米流時評

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アップル第2の奇跡 iPhone

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       ||| アップル第2の奇跡 iPhone |||
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スティーブ・ジョブズの最新ミラクル!噂通りすごい人気のアップル iPhone
恒例の徹夜の行列のあと、発売後数時間で完売のアップルストアが全米で続出!


d0123476_18552829.gifやはり噂は本当だった。29日午後6時を期して全米のアップルストアでiPhoneが一斉に発売になった。ニューヨークフィフスアベニューのフラッグショップでは、すでに数日前から路上に泊まり込みの列ができ、メディアが行列しているマニアにインタビュー。また当日のアップルストアには、6時のオープンと同時にひとりに2機までと限定販売された iPhoneを目がけてアップルファンが殺到。ここ半年マニア垂涎の的だった念願の「ジーザス・フォーン」をめでたく手にして、買物客は店を出る。そこへ待ち構えたメディアが撮影やらインタビューやらに押しかけ、凱旋将軍のような騒ぎである。

今回は数あるiPhoneの紹介記事の中から(何しろネットだけで6900万コラム!)、いつもユーモラスなビデオコラムで楽しませてくれるニューヨークタイムズ特約テック専門の名物コラムニスト、デーヴィッド・ポーグのiPhone紹介記事を前後2編に分けてお届けしています。他のIT評論家の技術解説的分析よりも、この記事が一番「人間的」で判りやすく、iPhoneの噂の全てを言い得て妙でしたので。また百聞は一見にしかず。彼のビデオコラムもぜひご覧になってください。iPhoneが「ミラクルマシン」と呼ばれる理由を目の当たりにできます。(念のためお知らせしておきますが、彼はコメディアンではなくテック専門のコラムニストです。信じられませんが...... )
【米国時間 2007年6月29日  『米流時評』 ysbee】


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JUNE 29, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 N e w Y o r k T i m e s
     ||| アップルの福音 iPhone・後編 |||
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David Pogue's Tech-Circuit Column on iPhone
Is that SUPER HYPE real?.... It ain’t bragging if you done it.
By David Pogue | New York Times — Tech & Business | Translation by ysbee
7. iPod, Google Maps
The iPhone is also an iPod. When in its U.S.B. charging cradle, the iPhone slurps in music, videos and photos from your Mac or Windows PC. Photos, movies and even YouTube videos look spectacular on the bright 3.5-inch very-high-resolution screen. The Google Maps module lets you view street maps or aerial photos for any address. It can provide driving directions, too. It’s not real G.P.S. — the iPhone doesn’t actually know where you are — so you tap the screen when you’re ready for the next driving instruction.

期待を裏切らないアップルの「全能」IT機器 iPhoneついに発売!
By デーヴィッド・ポーグ | ニューヨークタイムズ・テックコラム | 訳:ysbee
iPod、他無数のガジェット機能
iPhoneはまた最新のiPodでもある。ゆりかごのようなiPod用のチャージャーでMacやPCとUSB接続すれば、iPhoneへと音楽やビデオや写真を流しこめる。特に写真のイメージや映画やYouTubeのビデオの画質は、3.5インチの明るい超高解像度スクリーンで見るととんでもなく素晴らしい。グーグルマップの映像は、地球上のどの住所であれエリアマップや空撮イメージで把握できる。また本物のGPSではないので、実際にあなたのクルマがどの位置にあるかは感知できないが、ドライビング・ディレクションを得ることは可能だ。次の地点に来たらまたスクリーンをちょんと押せば、その先のディレクションが出てくる。しかし総合得点で賞を上げてもいいのでは?マップ上に色分けした道路ごとに、交通情報が実況で得られるのだから。

▼ アップルキャラ的ベックのミュージックビデオもiPodで/スクリーン上でタイプ/アドレス帳/行列待ちでパター
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8. Battery
But how’s this for a consolation prize? Free live traffic reporting, indicated by color-coded roads on the map. Apple says one battery charge is enough for 8 hours of calls, 7 hours of video or 24 hours of audio. My results weren’t quite as impressive: I got 5 hours of video and 23 hours of audio, probably because I didn’t turn off the phone, Wi-Fi and other features, as Apple did in its tests. In practice, you’ll probably wind up recharging about every other day. Apple says that the battery starts to lose capacity after 300 or 400 charges. Eventually, you’ll have to send the phone to Apple for battery replacement, much as you do now with an iPod, for a fee.
バッテリー容量
ところでバッテリーに関してだが、アップルの説明では1回の充電で、電話なら8時間、ビデオなら7時間、オーデイオなら24時間の使用が可能だと言う。しかし実際に使用してみた印象は、たいして感激するほどのことでもなかった。ビデオが5時間、オーディオは23時間もったが、これは多分使用テスト中に電話やWi-fiなど、他の機能のソフトウェアをオンにしていたせいかもしれない。実際に使う場合には、みなさんは多分1日おきに充電することになるだろう。
アップルいわく、バッテリーは300〜400回使用するとそのチャージ能力を失い始めるそうである。そうなったら、あなたのiPhoneをアップルストアへ持って行き、新しいチャージャーと交換しなければいけない。現在iPodでやっているのと同じ方法で、無料で交換できる。

▼ 発売を待ってアップルストアの前に並ぶ行列/ニューヨークの旗艦店では泊まり込みも/こちらはミニピンポン
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9. Weak points
So yes, the iPhone is amazing. But no, it’s not perfect. There’s no memory-card slot, no chat program, no voice dialing. You can’t install new programs from anyone but Apple; other companies can create only iPhone-tailored mini-programs on the Web. The browser can’t handle Java or Flash, which deprives you of millions of Web videos. The two-megapixel camera takes great photos, provided the subject is motionless and well lighted . But it can’t capture video. And you can’t send picture messages (called MMS) to other cellphones.
iPhoneの弱点
以上の通りで、もちろんiPhoneは驚異的だ。しかしもちろん、完璧ではない。メモリーカードのスロットがない。チャット機能がない。ボイスダイアル機能がない。アップル以外からは新しいソフトをインストールできない。他のメーカーはかろうじて、iPhone専用のミニソフトをネットで配布できるにすぎない。専用ブラウザが Mac の Safari なので、ネットで流通している何百万ものビデオが頼っている Java や Flash は使えない。明るい場所で静止した被写体であれば、2メガピクセルの画像のカメラで素晴らしい写真が撮れるが、ビデオ映像は撮れない。しかも、他の携帯へMMSと呼ばれる映像メッセージを送ることはできない。

▼ 当日全米のアップルストアには午後6時開店を待って長蛇の列/ついにその時が ニューヨーク5番街の旗艦店
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10. Typing text
Then there’s the small matter of typing. Tapping the skinny little virtual keys on the screen is frustrating, especially at first. Two things make the job tolerable. First, some very smart software offers to complete words for you, and, when you tap the wrong letter, figures out what word you intended. In both cases, tapping the Space bar accepts its suggestion. Second, the instructional leaflet encourages you to “trust” the keyboard (or, as a product manager jokingly put it, to “use the Force”). It sounds like new-age baloney, but it works; once you stop stressing about each individual letter and just plow ahead, speed and accuracy pick up considerably. Even so, text entry is not the iPhone’s strong suit. The BlackBerry won’t be going away anytime soon.
テキスト入力
それからもうひとつ難点を言えば、タイプするときにちょっと問題がある。スクリーン上のちっぽけなバーチャルキーを打つのは、特に始めのうちはイライラする。このやっかいな仕事をやりこなすには、2つのヘルプがある。まず第一に、きわめてスマートなソフトウェアが打っている単語を自動的に完成してくれる。間違ったスペルを打っても、どういう言葉を綴ろうとしているのかを察知して正しい単語を提示してくれる。どちらの場合でも、スペースバーを押せばその正しく提示された単語が表示される。
第2に、マニュアル書は「キーボードを信用するように」と励ましてくれる。(もしくは、アップルの製品部部長が冗談まじりに言ったのだが「神の業に頼りなさい」である。)これではまるでニューエイジのエセ宗教だが、しかし実際に使えるから不思議だ。一個一個の文字にこだわるのをやめてスペル機能にまかせて打ち進むと、スピードと正確さは格段にアップする。しかしたとえ百歩ゆずっても、テキストのタイピングに関しては、iPhoneの強みとは言えない。その点に関してはブラックベリーに軍配が上がり、そうそうすぐにお払い箱というわけでもなさそうだ。

▼ 全米のアップルストアはiPhone発売でお祭り騒ぎ/「ボス・家内には内緒」のサイン/手に入れて驚喜するファン
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11. Wi-Fi accessibility
The bigger problem is the AT&T network. In a Consumer Reports study, AT&T’s signal ranked either last or second to last in 19 out of 20 major cities. My tests in five states bear this out. If Verizon’s slogan is, “Can you hear me now?” AT&T’s should be, “I’m losing you.”
Then there’s the Internet problem. When you’re in a Wi-Fi hot spot, going online is fast and satisfying. But otherwise, you have to use AT&T’s ancient EDGE cellular network, which is excruciatingly slow. The New York Times’s home page takes 55 seconds to appear; Amazon.com, 100 seconds; Yahoo. two minutes. You almost ache for a dial-up modem.

Wi-fi アクセス
最大の問題は、AT&Tのネットワークである。消費者データ雑誌『Consumer Reports』の調査によると、大都市におけるAT&Tの発信能力は、全米20都市中19の都市で最悪か、または下から2番目にランクされている。私が試した限りでも、5つの州でもこのデータとどっこいどっこいだった。もしもVerizonのキャッチフレーズが「Can you hear me now?」なら、AT&Tのはさしずめ「I'm losing you」にちがいない。
おまけに、インターネットの問題がある。Wi-fiの高感度地域ならば、ネットサーフィンは早くて満足できる。しかしそうではない地域では、AT&Tの携帯用の古くさい「EDGE」ネットワークを使わなくてはいけない。そしてこいつがどうしようもなく遅いのである。ニューヨークタイムズのホームページが全面現れるまで、実に55秒もかかる。Amazon.comは100秒、Yahooにいたっては2分のていたらくである。これではほとんど、ダイアルアップの電話回線モデムと大して変わりがないほどつらい。
▼ 長時間行列に並んだ果てにiPhoneが買えたアップルファンはスタッフとHi-Fiveを交わして意気揚々と帰路に着く
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12. Free software updates
These drawbacks may be deal-killers for some people. On the other hand, both the iPhone and its network will improve. Apple points out that unlike other cellphones, this one can and will be enhanced with free software updates. That’s good, because I encountered a couple of tiny bugs and one freeze. (There’s also a tantalizing empty space for a row of new icons on the Home screen.) A future iPhone model will be able to exploit AT&T’s newer, much faster data network, which is now available in 160 cities.
将来のアップデート無料
これらの欠点は、ある人々にとっては「契約キラー」である。しかし考えようによっては、iPhoneとその特約ネットワークは将来改善の余地があるということだろう。アップルは、iPhoneが従来の携帯とはまるっきり別物であるということを強調する。このマシンは、将来無料でダウンロードできるソフトウェアのアップデートで、大幅に更新されるだろう。それは大いに結構である。というのも、テスト使用中にちょっとしたバグとフリーズを1回経験したからだ。(ホームスクリーンのアイコンの列に空きのスペースがあるのも、大いに興味をそそられる点だ)将来のiPhoneのモデルは、現在160の都市で利用可能になっている、AT&T最新のより迅速なデータネットワークを適用できるようになるだろう。
▼ アップルストア内で早速チャージし試してみる顧客/AT&Tの携帯電話サービスの契約はネットを経由してできる
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13. Still the revolution
But even in version 1.0, the iPhone is still the most sophisticated, outlook-changing piece of electronics to come along in years. It does so many things so well, and so pleasurably, that you tend to forgive its foibles. In other words, maybe all the iPhone hype isn’t hype at all. As the ball player Dizzy Dean once said, “It ain’t bragging if you done it.”
結論「やはり革命的」
しかしたとえ今期発売のバージョン1.0でさえ、iPhoneは現在まででもっとも洗練された、かつ数年先までの時流を変える電子機器となることはまちがいない。使う側としては非常にたくさんの機能を実にうまく実に楽しく使えるので、大したことじゃない欠点など許せてしまう。言い換えるなら、iPhoneブームは実のところブームでも何でもないのかもしれない。プロ野球選手のディジー・ダンがかつてこう言ったように。「やってみれば、そんなに大騒ぎするほどのことじゃない」 ■

▼ 初日出荷は全米で20万機だったが、ほとんど数時間で売り切れ/一人2機までが飛ぶように売れ早くも店じまい
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d0123476_539242.gif▶ 前編「ついに降臨!アップルのiPhone」を読む
1. IT機器革命 iPhone /2. 全能ディヴァイス /3. 卓越したソフトウェア
4. 携帯電話サービス /5. スムーズな多機能同時使用 /6. 完全なインターネッット機能

▶ 予告:次回記事 「英国ロンドン・スコットランド連続爆破テロ事件特集」

【米国時間 2007年6月29日  『米流時評』 ysbee訳】

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by ysbee-2 | 2007-06-29 18:31 | アップル vs MS

アップルのiPhoneついに降臨!

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    ||| ついに降臨したアップルのiPhone |||
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全世界が待望した「全能」ITメディアツール iPhone、アップルからついに発売!
携帯・カメラ・ビデオ iPod・ウェブ・メール・オーガナイザーのオールインワン


By デーヴィッド・ポーグ | ニューヨークタイムズ テック・コラムニスト | 訳:ysbee
2007年6月27日 ニューヨーク発 | なんたって噂がすごい。iPhoneに関しては、過去半年間で印刷媒体では1万1千以上の記事が書かれ、Googleの検索ではなんと6900万ものネット記事が掲出された。アップルマニアはアップルストアの前で泊まり込みの行列を作り、ブロガーはこれを「ジーザス・フォーン」と呼ぶ。なにしろこのブームは、まだ実際の消費者が誰ひとりとして手にもとっていないのに、この騒ぎでなのである。はたしてその実態や、いかに?
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The iPhone Matches Most of Its Hype
The iPhone, set to be released on June 29, is three devices in one:
a cellphone, a wide-screen iPod, and an Internet communications device.

By David Pogue | New York Times — Tech & Business | Translation by ysbee
JUNE 27, 2007 — Talk about hype. In the last six months, Apple’s iPhone has been the subject of 11,000 print articles, and it turns up about 69 million hits on Google. Cultists are camping out in front of Apple stores; bloggers call it the “Jesus phone.” All of this before a single consumer has even touched the thing. So how is it?

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JUNE 28, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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  N e w Y o r k T i m e s
      ||| 至福のアップル iPhone・前編 |||
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期待を裏切らないアップルの「全能」IT機器 iPhoneついに発売!
1. Revolutionary iPhone
As it turns out, much of the hype and some of the criticisms are justified. The iPhone is revolutionary; it’s flawed. It’s substance; it’s style. It does things no phone has ever done before; it lacks features found even on the most basic phones. Unless you’ve been in a sensory-deprivation tank for six months, you already know what the iPhone is: a tiny, gorgeous hand-held computer whose screen is a slab of touch-sensitive glass.
IT機器革命 iPhone
実際に使ってみると、噂の大部分は本当だった。そして幾ばくかの辛口の批評も。「iPhoneは革命的だ」...「いや、まだ不完全だ」...「中味がサイコー」...「なんたってスタイル」...... 実際には、iPhoneは携帯電話としてついに前人未到の域に達した。しかしまた、もっとも基本的な携帯についている機能が欠けていたりもする。この半年間、視覚と聴覚を遮断したタンクの中に閉じこもっていたのでもない限り、あなたはすでにiPhoneの何たるかをご存知だろう。小さなゴージャスな手のひらに収まるコンピュータで、なんと言ってもそのスクリーンは、タッチセンサーガラスでできている。
▼ おかたいロンドンタイムスからタイム誌、ゴシップ週刊誌『ピープル』のサイトにまで現れたiPhoneに関する記事
NYタイムズのライター、デーヴィッド・ポーグが出くわす「iPhone騒動」顛末のビデオ アップルのCMより面白い
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2. All-in-one gadget
The $500 and $600 models have 4 and 8 gigabytes of storage, respectively — room for about 825 or 1,825 songs. (In each case, 700 megabytes is occupied by the phone’s software.) That’s a lot of money; then again, the price includes a cellphone, video iPod, e-mail terminal, Web browser, camera, alarm clock, Palm-type organizer and one heck of a status symbol.
The phone is so sleek and thin, it makes Treos and BlackBerrys look obese. The glass gets smudgy — a sleeve wipes it clean — but it doesn’t scratch easily. I’ve walked around with an iPhone in my pocket for two weeks, naked and unprotected (the iPhone, that is, not me), and there’s not a mark on it.

全能ディヴァイス
メモリーは4GBが500ドル(約6万円)、8GBが600ドル(約7万2千円)で、iPodを収録するスペースは、それぞれ825曲と1,825曲。(両者ともインストール済みの専用ソフトウェアによって700MBが占領されている)たしかに結構な値段である。しかしこの金額に含まれる機能は、携帯電話・ビデオ iPod・メール端末・ウェブブラウザ・カメラ・目覚まし時計・パームタイプのオーガナイザー、そして一種のちょっとしたステータスシンボルの価値も含まれる。
iPhoneは非常に薄くてスマートなので、これと比べると従来のトレオスやブラックベリーは肥満体に見える。ガラススクリーンが汚れたら、シャツの袖でぬぐえばきれいさっぱり。しかも、ちょっとやそっとでは傷つかない。この2週間というもの、私はデスクを離れる時には、iPhoneをポケットに入れたまま歩き回っていたけれど、裸のままで無防備でも(俺じゃなくてiPhoneの話)何の傷跡もつかなかった。
▼公園で契約書にサインして謎のエージェントからパッケージを受取り家へ帰って開けると中から神々しいiPhoneが!
それ以来パーティでも職場でもiPhoneの話題が出るけれど、秘密厳守の契約があるポーグは正体を明かせず四苦八苦
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3. Superb software
But the bigger achievement is the software. It's fast, beautiful, menu-free, and dead simple to operate. You can't get lost, because the solitary physical button below the screen always opens the Home page, arrayed with icons for the iPhone's 16 functions. You've probably seen Apple's ads, showing how things on the screen have a physics all their own. Lists scroll with a flick of your finger, CD covers flip over as you flick them, e-mail messages collapse down into a trash can. Sure, it's eye candy. But it makes the phone fun to use, which is not something you can say about most cellphones.
卓越したソフトウェア
しかしなんと言っても最大の成果はソフトウェアだ。早い!きれい!しかもただ!おまけに操作は死ぬほどカンタン!扱いがわからなくなることはない。なぜなら、スクリーンの下に別個にある物理的な本物のボタンを押せば、いつでもスタート時点に戻って、iPhoneの16の機能を示すアイコンがきちんと並んだホームページが開くからだ。
多分もうアップルのTVコマーシャルで見たと思うけれど、あの通りにスクリーン上にあるものがそれぞれ好きなように動かせるのが特徴。リストを上下にスクロールするのは指で上下すればいいし、iTunesのCDやDVDのカバーは指を左右にめくればいいし、読んだ e-メールは指で引っ張ってゴミ箱に捨てればいいだけ。その通り、まさしく目の保養。しかも、電話を使うのが楽しくなる。そんなことは大概の携帯を初めて使う時に言える言葉じゃないのだけれど。

▼ 携帯モードではないウェブサイトがそのまま出現/画面モードも縦横自由自在/文字や写真の拡大縮小も指先で
iPhoneの画面の裏側にある小穴がカメラレンズ/写真の解像度は素晴らしい/画像の拡大縮小も指先の調整でOK
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4. Phone services
Apple has chosen AT&T (formerly Cingular) to be the iPhone's exclusive carrier for the next few years, in part because the company gave Apple carte blanche to revise everything people hate about cellphones. For example, once the phone goes on sale this Friday, you won't sign up for service in a phone store, under pressure from the sales staff. You will be able to peruse and choose a plan at your leisure, in the iTunes software on your computer. Better yet, unlimited Internet service adds only $20 a month to AT&T's voice-plan prices, about half what BlackBerry and Treo owners pay. For example, $60 gets you 450 talk minutes, 200 text messages and unlimited Internet; $80 doubles that talk time. The iPhone requires one of these voice-and-Internet plans and a two-year commitment.
携帯電話サービス
アップルはこれから先数年、AT&T(前身はCingular)をiPhoneの特約電話会社に選んだ。なぜならこの会社は、携帯に関して誰もが頭にきてることをすべてひっくり返すのと引き換えに、アップルに金額の書いてない小切手(carte blanche=相手の言い値の小切手)を渡したからだ。
一例を挙げよう。今週金曜日にiPhoneがいったん発売になれば、今までのように携帯サービスの契約に各電話会社まで出かけて契約書を作らなくてもよくなる。セールススタッフのプランの押し売りに出会わなくても済むというものだ。ひまな時にコンピュータ上のiTunesを開けて、そこにある自分の好きなプランを選べばいいだけである。
さらに良いことには、AT&Tのボイスプランの月額基本料金にたった20ドル足すだけで、無制限のインターネットサービスが利用できる。これは、ブラックベリーやトレオの使用者が払っている金額の約半分である。例えば60ドルなら450分間の通話利用時間と200のテキストメッセージ、プラス無制限のインターネット利用。80ドルなら通話時間が倍の900分間になる。iPhoneの電話サービスは、これらの通話+ネットのセットプランからの選択で、それぞれ2年契約となっている。

▼ メイリングリスト/アドレスブックの詳細/iPod機能もフル装備 画面上でアルバムから曲選び/これは何?
ピコッとつまむと電話を受信する いちいちイヤホーンをとらなくてもいい/ビデオも鮮明画像で/Wi-fiアクセス
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5. Simultaneous multiple function
On the iPhone, you don't check your voice mail; it checks you. One button press reveals your waiting messages, listed like e-mail. There's no dialing in, no password — and no sleepy robot intoning; “You...have...twenty...one...messages." To answer a call, you can tap Answer on the screen, or pinch the microscopic microphone bulge on the white earbud cord. Either way, music or video playback pauses until you hang up. (When you're listening to music, that pinch pauses the song. A double-pinch advances to the next song.) Making a call, though, can take as many as six steps: wake the phone, unlock its buttons, summon the Home screen, open the Phone program, view the Recent Calls or speed-dial list, and select a name. Call quality is only average, and depends on the strength of your AT&T signal.
スムーズな多機能同時使用
iPhoneでは、留守録をチェックする必要はない。向こうからチェックしてくれる。メールのようにリストに整理されているので、たまっている中からタッチクひとつでメッセージを聞ける。この間ダイアルしなくてもいいし、パスワードも要らない。おまけに、あの眠くなるようなロボットみたいな声で「ニジュウ..... イチノ..... メッセージが..... ハイッテマス」と一本調子に言うのを聞かなくても済む。かかってきた電話を受けとるには、スクリーン上の「Answer」アイコンをぽんと押すか、イヤホーンにつながっている真っ白な極小のマイク部分を軽くつまめばいいだけ。
どちらの方法でも、それまで聞いていたiPodの音楽やビデオは停止モードのまま、あなたが電話から戻るまで待機している。(ちなみに、音楽を聴いてる最中にその白い部分をつまめば、演奏中の曲は一時停止する。ダブルクリックのように素早く2回つまめば、次の曲へと進む。)
しかしながら、iPhoneから電話を賭ける場合には、最大6段階ものステップを踏まなければならない。まず電話機能を起動 > ロックボタンを解除 > ホームスクリーンを呼び出す > 電話機能を開く > 最新の受信リストかスピードダイヤルリストを開く > かける相手をクリック、とここまで。通話の音質は平均的。AT&Tのサービス範囲による。

▼ グーグルマップが鮮明に/ナビゲータとしても使える/世界各地の天気予報/PC同様にメールのやりとりも
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6. Full Internet
E-mail is fantastic. Incoming messages are fully formatted, complete with graphics; you can even even open, but not edit Word, Excel and PDF documents. The Web browser, though, is the real dazzler. This isn't some pesky, claustrophobic My First Cellphone Browser; you get full Web layouts, fonts and all, shrunk to fit the screen. You scroll with a fingertip—much faster than scroll bars. You can double-tap to enlarge a block of text for reading, or rotate the screen 90 degrees, which rotates and magnifies the image to fill the wider view. Finally, you can enlarge a Web page—or an e-mail message, or a photo—by spreading your thumb and forefinger on the glass. The image grows as though it’s on a sheet of latex.
完全なインターネット機能
eメールにかんしては素晴らしい。受信メールはHTMLモードで、写真やイメージがレイアウトされた元のフォーマットのまま。ワードやエクセル、PDFなどの添付ファイルさえ開けて読める。
しかしもっとすごいのはウェブブラウザで、これにはまったく目を奪われる。これはそのへんの文字で埋まったちゃちな初期の携帯用ブラウザとは雲泥の差だ。なにしろウェブサイトが、イメージもフォントもそのままに、フルサイズのレイアウトでスクリーンにぴったり納まって見れるのである。読みたい場所へスクロールするには指先で.... PCのブラウザのスクロールバーよりもよほど早い。読みたい箇所のテキストを拡大したければ、スクリーンを指先で2度軽く叩く。あるいは90度横転すれば、ワイドスクリーンの横巾いっぱいに広がってくれる。
ついに携帯上でサイトのページを拡大することができるのだ。メールでも写真でもなんでもガラスのスクリーン上で親指と人差指を拡げるように動かせば、その通りに拡大してくれる。スクリーン上のイメージは、まるで1枚の透明な皮膜の上で光り輝いているようだ。▶iPhone 後編へ続く

▼ iPhoneを持っていることがばれるとオフィス中が大騒ぎ しかしAT&Tのサービスと聞いて一人去り二人去り.....
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ニューヨークタイムズのコラムニスト デーヴィッド・ポーグのビデオコラム「サーキット」をサイトで見る
▶ iPhone Challenge: Keep It Quiet

▶「アップル第2の奇跡 iPhone」後編へ
7. iPod、他無数のガジェット機能 /8. バッテリー容量 /9. iPhoneの弱点 /10. テキストタイピング
11. Wi-fi アクセス /12. 将来のアップデート無料 /13. 結論「やはり革命的」

【米国時間 2007年6月28日  『米流時評』 ysbee訳】

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by ysbee-2 | 2007-06-28 10:19 | アップル vs MS

ブレアの再出発・中東平和外交代表

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   ||| ブレアの新しいステージ・中東平和外交 |||
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英国首相退職の足で 即刻台風の目「中東カルテット」の和平交渉代表役に着任
国連・EU・米国・ロシアとイスラエル・中東諸国との和平調停役で再スタート


2007年6月27日 ロンドン発 | 『エコノミスト』サイト独占掲載 | 訳:ysbee
一見して表面上は、彼が選んだ新しい職はちょっと風変わりだ。トニー・ブレア氏が英国首相から引退にいたるまでの道は、手垢と埃まみれだった。実際、国内でも国際社会でも日増しに増大してきた不人気によって、任期の終焉は思ったよりも早くやってきた。サダム・フセインを政権から引きずり下ろす片棒をかついで、イラクを混乱に陥れるのに一役買ったことによって、特にイスラム世界において評価を失ったことは明白である。

The Ex-Leader's Next Step — A New Peace Convoy
Why would he want to jump straight back into the Middle East cauldron?
By Economist — Middle East Section | Translation by ysbee
LONDON |JUNE 27, 2007 — In the face of it, he is an odd choice. Tony Blair’s reign as Britain’s leader has been blighted—indeed, it has been brought to an early end—by the unpopularity he incurred at home and abroad, especially in the Muslim world, for his part in creating the turmoil in Iraq by helping to overthrow Saddam Hussein.

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JUNE 27, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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   E C O N O M I S T
       |||| ブレアの再出発・中東平和外交代表 |||
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国連・EU・米国・ロシアとイスラエル・中東諸国との和平調停役で再スタート
1. With the slightest hope of peace
Why, as he leaves national office, would he want to jump straight back into the Middle East cauldron? And why would the peace-seeking “quartet” of countries and international clubs—America, Russia, the United Nations and the European Union—agree to make him their roving broker, just when the chances of peace between Arabs and Jews seem even slimmer than usual?
風前の灯火の中東平和
英国の首相としての座を去ろうとしている時に、よりによって何で彼がきびすを返して、その足で中東の混乱のるつぼに飛び込もうとしているのだろうか? また、米国、ロシア、国連、EUといった国際的クラブのメンバーである国家の集まりで、平和を求めて賛同する「中東カルテット」が、なぜ一国の首相だった彼を旅から旅へと渡り歩く外交ブローカーに仕立て上げることに合意したのだろうか? ただでさえあやういアラブとユダヤの間の平和のチャンスが、未だかつてないほど不可能に近くなっている事態だと言うのに.....。
▼ ハマスの攻勢でガザから退却し左岸地区で臨時政権の特別軍となったファタハ陸軍 軍事教練は米軍から受けた
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2. Confidence in powers of persuasion
The first answer is that Mr Blair has huge confidence in his powers of persuasion and has been saying publicly for nearly a year that he wants to help the cause of peace in the Middle East. Second, he must dearly wish to shake off the burden of failure in Iraq and leave a legacy of peace rather than misery, albeit in another part of the region. And he looks, of course, to his success in helping to make peace in Northern Ireland, using his vaunted qualities of patience, tenacity, charm, persuasiveness and cunning.
外交舞台での説得力に絶大な自信
誰の脳裏にも浮ぶ質問への、最初の答えはこうである。ブレア氏は外交の舞台での説得力に絶大な自信を持っており、すでに一年近くも「中東に平和を築く動きの一助になりたい」と公言してきたからである。第二に、イラク戦争での失敗の重荷を何とか払い落とさねばならず、たとえイラクではなくても、中東地区ではみじめな結末とは逆の平和の成果を残さねばならないからである。そしてもちろん、彼一流の忍耐強さ、執拗さ、個人的魅力、説得力、そして機を見るに敏な狡猾な交渉力を駆使して、英国と北アイルランドとの長年にわたる抗争を和平へと導いた成功の実績も見逃してはいけない。
▼ 97年英国最年少の首相に就任後訪米クリントン大統領と初会談/英国王室とも親密な間柄 チャールズ皇太子と
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3. Risky chance of negotiation with Hamas
Deploying them to bring Israelis and the now bitterly divided Palestinians together may be another matter. If, however, he seeks to bring the Islamists of Hamas into negotiations from which they have so far been excluded because of their refusal to recognise Israel, he may think back on all the obfus-cations and fudges required to bring the Irish Republican Army and its political arm, Sinn Fein, into the Northern Ireland peace process. The Republicans’ participation was highly conditional and they were ambiguous in their disavowal of violence and their refusal to acknowledge British sovereignty in Northern Ireland.
イスラム強硬派ハマスとの和平交渉にひそむ危険性
片や隙あらばイスラム強硬派を叩こうとする好戦的なイスラエル。他方でガザ・左岸の2地区に完全に分裂してしまったパレスチナ。この数千年の宿敵どうしを同じテーブルに着かせるのは、英国と北アイルランドの和平とはまた別問題であるかもしれない。
しかしながらもしブレア氏が、今まではイスラエルを国家として認めることを拒絶してきたために外交など論外としてきたハマスのイスラム強硬派を交渉のテーブルに着かせようと模索するならば、北アイルランド和平協定を目指して、IRA (Irish Republican Army/アイルランド共和国軍) とその政体であるシン・ファイン党との交渉にあたって要求された、あらゆる曖昧模糊とした条件や臨機応変の譲歩を思い返してみるかもしれない。IRAの協力は極度にその時々の条件次第であり、北アイルランドにおいては、暴力否定を唱えながらも英国の主権承認を拒絶するという二律背反の状況であった。
▼ 西岸の臨時政府ファタハ政権のアッバース大統領/3週間の市街戦の末ガザ地区を制圧したハマスのハニヤ代表
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4. previous envoy met refusal from Olmert
In any event, it is not yet clear what his mandate will be. A previous quartet envoy, James Wolfensohn, an American former head of the World Bank, was appointed in the summer of 2005 specifically to co-ordinate Israel’s imminent withdrawal from the Gaza Strip and to focus on ways to help the Palestinians economically. But he left his post a year later, citing Israel’s refusal—as he saw it—to engage seriously in a wider peace process with the Palestinians, without which it was (and still is) impossible for the Gazans to prosper. Mr Blair will certainly be loth to accept so technocratic a role.
前任者はオルメルトの拒絶にあい辞退
しかし今回は、ブレア前首相がどの国際的事件を対象にどういう信条方針を取るのかに関しては、まだ明らかではない。その前は世界銀行の頭取であったジェームズ・ウルフェンソン氏が、2005年の夏にカルテットの外交代表に任命された時点では、特にイスラエルのガザからの緊急撤退を調整して、パレスチナ人を経済的に援助する方策に焦点を合わせるような任務に着かされた。
しかしこの前任者は、1年後にその座から降りた。それというのも彼の言い分では、パレスチナとの広汎な和平協定に真面目に取り組むことに関して、オルメルト首相のイスラエル側の拒絶に会ったからで、イスラエルの合意がなければガザ市民に希望をもたらすことは不可能だからである。ブレア氏は、そのような(対立国の政情に振り回されるような)官僚的な役割を受諾するのは、確かにいやに違いない。
▼ 欧米親交派ファタハ政権のアッバースと/イスラム急進派と常に交戦態勢を取るイスラエルのオルメルト首相
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5. Blaming U.S. for doing Israel’s bid
More recently, the outgoing UN envoy within the quartet, Alvaro de Soto, has written bitterly about the the group’s failure to make headway, blaming the Americans for doing Israel’s bidding and the UN and the EU for supinely letting themselves be bounced into accepting whatever the Americans argued for. In particular he complained about their determination, as he saw it, not to draw Hamas into negotiation and not to open the door to Syrian participation, two condundrums Mr Blair will have to address.
「アメリカはイスラエルの言いなり」
さらに最近の状況では、カルテットメンバーの中にいて退陣を表明している国連外交団のアルヴァーロ・デソト氏が「中東カルテットは当初から失敗だった」と、苦々しい告白を書いている。その内容は、「アメリカはイスラエルの言いなりであり、国連とEUは破廉恥にも、米国の主張をたとえどんな条件であれ鵜呑みにするような実状だ」と批判している。特にデソト氏は、彼の観点からすると、上記のメンバーはハマスを交渉の席に着かせないように決めつけ、シリアの参加についても門戸を開かなかったと非難した。しかしこれらの問題を抱えた両国に対して、今度はブレア氏が対処しなければならない。
▼ クリントン時代に新進気鋭で登場したブレア首相も、ブッシュと組んだイラク戦争以来、内外の批判の矢面に立つ
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6. Suspicion among Europeans, Arabs
His expected appointment on Wednesday June 27th has aroused suspicion among many Arabs as well as Europeans, who both deem him too close to America and George Bush and therefore likely to favour Israel; they particularly resented his refusal to condemn Israel for its war in Lebanon last year. A Hamas spokesman was quick to denounce the idea of his appointment, while Javier Solana, the EU’s foreign-affairs chief, was said to be sour about it.
ヨーロッパとアラブ諸国は疑問視
6月27日水曜の、ブレア氏に対する予期された外交団代表としての任命に際して、ヨーロッパ同様多くのアラブ国家の間にも、この抜擢に対する疑惑の声が上がってきている。というのも欧州・アラブどちらも「ブレア氏は米国とジョージ・ブッシュにあまりにも近い」と見なしており、従ってそうしたなりゆきから必然的にイスラエルに肩入れするだろうと見ている。
両地域とも、昨年イスラエルがレバノンに侵攻した一方的な戦争を非難することをブレア氏が拒んだことを、いまだに苦々しく回顧している。さらにはハマスの広報官が、ブレア氏を任命する案に即刻反対表明をし、EUの外交担当部長であるジャヴィエール・ソラーナ氏は、ブレア任命案に関して苦言を呈している。
▼ 好戦的なイスラエルを擁護するブッシュ、ブッシュを支持するブレアに、欧州・アラブから任命を疑問視する声が
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7. U.S. empowering is the key role
However wary the Arabs may be, most of them know the quartet will be effective only if it has American backing, and that Mr Blair has a better chance than most of bringing the weight of the superpower to bear. (Although some may suggest that a heavyweight American, a Republican who could compel Mr Bush to consider his views, somebody such as James Baker, could have a greater chance of success.) But if Mr Blair wishes to seek a fresh approach to the age-old problem, well and good, however tainted his reputation among those who want justice for the Palestinians.
米国が後ろ盾となって初めて実効力を持つ
しかし、たとえどんなにアラブが危惧したところで、彼らの大多数でさえ「中東カルテットは、米国が後ろ盾となってこそ初めて実効力を持つ」という現実を熟知している。また「ブレア氏ならば(米・仏・露などの)大国の圧力に負けないだけの、事態の進展を生み出すチャンスを作れるかもしれない」とも期待している。(ある者は米国政治家の重鎮、例えばジェームズ・ベイカーのような、ブッシュをも説き伏せることができるクラスの共和党の大物ならば、かなり成功が望めると示唆する者もいた。)
しかしながら、数百年に及んで対立してきた「ユダヤ対アラブ」というこの古い民族問題においてブレア氏がまったく新しいアプローチを試みようとするならば、パレスチナ人に対して復讐を求める者(イスラエルと支援国)の間でいかに彼の業績が評価されようと、和平の結果さえよければ全てよしとなるはずなのであるが。
▼ 在職中にアッバース大統領を訪問したトニー・ブレア 英国は元々外交問題、特に中東問題には伝統的に強い
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【米国時間 2007年6月27日  『米流時評』 ysbee訳】

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by ysbee-2 | 2007-06-27 18:58 | 中東のパワーラビリンス

新・世界七不思議、全世界からの投票締切迫る

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    ||| 新・世界七不思議への投票締切迫る |||
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7月6日締切に世界中からネットと電話ですでに数千万人が投票 7日に結果発表
万里の長城、ローマのコロセウム、マチュピチュ、ペトラ遺蹟などが目下のトップ


スイス・ジュネーブ発 | 万里の長城、コロセウム、マチュピチュ遺蹟……世界中からすでに5千万人以上が投票した「新・世界七不思議」の候補地の中でも、高得点で上位に上がっている遺蹟である。選定コンテスト主催者側の発表では、7月6日の投票締切が目の前に迫ってきたが、順位はいまだに変動している模様である。

'New Seven Wonders Vote in Home Stretch
Great Wall, Taj Mahal, Petra among leaders; winners announced July 7
GENEVA, Switzerland — Associated Press | JUNE 13, 2007 — The Great Wall, the Colosseum and Machu Picchu are among the leading contenders to be the new seven wonders of the world as a massive poll enters its final month with votes already cast by more than 50 million people, organizers say..

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JUNE 23, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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  Associated Press | MSNBC.com
       ||| 新・世界七不思議への投票締切迫る |||
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中国万里の長城、ローマのコロセウム、マチュピチュ、ペトラ遺蹟などが目下トップ
1. Last spurt to July 6 deadline
As the July 6 voting deadline approaches, the rankings can still change, the organizers say. Also in the top 10 are Greece's Acropolis, Mexico's Chichen Itza pyramid, the Eiffel Tower, Easter Island, Brazil's Statue of Christ Redeemer, the Taj Mahal and Jordan's Petra. The Great Pyramids of Giza, the only surviving structures from the original seven wonders of the ancient world, are assured of keeping their status in addition to the new seven after indignant Egyptian officials said it was a disgrace they had to compete for a spot.

7月6日投票締切、7日に結果発表
上記の他にトップテン入りしている候補地は、ギリシャのアクロポリス神殿、メキシコ・チチェンイッツァのインカ帝国ピラミッド、パリのエッフェル塔、イースター島の巨像、ブラジル・サンパウロのキリスト像、インド・デリーのタジマハール、そしてヨルダンのペトラ遺蹟である。
エジプトのギザのピラミッドは、本来の「古代・世界の七不思議」からそのまま継続して生き残った唯一の遺蹟候補であるが、エジプトの政府関係者が「コンテストで他と同等に評価されるのはピラミッドの威信を傷つける」と発言したので、新規の七不思議の番外に無投票で別格の地位を確保している。
▼ 新世界七不思議にも引き続き加えられた古代エジプト文明ギザのピラミッドスフィンクスも同遺跡に含まれる
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2. The first ever global vote
The winners will be announced on July 7 in Lisbon, Portugal. Latin Americans and Asians have been the most enthusiastic voters so far in the final round of 20 candidates for the world's top architectural marvels, but people from every country in the world have voted by Internet or phone, says the nonprofit organization conducting the balloting. "It's the first ever global vote," said Tia B. Viering, spokeswoman for the "New 7 Wonders of the World" campaign. The organizers are hoping for a final surge of voting from the United States and Europe to make the selection truly global.

史上初の全世界からの個人投票
新しい世界七不思議の地位を獲得する場所は、来る7月7日ポルトガルのリスボンで発表される。このコンテストにもっとも熱心に投票しているのは中南米人とアジア人で、世界に残された人類の作った驚異の建造物の中でも、現在20カ所が最終選考に残っている。しかし実際にはインターネットや電話を介して、世界のあらゆる国々から投票されていると、今回の人気投票の主催者である非営利団体から報告された。
「歴史上いまだかつてない、初めてのグローバルな投票です」こう語るのは「New 7 Wonders of the World/新世界七不思議」キャンペーンの広報を担当するティア・B・ヴィアーリンさん。主催者側では今回の選考が真にグローバルな結果となるように、現在までまだ南米やアジアほど熱狂的ではない米国とヨーロッパからの投票が、締切間際で一挙に増加することを望んでいる。

▼ 東夷西戎南蛮北狄を防ぐ漢の始皇帝の万里の長城/日本からは京都清水寺が上位候補20位以内に残る 投票を!
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3. Colosseum, Great Wall, Machu Picchu on top
Rome's Colosseum, China's Great Wall, Peru's Machu Picchu, India's Taj Mahal and Jordan's Petra have been among the leaders since January while the Acropolis and the Statue of Christ Redeemer made their way up from the middle of the field to the top level, according to latest tallies. The United States' Statue of Liberty and Australia's Sydney Opera House have been sitting in the bottom 10 since the start. Also in the bottom group are Cambodia's Angkor, Spain's Alhambra, Turkey's Hagia Sophia, Japan's Kiyomizu Temple, Russia's Kremlin and St. Basil's Cathedral, Germany's Neuschwanstein Castle, Britain's Stonehenge and Mali's Timbuktu.

コロセウム、万里の長城、マチュピチュが上位にランク
ローマのコロセウム、中国の万里の長城、ペルーのマチュピチュ遺蹟、インドのタジマハール、ヨルダンのペトラ遺蹟などが、1月以来トップグループに収まっているが、最新の集計ではギリシャ・アクロポリスのオリンポス神殿、ブラジル・リオの巨大キリスト像などが、中間グループから追い上げて首位に迫っている。
しかし米国の自由の女神とオーストラリア・シドニーのオペラハウスは、キャンペーン開始以来下位10位以内にとどまったままである。またその他にも下位グループで停滞している候補地は、カンボジアのアンコールワット、スペインのアルハンブラ宮殿、トルコのアヤソフィアモスク、日本の清水寺、ロシアのクレムリン宮殿と聖バシル大寺院、ドイツのノイシュヴァンシュタイン城、英国のストーンヘンジ、アフリカ・マリのトンブクトゥなどである。

▼ 欧州・北アフリカの古代ローマ帝国遺蹟の代表コロセウム/古代ギリシャ文明の遺跡アテネのアクロポリス神殿
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4. Latin americans, Asians enthusiastic
Americans and Europeans have the lowest participation so far, Viering said. "At the moment, most of the voting is coming from Latin America and Asia," she told The Associated Press. But the organizers are confident the campaign will draw more attention in the U.S. and Europe in the final phase, Viering added. "Excitement is starting to pick up in the United States" because the campaign is getting much attention worldwide and Americans are starting to realize how positive it is, she said.

中南米とアジアからの投票者多数
「現時点では、投票のほとんどが中南米とアジアからで、アメリカ人とヨーロッパ人はあまり熱心に参加していないようです」とパブリシティ担当のヴィアーリンさんは共同通信のインタビューに答えた。しかし主催者側では、投票の最終段階に入れば、米国とヨーロッパでもっと興味を惹くだろうという自信を持っているようだ。「米国ではちょうど今騒がれ始めてきています。世界中の関心が高まってきているので、アメリカ人もこの投票のポジティブな可能性に気づき始めたからでしょう。」
▼ 南米ペルー・アンデスの山奥に忽然と現れるマチュピチュ遺蹟/メキシコ・チチェンイッツァマヤ文明ピラミッド
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5. 'Stone Temple in Indiana Jones'
"People realize that it's now or never." The ancient city of Petra in southwestern Jordan - popularized by "Indiana Jones and the Last Crusade" and famous for its water tunnels and stone structures carved in the rock - jumped from the middle of the pack to the top seven in January thanks to campaigning by the Jordanian royal family and thousands of Jordanians voting by text message over their mobile phones, Viering said.

インディアナ・ジョーンズの石窟寺院ペトラ遺蹟
「みな参加するチャンスは今しかないということに気づき始めたようです。ヨルダンの南西にあるペトラの古代都市遺跡は、岩壁をくりぬいて彫った巨大な石窟寺院で、その中の水のトンネルや巨石建造物で有名ですが、映画『インディアナ・ジョーンズ最後の聖戦』の舞台にもなった人気の高い場所です。ヨルダン王室が1月にこのペトラのキャンペーンを繰り広げ、ヨルダン人が携帯から投票したお陰で、ペトラは中間グループから一挙にトップ7位に躍り出ました」とヴィアーリンさんは経過報告している。
ヨルダンは遺跡の宝庫/インディアナ・ジョーンズで一躍世界的になったペトラの寺院や石窟王墓など無数に点在
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6. Campaign started in 1999
The campaign was begun in 1999 by Swiss adventurer Bernard Weber, with almost 200 nominations coming in from around the world. The list of candidates was narrowed down to 21 by the start of 2006. Since organizers started a tour to each site last September, the competition has been heating up.
There is no foolproof way to prevent people from voting more than once for their favorite wonder, but most of the votes are cast by Internet in a system that registers each participant's e-mail address to discourage people from voting twice, Viering said. "We have a lot of kids (voting) and that trend is continuing...but we have votes really from every part of the population," she added.


1999年以来の「新・世界の七不思議」キャンペーン
今回のキャンペーンは、スイスの冒険家ベルナール・ウェーバーさんが発案し1999年から始めたもので、当初世界中の200近い場所が候補地として挙げられた。2006年にはこのリストが21カ所にまで絞られた。主催者が昨年の9月に各候補地を回るツアーを開始して以来、この投票コンテストも過熱してきたようである。
応募方法は、同一人物が好みの「七不思議」の場所を一度以上投票することを防ぐような、厳密なスクリーニングが設定されている訳ではないが、投票者が登録したメールアドレスからは1回だけしか投票できないようなシステムになっている。「子供たちも沢山投票に参加していて、この傾向がますますトレンドになってきています。でもありとあらゆる年齢層から投票がきていますよ」とヴィアーリンさんは報告した。
▼ インドムガール帝国サルタン王妃離宮タジマハール/カンボジアの失われたクメール文明アンコールワット遺跡
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7. Old wonders disappeared
The original list of wonders were concentrated in the Mediterranean and Middle East. Vanished are the Hanging Gardens of Babylon, the Statue of Zeus at Olympia, the Temple of Artemis at Ephesus, the Mausoleum of Halicarnassus, the Colossus of Rhodes and the Pharos lighthouse off Alexandria. After the Egyptian protest, the organizers of the campaign set the pyramids above the competition. "We absolutely had no problem with this," Viering told the AP. As of July 7, there will be eight world wonders including the Pyramids of Giza, she added.

バビロンの吊庭、アレキサンドリアの灯台……退陣
元々の「古代世界の七不思議」は地中海と中近東に集中していた。バビロンの空中庭園、オリンポスのゼウス像、エフェソスのアルテミス神殿、ハリカルナッソスの霊廟、ロード島の巨像、アレキサンドリアのファロス灯台と、そのほとんどが現存していない。エジプトの遺蹟関係者の抗議によって、旧来からの七不思議のひとつであるピラミッドは、他の候補地とは別格扱いで有資格としてコンテストから除外された。主催者側も、ピラミッドを入れるに関しては何の問題もないと納得している。従って7月7日の段階では、ギザのピラミッドも入れると全部で「世界の8不思議」になる予定である。
▼ 巨石文明の謎を秘める英国南部のストーンヘンジ/建設方法も目的も謎に包まれたままイースター島の巨石像
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8. 'World gets together in global culture'
Choosing world wonders has been a fascination over the centuries. The United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization, or UNESCO, keeps updating its list of World Heritage Sites, which now totals 830 places. "It's so exciting," said Viering. "There are not many things that could bring the world together like global culture, ... this is really something that every single person in the world can be interested in. This is all about bringing people together, to appreciate each other, ... to celebrate diversity." Weber's Switzerland-based foundation aims to promote cultural diversity by supporting, preserving and restoring monuments. It relies on private donations and revenue from selling broadcasting rights.

「世界文明を賞賛することで世界が集結」
世界遺産に該当する場所を選ぶことは、何世紀にもわたって人々を魅了してきた。ユネスコはその世界遺産のリストを増やし続けて、今や全部で830カ所にものぼっている。こうした世界遺産ブームをヴィアーリンさんはこう見る。「こんなふうに世界中の人々が関心を持って行動するような、グローバル文化的なイベントは滅多にありませんから、とても興奮しています。これはまさに、なにか世界中のひとりひとりが本心で興味を持てることだと思います。人々が一緒になってお互いの多様性を感謝しあう一大イベントみたいです。」
ウェーバー氏の団体のスイス本部が今回企画実行しているコンテストは、これらのモニュメントの維持存続を支援することによって、世界の文化の多様性を推進していくことを目的としている。この資金は個人からの寄付金や、イベントの放送権利のメディアへの販売に与っている。

▼ 19世紀末パリ万博の近代建築の粋パリ・エッフェル塔/リオの街を見下ろすコルコバードの巨大なキリスト像
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d0123476_10291940.jpg▶新・世界七不思議のサイトで投票: 右のバナーをクリック
http://www.new7wonders.com/
▶ユネスコ・世界遺産のサイト: 
http://www.unesco.jp/contents/isan/

【米国時間 2007年6月23日  『米流時評』 ysbee訳】

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by ysbee-2 | 2007-06-23 10:05 | 発見!世界不思議探検

地獄のガザ・混迷の左岸、パレスチナは生き残れるか?

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   ||| 地獄のガザ・混迷の左岸に見るパレスチナの明日 |||
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蜂起したハマスと放棄したファタハ ガザ紛争の内実はデキレースだった!
欧米・イスラエルのパレスチナ分裂容認は、援助と攻撃に二分化するため?


By ケヴィン・ペレイノ N.Y./ジョアンナ・チェン イエルサレム/ヌハ・ムスレー ウェストバンク/
ダン・エフロン ワシントン | ニューズウィーク米国版 6月25日号 ガザ特集 | 訳:ysbee

人道的窮地の限界点だったガザ地区
今回の紛争が険悪化する前からガザはすでに人道的な危機の限界点に達していた。好調な時でさえ失業率は50%にも達し、ハマスが政権の過半数を占めてからはその数字もうなぎ上り。CIAの「ワールドファクトブック」によると、ガザ地区の主要産業のトップに「オリーブの木彫品」と「雲母貝の土産物」が含まれることからも察しがつくように、めぼしい主幹産業に貧する。

'Back to the Stone Age'
By Kevin Peraino from New York/Joanna Chen from Jerusalem / Nuha Musleh from West Bank / Dan Ephron from Washington
GAZA Special - 3 | Newsweek — June 25, 2007 issue | Translation by ysbee
14. Verge of a humanitarian crisis
Gaza was already on the verge of a humanitarian crisis even before the latest round of fighting. Unemployment runs at about 50 percent in good times, and has shot up since Hamas took power. Top "industries," according to the CIA World Factbook, include "olive-wood carvings" and "mother-of-pearl souvenirs."

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JUNE 22, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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    ||| ガザ・左岸分立で解読するパレスチナの明日 |||
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欧米・イスラエルのパレスチナ分裂容認は、援助と攻撃に二分化するため?

15. Releasing the frozen tax funds to Abbas
Once Israel began withholding roughly $55 million each month in Palestinian customs receipts, leaders were forced to stop paying government salaries altogether. According to a March IMF-World Bank report, real GDP fell between 5 and 10 percent in 2006—almost 40 percent below its 1999 level. The result: "a hollowing out of the Palestinian economy," according to the study. (Addl: Israel agreed Sunday to begin releasing the frozen tax funds to Palestinian President Mahmoud Abbas, a gesture to bolster the moderate Palestinian leader in his standoff against the Islamic militant group Hamas.)

66億円の凍結資金はアッバース臨時政権へ
かつてイスラエルが、毎月5500万ドル(約66.6億円)にものぼるパレスチナ税関の収入を差し押さえて以来、パレスチナは政府の役人全員に払う給料すら瀕していたほどだ。今年3月のIMF/世界銀行の共同白書によると、実際のパレスチナの国民総生産は、2006年度と比較して5〜10%もの落ち込みを示し、同国の1999年度の水準からおよそ40%近くも急落と発表されていた。白書の分析では、それは「パレスチナ経済の空洞化現象」の結果であると結論づけられていた。(追記:イスラエルは24日日曜この凍結資金を、パレスチナ左岸地区ラマラーにアッバースが急遽設立した臨時政権に受け渡すことに同意。この行動は、イスラム過激派グループ・ハマスに対して抗戦した穏健派のファタハ指導者を激励する意味合いで執られたものと解釈される。)

▼ パレスチナは食料供給を国連のパレスチナ難民救済事業機関UNRWAの配給に頼っているが、内戦で一時閉鎖中
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16. 2.2 million crossed over into the neighbors
Nearby countries like Jordan and Lebanon, which already host 1.8 million and 400,000 Palestinian refugees respectively, are not eager to take in more. Both have had to deal with their own recent problems with Islamist extremists. "Jordan certainly doesn't want to see Palestinian politics spilling over into its terrain," says Nicholas Pelham, an analyst with the International Crisis Group. "Both [Egypt and Jordan] will put their own survival ahead of the humanitarian crisis."

220万人以上がヨルダンとレバノンへ
近隣諸国は、ヨルダンが180万人、レバノンが40万人のパレスチナ難民を、寛容にもすでに受け入れており、これ以上の難民を引き受けるのは手一杯なようである。両国とも自国内のイスラム過激派への対策で、頭がいっぱいである。
インターナショナルクライシスグループのアナリスト、ニコラス・ペルハム氏は、この間の事情を次のように解説する。「ヨルダンは確かに、パレスチナの政治の余波が自国内に波及するのを是認したくはないようだ。(エジプトとヨルダンの)両国とも、人道的危機救済と言う問題では自国のサバイバルを優先するに決まっている。」

▼イスラエルのブルドーザで住居が撤去されたため臨時テントから学校に通うラファの子供/外で寝起きする老人
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17. Phony "Schengen" visa for $2,000
The Gazans most likely to escape, then, will be those with means and connections—the ones Gaza can least afford to lose. One black-market dealer of fake visa papers in Gaza City, who didn't want to be identified in order to stay out of jail, told NEWSWEEK that he could procure a phony borderless Europe "Schengen" visa for $2,000—roughly twice Gaza's per capita income. He says most of his clients are students who manage to raise the money from their extended families. "They know it's an investment," he explains. He says his business has almost doubled in the past three months.

偽造ビザを2千ドルで入手渡航する学生
国外に最も脱出しやすいガザ市民とは、とりもなおさず国外で生きる技術とコネを持つ者、つまり今日のガザが最も手放したくない連中である。ガザ市内のブラックマーケットでニセモノのビザを取り扱っている業者は、事実がばれると監獄行きなので匿名ではあるが、ニューズウィークのインタビューに対して次のように答えている。
彼はヨーロッパ15カ国に通用する「シェンゲンビザ」を偽造したツーリストビザを、2千ドル(約24万円)で入手できると告白した。この金額は、ガザの一世帯当たりの年収のおよそ2倍にも相当する。彼の顧客の大半は、親戚中から現金をかき集めた学生であるという。彼はその理由をこう説明する。「優秀な学生を国外に出すことは、家族にとって一種の投資だということが判ってるんですよ。」彼のビジネスは、過去3ヶ月の間に倍増したと言う。

▼ガザ北部からイスラエルへ抜ける国境エレツの検問所で越境許可を待つ、着の身着のままのパレスチナ難民
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18. 'If you have money, move out'
Middle-class businessmen have other ways out. Mahmoud Ismail, a 46-year-old entrepreneur originally from the village of Deir al-Balah, left Gaza three months ago and moved to Cairo. He closed his Gaza potato-chip factory, which he says lost $12,000 in 2006, after it was repeatedly robbed and burned. Then he managed to get an Egyptian work visa by promising to invest $240,000 in a new factory in the Egyptian capital.
For now his wife and four children are still stuck in Gaza; the Rafah crossing is closed, as it was for 271 days in the past year. He plans to get them out as soon as the border opens. "If you have money, you move out," he says. "If not, you're stuck. That country doesn't deserve me."


「金があるなら即出国すべき」
中産階級のサラリーマンには、別の出国手段がある。マフムード・イスマイルは46才の自営業経営者だが、元々はデイル・アルバラ村の出身である。彼は3カ月前にガザを離れ、南隣エジプトの首都カイロへと引っ越した。ガザでは彼はポテトチップスの工場を経営していたが、2006年度の決算で1万2千ドル(約144万円)の赤字を出した。それというのも、工場が頻繁に盗難や放火に遭ったからである。そこで、24万ドル(約2800万円)を投資してエジプトの首都に新しい工場を作ると言う約束で、エジプト政府からワーキングビザを取得した。
しかし現在のところ、イスマイル夫妻と4人の子供はいまだにガザにへばりついている。エジプトへ通じるラファの国境が閉鎖されているからだ。昨年の閉鎖以来すでに271日も経過している。彼は国境が再開されたら即刻脱出する予定であるといい、こう断言する。「金があるなら出国です。なければそこにじっと停滞しているだけ。そんな国はもう沢山です。」

左:イスラエルから攻撃を受け続けるガザ南端エジプトとの国境の町ラファで撤去のブルドーザーに抵抗する子供たち
右:ラファにはイスラエル空軍のミサイル爆撃やヘリの空襲が頻繁に/機銃掃射を避けて車の下に隠れようとする子供
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19. 'I cheated my country'
Most of the new refugees are fully aware that by leaving Gaza they are almost certainly doing harm to the territory's prospects, as well as the cause of Palestinian nationalism. "We're fighting for the right-of-return," says 34-year-old Khalil Safadi, another asylum seeker now in Norway. "Imagine this—and now look what we're doing! I feel so ashamed. I cheated my country." Still, he has no plans to go back to Gaza. "I will learn Norwegian very easily," he says.

亡命は祖国に対する裏切り?
新しく発生した難民のほとんどは、ガザを離れることによって故郷の未来をいたく傷つけるという事実を、しっかりと認識している。同様に、パレスチナのナショナリズムの基盤をおびやかす点についても承知している。「我々はイスラエルに対して『国土返還』を主張して闘っています」こう言うのは34才のカリル・サファディ氏で、彼は目下ノルウェーへの亡命を計画している。
「考えても見てください。祖国のために運動しているのに、今や亡命を企てているんですよ。まったくお恥ずかしい限りです。祖国を裏切ったも同然です。」しかし彼の亡命計画の中に、ガザへ戻る予定は含まれていない。「ノルウエー語は簡単に覚えますよ。」

▼ 空軍の爆撃で破壊された家から残留物を運び出す子供/イスラエル軍に目の前で我が家を破壊されたラファの子供
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20. 'Get the hell out of here'
Sana Dahman hopes she'll get that chance, too. As she waits in the dark of her house in Gaza she can hear the crackle of gunfire outside. She says she often bursts into tears. She has stopped combing her hair. "Gaza is in a hellish mood," she says quietly. "It's an extreme form of sickness. We have lost our brains." In a Gaza gone mad, the only sane thing now, she believes, is to get the hell out.

残された道「唯一逃げ出すしかない」
冒頭でインタビューしたサーナ・ダーマンさんも、亡命のチャンスを伺っている。停電のために真っ暗なガザの自宅で、彼女の耳に聞こえるのは表の銃撃戦の銃声だけだ。彼女はときおり涙があふれて止まらないと漏らす。もう髪をとかすのも止めるほど絶望的になったと告白し、静かにつぶやく。「ガザは地獄のような状況で、狂気の沙汰、絶望の極みです。もう何も考えられない。」
しかしガザが狂気に陥った現在、彼女に唯一残された正常な手段とは、ここから逃げ出すことしかないようだ。

▼ 国境の町ラファでは2年前からイスラエル軍の空襲が続く/ヘリの機銃掃射を受け逃げ惑う市民/爆撃後の廃墟
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【米国時間 2007年6月22日  『米流時評』 ysbee訳】
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ガザ・パレスチナの関連情報リンク

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パレスチナ情報センター
http://palestine-heiwa.org/
絶え間ない攻撃にさらされる街ラファ
http://palestine-heiwa.org/rafah/
ラファに関する動画ニュース
http://palestine-heiwa.org/rafah/misc/200405_video/
ラファ・トゥデイ
http://rafahtoday.org/

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by ysbee-2 | 2007-06-22 19:50 | 中東のパワーラビリンス

永遠なる難民パレスチナ人のガザ出国記

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 ||| 永遠なる難民パレスチナ人のガザ出国記 |||
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内戦状態のガザを逃れて国外へ脱出する、パレスチナ人数十万人の暗黒の未来
パレスチナ難民のさらなる難民化、ハマスの勝利で欧米が資金援助を打ち切り


ニューズウィーク米国版 6月25日号『ガザ特集』
By ケヴィン・ペレイノ N.Y./ジョアンナ・チェン イエルサレム/ヌハ・ムスレー ウェストバンク/ダン・エフロン ワシントン | 訳『米流時評』ysbee
前号からの続き |しかしながらこれまでのところ、パレスチナでハマスとファタハのどちら側に付くかという立場を選ぶのは容易なことではなかった。昨年の総選挙でハマスが勝ってからというもの、米国やヨーロッパはパレスチナ政府への援助金を打ち切り、その代わりに敵対政党ファタハのアッバース大統領の事務所へ直接資金を流し込んだ。

GAZA Special 2 — Back to the Stone Age
Newsweek — June 25, 2007 issue | By Kevin Peraino from New York/Joanna Chen from Jerusalem / Nuha Musleh from West Bank / Dan Ephron from D.C. | Translation by ysbee
7. Western cut aid money
However picking sides in Palestine hasn't worked so well thus far. After Hamas's electoral wins, the United States and other Western countries cut aid money to the Palestinian government, instead funneling resources directly to Abbas's office. What seems certain is that Hamas-run Gaza is doomed to greater isolation and misery.

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JUNE 21, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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    ||| 永遠なる難民パレスチナ人のガザ出国記 |||
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内戦状態のガザを逃れて国外へ脱出する、パレスチナ人数十万人の暗黒の未来


8. 'U.S. pushed confrontation'
Some observers accuse Washington of baldly encouraging rivalry between the two camps. In a confidential report leaked last week, United Nations envoy Alvaro de Soto wrote that "the U.S. clearly pushed for a confrontation between Fatah and Hamas." De Soto recounts listening to a U.S. official declare "I like this violence" twice at an envoys' meeting in Washington recently. "The U.S. fanned the flames of this internal Palestinian conflict," says Haim Malka of Washington's Center for Strategic and International Studies. State Department spokesman Sean McCormack dismissed de Soto's remarks as "the views of an individual."
「米国はハマスとの抗争を望んだ」
今回のファタハとハマスのガザ攻防戦の一部始終を見ていた者の中には、米国政府が二者の間の敵意を増長するように、意図的に焚き付けた節があると非難する者もいる。先週メディアに漏洩した極秘情報の中で、国連代表のアルヴァロ・デソト氏はこう述べたと伝えられている。「米国は明らかにファタハとハマス間に衝突が起きるよう後押しした。」デソト氏は、ワシントンで最近行われた会合で、米国政府高官が二度も「こういう武力衝突は大好きだ」と漏らしたのを耳にしたと語っている。
「米国は、今回のようなパレスチナ内紛の火に油を注いだ。」こう見るのはワシントンにある国際戦略研究センターのハイム・マルカ氏である。一方、国務省のショーン・マコーミック広報官は、デソト氏の意見に対して「一個人の勝手な見解に過ぎない」と無視した。
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昨年選挙で勝利したハマスの指導者イスマイル・ハニイェ(右)/パレスチナ大学の卒業式が6月上旬にあったばかり

9. Doomed to greater isolation, misery

With the Islamists in control, Israel may intensify its campaign of airstrikes on Hamas rocket teams and other militants. Some Israeli analysts point out that a strong Hamas leadership in Gaza could have its advantages; at least someone would be in control there. But that is a minority view. "There's no common ground [with Hamas]," says Ephraim Sneh, Israel's deputy Defense minister. Dialogue, he says, is almost certainly a nonstarter. "Listen to them, for God's sake!" he says. "Gaza will be worse than Mogadishu. Our Apache [helicopter gunships] will talk to them."
孤立と窮状を深めたガザ
イスラム強硬派の覇権で、イスラエルはハマスのロケット攻撃や他の過激派グループの叛徒に対する空爆作戦を強化するかも知れないと見られている。ガザにおけるハマスの強力な指導態勢は、少なくとも誰かがガザで采配を振るえば、逆に敵が一団となったので攻撃しやすくなったという意味で、イスラエル評論家の中には「イスラエルにとって攻撃の好機到来」と捉える者もいる。
しかしそれは今のところ、まだ少数意見に過ぎない。イスラエルの防衛相エフレイム・スネヘ氏は次のように語っている。「イスラエルとハマスとの間では、共通の足場は皆無だ。彼らが言ってるとんでもないことを聞けば判るじゃないか。ガザはモガディシュよりもひどい事態になるだろう。そうなれば我が軍の攻撃用アパッチヘリコプターがモノを言うだろう。」
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ガザからイスラエルへ抜ける国境では、ガザ地区を制圧したハマスの武装兵が旅客をチェックする戦時体制

10. Palestinians' Exodus

It is no wonder, then, that so many Palestinians like the Dahmans are trying to get out. Over the past year, thousands of Gazans have fled to Europe, Canada and Arab capitals like Cairo and Amman. In the past 12 months, 88,320 people have left Gaza for Egypt through the Rafah crossing, and only 76,176 have come in — a net loss of some 12,000 people. Many more would leave if they could. Ahmad Hanun, the director of the Shaml research center in Ramallah, says roughly 45,000 Palestinians applied to emigrate from Gaza and the West Bank in 2006. A travel agent in Gaza City, who didn't want to be identified for safety reasons, says he takes 50 calls each day from Gazans trying to wangle fake visa papers.
パレスチナ人のエクソダス
道理で、冒頭に述べたダハマン一家のように、あまりにも多くのパレスチナ人が国外へ脱出しようと必死になる訳である。昨年1年だけでも何万人ものガザ市民が、ヨーロッパ、カナダやエジプトのカイロ、ヨルダンのアマンなどの近隣諸国の首都へ亡命した。過去1年の間に88,320名がラファハの国境を通過してエジプトへ出国したが、それに反して入国者は76,176名である。つまり1万2千名が行ったきりになっている。状況が許せば出国者は多分それ以上の数になるだろう。
西岸地区の首都ラマラーにあるシャムル・リサーチセンターのアハマン・ハヌン部長が行った2006年度の調査結果では、ざっと見ても4万5千人のパレスチナ人がガザからウェストバンク(西岸地区)へ移住申請を申し込んだと出ている。ガザ市内の旅行代理店職員が匿名で語る所によると、偽のビザを入手してくれと懇願する電話が1日当たり50件を下らないという。
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今回の紛争のきっかけはイスラエルのガザに対するミサイル攻撃/戦闘前のファタハ警備兵と爆撃を受けた車

11. 'Going back to the Stone Age'

Anecdotal evidence suggests that the vast majority of those who manage to escape are the young, wealthy and well educated. Many of those who are leaving are technocrat types who work for organizations like the United Nations and foreign NGOs with global reach. Khaled Abdel Shafi, the director of the United Nations Development Program's Gaza office, says he recently lost 10 percent of his employees, including many of the best. He says another 10 percent are trying to go, but can't get visas. "The big brains are leaving Gaza," says Sana Dahman. "We're going back to the Stone Age."
「石器時代に逆戻りの状況」
以上のような断片的な個人の見解をつなぎあわせてみると、国外へ脱出できた者の大半は、若くて裕福な高学歴者という実像が浮かび上がる。亡命者の多くは、国連やグローバルに活動するNGO法人のような組織に勤務していた官僚タイプである。国連開発機構ガザ事務所の所長カレド・アブデル・シャーフィ氏は、最近だけでも職員の1割が辞め、優秀な者ほど率先して亡命しているようである。その上さらに1割がビザを申請中という実状らしい。「頭脳流出の最たるものです。ガザは石器時代に戻るでしょう。」先述のサーナ・ダハマンさんはこう嘆く。
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学校も紛争で焼き討ちに合い焼失、教師も国外へ脱出/爆撃で荒廃したガザ 破壊された車で遊ぶ難民の子供たち

12. Refugees from the refugee camps

The irony is that the bulk of Gaza's 1.4 million residents are already from refugee families, mostly from Israel's 1948 War of Independence. Israeli historian Benny Morris, author of the seminal "Birth of the Palestinian Refugee Problem," says that a similar brain drain preceded that conflict. "The well educated fled first," says Morris. "It left the vast majority of the population leaderless." When fighting broke out, Palestinians "didn't have anyone to say 'Stay'," he says. "They were like chickens without heads." Some 700,000 Palestinians ended up fleeing or being driven from their homes, a quarter million of them to neighboring countries.
難民キャンプからの難民化現象
皮肉な現実だが、140万人を数えるガザ全人口の大方は、すでにパレスチナ難民としてこの地に流れ着いた者たちである。そのほとんどは、1948年のイスラエル独立戦争時にユダヤ人に生地を追われてやってきた。イスラエルの歴史研究家で隔年刊『パレスチナ難民問題の誕生』の著者ベニー・モーリス氏は、この「難民の難民化現象」によって、前述と同様の頭脳流出現象が紛争の起きる前からすでに発生していたと説明する。
「高学歴者ほど先に国外へ脱出します。その結果大多数の一般市民が、指導者のない状況に置き去りにされます。紛争が勃発した時点では、すでにパレスチナ市民に向かって『とどまれ』と指示する者が存在しなかった訳ですよ。親鳥を失ったひよこの群れのようなものです。」
かくしてガザ地区住民のうち70万人以上のパレスチナ人が国外へ脱出、あるいは自宅から非難することを余儀なくされた。そのうち25万人は、近隣諸国へ流出する難民と化すという結果を招いた。
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ガザ市内は完全にハマス勢力の制圧下に/紛争に巻き込まれ負傷した市民が担ぎ込まれる病院も流出で医師不足

13. Last resort UNRWA

Now, with Gaza exploding into violence, even the United Nations-operated refugee camps have become unsafe. Militants have stormed several of the food-distribution centers run by the United Nations Relief and Works Agency (UNRWA), searching for high ground as the fighting raged. Two UNRWA workers were shot to death during gun battles, and two more were wounded. As a result, the agency announced it would temporarily suspend service at most of its Gaza health clinics and food-distribution centers. Refugees contacted by NEWSWEEK said they expected to run out of food within days. "If they don't get our food, they don't have food," says John Ging, UNRWA's director of Gaza operations. "We are their last resort."
最後の頼みの綱 UNRWA
いまや戦乱の巷と化してしまったガザでは、国連運営の難民キャンプですら危険な状況に陥ってしまった。ハマスの武装叛徒は、市街戦で有利な高位置を確保するために、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA: United Nations Relief and Works Agency)によって運営されていた食料配給施設の数カ所を急襲し占拠した。この銃撃戦で、現地職員のうち二人が死亡、二人が負傷。
その結果、UNRWAではガザ地区の診療所と食料配給センターのほとんどで、臨時的に操業を保留している。ニューズウィーク誌がコンタクトした難民たちは、数日中に食料が底を尽きるだろうと予測している。ガザ地区のUNRWAセンター所長のジョン・ギン氏は、悲観的観測をこう述べる。「配給センターに食料がないとなれば、ガザのどこにも食料がないのと同じことです。われわれは彼ら難民にとっての最後の頼みの綱でしたから。」

【米国時間 2007年6月21日 『米流時評』ysbee訳】
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国連パレスチナ難民救済事業機関のガザ地区食料配給センターは難民への唯一の食料配給機関 現在は操業停止


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by ysbee-2 | 2007-06-21 08:21 | 中東のパワーラビリンス

ガザ・エクソダス-1・パレスチナの悪夢ガザ市街戦

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     ||| パレスチナの悪夢・ガザ市街戦 |||
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アッバース連立政権崩壊でハマスのガザとファタハのウェストバンクに分裂
内戦状態のガザを逃れて国外脱出する百万のパレスチナ人を待つ暗黒の未来


ニューズウィーク米国版 6月25日号 ガザ特集 | By ケヴィン・ペレイノ/N.Y. ジョアンナ・チェン/イエルサレム ヌハ・ムスレー/ウェストバンク ダン・エフロン/ワシントン | 訳:ysbee
先週のハマス蜂起以前でさえ、中産階級のガザ市民はこの地を離れ、ヨーロッパやカナダへ、あるいはカイロやアマンといったアラブ世界の都市へ向けて旅立った。今後は数万人がそれに続くだろう。すでに戦火で荒廃したこの国を再建するのに必要な知識や技術をたずさえて....

'Back to the Stone Age'
By Kevin Peraino from New York/Joanna Chen from Jerusalem / Nuha Musleh from West Bank / Dan Ephron from Washington
GAZA Special | Newsweek — June 25, 2007 issue | Translation by ysbee
Even before last week's violence, Gaza's middle class had begun to flee from the territory to Europe, Canada and Arab cities like Cairo and Amman. Thousands may follow — and take with them the skills needed to rebuild the already war-torn country.


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JUNE 20, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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N E W S W E E K | M S N B C .com
        ||| パレスチナの悪夢・ガザ市街戦 |||
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ガザの内戦を逃れて国外脱出する百万のパレスチナ人を待つ暗黒の未来
1. Lawless war zone, Gaza
Sana Dahman only dared peek out her window at night. The men with guns in the street looked like shadows. In the glow of the flames from the burning city, she could see grenade tubes on shoulders and ski masks on faces. Her neighborhood, like the rest of Gaza City, smelled like smoke. She was trapped in her house and food was running low. A friend tossed a loaf of bread through her window and then dashed away. Before the power failed for the night, she typed Hotmail instant messages to her husband: THEY'RE ASSASSINATING PEOPLE. THEY'RE BURNING HOUSES. WE CAN'T SLEEP.

略奪・放火・殺戮の無法地帯
サーナ・ダハマンは、夜になっても自宅の窓からかろうじて外をのぞき見るのが精一杯だった。通りに跋扈している銃で武装した男たちが、まるで影法師のように見えた。炎上する市街地の炎の照り返しで、男はスキーマスクで覆面し、背負ったロケット式手榴弾特有の百合の蕾のような先端が、肩先からのぞいているのが見えた。自宅の隣近所は、ガザシティの他の地区と同様に、硝煙の匂いに満ちていた。突然に始まった市街戦のおかげで、彼女は自宅に閉じ込められ食料は底をつきかけていた。やがて友人がやってきて、窓越しにパンを一斤投げ入れるが早いか脱兎のごとく走り去った。
夜になり電気が切れる前に、彼女はホットメールで夫に送るインスタントメッセージをタイプした。「やつらは皆殺しにしている。やつらは家を焼き討ちしている。私たちはとても眠れない。」

▼イスラエルの爆撃、ファタハの掃討、ハマス蜂起で荒廃を呈したガザ市内/イスラエルに捕虜収監中のパレスチナ人
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2. Unknown fate of Palestinians
Her husband, Mohammad Dahman, moved to Norway six months ago. He says he's never coming back to Gaza. Both Dahmans had been raised in Gaza's refugee camps, alongside roughly 1 million other Palestinians. After college, where Mohammad studied business management, he took a job as a trade-union leader and human-rights activist. His $700-per-month salary let the couple and their five children eventually move to a red-roofed condo with a balcony overlooking the sea.

パレスチナ100万の暗澹たる未来
彼女の夫であるモハッマド・ダハマンは、6カ月前にノルウェイへ引っ越していた。彼はガザへはもう2度と帰らないつもりだと言う。
ダハマン夫妻は、およそ100万人を数える他のパレスチナ人同様、共にガザの難民キャンプで育った。大学に入って経営学を学んだモハッマドは、卒業後貿易組合でリーダーの職につき、人権運動にもたずさわった。月700ドルの給料のおかげで、夫妻と5人の子供たちは、運良く地中海を見下ろすバルコニーがついた赤い屋根のコンドミニアムへ引っ越すことができた。
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3. Stranger in homeland
But after the Islamists in Hamas won power 18 months ago, Mohammad decided he couldn't stay. "He started feeling like a stranger," says Sana. "I'm glad he's out." She and the kids are still waiting for their Norwegian visas. In the meantime, she says, "I'm losing my mind."
All Gaza seemed to be losing its mind last week, as legions of Hamas fighters fanned out across the 25-mile strip of sand along the Mediterranean coast.


パレスチナ漂泊の岸辺ガザ
しかし、1年半前にハマスのイスラム強硬派が選挙で勢力を得て以来、モハッマドはもうここにはいられないと覚悟した。その時の様子をサーナはこう説明する。
「その頃から、彼は自分が浮いてると感じ始めたようです。彼が脱出できてよかったわ。」夫のあとを追って出国するため、彼女と子供たちもノルウェー渡航のビザを心待ちしている。しかし出発を期待する一方で、彼女は本心をもらした。「気がへんになりそう。」
たしかに先週はまるでガザ全体が、気が狂ったように見えたのは事実である。地中海の海岸沿いに細長く伸びる、たった25マイル(約40km)の巾の細長い砂地の国。その狭い国のそこいら中に、ハマスの殺気立った兵士たちが武器を手に繰り出したのだから。

▼キューバ革命の英雄チェ・ゲバラのTシャツを着たパレスチナの子供/カラシニコフを手に市街を征服するハマス
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4. Hamas seized, executed Fatah
By Friday the Islamists had seized control over almost the entire territory, storming the police and intelligence complexes that were once the most powerful symbols of Yasir Arafat's secular Fatah party. Masked gunmen threw one another off high-rises, executed rivals at close range and torched party compounds. More than 90 Gazans died and dozens more were wounded.

ファタハ幹部を公開処刑
金曜までにイスラムの武装集団ハマスは、ガザストリップと呼ばれる細長い領土のほとんど全域を制圧してしまった。その間敵対していたファタハ政権の警察や諜報機関の建物に乱入したが、これらの施設はかつて、今は亡きヤッサー・アラファトPLO議長が率いるファタハ政党が最大の権力を誇ったシンボルだった。スキーマスクで覆面をした武装集団は、これらの高層建築の上階からファタハの幹部をひとりずつ地面へ突き落としたり、至近距離で射殺したりして党の建物を焼き討ちした。その結果ハマス、ファタハ両派合わせて90人以上のガザ市民が死亡。100人以上が負傷した。
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5. 'Islamic rule has arrived'
For the Islamists, the conquest seemed a natural denouement to their surprise election victory last year. "The era of justice and Islamic rule has arrived," crowed Islam Shahawan, a Hamas military-wing official. Fatah leaders were despondent. Palestinian President Mahmoud Abbas called the fighting "madness" before disbanding the government and declaring a state of emergency.

「イスラム統治時代の到来」
イスラム急進派にとってガザ制圧は、昨年の選挙での勝利で世界を驚かせた序章からすれば、当然のなりゆきと言える終幕と思えただろう。「イスラム法が統治する復讐の時代がやってきた」ハマス軍の幹部、イスラム・シャハワンはこう雄叫びをあげた。ファタハ首脳部の凋落ぶりは見るも哀れだった。パレスチナの正規大統領マムード・アッバースは、それまで存続していた連立政府を解体し非常事態宣言を発する前に、このハマスの襲撃を「狂気」と決めつけた。
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6. Fatah administration in Ramalah
The rapid reversal of fortunes for Abbas's forces in Gaza poses tough new dilemmas for U.S. policymakers. Secretary of State Condoleezza Rice tried to cast events in a positive light, noting that the United States could now openly support the Fatah-led government based in the West Bank. Abbas smartly appointed former Finance minister Salam Fayyad, a technocrat well liked in Washington, as interim prime minister. (Reached the day before his appointment, Fayyad sounded harried and emotional. "I'm really disoriented right now," he said.)

ラマラーにファタハの臨時政権設立
今回のガザ闘争では、当初アッバースのファタハ軍が攻勢をかけたが、途中からハマスが猛烈な逆襲に出て、形勢は一挙に逆転した。その結果、ガザは米国の外交政策にたずさわる者にとって、新たな手強いジレンマと化してしまった。コンドリーザ・ライス国務長官は、この事態になんとか肯定的な見方を与えようと懸命にトライしている。「米国は今や、ウェストバンクに本拠地を移行したファタハ主導のパレスチナ政府を公然と支持できる立場になった。」というのが、その必死の理屈である。
実際ウェストバンクへ逃げたアッバースは、ワシントンとつながりの深い官僚のサラム・ファイヤド元蔵相を、手際よく暫定内閣の首相に抜擢した。(首相に任命される前日に取材した際には、ファイヤド氏はひどく慌てて感情的になっていた。彼は「今はまるで迷子になったような気分だ」と率直に述懐した。)
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▶次号 【ガザ・エクソダス 第2章】 永遠の難民パレスチナ人のガザ出国記 へ続く
▶前号 【ガザ・エクソダス 序 章】 ガザの悲劇・4千年の民族抗争 を読む

【米国時間 2007年6月20日  『米流時評』 ysbee訳】

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by ysbee-2 | 2007-06-20 18:30 | 中東のパワーラビリンス

ガザの悲劇・4千年の民族抗争

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     ||| ガザの悲劇・4千年の民族抗争 |||
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モーゼの出エジプトから今日のイラク、レバノン、イスラエル・パレスチナ紛争まで
Tragedy of Gaza — The Sectarian Wars over Millenniums in the Mideast

流浪の民の出国記
歴史は無惨に繰り返す。旧約聖書に書かれていることが史実だとすれば、古代エジプトの預言者が「ユダヤの赤子がエジプトを滅ぼす」と予言したばかりに、時のエジプト王はユダヤ人殲滅の命を下し、ユダヤの民はエジプトの圧政を逃れ、モーゼに率いられて紅海をわたる。古代ユダヤ人は死海のほとりパレスチナに「約束の地/Promised Land」を見いだし、其処に住み着く。この「乳と蜜の流れる地」で営々と開墾を続けた後に、イスラエル12支族を結集した史上初のユダヤ人の国家「古代イスラエル王国」を建国。先のモーゼとユダヤ人がエジプトを脱出した時のクロニクルが、旧約聖書の中で『創世記/Genesis』の次に出てくる『出エジプト記/EXODUS』の章である。

イスラエルとユダヤの双頭の王国d0123476_7444634.jpg
爾来、中東のアラブ民族とユダヤ人との確執は、4千年を経た現在でもいまだに憎悪と復讐の血塗られた歴史を繰り返している。
BC10世紀に王国はイスラエルとユダの南北に分裂。BC721年に北のイスラエル王国アッシリアに、BC612年には南のユダ王国バビロニアに滅ぼされる。今の言葉に置き換えれば、この時にユダヤ人が戦争捕虜としてバビロニアの首都バビロンへ強制連行された事件が、後世に至るまで歴史に永遠の影を落とす、いわゆる「バビロン捕囚」である。

ローマ帝国属領とディアスポラ
しかしその後BC538年にペルシア王国がバビロニアを攻略し、イスラエル人の捕囚を解放。しかしパレスチナの地に再びユダヤを建国できたのは、当時セレウコス朝マケドニア(シリア王国)の領土から領地を奪還したマカバイ戦争(BC143)まで待たねばならず、またその後すぐにローマ帝国の属州となった。この時代は北アフリカ・地中海沿岸から現在のヨーロッパ全域、西は英国・アイルランドまでの広大な範囲がローマ帝国の領土であった。ローマの統治下ではユダヤ戦争とバル・コクバの乱と2度の反乱が起きたため、ローマ帝国はユダヤ人を徹底的に弾圧した結果、ユダヤ民族は世界中に離散。流浪の民としてのユダヤ人の宿命である「ディアスポラ=民族離散」が、かくしてその後20世紀半ばまで2000年近く続く訳である。

シオニズムとホロコースト
20世紀に入ってから、世界各地に離散していたユダヤ人の祖国復帰運動「シオニズム」が勢力を増し、第一次大戦で英国がオスマントルコを敗ってエルサレム入城。当時の英国首相が唱えた「バルフォア宣言」で、シオニズムが公的に承認される。
しかし、ユダヤ人4千年の歴史でもっとも厳しい試練となったのが、ドイツ第三帝国総統ヒットラーのユダヤ人狩りであり、ヨーロッパ全域からユダヤ人ゲットーへ集められ、その後強制収容所へ送られてガス室などで大量処刑され、実に600万人という壮絶な数の犠牲者を出した。

イスラエル建国とパレスチナ分割
d0123476_7455584.jpg第二次世界大戦におけるナチスホロコーストに対する代償として、1948年に米国のトルーマン大統領以下の牽引でイスラエルとして建国、翌年国連に加盟し正式に主権国家として承認される。
戦前からユダヤ人の入植地「キブツ」は点在しており、46年当時この大パレスチナ地域にはユダヤ人が70万人、パレスチナ人が130万人居住していたが、国連の決議でユダヤ人の新生イスラエルに2/3の土地を譲与した。パレスチナの地に先祖代々住み着いていたパレスチナ人は、イスラエルを中に挟んで地中海沿岸のガザ地区とヨルダン川西岸のウェストバンクに二分され、両地区とも生地を追放されたパレスチナ人の巨大な難民キャンプと化した。

テロリストの温床
それ以来のイスラエル対パレスチナの攻防は、常に世界を震撼とさせる恐怖のテロ事件で、国際ニュースのトップを頻繁に埋めてきた。最近では一時期クリントン大統領の時代に、イスラエルのバラク首相とパレスチナ解放戦線のアラファト議長キャンプデービッドで和解の握手をするまでに漕ぎ着けたが、最終的和平協定にまではいたらなかった。その後アラファトは死去、04年にアリエル・シャロン首相がガザ地区からのイスラエル軍の全面撤退と入植者撤去という思い切った政策を実行し、タカ派リクード党ベンヤミン・ネタニヤフがこれに抗議して蔵相を辞任。06年にはシャロン首相も脳卒中に倒れ、5月にオルメルト首相が後任に選出され7月にはレバノンに侵攻。以来タカ派の軍事攻撃をアラブ諸国に対して繰り返したが、国際的世論も国内の評価も地に落ち、現在の支持率わずか14%の死に態である。

ネオコンの中東ニューワールド構想
2000年に入って米国では共和党のブッシュ政権が誕生し、ホワイトハウスの軍事外交ブレーンたるネオコン「中東ニューワールド構想」を掲げて、アラブ世界の民主化を推進する戦略を強行。その槍玉に挙がったのがイラクのサダム政権。2003年3月の侵攻から3週間でバグダッド陥落。翌年イラク初の民主化総選挙でアルマリキ政権が成立したが、その後は周知の通り「第2のベトナム戦争」と呼ばれるほど泥沼化。戦死者・市民の犠牲者共に只ならない数字の惨状を示している。

イスラム強硬派の軍団形成d0123476_7452266.jpg
一方イラク周辺諸国でも暗殺・蜂起・復讐の内紛が続発し、ここ数年でテロ事件の起らなかった国はない。昨年のイスラエルのレバノン侵攻では、数千年継続した「アラブ対ユダヤ(イスラエル)の闘い」を再現してしまったが、欧米諸国が後ろ盾となる軍事大国のイスラエルをもってしても、レバノンのイスラム強硬派軍団ヒズボラのゲリラ戦術には勝てなかった。
これとシンクロするようにパレスチナのガザ地区でも、米国が容認する穏健派のアッバースが主導するファタハを、イスラム軍団を基盤とするハマスのハニエ代表が選挙で打ち破り、反米反イスラエルのイスラム過激派グループハマスが政権の優位を占める事態となった。

「イスラム三大軍団」の台頭
このように、幾千と群雄割拠する戦国時代のようにムスリム強硬派軍団が各地で台頭する中で、イラクの「マフディ」(ムクタダ・アルサドル) 、レバノンの「ヒズボラ」(ハッサン・ナスララー) 、ガザの「ハマス」(イスマイル・ハニエ) が軍事力、民衆の支持ともに強大なパワーとなってきている。さらに3団体とも、米国国務省は「テロリストグループ」の烙印を押している。大手メディアではまだ誰もそんなタイトルは命名していないが、この三つの叛徒組織が誰の目から見ても現在の中東紛争の鍵を握る「イスラム三大軍団」であることは間違いない。そしてまだ誰も公然と指摘してはいないが、これらの軍団が「米国とイスラエル」という共通の敵を掲げて、国境を越えて連帯し共闘戦線を組む……この恐怖の構図が脳裏から離れない。現在はネット上で、クリックひとつで簡単にテロリストが集結できてしまう時代だからだ。

ミッドイースト外交の砂嵐
d0123476_7463875.jpgもちろん欧米側も当然この事態に対応するかのように、緊急会議を予定している。昨日発表された中には「サミットのサミット」とでも呼べる前代未聞の顔ぶれの会議もある。まずはあさって6/24日曜にエジプトのシャルム・エルシークで開かれるイスラエル・パレスチナ・エジプト・ヨルダンの4カ国会議。これはウェストバンクの首都ラマラーに急遽樹立したアッバース政権を、パレスチナの正統国家として承認擁立する意図であろう。もうひとつが、国連・EU・米国・ロシアの外交団が同じくシャルム・エルシークで会談する「Mideast Quartet/中東4者会談」である。この顔ぶれは国連以外の場では、いまだかつて聞いたことがない。いずれにしても今年の夏は中東が、燃え盛る国際情勢という太陽の黒点であることは間違いない。

【米国時間 2007年6月19日『米流時評』ysbee】

▶前の記事: ガザ・エクソダス第1章 パレスチナの悪夢・ガザ市街戦

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by ysbee-2 | 2007-06-19 06:45 | 中東のパワーラビリンス

中東のフルハウス・パワーアラベスクの解読

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||| 中東のフルハウス・パワーアラベスクの解読 |||
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中東フルハウス:イラクのマフディ、レバノンのヘズボラ、ガザのハマスとファタハ

昨日の記事へのコメントでレバノンに関する質問への回答を書いていたら、非常に大雑把ではありますが端的で判りやすいのではないかと思われ、今日の冒頭に再録することにいたしました。この一節は、最近の中東各国の大要を、これ以上省略しようがないほど極めて大まかに把握することを目的とする、言わば「中東のアンチョコ」であります。詳細記事にいきなり入る前に、概略を把握したい方へおすすめします。

長いこと拙ブログを読んでいただいている方にはお分かりのように、私自身は自説の主張や政治的思想にとらわれず、あくまで欧米のメディアが報道している詳細記事を、なるべく生のままみなさまにお伝えするという作業を続けております。日本の新聞やニュースサイトの記事があまりにもお粗末なので、ネットで欧米の週刊誌並みの内容をお届けすることが目標です。

対訳を比較していただければ納得されると思いますが、本文記事は極力原文にそって訳しております。しかし時には冗長で不要と思われる文章は割愛します。また各段落の小見出しは、英語も日本語も私が勝手につけたタイトルであり、原文にはついておりません。その意図は、お忙しい方のために「つかみ」で理解していただくためです。日本語は英語とは基本的にニュアンスが違うので、日英でタイトルが異なることが頻繁にありますことをご了解ください。

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前置きがやけに長くなりましたが、最近の中東情勢をあらためて端的に整理しますと、
2003年の侵攻以来米軍が駐留している、イラクの親米政権代表はシーア派のアルマリキ首相。
これを武力の圧力で陰で操っているのが、同じくシーア派のムクタダ・アルサドルで、
サドルシティを本拠地とする彼のシーア派武装軍団が、マフディ軍。
叛徒に対する米軍の取締が厳しかったこの春は、ムクタダはイランに潜伏していたが、
先月サドルシティへ戻ってきた。
爾来スンニ派と合同の反米デモを呼びかけたりして、政治的に練れてきている。

d0123476_13262176.jpgイラクの西隣がシリア。世襲ではないけれど2代目のアサド大統領が元首。彼は若いけれど、ヨーロッパ諸国や米国民主党とも外交の窓口を保つしたたかなやり手。3月末〜4月のイラン海域侵犯で英国水兵15人が捕虜になった際には、シリアが英国とイランの間に入って釈放の交渉をしたと伝えられている。

イラクの東隣が、アフマディネジャド大統領のイラン。核兵器開発停止をめぐって、ここ数年国連安保理の問題児。米国とは79年のテヘラン駐在米国大使館員の人質事件以来国交を断絶。しかしつい先月、27年ぶりに外交交渉を持ちバグダッドで会談。この時の立役者が「国務省のアラビアのロレンス」と呼ばれる、新任大使のライアン・クロッカー。この人物の来歴が小説のように面白いので、近々に書く予定です。

シリアとイラン、どちらもシーア派で、イラン政権は特に
ブッシュの「悪の枢軸」国家に指定されてからますます反米色が濃い。

シリアの西隣の地中海岸の国が、かつてはフェニキアと呼ばれたレバノン。
ここも親米政権のシニオラ(シニョーラと読む人もあり)首相が、弱体ながら一応は元首。
昨年夏のレバノン紛争では、レバノン国内のヘズボラ(英語ではHezbollah、あるいはHizbullah
「ヒズボラー」と表記される)を掃討するという名目で、空港からベイルート市街区、
さらには南部全域まで、イスラエルのオルメルト首相から徹底的に空爆を受けた。
その惨状を国連で訴えて、世界の人道主義者の紅涙をしぼった指導者。

d0123476_13273087.jpgしかしレバノン内部では、ナスララー師の率いるヘズボラが、軍事・行政・治安・教育・福祉にいたるまで、中央政府のいたらない部分をパッチする地元密着型の実質的政治力で市民の支持を集め、国会の議席も確保している。5/20以来のレバノン正規軍のトリポリ攻撃に対して、ヘズボラが無言のままなのが不思議。(一連のガザレポートのあとでお伝えします)

そして、今回お伝えしている中東のピボタルポイントとなりそうな、肝心のパレスチナ・ガザ地区の紛争ですが、ここでもムスリム武装集団はご多分に漏れず、雨後の筍のように乱立。
あえて擁立者の数で他をしのぐ二大勢力を挙げれば、米国の庇護を受け連立政権をかろうじて樹立した、穏健派アッバース大統領の率いるファタハと、本来の頭目はイランに亡命している強硬派ハマスとに大別できたわけです。先週までは。

ところが、今回のハマス蜂起で、ファタハはもうひとつのパレスチナである、
イスラエルをはさんで東の死海西岸にある飛び地のウェストバンクへ遁走した。
これで、イラクの敗北よりも先に、ライス長官以下米国国務省(日本の外務省に相当)の
中東平定政策は、傀儡政権のアッバース以下が潰走したことで、ものの見事に失敗した訳です。
だから、ハマスの勝利で勢いに乗り、反米反イスラエルという同じ旗印の元に
イスラム過激派が結束するのではないか、という怖れが急浮上してきた。

と、以上ざざざっとですが、中東の対立抗争に関連した国の色分けと
これまでの大まかな経過を、文字通り走り書きさせて頂きました。
それでは、この次の記事「中東の黙示録・後編 反イスラエル連合の予兆」へどうぞ。


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上の写真は今回のガザ紛争の発端となった、イスラエルのガザ地区へのミサイル攻撃です。たしかに年がら年中小ぜり合いを繰り返し、パレスチナゲリラもイスラエルへ向けて自家製のお粗末なロケット弾を散発的に発射していますが、イスラエルはいつもビーチや子供の遊び場あるいは一般市民が密集する市街地に、ジェット戦闘機で「無差別の空爆」を強行します。その非人道的な暴虐ぶりは、昨年夏のレバノン紛争でも毎日いやとうほど見せつけられました。

特にこの写真はミサイルが地面で炸裂する直前と直後を撮った決定的瞬間として、世界中のブログ界にあっと言う間に広まったものです。単に「爆撃で何人死亡」という新聞の見出しが、実際にはこんなにも野蛮で非人道的な行為だということを銘記するためにもと思いあえて掲載しました。コピーして使っていただいてもかまいません。ベトナム戦争時のソンミ村の少女の写真のように、これは歴史を目撃した貴重な写真としてブログ界の共有財産になりつつあります。戦争と言う愚かしい行為をストップさせるために鳴らし続ける警鐘として。

【米国時間 2007年6月18日  『米流時評』 ysbee】

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by ysbee-2 | 2007-06-18 12:24 | 中東のパワーラビリンス

中東の黙示録後編・反イスラエル連合の予兆

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||| 中東の黙示録後編・反イスラエル連合の予兆 |||
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ハマス反米・反イスラエル戦線のガザ制圧が示す中東の混沌と不気味な行く末
イスラム軍団の台頭:イラクのマフディ、レバノンのヘズボラ、ガザのハマス


By マイケル・ハーシュ | ニューズウィーク米国版 6月25日号掲載 | 翻訳:ysbee
台頭する中東のイスラム軍団
米国政府がかつて拡大民主主義国家と呼んだ国々(あえてこの地域で言えばイランやシリア)の市民は、現在では彼らの母国周辺で、民主主義の息吹すら感じられない3つの事例に遭遇している。
レバノンでは、イランが後ろ盾となるヘズボラ(ヒズブラ)が人口の大部を占めるイスラム系民衆の圧倒的支持を受け、勢力的にはレバノン政府の上に君臨している。

イラクでは、イスラム教の「スンニ対シーア」の対立宗派を基盤とする政党が、2005年の総選挙でシーア派主流のバランスの悪い連立政権を樹立して以来、血なまぐさい悪夢のような惨劇を繰り返している。この国では、真に国民の合意を築こうとする試みはすべて徒労に終わった。

また地中海側のパレスチナの領地ガザ地区では、アッバースのファタハ政権を軍事的・政治的に増強して、反米・反イスラエルのイスラム強硬派軍団ハマスを放逐しようとする米国政府の施策は、一昨年の選挙結果でいともたやすく拒絶されてしまった。そして今日、ガザはハマスが君臨する反米勢力の砦と化してしまった。
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Apocalypse Middle East-2: Fullhouse of Anti-israel Militias
Hamas and Fatah battle over control of the Palestinian territories
By Michael Hirsh | Newsweek — June 25, 2007 issue | Translation by ysbee
9. Islamist risen
Citizens of countries where Washington has called for greater democracy—Iran, say, or Syria—now have three less-than-inspiring examples close to home. In Lebanon, Iranian-backed Hizbullah reigns as a power unto itself. In Iraq, the sect-based parties that came to power in the 2005 elections have created a bloody nightmare, and stymied any attempts to forge a truly national consensus. And in the Palestinian territories, Washington simply rejected the election results.

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JUNE 17, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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N E W S W E E K | M S N B C .com
     ||| 中東の黙示録・反イスラエル連合の予兆 |||
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反米・反イスラエル戦線ハマスのガザ制圧が示す中東情勢の不気味な行く末
10. Two-state nation splits again
Optimists in Israel and America argue that Abbas, having dismissed the Hamas-led Palestinian government, is now free to receive millions in aid money and customs revenues that had been held back. The idea seems to be to bolster the wealthier, less radicalized West Bank and starve Gaza (of attention and respectability, if not food).
ガザとウェストバンクに再分裂したパレスチナ
イスラエルやアメリカ政界の楽観主義者は、05年の総選挙当時の現地の政情ではハマスがパレスチナ人の間で支持者が急増していたものの、この軍事政党がパレスチナ政府の主権を握るという考えを、はなから拒絶していた。米国は欧米側の意向を受け入れる穏健派のアッバースを擁立していたが、今回のガザ抗争の結果ハマスがガザ地区を制覇。今やアッバース以下のファタハはガザから放逐され、ウェストバンクのラマラーに臨時政府の開設を余儀なくされた。
しかし逆に「以前はハマス連立政権であったがために棚上げとなっていた米国からの数十億の援助金や税関収入が、半亡命政権とはいいながらも米国受容の穏健派で一本化したために、逆に援助金や物資をスムーズに受けとれるようになったではないか」と現実肯定論を説く者もいる。
こういった経済面のみを重視した考え方は、ガザ地区よりは比較的裕福でより穏健なウェストバンクを支援テコ入れし、ガザを(食料援助など人道的にではなく観念的にと受けとりたいが)見限ろうとしているように見える。
▼親米穏健派のファタハ、アッバース大統領はガザから逃亡しウェストバンクへ/イランに亡命中のハマス首領
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11. '2-state solution' failed
But simply walling off Gaza, and more than a million Palestinians, will bring the region no closer to peace. In a recent interview with NEWSWEEK, Rice said that establishing the idea of a "two-state solution" was one of her proudest achievements. "You now have a broad international consensus," she said. "That's a conceptual breakthrough." What she's left with now, at best, is a one-and-a-half-state solution.
ライスの「二都物語」のシナリオ潰滅
しかし端的に言って、今やハマスの手に陥落したガザとその地に住む百万人以上のパレスチナ人が中東にもたらすものは、平和とはほど遠い状況である。
ニューズウィークのつい最近のインタビューでライス国務長官 (日本の役職では外相) は、パレスチナの「2-state solution/連立政権方式」の概念を具現化したことは、国務長官として彼女自身誇りうる業績のひとつであると述懐していた。「国際的にも広汎な同意を得たのをご存知でしょう、コンセプトの勝利ですよ」と彼女は自慢していたものだった。しかしその結果として彼女が残したものは、どうひいき目に見ても今や「1.5国家方式」でしかない。

▼左の2葉はアッバース率いるファタハ正規軍 後半ハマスの圧倒的攻勢で連立政府は崩壊 路上で連絡を取る閣僚
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12. Knell of 21st C. imperialism
d0123476_6342531.jpgGaza also poses a lesson in the limits of imperial power in the 21st century. Let's face it: Americans have always made crummy imperialists. A century ago Teddy Roosevelt complained that "America lacked the stomach for empire." A senior White House official echoed that lament early in the Iraq occupation, noting that America has the power of a true empire, like Rome or like Britain in the 19th century, but not the taste for acting like one.
21世紀の帝国主義も中東で挫折
ガザはまた「21世紀における帝国主義勢力の限界」という良い教訓を示している。
忌憚なく言おう。アメリカ人はいつの時代にも性懲りもなく、お粗末な帝国主義者を世界のあちこちにつくってきた。1世紀前にはテオドア・ルーズベルトが「アメリカは、帝国となる肝がすわっておらん」と愚痴をこぼしたくらいだ。ルーズベルトの嘆きは、現政権のホワイトハウストップ高官がイラク占領の初期にもらした、次のような慨嘆と呼応する。「アメリカは、ローマ帝国や19世紀の大英帝国のような真の帝国となる実力を備えているのに、そう振る舞う体質を持ち合わせていない。」
▶聖書時代からの仇敵イスラエルをはさんで2つの飛び地で形成するパレスチナ:地中海沿岸の片隅にかろうじてへばりつくガザ地区と東部の死海西岸を占拠するウェストバンク 

13. Alienated democracy
"Look at us in Iraq—how much difficulty we have in saying we will anoint people to run the country. Does anyone think the Romans or the Brits would have been deterred?" he grumbled. Nor did many hard-liners in Washington ever fully understand that using raw power to "impose" democracy on peoples who were not ready to seize it for themselves was a chimera. By insisting on cure-all elections in countries and territories that had no institutions of justice and security, or a politically aware economic middle class, to sustain democracy, the Bush team clearly seems to have overreached.
移植した民主主義の失敗
「イラクでの米軍をごらんなさい。万一われわれがこの国を運営する人々を洗礼しようと言ったところで、(ローマ帝国や大英帝国時代と比べて)どれほどの困難があると言うのですか。ローマ人や英国人が同じ状況で中東におかれたら、怖じ気づいて帝国を拡張しなかったと誰が考えますか?」
これが帝国主義を推進するこの高官の、悲憤慷慨の意見である。ブッシュ政権内タカ派の多くもまた「戒律の厳しいイスラム教徒のイラク人に対して、欧米型の自由と民主主義を押し付けようとする帝国のパワーを行使することは、頭と胴体が別物の怪物チメラを形成することに他ならない」という事実が判っていないようである。
もともとサダム独裁下では正義や治安すらなかった地域、政治的に目覚めた個人主義の中産階級が存在しなかった国家で、お仕着せの民主主義を維持するために統治の万能薬でもあるかのように総選挙の成功にしがみついてみても、真の民主主義が定着する基盤は所詮存在していなかったのだ。ブッシュ政権は明らかに実力以上に手を伸ばして、イラクで文字通り墓穴を掘ったようである。

▼左から米軍から訓練を受けたファタハの軍隊/女性もファタハ支持デモへ/しかし結果はハマスがガザ全域を制圧
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14. Worth than Pre-9/11 era
The next American president will have to grapple with a Middle East that is messier and quite possibly angrier than before 9/11. But also, in a larger sense, he or she will have to confront anew a harsh lesson in the limits of power. America can only be, at best, a guiding hand behind an international system that is disposed to democracy and open markets.
9/11以前より険悪化した中東情勢
来年選出される米国の次期大統領は、中東と素手で闘わねばならない。この地域は今や、9/11以前よりも険悪で、当時よりも米国に対する憎悪感を増しているという事実はきわめて確定的である。そればかりではない。新しく選出される大統領は大局的に見ても、世界のいたるところで地に落ちた「米国の権力の限界」という、新たなる厳しい教訓に対面しなければならない。
アメリカは、国際社会から最善に対処されたとしても、民主主義と自由貿易市場に投じられる国際機構活動の、縁の下の力持ち的役割を果たすくらいしか期待されないだろう。

▼叛徒が空になったアッバースのデスクにつくハマスのガザ制圧を象徴する写真 壁面の写真はイスラエルの寺院
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15. Success in far, far away
Bush is himself coming to acknowledge this, especially by maintaining a multilateral front with the Europeans to deal with the nuclear threat from Iran. Rice, in her NEWSWEEK interview, acknowledged that the administration had scaled down its hopes for "transformational" policy. "We're laying the foundations for someone else to succeed in the future, and I think that's fine." But right now, success looks very far away indeed.
日暮れて道遠し
ブッシュ自身がこの状況を身にしみて知っている。特にイランからの核の脅威を対処するにあたって、欧州諸国と連合戦線を組むことを通して身につまされた現実である。
ライス国務長官はニューズウィークの最近のインタビューに対して「ブッシュ政権は、次期大統領へ委譲する『過渡的政策』として、中東民主化計画をスケールダウンしました」と認めている。
「我々は近い将来政権を引き継ぐ方に対して礎石を敷いているわけで、現状としてはそれで充分だと思います。」しかし目下のところその成功さえ、実にはるか彼方にあるように見えるのだが。

▼イスラエルの空爆で始まったガザ市街戦 後半ハマスが親米のファタハを討伐 爆撃やタンクの砲撃で家屋が崩壊
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【米国時間 2007年6月17日  『米流時評』 ysbee訳】

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by ysbee-2 | 2007-06-17 14:27 | 中東のパワーラビリンス
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