズの全市民に避難命令が発令された。写真は無人となったフレンチクォーター界隈。

6. McCain's questionable qualification

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大統領としての判断力が問われるマケイン
もうひとつは、全国的にはまったく無名でワシントンでの国政経歴皆無のペイリン知事を、副大統領候補に突如指名したマケイン候補の審議過程 (センセーショナルな抜擢とその後に続くスキャンダル旋風で「ハリケーン・ペイリン」と俗称される)への疑問。オハイオ州デイトンで遊説中のマケイン候補が、アラスカ州のサラ・ペイリン知事を副大統領候補として紹介したのは29日金曜で、党大会開催のわずか3日前というインスタントな決断だった。
かくして今回のマケインの意外な選択で、重要な問題に直面して決定的裁断を下す国家の責任者としての能力(ability to make crucial decisions)が、急遽各方面から疑問視されるようになってしまった。大会を目前に控えて、短絡的で不安定な状況を迎えたことに対する危惧が募ったためである。
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アリゾナの自宅で先週開催の民主党大会中継を見る共和党マケイン候補。大会2日目にオバマに負けたヒラリー・クリントン候補が登壇した。その演説で「女性の昇格を阻むガラスの天井は厚かったが、予備選で私に投票した1800万の支持者に感謝する」と強調した時点で、マケインの瞳孔に1800万の数字が焼き付いただろうことは想像に難くない。

7. Decisional term, only 2–3 days

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わずか2・3日前まで未定だった候補
ペイリンの名を公表した時点からさらに48〜72時間さかのぼった先週の半ばまでは、マケイン氏の頭の中では、いまだに彼の親友であるコネチカット州選出の民主党中道派、ジョゼフ・I・リーバーマン上院議員が、最後まで大統領選の相棒として残っていたと、マケイン陣営の消息に明るい共和党議員は漏らしている。
マケイン候補の検討の対象としては、彼のもう一人の親友、元ペンシルバニア州知事で前国家安全局長官のトム・リッジ氏も考慮にいれていた事実も明らかにされている。しかし、副大統領候補としてマケインが最後まで考慮していたジョー・リーバーマンとトム・リッジ両氏は、共和党が勝つための基盤となる票田であるキリスト教右派の信条とは根本的に反対の立場をとってきた。
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マケインの選挙キャンペーン本部。熱気が渦巻くオバマ本部と比べると、人気がなくいまいち精彩に欠ける。

8. Predicted rejection of Ridge/Lieberman

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トム・リッジとリーバーマンに固執したマケイン
そのため、マケイン候補がこの二人を真剣に検討しているという噂が外部に漏れた時点で、影響力の大きい共和党幹部たちは、大会会場での混乱を予測し怖れた。共和党の主要献金者で大票田であるキリスト教右派が基盤の保守強硬派の大会代議員たちが、リッジとリーバーマンのいずれにしろ拒絶して、大会が大混乱に陥るのは目に見えていると、マケインの選挙運動本部に「何を考えているのか」という憤慨叱責の爆撃が始まったからである。(bombarded by outrage from influential conservatives)

[注:妊娠中絶の是非=プロチョイス/プロライフ、科学的ダーウィン説をとるか聖書のアダムとイブ説に固執するか…etc.といった、馬鹿げた時代錯誤で凝り固まった、キリスト教原理主義者も含むキリスト教右派が、いまだに共和党の中核を占める。ブッシュが2度も当選した救いがたい選択も、彼らの盲信的な投票によるものである。それと選挙開票時点でのマシン操作などの謀略。]
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2000年の大統領選ではアルゴア候補の副大統領役だった民主党のジョー・リーバーマン上院議員(左)民主党を裏切った「コウモリ」議員として共和・民主の両方から徹底して嫌われている。その右が共和党のトム・リッジ。元ペンシルバニア州知事・前連邦国土安全局長官でブッシュ大統領の持ち駒のひとりだったが、国民からの信頼は極めて薄い。

9. Something to shake up the race?

Perhaps more important, several Republicans said, Mr. McCain was getting advice that if he did not do something to shake up the race, his campaign would be stuck on a potentially losing trajectory. With time running out — and as Mr. McCain discarded two safer choices, Gov. Tim Pawlenty of Minnesota and former Gov. Mitt Romney of Massachusetts, as too predictable.....
ペイリンは凡庸なマケインへのショック療法?
共和党関係者の多くも漏らしているように、今回の選択が決定する際にもっと重要視された一点は、多分マケイン氏が共和党のトップから受けた次のようなアドバイスであろう。
「もしもマケインが沈滞している共和党側の選挙戦を根本から活気づけることができなければ、彼のキャンペーンは「負けのベクトル」へ一気に下降していくだろう……」
時間的締め切りは刻々と迫る。彼の片腕としてマケインが最後まで検討していた両人、ジョー・リーバーマンとトム・リッジは、共和党トップから拒絶された (ふたりとも共和党の進歩派なので、上述のキリスト教右派の票を説得できないため)。巷で最有力候補と噂されているミネソタ州のトム・ポレンティ知事と、元マサチューセッツ州知事で予備選中盤で大統領候補を断念したミット・ロムニー氏のふたりは、余りにも予測通りで意外性がない……
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ペイリン指名当日に73才の誕生日を迎えた老兵マケイン。米国史上最高年齢の大統領候補者となった。評論家が二言目には「一朝事あればペイリン女史が大統領職を次ぐ事態になる」と心配するように、すでにポストマケイン状況を危惧する声が昂まっている。マケインが壮年であれば、ペイリンも補佐役としての批判だけで済んだのだろうが……

10. Impulsive choice by legendary reveler

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マケインの脊髄反射的選択の結果
そこでマケインは、世間を驚かせる意外性という一点を重視してペイリン女史を抜擢したのだ (もちろん、キリスト教右派に歓迎される「Conservative Extremist/エクストリーム・コンサバティブ=保守過激派」) 。彼がペイリン女史と一対一で顔をあわせたのは指名発表前日の木曜であり、わずか20分余りの対談のあとで「副大統領候補はどうか」と申し込んだ安直な経緯が内部関係者から伝えられ、この事実は民主共和双方から衝撃をもって迎えられた。 »» 次号へ続く

【米国時間2008年9月2日『米流時評』ysbee 訳】
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全米共和党大会3日目のステージで受諾演説を行なうティナ・フェイ……じゃなかった、サラ・ペイリン。なんという下品さ!まだティナ・フェイ(NBCテレビの人気長寿コメディ番組『SNL/サタデーナイトライブ』の人気タレント兼シナリオライター)の方がずっと品がある。受諾演説で投げキッス(blow-kiss)という前代未聞のジェスチャー。こういう破廉恥政治家がホワイトハウス入りした暁には、米国も終焉である。目を覚ませ、共和党の良識人よ!

»» 次号「後編・共和党大会の台風の目、ハリケーン・サラ」へ続く
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by ysbee-2 | 2008-09-02 14:54 | 2008年米国大統領選

サラ・ペイリンはマケインのパーフェクトストーム

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  ||| マケインのパーフェクト・ストーム |||

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   マケインの安直な副大統領候補ペイリンの選択に、批判と醜聞の嵐
   トルーパーゲイト、ベビーゲート、アラスカ分離独立主義者の疑惑


d0123476_18552829.gifやはり私の直感は正しかった。マケインが副大統領候補に抜擢したサラ・ペイリン(正式の発音はセーラ)アラスカ州知事に関して。
臨時ニュースを見ての第一印象:やたら若くてやたら派手。/速報の経歴を読んでの感想:アラスカの人口9千人の町長から州知事に躍進してまだわずか20か月。上院も下院も未経験で大丈夫かね?/テレビのライブ中継で受諾スピーチを聴いての衝撃:だめだ、こりゃ! なに考えてんのマケイン? オヤジジョークは顔だけにしてほしい。
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何がダメといって、まずその演説内容のレベルの低さ。国政の「こ」の字も出て来ない。いわんや世界の政局などさかさに振っても落ちて来ない。ひたすらマケインに選ばれたうれしさと、ヒラリー支持者へのゴマスリに終始した。これではPTA会長の就任挨拶である。
ヒラリー・クリントンが大統領選で女性に対するガラスの天井を破った。勝たなかったけれど、その時にくだけ散った1,800万票の女性票を無駄にしてはいけない……とまあ、簡単に要約すると臆面もなくそう言っておりました。何なんですか、この盗人猛々しい論理は? これが民主党候補だったら、そう言う主張も成り立つけれど、ともかくも共和党の候補でしょうが。
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ましてや、プロライフ(中絶反対)/銃規制反対の全米ライフル協会メンバー。クリントンと共通するのは女性であることだけ(あと耳障りなヒステリックな声も)。要するに、オバマへと簡単には鞍替えできない頑固なクリントン支持者の膨大な票をかき集められれば、現在オバマと5分5分のマケインへのサージになる……という単純な発想でしょう。 余りにも安直でお粗末すぎる抜擢理由。これには共和党系の評論家にすら「マケインは米国の未来を選挙戦の勝敗に賭けた」と批判され、彼自身への支持理由の根幹をゆるがす事態を招いています。
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あまりにもお粗末すぎる。アメリカの有権者は、オバマの草の根キャンペーンで民主主義のルネッサンスに目覚めてしまったというのに。そのへんの世の中の大きな流れがまったく判っていない。アメリカは今、建国以来2度目の民主革命で、ブッシュ政権と言うアンシャンレジームを打倒しようとしているのに…… 世論調査の数字を見てマケイン追い上げとか喜んでいる方々へ。あんな操作の効く数字など今や誰も信頼していません。今どき30才以下の有権者で、コードのついた旧式の電話を使っている人なんていませんから。
(ITに保守的な団塊世代の我が家ですら、主人も私も仕事用と私用の2機ずつ携帯を利用してますが、地上ラインはネットでファクスが使えるようになった2年前に廃止しました)
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ギャラップやら旧態依然のアンケート会社が、たかだか千人ほどに電話調査して聴きだす相手は、多分60代以上のリタイア家庭なのだと思う。だから、現実とはまるきりかけ離れた超保守的な回答データになる訳ですよ。そのせいで、予備選での世論調査からの得票予測は、すべて外れました。オバマ支持者の中核をなす若年有権者層(18〜39才)のミレニアムキッズが、昼日中に旧式地上電話の前に座っているはずがないでしょうに。
アンケート会社は調査のシステムを根本的に改革しないと、現状からどんどん乖離するばかりですね。メールやサイト上でアンケートをとる方がずっと早くて詳細なデータが採れるし、人手も時間も大幅にカットできるはずです。最近ではニュースサイトでのアンケートの方が瞬時に出て正確だし..... 何しろ数万人単位のデータですから。
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このお粗末候補を選んだマケインのあまりにも安易な判断と安直なプロセスが、まるで泥沼の表面にぶくぶくと浮かんでくるガスのように際限なくメディアの表面に浮上してきています。もう全ての記事が「drop the jaw/唖然」とする「tell all as it is/真相暴露」ばかりで、ハリウッドの脚本家ですら、ここまで徹底してドラマチックでスキャンダラスな(しかもお粗末な)キャンペーンは書けないだろう、と変なところで感心したり。
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雪崩撃つスキャンダルの中でも一番衝撃的なのは「サラ・ペイリンはアラスカ独立党員だった!」という事実。グルジアで言えばアブハジアや南オセチアの、中国で言えばチベットや東トルキスタンの、トルコで言えばクルド人の独立運動家と同じようなもの。ブッシュ政権の、いや合衆国のどの大統領の任期であっても危険人物視されて当然の、国家の統一に反旗を翻す分裂主義者です。(もちろん、中国の不当な弾圧に抵抗するチベットや東トルキスタンには、独立して当然の歴史的かつ民族学的な事由と権利がある、と確信していますが。)
本来ならば数ヶ月かけるべき副大統領候補のQualification/資格審査に、マケインの場合数日しかかけなかったらしいです。(一説には数時間とも!)
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すべてはマケイン特有の、短絡でお粗末な判断力から出た見事な赤錆と言えるでしょう。「上院のマーベリック」と言われて久しい彼ですが、今回のペイリン抜擢の一件で、ある批評家などははっきりと「上院のペテン師」と断言しました。発表からわずか48時間しか経っていないというのに、早くも雪崩うつ数百という「ペイリン・スキャンダル」記事の中でも、早くて比較的まとまっていたニューヨークタイムズの一編を翻訳してお届けします。

【米国時間2008年9月1日『米流時評』ysbee 記】


»» 次号「共和党のスキャンダルクィーン、サラ・ペイリン」へ続くd0123476_1023580.jpg

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by ysbee-2 | 2008-09-01 11:30 | 2008年米国大統領選

マケインの無謀な賭け、インスタント候補セーラ・ペイリン

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    ||| ペイリン指名はマケインの無謀な賭け |||

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安全パイの経験者よりも女性票確保を狙ったマケインの賭け
共和党系のメディア・評論家・ブログ……無謀な選択に唖然


d0123476_18552829.gifマケインの副大統領候補の発表が今朝方(東部時間で午後一)にありましたが、メディアも一般の有権者もどっとずっこける「超」大穴。予測した評論家は皆無。もったいつけないで言いますと、現職アラスカ州知事のセーラ・ペイリン。ハイ、女性です。しかも、今日72才の誕生日を迎えたマケインより28才も若い44才。ワシントン政権での経験ゼロ。血迷ったかマケイン?

ネームバリューのない彼女をピックアップした理由として想定されるのは:
(1)第一に女性票目当て(頑固にオバマを拒絶する白人婆サマ連のヒラリー支持票集め)
(2)アラスカの豊富な天然ガス資源開発をポスト石油時代のエネルギー政策にする。
(3)最有力候補だったミット・ロムニーとのチケットが流れたのは、ごく最近のマケインの失言の結果。
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[ABCのインタビューで、レポーターが何気で "How many houses do you have?"と訊ねたのに対して、マケインはマジで見当がつかず「側近に聴いてくれ」と答えた。現在米国では住宅ローン危機が甚だしく、数十万世帯の国民が破産から家屋差押え処分に陥る恐慌の一歩手前の経済状況というのに、自分の所有する土地家屋が数えられない(ほどあちこちに所有、7カ所とも11カ所とも)というのは、米国の一般市民感覚からは遥かにかけ離れた『フォーブス500』クラスのプライマリー資産家特有の発言。]

ただでさえ経済に弱いと定評のマケインは、これで一気に政治評論家から「上院のマリー・アントワネット」と揶揄される窮地に陥りました。さらには「ちなみに、経済問題になっている『ミドルクラスの低落』と言われるところの中流階級とは、いったいどのくらいの収入層を指すのか?」という質問には「5ミリオン以下(年収5.5億円から下)」と答えて、全米の失笑を買ったり……

米国では、通常は年収いわゆる"six figure"(6桁、10万ドル/1千万円)以上が、一応裕福な階級と見なされ、1億円以上なら文字通りミリオネア。5ミリオンと言ったのは、オバマの昨年の年収(ほとんどがベストセラーになった『Audacity of Hope』と 自伝の印税であるが)を皮肉ったのだと、後日言訳しましたが、レポーターが真面目に「経済恐慌」について質問しているのに、こう言ったバージョークで返すところが「大統領候補にすら失格のダメ親爺」と、正統保守派に嘆かれる由縁です。
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マケインの副大統領候補として最後まで噂されていたミット・ロムニー(左)とミネソタ州知事ティム・ポレンティ。彼らの支持者は、今回のマケインの選択に「ど素人を選んだ」と憤慨。共和党大会が揉めそうな雲行きになってきた。

こうした批判的世論による共和党内の状況急変で、それまで有力と目されていたユタ州のビリオネア、ミット・ロムニーとの正副コンビは「ビリオネア・チケット」とか「7ハウス・クラブ」と嘲笑されるようになったため、庶民派の候補へと方向転換したものと見えます。(ペイリン知事の夫はアラスカの小さな港町のフィッシャーマン)。

しかし、テレビのレポーターが報告する限りでは、マケインがこれまで彼女に逢ったのは、たった1度だけ。それも、ある評論家のすすめで急遽逢ってみようと言う事になり、アリゾナ州セドナの自宅へ呼び寄せたのがほんの昨日。(別の噂では全米知事大会でちらっと会話を交わした程度とか)つまり、それまでマケインの胸にはこれ!と決めた副大統領候補がいなかったことになります。しかも共和党全米大会は来週冒頭から始まるという正念場なのに……。この点に関して政界関係者全員があっけにとられている次第。この人選に関しては、共和党関係者の方が「無責任にもほどがある。Haw dare you!」と怒り心頭。
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アラスカ州知事に選出されてからわずか20か月の経験しかない。それ以前は人口7千の小さな港町の町長。

いいですか、選ぶのは使い走りの秘書ではなく、いやしくも米国の副大統領ですよ。高齢ですでに4回も皮膚癌の手術を済ませているマケインの身に、今後4年の間に何かあったら(ある確率の方が高い)この女性が米国だけでなく、世界の采配を振るわなければならない訳です。見方は色々でしょうが、キャリアを見る限り、またスピーチを聴く限りでは、この女性にそれだけの裁量があるとはとても思えません。せいぜいがPTA会長の印象。

すでに、米国の各メディアや有力オピニオンブログでも、「大失策」「マケイン脳死か」「Absolutely insane」「マケインのハリエット・マイヤーズ」と、とんでもなく盛り上がっています。(上のMSNBC.comのアンケート集計では、ニュース発表から1時間も経たないうちに2万5千名近くが回答。そのうち6割近くが「誰か他の人物を選ぶべきだった」という結果に)マケインは女性に弱い事では若い頃から定評がありますから。
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[注: ハリエット・マイヤーズはブッシュのテキサス州知事時代からの秘書。2006年に自分の子飼いの司法長官アルベルト・ゴンザレス(同じくテキサスの司法長官上がり)が、あまりの「無能」ぶりで議会の吊るし上げを喰い更迭になった際に、適当な後釜が見つからず身近にいたマイヤーズを大統領推薦の司法長官候補として指名した醜聞。この一件で、ブッシュは身内の共和党議員からまで一斉に攻撃を浴びるきっかけになった。それ以降ブッシュを形容する言葉として「incompetent/無能な」が定着した。これは表向きのメディアが使うましな批判の方で、ブログ界ではもっぱら「retarded」という枕詞がつく。]

それでは国内政治の、特に地方政治の詳細情報に強いMSNBCの政治アナリスト、トム・カリーが早速上げたセーラ・ペイリン評『マケインの大胆な賭け』を、前後2編に分けてお届けします。その他にも米国メディア界では、このペイリン指名に関しては「アホか!」というエラー警報つきで、政治記者や評論家らが一斉に書かずにはいられない、というショックウェーブが走っておりますので、秀逸評論ものちほどに。

[日本のメディア記事では「サラ・ペイリン」となってましたね。(ある新聞サイトでは「パリン」とも!)なんで勝手な発音に仕立て直しちゃうんでしょうか。『小公女』のセーラと同じですよ。メドヴェディエフの時も「メドベージェフ」になったし……まあ、彼の場合は下唇を2度も咬まなければならないので大目に見ますが、「dirty bomb」を「汚い爆弾」と迷訳するのと同じで、実にテキトー過ぎる。言葉は、口にしたときに通じなければ用を果たさないと思うんですが?]
【米国時間 2008年8月29日『米流時評』ysbee】

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AUGUST 29, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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   M S N B C | P O L I T I C A L A N A L Y S I S
安全パイの経験者よりも女性票確保を狙ったマケインの危険な賭け
米国時間 2008年8月29日午後3時02分 | AP 通信・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

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Sarah Palin is McCain's Boldest Gamble

Will potential appeal to women voters outweigh the risks?
JULY 29, 2008 | By Tom Curry — MSNBC Analysis | Translation by ysbee
DENVER — Alaska Gov. Sarah Palin is as dramatic a contrast as one can envision with Republican presidential candidate Sen. John McCain. She represents the most audacious gamble in McCain’s career and a gamble with the fortunes of the Republican Party.

マケイン流の短絡で無謀な選択?
共和党の大統領候補ジョン・マケイン上院議員が、長い予備選の末に彼の片腕となる副大統領候補として紹介したアラスカ州のセーラ・ペイリン知事は、現時点で考えうる限りもっとも劇的なコントラスト(暗にマケイン自身とオバマの相方バイデン両者とのコントラストという意味)を示す大抜擢である。この賭けには今後の共和党の命運が掛かっているだけに、マケインが彼女を選んだ事自体が、ワシントンの政治家としての彼の長いキャリアの中でも最も大胆な賭けに出たことを示すものと言えよう。
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地元アラスカの町で開催のスノーモービルのレースに参加するペイリン夫妻 どうもネーチャンぽい印象がつきまとう

1. Stark contrast with McCain

The differences between the presidential candidate and his running mate are so stark that it’s hard to assess which one is boldest: age (she’s nearly 30 years younger than McCain); sex (she’s the first woman ever to be on a Republican ticket); political experience (she’s been a governor for less than two years; he’s served in Congress for 25 years); or geographical remoteness (no Alaskan has ever appeared on a national ticket).
年代、キャリア、すべてがマケインと対象的
大統領候補であるマケインと、その片腕となる副大統領候補のペイリンとの間の違いは歴然としており、どの特質が一番目立っているかを決めるのも難しいほどだ。
年 齢:彼女はマケインよりも30才近く若い。
性 別:彼女は大統領選での共和党候補者としては初の女性候補である。
経 験:彼女はアラスカ州知事に選出されてからまだ2年にも満たない。
    一方マケインは米国上院議員として25年の経歴がある。
出身地:アラスカ州からは大統領選で党指名の候補者となった者はいまだかつていない。
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セーラの若い頃の写真を示す父親。高校時代の同級生と結婚し現在は5児の母。一番下はまだ生後4か月でダウン症。

2. 'A bold and historic move'

She's untested on the national stage and unknown to political insiders in Washington and in the national news media. Democratic consultant Chris Kofinis called the Palin pick "a bold and historic move for the Republican Party that clearly targets women and conservative voters, but does little to change the fact that McCain's Bush-like policies would be disastrous for all Americans — especially women."
「大胆な米国政治史に残る選択」
ペイリン女史は上・下院議員としての経験はなく、ワシントンの政界内部や全国的メディアには未知の存在である。民主党の相談役であるクリス・コフィニス氏は、マケインのペイリン指名を次のように解説する。「共和党が女性票と純正の保守系有権者をターゲットにした、大胆で歴史的な転換であるが、マケイン議員のブッシュそのままの政策が、すべてのアメリカ国民、特にアメリカ女性にとっては破滅的だと言う点では、何の変わりもない。」
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議員生活も人生も黄昏を迎えたマケイン。万が一当選したとしても、果たして大統領職の激務に耐えうるのか?

3. Questions mounting over qualification

"This would be a pretty shrewd pick, but one not without risk,” said Republican consultant Jason Roe, a few hours before McCain revealed his choice. And Obama campaign spokesman Bill Burton warned that McCain had "put the former mayor of a town of 7,000 with zero foreign policy experience a heartbeat away from the presidency."
「外交経験ゼロの人物を要職に据える無謀」
「リスクのない選択などないとはいえ、今回は特にかなりきわどい選択になるだろう。」マケインが副大統領の指名候補を発表するわずか数時間前に、共和党の顧問であるジェイソン・ロー氏はこう予測していた。一方、オバマ候補のキャンペーン対策本部スポークスマンであるビル・バートン氏は、次のような警告を発した。「マケイン候補は、前職が7千人の田舎町の町長で外交政策経験皆無の人物を、米国政権の要職に就けようとしている。」
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民主党大会でバイデン副大統領候補の出身地デラウェア州の代議員たち「McSame/ブッシュと同じ」のアピール

4. Huge differences between Biden

As well as many asked a question sure to be repeated in the coming days: "How will she perform in the debate with Sen. Biden on foreign policy? He has a command of foreign policy details that few people in Washington have. She will have to cram like it's her college finals." The image of the gray-haired, 40-year Washington insider, Biden, battling against the 44-year old governor of Alaska as they spar over Iran's nuclear weapons or Islamic radicalism in Pakistan is an intriguing one.
比較にならないバイデンとの落差
また同様に政界関係者の多くは、今後数日にわたって繰り返されるだろうことが予想に難くない質問を、こう問いかけずにはいられない。
「(上院議員歴40年の米国議会の重鎮で外交委員会の議長を務める)ジョー・バイデン議員と正面切って対峙する公開討論会が、CNNやNBCの全国放送で11月の投票日まで今後数回予定されているが、彼女はいったいどうやって外交問題を議論できるだろうか? なにしろバイデン氏は、外交政策の一部始終を把握して采配を振るえる、ワシントンでも滅多にいない傑物だというのに……大学の卒論のように完璧であり余る知識でも披露できるんだろうか?」
ワシントン政界の立役者として40年もの輝かしい経歴を誇る白髪のバイデン議員と、若干44才のアラスカの女性州知事が、イランの核兵器問題やパキスタンのイスラム過激派戦略といった急眉の国際問題について、丁々発止でわたり合うシーンを想定してみれば、結論は言わずもがなである。 »» 次号へ続く

【米国時間2008年8月29日『米流時評』ysbee 訳】
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細君シンディ・マケインと「カジュアルな庶民っぽさ」をアピールするジョン・マケイン。しかし、5年間ベトナム戦争の捕虜として「ハノイ・ヒルトン」で虐待生活を送り米国に生還したあと、事故で肢体不自由になった旧妻を捨ててアリゾナのビール財閥ヘンスリー家の一人娘と密通。それがシンディで、旧妻と正式に離婚してから1か月後に18才年下の彼女と再婚。マケインは若い頃は海軍パイロットだったが、当時から女癖の悪さでは定評があり、この結婚は上院議員に立候補する選挙運動資金目当てだという噂が常につきまとった。(参考文献『American Odyssey』)現在二人の間には、選挙キャンペーンの一員でもある長女のミーガンをはじめ、4人の子供がいる。

»» 次号「サラ・ペイリンはマケインのパーフェクトストーム」へ続く
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by ysbee-2 | 2008-08-30 11:36 | 2008年米国大統領選

マケインもフリーチベット!ダライラマと反中会談

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  ||| マケイン、ダライラマと反中会談 |||

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大統領選共和党マケイン候補、ダライラマ14世とアスペンで会談
五輪目前に、チベット人の政治犯を解放せよと中国政府に呼びかけ


米国時間 2008年7月25日 | ウォールストリートジャーナル |  訳『米流時評』ysbee
コロラド州アスペン発 | 北京オリンピックが2週間後に迫った25日金曜、大統領選の共和党候補ジョン・マケイン上院議員は、アスペンで開催中のガン撲滅運動の会議に同席したチベット亡命政府のダライ・ラマ代表と会談、外交政策の前面に中国・チベット問題を押し出した。対抗する民主党候補バラク・オバマ議員が今週挙行した中東・欧州歴訪のために、大統領選の外交政策の焦点はヨーロッパと中東に絞られていたが、来週以降は五輪開幕へと世間の関心が集中することもあり、中国が外交政策の課題として急浮上すると見られている。
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McCain Meets with Dalai Lama as Olympic Near
Talks Bring China to the Forefront; Distance from Bush
JULY 25, 2008 | Wall Street Journal — Denver/D.C./Beijing  | Translation by ysbee
ASPEN, Colorado — With the Beijing Olympics just two weeks away, Sen. John McCain brought China to the forefront of the foreign-policy debate Friday by meeting with the Dalai Lama. Despite a recent focus on Europe and the Middle East because of Sen. Barack Obama's overseas trip, China is likely to dominate the news coverage in the coming weeks as the Games get under way.

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JULY 26, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 A S S O C I A T E D P R E S S | B R E A K I N G

マケイン候補、ダライラマと会談後 中国にチベット人解放呼びかけ
米国時間 2008年7月25日午後8時 | ウォールストリートジャーナル | 訳『米流時評』ysbee

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1. To discuss issues of mutual concern
The Republican presidential contender sat down with the exiled Tibetan spiritual and political leader in Aspen, Colo., to discuss "issues of mutual concern," a McCain aide said, including talks between the Dalai Lama and China, as well as how "the international community can best support the Dalai Lama in his efforts."
共通の懸案について話し合い
共和党の大統領選候補マケイン議員は、チベット亡命政府の宗教・政治両面での指導者ダライ・ラマ師とコロラド州のアスペンで会談。「共通の関心事」についてついて話し合ったが、話題の中にはダライラマのチベット側と中国の対立問題、また「国際社会がダライラマ師の解決に協力しうる最善の方策」について話し合ったと、マケイン議員の側近は明らかにした。
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2. 'Concern about suppression of human rights'
After the meeting with the Dalai Lama, Sen. McCain offered tough criticisms of China and urged its leaders to show more progress in addressing political grievances. "The U.S. welcomes good relations with China, but it does no service to the Chinese government and certainly no service to the people of China for the U.S. and other democracies to pretend that the suppression of rights in China doesn't concern us," Sen. McCain said.
「中国の人権蹂躙は国内問題にとどまらない」
ダライ・ラマ14世との対談で、マケイン上院議員は中国に対する厳しい批判を述べ、共産党政府指導者に対しては政治的抗議運動における言論の自由を認める民主化で、さらに進展を示すよう促すことを申し出、次のように語った。
「米国は中国とのよき友好関係を歓迎する。しかし(メディアの言論統制などで)他国の我々は中国国内の人権蹂躙には関心がないと見せかけているのは、中国国民にも政府自体にも(中国の真の民主化に対しては)まったく何の役にも立たない。」
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3. Sympathy for critics of the Chinese regime
Over the years, activists have turned the Dalai Lama into a symbol not just of the struggle for Tibetan autonomy but, more broadly, of political and human rights in China. Especially given the timing, Sen. McCain's meeting is a strong show of sympathy for critics of the Chinese regime at a time when the world's attention is focused on the country.
中国政府の弾圧体制批判への共感
何年にもわたって、世界中の人権擁護運動家たちはダライラマ14世を、チベットの自治獲得を闘う象徴としてだけではなく、より広範な、中国における人権確立と民主化運動のシンボルとして認識するよう、彼に対する国際的な見地を拡大してきた。(五輪開催で)世界の関心が中国に注がれている最中でのダライラマ法王との会談は、中国政府への批判的な意見に対するマケイン上院議員がもつ共感を、強硬に示威したものとして注目される。
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4. WSJ/NBC Poll: 'China as a foe' 54%
Most voters see China as more of an adversary than an ally, according to The Wall Street Journal/NBC News poll released this week — the survey showed 54% think of China as a foe, while only 23% view it as a friend — even though a clear majority, 63%, believe President George W. Bush should attend the opening ceremonies of the Olympics, while only a quarter said he shouldn't.
米国民の54%が中国を敵国視
ウォールストリートジャーナルとNBCニュースが、米国民を対象に今週(7月第4週)実施したアンケート調査では、回答者の多くが中国を味方としてではなく敵として見ている。回答の集計結果によると「中国は敵国」と考える者が54%を占めた一方で、「中国は友好国」と見る者はわずか23%しかいないことが明らかになった。しかしながら、こうした認識にもかかわらず、ブッシュ大統領はオリンピック開会式に出席すべきと答えた者は、明らかに過半数を示す63%にものぼり、出席すべきではないと答えた者は、全体のわずか4分の1に過ぎなかった。
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5. Critic, 'Drawing a distinction from Bush'
Sen. McCain's meeting with the Dalai Lama appears to be partly an effort to inoculate himself from the criticism Mr. Bush is likely to get from human-rights activists. To some extent, "he's trying to draw a distinction between himself and the president, who's going to the Olympics," said Charles Freeman, a China scholar at the Center for Strategic and International Studies.
評論家「ブッシュとは一線を画す印象づけのため」
ダライラマ14世との会談は、ある一面では(選挙運動面)ブッシュ大統領に対する人権活動家の強い批判を避けるために、マケイン氏自身に免疫をつけるような行為と受け取る向きもある。批評家の一部では、さらに手厳しい解釈をする者もいる。「オリンピックに出かける(不人気な)大統領とマケイン自身との間に一線を引こうとしているのでしょう。」外交問題の研究機関である国際問題・戦略センターの中国問題専門家であるチャールズ・フリーマン氏は、こう説明した。
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6. Obama talked with Dalai Lama
Sen. Obama, the presumptive Democratic presidential candidate, has spoken with the Dalai Lama twice in recent months, a campaign aide said. He talked by phone with the Dalai Lama in April, at the height of the Chinese government's crackdown on Tibet, and met with him in Sen. Obama's role on the Senate Foreign Relations Committee. Sen. Obama also has expressed a willingness to meet with the spiritual leader one-on-one.
ダライラマ師と2度会談したオバマ
一方、民主党の大統領候補に内定しているオバマ上院議員は、ダライラマ14世とはここ数ヶ月の間にすでに2度話し合ってきたと、選挙対策本部の側近は明らかにした。オバマ氏は、チベット人に対する中国政府の弾圧が最高潮だった4月に、ダライラマ法王と電話で直接話し合い、その後はオバマ議員が常任委員を務める上院外交委員会の役職で、直接会談している。オバマ氏はまた、ダライラマ14世を精神的指導者として仰ぐ意味でも、個人的に一対一で会うつもりであると表明したばかりだった。
[訳者注:オバマ上院議員の現在の状況は、8月にコロラド州デンバーで行われる2008年の民主党大会で党公認の大統領候補として認定されるまでは、まだ非公式の候補内定の状態である。]
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7. China objects to meet Lama
hina's government strongly objects to foreign leaders meeting with the Dalai Lama, who Beijing insists wants to wrest Tibet from Chinese control. In the past year, Beijing has publicly lashed out at Canadian Prime Minister Stephen Harper and German Chancellor Angela Merkel for hosting him. When Mr. Bush met privately at the White House with the Dalai Lama in October, a Chinese government spokesman blasted the meeting as "gross interference in China's internal affairs."
ダライラマとの会見に反対する中国
中国政府は、現在までのところ、外国の首脳がダライラマ14世と会うことに強く反対している。それは「ダライラマはチベットを中国の統治から奪い取ろうとしている」という北京中共政府のかたくなな思い込みによる主張があるためである。つい最近でも、カナダのスティーブン・ハーパー首相やドイツのアンゲラ・メルケル首相に対して、ダライラマ14世の訪問を歓迎したことに憤激し、中国政府は公式の非難声明を出している。また、昨年10月にブッシュ大統領がダライラマ14世とホワイトハウスで「個人的に」会ったときにも、中国政府はその会談に激怒し「中国の国内問題に対する甚大な干渉である」と政府広報官から公式発表させたほどである。
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8. U.S. Congress honored Dalai Lama
For his part, Mr. Bush tries to strike a delicate balance in his interactions with the Dalai Lama and with China more broadly. Mr. Bush has met three times with the Dalai Lama, but each time, the meeting has occurred in the presidential residence, not in the Oval Office — a distinction meant to signal to the Chinese that the Dalai Lama was being received as a spiritual leader rather than as a political one. Still, on the last visit, in October, Mr. Bush presented the Dalai Lama with the Congressional Gold Medal of Honor, the nation's highest civilian award, in a ceremony at the Capitol.
米国議会はダライラマに黄金勲章授与
ダライラマのチベットと中国共産党政府。それぞれに対して個々の外交をより進展させることで、米国が従来取っていたスタンスの微妙なバランスを、ブッシュ大統領は彼なりに崩そうとしているようだ。ブッシュはこれまでに3回もダライラマ14世と会っている。しかしどの場合にも、会談はホワイトハウスのイーストウィングの邸宅部分でプライベートに行われ、ウェストウィングの執務室、オーバルオフィスでの公式会見ではなかった。この場所の選択の違いが「ダライラマ14世は政治的リーダーではなく精神的指導者として迎えられた」と中国政府に対しても気遣っているという暗黙のメッセージを送るサインだったのだろう。
しかしながら、この10月のワシントン訪問では、ブッシュ大統領は米国上下両院の連邦議会からの名誉ある黄金勲章を、ダライラマ法王に叙勲している。この勲章は、軍属ではない人物に国家から贈られる褒章の中では最高の勲位だが、当日首都ワシントンの両院議事堂で授賞式が行なわれた。
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9. Trying to distance from Bush administration
White House officials declined to comment on whether they thought Mr. McCain's meeting was meant to distance the candidate from Mr. Bush or score political points off China. "As the Chinese tell us, any meetings on Tibet or with the Dalai Lama are a sensitive subject for them," said White House spokesman Gordon Johndroe. But he added that "when the president meets with him, he meets with him because he's a great spiritual leader, not a political figure."
チベット人の精神的リーダーと捉えるブッシュ
今回のマケイン・ダライラマ会談について、「マケイン議員は、ブッシュ大統領とは異なるスタンスをとることで現政権と距離をおこうとしたのか?あるいは中国離れを標榜することで政治家としての一般的評価を上げようとしただけなのか?」という記者団からの質問に対して、ホワイトハウス側では即答を避けた。ただし、ホワイトハウスのゴードン・ジョンドロー広報官は、ブッシュ政権の立場を次のように釈明した。
「中国政府が繰り返し主張する通り、チベットに関するあるいはダライラマとのいかなる会談も、中国にとっては内政干渉という微妙な問題となります。しかしながら、大統領はダライラマ14世と会いたいときに会えるはずです。なぜなら、大統領は精神的指導者としてのダライラマに個人的に会うのであって、政治家としてではないからです。」 [了]

【米国時間 2008年7月25日 『米流時評』ysbee 訳】
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"Wherever I go, China protests. The Chinese are simply testing how far they can go."
「私が世界中の国のどこまで行っても、中国はそこで抗議活動をする。中国人はきっと、自分たちがどれだけ遠くまで行けるかを試しているだけかも知れない」〜〜ダライラマ14世


»» 大統領選特集『オバマドクトリン』
    序 章「オバマ時代の開幕 アメリカが変わる、オバマが変える」
    第1章「オバマの欧州戦略 ヨーロッパに蔓延するオバマ熱」
    第2章「オバマの外交戦略 21世紀のオバマ・ドクトリン」
    第3章「オバマの軍事戦略 核とテロの脅威に対応する米国の新戦略」
    第4章「オバマの国内戦略 民主党大会実況中継」

»»『オバマの大統領研修ツアー/欧州・中東7日間の旅』
1日目 アフガニスタン「カブールで朝食を」カルザイとテロ戦争宣言
2日目 イラク  「バグダッドハネムーン」米軍撤退案でマリキと合意
3日目 ヨルダン 「中東外交の要衝アマン」アブドゥラ国王大歓待
4日目 イスラエル「エルサレム嘆きの壁」ユダヤ外交の秘跡
    ウェストバンク「ラマラー平和の誓い」ガザ国境の町へ
5日目 ドイツ  「オバマのベルリン演説」壁を崩す世界市民の連帯
6日目 フランス 「パリのアメリカ人」オバマとサルコジの共同会見
7日目 イギリス 「ロンドンの外交証書」ブラウンとブレアのお墨付き
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||| 『米流時評』テロ戦争関連特集 |||
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by ysbee-2 | 2008-07-25 20:16 | 2008年米国大統領選

オバマのベルリン演説・抄訳

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    ||| オバマのベルリン演説・抄訳 |||

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 63年ケネディ、87年レーガン、2008年オバマのベルリン演説
 20万人のベルリン市民を前にオバマが説いた 歴史に残る名演説


米国時間 2008年7月24日午後1時26分 | AP 通信・パリ支局発 | 訳『米流時評』ysbee
「世界の皆さん、ベルリンを見て下さい。ベルリンの壁は落ち、東西に分かれた国は再び統一しました。困難な問題を克服するために、世界がひとつになって立ち上がることよりも偉大なる挑戦はない、という事実は歴史が証明しています。」
Excerpts from Barack Obama's Berlin Address
JULY 24, 2008, 1:26 p.m. EST | Associated Press — BERLIN | Translation by ysbee
"People of the world — look at Berlin, where a wall came down, a continent came together, and history proved that there is no challenge too great for a world that stands as one."


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JULY 24, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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  M S N B C . c o m | W E B E X C L U S I V E

20万市民を前にオバマが説いた 歴史に残るベルリン演説
米国時間 2008年7月24日午後1時26分 | MSNBCニュース・POLITICS | 訳『米流時評』ysbee

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1. 'The walls we must tear down'
"The walls between old allies on either side of the Atlantic cannot stand. The walls between the countries with the most and those with the least cannot stand. The walls between races and tribes; natives and immigrants; Christian and Muslim and Jew cannot stand. These now are the walls we must tear down."
ひとびとを分け隔てる壁を取り払おう
「大西洋の両側の旧き友軍の間に立ちはだかる壁は、長くは続かない。(ブッシュ政権に対するヨーロッパの反感)持てる国と持たざる国との間に仕切られた壁も、存在するべきではない。人種や民族の壁、自国民と移民、キリスト教徒とムスリムやユダヤ教徒との間に立ちはだかる壁も、同様に取り払われなければならない。今やわれわれは、こういったひとびとを分け隔てる壁を、打ち壊さなければならない。」
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2. U.S.-NATO coalition for mission in Afghanistan
"No one welcomes war. I recognize the enormous difficulties in Afghanistan. But my country and yours have a stake in seeing that NATO's first mission beyond Europe's borders is a success. For the people of Afghanistan, and for our shared security, the work must be done. America cannot do this alone. The Afghan people need our troops and your troops; our support and your support to defeat the Taliban and al-Qaida, to develop their economy, and to help them rebuild their nation. We have too much at stake to turn back now."
アフガニスタンでのNATO連合軍強化の必要性
「誰も戦争などしたくはない。また、アフガニスタンでの途方もない困難も熟知している。しかし、米国とあなた方の国は、NATOの使命としては初めてヨーロッパの国境を越えて共に闘うことに意義があると信じ、そして成功した。(2001年のアフガン侵攻とタリバン政権の崩壊)
アフガニスタンの人々にとって、また米国と欧州共通の安全保障のためにも、この使命は最後まで遂行されなければいけない(テロ対策)。その任務は、米国一国だけでは果たせない。アフガニスタン国民にとっては、米国だけでなくあなた方の国の軍隊も必要としている。(国内治安のANAアフガン自衛軍はまだ未熟なため米軍が指導、タリバン掃討作戦には米軍とNATO軍混成のISAF[International Security Afghan Force]があたっているが、昨年来タリバンの復活で戦況逼迫)
タリバンやアルカイダを駆逐するためには、米軍とNATO軍の支援が必要だ。アフガンの経済を復興し、国家の再建をサポートするためにも、欧州と米国が一丸となる必要がある。今やあとへは引けないほど、この問題を解決した時の成果は計り知れない。」
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3. Equally share the benefit of global development
"This is the moment when we must build on the wealth that open markets have created, and share its benefits more equitably. Trade has been a cornerstone of our growth and global development. But we will not be able to sustain this growth if it favors the few, and not the many. Together, we must forge trade that truly rewards the work that creates wealth, with meaningful protections for our people and our planet. This is the moment for trade that is free and fair for all."
グローバル経済の利益の「公平な」分配
「今こそ立ち上がる時である。市場が自由化して築かれた富と利益を、現在よりもはるかに多くの人々が、公平にその恩恵にあずかるようシェアするべき時である。これまで貿易とは、グローバルな開発と経済発展を象徴するコーナーストーンだった。しかし、もしもその恩恵が一握りの層を潤すだけなのであれば、そのような発展を保持し続けるべきではない。
世界の市民とわれわれの地球を保護するために意義のある、そういった豊かさを創造する仕事にこそ真の価値があるようなトレードに、共に努力して変えていかねばならない。今こそ、すべての人々に対して自由で平等な経済の恩恵を受けられるよう、変革をもたらす時だ。」
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4. Answer the call for a new dawn in the Middle East
"This is the moment we must help answer the call for a new dawn in the Middle East. My country must stand with yours and with Europe in sending a direct message to Iran that it must abandon its nuclear ambitions. We must support the Lebanese who have marched and bled for democracy, and the Israelis and Palestinians who seek a secure and lasting peace. And despite past differences, this is the moment when the world should support the millions of Iraqis who seek to rebuild their lives, even as we pass responsibility to the Iraqi government and finally bring this war to a close."
中東の新しい夜明けに要請される使命
「今この時こそ、中東の新しい夜明けが問いかける問いかけに応えるべく協力する時だ。我が国米国は、ドイツとそしてヨーロッパとともに、イランに対して核保有への野心を放棄するよう、直接メッセージを送るべきである。(ライス国務長官が現在進めているイランとの秘密裏の単独交渉ではなく、英米独が率いるEUが経済封鎖を厳しくしてこそ効果があるとし、核を放棄した場合の具体的提案を含め「より大きなアメとムチ」と表現した)
われわれは民主主義のためにデモ行進をし血を流したレバノン人に対して、支援の手を差し伸べるべきだ。そして、恒久平和と平穏を求めるイスラエル人とパレスチナ人に対しても。米国が治安の責任をイラク政府に委譲し、この戦争を最終的に終結させる時には、たとえ過去において(イラク戦争に対する)意見の相違があったにせよ、新しい社会を再建しようと希求する数百万のイラク人に対しても、世界は支援するべきである。」
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5. U.S. will act as Europe vows to protect environment
"Let us resolve that we will not leave our children a world where the oceans rise and famine spreads and terrible storms devastate our lands. Let us resolve that all nations—including my own—will act with the same seriousness of purpose as has your nation, and reduce the carbon we send into our atmosphere."
欧州と同様、米国も環境破壊から地球を守る
「地球温暖化で海面が上昇したり、異常乾燥で飢饉が広がったり、ハリケーンやモンスーンが大地を壊滅するような、そんなふうに環境破壊された世界をわれわれの子供たちの世代に残さないように、今このときに問題を解決するべきだ。(ブッシュの京都議定書無視を常日頃から糾弾)
世界のすべての国が、もちろん米国も含めて、あなた方の国ドイツが続けている、大気汚染を緩和して地球環境を保護するという目標への真摯な努力を見習って、行動を起こしたいと思う。」
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6. U.S. failed to pledge the promise of liberty and equality
"I know my country has not perfected itself. At times, we've struggled to keep the promise of liberty and equality for all of our people. We've made our share of mistakes, and there are times when our actions around the world have not lived up to our best intentions."
米国は時として自由・平等の実践に失敗した
「もちろん米国は、完全なわけではない。時として、われわれは(米国憲法で定められている)国民すべてに公平に与えられるべき自由と平等の約束を守れずに、苦闘することもある。(ハリケーンカトリナの黒人住民被災者に対するブッシュ政権の対応)
われわれは時として過ちを犯すし、世界のあちこちでとっている行動が、われわれ米国民にとって最良の意図の元に選択されたものではない場合もしばしばである。(イラク戦争、アブグレイブ・スキャンダルとガンタナモ捕虜収容所での虐待)」
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7. Noble struggle to bring justice and peace to our world
"People of Berlin - and people of the world - the scale of our challenge is great. The road ahead will be long. But I come before you to say that we are heirs to a struggle for freedom. We are a people of improbable hope. Let us build on our common history, and seize our common destiny, and once again engage in that noble struggle to bring justice and peace to our world."
世界に正義と平和をもたらす意義ある使命を共に果たそう
「ベルリンのみなさん、そして世界のみなさん、われわれがチャレンジする課題は重大だ。さらにこの先に続く道は長い。しかし、われわれはみな自由を求めて闘ってきた者たちの子孫である。(米国は独立戦争で英国からの独立を、ヨーロッパは第二次大戦でナチスドイツからの解放を闘争)
われわれはみな、不可能とも思える希望に導かれてここまできた。これからは、共通の運命を分かち合って新しい歴史をともに創りだそう。われわれの世界に正義と平和をもたらすために、再び新たに意義ある闘いに挑もう。」 [了]

【米国時間 2008年7月24日 『米流時評』ysbee 訳】
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»» 次号 特集『オバマドクトリン』
    序 章「オバマ時代の開幕 アメリカが変わる、オバマが変える」
    第1章「オバマのベルリン演説・抄訳 世界市民の連帯」
    第2章「オバマの欧州戦略 ヨーロッパに蔓延するオバマ熱」
    第3章「オバマの外交戦略 21世紀のオバマ・ドクトリン」
    第4章「オバマの軍事戦略 核とテロの脅威に対応する米国の新戦略」へ続く
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by ysbee-2 | 2008-07-24 20:02 | 2008年米国大統領選

「オバマ時代の開幕」アメリカが変わる、オバマが変える。

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   ||| ベルリン演説・オバマ時代の開幕 |||

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 覇権のためでなく人間の自由と尊厳、世界平和のための連帯を
 オバマがベルリン演説で証明した、世界の指導者としての資質


d0123476_18552829.gifベルリン。ブランデンブルグ門。勝利の広場。第二次大戦で連合軍がナチスドイツ軍から解放した国。1963年に初めてベルリンを訪れたケネディ大統領がドイツ復興を讃えた都市。1987年にレーガン大統領が、時のソ連ゴルバチョフ首相に向けて「この壁を壊して、東西統一への道を拓こう」と呼びかけた広場。

そのベルリンの勝利の女神像の下、かつては東西ベルリンの壁の起点だったブランデンブルグ門の前に広がる広場から、はるか遠くのブールバールのはずれまで、期待に胸をはずませ頬を紅潮させた数十万の群衆が埋め尽くし、時今や遅しと待っている。何を……誰を?
そして歓喜の声に応えて現れたのは、バラク・オバマ。 アメリカの、いや世界の未来をしょって立つであろう、ひとりのアメリカ人。まだ大統領にさえなっていないというのに、この巨大な群衆が彼に期待するものは何なのだろう。世界の安定? 平和? 繁栄?………
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世界史の1ページに残るであろう、この「ベルリン演説」でオバマが宣言した誓い。それは、すべての壁を崩して統一へ向かおう、という呼びかけだった。国境の壁を越え、人種の壁を越え、宗教の壁を越えて、「世界市民=Citizen of the world」としてスクラムを組み、我々が暮らしている世界の日常を脅かす、テロリストの攻撃や、全体主義の虐殺や、地球環境の破壊と闘おうではないか、という壮大な宣言だった。

この演説は、ブランデンブルグ門から大通りを埋め尽くした数十万人のベルリン市民が直接耳にしたばかりでなく、ライブで米国をはじめ世界中に中継された。演説内容は世界のメディアが報道するだろうから、次回からのエントリーでは「米国だけでなく、世界がなぜオバマに期待するのか」を的確に伝える欧米メディアの記事を厳選して、順次翻訳しお伝えしたい。
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今は昔、小学生の時代に、幸いにもJ・F・ケネディをテレビを介してだがこの目で見聞きして育った私だから、米国が素晴らしく輝いていた時代を生身で知っている。アポロ11号を月面着陸させた米国の宇宙開発が象徴するように、彼らの理想主義が単なるドグマではないことを目の当たりにした。大胆な夢を実行する勇気と、現実に即した臨機応変の実践力、そして何よりも明日を信じるポジティブなパワーを、世界が共有する時代に生きていた。その時代アメリカは、常に人類全体の夢を実現し、世界をより良き領域へと解放する行進の先頭に立つ、自由の旗手であった。

しかし63年11月のケネディ暗殺以降、アメリカは急激に陰りを増し、ベトナム戦争の泥沼に入り込んで、第二次大戦後の威光を徐々に失っていった。特に、2001年9/11以降のブッシュ政権の横暴な覇権主義は、米国が世界中から嫌われる事態を招き、各地でのテロリストの横行に逆に拍車をかける結果となった。このままでは、世界はあちこちに亀裂ができ、紛争から戦争へと拡大し、下手をすれば崩壊する。
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オバマの演説では、いつも壮大なビジョンが立ち現れる。つい昨日まで、世界は病んでいた。覇権主義の陰で拡大する貧富の差。全体主義の弾圧に脅かされる少数民族。無政府主義の無差別テロに曝される無防備な一般市民。そして崩壊へのサイクルを確実に歩む地球環境。われわれがこうした「人間のよりよき生活への脅威」と闘うには、個人が、社会が、国家が連帯するしかない。
「対立ではなく対話を、分裂抗争ではなく連帯を、戦争は覇権のためではなく平和のために。」
世界の融合と平和。こうした言葉が言葉のままに終わらず、個々の紛争の場所で具体的な会談や条約や政策となって、実現することを心から願う。

右とか左とか、共和党とか民主党とか、保守とか革新とか、そういった差異は、世界を飲み込もうとしている巨大資本の怪物と一般市民との対立に比べれば、乗り越えられる小さな差異だ。われわれは今、目に見えない不安を誰しも持っている。世界が恐怖政治の暗闇に向かうのではないか、といういやな予感に怯えている。しかしだからこそ、われわれひとりひとりが、目に見えないグローバルなゴリアテに立ち向かうダビデでなければならない。

そのためにも、今世界で何が起きているのか。誰の指令で誰が虐げられているのか。その窮状を救えるのは誰か。その問題を解決する手だてはあるのか。われわれは常に目覚めて真実を見極めなければいけない。主義主張で理論武装して脳細胞が死後硬直を起こす前に、まずはひとりの人間として、手垢にまみれない子供の目で世界を見つめ直すことが必要だ。
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ことの善し悪しはむしろ、子供の方が直感で正しい判断を示す。ヒラリー・クリントンがオバマを「ナイーブ」(世間知らず)と一瞥したのは、もしかしたら最高の評価かもしれない。過去の政治の不自由な法則に拘泥せず、議院政治に跋扈するロビイストの利権主義の悪弊を糾弾し、自身の判断で不可知の局面に対処する、新しい時代の新しい指導者。オバマにとって「naivity=純真さ」は世界市民の大統領としての最高の資質であるのかも知れない。

「アメリカが変わる……」とタイトルを付けたが、オバマなら「世界が変わる……」の方がふさわしいかも知れない。JFKとマーチン・ルーサー・キングの再来とは、オバマの人物像についてよく言われる表現だが、もしかしたら彼は、もっと大きな存在かも知れない。JFKは東西冷戦の、キング牧師は人種差別の壁を崩そうと努力したが、オバマならば、貧富の差の問題、持てる国と持たざる国の南北格差の問題を解決する方向に進んでいくだろう。

現在世界中で紛争や虐殺が繰り返される悲惨な戦場は、すべて武器と富を独占した権力が、無抵抗な貧しい市民を大量に簒奪していく「パワー・マシニズム」の機構が働いているからであり、国連までがその自動的な収奪の機構に組み込まれてしまった。民主主義の根本精神、世界中の人間の尊厳を守り、自由・博愛・平等の復権を標榜する指導者が、今ほど待たれている時代はない。だからこそ今、アメリカ国内だけでなく、ベルリンで、パリで、ロンドンで、オバマが待望されるのだろう。なぜなら、オバマが大統領に立候補した一番の理由は、そうした「権威主義による世界の暴力的分裂」を、今この時代に解決するためであるのだから。

【米国時間 2008年7月24日『米流時評』ysbee 記】
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»» 次号 特集『オバマドクトリン』
    序 章「オバマ時代の開幕 アメリカが変わる、オバマが変える」
    第1章「オバマのベルリン演説・抄訳 世界市民の連帯」
    第2章「オバマの欧州戦略 ヨーロッパに蔓延するオバマ熱」
    第3章「オバマの外交戦略 21世紀のオバマ・ドクトリン」
    第4章「オバマの軍事戦略 核とテロの脅威に対応する米国の新戦略」へ続く
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||| 『米流時評』テロ戦争関連特集 |||
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by ysbee-2 | 2008-07-24 06:48 | 2008年米国大統領選

バグダッドハネムーン・オバマ撤退案マリキと一致【外遊3日目】

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    ||| オバマとイラク、米軍撤退案で一致 |||

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オバマの研修旅行3日目: バグダッドでアルマリキ首相と会談
米軍イラク撤退: オバマ「16カ月以内」 イラク「2010年まで」


2008年7月21日 | ラリー・カプロウ/ニューズウィーク | 訳『米流時評』ysbee
イラク・バグダッド発 | バラク・オバマ上院議員は、バグダッドのグリーンゾーン(米軍管轄の安全地帯)でイラク政府から国賓級の歓待を受けた。
大統領選の民主党候補オバマ氏は、欧州中東視察旅行の3日目の旅程として月曜朝バグダッドに到着したが、イラク政府の閣僚が一堂に会した首相官邸の大理石貼りの広間で、ヌリ・アルマリキ首相と一対一で対談した。その間、同行のふたりの上院議員、チャック・ヘーゲル共和党議員とジャック・リード民主党議員は、広間の反対側で首相の側近と対話を交わした。
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今回の歴訪ですでにPresidential status=大統領の資質を備えた存在として各国首脳に受け入れられたオバマ候補

Backing for Barack: Maliki's Bold Step
Obama's troop-cut policy gets support from the Iraqi government
Larry Kaplow / Lennox Samuels  | Newsweek — Web Exclusive | Translation by ysbee
BAGHDAD, Iraq — Sen. Barack Obama got a red-carpet greeting in the Green Zone. The Democratic presidential contender, who was in Baghdad Monday, was seated one-on-one with Iraqi Prime Minister Nuri al-Maliki at the end of his marble-lined salon, while Obama's senate colleagues sat at the side with the aides.

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JULY 22, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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   N E W S W E E K | W E B E X C L U S I V E

オバマのバグダッド訪問・米兵撤退時期でアルマリキ首相と合意
米国時間2008年7月21日午後1時12分 | ラリー・カプロウ/ニューズウィーク | 訳『米流時評』ysbee

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1. Iraq put its own timetable
文字数制限のため英文省略オバマ案と一致したイラク側の撤退スケジュール
しかしイラク側の歓待ぶりを示す最たるものは、オバマほか米議員視察団一行が武装したSUVを連ねてバグダッド空港からグリーンゾーンまで直行し、車内から降りた時点で始まった。内閣付きのアリ・アルダバグ広報官から詰めかけた記者団に公表されたのは「イラク政府は、イラク国内の駐留米軍が2010年末までに撤退することを望んでいる」という一大ニュースだった。
ただし、ある程度の軍事顧問と教練の指導者を残してであり、厳密に言えば決定ではなく少なくとも公けの席で公表された参考意見に過ぎないのだが、それでもこれは「イラク側から初めて撤退のスケジュールが公式に提案された」と言う意味で、まさに画期的である。そのタイミングは、オバマが従来主張していた16カ月以内、2010年半ばまでという撤退案と、図らずも時期的に符合するものであった。
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前日のアフガニスタンからイラクのバグダッドへ。戦線の厳しい国を優先したのも、現実に即したオバマ戦術か

2. One-on-one dialogue between al-Maliki

文字数制限のため英文省略
マリキ首相との間で一対一の対談
ブッシュ政権はイラクからの撤退時期のめどを確定することに反対してきたが、それはつい最近までのことで、ブッシュ政権はついに先週金曜、現地の状況次第では撤退の「時間的水平線=time horizon」が議案にのぼることもあり得ると認めた。
一方マリキ首相の側近は、オバマ候補とマリキ首相の間で米軍イラク撤退の時期について対話が交わされたか、という記者団の質問に対しては確答を避けた。この会談に同席したのは、イラク政府閣僚と、米国側からはライアン・クロッカー駐イラク米国大使、国務省のイラク担当官デーヴィッド・サッターフィールド、そしてオバマ議員と行程をともにする視察団のチャック・ヘーゲル上院議員(共和)、ジャック・リード上院議員(民主)である。
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バグダッドの米軍基地飛行場で空軍の兵士とペトラエアス司令官(前列左から3人目)と記念撮影

3. Iraq's considerable timeline, 2010

But the 2010 timeline seemed to catch embassy staff off guard later as they called back to verify the comment when NEWSWEEK requested an American response. They could be expected to be a little frustrated. Maliki's office had spent much of the weekend trying to clarify his stand on troop withdrawals after a German magazine reported that he endorsed Obama's timeframe — an apparent break with President George W. Bush, who has been a staunch Maliki supporter.
イラク側からの妥当な撤退時期:2010年
しかし、ニューズウィークがこの件に関する米国視察団側の回答を米国大使館のスタッフから聴きだそうとしたところ、図らずも「2010年撤退」というタイムラインが(イラク側から)示唆されたことが明らかになった。
実は今回のオバマ議員との会談に臨むにあたって、マリキ首相はドイツ誌『シュピーゲル』のインタビューに応えて、オバマ氏の提案する時間的めどを支持すると公表していた。この意見は、マリキ首相を終止支持してきたジョージ・W・ブッシュ大統領の政策とは、明らかに一線を画するものである。(このオバマ案支持の意見が米国メディアでも大きな話題になったせいもあって)マリキ首相の秘書室では、この雑誌記事の報道が「マリキの独断」(もしくは現行の共和党大統領から次期有力と見られる民主党候補への寝返り)とホワイトハウス側に受け止められて摩擦が発生する事態を解消するために、先週末いっぱい躍起になって否定していた。
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マリキ首相は中東の政治家にしては心情を直接顔に出す方 ブッシュと一緒に映った写真ではすべて仏頂面だった

4. Iraq's security and withdraw in inverse

文字数制限のため英文省略
イラクの自衛確立と米軍撤退との相関性
マリキ首相をバックアップするシーア派ムスリムの圧力団体からは、外部からの影響を排除してイラクが主権国家としての確固とした地位を確立するためには、駐留米軍の撤退計画をイラク側から切り出す提案は非常に意義がある決断と、支持を増してきている。
しかしながらマリキ首相は、当分は米国に頼らざるを得ないという、イラクの現状もまた熟知している。今年に入ってからでも3月に南部の主要都市バスラで、英軍が撤退した直後に現地のシーア派叛徒とイラク自衛軍との間に激しい抗争が起きたが、そのときにも米軍が救援に入ってある程度の鎮静をみた。
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南部バスラの市内をパトロールする英軍兵 昨年9月の写真

5. Maliki, 'Very constructive discussion'

文字数制限のため英文省略
米軍撤退時期に関する初のイラクビジョン
マリキ首相はオバマのイラク訪問に関して取材したドイツ誌『シュピーゲル』のインタビューで、米国の次期大統領に就任後のオバマに期待すると述べたため、世界的なニュースになった件に関しては(共和党政権であるブッシュのホワイトハウスからクレームがあったため)話題にするのを避けた。しかしながら首相の広報官は、現状から鑑みて充分考えうるイラク側のビジョンとしての米軍撤退時期を、2010年に設定する希望的観測を公にした。
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米軍から教練を受けた警察学校の卒業式 イラク治安要員の兵士と警察がテロ襲撃では真っ先に狙われる

6. 'Very constructive discussion' with Maliki

文字数制限のため英文省略
マリキ首相との「きわめて建設的な話し合い」
いずれにしろ、マリキ首相との1時間以上にわたる会談を終えて出てきたオバマ議員は「非常に建設的な議論だった」と感想を述べた。その時点でオバマ氏は、マリキ首相との会談の成果についてはそれ以上のコメントをする時間的余裕はなかったが、その夜予定されているCBSのインタビュー番組で表明される予定である。このインタビューは、今週の中東欧州歴訪の旅程でもイラクの日程の中では多分唯一の機会として、メディアに直接公開される掘り下げた内容になるものと期待されている。
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グリーンゾーンのマリキ首相官邸に到着したオバマ議員。彼の笑顔はよく「contagious=伝染する」と表現されるがアフガニスタンでもイラクでも米国内の遊説と同じく、カリスマ性で周囲を魅了する「オバマ・マジック」が起きた。

7. Enthusiastic welcome by President Talabani

The entourage zipped away from Maliki's ceremonial residential palace — he lives in a more modest home next door — in a convoy of dark SUV's. Exiting the Green Zone, they made the five-minute trip to the palace of Iraqi President Jalal Talabani. Obama greeted a waiting Talabani, a pivotal leader in his mid-70s who has taken two recent trips for medical care in the United States, saying, "So glad to see you. I hope you are well." That meeting took place on the banks of the Tigris River in a home that Iraqis say was used by Saddam Hussein's son, Uday.
イラン外交に積極的なタラバニ大統領も大歓迎
オバマ議員一行は、マリキ首相との会談を終えるとすぐに豪奢な首相官邸を離れ(もっとも首相はその隣の標準的な家屋で起居しているが)、次の会談場所であるイラクのジャララ・タラバニ大統領の官邸までの5分の道のりを直行した。(イランとの絆を持ち)イラクの政策方針の鍵を握る70代半ばのタラバニ氏は、最近高度な治療を受けるために米国本土に2度ほど滞在したばかりだが、官邸入口でオバマ議員を歓迎の言葉で暖かく迎え入れた。「お目にかかれて大変うれしい。旅行が首尾よく行くよう望みます。」タラバニ大統領との会談は、バグダッド市内中央を流れるチグリス川に沿って建つ、以前にはサダム・フセインの長男ウデイが住んでいた豪壮な宮殿で行われた。
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イラクには首相と大統領の二人の元首がいる。マリキ首相はシーア派だが、タラバニ大統領はクルド系スンニ派。

8. Eager to establish his foreign policy gravitas

文字数制限のため英文省略
真摯な外交政策の確立をゴールに
今回のイラク訪問は、米軍のイラク侵略には当初から反対を唱えてきた代表者ではあっても、大統領候補としての外交政策で確固とした立場を築きたいオバマ候補にとっては、めまぐるしいスケジュールの戦場ツアーだった。彼が常日頃テロ戦争で最優先すべき戦場を主張しているアフガニスタンで、前日日曜のスケジュールをこなしたあと、月曜の朝イラク南部の都市バスラに降りたったが、3月にシーア派ゲリラから奪回したこの町では、現在は米軍指導のイラク政府自衛軍が治安管理にあたっている。
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左から軍人出身超党派でブッシュ政権には批判的な共和党のチャック・ヘーゲル上院議員(生粋のサムライ)イラク統合軍の総司令官デービッド・ペトラエアス、バラク・オバマ上院議員、「バグダッドのロレンス」と異名を取る外交のキレ者 ライアン・クロッカー駐イラク米国大使、地に足のついた政策提案をする民主党のジャック・リード上院議員

9. Meet the ambassador Crocker, Gen. Petraeus

In addition to the meetings with Iraqi luminaries, he was expected to meet with Crocker, U.S. troops and Gen. David Petraeus, who gave Obama a helicopter tour of the city. During Petraeus's term as commanding general, he has frequently led reporters on helicopter flights intent on showing the normal life activities — like soccer games and rush-hour traffic — that have increased as violence as dropped to its lowest levels in four years.
クロッカー大使とペトラエアス司令官から現況説明
イラク閣僚の首脳陣との会談に加えて、オバマ議員はイラク駐在米国大使のライアン・クロッカー、イラク駐留米軍のデーヴィッド・ペトラエアス総司令官とも会って、現況報告をうけることになっている。ペトラエアス司令官は、この朝バグダッド市内を空から一巡する視察ツアーで、オバマ氏と一緒にヘリに同乗した。イラク戦線の総司令官に在職中、ペトラエアス将軍はしばしばイラクを訪れた米国要人や記者団をヘリに乗せて、バグダッド市民の日常生活、サッカーやラッシュアワーの交通などを、上空から視察体験させてきた。特に最近ではここ4年間で襲撃件数が急激に減少したため、視察の回数も増えている。
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空港からグリーンゾーンまで空軍ヘリで飛行中にペトラエアス司令官からブリーフィングを受けるオバマ議員

10. Making Iraqi's new preferences

Obama has said that, if elected, he will listen to Petraeus and other commanders about the pace for withdrawing troops. Republican opponent John McCain, who backed Petraeus's surge plan, says withdrawals should be tied to the growing capabilities of the Iraqi government and improved security—a position echoed by Iraqi leaders until recently. But now it seems the Iraqis are making their new preferences known.
イラク政府による国家の初期設定
オバマ候補は以前予備選の遊説中に、米軍撤退のペースについてはペトラエアス司令官をはじめとする現場の指揮官の意見に耳を傾けると言っていた。共和党の対立候補ジョン・マケイン上院議員は、パトラエアス司令官が昨年2月に提案したサージ増兵案を推進した議員のひとりだが、撤退案はイラク政府が社会を管理できるようになり治安が向上する時期と結びつけて設定するべきと主張していた。この立場は、つい最近まではイラク政府首脳部の主張と呼応していた。しかし今やイラク政府自身が、国家としての新しい初期設定を創りつつあるようにみえる。 [了]

【米国時間 2008年7月22日 『米流時評』ysbee 訳】
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バグダッドの路地裏にDATSUNが…… 一昨年秋、強硬な反政府ゲリラ活動をするスンニ派の拠点だったアンバー・プロバンスで、部族長老と画期的な和平交渉を持って以来のナショナリスト的社会変化「アンバー・アウェイクニング」が起き、外人部隊のアルカイダ・イラク戦線が閉め出され、西部での襲撃件数は著しく低下した。これは昨春以来の「サージ=増兵」による効果というよりも、それ以前のクロッカー大使とペトラエアス司令官の「ローカルに浸透して敵を味方に組み込む諜報活動的ドミノ方式が功を奏した結果」とイラク専門の評論家は評価している。

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    序 章「オバマ時代の開幕 アメリカが変わる、オバマが変える」
    第1章「オバマのベルリン演説・抄訳 世界市民の連帯」
    第2章「オバマの欧州戦略 ヨーロッパに蔓延するオバマ熱」
    第3章「オバマの外交戦略 21世紀のオバマ・ドクトリン」
    第4章「オバマの軍事戦略 核とテロの脅威に対応する米国の新戦略」へ続く
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by ysbee-2 | 2008-07-22 10:24 | 2008年米国大統領選

カブールで朝食を・オバマ視察旅行2日目

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    ||| オバマのアフガン共闘宣言 |||

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オバマの研修旅行2日目:カルザイと会談後、アフガン戦線共闘宣言
巨額の軍事援助を反故にタリバン側と妥協したパキスタン政府を批判


米国時間 2008年7月20日 | AP 通信・アフガン支局発 |  訳『米流時評』ysbee
アフガニスタン・カブール発 |米国大統領選の民主党候補バラク・オバマ上院議員は、現地時間で20日日曜、海外歴訪最初の訪問地アフガニスタンの首都カブールで、カルザイ大統領を始めとするアフガン政権と会談した。オバマ候補はその席で、テロ戦争の本来の目的を遂行するために(イラク戦線ではなく)アフガン戦線に一刻も早く(軍事物資両面での)米国からの支援を送りたいと、親米派のカルザイ大統領に表明したと、会談に同席したアフガン高官の消息筋は伝えている。

Obama Pledges Steadfast Aid to Afghanistan
Day 2: Presidential hopeful meets with troops, Karzai in Kabul

JULY 20, 2008, 2:40 p.m. | Associated Press — AFGHANISTAN | Translation by ysbee
KABUL, Afghanistan — Democratic presidential candidate Barack Obama pledged steadfast aid to Afghanistan in talks Sunday with its Western-backed leader and vowed to pursue the war on terror "with vigor" if elected, an Afghan official said.

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JULY 20, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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A S S O C I A T E D P R E S S | A F G H A N I S T A N

オバマの研修旅行2日目:カルザイと会談後、アフガン戦線共闘宣言
米国時間 2008年7月20日午後2時40分 | AP 通信・アフガン支局発 | 訳『米流時評』ysbee

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1. Meet with Karzai in Kabul
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2日目:カブールでカルザイと会談
一般にはイリノイ州出身のオバマ候補の外交経験を補足するためと解釈されている、今回の3人の上院議員の海外視察団は、旅程2日目の目的地であるアフガニスタンの首都カブールでハミド・カルザイ大統領官邸を訪問。オバマ氏は、2001年のアフガン侵攻によってタリバン政権が崩壊して以来、一旦はテログループの活動が鎮静したかに思われたが、ここ数年はまた勢力を挽回してアフガンの治安が一向に向上しない現状に対して、オバマ候補は過去にカルザイ政権の不徹底を批判したこともあった。
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3日カブールで、タリバン政権以前のアフガン王政時代に権勢を誇った軍司令官の葬儀に参列するカルザイ大統領

2. Salute to the U.S. troops overseas

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アフガン駐留の米兵を激励
オバマ候補はカルザイ大統領との会見後、正式の記者会見は行なわなかったが、記者団には声明書を手渡した。その中でオバマ氏は、彼のアフガン訪問の主な目的は現地駐留の米軍慰問であると述べ、日夜現地でテロ掃討に従事する米兵の卓越した奉仕精神に感謝の意を表し、米国が彼らを誇りに思っている事実を直接伝えたいためと語っている。オバマ氏はまた、視察団の一行はアフガン政府の指導者や軍事・外交のトップと、タリバンやアルカイダを掃討するために必要な、適正な戦略と軍事援助について話し合ったことを明らかにした。
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給油で立ち寄ったカタールの米軍キャンプ/最初の目的地カブールのキャンプ・エジャースで駐留米兵を慰問

3. Joint statement by 3 senators delegation

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上院議員視察団のアフガン共同声明
視察団の3人の上院議員、イリノイ州選出バラク・オバマ議員(民主)、ネブラスカ州選出チャック・ヘーゲル議員(共和)、ロード・アイランド州選出ジャック・リード議員(民主)は、今回のアフガン政府指導者との会談の後、次のような共同声明を発表した。
「アフガニスタン政府へ送る我々視察団からのメーッセージは以下の通りです:アフガニスタンに関して、我々はあらゆる面で現在以上になるよう要望する。米軍とNATO軍からは、今まで以上の軍事的援助を。また、アフガニスタン国民の生活水準が向上するよう、アフガン政府に対しては現在以上の政策を鋭意実行されるよう望む。」
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19日アフガニスタンで最初のジャララバードでの会談では、アフガン南部の地元の州知事らから現地の窮状を聴取

4. 'Urgent acts against threat of Taliban, al-Qaida'

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テログループの脅威に緊急対処
「われわれ(米国とアフガニスタン両国)は、以上の案件を早急に行動に移す必要がある。なぜなら、タリバンとアルカイダによる攻撃の脅威は日に日に増しており、政策は直ちに実行に移さねばならない。この政策には確固とした決断と忍耐が必要だ。なぜなら、この目的が完遂されるまではある程度の年月を要するからである。しかしながら、この軍事政策が正しい戦略と軍備で裏打ちされるならば、使命は達成できるだろう。」
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今回の外遊は上院議員の視察旅行団の一員としてだが、副大統領候補のひとりに挙げられる共和党チャック・ヘーゲル議員(左から二人目)民主党ジャック・リード議員(右から二人目)も参加。両議員とも軍事に強い超党派議員。

5. 'Commitment to support Afghanistan'

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「アフガン支援とタリバン討伐完遂を約束」
アフガニスタンのカルザイ政権は、オバマのメッセージをポジティブに受け取っている。大統領スポークスマン、フマユン・ハミザダ氏は、カルザイ大統領の意向を記者団に次のように公表した。
「オバマ議員はきっと、テロリズムと闘う戦争を強力に推進してアフガニスタンを支援していくことを、本気で継続していってくれるでしょう。民主党も共和党も、どちらもアフガニスタンの味方です。大統領選でどちらの党の候補が勝つにしても、アフガニスタンは米国のきわめて頼りになる同志であることに変わりありません。」
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米・NATO軍に協力したというだけの理由で、タリバンによって公開の斬首刑にされた辺境自治区の村民。生命保険も何の保証制度もないこの国で唯一残された手段……犠牲者の父親に見舞金を直接手渡すカルザイ大統領

6. Afghanistan a centerpiece of his strategy

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ア・パ国境地帯がオバマのテロ戦争戦略の焦点
オバマ氏はまた、テロの脅威に対処するために彼が提案した新しい米国戦略の焦点はアフガニスタンにあり、この地域での成否がテロ戦争の成功を左右する鍵を握ると明白にした。イリノイ出身の46才の上院議員は、タリバンとアルカイダ系列の軍閥が復活しているアフガニスタンとパキスタンが国境を接する地帯には、これまで以上の軍隊と今以上の政策上の留意が必要であると述べた。
この主張は、上院議員に選出される以前からオバマ氏が反対し続けてきた、イラク戦争に対する政策とはまったく逆の立場をとる意見であり、イラク増兵に拘泥しイラン攻撃を示唆する共和党のジョン・マケイン候補とも、中東と中央アジアという戦略の焦点の相違で、まったく対照的な立場をとっている。
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タリバンシンパの辺境部族と和平交渉を結んだパキスタンのパシュタン部族自治区はイスラム過激派ゲリラの別天地。「ジハディスタン」「タリバニスタン」とも別称されるこの国境地帯から、アフガニスタンへフリーパスで流入するジハディスト(イスラム聖戦の戦士)があとを絶たない。
『米流時評』テロ戦争関連記事シリーズ: 「グローバルウォー」「テロとスパイ・陰謀」
「アルカイダ 2.0・核のテロ」「アフガン・タリバンの復活」「パキスタン戒厳令の季節」

7. Urging to send more troops immediately

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2連隊増強して戦局の危機に対応
20日日曜に米国のネットワークで放映されたインタビューで、オバマ氏は当地の状況は治安崩壊の一歩手前であり、それを防止する緊急措置が必要であると説く。その理由として、米国が今まで以上の兵力を派遣するために必要な政策の議案提出や決議の経過を待てないほど、事態は危機に逼迫しているからだと説明した。イラクの兵力増強のために派兵された兵力が、一応の治安をみて撤退へと方向転換する時期にさしかかりつつある現在、オバマ氏は同様の効果を生み出すためにも、急遽2連隊をアフガンへ差し向けるべきだと主張した。
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米軍のアフガン戦線はNATO軍ISAFの掃討作戦に2万1千人、ANAアフガン自衛軍と混成の治安部隊に1万5千人

8. Number of attacks increased 40%

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今年に入ってから4割も激増したテロ攻撃
ペンタゴン高官の情報では、アフガニスタン東部の米軍兵力がもっとも多く配備されている地域では、昨年同時期と比較して、今年に入ってからだけでもタリバン側の攻撃件数が40%も激増しているという。イラク駐留軍の最高司令官デービッド・ペトラエアス将軍が、19日土曜AP通信の記者に語ったところによると、イラク駐留米軍の集中的ゲリラ掃討作戦の結果、イラクで活動していたアルカイダ(イラク・アルカイダ戦線)が、このテロリストグループ本来の生まれ故郷であるアフガニスタンへと撤退して当地で攻撃を展開したため、ここ2か月というもの、アフガン戦線での米軍の戦死者がイラクでの数を上回る結果を招いたと、米軍では分析している。
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一昨年来タリバンやアルカイダ第2世代の台頭が著しいア・パ国境の辺境自治区はゲリラが跋扈して無政府状態に近い

9. Weariness with efforts by Pakistan

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テロ戦争でのパキスタン側の甘さを懸念
オバマ氏はまた、この国境地帯でテロリストを掃討するためには、アフガニスタンの隣国パキスタンがとる対応策を、大いに懸念している。パキスタン軍部の不徹底に対する不満は、「パキスタン政府軍の諜報部門がタリバンの軍事行動を陰で支援していると非難するカルザイ大統領と、軌を一にする見方かも知れない。もっとも、パキスタン側ではこうした非難を否定してはいるが。しかしながらオバマ氏はまた、過去のある時点ではカルザイ大統領とその政権に対しても、「塹壕から出て闘う努力をせず、国家の統制もとれないため、議会と警察の組織確立にはほど遠い」と厳しい評価を下していた。
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パキスタンの新政権樹立以来初めて、今月上旬訪米してライス国務長官と会見したクレシ外相。しかし新政権がタリバンシンパ辺境長老や軍閥と結んだ和平条約が仇となり、中央政府の取締りが弱体となった国境を越えてタリバン戦士がアフガニスタンへ大量流入。連日襲撃・テロ事件が激増している。にもかかわらずクレシ外相は「タリバン対策は国内問題だから口出しするな」と米国側に釘を刺した。その発言が傲慢と解釈されブッシュ政権の逆鱗にふれる結果に。

10. U.S. force shift from Iraq to Afghan

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イラクからアフガンへの戦力シフト
オバマ氏は「米軍撤退によって、米軍のかかわるイラク戦争は終結しよう」という論陣を張る第一人者であるが、撤退期間として就任してから16か月以内に全軍撤退をめどとし、毎月1〜2連隊ずつ引き上げる設定を提案している。しかし、その一方では「アフガン戦線への米軍は増強」と、テロ戦争の本来の戦場で徹底的に闘うことを主張する。オバマ氏の具体的提案では、アフガニスタンへ2連隊、兵力にして7千人増強をうたっている。
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シルクロードの中継拠点として古来栄えたアフガン南部の都市カンダハールや首都のカブールも、20世紀来主な戦闘だけでも、80年代のソ連のアフガン侵攻をはじめ、タリバンの征服、米軍主導テロ戦争のアフガン侵攻と、数十年にわたる数回の戦乱で荒廃したまま。写真は昔から中央政府に従わない自立と反抗精神で名高い、パシュタンをはじめとする辺境民族の軍閥が割拠しているカイバー峠付近の村落

11. Obama one step ahead of nation

文字数制限のため英文省略
米国の方向転換に先行したオバマの指針
一方マケイン候補は、ことあるごとに「オバマ議員はイラクやアフガンには大した時間をとっていない未経験者である」と批判していた。またイラク戦争に固執しイラン攻撃を示唆する発言もたびたび漏らしていたが、今週になってから「打ち続く戦争で疲弊したこの国アフガニスタンに対して現在以上の兵力を増強するべき」という、旧来からのオバマ氏と同じ方針に急遽変更した声明を出した。
オバマ氏は「イラク撤退・アフガン重視」の軍事戦略を、選挙戦よりもはるか以前の2003年から主張していたが、図らずも米国の軍事方針を決定するペンタゴンから、先週ついにオバマの主張と同一路線の方向転換が発表された。そして、最終的にマケイン候補からも同様の声明が出されたのは、ペンタゴンが方針変更を発表してから数日経ったあとであった。 [了]

【米国時間 2008年7月20日 『米流時評』ysbee 訳】
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5・6月と2か月連続で戦死者がイラク戦線を上回ったアフガン戦線の危機に、ペンタゴンも蒼白。9/11以来数百億ドルをテロ戦争で共闘する軍事援助金として投下してきた米国としては、パキスタン新政権のテロリストに甘い政策転換で飼い犬に手を咬まれた状況。上述のクレシ外相の「ほっといてんか」宣言の直後、ペンタゴンではパキスタンを切り捨て、隣国アフガニスタンにテコ入れする方針へとテロ戦争戦略の大転換をした。

»» 次号 特集『オバマドクトリン』
    第1章「オバマの外交戦略 アメリカが変わる、オバマが変える」
    第2章「オバマの軍事戦略 核とテロの脅威に対応する米国の新戦略」へ続く
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by ysbee-2 | 2008-07-20 10:12 | 2008年米国大統領選

速報!オバマの大統領研修旅行・第一歩はアフガニスタン

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  ||| オバマの研修旅行・アフガニスタン |||

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オバマ候補、アフガニスタン、イラク、中東ヨーロッパを視察旅行
戦局熾烈をきわめるアフガン戦線のカブールから第一歩をスタート


米国時間 2008年7月19日 | AP 通信・臨時ニュース |  訳『米流時評』ysbee
アフガニスタン・カブール発 |米大統領選の民主党候補バラク・オバマ上院議員は、選挙運動の一環でもある戦場の米軍基地訪問の第一歩として、19日日曜アフガニスタンに到着したとオバマ選挙事務所のスポークスマンから発表があった。大統領選の全国投票を4カ月後に控えた今回の旅行では、オバマ氏の最初の訪問地にはアフガニスタンが選ばれたが、その次のステップは政治的に複雑な背景をもつイラクを訪問する予定である。オバマ氏は、外交団の一員であるイリノイ州選出の上院議員として、過去にすでに一度イラクを訪問している。
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カブールのNATO駐屯基地ゲートを護るNATO ISAF軍の英国陸軍兵

Obama Lands in Afghanistan to Tour War Zone
Campaign trip to include Iraq, Mideast and European countries
JULY 19, 2008 | Associated Press — NEWSWEEK | Translation by ysbee
KABUL, Afghanistan — Democratic presidential contender Barack Obama arrived in Afghanistan on Saturday, the first stop on a campaign-season tour of war zones, a spokesman said. Less than four months before the general election, Obama's first visit to Afghanistan, with a subsequent stop in Iraq, was rich with political implications, although the Illinois senator flew as part of an official congressional delegation.

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JULY 19, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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  A S S O C I A T E D P R E S S | B R E A K I N G

オバマ候補、アフガニスタン、イラク、中東ヨーロッパを視察旅行
米国時間 2008年7月19日 | AP 通信・臨時ニュース |  訳『米流時評』ysbee

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1. Beating down the criticism
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戦地体験のなさに対する批判への回答
オバマ氏は、イリノイ州選出の上院議員の立場で外交団の一員として過去にすでに一度イラクを訪問している。大統領選のライバル候補である共和党のマケイン候補は、イラクやアフニスタガンの戦地、中東や中央・南アジアの問題を対処するには、オバマ候補はまだ日が浅いと批判していた。またRNC・全米共和党委員会では、オバマ氏の最初のイラク訪問からすでに900日以上経過している事実をとりあげてもいた。オバマ陣営のスポークスマン、ロバート・ギブ氏から記者団に発表された内容では、オバマ氏は19日朝、アフガニスタンの首都カブールに到着したと伝えている。
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イラク戦争継続に固執してアフガン戦線を軽視していたジョン・マケイン候補は、オバマが2連隊アフガン派兵を提案した2日後に、3連隊必要と急遽主張を変更し「Flip-flopper=変節者」と呼ばれる

2. To grab the situation of the war zone

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米軍の戦況を実地把握するための訪問
大統領選の対立候補、共和党のジョン・マケイン上院議員は、オバマ候補は戦地視察の経験が不足していると批判していた。オバマ氏は、この後の視察先としてイラクを回ることも予定している。オバマ陣営の選挙キャンペーンのスポークスマン、ロバート・ギブズ氏の発表では、オバマ候補は19日正午にカブールに到着したと伝えている。ワシントンからカブールまでの空路、彼は最初に給油地のクウェートへ着陸したが、当地駐屯の米軍兵士たちも訪問している。
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アフガニスタンのカルザイ首相とは頻繁に会議を持たねばならない米軍アフガン駐屯部隊のマッキャナン司令官

3. To get a sense both in Afghan, Iraq

Obama advocates ending the U.S. combat role in Iraq by withdrawing troops at the rate of one to two combat brigades a month. But he supports increasing the military commitment to Afghanistan, where the Taliban has been resurgent and Osama bin laden is believed to be hiding. On his trip, Obama intends to meet with Hamid Karzai, the Afghan president. He recently chided Karzai and his government, saying it had "not gotten out of the bunker" and helped to organize the country or its political and security institutions.
戦地の生の声を聴くため
アフガン政府外務省のサルタン・アハマド・バヒーン広報官は、オバマ上院議員がアフガニスタンに滞在中にハミド・カルザイ大統領と会見する予定であることを認めた。18日夕刻アンドリュース空軍基地から出発する際に、彼に随行するふたりの記者にオバマ氏は次のように語った。
「戦地での現状がどうなのかこの目で確かめたいと思う。ご承知のように、アフガニスタンとイラクの両方の戦線で、米軍の司令官たちに耳を傾けて現場の感覚を掴みたい。なによりもまず、いったい彼らの最大の要望が何であるかを理解するためにも。それから、戦地で果敢に闘っている我が国の兵士たちに、感謝の気持ちを伝えたいと思っている。」
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先月カブールでの閲兵式の最中にテロリストのカルザイ暗殺未遂事件があった 写真は爆発音で駆け出す兵士

4. Meeting with al-Maliki as a senator

Also on his itinerary is a meeting with Nouri al-Maliki, the Iraqi leader. On the campaign trail, Obama has said one benefit of withdrawing U.S. troops is that it would pressure al-Maliki to shore up his government as well. Nonetheless, he said he did not plan to reiterate those messages in person. "I'm more interested in listening than doing a lot of talking, and I think it's very important to recognize that I'm going over there as a U.S. senator," he said. "We have one president at a time."
上院議員としてアルマリキ首相と会見
オバマ氏の訪問予定には、イラクのヌーリ・アルマリキ首相との会談も組み込まれている。随分前になるが、オバマ候補は大統領選の選挙運動で遊説中にも、イラクからの「米軍撤退表明の効果の一つは、アル・マリキ首相以下イラク政府首脳部が撤退のプレッシャーを感じて、イラクの自衛力強化を促進するだろう」というものだった。さはさりながら、彼はマリキ首相に面と向かってこうした圧力をかけるような意見は出さない、という個人的立場を次のように強調した。
「私は一方的に意見を押しつけるよりも、相手の話を聴く方にずっと興味があります。私が当地へ出向くのは米国の一上院議員としてであって、その点を強調しておきたい。アメリカには一度にひとりの大統領がいればいいですから。」
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「すべては石油のため」と現在では解釈されているイラク戦争 昨年春以来のサージ=増兵は効果があったか?

5. Sending 2 brigades to Afghanistan

In a speech this week, Obama said the war in Iraq was a distraction, unlike the fighting in Afghanistan. "This is a war that we have to win," he said. "I will send at least two additional combat brigades to Afghanistan, and use this commitment to seek greater contributions — with fewer restrictions — from NATO allies. "I will focus on training Afghan security forces and supporting an Afghan judiciary, with more resources and incentives for American officers who perform these missions."
アフガニスタンへあと2連隊派兵を提案
今週発表した声明の中で、オバマ候補は米国のテロ戦争について次のように述べている。
「イラク戦争でわれわれはつまずいた。しかし、アフガニスタンはちがう。アフガン戦線では勝たねばならない。さらにはNATO諸国も、この地域に対してより高度の貢献を果たすという覚悟を(従来のように軍事面の援助だけでなく、社会制度確立、インフラ整備や教育などの面でも)規制を緩和して協力してほしい。(もし私が大統領になったら)安定化のために、アフガン自衛軍の訓練と司法制度のバックアップに焦点をおきたい。米国政府の関係者がこうした使命を遂行するためには、今以上の人員派遣と援助資金が必要である。」
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タリバンシンパの辺境部族と和平交渉を結んだパキスタンのパシュタン部族自治区はイスラム過激派ゲリラの別天地。「ジハディスタン」「タリバニスタン」とも別称されるこの国境地帯から、アフガニスタンへフリーパスで流入するジハディスト(イスラム聖戦の戦士)があとを絶たない。米国がテロリストグループと認定しているこうしたタリバン側の叛徒が、現在はアフガニスタン・パキスタン両国の政府軍や米・NATO軍を圧倒して、無政府状態に近い。

6. Obama's shift to the central

By contrast, his opposition to the war in Iraq — and call for an end to the U.S. combat role — helped him overcome his rivals in the battle for the Democratic presidential nomination. Lately, his efforts to explain how he will use what he learns from U.S. commanders to refine his proposals have brought charges from Republicans and complaints from Democratic liberals that he seems to be shifting his Iraq policy toward the political center. But Obama maintains his basic goal of ending the U.S. combat role soon remains unchanged and that he's always said the U.S. withdrawal must be done carefully.
オバマの保守化を危ぶむ民主党リベラル
翻訳中
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「イラクからアフガンへの戦線シフト」という旧来のオバマの持論とペンタゴンが今週発表した政策は、結果的に
図らずも一致した 国務総省で戦略変更を発表するミューレン総司令官


7. More stops in Mideast, Europe

Obama also arranged to visit Jordan, Israel, Germany, France and England, traveling aboard a jet chartered by his presidential campaign, before his return to the United States. The weeklong trip marks his only foreign excursion as a presidential candidate; McCain has visited Canada, Colombia and Mexico, in part to highlight Obama's opposition to trade deals with those allies.
ヨルダン、イスラエル、英独仏にも立寄り
翻訳中
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核保有問題でブッシュはイランを悪の枢軸国と決めつけ6年間アフマディネジャド大統領と対立してきた。その間米国は世界の、特に中東アラブ諸国の嫌われ者になってしまったが、オバマが目指すのは軍事侵略ではなく直接対話外交。イランに対してもまず話を聴こうという姿勢だったが、今週同じ体勢を国務省のバーンズ次官がジュネーブで取る。

8. Started from Andrews AFB

Obama began his trip with as much secrecy as a presumed presidential nominee can muster. The senator took an unmarked, corporate Gulfstream-III jet, much smaller than his normal campaign plane, from Chicago to Washington. He was joined by his Secret Service detail, spokeswoman Linda Douglass and two reporters. Obama deplaned at Reagan National Airport in Washington, took one question apiece from the reporters, and then his motorcade departed for a hasty ride to Andrews Air Force Base about 10 miles away in Maryland.
アンドリュース米空軍基地から出発
翻訳中
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連日の遊説でどんなに疲れていても、荷物は自分で持つ……お坊ちゃまクン育ち三代目のブッシュやマケインでは考えられない日常行動。アメリカの庶民は、こんなどうでもいいようだけれど本質が出てるところもしっかり見てます。

9. Hagel, Reed accompanied

Upon his arrival, Obama was greeted by a group of Air Force personnel at the bottom of stairs leading to the military Boeing 737 transporting his congressional delegation. Obama's traveling companions, Sens. Chuck Hagel, R-Neb., and Jack Reed, R.I., were not visible to the reporters, but Douglass confirmed they were already on board the aircraft. Both senators, each a veteran, have been mentioned as potential Obama vice presidential running mates, but Reed has said he's not interested in the job.
ヘーゲル、リード両議員が随行
翻訳中

10. Receiving presidential salutes

d0123476_2043357.jpgAs Obama boarded the plane, luggage in hand, a pair of uniformed Air Force officers at the foot of the stairs saluted simultaneously, as they do each time President Bush boards Air Force One. The only staff member to accompany Obama was a Senate foreign policy aide, Mark Lippert. He is a Navy reservist who returned in late spring from a tour of duty in Iraq.
大統領へと同じ敬礼を受け搭乗
翻訳中






[了]
米国を代表する2大週刊誌『Newsweek』と『TIME』どちらの特集記事カバーにもオバマはすでにマケインの3倍以上の頻度で登場

【米国時間 2008年7月19日 『米流時評』ysbee 訳】

»» 次号「オバマの外交戦略 アメリカが変わる、オバマが変える」
    「オバマのテロ戦争 核とテロの脅威に対応するアメリカの新戦略」へ続く
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by ysbee-2 | 2008-07-19 16:40 | 2008年米国大統領選
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