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カテゴリ:イランのグリーン革命( 15 )

イランの新世紀革命で甦る米独立宣言スピリット

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 ||| イランの第二革命と米国独立建国精神 |||


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 21世紀型民主主義の継承 イランの第二革命で甦る米国の独立宣言と建国精神
 80年代イスラム革命の宗教国家から、基本的人権尊重の近代国家の民主主義へ


d0123476_13494652.jpg イランのグリーン革命を、メディアを介してではあるが目の当りにし
 テヘランの若者や市民の、死も恐れない果敢な行動を知るにおよんで、
 これまでは「イラン=イコール悪の枢軸国のイスラム狂信派」という
 ブッシュ時代のネオコン的先入観に染まっていたアメリカ人の常識は
 3つのショックウェーブに襲われたというのが、否定しがたい事実だ。

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 ひとつは、テヘラン市民はニューヨークやロスの一般のアメリカ人と
 そう大して変わらない、モダンで快適な生活環境を享受していること。
 
 またひとつは、イラン国民の教育程度はイスラム世界ではかなり高く
 イスラム原理主義者は(米国のキリスト教原理主義者と酷似していて)
 人口過疎・農村部・時代錯誤・教育程度の低い層の少数派だったこと。
 
 したがって、これまで敵国民的に見ていた視点が180度の転換を見た。

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 そして3つ目が(これは国家レベルの外交的視点で見た観察となるが)
 これまでは絶対的権威で永代不動と思われた最高指導者ハメネイ師が
 一定の条件さえ揃えば、イスラム法で罷免される場合もあり得ること。
 
 要するに、これまでいかにイランと言う国の現実を知らなかったかを、
 一般国民はもちろん外交問題の専門家までが、イランの映像を通して
 いたく痛感させられたというのが、ポスト大統領選の米国事情だった。

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 その後、ショックが納まったあたりから、素晴らしい評論が輩出した。
 その中でも、TIME 誌と常に人気を二分する米国の時事週刊誌から……
 
 『ニューズウィーク』の編集長、ジョン・ミーチャムの巻頭の評論で、
 もうひと月以上前の、6/29号の巻頭にいつも載る編集長の"編集前記"
 『Top of the Week』ページで読んだのだが、時間が経てば経つほど、
 ますますうなづける鋭い視点のコラムで、ぜひご一読をおすすめする。

 ミーチャムはその中で、歴史の中で革命が人間の解放に果たす役割と、
 民主主義の根底を成すユニバーサル (普遍的)な自由を求める精神とを、
 イランの第二革命の萌芽と、ジェファーソンの米国独立宣言の文言に
 鏡像のように見出し対比分析していて、その洞察力の鋭さに感服した。

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 だいたいにして、その題名からいきなりの捻り技で、参るではないか。
   「 Theocracies Are Doomed. Thank God. 」
   「神権政治が終わる。ありがとう、神さま。」
 
 いかにもミーチャムらしい、冷徹でシニカルだが、じわっと効く自嘲。
 さらに楽屋落ちを先に晒してしまうが、ここではイランばかりでなく
 アメリカの独裁専制政治=ブッシュ政権の滅亡も同時に意味している。
 
 時代錯誤のキリスト教原理主義者を重用した、ブッシュ時代の終焉だ。
 だからこそ「Theocracies」という複数形を真っ先に使ったのだろう。
 機会があれば全文紹介したいが、とりあえずその中の象徴的な一節を。
 
【米国時間 2009年7月28日『米流時評』ysbee 】

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   JULY 28, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月28日号
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 21世紀型民主主義の継承 イランの第二革命で甦る米国の独立宣言と建国精神
 By ジョン・ミーチャム | ニューズウィーク・2009年6月29日号 | 訳『米流時評』ysbee

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Theocracies are Doomed. Thank God.
What has changed in Iran, and in the U.S. — politically and socially.
JUNE 29, 2009 issue | By Jon Meacham — NEWSWEEK | Translation by ysbee

【訳者まえがき】
アメリカ合衆国は、かつて18世紀末までは英国とフランスの植民地だった。しかし英国王室ジョージ5世の植民地に対する圧政に絶えかねたフロンティアたちは、狩猟に用いた猟銃や農地開拓の鋤や鍬を武器にして、王政からの独立を目指して立ち上がった。これがアメリカ合衆国の独立戦争である。実にアメリカの独立建国は、本来戦闘にはまったくの素人である開拓民集団の、勝ち目の全く見えないゲリラ戦から始まったのだった。

1. Jeffersonian democracy on the Euphrates
For years American conversation about Iraq has included a refrain about how we cannot expect to create a Jeffersonian democracy on the Euphrates. The admonition is true: if you think about it, America itself is not really a Jeffersonian democracy either.

中東におけるアメリカ流民主主義の強制
ブッシュ時代以降何年にもわたって、われわれアメリカ人がイラクを語る場合には、いつも決まって「ユーフラテスの地(バグダッド)にジェファーソン流のデモクラシーを創り上げようだなんて(ネオコンのおめでたい筋書きを)なんでまた実現できるなんて信じてしまったんだろう」という嘆息の繰り返しだった。
イラク戦争の手痛い教訓は、たしかに真理をついている。しかしながらこの経験に照らし合わせてみると、本当はアメリカ自身さえ、ジェファーソン流の理想的民主主義を実現していないことに思いいたる。
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独立戦争時、町の広場に建つジョージ5世の銅像を引き倒す群衆。まるでイラク戦争バグダッド侵攻の際に、広場に立っていたサダム・フセインの銅像が首に縄をかけられ、ずっでんどうと倒れたシーンとなんと酷似していることか

2. Jeffersonian story of 'death of theocracy'

"We are more of a Jacksonian one, which means there is a powerful central government with a cultural tilt toward states' rights. And yet Jefferson keeps coming to mind as the drama in Iran unfolds. The events there seem to be a chapter in the very Jeffersonian story of the death of theocracy, or rule by clerics, and the gradual separation of church and state.

ジェファーソン流の「神権政治の終焉」
米国の民主政治は、ジェファーソン流と言うよりもむしろ、ジャクソン流と言えよう。それはつまり、(各州独自の権限よりも)国家の権限を重視する社会的傾向に支持された、パワフルな中央集権の連邦政府が存在する事実を意味するものだ。
しかしそれでもなお、イランでのドラマチックな政変が展開する際に、必ずと言っていいほど心をよぎるのは、ジェファーソンの標榜したデモクラシーである。彼の地テヘランで今現在起きている出来事は、まるでジェファーソンが語り伝えた「神権政治の死/death of theocracy」の物語からある一章をそっくりそのまま抜き取ってきたかのように思えるほど酷似している。
神権政治、もしくは宗教界権威者による支配の終焉。すなわち教会と国家との段階的分離である。

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首都ワシントンDCのジェファーソン・メモリアル(記念館)に納まるジェファーソンの銅像 /合衆国建国の父のひとりで、独立宣言の草案を起稿したトーマス・ジェファーソンの肖像 (1791年当時) /ジェファーソンの墓碑

3. In the Declaration of Independence

In one of the last letters of his life, in 1826, Jefferson said this of the Declaration of Independence: "May it be to the world what I believe it will be, (to some parts sooner, to others later, but finally to all,) the signal of arousing men to burst the chains, under which monkish ignorance and superstition had persuaded them to bind themselves."

独立宣言の一節のようなイランの第二革命
彼の生涯に数多く書かれた手紙の中でも、末期に近い1826年に書かれた一葉で、ジェファーソンはこの民主主義の精神を独立戦争時に草稿を起こした独立宣言を例に引いて、こう語っている。

 「願わくば、そうあれと信じるもの(デモクラシー)が、世界にもあまねくように。
  ある国には今すぐに、またある国にはのちほど現れるにしろ、
  いつかきっと、世界のすべての国で、その実現を見るだろう。
  猿のような無知と迷信で、自らを拘束するよう飼いならされた圧政の元から
  自由を縛る鎖を断ち切って、立ち上がる者たちに共通のしるしとして。」

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4. Theocracies cannot survive modernity

However strong they may be for a time, theocracies cannot finally survive modernity, because one of the key features of modernity is the shift of emphasis from the privileges and power of institutions—a monarch, a clerical establishment, the state itself—to the rights and relative autonomy of the individual.

近代社会と共存し得ない神権政治
しかしながら、たとえ一時はどれだけ強力な権威に見えようとも、神権政治は近代社会を生きながらえる事はできない。なぜなら、近代というものを特徴づける鍵となる要素のひとつは、王政や宗教界の権威、あるいは国家そのものといったような確立された制度の既得権力から、比較的自主的な個人の基本的人権へと、社会の基本とする軸を移行していくシフトそのものだからである。

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5. Modernity is a virtue of democracy

In many ways, the modern virtues are the ones we associate with democracy: A free (or free-ish) flow of ideas, capital and people in an ethos in which men and women are free (or, again, free-ish) to form their own opinions and follow the dictates of their own consciences.

近代化と民主化の共通基盤
たしかに近代を定義づける特徴は、大概の場合、民主主義の教条と密接に結びついている。例えば、思想の自由な発露、資本の自由な投資。また近代人とは、男女を問わず個人の自由な意見を表現する自由を享受し、己れの良心にもとづいて行動する自由の権利を持つ人々(いずれも飽くまで、完全な自由を目指すという過程ではあるが)…… これが、近代社会を構成する個人の自由意志の規定である。

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6. Freedom and dictatorship in 21st Century

By their very nature, theocracies are at risk in the face of such a world, for they are founded on an un-modern and undemocratic idea—that temporal power should be invested in those who claim that their decisions about the life of this world carry divine authority from a deity who dwells in the world to come.

21世紀社会での個人の自由と独裁国家
近代社会の特徴である自由の本質によって、旧来の神権政治はそのような世界と対峙せざるをえない危機を、遅かれ早かれ迎えることになる。なぜなら、神権政治は(近代的民主主義が生まれるよりもはるかな古代から)反近代的で非民主的な発想の元にできあがった旧体制であるからだ。
彼ら現世の権威にしがみつく者たち(神権政治の権威者体制側)は「現世の人間に関する判断は、来世に住む神から神格を授かった者が決めるのだ」という独善的な特権を主張する、19世紀以前の姑息な為政者でしかないことを証明しているだけだ。  >つづく

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 議事堂やホワイトハウスの原型となった、バージニア州モンティチェロにあるトーマス・ジェファーソンの私邸

*訳者あとがき*
最後の行は「神権政治とは、"神の崇高性"を盾に民衆を人質にする政治的脅迫だ」と言い換えたらもう少しわかりやすいだろうか。もしくは、ぶっちゃけて言ってしまえば「神権政治とは古代文明の遺物でしかない」という、宗教を利用する体制側に下した致命的な断罪だろう。

ミーチャムはときどきジョージタウン大学の歴史学の教授のように、史実に対する忠実な下僕としてあまりにも四角四面な書き方をすることがよくあるので、著述の本意を掴み出すには、やや還俗する方向への噛みくだしが必要だ。すらっと読めて面白いハワード・ファインマンやジョナサン・アルターなどの、ニューズウィークの他の米国政治評論家とはいい対照である。

それはそれで、政治と歴史に対する彼の真摯な姿勢を表すものなので、米国政治史のギョーカイの方々には特に受けが良いのだが、週刊誌のコラムとしては居ずまいが正し過ぎるきらいもある。
(ちなみに、彼の著書で第7代大統領アンドリュー・ジャクソンを扱った『American Lion』は、昨年ピュリッツァー賞を受賞した。)

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  ジェファーソン・モンティチェロ・プランテーション サイト/Jefferson's Monticello Explorer

*文字通り蛇足*
右のイラストは、アメリカ建国の父のひとりジョン・アダムスが、独立戦争で英国に反旗をひるがえす時点で使用したプロバガンダ用の「Join, or Die./ 共に闘うか、死か」の旗印。星条旗が誕生する以前の、合衆国独立主義者のシンボルとなった。
d0123476_5584141.jpg分断された蛇は当時の英国植民地8州。左からサウスカロライナ、ノースカロライナ、ヴァージニア、マサチューセッツ、ロードアイランド、ニュージャージー、ニューヨーク、ニューイングランド。
覇権を是とする旧体制に固執する帝国主義者は、抑圧される属州や少数民族に対して、常に「分割して統治せよ」というローマ帝国以来の鉄則を適用してきた。分断された蛇はそうした属州の分割自治を象徴的に示し「United States」=合衆国という統一理念の重要性を訴えたものである。

【 米国時間 2009年7月28日 『米流時評』ysbee 】
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◀ 次号「イランの真実-1 弾圧虐殺された犠牲者、実は数百名」
▶ 前号「さらば独裁!第二のイラン革命に沈黙するオバマ外交」
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by ysbee-2 | 2009-10-20 10:48 | イランのグリーン革命

さらば独裁!第二のイラン革命に沈黙するオバマ外交

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     ||| さらば独裁!第二のイラン革命 |||


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   軍事独裁政治に訣別を告げる、第二のイラン革命とイスラム国家の民主化運動
   炯眼ファリード・ザカリアが、オバマの中東外交に箴言「イランは傍観が一番」

d0123476_13514429.jpg 大統領選後のイランでは、現行の政権に反対する抗議行動自体が
 「違法=政府転覆を企てる国家反逆罪行為」と規定されてしまい
 通りに出て怒りの声を上げれば、有無を言わさず即刻逮捕される。

 グリーンのシャツやリストバンドを身につけているだけで
 警察取締当局から「反逆者」の烙印が押され、投獄される。
 絵に描いたような全体主義の、軍事独裁国家の弾圧である。
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 しかし、いくら報道陣の目と耳と口をシャットアウトしても
(ジャーナリストの国外追放・自宅拘禁・逮捕拷問・自白強要)
 今や圧政に目覚めた一般国民が市民ジャーナリストとなって
 逆に、テヘランやイスファハンやシラズや、名もない町々の
 ありとあらゆる街角から、毎分毎刻、生の映像を上げてくる。
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 自由な社会を求める 民主化運動の潮流の、大きなうねりは
 大海の最先端へと波頭を連ねながら、一瞬も止まることなく
 鉄壁と言われた独裁政権の岸壁に 繰り返し押し寄せ続けて
 いつかきっと白日の下に、その城塞を粉々に打ち砕くだろう。
 ちょうどベルリンの壁が 40年の冷戦の末に 崩壊したように。
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 地球を半周して伝わってくる、ディジタルのパルスを信じ
 その日まで、目をそらさず、耳を傾け、見えない声を発し
 「がんばれ、負けるな!」とキーを叩き続けていくのみだ。

【米国時間 2009年7月27日『米流時評』ysbee 】


ルネ・マグリットがイラン第二革命の抗議運動をプロデュースしたらこうなる? 上の写真は25日土曜に世界100以上の主要都市で実施された、イラン民主化運動を支持するグローバル連帯デモでエッフェル塔の下の広場に集まったパリ市民の抗議運動犠牲者追悼「I am Neda」キャンペーン

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   JULY 27, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月27日号
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 続「グリーン革命とイランの未来」ファリード・ザカリア中東時評
 By ファリード・ザカリア | ニューズウィーク・2009年8月3日号 | 訳『米流時評』ysbee

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On Iran, Do Nothing. Yet.
What is happening in Iran, and what should the U.S. do for now?
AUGUST 3, 2009 issue | By Fareed Zakaria — NEWSWEEK | Translation by ysbee

8. Military positioning of Ahmadinejad
Ahmadinejad represents this change, being a layman, a veteran of the Iran-Iraq War, and a man with close ties to the Revolutionary Guards, the parallel military created by Ayatollah Ruhollah Khomeini because he distrusted the shah's officer corps.

アフマディネジャドの軍事的ポジション
前号「テヘランは革命前夜か?イラン独裁体制からの脱出」からの続き
イスラム共和国のイランの実権が、本来の宗教界から軍部へと移ったパワーシフトは、アフマディネジャド政権の下で顕著に行なわれた。最高指導者ハメネイ師の執権担当者として、また80年代のイラン・イラク戦争に出兵した軍隊経験者として、アフマディネジャドはイスラム革命防衛軍との密接な絆を保ち、その手綱を握っている。

(Revolutionary Guards/イスラム革命防衛軍は、まだパーレビ国王の支配下にあったイスラム革命以前のイランで、国王は以下の軍隊に不信感を持っていた故アヤトラ・ルホラー・ホメイニ大師によって創設された特設部隊である。現在の最高指導者ハメネイ師はホメイニ師の後継者)
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 アフマディネジャド支持者=イスラム強硬派=軍部強硬路線タカ派=イラン核武装支持者=イスラエル攻撃論者

9. Tilt from mullahs to the military

While in office, Ahmadinejad has directed state funds away from the religious foundations dominated by clerics and toward the military and the Guards. The tilt from mullahs to the military has been somewhat obscured by the role that Khamenei has played as part of both camps.

宗教統制から軍事独裁への傾斜
アフマディネジャドは大統領執行期間1期目4年の間に、イラン政府の国庫管理を、イスラム宗教界の高僧が独占している内閣に相当する護憲評議会から、イスラム革命防衛軍も含めた軍部の采配下に移行してしまった。イラン政府内でのこうした一連の実権の移行は、ハメネイ師が政府と軍部の双方に対して強力な発言権を持っている実態から見て、非常に奇異な実態権力のシフトである。

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 先月12日の投票以降、開票の不正をめぐる紛争が社会危機にまで進展したイラン 写真は選挙後初の金曜礼拝

10. Dispute between two leaders

He is, of course, a cleric, but he has always been close to the Revolutionary Guards and cultivated their support. Ahmadinejad, however, is clearly not of the clerical establishment. (Then, he chosed Esfandiar Rahim Mashai, his son's father-in-law, as his first vice president — probably without any consultations from clerics.)
アフマディ対ハメネイ覇権の相克
ハメネイ師はもちろん、イランの国教であるイスラム教シーア派の高僧であるが、イスラム革命防衛隊の創設以来、常に軍部と密接な関係を保ち、軍指導者と兵士の絶対的な支持を確保してきた。

これにひきかえアフマディネジャドは、周知の通り革命軍出身ではあるが宗教界出身ではない。さらに、改選後の政局でハメネイ師との間に一悶着があった。先週内閣承認を得るまでの大統領指名の次期閣僚メンバーで、イラン政府のナンバー2にあたる筆頭副大統領に、自分の息子の養父であるエスファンディアル・ラヒム・マシャイを指名したのである。(多分、ハメネイ師は元より誰のアドバイスも聞き入れずに独断で。)

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 弾圧や虐殺の実態が日を追って明らかになるに連れ、アフマディ政権支持者はクシの歯が欠けるように減っていく。
 一方、自身の娘婿 (左) を副大統領に据えた直後、ハメネイ師も含めた閣僚からの猛反対にあい、数日で罷免した。


11. Problematic choice of first VP

He's even defied Khamenei, his key backer, by initially refusing to withdraw his choice for first vice president despite the Supreme Leader's objections. While it is difficult to know exactly what the dispute between Khamenei and Ahmadinejad reflects, it is surely a sign of an increasingly divided ruling elite.

問題の副大統領人選をめぐる確執
しかしこの人選は、マシャイ氏が以前公けにイスラエル擁護論を持ち出していた事から、イラン国内のイスラム強硬派から猛烈な反対にあった。当然ハメネイ師もアフマディに対して、私的な比重の大き過ぎる人選を検討し直すよう命じたのだが、アフマディは当初この要望に応じなかった。

この副大統領人選をめぐる一悶着で、ハメネイ氏の命令権が絶対的ではないこと、権限を独占しようとするアフマディとハメネイ師との間に(体制側としては致命的な、覇権争いの)亀裂が生じていること、というイラン現政権体制の内包する問題点が発覚する結果となった。
(注:アフマディネジャドは現在まだ前期暫定大統領の身分。2期目の就任式は来週8月5日)

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 革命の父、故ホメイニ師の追悼式。左からアフマディ、体制派のハタミ師 (中腰)、核開発相、ハメネイ師 (中腰)、
 ひとりおいて右端が改革派リーダーの対立候補ムサビ元首相。左手前後ろ姿で登場がラスファンジャニ元大統領。


12. If only focus on apocalyptic dictators

While it is difficult to know exactly what the dispute between Khamenei and Ahmadinejad reflects. It is surely a sign of an increasingly divided ruling elite. The hyperbole in America and Israel about apocalyptic mullahs with nukes missed the big story in Iran, which was that the mullahs were not apocalyptic, and they were fading in influence anyway.

亡国の独裁者による核兵器開発
ハメネイ師とアフマディネジャドとの間で、一体どういう論争が交わされたのかという実相に関して知ろうとしても、元より非常に困難なわざだが、ひとつ確実に言えることは、イラン政府の体制を牛耳ってきた支配者エリートの間で、分裂の兆しが日に日に深まっているという現実だろう。

イランの現実を見極める際にもっとも重要な真実は、米国とイスラエルが常時ヒステリックに繰り返しているような、核戦争を支持する狂信的イスラム強硬派宗主たちの存在が脅威なのではない。イランの実態を見つめるとき、宗教界の指導者たちが破壊的だという指摘は当たらない。なぜなら彼らの権力は、いずれにしろ軍部のはるか後方へ、すでに後退してしまっているからだ。

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 中東の野蛮人、イランの狼男、洞窟原人……など、イスラエル人がアフマディを蔑称する枕詞には事欠かない

13. From Islamic nation to dictatorship

One might have said that the Islamic Republic of Iran is losing its distinct religious basis of power and becoming another Middle Eastern dictatorship—except that it now hosts an opposition movement that does not seem ready to quiet down.

イスラム革命国家から中東型独裁国家へ
「イスラム共和国としてのイランは、国家の一大特徴だった政体における宗教的基盤を徐々に喪失し、今や典型的な中東の独裁国家に成り下がった。」
中東事情に精通するある識者は、近年のアフマディ=ハメネイ体制下のイランを、いみじくもこう酷評した。しかしながら、この独裁国家の内部から現在自然発生的に芽生えてきたのが、体制の改革を求めるムサビ候補が率いる改革派の「イランの反体制運動」であり、このイラン社会を根底からゆるがす改革運動は、当分鎮静しそうにない。

(注:ザカリアのこの記事の初稿がサイトに掲出されたのは、先週の25日土曜)

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 イスラム革命防衛隊の下部にある自警団的組織の「Basij/バスィージ」は、改革派抗議運動参加者の虐殺を強行

14. Almost impossible negotiation on nuke

What does this turmoil mean for Washington and the world's dealings with Iran? Obviously it makes negotiating with Tehran close to impossible right now. Any talks with Ahmadinejad would confer legitimacy on a regime that has lost it at home.

絶望的な核計画廃絶交渉
こうした不協和音を奏でるイラン政府内外の抗争は、ワシントンの米国政府ひいては世界の動向に対して、いったいどういう意味合いを持つのだろうか?
当然見ての通り、現在のイラン政府にとって他国と交渉を進めるような余裕は、全くないと言っていいだろう。現時点でのアフマディネジャドは、イラン国民の信頼を完全に失った旧体制の代表でしかなく、正式の就任式前ではいかなる話し合いも、合法的とは認められない現状である。

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 ナタンツの核施設でイラン核開発計画の進行状況を視察するアフマディネジャド大統領と閣僚の一行(選挙前)

15. Best strategy — Do nothing

And any gains agreed to in talks with a regime that is searching tactically for legitimacy might well prove to be temporary. The best strategy is to do nothing. Hillary Clinton implied as much when she put off the question of negotiating with Iran. In fact, the ball is in Tehran's court anyway.

米国最善の外交戦略は無為無策
こういう流動的な不測の状況にあっては、旧体制との話し合いで、たとえいかなる成果が得られたとしても、それが後日新しい政権によって合法的に承認されるという保証はどこにもなく、せいぜいが「一時的合意」でしかないのが現実だ。
したがって、米国にとって最善の外交戦略とは……何もしないことである。ヒラリー・クリントン国務長官は、先々週イランとの間で(核放棄に関する)外交交渉を進める件に関して、イラン政府の混沌とした現状をかんがみて根本的に疑問を呈示し、没交渉の姿勢をとったが正解である。

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 世界主要百都市で実施された、イラン政府の弾圧に抗議するグローバル連帯デモ/ニューヨークのタイムズスクエア

16. Iran seats at the game table

In April, the West presented Iran with an offer of talks that is serious and generous. Let Khamenei and Ahmadinejad figure out how to respond, as they keep claiming they will. The West faces constraints, but they face many more.

イランのサイはイラン人が振る
実際あらゆる交渉の主導権を握っているのは、イラン政府の方なのだから致し方ない。今年4月にイラン政府に対して、西側諸国は歩み寄りの外交的対話を申し出たが、真摯な決断による寛容な条件呈示と言える譲歩だった。しかしその新しい条件に対しては、ハメネイとアフマディネジャドがどう回答するかを決めるしかない。何と言っても、当事者である彼らがそう言っているのだから。
西側はこれまでにもいやと言うほど、イランからは一方的条件を押し付けられてきたが、今後もまだ今まで以上の忍耐を強いられることになりそうだ。

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17. Policy against Stalin and Mao

Some argue that this allows Iran to inch closer to a bomb. But the best way to blunt that threat—which is still not imminent—has always been deterrence and containment, a policy that worked against Stalin and Mao and works against North Korea, a far more unstable and bizarre regime.

対スターリン・毛沢東の戦略
外交問題の専門家の中には、こうした西側の譲歩はイランをつけあがらせ、日が経つにつれ核兵器の開発成功に近づかせるだけだ、と主張する者もいる。

しかしながら、現在に至っても一向になくならないそういった核兵器の脅威を緩和する最良の施策は、いつの時代にあっても常に変わらず「核抑止力と経済封鎖」である。この政策は、冷戦時代のスターリンのソ連や毛沢東の率いる中国に対して効き目があった。さらに現在では、イランよりもはるかに不安定で奇怪な政体の国家、北朝鮮に対して有効である。

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18. Israel's poor relations with Obama admin.

Again, Secretary Clinton correctly outlined such a policy last week. On being offered a nuclear umbrella, Israel criticized the United States, which is a sign of the current Israeli government's poor relations with Washington.
イスラエルと一歩距離をおくオバマ政権
再度言うが、クリントン長官は先週そういった政策に対しても、正しいアウトラインを引いたようである。と言うのは、核の傘の申し出を受けたイスラエルは、逆に米国政府に対して文句を言ってきた。これは、現在のイスラエルのネタニヤフ政権と、米国のオバマ政権とがしっくり行っていないことの現れと見ていいだろう。

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19. Green seems the color of future

Time is not on the current Iranian regime's side. Amid all this confusion, we have a clear answer to a crucial puzzle. We always wondered, are there moderates in Iran? Yes, it turns out—millions of them.

イランの未来は温和なグリーン?
結論を言うならば、イラン政府の旧体制側は、ここへきて時代に見放されたのだと言える。
現在に至るまでの混乱の真っ直中にあって、なおかつわれわれには、イランの命運をかけた未来への謎を解く答えが見えている。
これまでわれわれ欧米側では常に「イランには果たして(外交的対話を受け入れられる)穏健な中道派なる人間は存在するのか?」という、根本的な疑問を抱えてきた。しかし、どうもそれは杞憂だったようで、彼の地にはそうした落ち着いた話し合いのできる相手が、しっかりと存在しているようだ。しかも、数千万人というたいへんな数で。  <了>

【 米国時間 2009年7月27日 『米流時評』ysbee訳 】
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先週土曜「Solidarity: Global Action Day/世界連帯の日」にニューヨーク・タイムズスクエアで行なわれたデモ

d0123476_11564496.jpg◀ 次号「イランの民主革命で甦る米国独立宣言スピリット」
▶ 前号「テヘランは革命前夜か?イラン独裁体制からの脱出」
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by ysbee-2 | 2009-07-27 09:52 | イランのグリーン革命

テヘランは革命前夜か?イラン独裁体制からの脱出

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    ||| テヘランは革命前夜か? |||

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 グリーン革命とイランの未来『ニューズウィーク』ファリード・ザカリア時評
 革命は成功するのか? 米国はどう出るか? イラン危機はどう展開するのか? 


d0123476_13494652.jpg先週ウォール街では終値が9000ポイント以上を記録し、
昨年1月の平均株価にまで1年半ぶりで回復した。
週刊誌は ニューズウィークでも タイムでも、
「不況は終わった」とか「空前の中古住宅市場ブーム」とか、
ようやく朗報が聴かれつつある。(どちらも両誌のサイトコラムで)

 オバマ政権も、1月のスタートからすでに200日を過ぎ、
 脱兎のごとく駆け抜けてきた不況のトンネルを、
 ようやく脱出しつつあるようだ。
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 現在、アメリカ国内の課題で最重要の案件は、
 クリントン政権時代から民主党の懸案だった、「国民健康保険」の立法である。
 
 しかし、議会の上下両院が夏休みに入る今週末までに法案が成立するのは、
 反対議員が半数を数える現在では、どう見ても無理だろう。

 そもそもは、トルーマン大統領時代からの悲願だったのだから、
 いかにオバマといえども、数ヶ月で成立することを期待するのは酷だ。
 
 これは長期戦で、長老が反対議員をひとりずつ説得し、
 賛成票を投じる側へ、根気よくひっくり返していくしかない。
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 米国政府の目線を世界へ転じると、
 これまた呆れるほどの難題が山積している。
 
 北朝鮮の核開発・ミサイルの脅威と、半島問題、
 ウイグル、チベットに対する中国の弾圧と虐殺、
 ミャンマー軍事独裁政権の、スーチー女史解放、
 アフガンとパキスタンの、対タリバン戦線強化、
 イラクからの国際軍撤退、ロシアとの核軍縮案、
 イスラエル・パレスチナの中東恒久平和の課題、
 そして一向に止めないイランの核兵器開発問題。

 どの問題もおろそかにできない、危機的要素をはらんでいる。
 あれだけ騒がれたソマリアの海賊問題も かすむほどだ。
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 選挙の年を迎えた中東の場合、
 レバノンまでは、見事に民主化作戦が功を奏したようだが
 イランで、とんでもなくつまづいた。
 
 米国もロシアもイスラエルも、いや、アラブ諸国でさえ、
 アフマディネジャドの大統領再選を予期して
 外交姿勢を整えていたのが、見事な大番狂わせである。

 イランの民衆が、欧米諸国に「真の民主主義」の姿を
 身を挺して教えたような、逆風の革命である。
 (私はムサビ改革派を100%支持するので、あえてそう評価したい)
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 6月12日の投票日から、実に45日も経ったというのに、
 事態は落ち着くどころか、逆に(幸いなことに)
 現政権のアフマディ=ハメネイ体制に、不利に展開してきている。

 まるでオセロゲームのように、宗教界の高僧や有力政治家がひとりずつ、
 ムサビ元首相の率いる改革派へ、支持を表明してきていているという
 イランの新しい風向きを知らせるニュースが、連日続いている。
 いや、むしろその風速は、ますます増しているようだ。

 日が経つにつれて「革命の実現」という希望が、
 ありえなかった奇跡から、明日の可能性へと、
 もう少しで手の届くところまで、神の思し召しのように降臨してきた。
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 抗議のデモは禁じられており、
 武装警察やバシジに捕まれば、投獄され拷問される。
 (ニューズウィークの現地イラン人記者も逮捕されたまま)
 さらに、下手をすれば虐殺される。
 (すでに逮捕者3人の獄中死を確認)

 しかしそれでもなお、グリーン革命の戦士たちは
 果敢にも、連日テヘランの通りへと繰り出して、
 政府の不正と暴虐に、抗議する声を挙げるのを止めない。

 今週木曜には、テヘランで
 反対運動のために「政府に殺された」犠牲者の、追悼式があるという。
 多分、先月18日以来の、大規模なデモになるだろう。
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 イランの革命運動に関しての、日本の記事があまりにも少ないので、
 このシリーズは、しばらく本腰を入れて連載します。

 ディジタルな媒体を通してであっても
 歴史を変えるであろう 実際の革命を目撃するという、
 稀なチャンスに恵まれた者として。
  
 【米国時間 2009年7月26日『米流時評』ysbee 】

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   JULY 26, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月26日号
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「グリーン革命とイランの未来」ファリード・ザカリア中東時評
 By ファリード・ザカリア | ニューズウィーク・2009年8月3日号 | 訳『米流時評』ysbee

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On Iran, Do Nothing. Yet.
What is happening in Iran, and what should the U.S. do for now?
AUGUST 3, 2009 issue | By Fareed Zakaria — NEWSWEEK | Translation by ysbee
1. Underneath the surface of Tehran

NEWSWEEK / GLOBAL ANALYSIS — What is happening in Iran? On the surface, the country has returned to normalcy. Demonstrations have become infrequent, and have been quickly dispersed. But underneath the calm, there is intense activity and the beginnings of a political opposition.
テヘランの皮相の下にあるもの
ニューズウィーク・グローバルアナリシス | 今イランで何が起きているのか?
表面上は、この国は以前のような正常を取り戻したかのように見える。政府に抗議するデモは違法として禁止されたため、その数はめっきり減り、たまに起こったとしても、すぐさま武装警察に追い散らされる。
しかし、そういった一見平穏が戻ったかに見えるイラン社会の表向きの顔の一枚下には、極めて根強い抗議行動への決意と、反体制の改革の開幕が看てとれる。
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現体制閣僚:左から原子力相、ひとりおいて、アフマディネジャド大統領、右端がイラン最高位のハメネイ師

2. Reformists claims 'Iranian crisis'

In the past week, Mir Hossein Mousavi, the candidate has announced his intention to create a "large-scale social movement" to oppose the government and press for a more open political system. Mohammad Khatami, the reformist former president, has called for a referendum on the government.
改革派の警告「イランの危機」
先週(7月第3週)、アフマディネジャドに対抗する候補者、ミール・ホセイン・ムサビ元首相は、現行政府の弾圧体制に反対し、外部へより開かれた政治体制を求めるために「大規模な社会改革運動」を組織すると宣言した。
また同じ改革派候補で宗教界の高僧でもある、モハンマド・ハタミ師も、先週イランの議会に対して、アフマディネジャド政権を承認するか否かの、国会での決議投票を実施するよう呼びかけた。
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先週日曜19日のテヘランデモ 機動隊の撃ち込む催涙弾を避け避難する改革派デモ隊

3. Iran's kingmaker: Rafanjani

Another powerful former president, Ali Akbar Hashemi Rafsanjani, has criticized the regime's handling election and post-election "crisis." All three have demanded the release of politicians and journalists imprisoned over the past month and held without charges.
イランのキングメーカー、ラスファンジャニ
もうひとりのイラン政界への影響力の強大な人物は、元大統領を2期務めたアリ・アクバル・ハシェミ・ラスファンジャニ師である。彼は現行政府の選挙の処遇と、それに続く「ポスト選挙危機」を、アフマディネジャドディ政権の責任であると、厳しく追及している。
ムサビ、ハタミ、ラスファンジャニの3人とも、選挙後のここひと月余りの間に確固とした嫌疑もなしに当局に逮捕された、反対派の政治家やジャーナリストの解放を要求している。
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宗教から軍事へと支配体制の比重を変えたハメネイ師に対抗して、改革派を支持するラスファンジャニ元大統領

4. Demand on release of detainees

Those prisoners include Maziar Bahari, NEWSWEEK's Tehran correspondent, a Canadian citizen, and an internationally recognized documentary filmmaker. These are not dissidents in the wilderness. Between them, the three men have been at the pinnacle of power for most of the Islamic Republic's existence.
改革派逮捕者の釈放を要求
こうした摘発による逮捕者の中には、ニューズウィークのテヘラン特約記者であるマジャール・バハリ氏も含まれている。彼はイラン人の血統だがカナダ国籍で、ドキュメンタリー映像作家としても国際的によく知られている。彼らは決して、取締当局が言うような無法な暴徒などではもちろんない。
しかし、改革派支持者として抗議運動に参加し逮捕された者たちにとっては、上述の3人は、軍事独裁国家に陥った現体制を改革して、本来のイスラム共和国としてのイランの存続を託せる、イランの3巨頭である。
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左:デモ隊参加者に殴る蹴るの暴行を働くバシジ軍団/右:先月のデモ圧殺現場で取材中に逮捕されたバハリ記者

5. Only few Ayatollahs support Ahmadinejad

More striking has been the revolt of the clerics. Iran has only a score or so grand ayatollahs, the highest rank in the Shiite clerical order. Few have publicly supported President Mahmoud Ahmadinejad.
宗教界指導者の大半が改革派支持
ごく最近の状況で驚くのは、宗教界の高僧たちが現政権に反旗をひるがえしたことである。イランはシーア派を国教とするが、国内にはそのシーア派僧侶の最高位である「グランドアヤトラ」の階位を戴く高僧は、数えるほどしかいない。さらには、その中で現行大統領のマフムード・アフマディネジャドを支持すると公表した者は、ほとんどいないのが事実である。
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 反対派のヒーロー、ムサビ候補(イラク・イラン戦争時の元首相)アフマディネジャドとハメネイの独裁体制に喝!

6. Fatwa against presidential inauguration

At the same time, according to the indispensable Tehran Bureau Web site, six grand ayatollahs have publicly criticized the regime. Last week one of them issued a fatwa (a religious ruling) declaring that it was appropriate to boycott Ahmadinejad's inauguration as president.
大統領就任式に対するファトワ
それどころか、イラン情報に欠かせないTehran Bureauのサイト記事によると、その中の6名のグランドアヤトラが、現体制を公然と批判しているという。先週この3人のうちのひとりハタミ氏がイスラム教独自の戒則「Fatwa/ファトワ」を宣言した。その対象はアフマディネジャドで、彼が大統領に就任する際に無効となるよう、合法的なボイコットを実施するというものである。
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イスラム革命で民主化したはずの共和国イランを、アラブ世界の君主制と同じ軍事独裁国家におとしめたアフマディ

7. Criticizing Supreme Leader

He also directly criticized the country's Supreme Leader, Ayatollah Ali Khamenei. The clerics' actions highlight a shift in power in Iran away from the religious establishment and toward the military.
最高指導者ハメネイ師も批判対象に
ハタミ氏はまた、イランの国家的最高指導者であるアヤトラ・アリ・ハメネイ師に対しても、直接的に批判を下している。こうした一連の高僧による抗議行動は、アフマディネジャド=ハメネイ体制下のイランにおける実権が、イスラム共和国としての本来の宗教界から軍部へとパワーシフトした経緯に対して、イスラム教の権威者が以前から不満を抱いていた事実を物語る現象である。
>次号へ続く

【 米国時間 2009年7月26日 『米流時評』ysbee訳 】
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絶対的最終決定権を持つ最高指導者ハメネイ師の忠実な僕臣(しもべ)アフマディ その親衛隊的軍隊ロイヤルガード

d0123476_13494652.jpg◀ 次号「さらば独裁!イラン第二革命に沈黙するオバマ外交」
8. アフマディの軍事的ポジション/9. 宗教統制から軍事独裁への傾斜 /10. アフマディ対 ハメネイ覇権の相克 /11. 亡国の独裁者による核兵器開発 /12. イスラム革命国家から中東型独裁国家へ/13. 絶望的な核計画廃絶交渉 /14. 米国最善の戦略は無為無策 /15. 対スターリン・毛沢東の戦略 /16. イスラエルと距離をおくオバマ政権 /17. イランの未来はグリーン?


▶ 前号「バカンス特急脱線!アドリア海リゾート列車事故で死傷者61名」

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by ysbee-2 | 2009-07-26 18:00 | イランのグリーン革命

U2も支援するグリーン革命の自由の闘士

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  ||| 第2章 グリーン革命の自由の闘士 |||

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 次世代イランの無血革命は成功するか? 民主化と男女平等を訴える非暴力デモ
 ボンジョビ、ジョーン・バエズに続いてU2もイランのグリーン革命を支援表明


d0123476_21374238.jpgいわゆる嫌米派は、フツーのアメリカ庶民の実態を知らないのではないか?
と思える時がしばしばある。
何もネオコンばかりが米人ではない。彼らは広大な砂浜の一握の砂にすぎない。
むしろほとんどのアメリカ人は、気のいい正義漢がほとんどだと言っても良い。

 彼らは「自由を抑圧する圧政・独裁者」に対しては
 脊髄反射で抗議する、けっこう浪花節的体質の国民である。
 当地に20年住んで、ますますその感が深い。
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 特に、今回のイランの弾圧・虐殺に対しては、
 9/11以来、イスラム国家を敵視してきたアメリカ人も、
 敵性国家だったはずの、イランの市民を救えと立ち上がった。

 「世界が見つめている」・・・「感銘を受けた」・・・
 「弾圧は受け入れられない」・・・「しかし、内政干渉はしない」
 こうしたオバマのイランへの非難声明を、
 冷静過ぎる、生ぬるい、と指摘する者も多い。
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 不正選挙に抗議する改革派側のデモの盛り上がりがすさまじく、
 国際世論の非難を恐れた アフマディネジャドの現行政権側は、
 ジャーナリストの取材活動禁止・国外追放・逮捕・拷問と
 弾圧国家お決まりの報道規制と、言論圧殺の体制を敷いた。

 しかし、メディアの編集を経て消毒されたありきたりのニュースではなく
 生の現場で起きているそのままの状況が、
 数百万という目撃者の携帯カメラで撮影され、
 ありのままのデモの勢いや、弾圧する機動隊の暴虐や
 悲惨な虐殺の惨状が、圧倒的な生の音声とともに記録された。
(*イランの有権者数4600万人/携帯利用者数4千万人)
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 そうした臨場感あふれる衝撃的な映像が、
 ネットに奔流のようにあふれ、
 おかげで、今この時間にイランで起きている真実を、
 世界中の人間が目撃する という結果を招いた。
 今回は身から出たサビで、弾圧側の思惑が完全に裏目に出たことになる。

 現地と米国の イラン関連のネット情報を網羅して編集し、
 貴重な生の情報を発信し続ける ハッフィントン・ポストの
 ニコ・ピットニーのライブブログ『イラン蜂起/Uprising』。
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 内容の濃さと即時性で、ホワイトハウスのスタッフも、
 オバマ自身でさえ 注目しているほどだ。
 今日この下に紹介するのは、いつもの彼のページからで、
 25日のエントリの早朝に投稿されていた、イラン問題専門家の記事である。

 Demoracy Now というリベラルグループのサイト上で公開になった、
 イラン人のアナリスト、ハミド・ダバシ氏へのインタビューと時評。
 ビデオとオーディオもあるが、
 ここではそのコンテンツを翻訳してお伝えしたい。
 今回のグリーン革命の本質を、イラン人の立場からよく説明していると思えるので。

 U2もイランのグリーン革命を支援 スペイン・バルセロナコンサートライブ
 

*【読者の皆さんへ】先々週から連載しているイランの大統領選後の弾圧と虐殺の報道ですが、
 日本へは詳しく伝えられていない事実を知ってもらうために、コピーで広めてください。
 写真の転載も「米流時評から」と、キャプションかリンクをつけてくだされば結構です。


*【追記】このブログを読まれて共感なさった方々が、ブログでとりあげて下さっています。
 皆さまの一連のエントリを、近々ある時点でまとめて紹介したいと思いますが、
 支持政党や立場を超えて、同じ人間として、イランの悲劇を見過ごせないと、
 情報を伝えていただいた姿勢に、深く感謝申し上げる次第です。とりあえず御礼まで。


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   JULY 3, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月3日号
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The Green Warriors
JUNE 25, 2009 | By NICO PITNEY — HUFFINGTON POST | Translation by ysbee
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グリーン・ウォリアーズ イラン民主化運動の自由の闘士
米国時間2009年6月25日 | By ニコ・ピットニー/ハッフィントン・ポスト | 訳『米流時評』ysbee


1. 公民権運動としてのイラン蜂起
Andrew linked yesterday to an analysis by Hamid Dabashi that is worth printing again. Democracy Now also has video and audio of an interview with Dabashi here:
http://www.democracynow.org/2009/6/24/hamid_dabshai_on_iran_protests_this


 アンドリューがイランの評論家ハミド・ダバシ氏の時事分析のリンクを送ってくれた。
 イラン人自身の状況分析として、一読に値する。
 Demoracy Nowでは、インタビューのビデオとオーディオをサイト上で公開している。
 http://www.democracynow.org/2009/6/24/hamid_dabshai_on_iran_protests_this
 ・・・・・
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2. ネダはイランのローザ・パークス
I see the moment we are witnessing as a civil rights movement rather than a push to topple the regime. If Rosa Park was the American "mother of the civil rights movement," the young woman who was killed point blank in the course of a demonstration, Neda Agha-Soltan, might very well emerge as its Iranian granddaughter.

 現時点においては、イランの市民運動は政権転覆が目的ではなく、
 むしろ一種の公民権運動として捉えられる。

 ローザ・パークスがアメリカ人にとって「公民権運動の母」ならば、
 デモコースにいただけで狙撃され殺された若い女性、ネダ・アガ-ソルタンは、
 その道におけるイランの孫娘にふさわしい立場、と言えるかもしれない。
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3. 武装手段をもたない民主化闘争
If I am correct in this reading, we should not expect an imminent collapse of the regime. These young Iranians are not out in the streets seeking to topple the regime for they lack any military wherewithal to do so, and they are alien to any militant ideology that may push them in that direction.

 私(*ダバシ氏)の読みが正しければ、われわれは今回の運動で、
 旧体制を一気に打倒できるなどと 期待するべきではない。

 デモの先頭に立っているイランの若者たちは、
 そもそも体制を打倒するために 街へ出たのではない。
 闘うための何の武器も持っていないし、
 闘争のための理論武装すら備えていないことからも、それは明らかだろう。
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4. ムサビ氏はイランのキング牧師?
It seems to me that these brave young men and women have picked up their hand-held cameras to shoot those shaky shots, looking in their streets and alleys for their Martin Luther King.

 私(*ダバシ氏)から見ると、こうした勇敢な若者たちが手持ちの携帯カメラで撮った
 ブレた映像からも伺えるように、彼らはテヘランの通りや街角に、
 (*アメリカの公民権運動でワシントンへの自由の行進を実現した)
 彼らなりのマーチン・ルーサー・キング牧師を求めているようだ。
 自由で民主的な社会を実現する
 理想的指導者の出現を見出すために、通りへ飛び出した彼ら。
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5. イランの知性を代表するアカデミックな政治家
They are well aware of Mir Hossein Moussavi's flaws, past and present.

 彼らは、ミア・ホセイン・ムサビ候補の政治家としての紆余曲折を、
 過去から現在にいたるまで周知している。
(*ムサビ氏は79年のイスラム革命の指導者のひとりで、
 その後イラン・イラク戦争時のイランが辛酸を舐めた苦悩の時代に
 首相職を務め、もちこたえた経歴を持つ)
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6. イランの未来を託せる「建設的」な指針
But like the color of green, the very figure of Moussavi has become, it seems to me, a collective construction of their desires for a peaceful, nonviolent attainment of civil and women's rights.

 しかし、グリーンが彼らの民主化運動のシンボルカラーになったように、
 公民権と女性の権利を、平和的かつ非暴力的に実現するという
 切なる希望を一括して託せる『建設的な政治家』として
 彼は『ムサビ氏ならきっと私たちの理想を実現してくれる』という期待を
 一身にになう象徴となった、と私は見ている。
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7. 過去の武力革命に訣別を告げた新しい世代
They are facing an army of firearms and fanaticism with chanting poetry and waving their green bandannas. I thought my generation had courage to take up arms against tyranny. Now I tremble with shame in the face of their bravery.

 彼らは、銃や催涙弾で完全武装した機動隊や
 盲信に凝り固まった狂気の軍団に立ち向かうのに、
 せいぜいがシュプレヒコール代わりに 詩の一節を叫んだり、
 グリーンのバンダナを振ったりしているだけではないか。
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 我々の世代が革命を起こした時代には、
 独裁者に向かって 武器をとり立ち上がることが勇敢だと思っていた。

 しかし今、彼ら新しい世代の若者たちが 
 武装した警官に 素手で捨て身で立ち向かう姿を目の当たりにするとき、
 私は旧い世代の 武器に頼った卑怯さを恥じ入り、
 新しい世代の本物の勇気に ただただ圧倒されるばかりだ。  <了>

【 米国時間2009年7月3日『米流時評』ysbee 訳 】

◀ 次号 7/04「ウイグルの大虐殺 東トルキスタン暴動弾圧で死者140名 」
▶ 前号「革命のレミニッセンス 第1章 テヘラン・自由への道」

d0123476_10513847.jpg10. イスラム革命と反対のシスタニの教条「政教分離」
11. 米国の傀儡パーレビ国王を国外追放に
12. イスラム革命とイラン・イラク戦争
13. ネオコンの新世界秩序 対 アーリア国粋主義
14. 米国極右勢力のゲリラ活動資金
15. 愛国心を甘く見た米国の過去の失敗
16. イラク:国家と占領軍のはざまで
17. 占領国家元首のサバイバル方法論
18. 革命の成功は常に民衆にあり
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by ysbee-2 | 2009-07-03 14:22 | イランのグリーン革命

テヘラン・自由への行進 革命のレミニッセンス第1章

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  ||| 第1章 テヘラン・自由への道 |||

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 無血革命の殉教者 グリーン革命はイスラム世界の公民権とフェミニズム運動?
 イランの若者の目的はクーデターではなく、平和的漸進的な民主化改革だった


d0123476_10332782.jpgグリーンが彼らの民主化運動のシンボルカラーになったように、
公民権と女性の権利を、平和的かつ非暴力的に実現するという
切なる希望を一括して託せる『建設的な政治家』として
彼は『ムサビ氏ならきっと私たちの理想を実現してくれる』という期待を
一身にになう象徴となった、と私は見ている。〜〜イラン人アナリスト

 彼らは、政府の繰り出した完全武装の警察の軍隊に立ち向かうのに、
 せいぜいがシュプレヒコール代わりに 詩の一節を叫んだり、
 グリーンのバンダナを振ったりしているだけではないか。

 先月15日日曜にテヘラン全市内と主要都市で行なわれた、体制に抗議する大規模デモ
 

 我々の世代が革命を起こした時代には、
 独裁者に向かって 武器をとり立ち向かうことが勇敢だと思っていた。

 しかし今、彼ら新しい世代の若者たちが 
 素手で捨て身で警官に立ち向かう姿を 目の当たりにするとき、
 私は旧い世代のこけおどしを恥じ入り、
 新しい世代の本物の勇気に 圧倒されるばかりだ。

 〜〜イラン人アナリストの時評、次のエントリで全文紹介

【 米国時間2009年7月2日『米流時評』ysbee 訳 】

 U2もイランのグリーン革命を支援 スペイン・バルセロナコンサートライブ
 

*【読者の皆さんへ】先々週から連載しているイランの大統領選後の弾圧と虐殺の報道ですが、
 日本へは詳しく伝えられていない事実を知ってもらうために、コピーで広めてください。
 写真の転載も「米流時評から」と、キャプションかリンクをつけてくだされば結構です。

*【追記】このブログを読まれて共感なさった方々が、ブログでとりあげて下さっています。
 皆さまの一連のエントリを、近々ある時点でまとめて紹介したいと思いますが、
 支持政党や立場を超えて、同じ人間として、イランの悲劇を見過ごせないと、
 情報を伝えていただいた姿勢に、深く感謝申し上げる次第です。とりあえず御礼まで。


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   JULY 2, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月2日号
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The Wall Isn't Falling - Part 2
JUNE 27, 2009 | By Fareed Zakaria — NEWSWEEK | Translation by ysbee
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革命のレミニッセンス 第1章 テヘラン・自由への行進
米国時間2009年6月27日 | By ファリード・ザカリア/ニューズウィーク | 訳『米流時評』ysbee


10. Opposition to basic doctrine of Islamic Republic
Grand Ayatollah Ali al-Sistani is opposed to the basic doctrine of velayat-e faqih that created the Islamic Republic of Iran. His own view is that clerics should not be involved in politics, which is why he has steered clear of any such role in Iraq.
イスラム革命と反対のシスタニの教条「政教分離」
イスラム教シーア派全体の最高指導者である、アヤトラ・アリ・アル-シスタニ大師は、「ヴェラヤテ・ファキ」という、イスラム共和国としてのイラン建国の基礎となる教条に、元から反対していた。「イスラム教の僧侶は政治に介入するべきではない」というのがシスタニ師自身の見解で、これがイラン人でありながらイラク、コム市のモスクで信者に教えを垂れる彼が、イラク政府の政治活動とは袂を分かつ明快な理由である。
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民主化をめざしたはずの79年のイスラム革命だったが、05年強硬派のアフマディ就任以来、時代に逆行して孤立化

11. Rejection of Ahmadinejad's visit

However, he is unlikely to publicly criticize the Iranian regime. He did refuse to see Ahmadinejad when the latter visited Iraq in March 2008.
イラク亡命の静かなる抵抗者
しかし政治活動には介入しないながらも、シスタニ大師は現行のイラン政権の体制に対しては、公然と批判していた。その好例として、2008年3月にアフマディネジャドがイラクを訪問した際には、シスタニ師は謁見を断っている。
(*ハメネイ師は、イラン国内でのシーア派の最高指導者)
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7世紀以来のイスラム教に社会制度も生活慣習も統括される中東 イランはその中でもシーア派国家

12. Expelled Palevi, an American puppet

Nationalism is the most complex of these three forces. Over most of its history, the Iranian regime has exploited nationalist sentiment.
米国の傀儡パーレビ国王を国外追放に
翻訳中

13. Islam Revolution and Iran-Iraq War

Ayatollah Ruhollah Khomeini came to power by battling the shah, who was widely seen as an American puppet. Soon after the revolution, Iraq attacked Iran, and the mullahs wrapped themselves in the flag again. The United States supported Iraq in that war, ignoring Saddam Hussein's use of chemical weapons against Iranians—something Iranians have never forgotten.
イスラム革命とイラン・イラク戦争
翻訳中
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隣国同士のイラン・イラク戦争では、両国とも数十万人の戦死者を出す悲惨な時代を経験した

14. Against neocon's 'New World Order'

Over the past eight years, the Bush administration's veiled threats to attack Iran allowed the mullahs to drum up support. (Every Iranian dissident, from Akbar Ganji to Shirin Ebadi, has noted that talk of airstrikes on Iran strengthened the regime.)
ネオコンの新世界秩序 対 アーリアンナショナリズム
翻訳中
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15. Funding guerrilla warfare by right-wingers
And it is worth remembering that the United States still funds guerrilla outfits and opposition groups that are trying to topple the Islamic Republic. Most of these are tiny groups with no chance of success, funded largely to appease right-wing congressmen.
米国極右勢力のゲリラ活動資金
翻訳中
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イラン政府は平和的デモに暴力的弾圧を実施した後の今回の騒擾は、すべてCIAやBBC、VOAの仕業と責任転嫁

16. Underestimate raw power of nationalism

But the Tehran government is able to portray this as an ongoing anti--Iranian campaign. In this context, President Obama is quite right to tread cautiously, extend his moral support to Iranian protesters, but not get politically involved. The United States has always underestimated the raw power of nationalism across the world.
愛国心を甘く見た米国の過去の失敗
翻訳中
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17. Succeeding between occupier and nation
U.S. has always assumed that people will not be taken in by cheap and transparent appeals against foreign domination. But look at what is happening in Iraq right now, where Prime Minister Nuri al-Maliki boasts that America's troop withdrawals are a "a heroic repulsion of the foreign occupiers."
イラク:国家と占領軍のはざまで
翻訳中
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02年3月のイラク侵攻開始以来7年半を経て、先月30日ついに米軍がイラクから撤退開始

18. How to survive between occupier and nation

Of course Maliki would not be in office but for those occupying forces, who protect his government to this day. But he is a canny politician and knows what will appeal to the Iraqi people. Ahmadinejad is also a politician with considerable mass appeal. And he is already accusing the United States and Britain of interference.
占領国家元首のサバイバル方法論
翻訳中
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19. Revolution belongs to the people
Our strategy should be to make sure that these accusations seem as loony and baseless as possible. Were President Obama to be seen as grandstanding and taking ownership of the protest movement, he would be helping Ahmadinejad's strategy, not America's.
革命の成功は常に民衆にあり
翻訳中
<了>
【 米国時間 2009年7月2日 『米流時評』ysbee訳 】
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不正開票に対する憤慨が爆発した6月13日にテヘランのアザディ(自由)ストリートを埋めた200万人デモ

◀ 次号「U2も支援するグリーン革命の自由の闘士」レミニッセンス第2章
▶ 前号「イラン・革命のレミニッセンス 序章」

d0123476_10513847.jpg1. 革命のレミニッセンス
2. イスラム旧体制への致命傷となるか
3. 中東石油産出国30年の繁栄
4. 近代国家社会変革の三大要因
5. 歴史を甘く見てはいけない
6. ソビエト連邦の壮大なる崩壊
7. カラー革命よりも複雑な社会背景
8. 隠れたもうひとつの意外なシナリオ
9. 現体制崩壊の鍵を握る重要人物
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by ysbee-2 | 2009-07-02 11:18 | イランのグリーン革命

イラン 革命のレミニッセンス 序章

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  ||| イラン・革命のレミニッセンス 序章 |||

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 歴史は繰り返す? イランのグリーン革命と'79イスラム革命の類似点・相違点
 東欧カラー革命との共通点:全体主義への訣別 相違点:米国は介入せず傍観


d0123476_6494986.jpg今回の蜂起を「CIAの陰謀」と主張する連中は、
弾圧とか「自由ということ」の本当の意味がわかっていないのでしょう。
そういう安直な決めつけを、米国では五万とある陰謀論の中でも、
「何でもCIA 陰謀論=CIA conspiracy theory」とカテゴリ分けしています。

 もちろん、本物の陰謀や煽動行為も実在するのは、
 元諜報員や当事者の回顧録などでおなじみですが、
 すべてCIAとかイルミナティのせいにすると、そこで思考停止に陥ってしまい
 それ以上の問題点や紛糾の背景を 追求する姿勢を放棄して、
 本来、解決すべき焦点を見失ってしまうことになると思います。
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 革命とは、米国が独立国家として新生するよりもはるか以前から、
 民衆の力が、時の権力の圧政や弾圧を克服するために、
 より開かれた新しい社会を求める「連帯する運動」として生まれてきたものであり、
 そういった絶対権力に対抗する人民蜂起は、人類の集落の歴史とともに存在します。

 しかし今日紹介するのは、近代史の中でも比較的新しいページ。
 フランス革命、アメリカ独立革命、ロシア革命.....
 といった古典的な革命の時代から、さらに下った20世紀の後半、
 79年のイランのイスラム革命と、さらに90年代の東欧の一連のカラー革命。
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 これらの社会改革と、現在イランで進行中の民主化運動との
 共通点と相違点を、国際時事に関して卓越した洞察を重ねる
 ファリード・ザカリアが、比較分析して明らかにした時事評論。

 特に「米国の介入の有無」が決定的に異なるという
 それぞれの革命の陰影を浮き彫りにしてみせる、
 新旧世代のイラン革命に論及した、秀逸な時評です。

【 米国時間2009年7月1日『米流時評』ysbee 】
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*読者の皆さんへ、先々週から連載しているイランの大統領選後の弾圧と虐殺の報道ですが、
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   JULY 1, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月1日号
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 N E W S W E E K | Z A K A R I A
The Wall Isn't Falling - Part 1
JUNE 27, 2009 | By Fareed Zakaria — NEWSWEEK | Translation by ysbee
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イラン 革命のレミニッセンス ファリード・ザカリア中東時評
米国時間2009年6月27日 | By ファリード・ザカリア/ニューズウィーク | 訳『米流時評』ysbee


1. Revolution revisited
Whenever we see the kinds of images that have been coming out of Iran over the past two weeks, we tend to think back to 1979 and Eastern Europe. That time, when people took to the streets and challenged their governments, those seemingly stable regimes proved to be hollow and quickly collapsed. What emerged was liberal democracy.
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テヘラン市中央のアザディストリート=自由通りをデモ行進する群衆 左が79年、右が先月13日の200万人デモ

革命のレミニッセンス

ここ2週間というもの、動乱のイランから時々刻々と上がってくる一般市民が撮った現場の写真やビデオのぶれた映像を目にするたびに、1979年のイランのイスラム革命と、90年代の東欧民主化のカラー革命を思い起こさずにはいられない。
当時もまた一般市民の群衆が大挙して通りへ繰り出し、旧体制の政府に挑戦して闘った。革命時点の体制側は、権力の座にしがみつく空疎な存在である事実をさらけ出したが最後、一挙に崩壊した。こうして民衆側からわき上がったパワーこそ、本物のリベラルな民主主義だった。
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このページトップの写真と上のモノクロの写真はいずれもテヘランのアザディスクエア=自由広場に集まった群衆
トップは先月13日のデモ、上は79年のイスラム革命時の写真。革命精神はイラン人の血の中に流れているようだ


2. Fatal wound for the regime

Could Iran yet undergo its own velvet revolution? It's possible but unlikely. While the regime's legitimacy has cracked—a fatal wound in the long run—for now it will probably be able to use its guns and money to consolidate power.
イスラム旧体制への致命傷となるか
しかし、現在イランは果たして、この国独自のベルベットリボルーションを実現しつつあるのだろうか? 正直言って、その可能性はあるとしても望み薄だ。ただし、現政権の正当性にひびが入ったのはたしかである……しかも、長期的に見れば致命的な痛手だ。
アフマディネジャド=ハメネイの体制側としては、分裂の危機に直面した権力機構を統一するために、おそらく当座の措置として、弾圧の武力行使と買収の資金ばらまきが続くだろう。
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テヘランは人口2千万を越える近代的大都市 4年間で25%のインフレ高騰と失業率15%でアフマディ人気は失墜

3. Oil-rich economy for three decades

And it has plenty of both. Remember, the price of oil was less than $20 a barrel back in 1979. It is currently $69.
中東石油産出国30年の繁栄
テヘランの政権側は、武力・資金力のどちらも豊富に備えている。30年前のオイルショックを覚えておいでだろうか。1979年のイスラム革命が起きる直前までは、原油価格は1バレル当たりわずか20ドルにも満たなかった。それが今では69ドルだ。
(注:その間の値上がりでイラン政府に蓄積された石油貿易の歳入を考慮すれば、国家としての資金源がいかに潤ったかの見当がつく、という示唆。)
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12日に投票、13日に開票の直後からアフマディネジャド現政権の不正糾弾を叫ぶデモが続き、弾圧がそれを追う

4. Three forces in the modern world

More important, as Zbigniew Brzezinski has pointed out, 1979 was highly unusual. As a historical precedent, it has not proved a useful guide to other antidictatorial movements. The three most powerful forces in the modern world are democracy, religion, and national-ism. In 1989 in Eastern Europe, all three were arrayed against the ruling regimes.
近代社会変革の三大要因
さらに重要なことは、オバマの外交顧問であるズビグニュー・ブレジンスキーも指摘しているように、1979年はきわめて異質な変革であった。歴史の先例を振り返ってみても、旧来の反体制的社会運動の中で、手引きになるような参考例は存在しなかった。
近代の世界を構成している3つの強大な勢力は、民主主義、宗教、そしてナショナリズムである。89年の東欧では、これら3つの要因が一致団結して、旧体制に歯向かうパワーとなった。
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5. Never underestimate the power of history

Citizens hated their governments because they deprived people of liberty and political participation. Believers despised communist leaders because they were atheistic, banning religion in countries where faith was deeply cherished.
歴史を甘く見てはいけない
当時ソビエト連邦の共産党体制下で盟邦国だった東欧諸国の一般市民は、ソ連の傀儡である自国の政府を嫌っていた。なぜなら、ひとびとが本来所有している社会的自由と政治参画の基本的権利を、体制側が剥奪したからだ。もともと信仰がその土地の歴史に深く根ざした地域では、無神論で宗教活動を禁じる共産主義は、信心深い市民からは蔑視された。
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バラ革命:2003年グルジア共和国で、親ロシアの旧体制に反抗する親米派サアカシビリが主導した改革運動

6. Back in U.S.S.R.

And people rejected their regimes because they were seen as having been imposed from the outside by a much--disliked imperial power, the Soviet Union.
ソビエト連邦の壮大なる崩壊
さらには、はるかに強大な絶対権力と化してしまった政権は、(連邦加盟国として搾取されるばかりで恩恵に与らなかった東ヨーロッパ諸国では、モスクワ流の共産主義は「反民主的」で)一般民衆からは「外部から強制された新たな絶対権力」と受け止められたために、革命で打ち倒したロシア皇帝の旧体制よりも、もっと嫌われる結果を招いた。
これが、ソビエト連邦である。
(注:東欧の大部分が旧東ローマ帝国のギリシャ正教圏であり、信心深い国民性で共通していた歴史を振り返れば、千年以上の宗教心を漂白することは土台無理な押しつけの近代化政策だった。)
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オレンジ革命:2004年不正選挙に抗議してウクライナの首都キエフ中央の広場に集まった、ユフチェンコ支持の群衆

7. More complex than color revolution

The situation in Iran is more complex. Democracy clearly works against this repressive regime. The forces of religion, however, are not so easily aligned against it. Many, possibly most, Iranians appear to be fed up with theocracy.
カラー革命よりも複雑な社会背景
イランの現状は、東欧のカラー革命時代の社会状況よりもさらに複雑で難解だ。もちろん、民主主義は明らかに、弾圧体制をとる現行の政権に立ち向かうにはおあつらえの思想である。しかしながら、ほかの中東各国は、そう簡単にこの社会改革的な波に連なって加担しようとはしない。その多くが、いやむしろほとんどの中東諸国が、今回の社会不安を「イラン人は宗教独裁政治にうんざりしているからだ」と解釈している。
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8. Fatwa may collapse the regime

But that does not mean they are fed up with religion. It does appear that the more openly devout Iranians—the poor, the rural—voted for President Mahmoud Ahmadinejad. There is one way religion could be used against Iran's leaders, but it would involve an unlikely scenario.
隠れたもうひとつの意外なシナリオ
しかし、それがそのままイスラム教そのものへの幻滅にはつながらない。それどころか逆にイランでは、地方の貧しい階級の信心深いイラン人ほど、マフムード・アフマディネジャド大統領に票を投じたのが事実である。
宗教は、イランの指導者に対向して用いられる攻撃手段のひとつだと言えるかも知れないが、今回のイランの展開にはさらにもうひとつの意外なシナリオが内包されているように見える。
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9. Issuing fatwa may collapse regime

Were Iraq-based Grand Ayatollah Ali al-Sistani to issue a fatwa condemning Tehran in any way, it would be a seismic event, probably resulting in the regime's collapse. Remember, Sistani is Iranian, probably more revered in the entire Shia world than any other ayatollah.
現体制崩壊の鍵を握る重要人物
その鍵を握る人物は、イラクに亡命している全イスラム教徒の最高指導者、アヤトヤ・アリ・アル・シスタニ大師である。万一彼が、テヘランの現行政府を弾劾し、ファトワ(fatwa=聖戦)を宣言すれば、一も二もなく多分現体制はたちまち崩壊する。忘れていけないのは、シスタニ大師はイラン人であり、シーア派イスラム教の世界では、アヤトラを冠するいかなる高僧たちよりも、信者から崇拝されているという事実である。
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 >次号 後編へ続く
【 米国時間 2009年7月1日 『米流時評』ysbee訳 】

◀ 次号 7/02「テヘラン・自由への行進 革命のレミニッセンス第1章」

d0123476_10513847.jpg10. シスタニの教条:イスラム革命とは反対の「政教分離」
11. 米国の傀儡パーレビ国王を国外追放に
12. イスラム革命とイラン・イラク戦争
13. ネオコンの新世界秩序 対 アーリアンナショナリズム
14. 米国極右勢力のゲリラ活動資金
15. 愛国心を甘く見た米国の過去の失敗
16. イラク:国家と占領軍のはざまで
17. 占領国家元首のサバイバル方法論
18. 革命の成功は常に民衆にあり

▶ 前号「潮目となるか? テヘラン決死の5千人デモ」

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d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/9934651
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by ysbee-2 | 2009-07-01 17:35 | イランのグリーン革命

潮目となるか?テヘラン決死の5千人デモ

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  ||| 潮目となるか?テヘランモスクデモ |||

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 英国大使館現地職員8名逮捕、EU・米国の制裁必至、反対派へ有力者の支援
 潮目となるか?6.28 モスクデモ:弾圧にめげず結集した群衆が機動隊と衝突


d0123476_613981.jpgテヘランで新しいデモあり。参加者3千人とも5千人とも。デモや抗議活動に関して「3人以上の集会は政府への謀反行為とみなす」と一切御法度になっている状況下の、民衆の必死の抵抗。もちろん、政府お抱えの自警団/暴力団であるバシジから、虐殺の襲撃を受けることは承知の上での決行。

アフマディネジャドの旧体制側では、相変わらずCIAの仕組んだ陰謀とかボイス・オブ・アメリカの煽動の結果だとか、自己反省の片鱗も見せず、冷戦時代の古典的な陰謀説に固執しております。かと思うと、今回矢面に立っている英国に対して、とんでもない横暴な行為に。テヘラン駐在の英国大使館に勤務する現地イラン人の職員8名を逮捕。かなり自棄になっている兆候。

 6/20 イスファハン大学寮の虐殺 テヘラン大学寮と同じくバシジの襲撃による惨劇
 

もうこうなると、北朝鮮の金体制と大して変わりない、因縁つけ放題の暴力団的体質を暴露しつつあります。いまだに拘留中の学生や市民2千名、拉致されたきり行方不明になった市民が数百名・・・・・ある中東専門家が、現行のアフマディ政権の全体主義的警察国家体制は、弾圧国家として中国と北朝鮮の中間あたり、と分析していたのがむやみに納得できる惨状。
今日もまた、ハッフィントンポストのニコ・ピットニー『イラン蜂起』ブログからお届けします。

【 米国時間2009年6月28日『米流時評』ysbee 】

*読者の皆さんへ、6/10から連載しているイランの大統領選後の弾圧と虐殺の報道ですが、
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   JUNE 28, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年6月28日号
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H u f f i n g t o n P o s t / I R A N
The Uprising: Iran Updates — Live-Blogging
JUNE 28, 11:20 a.m.–2:35 p.m. | Nico Pitney — Huffington Post | Translation by ysbee

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潮目となるか?テヘランモスクデモ 弾圧にめげず結集、機動隊と激突
米国時間2009年6月28日日曜 | ニコ・ピットニー/ハッフィントンポスト |  訳『米流時評』ysbee


11:27 AM |Solidarity ボンジョビ、イランに応援歌『スタンド・バイ・ミー』吹き込み
読者シャルザッドからのメール「イランとアルメニアの混血歌手アンディ・マダディアンが、米国ロック界の大御所ジョン・ボンジョビとマイクの前に並んで『スタンド・バイ・ミー』のレコーディングを……ふたりのミュージシャンが連帯してこの歌を(イランの公用語、ファルシ語で)歌ってる様子は、まさに感銘を受ける」
「今週早々、ボンジョビとバンド仲間のリッチー・サンボラは、イランのスーパースター、アンディ・マダディアンと共演で、B.B.キングのポップの名曲『スタンド・バイ・ミー』をファルシ語で吹き込んだ。彼らのミッション:昨今の大統領選をめぐる紛糾と抗議の渦に巻き込まれたイランのひとびとへ、グローバルな連帯のメッセージを送ること。(TVガイドのサイトでは、トップページで紹介: http://www.tvguide.com/News/Bon-Jovi-Iran-1007447.aspx)
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27日夜ミュンヘンで行なわれた、イラン政府の弾圧で虐殺された反対派学生の追悼慰霊キャンドルイベント

11:30 AM |テヘラン市内で数千人が静かなるデモ決行 --- CNN

「3人以上の集会はデモとみなす/デモ参加者は反逆罪/指導者は死刑」など厳罰を設定され禁止されていた集会条例で、28日日曜モスクへの礼拝だけは許可が出たため、テヘラン市の山の手にあたる北部のゴーダモスクへ、およそ5千名前後の群衆が行進し集まった。〜〜CNNの現地プロデューサレポート
当局側では武装警察のバイク部隊を行進の両脇にぴったりとつけ、ゴーダモスクまでの行程のデモ警備に当たった。厳戒令のため、群衆はモスクまで声を出さず無言で行進したが、モスク周辺では一斉に歓声が上がった。
http://cnnwire.blogs.cnn.com/2009/06/28/thousands-demonstrate-silently-in-tehran/
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テヘラン市北部のゴーダモスクへ弾圧に抗議してデモ行進するムサビ支持の反体制派市民 主催者側発表5千人

11:50 AM |逮捕されていたムサビ陣営のスタッフ、釈放される

いつもとても助かっている現地のニュースサイトGooyaが伝える、ムサビ陣営に関する報道:
「アヤンデ記者のレポートによると、ムサビ候補の選挙事務所のリーダー、ゴルバン・バハザディアン-ネジャド氏を筆頭に、ムサビ候補のキャンペーン新聞『Kalameh Sabz (Green Words/緑の言葉)』の制作スタッフで、先週逮捕され今日まで拘留されていた25人のうち23人が釈放された。しかしながらムサビ氏のウェブサイトの制作者は、いまだに拘束されたままである。」
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11:54 AM |Updates on Tehran march テヘランデモ速報
Twitterの投稿からいくつかの未確認情報によると、膨大な数の武装警察がデモ隊の行進する両側にそって動く密着警備態勢。以下各トゥイッターの投稿から:
「デモ隊 (ppl=people)と機動隊の頭上でヘリが飛び交ってる... 機動隊がデモ解散を命じ集会キャンセル!でも誰も通りから立ち去らない」
「ムサビに関する情報皆無... だがみんな集まってくる... その中の数人が路上に座り込んだ... 座り込みがどんどん増えてる... その数未確認」

12:57 PM |First video of Ghoda mosque モスク周辺デモの最初のビデオ
読者の一人が明らかに今日のデモと思われる最初のビデオを送ってくれた。以前から聞きなじみのあるスローガンを叫んでいる。「ヤー・ホセイン!ミア・ホセイン!」
 6/28 テヘラン市北部ゴーダモスク市民デモ
 

読者の説明だと、最初のフレーズは「ホセイン、われらを助けたまえ」で、この場合のホセインはイスラム教の開祖、預言者マホメッドの孫でイマム・アリの息子にあたるホセインを指す。2番目のフレーズのホセインは、もちろん現体制反対派の指導者ミア・ホセイン・ムサビのファーストネームである。
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投票前は圧倒的勝利を予測されていたが、体制側の不正開票で抗議運動を続けるミア・ホセイン・ムサビ元首相

12:00 PM |More from the AFP さらにAFPのニュースから

28日日曜、EUはテヘラン駐在の英国大使館員8名が逮捕された事実で、イラン政府を非難し、次のような声明を発表。
「イラン政府外交官のいかなる "いやがらせの発言" に対しても "断固とした意思統一" で対応する……(後略)」
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27・28の週末には世界主要各都市で、在イラン人を中心にアフマディ現政権の虐殺と弾圧に抗議するデモを展開

12:08 PM |イラン政府官憲が英国大使館員8名を逮捕

当以下国営メディアの報告内容:
イラン警察は、テヘラン駐在英国大使館のイラン人職員8名を「イラン国内での選挙後の煽動行為」疑惑で逮捕。このニュースは、28日日曜イラン国営のファルシ語のニュースメディアで報道された。……(中略)……
一方、この報を受けた英国側では現地時間で日曜、デヴィッド・ミリバンド外相がイラン政府に対する非難声明を発表。「わが国のテヘラン駐在大使館に勤務する8名の勤勉な職員を逮捕したイラン政府の行為は、"いやがらせ/harassment" であり "恫喝/intimidation" である。」ミリバンド外相はまた、土曜起きたこの大使館員逮捕事件に関しては、英国政府からイラン政府に対して公式の抗議声明を渡したと公表。
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怪我を負ったデモ隊の駆け込み寺だったテヘラン駐在英国大使館の門前で、立入禁止の警備を張る特別機動隊

外相は日曜ギリシャのコルフ島で開かれているOSCE/欧州共同防衛機構の会議で、外交面のオブザーバーとして基調講演を行なったが、その中でイランで現在展開している争乱の実態(弾圧虐殺)は「きわめて承認しかねる」と意思表明し、次のように発言した。「現在わが国の最優先事項は、テヘラン駐在英国大使館に勤務する地元イラン人職員の身の安全にあり、一刻も早く彼らが無事解放され勤務に戻れることを望むものであります。」
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左:在テヘラン英国大使館の外部に集まった体制支持派のバシジ軍団/右:イラン政府のエジェヒ諜報相

12:14 PM |ラフサンジャニ、長い沈黙をやぶって声明……AP通信記事から

イラン政界に多大な影響力をもつ元大統領、アクバル・ハシェミ・ラフサンジャニ氏は、不正選挙問題で激化するアフマディネジャド現大統領の体制派とムサビ元首相の反体制派の分裂を、両派の間に立って和解させることのできる唯一の人物と、イラン分析の専門家からは評価されてきた。
国営メディアISNAが報道する内容によると、ムサビ氏が申し立てている不正開票の疑惑をクリアするために、最高指導者ハメネイ師が護憲評議会に対して一部の票の読み直しを指示したことを、ラフサンジャニ氏は高く買っていると伝えている。(国営メディアの報道は、すべてアフマディ=ハメネイ体制側に都合の良い提灯記事が大勢を占める)
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左:護憲評議会メンバーの有力政治家でイラントップの資産家、ラフサンジャニ元大統領/右:投票当日のムサビ候補

「私は今回の合法的異議申し立てに対して、公明正大な調査が完結し、正しい結論が下されることを望んでいる。」ラフサンジャニ氏はこう所存表明した。今回の公式発言は、投票日以降初めて沈黙を破って表明された氏の意見である。氏は投票日以降の一連の騒擾は、国民とイスラム体制を分断するべく仕掛けられた疑惑の要素に満ちた陰謀であると捉えており、その目的は政府に対する国民の信頼をくつがえすことにあったのでは、と答えている。
ラフサンジャニ氏は、79年イスラム革命後のイスラム共和国の建国以来、護憲評議会の中心的人物として常に重要な地位を占めてきた人物である。今回の大統領選では、娘のファエゼ・ハシェミとともにムサビ候補のキャンペーンを支援したため、全国放送のテレビ討論会でアフマディネジャドが猛烈な批判を下し、現行大統領の再選をいぶかる要素をつくるのにひと役買った経緯がある。
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12:43 PM |イラン官憲、テヘランデモの弾圧開始……AP通信の速報ニュース
テヘランで展開中のデモの目撃者情報によると、テヘラン市内北部にあるゴーバモスク周辺に集まった3千名近いデモの群衆に、機動隊が襲いかかったと伝えている。警察は群衆を追い散らす目的で催涙ガス弾を発射したが、デモ隊の一部は「Where is my vote? 票を返せ」とシュプレヒコールを上げて反撃に出た。
目撃者がAP通信に(携帯で)伝えた内容では、デモ隊のうち数人が日曜のゴーダモスクのデモ弾圧による機動隊との衝突で、腕や脚を骨折した者が出た模様。また、機動隊が(警棒で)老女を殴打したのを目撃したデモ隊の若者が叫び声を上げて機動隊にとびかかっていった、とも伝えている。イラン国内での厳しい報道管制のためジャーナリストの現場取材は禁じられており、この報道は未確認情報である。

 6/28 「バイバイ、独裁者!」とシュプレヒコールを上げてゴーバ通りを行進するデモ隊
 

2:14 PM |More video reportedly from today 今日のデモのビデオ、続々アップ

読者のアリ経由で、メヘディ・カルービ候補が群衆に囲まれてデモに参加している信じられないビデオが浮上。カルービは、今回の大統領選に立候補した改革派候補のひとりだが、投票日の不正が明らかになって以降は自らムサビ氏を支援する立場を表明した存在。このサイトの情報によると、カルービ氏とファエゼ・ハシェミ女史の今日のデモ参加に加えて「アヤトヤ・ガファリ氏とムスタファ・マリクヤン氏も式に参加。運動の指導者ムサビ氏は(自宅拘禁の身柄なので)電話を通じて集まった群衆に呼びかけた」とある。

 6/28 デモ参加のカルービ師を「カルービ、カルービ!」と歓呼で迎える群衆
 

2:20 PM |現地イラン人のトゥイッターのひとりは次のように投稿:

「機動隊のバンがシャリアティ通りに向かった モーセニ広場でデモ隊と衝突」
別の読者からの情報では、Facebook のムサビのページに、ファエゼ・ハシェミ女史のメッセージが投稿され、今日のデモに参加中と載っている。ファエゼは、ムサビ候補の支援者で(イランの護憲評議会の主要メンバーでハメネイ師に対しても発言力をもつイラン政界の重要人物)ラフサンジャリ元大統領の娘である。(下の写真は投票日前のテレビ映像からファエゼのムサビ支援演説)
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>次号へ続く
【 米国時間 2009年6月28日 『米流時評』ysbee訳 】

d0123476_10513847.jpg◀ 次号「イラン・革命のレミニッセンス 序章・前編」
1. 革命のレミニッセンス
2. イスラム旧体制への致命傷となるか
3. 中東石油産出国30年の繁栄
4. 近代国家社会変革の三大要因
5. ソビエト連邦の壮大なる崩壊
6. カラー革命よりも複雑な社会背景
7. 隠れたもうひとつの意外なシナリオ
8. 現体制崩壊の鍵を握る重要人物


◀ 予定 6/29「すべてはCIAの陰謀?イラン政府の真っ赤な大嘘」
▶ 前号 6/26「BEAT IT ! 打倒イスラム狂信派 /ニコブログ・イラン蜂起」
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by ysbee-2 | 2009-06-28 14:35 | イランのグリーン革命

BEAT IT ! 打倒イスラム狂信派・ニコのブログ「蜂起」

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   ||| BEAT IT ! 打倒イスラム狂信派 |||

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 ニコ・ピットニーのイランブログ『UPRISING 人民蜂起』6月26日エントリ

d0123476_6405339.jpgますます厳しくなるイランの弾圧。ネットには当局による撲殺や虐殺軍団バシジによる射殺など、その凄惨な実態が、目撃者が携帯で撮ったビデオで次々に上がってきています。イラン人が用いるファルシ語のサイトやブログは、イラン政府当局の言論弾圧で、抗議運動が始まって間もなく閉鎖されました。

外国人記者も、みな逮捕されたり、国外追放処分に逢い、真実を伝えるすべのなくなったイラン人たちは、それでもなお最後の手段で、国外へ真実を伝えようと必死の手段をとっています。
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スウェーデンの首都ストックホルムにあるイラン大使館前に押しかけた、イラン政府の弾圧虐殺抗議のデモ隊

唯一現地から伝わって来る情報は、テキストメッセージやメールの体裁で、写真やビデオを貼付して、海外の知り合いへと送り出し、そこから知人が代行してアップロード。これもすべて、イラン政府がネット媒体をすべて使用停止にしているためです。

そういう状態で、あたかも第二次大戦中のフランスのレジスタンス地下組織のように、イラン国外で情報を受け取った者たちが、twitter や Facebook へ投稿したり、You-Tubeへ携帯で撮ったビデオをアップロードして、必死に現地イランの悲惨な弾圧の現状を訴えているわけです。
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イスラム狂信派を排斥する欧州各国はもちろんだが、イスラムナショナリストが多数派のトルコでも今回の弾圧に抗議

こうしたメール送付の生のデジタル情報を、あたかも情報戦争のマザーシップのように、一カ所に集め編集し必要であれば英語に翻訳して、時間軸に沿って時々刻々エントリのログをアップしているニコ・ピットニー。

米国のオピニオンブログ HuffintonPost のイランイシューのページ『UPRISING/人民蜂起』が彼の活躍の場で、現在のイラン現地情報ではそのボリュームと、つっこんだ内容の濃さで他のメディアを圧倒しており、現在わずかに残されたイランからのダイレクトな声が、歪曲されずに現在進行形で聞ける、バーチャルなメディアの窓です。
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チェコの首都プラハにあるイラン大使館周辺で、イラン政府の弾圧虐殺に抗議するデモ隊

わずか10日で米国のみならず世界の注目を集めるイラン情報の集約メディアとなり、22日にはホワイトハウスへ派遣され、オバマが名指しで質問を受けるシーンも……前回にひき続き、今日も翻訳してお届けします。(その間も今後のエントリも、できるだけ翻訳してお届けする予定です)

【米国時間2009年6月26日『米流時評』ysbee】

*『UPRISING』は、米国のオピニオンブログ HuffingtonPost で、
ニコ・ピットニーがイラン問題に関する情報を収集・編集した特集ページ


「打倒!イスラム狂信派/BEAT IT U FANATICS」
イラン人がトゥイッターに投稿したこのビデオのタイトルには「BEAT IT U FANATICS.=強硬派を打ち倒せ」とある。マイケル・ジャクソンの急逝に合わせたタイムリーな編集。 
BEAT IT YOU FANATICS!!! GET OUT OF MY LAND!



*読者の皆さんへ、先々週から連載しているイランの大統領選後の弾圧と虐殺の報道ですが、
 日本へは詳しく伝えられていない事実を知ってもらうために、コピーで広めてください。
 写真の転載も「米流時評から」と、キャプションかリンクをつけてくだされば結構です。


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   JUNE 26, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年6月26日号
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H u f f i n g t o n P o s t | I R A N
The Uprising: Iran Updates — Live-Blogging
JUNE 26, 7:37 a.m.–4:36 p.m. | Nico Pitney — Huffington Post | Translation by ysbee
6/26 ニコ・ピットニーのイランブログ『UPRISING 人民蜂起』
米国時間2009年6月26日金曜 | ニコ・ピットニー/ハッフィントンポスト |  訳『米流時評』ysbee

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7:37 AM |Solidarity
The AP report is below (a quick note -- the hard line cleric referenced in the story, Khatami, is not to be confused with moderate former president Mohammad Khatami).
7:37 AM |連 帯
2009年6月25日。イランの弾圧虐殺の犠牲者に敬意を表して、昨夜ベルリン市の中央部に数千人が集まり、キャンドルライトの追悼集会が行なわれた。またベルリンだけでなくヨーロッパ各国の都市でも、イラン大統領選の不正開票に対して糾弾の声を上げ反政府抗議運動を展開するイランの市民へ、支援と連帯のメッセージを送るために、数千人が集会をひらいた。
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パリで開かれたイラン弾圧虐殺抗議集会には数千人が参加 基本的人権を蹂躙する国へのフランスの風当たりは強い

 テヘラン大学の犠牲者への追悼 Tehran University mourns for students killed
 

7:48 AM |Friday prayers: Cleric says punish "rioters" with "cruelty"
The AP report is below (a quick note -- the hard line cleric referenced in the story, Khatami, is not to be confused with moderate former president Mohammad Khatami).
The Juan Cole comments, "This call is a new and dangerous turn, since Supreme Leader Ali Khamenei had praised the opposition leaders and simply urged them to accept the official results. Ahmad Khatami is close to the hard line faction of President Mahmoud Ahmadinejad, and is surely voicing the sentiments of the worst of the Basij and Revolutionary Guards elements who have attacked the protesters.


 テヘラン大学寮の虐殺【注:凄惨なシーンあり】
 GRAPHIC! student protester severely abused in Tehran 6/20
 

7:48 AM |金曜の祈り:ハタミ師「暴徒には残虐な刑罰を」
(注:イスラム強硬派の僧侶ハタミ師は、中道穏健派のモハメド・ハタミ元大統領とは別人)
AP通信ホアン・コール記者の記事要約:今回のハタミ師の呼びかけは、最高指導者のハメネイ師が反対派リーダーであるムサビ候補に対して、単純に選挙の公式結果を承諾せよと問いかけた18日の声明を塗り替え、新しい危険な局面へと向かうイランの事態を浮き彫りにするものである。
アハマド・ハタミ師は、マフムード・アフアマディネジャド大統領をトップとするイスラム強硬派の派閥ともっとも緊密な位置にあり、現在抗議運動を襲撃している自警団的民兵組織バシジや革命防衛軍の精鋭部隊コッズの暴虐的行為を正当化する代弁者的立場をとる者である。

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8:36 AM |Green balloons

The Mousavi camp called for people worldwide to release green balloons today in a show of support, but green trash bags work too if you're in a bind.
8:36 AM |グリーンの風船
ムサビ陣営では、彼らへの支援を表すシンボルとして、世界中のひとびとに今日グリーンの風船を空へ飛ばすよう呼びかけた。写真は、もし風船の費用がきついような状況だったら、グリーンのゴミ袋でもできるという例。
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8:40 AM |Solidarity: Green Balloon in Paris
Green balloons symbolize solidarity released in New York, San Francisco, Paris.... around the world.
8:40 AM |連帯:パリの空に放たれたグリーンの風船
イラン市民への支援と連帯のシンボル、グリーンの風船が世界の各都市で空に放たれた。自由を象徴するかのように...... Green Balloons in Paris sky

  

9:07 AM |Mousavi's message to Iranian expats — Posted today on Facebook:
字数制限のため英文省略
9:07 AM |ムサビから海外在住イラン人へ呼びかけるメッセージ/Facebookの投稿より
一介の公僕である私に対して、海外に在住するあなた方が託してくれた信頼、そして、ほとんどの投票所で私に投票して下さった決意。その信任の重みを両肩にになっています。
こうした信頼に応えるためにも、偉大なるイラン国民のあらゆる階層のひとびとが、私へ投票し過半数を得た、という事実が存在することを継続して主張する立場は捨てる訳にいきません。
したがって、あなた方の投票権が不正開票によって侵害された今回の選挙に対し、できうる限りの法的措置を講じて闘う所存です。
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9:15 AM |Basiji drive a truck into a crowd
Via reader Chas, Olivia from YouTube's site CitizenTube continues to post new videos she finds from Iran: "This short video shows a large crowd of Iranians gathered in a public area. The scene seems quite calm until the last few seconds when a truck -- supposedly driven by members of the Basij -- revs its engine and starts to drive right through the crowd. You can hear screaming as the camera loses focus and the video ends."
9:15 AM |バシジのトラックが群衆に突入するビデオ
当ブログ読者のChasから〜〜You-Tubeの特設サイトCitizenTube の Olivia のページでは、彼女が見つけたイランからの新しいビデオを継続して投稿。
「この短いビデオは、どこかの交差点に集まったイラン人の群衆を撮ったもの。抗議運動は比較的静かに行なわれていたようですが、最後の数秒間で一変。多分バシジのメンバーが走らせた1台のトラックが、群衆の真っ直中を突っ走っていく場面。カメラのフォーカスが失われ、ビデオが終了する直前に悲鳴が聞こえます。」
 tehran iran protests mousavi iranelection revolution
 

9:41 AM |Ayatollah urges "lasting solution"
Iran's state media has published a statement by senior cleric Grand Ayatollah Nasser Makarem-Shirazi, who calls for Iran's presidential election dispute to be settled through "national conciliation."
9:41 AM |アヤトヤが声明「継続する解決を」
イランの国営メディアは、イランのイスラム界の長老アヤトラ・ナッセール・マカレム-シラズィ師が「イラン大統領選の抗争は『人心統一』を通じて平定されるべき」と呼びかける声明を発表。
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9:55 AM |Parliament member: Rafsanjani set to back Khamenei
A reader emails, "A strange article here stating that: 'Mohammad KaramiRaad, the representative of Kermanshah in Iranian Parliment, claims that Rafsanjani will soon declare his support for Khamenei...'" Anyone know more about this MP?
9:55 AM |イラン国会議員「ラフサンジャニがハメネイ支持に回る」
読者からのメールで紹介された、イランの地元新聞の首を傾げたくなる記事「イラン国会のケルマンシャー党モハンマド・カラミラアド議員は、護憲評議会メンバーのラフサンジャニがまもなくハメネイ支持を宣言する……」 誰かこの件に関して詳細をご存知ですか?
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10:10 AM |VOA: Thousands gather to grieve.
Voice of America Iran reports over 13,000 have gathered at Zahra cemetery to mourn the dead.
10:10 AM |VOA:数千人が悲しみの黙祷
ボイス・オブ・アメリカのイラン局の放送によると「死者に黙祷を捧げるために13,000人がザハラ墓地に集まった」と報道。
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>次号へ続く
【 米国時間 2009年6月26日 『米流時評』ysbee訳 】

◀ 次号 6/28「潮目となるか?テヘランモスクデモ『イラン蜂起』6.28」
▶ 前号 6/20「テヘラン大学の虐殺 バシジ=イランの虐殺親衛隊」
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d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/9917326/
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/9917326

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by ysbee-2 | 2009-06-26 17:05 | イランのグリーン革命

テヘラン大学の虐殺 バシジ=イランの虐殺親衛隊

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    ||| イランの虐殺軍団バシジ |||

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 イラン政府お抱えの虐殺軍団バシジ 首都テヘラン大学で次々に学生射殺の凶行

d0123476_3532373.jpgポスト選挙のイランの争乱をもう10日以上ずっと追いかけているが、リアルタイムで現地情報を発信し続けているニコ・ピトニー氏は、ほとんど寝てないんじゃないかと思えるような連投のエントリで圧倒される。本当は毎日紹介したいのだが、何しろ情報量がものすごいボリュームなので、これまでも更新ごとに読み進んでいるだけで、結構な時間をとられてきた。

ほかにも、イランの争乱情報をネットのポストから集約して翻訳編集しているメディアブログが3〜4サイトあるので、このところ回って読んでいるだけで日が暮れてしまう(勝手に隠居にした身分に感謝)しかし、現地の情報が一番集約されていて状況がよくつかめ、しかもファルシ語からの英訳も早いので、今日は彼が特約しているハッフィントンポストのブログから。

トップの写真は、12日夜にテヘラン大学の学生寮にバシジ軍団が乱入し、無惨に殺された罪もない学生たちへの鎮魂
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ニコは現地から毎分数千と上がって来る twitter や Facebook の投稿を通読して、彼が重要と判断したものを抜粋してブログ更新してくれているので、ここ1〜2週間で米国ではマスメディア自体がニコのブログを情報源にするようになったところもある。

イランの騒擾に関する情報ブログとしては、投票日直後から注目度が高く、このところハッフィントンポストのトップページになっている。情報が分刻みでログされる(時間系列で古い順にスレッドが立つ)ので、その中からさらにめぼしいものをピックアップしました。原文は非常に平明な英語で、他に紹介したい記事もあるので、とりあえず本文の訳抜きですがアップします。
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私のお届けしたいのは、むしろYou-Tubeの映像の方なので。特に、中段に貼ったビデオの「テヘラン大学の虐殺」の実情はもの凄い。これでは、噂で死者150名と言われているのは本当かも、と頷けてしまうような、ところかまわず撃ち殺していった「音の証拠」が残されたビデオ。お食事前の方や気の弱い方にはおすすめできません。

しかし、こういう司令を出している大元が、アフマディネジャドであり、彼を支持するハメネイなのだと思い当たるとき、イラン人がなぜこれほどまで命がけで、自分たちの票を、つまり民主主義とその先にある自由な社会を守ろうとしているのか、という気持ちが切実に伝わります。

【米国時間 2009年6月22日『米流時評』ysbee 】
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*** 臨時ニュース ***
米国東部時間で午後4時半頃、首都ワシントンDCの地下鉄で正面衝突事故発生
首都圏のメトロのラッシュアワー時間帯に、フルスピードの対向路線で、片方の車輌が反対方向の車輌に乗り上げる形で正面衝突。現在まで判明した情報では、死者2名、負傷者46名と首都警察から発表……イラン情勢をウォッチング中、CNNのウルフ・ブリッツァー『Situation Room』での報道から、とりあえず速報でした。そう言えば、アラスカでM4.5の地震も発生したし、なぜか今日は、アメリカの大厄日のようです。


*読者の皆さんへ、先々週から連載しているイランの大統領選後の弾圧と虐殺の報道ですが、
 日本へは詳しく伝えられていない事実を知ってもらうために、コピーで広めてください。
 写真の転載も「米流時評から」と、キャプションかリンクをつけてくだされば結構です。


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   JUNE 22, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年6月22日号
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H u f f i n g t o n P o s t
Iran Updates: Live-Blogging The Uprising
JUNE 22, 9:31 a.m.–4:36 p.m. | Nico Pitney — Huffington Post | Translation by ysbee

イランの虐殺軍団バシジ 首都テヘラン大学で学生射殺司令の凶行
米国時間2009年6月22日月曜 | ニコ・ピトニー/ハッフィントンポスト |  訳『米流時評』ysbee

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4:28 PM |Demonstrators help an injured riot cop.
字数制限のため英文省略
4:28 PM |デモ隊が負傷した警官を介抱
このビデオは数日前にネット上にあがっていたものだが、わずか2000ビュー/ヒットしかなかったので今日まで気がつかず、まだあまり広範には見られていないものと思われる。
このクリップは他のビデオでも見られたのと同じようなケースで、逃げ遅れた武装警察の一警官が頭部をかなりひどく怪我しており、止血のために(改革派が身につけていたらしいグリーンの)布きれを包帯代わりに頭部に巻いて、デモ隊の一団に保護されて群衆から連れ出されるところ。
(守らなければリンチにあってしまうので)

 You-Tube ビデオ http://www.youtube.com/watch?v=557K4f92DMY
 

4:17 PM |John McCain addresses Neda on Senate floor

"Today, I and all America pays tribute to a brave young woman who was trying to exercise her fundamental human rights and was killed in the streets of Tehran."
4:17 PM |ジョン・マケイン、上院でネダの死に遺憾を表明
「今日、私はもちろんアメリカ全体が、基本的人権(fundamental human rights)を行使していただけでテヘランの路上で殺されてしまったひとりの勇敢な若い女性に対して、心から哀悼の意を表すものです。」
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 路上でデモを見ていただけで、バシジに心臓を撃たれて父親の目の前で息をひきとったネダ 右は生前の写真

3:54 PM |Iran scraps certain punishments

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3:54 PM |イラン政府、いくつかの刑罰を撤廃
しかし、それにしてもこの奇妙なタイミングはひっかかる。イランの国営ニュースIRNAが月曜に発表した内容だ。「イラン国会は、従来からイスラム法の刑法にあった(不倫・公序紊乱に対する)石打の刑や(窃盗罪への)手首切断などの刑罰を廃止する」
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 バシジ(Basij/欧米人はバスィージュと発音)の本部ビルにはデモ隊が詰めかけ、殺された学生の復讐に放火

3:43 PM |Journalists say conditions worse than during Iraq-Iran war

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3:43 PM |現地ジャーナリスト談「状況はイラク・イラン戦争時よりも悪化している」
イラン国内で放送されている米国資本のラジオ局ラジオ・ファルワの報道によると、取材不可能な厳しい報道規制に抗議して、180名のイラン人のジャーナリストが、今日抗議文に署名した。報道によると、今や広範な報道記事に対して検閲と許可が必要となっていて、こうした検閲体制は過去のイラク・イラン戦争の長い期間よりもさらに弾圧が強化された状況になったと伝えている。
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左:デモ隊・通行人の見境なく警棒で殴りかかる武装警察/右:仲間の血しぶきのついた盾を警官から奪い逆襲に出る

3:41 PM |Italy gets "testy"

"In a sign of testiness with Iran, Italy said Monday it will consider Iran's G-8 invitation rejected if the country does not reply by the end of the day."
3:41 PM |「様子見」にまわったイタリー
イタリー政府は月曜「イランの弾圧に対して非難の声をあげる国際社会への対応が伺える兆候として、イランが今日中に出席と返事をしなければ、G8のオブザーバーとしての招待を拒否したものとみなせるだろう」と公表。
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怒髪天を突く形なのは、催涙弾か車が炎上したときの爆風のせい。学生たちは怪我をしても、病院へ行けばバシジが待ち構えていて逮捕されてしまうので、重傷でも自分たちで手当てするしかないと現地からの投稿では伝えている。

3:25 PM |What Iranians are seeing in the papers

The front page of Kayhan News, a major Iranian newspaper. The splash headline: "$400 Million CIA Budget For Creating Riots After The Election." A couple readers have said that the article is based off a piece by Paul Craig Roberts, likely this one.
3:25 PM |イラン人が新聞で読んでいる記事
イランの大手新聞カヤンニュース一面トップのけたたましい大見出し。「CIAから選挙後の暴動工作費400億円」これを読んだ数人は、陰謀論者のポール・クレイグ・ロバーツのでっちあげを元にした記事だと一蹴している。たしかにそんな感じだ。
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3:13 PM |Obama "moved" by demonstrators
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3:13 PM |オバマ、果敢なデモ隊に「感動した」
(毎日午後の記者会見で)ホワイトハウスのギブズ広報官から、たった今オバマ大統領に関して。
「私たちも(イランの状況を)テレビで見てましたが、私の見るところ、大統領も心を動かされたようです。特に(不正に対して)声を上げて聞いてもらうために、デモに立ち上がったイランの女性たちの姿に感動していたと思います。大統領はイランの大統領選の運営管理体制について疑問視しており、今後もさらに注目してくつもりです。」

MSNBCの Rachel Maddow Show でも他のビデオと一緒に紹介された警官対市民の白兵戦
一般市民が逆襲に転じる白昼の市街戦の圧倒的な戦闘シーン。なぜか「いくさ」という言葉を思い浮かべてしまうほど、原初的な生の闘争の姿に圧倒されます。映画『300』のようなこうした白兵戦とは、やはり武器がなくて素手でも闘志で勝つものなんでしょうか。ただひたすら凄い。
 

3:07 PM |'Iran to release box-by-box vote count'
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3:07 PM |イラン国営放送「投票箱ごとの開票結果を発表する」
真偽はともかく、イランの国営メディア ILNA がそう報道している。以下はそのコンテンツ:
「イラン大統領選で敗北した一候補者(ラフサンジャリ元大統領)から訴えられた「不正開票」の申し立てを受けて、内務省の選挙管理局長は、投票所ごとの開票結果を公開すると発表した。
「イスラム共和国(イランのこと)における選挙期間中、投票箱単位の得票結果は極秘事項であり、この種の情報は関係者の中でも、きわめて限られた人物だけが実際の数値を知っている。」
日曜20日の段階で、内務省選挙対策本部のアリアスガル・シャリフィラッド局長は、こう表明していた。しかしながら、その後のシャリフィラッド氏の談話によると、マフムード・アフマディネジャド現大統領の地滑り的勝利に疑問が集中した混迷に決着をつけるため、投票箱ごとの得票結果を公開することに決定したのだという。
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現地で開票の実態を知る識者はアフマディ35%、ムサビ45%、その他の候補者が20%という読みをしている
イランの大統領選では50%以上の過半数でなければ再選挙となるが、その場合はムサビに65%集中となる


2:47 PM |Warning: Graphic video

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2:47 PM |警告:虐殺の実態
このビデオは今日ユーチューブに投稿されたものだが、いつ撮影されたのか説明がついていない。(多分6/15のバシジによる大学寮乱入虐殺の時点と思える)これを見ると、二人の男性(明らかに学生)が見ての通り負傷し、ひとりは大腿部の上の方を、もうひとりは頭部を撃たれ、この男性はかなりひどい重傷で、多分いずれも銃の発砲によるもの。(音声には繰り返し銃の発射音)

 テヘラン大学の寮に乱入したバシジ(政府お抱えの暴力団)が学生を射殺していくビデオ
 画面の背後で、絶え間なく銃声が聞こえます。
 

2:32 PM |Karroubi criticizes Guardian Council, calls for new election
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2:32 PM |評議会批判のカルービ候補、やりなおし選挙を主張
いつも素晴らしいNIACの投稿から。投票日に不正が判って以来、ムサビ候補を支持して一緒に抗議運動を展開している、別の候補者のひとりから出てきた声明:
カルービ候補は評議会議長に宛てた公開状の中で、投票数が全有権者数を越えた地区について、審議を申し立てている。カルービ候補の説明によると、イラン全土でそういったありえない得票数を出した地域が200以上あるそうである。
「しかし面白い事には、問題はこうした地域に限らず、閣僚による監査が行われるはずの評議会でなぜこれほど広範な地域で堂々と行なわれた不正選挙の事実を、投票日当日に報告しなかったのかという点です」
カルービ候補は、水増し投票が明らかな得票の数え直しをしても時間のムダにすぎないので、今回の投票を無効にして、再度投票をやり直しするべきだと主張し、その理由を「国家を甚大な危機から守るため」と説明した。
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警察当局の弾圧の警告にも拘らず、今度は不正選挙よりも「何で殺すのか?」と圧殺に抗議して数十万人が町を行進

2:19 PM |Mousavi fever spreads to volleyball

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2:19 PM |バレーボール大会でもムサビコール
読者から(ニコ・ピトニーの)当ブログへ送ってきたビデオファイルは、見てわかる通り、昨日デュバイで行なわれた[ペイカン対アレラル]両チームのバレーボールのゲームを撮ったものだったが、イラン人チームは、たまたまムサビという名前のゼッケンナンバー4の選手を中心に、全員グリーンを身につけていた。
ファルシ語バージョンのDiggのようなBalatarinというSNSを読んでいたら、その試合の様子が書かれていた。投稿によると、スタジアムに警官が現れて「ムサビ」という名前を叫ぶのは禁じられていると言う。そこでスタジアムの観客は、ムサビ候補の妻の名前「ラハナヴァード!」と叫んだ。アタマにきた警官は「試合を見たいのなら、特定の名前は叫ぶな」と命令した。
すると今度は、観客たちは「嘘つき、嘘つき、その名は言えない」とか「言っても良い? 言おう言おう。勝者はブルー? いえいえ。勝者は赤? いえいえ、勝ったのはグリーン。グリーン、グリーン!」「ドクター(皮肉をこめたアフマディの呼称)は出て行け!」とか、言いたい放題。しまいには、両手を上げて数分間ネダに黙祷を捧げたり……
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テヘランの地下鉄のホームでも、警官の姿が見えないとすぐ「ムサビコール」の連呼とVサインが始まる

2:03 PM |Iran's citizen journalism

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2:03 PM |イランのネットジャーナリズム
このところのトゥイッターのポストの中でもニュースバリューのあるものは、イランのトゥイッターユーザーの中でももっとも信頼のおけるひとりである。もちろん、当局に身柄がばれるから名前は言えない。
しかし、政府が活動不可能に近い報道規制をしいたおかげで、逆にイランのトゥイッターの中でもキーグループが、いかにその情報の空白部分を埋めていったかということを思うに、きわめて感慨深い。しかも、そういった怒濤のような投稿はみな未確認情報であり、発信者の信頼性や消息すら不明だと言うのに。
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ムサビ候補のtwitter投稿「私は運動に命を捧げる用意はできている。もし私が逮捕されたらゼネストをやってくれ」

2:03 PM |Combatant Clerics strongly support Mousavi

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評議会有力メンバーがムサビ支持
「ジャアムジャムとメラットパークで衝突発生。民兵は催涙弾を使った。カラメ新聞社を民兵(バシジだが政府にキーワードで逆探知されるので)が襲撃、数人の記者を拉致/#Iranelection」
「病院情報:これまで少なくとも千人が負傷/ストリート・ガバメント」
「病院情報:これまで少なくとも47人が死亡/ストリート・ガバメント」
「今やテヘランは息を吹き返した、人々の声で。アラー・アクバル。独裁者に死を」
「反体制派の僧侶グループは、ミア・ホセイン・ムサビ候補を強力に支持する/コム」
「今日ムサビ候補は、数人のハイランクの僧侶たちと会議を終えたところだ/コム」  <了>
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【 米国時間 2009年6月22日 『米流時評』ysbee訳 】

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▶ 前号 6/20「6.20 テヘラン血の土曜日 イランの命運を決した日」
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by ysbee-2 | 2009-06-22 12:30 | イランのグリーン革命

6.20 イラン 血の土曜日 デモ隊弾圧で死者19名以上

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   ||| 6.20 テヘラン血の土曜日 |||

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 イランの主要都市でデモ隊と武装警察が激突、死者19名以上、負傷者数百名
 6.20テヘラン血の土曜日 ハメネイ・アフマディ体制抗議デモで流血の惨事


d0123476_3532373.jpgただ今ハワイ時間で20日土曜の午前11時45分、東部時間で夕方5時45分。
イランの命運を決める「Day of Destiny」の夜が明けてから
これまでの長い一日の抗争の結果、CNNがテヘランの病院で
確認しただけで、少なくとも19人の死者が出たそうです。

注:今回のエントリには、弾圧で殺害された非常に残酷なシーンの写真が出てきますので、前もって警告しておきます。お子様には見せないようにして下さい。ただ大人の方に、今現在地球の反対側で起きている事態を「生きた現実」として捉えていただくために掲載いたしました。ひとりでも多く、こうした暴虐に反対する方に、事実を伝えたいためです。

 You-Tubeビデオ 父親と一緒にデモを見ていてバシジに射殺された16才の少女ネダ
 

 昨日のハメネイ師のアフマディ体制支持の強行声明に
 反旗をひるがえして蜂起した一般市民と、
 容赦なく攻撃してもよいと命を受けた武装警察が
 テヘラン市街のあちこちでこぜりあいを展開。

 武器も持たない無抵抗のデモ隊に、催涙ガス、放水、最後には銃撃。
 眼下の広場に集まった群衆へ、政府軍のヘリから硫酸がふりまかれた 
 という悲惨な報告も、twitterの投稿にあり……
 テヘランの夜は更けても、あちこちで銃声が響き、
 争乱はますます深まるばかり……

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 イランの争乱は、すでに選挙云々の域をはるかに超えて、
 一種の社会変革のような、革命的運動になってきている。
 多分、数年後の世界史の教科書には「イランの民主革命」と記されるような、
 エポックメーキングな史実として。

 【米国時間 2009年6月20日『米流時評』ysbee 】
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 *読者の皆さまへ、先週から連載しているイランの大統領選とその後の弾圧の報道ですが、
 日本へは詳しく伝えられていない事実を知ってもらうため、コピー推奨です。
 写真の転載も「米流時評から」とキャプションかリンクをつけてくだされば結構です。


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   JUNE 20, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年6月20日号
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D A I L Y K O S | E X C L U S I V E
6.20 Bloody Saturday in Iran
Iranians took street to protest against Khamenei's threat to kill
JUNE 20, 2009 | Various posters — DAILYKOS | Translation by ysbee


6.20イラン血の土曜日 ハメネイ・アフマディ体制に抗議デモで流血の惨事
米国時間 2009年6月20日 | オピニオンブログ・DailyKOS | 訳『米流時評』ysbee

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1. Attack on peaceful protests
The more and more information comes out, the more and more disgusted I feel. Ahmadinejad's people, both his supporters, the Basij, and The National Guard, have turned out to attack those who are peacefully protesting. Throughout the land many are dead: At least 5 perished in the attack on the Tehran University by supporters of Ahmadinejad. / At least 4 following the Tehran protest, as guards fired into the crowd. / Another 7 in Shiraz, in the South of Iran.
平和的鎮魂デモへ武装警察が攻撃
翻訳中
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2. Massacre by Basij
Make no mistake about this. The Basij, voluntary Militia, are behind most of this. They have been armed by Ahmadinejad, who has fled from the country. They are now free to massacre, and kill. Ahmadinejad will denounce it as the acts of a third party, and claim he is free of responsibility, as he has left the country. The Military may be the wild card in all of this. Tweet rumors are coming across that the leaders have secretly met, and are deciding on what to do. Meanwhile the shutdown on communication and press is increasing.
虐殺犯人はバシジ軍団
翻訳中
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3. Enemy within
People in the streets with camera's, phones, or laptops, are attacked on sight. The hotels are guarded by Basij forces in order to prevent Irani's from talking to the foreign press. The Embassies inside of Tehran are working on emergency evacuation procedures. Reformist leaders continue to be arrested for "seditious" acts. It looks like none of this will end soon my friends. But I assure you this, as long as I have breath in my lungs I will continue to bring you the latest. What Ahmadinejad and his people have done here is outright criminal. And because the Basij are the only ones willing to kill for him, he's bringing in Hezbollah.
国家の内なる敵バシジ
翻訳中
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4. Long live the green revolution!
Keep this list rec'd and I'll be reporting throughout the night with the latest news. Long live the green revolution! Down with the Ayatollah. Down with the Dictator.
Update 1: Markos I'm calling you out! MAKE THIS SITE GREEN. / BBC is reporting that the Guardian Council will hold a recount. Sounds like stalling bullshit if you ask me.

グリーン革命よ、永遠なれ!
翻訳中
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5. Revelation by martyrs of Iran
This monster didn't just murder all these people! Surely this beast wouldn't murder his own nation. Surely this man of the cloth — so many miles of cloth wrapped around his stinking head — wouldn't pretend that Islam calls for the spilling of the blood of innocents! Today the martyrs of Iran have exposed this fraud, this infidel, this beast, this liar for what he is. And now the whole world knows it too.
イランの殉教者がもたらした真実
翻訳中
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6. Viral twitter in the media blockout
from http://twitter.com/...
they were so many! riot police, normal police, intel, IRG, Basij! I managed to scape, but they captured so many people / the university's doors were close, we couldn't run everywhere! & then they start shooting tear gas at us / I don't know where to start with, first they attack our peacful memorial gathering in front of the university with water gun / it was a nightmare, I can barely breath & my face is burning, Masood got shot in the arm & Shayan's brother is missing

残された伝達手段トゥィッター
翻訳中
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7. Protesters from from any lines
These last days, we have witnessed the lively efforts of you brothers and sisters, old and young alike, from any social category, for the 10th presidential elections. Our youth, hoping to see their rightful will fulfilled, came on the scene and waited patiently. This was the greatest occasion for the government's officials to bond with their people.
あらゆる階層の市民が抗議に参加
翻訳中
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8. Reminiscence of old regime
But unfortunately, they used it in the worst way possible. Declaring results that no one in their right mind can believe, and despite all the evidence of crafted results, and to counter people protestations, in front of the eyes of the same nation who carried the weight of a revolution and 8 years of war, in front of the eyes of local and foreign reporters, attacked the children of the people with astonishing violence. And now they are attempting a purge, arresting intellectuals, political opponents and scientists.
79年イスラム革命前夜の再現
翻訳中
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9. 'Don't sell your religion'
I ask the police and army personals not to "sell their religion" and beware that receiving orders will not excuse them before god. Recognize the protesting youth as your children. Today censor and cutting telecommunication lines can not hide the truth. I pray for the greatness of the Iranian people.
「魂を売りわたすな」
翻訳中
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10. Open Letter to the people of the world
Human beings are members of a whole, in creation of one essence and soul.
If one member is afflicted with pain, other members uneasy will remain.
If you have no sympathy for human pain, the name of human you cannot retain.
— Saadi —

世界のひとびとへの手紙
翻訳中
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11. Trust only movement
Trust movement. Life happens at the level of events, not of words.
Trust only movement.
— Alfred Adler —

運動だけを信じよ
翻訳中  <了>

【 米国時間 2009年6月20日 『米流時評』ysbee訳 】

You-Tubeビデオ | 20日ついに市街戦勃発……武装警察が市民に発砲


◀ 次号 6/22「イランの虐殺軍団バシジ 首都テヘラン学生を次々射殺の凶行」
▶ 前号 6/15「グリーン革命の怒れる若者たち・イラン現地レポート<2>」
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by ysbee-2 | 2009-06-20 21:48 | イランのグリーン革命
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