米流時評

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'Extremely Shocking' ガザ壊滅に国連調査団も呆然!

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  ||| ガザの壊滅状態、国連調査団に衝撃 |||

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 ガザ壊滅! 想像を絶する惨状に、現地入りした国連調査団も呆然
 UNRWA国連人道救援委員会、戦災救援活動前にガザの実態調査


ガザ地区・ガザシティ発 |イスラエル軍のガザ侵攻による戦災被害を実地検分するために、国連人道問題事務局長はガザ地区でも爆撃による破壊状況のもっとも激甚な地域に、22日木曜初めて現場入りした。今回の実地調査の目的は、ガザ地区に住む140万人のパレスチナ人に対して、一刻も早く必要とされている支援物資の配給を開始できるよう、輸送・保管手段その他のロジスティックな条件を検討するためである。
22日木曜から5日間の予定で、戦災被害視察調査のためガザ地区を訪れたジョン・ホルムズ国連人道救援事務局長
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UN Aid Chief: Gaza Toll 'Extremely Shocking'
Checks on humanitarian needs; Olmert says Israel prisoner's outlook better
JANUARY 22, 2008 | Association Press — BREAKING | Translation by ysbee
GAZA CITY, Gaza Strip — The U.N.'s humanitarian chief Thursday launched a first-hand examination of the devastation wrought by Israel's offensive in the Gaza Strip so that the organization can begin providing desperately needed relief to the territory's 1.4 million people.


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JANUARY 22, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版 2009年1月22日号
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Associated Press | B R E A K I N G
国連調査団ガザ入り、現地の壊滅的な被害に「極めて衝撃的!」
米国時間 2009年1月22日午前9時51分 | AP 通信・ガザ現地レポート | 訳『米流時評』ysbee

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1. Palestinian casualty toll 'extremely shocking'
Opening a five-day trip to the region, U.N. humanitarian chief John Holmes called the steep Palestinian casualty toll from Israel's offensive "extremely shocking" and suggested the United Nations might ask Israel to compensate it for wartime damage to U.N. compounds in Gaza. Hundreds of tons of humanitarian aid were destroyed by Israeli shelling that struck the main U.N. compound.
事務局長、パレスチナ人の被害実態に唖然
国連人道救援部門のジョン・ホルムズ事務局長は、5日間のガザ地区への視察旅行の皮切りに、イスラエル軍の攻撃によって累積したパレスチナ人の犠牲者の数を「extremely shocking=極めて衝撃的」と表現した。
また、ガザの国連支部UNRWAの施設がイスラエル軍の爆撃で多大な被害をこうむった件に関しては、国連側からイスラエルに対して、戦時賠償金を要求するかも知れないと明らかにした。UNRWAガザ支部をターゲットにしたイスラエル軍の爆撃では、パレスチナ難民の人道支援目的で同施設に保管してあった、数百トンもの配給用救援物資(水・食糧・衣類など)が爆破炎上した。
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▶米流時評 1/16号「イスラエル軍ガザの国連本部を爆撃!支援物資全焼」
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四方を国境壁に囲まれ完全封鎖のガザでは、家を爆撃されても行き場がなく、瓦礫の隙間に身を寄せて寝るしかない

2. immediate aids and long-term reconstruction

字数制限のため英文省略
早急な支援物資配給と長期的復興再建計画
ホルムズ事務局長は、とりあえず緊急でガザ地区に必要な人道救援物資を見計らうと同時に、長期的な復興再建計画についても検討していると、記者団に明らかにした。
「被害状況の実地検分に関してはあくまで適正であることを心がけ、さらに必要であれば適正な量の支援物資を、適正な信頼に足る態勢で支給していきたいと思っています。まあ、いずれにしろ配給が必要になるとは思っていますが。」
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▶米流時評 1/20号「戦士の休息/ガザ休戦とイスラエルの戦争犯罪」
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空爆で家は壊滅、わずかに燃え残った食糧を子供に食べさせ見守る、ジェバリア難民村の家族

3. Biggest concerns: Water and sanitation

字数制限のため英文省略
支援活動の急務:飲料水と伝染病予防
ホルムズ事務局長はさらに、早急に必要なものとして次のように挙げた。「切迫して必要なのは、きれいな水、衛生環境、電気、そして戦闘で住む家を失ったガザ市民のための臨時の宿泊所です。またガザの閉鎖された国境関門は、復興事業をスタートするため、直ちに再開を許可しなくてはいけません。もちろん、復興再建のための建設資材も含めた救援物資は、適正な量で自由に流入されるようにするべきです。」
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▶米流時評 1/22号「イスラエルの戦争犯罪・白リン弾投下で国連が弾劾捜査へ」
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国連UNRWAの飲料水配給に集まった子どもたち。水道は戦争以前から断水しているので、飲み水は配給が頼り。

4. 22-day war killed 1,340+ Palestinians

字数制限のため英文省略
22日間戦争でパレスチナ人死者1300人以上
そもそもイスラエルが22日間の戦争を起こしたのは、ハマスが制圧するガザ地区からイスラエル南部へ撃ち込まれるロケット砲攻撃を終焉させるのが目的だったはずである。また25日日曜には、イスラエル政府とガザのハマス政府との双方から、休戦宣言(一時的戦闘停止)が発令された。
ガザ政府の保健局長の発表によると、今回のイスラエル軍のガザ侵攻によるパレスチナ人の犠牲者は、死者1300人以上、負傷者4000人以上にのぼった。また人的被害ばかりでなく、ガザ地区全域での建物崩壊など、物質的被害においても甚大なものがある。一方、イスラエル政府の発表によると、イスラエル側の犠牲者は13名であり、そのうち一般市民は4名だった。(注:戦死した9名のイスラエル軍兵士のうち、4名は自軍の誤爆によるもの)

d0123476_14302471.jpg▶YAN-Cさんのブログ『RE:SUKI』1/28号「停戦後 ガザへの攻撃再開」では、
 You-Tube動画『虐殺の町』でイスラエル兵の行なった虐殺の実態を詳しく紹介。

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停戦からしばらくして学校も再開したが、空爆や砲撃の犠牲になった生徒の席は空白のまま。名札が痛々しい。

5. Gunboat shells mars the truce

Low-level violence on both sides has marred the cease-fire and on Thursday a Palestinian man and girl walking near the shore in Gaza City were wounded by a shell fired from an Israeli gunboat, a Gaza health official said. Another shell landed 100 yards away in an empty area near a U.N. aid distribution center. And heavy-caliber bullet fire struck at least one house in the area, a witness said.
停戦中にも海軍戦闘艦から砲撃
一時停戦期間中も、国境付近では双方の軍隊の小競り合いが数回起きているが、一般市民が犠牲になった例としては、22日木曜にガザ市の地中海岸べりを歩いていたパレスチナ人の男性と少女が、イスラエル海軍戦闘艦からの砲撃で重傷を負ったとガザの保健省は報告している。またもう一発の砲弾は、国連の人道救援センターから100ヤード(約91メートル)しか離れていない空き地に着地し爆破したという。
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▶米流時評 1/5号「イスラエルの大罪・ガザジェノサイド【白リン弾使用】」
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白リン弾を被曝し、重度の火傷で失明した少年。白リン弾が無害だと言うのは、とんでもない隠蔽である。

6. Opening of Rafah crossing, Gaza's lifeline

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ガザの生命線、ラファ国境の再開問題
イスラエル軍では停戦中の不祥事の理由を「領海侵犯したパレスチナ人の漁船を追い払うために砲撃した」と弁明している。
2007年6月にイスラム軍団のハマスがガザの実権を制覇して以来、イスラエルはエジプトと協議の上、ガザとの国境を全面的に封鎖した。この国境封鎖の封じ込めにより、140万人のパレスチナ人が地中海岸べりの狭い地域に住むガザ地区は、物資の流入が一切途絶えるという完全な鎖国状態に陥っていた。この件に関してハマス側では「いかなる停戦交渉であっても、国境の再開が第一条件である」と主張している。
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▶米流時評 1/9号「ガザのホロコースト/イスラエル軍の戦争犯罪を赤十字が暴露」
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生後8か月のパレスチナ人の赤ん坊イスマイル・サフェディは、全身がやせ細り頭部だけが肥大化する巨頭症になった。母親の説明によるとその原因は、開戦2日目の12/28にイスラエル空軍がガザ市中央にあったハマスのガザ政府本部(政府・大学・学校・病院の集まった区画)を空爆で破壊したが、その際に使用された煙幕発生用の爆弾の煙を吸って以来、急激に巨頭症の症状が現れたと言う。22日の時点では国境再開のめどが立っていないため、ガザ地区内では治療する術がない。

7. Reopening option: freeing Sgt. Schalit

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イスラエル兵捕虜解放が国境再開の条件
イスラエル政府の保安担当部門の一部を司るビンヤミン・ベンエリザー内相は、22日木曜陸軍のラジオ放送で次のような見解を表明した。「2006年6月の国境地帯の掃討作戦で、ハマスの傘下にある軍団の捕虜となったイスラエル陸軍のジラド・シャリット軍曹を解放する交渉が行なわれない限り、ガザとの国境検問所を再開するつもりはない。」
国際社会ではこうした両者の見解を受けて、国境が再開されてもハマスがイスラエルを攻撃する兵器がガザ地区に流入しない方策を模索しながら、イスラエル側と長期的停戦の条件を討議している。
d0123476_14302471.jpg▶gataroさんのブログ『どこへ行く、日本』1/30号「ガザ:イスラエル軍の戦争犯罪/「ガザは今」日本人ボランティアの声」でもYou-Tubeの動画2本ほかを紹介。
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カレムシャロムの国境関門。ガザとイスラエルの国境は、イスラエル側からの高い境界壁がどこまでも続く。

8. Anti-smuggling effort

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国境トンネルの武器密輸流入を防止
イスラエル側の言い分では、エジプトからガザへと密輸される兵器の流入を遮断することが、今回の戦争の目的となっていた。イスラエルの外交交渉を率先するエーモス・ギラッド特使は、22日木曜エジプト入りし、今回の戦闘で大きな損害を受けたガザのハマス傘下の軍団が、再軍備のために兵器を密輸する手段を封鎖する方法について、エジプト政府の担当官と協議する予定である。
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イスラエル軍が数千発の空爆を実施し数百のトンネルを爆破しても、翌日にはもう新しいトンネルの建設が始まる。国境封鎖を解除して物流を開始しない限り、この問題は決して解決しない。現在はトンネル以外に食糧・水・医薬品・燃料を運ぶルートは閉ざされているのだから。

9. Israel wants EU to contribute forces

Israel wants the EU to contribute forces, ships and technology to anti-smuggling operations. EU officials who met with Livni on Wednesday said it was too early to make that commitment. The United States last week signed an anti-smuggling deal with Israel calling for expanded intelligence cooperation between the two countries and other U.S. allies in the Middle East and Europe.
イスラエル、EUに軍隊出動の協力を要請
一方ツィッピ・リブニ外相もまた武器密輸禁止措置を訴えるため、イスラエル政府代表としてブリュッセルのEU本部に出向いている。イスラエル政府としては、密輸発見用の特殊な技術や機器、さらには軍隊や戦艦の出動を要請する意向であるが、EU側の高官の談話によると「そのような協力体制をとるには時期尚早だ」とリブニ外相に直接伝えた模様である。
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イスラエルの「Queen of death 死の女王」ツィッピ・リブニ外相。オルメルトの後継者として次期首相に立候補。

10. Intelligence cooperation between U.S. allies

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中東の親米国家間の諜報協力体制
ブッシュ政権の最後の執務の週にあたる先週(1月第3週)、リブニ外相はワシントンのライス国務長官を訪問したが、その目的は「中東とヨーロッパの親米・新イスラエル国家と二国間の、諜報協力の拡大を要請すること」だった。また22日木曜には、イスラエル政権のエフド・オルメルト首相自身が停戦条件に関する声明を発表したが、首相はその中で「今回の戦争は、ガザのパレスチナ人に拉致され捕虜になっているイスラエル兵士の帰還を早めるのに役立った」とも述べている。
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物資流通から金融機関まですべてイスラエルに掌握されているガザ。1か月以上閉鎖されていたガザ地区内の銀行機関は一時停戦でようやく利用できるようになった。しかし買うべき物資が皆無でトンネル経由密輸のヤミ市しかない。

11. Projecting to swap prisoners of war

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イスラエルとパレスチナの戦争捕虜交換条件
イスラエル国内向けメディアの報道によると、閣僚の中にはイスラエル兵士との捕虜交換で、危険人物と見られているパレスチナ人の囚人を釈放する条件に対して、以前は反対だった態度を軟化する動きも出てきている。この対応の変化は、来月2月に実施されるイスラエルの総選挙に備えて、政府与党がハマスとの和平交渉を成立させることで、国民の支持を得ようとしている姿勢の現れと解釈できると、メディア側は評している。
他方、イスラエルの刑務所に長期間とらわれの身となっているパレスチナ人虜囚の家族たちもまた、首を長くして解放を待ち望んでおり、捕虜交換の案件はパレスチナ人社会にとっては最優先的に重要視されている問題でもあった。
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イスラエルのユダヤ人の中にも少数派だがガザ侵攻反対派も存在する。ガザ虐殺ストップを訴えるエルサレムのデモ。

12. Israel holds 10,000+ Palestinian prisoners

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パレスチナ人拉致捕虜1万人以上
イスラエルは現在、総数約1万名以上のパレスチナ人を拉致し留置している。イスラエル側としては、もしハマスがイスラエル兵士シャリットとの捕虜交換に応じるならば、これらのパレスチナ人の囚人の中から数百名を解放してもいいと明らかにしたと、イスラエルのメディアは伝えている。
これら一連の報道から察すると、イスラエル政府は国民に不評をかこっている捕虜交換の問題に対して、ある程度の情報を前もってリリースしクッションをおくことで、世論の反撃を緩和しようとしているように伺えると言えよう。 <了>

【 米国時間 2009年1月22日 『米流時評』ysbee訳 】f0127501_6213945.jpg
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【あとがき】
サッカーで遊ぶガザの子供たち。イスラエルのガザ空爆開始以来1か月以上、私のブログではずいぶん悲惨な写真を載せ続けてきたので、こういう希望の持てるショットを少し挟んでもいいかと。
配給の食糧を待って延々と続く行列や闇市や、戦車に投石する少年や(竹ヤリ)、町が瓦礫の原と化しても平気でその中で遊ぶ子供たちを見ると、どうしても戦後の焼け野原で育った兄や姉の姿を思い浮かべてしまう。聞き伝えの思い出話からだけで実際には見たこともないのに。私の子ども時代は昭和30年代の三丁目の夕日時代だったが、その少し前は多分こんな風だったんだろうな……と。そして、日本は大変な時代をくぐり抜けて、はるばるここまでやってきたのだなぁ、と。

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▶ 前号「Agent Peace/ブッシュのカウボーイ外交からオバマのピース外交へ」
▼ 予告 オバマの中東外交:ガザのハマス・左岸のアッバースとイスラエル
▶「ハマスの本音"CHANGE" ガザの戦後/絶望と希望のはざまで」
▶「パレスチナの"HOPE" パレスチナ恒久平和/長いトンネルの向こう」
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by ysbee-2 | 2009-01-27 10:20 | イスラエル・ガザ戦争

ブッシュのカウボーイ外交から、オバマのピース外交へ

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   ||| 米国外交のエージェントPeace |||

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オバマ・マジックの真価を発揮する外交の大転換で、長年の宿敵が友好国に一変
オバマはアメリカと世界の国々を和解させる友好の触媒「エージェント・ピース」


d0123476_18552829.gifブッシュのカウボーイ外交からオバマのガンジー外交へ。20日の大統領就任式で正式発足したオバマ新政権は、ブッシュ政権から180度の大転換をあらゆる政策で実行し、わずか1週間で米国と世界各国の外交関係もめざましく急変している。

すでに既刊エントリーで、キューバのカストロ(弟)大統領が国交回復への門戸を開きそうな気配だとレポートしたが、その他にも北朝鮮の金正日主席やイランの穏健派からも、従来のブッシュ体制への敵対感を過去の遺物として葬り、新たな国交関係を結びたい意向を打診してきている。
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その中でも、特に紛争の焦点となっている中東外交に対しては、任命直後のミッチェル中東特使が現地に飛んで、ガザ侵攻の当事者イスラエルは元より、関連諸国のウェストバンク=左岸、エジプト、ヨルダン、シリアを訪問し、和平交渉への前提条件を煮詰めている最中である。

中東の微妙な権力の迷宮をめぐって各国間のバランスを保つには、ブッシュ流の黒か白かのオセロ外交では決して解決できない、複雑な民族抗争と宗教戦争の歴史的タピストリーのもつれた糸を、ひとつずつ解いて織り直すような、緻密で透徹した理解力と、強靭で気長な交渉力を要求される。
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オバマ政権は、そうした地域的特性を充分理解し、北アイルランド/フォークランド紛争の実地経験とその調停解決で成功を収めた功績をもつ、ジョージ・ミッチェル外交官を中東特使に任命した。数千年の相克の歴史をもつイスラエル(ユダヤ民族)とガザ(パレスチナ人=パリサイ人)との抗争は、たかだか1・2年の折衝で折り合いのつくような尋常な紛争ではない。

d0123476_1294714.jpg▶ブログ『RE: SUKI』1/25号「ジョージ・ミッチェル中東特使の人物像」
オバマが外交問題における当面の最重要事項と捉えている、中東外交を一任されたジョージ・ミッチェル特使の人物像、過去の来歴を、YAN-Cさんがわかりやすく解説。単に「クリントン政権時の外交官」で一蹴する新聞とは大違い。
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ジェバリヤの国連学校に投下された白リン弾の残片。酸素がある限り燃焼し続けるので、10日以上経ってもまだ燃え続けている。これが人体に付着した場合を考えたら、これ以上残忍な兵器はない。肉のある限り燃え続けるのだから。

どちらの国にも、タカ派とハト派と中道穏健派が存在し、国内でのそれらの勢力の覇権のせめぎ合いで、ふたつのコマがジャイレーションを起こし、双方のタカ派が衝突すれば、コマのエッジである国境で火花が散る結果となる。恒久とまではいかないまでも、両国間の長期平和の安定を図るには、トンネルの空爆で兵器の廃絶を図るよりも、積極的に復旧援助事業を率先し、敵意を鎮静することの方が効果的であり、持続するだろう。

d0123476_1294714.jpg▶gujinさんのブログ1/25号の「ミッチェル原則」で詳しく解説してあります。
<一部引用>………「この「ミッチェル原則」、日本国憲法第九条と非常に近い内容に見える。この精神は、アメリカのような強大な力を背景にして発動されるときには、きわめて大きな和平化の力を発揮するだろう。 それは悪いことではない。………』

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紛争解決のエキスパートだからといってミッチェル特使を送り放しにせず、オバマは外交交渉の援護射撃に回った。26日に大統領就任後初めての独占インタビューを行なったのだが、そのテレビ局は通常のケーブルニュースネットワークのCNNでもMSNBCでもFox Newsでもなければ、3大ナショナルネットワークのNBC、ABC、CBSでもなかった。オバマの初めての本格的な単独インタビューは、アラブ・イスラム圏にネットワークを持つアルアラビアTVだった。

このインタビューで、オバマはアラブ・イスラム諸国に向かってはっきりと「Americans are not your enemy=アメリカ人はあなた方の敵ではない」と断言した。「私にはイスラム教徒の家族がいる」とも。(父親違いの妹と二度目の父[インドネシア人・故人]さらにその親戚縁者)
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ベイトラヒヤの国連学校も空爆の心配がなくなったため1カ月ぶりで再開したが、子どもたちの顔から恐怖は消えない

また何度も「Respect=尊敬/敬意」というキーワードを使った。その反響は大きい。アラブ・イスラム諸国では、ブッシュのイスラム蔑視から180度転換した、オバマの友好的な外交姿勢は極めて好意的に受け止められ、ハマス側からは外交の窓口を開く可能性さえ出てきた。

世界にソフトショックを与えたその会見の詳報は、後続のエントリーで紹介する予定だが、その前にガザの現況報告で遅れていた分を、後付けだが掲出する。国連の人道援助委員UNRWAのガザ支部がイスラエルの空爆や白リン弾の砲撃に遭い、保管していた食糧を始めとする支援物資が全焼した事件は、先述のエントリーでも紹介した。
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ガザ地区北部は特にイスラエルの攻撃がひどかった。度重なる空爆と戦車からの砲撃で立ち残った建物は皆無である。数日前までは自宅のあった場所で残骸の暖炉をこしらえ、焚き火で暖をとる少年。地中海沿岸でもやはり冬は寒い。

エジプトとの国境ラファにあるその施設の被害状況検分と、さらには激甚戦災地の被害状況調査で、国連本部の人道支援事務局長が実地調査を開始した。以下はその報告の記事である。

d0123476_14302471.jpg▶米流時評 次号「'Extremely Shocking' ガザ壊滅に国連調査団も呆然!」
(タイムラグで日付が錯綜していますが、後ほど1/22のポジションに移行します)

オバマの中東政策と、ガザ・イスラエル戦争の終結に対する外交方針に触れる前に、どうしても一度ガザの悲惨な被害状況をまとめてお知らせしておきたかったので、翻訳も未了で掲出日と元記事の日付にタイムラグがあることをご了解いただいた上で、この次にエントリーする次第である。

【米国時間2009年1月27日『米流時評』ysbee】f0127501_6213945.jpg

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空爆が止んで人間らしい生活に戻りつつある証拠?野良猫を拾って帰るガザの少年。停戦が終戦になりますように。

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▶ 次号「'Extremely Shocking' ガザ壊滅に国連調査団も呆然!」
▼ 予告 オバマの中東外交:ガザのハマス・左岸のアッバースとイスラエル
▶「ハマスの本音"CHANGE" ガザの戦後/絶望と希望のはざまで」
▶「パレスチナの"HOPE" パレスチナ恒久平和/長いトンネルの向こう」
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米流時評 特集 ||| オバマの時代 |||
第1章 オバマ時代開幕 Road to White Housed0123476_19284774.jpg
▶11/01(1)世界が待ち望む オバマ時代の夜明け
▶11/02(2)世界危機に挑戦する 21世紀のニューリーダー
▶11/04(3)アメリカの再生を賭けた明日へのカウントダウン
▶11/07(4)オバマの第一声「アメリカの大いなる挑戦」
▶11/13(5)オバマの初仕事・ホワイトハウスの組閣人事
▶11/14(6)オバマ紳士録・後編 クリントンが国務長官?
▶11/16(7)オバマのチャイナフリーFDA改革・禁中国汚染食品!
▶12/08(8)ウォール街復活? オバマのNewニューディール効果


第2章 オバマの百日革命 Revolutionary Road
▶1/19(1)勝者なき闘い・ガザの終りとオバマの始まり
▶1/23(2)ブッシュ vs オバマ/スーパーマンの仕事始めd0123476_1936736.jpg
▶1/24(3)カストロ vs オバマ/キューバとアメリカの新しい海峡
▶1/25(4)旧体制 vs オバマ/レボルーショナリーロード
▶1/26(5)アフマディネジャド vs オバマ/中東最強の挑戦者
▶1/27(6)中東 vs オバマ/カウボーイ外交からピース外交へ
▶1/28(7)アラブ vs オバマ/アルアラビアTVインタビュー対訳
▶1/29(8)ネタニヤフ vs オバマ/イスラエルの2月体制
▶1/30(9)パレスチナ vs オバマ/絶望と希望のはざまで
▶2/4(10)テロ戦争 vs オバマ/アフガン戦線と東欧MDS計画
▶2/5(11)メドベージェフ vs オバマ/ロシアのアフガン回帰


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by ysbee-2 | 2009-01-26 22:16 | オバマの時代

Godspeed ! オバマのレボルーショナリーロード

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   ||| 世界が変わる、オバマが変える |||

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  オバマの百日革命 第4章 オバマスピードで急発進するアメリカ号の行方
  就任からわずか1週間で180度全面転換した、アメリカの空気と世界の対応


d0123476_18552829.gif8年間の崩壊へのサーキットを、ブッシュの幌馬車に詰め込まれ、延々と走らされてきたアメリカ人。その旧態依然の政府の無能ぶりに慣らされてしまったため、オバマの「CHANGE」がどれほどのスピードで展開するのか、予想はしていても実感はなかった。就任式までは。
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多分われわれはみな、ポンコツのクルマから新車に乗り換える程度に思ってシートベルトを締めたのだが、この大統領は就任式の夜に10カ所の祝賀パーティーをこなしたあと、いきなり出発した。発車というより、発射である。祝賀気分の残る二日酔いで目覚めたメディアのレポーター連中は、就任第一日目の午後には、すでに重要案件がいくつも成立していたのを見て、唖然としたはずだ。彼らが乗り込んだのは、新車でもレーシングカーでもなく、アメリカの理想の精神風土へと出発するロケットだった。
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たしかにこの8年間、積もり積もってきた不満と悲憤慷慨を集積して火をつければ、ロケットの1機や2機打上げるには充分なエネルギーだったのかもしれない。ブッシュ政権下では、9/11以降の全体主義国家への傾斜で、米国の建国精神の支柱を成す「思想言論の自由と基本的人権」は踏みにじられ続けてきた。ガンタナモ捕虜収容所、アブグレイブ刑務所拷問事件、市民のプライバシーへの諜報の介入(盗聴・ネット介入など)………こういったブッシュ体制の国家権力の横暴を象徴する禍々しい醜聞は、オバマ政権の初仕事によって、一夜にして過去の過ちとなり、封印される。
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アメリカにいると、その驚きは実感となって伝わって来る。CNNでもMSNBCでも毎時のニュースが入るたびに、新しい政府の新しいスタッフから新しい政策が紹介される。朝から夜まで土日も休みなく。ブッシュ政権時と比べると、まるで半年分の進歩や変化がたった1日で行なわれている。
よく「If you brink, you lose」目をつぶったら負け、と言うが、オバマの時代では「if you brink, you fall」である。一瞬でもまばたきする間に、時代に取り残されてしまうかのようだ。
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就任式以前から、毎日呆れるほどのボリュームの情報と、時代の潮目とも言える重要なニュースが、テレビとネットとメールから奔流のように押し寄せてくるので、私自身息つく暇もない。今日のこの記事は、そうした時代のシフトの突風の中で酸欠気味になりそうなので、ちょっと歩を休めて次のエントリーの長い翻訳に取りかかる前に呼吸を整えているような次第である。そんな切迫した時代の実感を見事に伝えていた文があるブログにあって、記憶に新しい。この方は通常は投資フィールドの専門家と伺えるのだが、オバマ政権に移行直後の目覚ましい変化を如実に言い表していたので引用させていただく。
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ブログ『黒崎経済新聞』1/25号「オバマ大統領、スタートから仕事が早い」より

「仕事早い。たった一日で米国が走ってる方向がものすごい勢いで変わった。
世界的にというか、米国的には喜ぶべきことだが、日本のボンクラ議員のスピード感のない仕事では、オバマ政権のスピードにはついていけないぞ。あと30倍スピード上げるか30歳若返ってくれないと。もう決断までに時間がかかり、波風立てない政策をとる年寄りの時代は終わった。
若い人のスピード感とダイナミックさが欲しい。………(後略)」

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黒崎氏はこの後に、現在の日本の抱える選挙制度の問題、特に総理を選ぶ不透明なプロセスに疑問を投げかけているが、常日頃私が痛感している疑問とまったく同じ視点で言及していたので、紹介した次第である。他の記事も、聞きやすいカジュアルな語りながら、イシューに対して一個人としてのしっかりとした考察を述べてらして、面白い。つまり「本気」なのである。
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そう言えば、私が推奨ブログとしてリストアップしているブロガー諸兄は、皆さんそれぞれ主義主張やフィールドの違う方々だが、共通する一点がある。それはみな「本気」で書いてらっしゃる、という姿勢である。誰かに言われたわけでなく、どうしても書かねばならない、という切実さが伝わる方ばかりだ。
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特にポジションは違うのだが、そういう切実さのエネルギーの発し方が似ているな、と感じた unimaro さんのブログからは、いつもあふれる元気をもらっている。フレッシュな感受性、右にも左にも固定しない自由な発想と、権威者に左右されない独自の判断力。これはおかしい、と疑問に思ったことへの自分なりの「真実解明へのつんのめり」。この「前傾で全力疾走」の姿勢に、自分と似たシルエットを見たからに他ならない。
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オバマ政権は、今日は経済破綻を救済する巨大援助資金予算案「Stimulus Plan」を通過させようとしている。ブッシュ政権下の共和党タカ派は、強引な軍事政策に反対する議員を「非国民」呼ばわりしていたが、今やこの一連の改革案に反対する彼らが、国民から「anti-Patriotic」愛国心がないと非難される始末。………逆転というか、政治のシーンの反転である。
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赤が青に、白が黒に、ネガティブからポジティブへ。
ホワイトハウスにはブラックプレジデントが着任して、
壊れかけた時代の時計を、猛烈な勢いで巻き直している。

いやまったく、時代は変わった。 たった一夜で。
新しい時代はフルスピードで疾走している。 失われた8年間の輝きを取り戻すために。
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【 米国時間 2009年1月25日 『米流時評』ysbee 】f0127501_6213945.jpg
▶ 次号「オバマの百日革命-4 アフマディネジャドの大挑戦・オバマにふられた難題」d0123476_1023580.jpg

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米流時評 特集 ||| オバマの時代 |||d0123476_19284774.jpg
第1章 オバマ時代開幕 Road to White House
▶11/01(1)世界が待ち望む オバマ時代の夜明け
▶11/02(2)世界危機に挑戦する 21世紀のニューリーダー
▶11/04(3)アメリカの再生を賭けた明日へのカウントダウン
▶11/07(4)オバマの第一声「アメリカの大いなる挑戦」
▶11/13(5)オバマの初仕事・ホワイトハウスの組閣人事
▶11/14(6)オバマ紳士録・後編 クリントンが国務長官?
▶11/16(7)オバマのチャイナフリーFDA改革・禁中国汚染食品!
▶12/08(8)ウォール街復活? オバマのNewニューディール効果


第2章 オバマの百日革命 Revolutionary Roadd0123476_1936736.jpg
▶1/19(1)勝者なき闘い・ガザの終りとオバマの始まり
▶1/23(2)ブッシュ vs オバマ/スーパーマンの仕事始め
▶1/24(3)カストロ vs オバマ/キューバとアメリカの新しい海峡
▶1/25(4)旧体制 vs オバマ/レボルーショナリーロード
▶1/26(5)アフマディネジャド vs オバマ/中東最強の挑戦者
▶1/27(6)アラブ vs オバマ/アルアラビアTVインタビュー対訳
▶1/29(7)ネタニヤフ vs オバマ/イスラエルの2月体制
▶1/30(8)パレスチナ vs オバマ/絶望と希望のはざまで

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by ysbee-2 | 2009-01-25 08:48 | オバマの時代

カストロとオバマ/キューバとアメリカの新しい海峡

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   ||| キューバとアメリカの新しい海峡 |||

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 オバマの「ダイレクトな対話」は、キューバとアメリカの国交復活へ向かう航路
 弟カストロ「オバマは良い奴」と可能性を示唆、チャベス「中南米無視」を指摘


キューバ・ハバナ発 |キューバのラウル・カストロ大統領は、21日水曜ハバナのラテンアメリカ医大で演説を行なったが、その中で前日就任したばかりの米国の新しい大統領について「 バラク・オバマは良い人物に思える」と発言し、「Wish him luck=幸運を祈る」と祝福した。
昨年病気で引退したフェデル・カストロ元大統領の弟で、後継者としてキューバ共和国の元首を引き継いだラウル・カストロ大統領だが、今回のこの発言は、ちょうど南米社会主義国家の盟友であるベネズェラのチャベス大統領がオバマ新大統領就任に反対するデモを展開した対応とは対極をなす、非常に興味深いキューバ独自の受け止め方として、国際的に注目されている。
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Raul Castro: Obama 'Seems Like a Good Man'
But Venezuela upset over new U.S. president's Chavez comment
JANUARY 21, 2009 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee
HAVANA, Cuba — Raul Castro said Wednesday that Barack Obama "seems like a good man" and wished him luck, striking a conciliatory tone at odds with protests tossed at the new U.S. president by Cuba's socialist ally Venezuela.

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JANUARY 24, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版 2009年1月24日号
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   A s s o c i a t e d P r e s s | B R E A K I N G
オバマの百日革命・2 キューバとアメリカの海峡をわたる新しい風
米国時間 2009年1月21日午後4時02分 | AP通信・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

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1. A hint for easing tight embargo
The Cuban leader commented on Obama to reporters after an event at a Havana medical school for foreigners. He did not elaborate. Obama has pledged to ease limits on the number of trips Cuban-Americans can make to Cuba and on the money they can send to relatives on the island.
キューバの封鎖条件を緩和する方向へ
キューバの指導者(フィデル・カストロの跡を継いだ弟ラウル・カストロ)が、オバマについて意見を述べたのは、ハバナの医科大学の外国人留学生のイベントに出席した後の記者会見の席でだった。その際に彼は「"Barack Obama seems like a good man. Wish him luck."=バラク・オバマは良い人物に思える。幸運を祈る。」と簡単に言っただけで、それ以上の言及はなかった。
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オバマ就任の翌日、キューバの首都ハバナのラテンアメリカ医科大でスピーチを行なったラウル・カストロ大統領

2. Obama's pledge to ease the limits

Meanwhile, Obama has pledged to ease limits on the number of trips Cuban-Americans can make to Cuba and on the money they can send to relatives on the island.
キューバの封鎖条件を緩和する方向へ
一方オバマの方では、キューバに関しては選挙戦の間にも公約の中で次のように謳っていた。
「(アメリカ国籍のキューバ人がキューバへ渡航する際には、国務省からの許可が必要になっているが)年間に許可する数の制限を引き上げます。また、彼らが故郷の島の血縁者へ送る金額の制限もゆるやかにします。」
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1月中旬に4日間のキューバ友好訪問を果たした、エクアドルのラファエル・コレア大統領(左端)とキューバのラウル・カストロ議長(右)。見上げているのは、キューバ革命の英雄としておなじみのチェ・ゲバラの銅像。キューバに限らず、中南米社会主義国家のいたる所で肖像が見られる彼は、さしずめラテン国家のレーニンか。

注:米国とキューバ両国間は、60年代ケネディ政権下のキューバ危機以来現在まで完全な鎖国状態で、すべての輸出入貿易は禁止されている。しかし地理的にキューバと目と鼻の先のマイアミ州へは、封鎖直後からキューバから亡命して来る難民が多い。歴史的な背景を鑑みると「社会主義国家キューバから自由を求めてアメリカへ亡命してきた人々」と受けとめられているため、米国ではキューバからの脱走者は、米国内に血縁者がいれば保護処分にして、強制送還にはしない。
しかしクリントン政権の2期目に、キューバ難民の子の母親が死亡して「エリアン・ゴンザレス帰属事件」が持ち上がり、民主党内では現在でも公開できない理由で強制的に子供をカストロに手渡したと、クリントンを非難する人権擁護者は多い。


d0123476_14302471.jpg▶米流時評 08年2/19号「号外!キューバのカストロ議長、50年の軍事政権独裁者の地位からついに辞任! 後継者は弟のラウル・カストロ」
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フィデル・カストロ前大統領と、亡命者の母が亡くなりキューバの父親の元に引き取られた息子エリアン・ゴンザレス

3. First steps into improving U.S.-Cuba relations

He has also offered to negotiate personally with Castro, though he has said he won't push Congress to lift the American trade embargo, at least not right away. Cubans see those as important steps in improving U.S.-Cuba relations. Obama's predecessor, George W. Bush, tightened sanctions on the communist-governed country.
米国・キューバ国交正常化への第一歩
オバマはまたカストロ大統領に対して、個人的に交渉する申し出もしている。もっとも、米国がキューバに課している貿易封鎖解除のために、少なくとも今のところは早急に下院を説得したりするところまではしないと断った上ではあるが。
オバマ政権への移行によるこうした米国側の対応の変化に対して、キューバ国民は、米国とキューバの国交を回復するための第一歩と看做し、歓迎している。オバマの前任者ジョージ・W・ブッシュのキューバ対応策といえば、共産主義者の支配する国へは経済封鎖で縛り上げろ、といった強硬策でしかなかったからだ。
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オバマ就任の前日19日にキューバを訪問したアルゼンチンのクリスチナ・フェルナンデス大統領。内政外交両面に活躍するパワフルな政治家だが、中道政権として米国と中南米国家との仲介役になるのではないだろうか。ちょうどシリアのアサド大統領が、中東アラブ国家やイランと欧米諸国との外交折衝役を果たし、成果を挙げてているように。

4. Tougher recognition on Venezuela

But Obama is receiving a rougher reception in Venezuela after referring to Venezuelan leader Hugo Chavez as "a destructive force in the region" during a recent interview with the Univision television network.
「チャベスは中南米の破壊勢力」で悪評
しかし、一般的に海外でも受けのいいオバマだが、ユニヴィジョンTVネットワークの最近のインタビューで、ベネズェラの指導者ウーゴ・チャベスを「彼の地域/中南米の破壊勢力」と発言して以来、ベネズェラでの評判は極めて悪い。
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死後半世紀近く経つにもかかわらず中南米のどこへ行ってもゲバラは英雄視され、Tシャツ上のヒーローになっている

5. 'Diplomatic discussions to improve relations'

"We are willing to initiate diplomatic discussions about how we can improve relations," Obama said, according to a transcript released by Univision. But Obama was quoted as adding that he would have "to be very firm that when we see news of Venezuela exporting terrorist activities or supporting militias like the FARC, that creates problems that we cannot accept."
オバマ「国交回復への対話外交を」
ユニビジョンのサイトでリリースされたインタビューの内容によると、オバマは次のように明言している。「われわれ(新政権)は、キューバとの関係をいかに改善(国交回復)していくか、という外交的な討議を牽引して行きたいと思う」しかし、すぐに続けてこうつけ加えてもいる。
「ベネズェラは、テロ組織へ武器を密輸したり、コロンビアの FARC のようなゲリラ組織を支持したりしているというニュースを見聞きするにつけ、わが国は極めて堅固な態度で対処していかねばならないとも思っています。なぜなら、彼らはわれわれにとって許しがたい紛争の種を作っている訳ですから。」
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首都ハバナのレボルーショナリースクエア=革命広場に掲げられた、ゲリラの星チェ・ゲバラのサイン

オバマが大統領に就任する前日に、ふたりの娘にあてた手紙がなかなかのものである。親が自分の子供を思う気持ちに国境はないという基本的なスタンスが伺え、ダイレクトな対話を第一に重視する外交方針を裏打ちしている、彼の世界観が垣間見える。米国在住のレオさんがオバマ大統領関連情報のブログで全文紹介しているが、お子さんをお持ちの方にはぜひご一読をおすすめする。

d0123476_14302471.jpg▶ブログ『バラク・オバマ アメリカ大統領情報局』1月19日号
「バラク・オバマ氏が第44代大統領就任前に書いた娘への手紙」

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キューバの小学生。子どもは国の未来。教育という未来へのレールの上を走る、その国の新しいエネルギーだ。

6. Chavez pointed 'ignorance about Latin America'

That was a reference to allegations that Chavez's government has backed Colombian rebels who are on a U.S. list of terrorist groups. Venezuelan Foreign Minister Nicolas Maduro said he "hopes Obama rectifies" the comments and said the new U.S. president revealed his "total ignorance" about Latin America.
ベネズェラ「新大統領は中南米に無知」
オバマの発言は、米国国務省のテロリストグループのブラックリストに載っている、コロンビアのゲリラ集団 FARC に対して、ベネズェラのチャベス政権が後援しているという嫌疑を元にしたものである。
オバマのこの発言に対して、ベネズェラのニコラス・マドゥロ外相は「オバマ大統領は発言を撤回するように」と求め、「米国の新しい大統領は、ラテンアメリカ(中南米)に対してまったく無知であることを露呈した」と非難した。
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ハバナの街角でお目にかかるチェ・ゲバラの壁画。そういえばオバマのHOPEポスターも米国のあちこちに貼られた

7. Chavez challenges Obama's popularity

"President Chavez has won 12 of the 14 elections in the past 10 years. He is the legitimate president and his leadership has gone beyond the region and helped solidify the peoples of the world," Maduro was quoted as saying Tuesday on state television, according to the state Bolivarian News Agency.
海外のオバマ人気に挑戦するチャベス
「チャベス大統領は、過去10年の間に(2度の大統領選を含めて)14回選挙に立候補し、そのうち12回当選している。彼は押しも押されもしないベネズェラの大統領であり、その指導力は中南米だけにとどまらず、あまねく世界の民衆の団結に貢献してきた」マドゥロ外相は、20日火曜の国営テレビ放送でこう語ったと、ボリビアニュース社の報道では伝えている。 <了>

【 米国時間 2009年1月24日 『米流時評』ysbee訳 】f0127501_6213945.jpg
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ボリビアのジャングルで処刑されたエルネスト・チェ・ゲバラの墓。手前の一番左、星の付いた墓石が彼のもの。

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▶次号「オバマの百日革命-3・アルアラビアTVインタビュー全文対訳」
▶予告「オバマの百日革命-4・核をあきらめて?金正日とオバマ」へ
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by ysbee-2 | 2009-01-24 09:00 | オバマの時代

オバマの百日革命/スーパーマンの仕事始めはブッシュ摘出手術

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  ||| オバマの仕事始め・ブッシュ体制摘出 |||

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ブッシュ体制からの脱却転換、就任2日で重要懸案を矢継ぎ早に片付けた新大統領
米国外交も180度転換:ミッチェルを中東特使、ホルブルックをア・パ特使に任命


米国では従来、大統領就任式の日 Inauguration Day 以降、去り行く大統領は通常そそくさと新聞記事の一番下に収まるように退却するのが通例である。ところが、われわれが今目の当たりにしているブッシュの終幕は、そうした退却よりもはるかに劇的な、いわば転落である。それはむしろ、抹殺とか、焼却に近い様相を呈している。ジョージ・W・ブッシュは、ほとんど非人間的な存在に成り下がり、まるでジョージ・オーウェルの小説にでも出て来る、ロボットのような人物か何かのようだ。
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Erasing Bush
With a call for 'relentless' diplomacy, Hillary further obliterates W's legacy
JANUARY 22, 2009 | By Michael Hirsh — NEWSWEEK | Translation by ysbee
WEB EXCLUSIVE — After Inauguration Day, departed presidents usually become footnotes pretty quickly. What we are witnessing now is far more dramatic. It's closer to a liquidation, or a cauterization. George W. Bush is being turned into an unperson, like a character out of Orwell.


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JANUARY 23, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版 2009年1月23日号
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   N E W S W E E K | W E B E X C L U S I V E
オバマの百日革命-1 アメリカが変わる、オバマが変える。
マイケル・ハーシュ | ニューズウィーク/サイト特別掲載 | 訳『米流時評』ysbee

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Young and old, old and new, black and white, good and bad, open and hide, bright and dumb...

1. Faster than a lone star shot

It's been only two days, and there is scarcely a trace of not only his personal presence, but of his policies. Or at least that is the impression Barack Obama would like to convey.
たった2日間で変わった米国
それはたった2日の間に起きたことである。しかも引退後の個人的な動向に言及しないばかりでなく、その抹殺作業はブッシュの政策全般にも及んでいる。全てと言うのが言い過ぎであるならば、少なくともバラク・オバマにはそうした移管作業を完遂したいふしが見られる、という印象はまぬがれない。
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大統領執務室のあるウェストウィングとは反対側の、大統領居住棟イーストウィングで引き継ぎに立ち会うスタッフ

2. No more Bush, over night

The process of erasing the last eight years from American history began with President Obama's inaugural address on Tuesday. Between condemning torture and expressing a willingness to talk with enemies, the new president began eliminating Bush even as the former president sat listening behind him.
一夜で消え失せたブッシュ体制
アメリカの歴史から、忌まわしい8年間の過去を消し去ろうとするプロセスは、20日火曜のオバマ新大統領の就任演説から始まった。前大統領が彼の後ろに着席して演説を聴いているにもかかわらず、この新しい大統領はスピーチの中で(ブッシュの警察国家体制の特徴でありラムズフェルド元国防長官のお家芸だった)戦争捕虜への拷問を糾弾し、あえて敵対する相手とも対話する外交努力を説きながら、ブッシュ体制抹消の行程を踏み出したようだ。
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3. On his first work day
Then, on his first work day, Obama signed executive orders reversing the Bush administration's emphasis on secrecy and reliance on revolving-door lobbyists, to be followed by three more orders: closing Guantanamo Bay (within a year), forbidding torture and suspending military tribunals for foreign terror suspects.
オバマの仕事始め
かくして翌日21日、仕事始めの初日に早速、議院政治浄化を目的とする大統領指令書に署名した。これは、ブッシュ政権下の上下両院の一大特徴でもあった「フリーパスで寄金資本に有利な議案通過を図る、議員とロビイストとの癒着体質」に対して、オバマが初めて大英断の大なたをふるったことになる。さらに同日、それに引き続いて(基本的人権を無視するため米国憲法に違反するとして、テロ戦争開始以来問題になっていた)次の3つの指令書にもサインした。

d0123476_144010100.jpg(1)ガンタナモ捕虜収容所の閉鎖
(2)捕虜に対する拷問の禁止
(3)外国人のテロ容疑者に対する軍事裁判の停止

  (将来的には一般法廷で弁護士をつけての裁判を予定)
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24時間片時も離さないブラックベリー。オバマは固執しているが機密漏洩の恐れがあるので使用禁止になった。

4. Likewise, Geithner and Hillary

Meanwhile Treasury Secretary-nominee Timothy Geithner (whose nomination was finally approved by the Senate Finance Committee) said brand-new strictures would also be applied to financial bailouts. Then, on Wednesday, Obama and Secretary of State Hillary Clinton announced the appointment of two permanent envoys to major trouble spots—George Mitchell to the Mideast and Richard Holbrooke to Afghanistan and Pakistan.
経済改革と外交転換
一方最も懸念されている経済面では、財務長官に任命予定のティモシー・ガイトナーが、財政救済案には(ブッシュ政権の決定したつなぎ資金注入案に対して)さらに新しい規制を加えて、注入資金の有効利用を監査する姿勢を明らかにした。(新任は議会の承認を経て公式決定となる)
さらに、就任2日目の22日水曜には、オバマは新任のヒラリー・クリントン国務長官と国務省の会議に出席し、米国がたずさわっている主立った紛争箇所へ、2人の専属大使を使命すると記者会見で発表した。そのひとりは中近東担当特使のジョージ・ミッチェルであり、もうひとりはアフガン・パキスタン担当特使のリチャード・ホルブルックである。

d0123476_14302471.jpgジョージ・ミッチェルに関してはYAN-Cさんのブログで詳しく紹介しておられます。
▶ブログ RE: SUKI 1/25号 「ジョージ・ミッチェル中東特使の人物像」
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これから大統領就任式のステージへと向かう直前に、一瞬立ち止まって瞑想するオバマ(トップの写真はこの直後)

5. 180-degree reversal from cowboy diplomacy

It was perhaps the surest sign of all that Obama intends a 180-degree reversal from the ultimatum-heavy approach of the Bush administration, which saw diplomacy mainly as an exercise in stating terms for surrender, whether to Iran, Hamas or North Korea (except over the last couple of years).
ブッシュのカウボーイ外交から180度転換
たった2日の間に片付けた一連の政策変更は、ブッシュ政権を特徴づけた究極の政策から180度転換するぞというオバマの意気込みを如実に示す、確固としたサインにほかならないだろう。ブッシュ体制の元にあっては、相手がイランであれハマスであれ北朝鮮であれ、外交とは主に「敵対国に対して降伏を宣言させるための手段」と看なされていたのだから (ただし、北朝鮮との交渉を行なったここ1・2年は別として)。
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250万人の大観衆が待ち受けるナショナルモールを見渡すポディアム(演説台)へと、歴史的一歩を踏み出すオバマ

6. 'No conflict that can't be ended'

"Anything short of relentless diplomatic efforts will fail," Clinton said. That saying made it clear that Holbrooke and Mitchell would each be spending much of the next four years away from home.
クリントン国務長官「外交努力を惜しまない」
新しい国務長官に任命されたばかりのヒラリー・クリントンは、国務省での初日に就任の挨拶の中で、こう断言している。「国家間の関係では、互いにたゆまぬ外交努力を惜しまないことがもっとも重要であり、その努力を怠った外交関係は必ずや失敗します。」
クリントン国務長官のこの発言から察せられるのは、アフガン・パキスタンと中東という米国が現在抱えている最重要な問題の地域への特使に任命された、ホルブルックとミッチェルの両氏は、今後4年間は家路を離れて、外交交渉に奔走することになるだろうという状況である。
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7. 'No conflict that can't be ended'
Both men, Holbrooke and Mitchell, gained fame by ending what seemed to be intractable conflicts, Bosnia (Holbrooke) and Northern Ireland (Mitchell). "There is no such thing as a conflict that can't be ended," Mitchell said.
ミッチェル中東特使「終りのない紛争はない」
ホルブルックとミッチェルの両者とも、解決不可能と言われた歴史的紛争を終結させてきた実績がある。ホルブルックはバルカンのボスニア戦争を、ミッチェルは北アイルランド紛争を舞台に、軍事衝突を外交交渉で最終解決させた立役者である (両者ともクリントン政権時代) 。
こうした経験を踏まえて、ミッチェル中東特使はいみじくもこう言った。「世界に終りのない紛争などというものは存在しない(どんな紛争にも必ず解決の道があり、いつかは終結する)」
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引っ越しで痛めたと言うぎっくり腰を理由に、車椅子に座ったまま式に出席したディック・チェニー前副大統領。
一説には「私は立てない=I can't stand=我慢できない」というジェスチュアの仮病だという噂も流れた。


8. 'Future without hope, unacceptable'

Obama himself, in his remarks, signaled strongly that his approach to the Mideast would immediately move from unswerving and unquestioning support of Israel, as seen in the last eight years, to more of a broker's role. While making the requisite commitment to Israel's security—and its right to respond to rocket fire from Gaza—he also said it was unacceptable to permit a future without hope for the Palestinians.
パレスチナの未来にも希望を
国務省で行なわれた記者会見での発言からも伺える通り、オバマ自身は中東問題(特にイスラエルとガザ)に関しては、従来とは全く違う彼なりのアプローチがあることを強調した。
「これまでの8年間見てきたように、ブッシュ政権がいついかなる場合でも無条件で表明してきたイスラエルに対する揺るぎない支持者の役割から、どちらかと言えば紛争当事者の間の調停役へと米国の立場を早急に動かすつもりである。ガザから撃ち込まれるロケット砲に対してイスラエルが反撃する権利を認めるというような、イスラエルの安全保障に対してはどうしても関わっていかねばならないが、その傍らでパレスチナ人が希望のない未来しかないという状況は、認めるわけにはいかない。」
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昼間の就任式にはキューバ移民デザイナーのコートドレス、夜のパーティーには中国系カナダ人デザイナーのドレスを長身にまとって各界から賛辞を浴びたミシェル夫人。これはあくまで私自身の勘なのだが、実はおめでたなのではないかと見えて仕方がない。ホワイトハウス在職中にファーストベビー誕生とでもなれば「No drama for Obama=マケインやペイリンに比べ、いつも冷静沈着でドラマチックな驚きに欠けるオバマ」と呼ばれたタイトルが返上になる。

9. Call for immediate opening of border

He called for an immediate opening of the Gaza border, which must have come to a surprise to those Israelis lulled to sleep by Bush's permanent endorsement of Israel's every action over the last eight years. So grim is the reality, of course, especially in the Mideast and Afghanistan, that no amount of shuttling by envoys may make much of a difference in the end.
ガザ国境の即刻再開を呼びかけ
オバマはまた、ガザの国境をただちに再開するようイスラエルに呼びかけてた。米国の態度のこの急変化は、過去8年間イスラエルのいかなる行動に対しても、まるで「永続承認」のようなメクラ判を押し続けてきたブッシュの体制に慣れて惰眠をむさぼってきた(lulled to sleep by Bush's permanent endorsement)イスラエル政府首脳部の、度肝を抜いたに違いない。
もちろん、現実は厳しい。特に中東とアフガニスタンでは、外交特使がいかに右往左往したところで、大した違いがもたらされない結果に終わることも承知の上である。
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父親の生涯でもっとも重要な日を迎えたマリア(10才)とサッシャ(8才)も、この日からホワイトハウスの住人に。

10. No more unconditional ally

Indeed, it may not be long before Obama finds himself compared to Bush, at least when it comes to results. Something similar happened to W, who upon taking office in 2001 tried to erase Bill Clinton's policies from the map only to gradually adopt his approach in his second term.
イスラエルは「無条件の友軍」ではない
もちろん、現実は厳しい。特に中東とアフガニスタンでは、外交特使がいかに右往左往したところで、大した違いがもたらされない結果に終わることも承知の上である。まさにその通り。間もなくそのうち、オバマは中東和平の実績と言う点で、ブッシュと比べられている自分を見出すことになるだろう。少なくともその外交交渉の結果が出る頃には。それとまったく同じ状況が、2001年にホワイトハウスの後釜としてワシントンへやってきて、ビル・クリントンの政策を地図から抹消しようとしたWの身の上にも起こった。
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ホワイトハウスのインテリアをチェックする新旧ファーストレディ、バーバラ・ブッシュとミシェル・オバマ

11. No more Bush in 3 days

But Bush found himself only to gradually adopt his approach in his second term. But it's only been three days, and as far as the Obama administration is concerned, its predecessor no longer exists in policy or even memory.
就任3日後には別次元の米国
ブッシュは(アフガン侵攻・イラク侵攻と矢継ぎ早にネオコンのニューワールド政策を実現しようとして、戦争の泥沼にはまり込み)、2期目には(パパブッシュの諌言に従い、ペンタゴンを国務省が抑える)クリントン流の外交交渉重視策へと対外的政策方針を変換しなくてはならなかった。
さはさりながら、オバマの治世はスタートしてからまだわずか3日しか経っていない。オバマ政権が公約の本筋を貫く限り、彼の前任者(W)の影はもはやどの政策にも存在しなくなるだろう。そして、もしかしたらわれわれの記憶からさえも、きれいに消えてなくなるのかも知れない。<了>
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ブッシュが何やらのたまっているが、オバマはすでに明日の政策を検討し、バイデンはあさっての方を向いている。

【 米国時間 2009年1月23日 『米流時評』ysbee訳 】f0127501_6213945.jpg

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▶次号「オバマの百日革命-2・外交のルネッサンス」
 キューバと北朝鮮から早くも国交回復のプロポーズ!へ
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by ysbee-2 | 2009-01-23 23:48 | オバマの時代

イスラエルの戦争犯罪・白リン弾投下で国連が弾劾捜査へ

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   ||| イスラエルの戦争犯罪とガザの惨状 |||

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ガザ地区へのイスラエル軍 白リン弾使用で、国連人権委員会が戦争犯罪捜査へ
イスラエル軍侵攻によるガザ資産損失推定額20億ドル、想像を絶する人的被害


前号「戦士の休息/ガザ休戦とイスラエルの戦争犯罪」からの続き
イスラエル・エルサレム発 |イスラエル陸軍の発表によると、ガザ侵攻作戦の期間中にイスラエル軍が「white phosphorus weapons=白リン弾」を使用した件に関し(国際法に抵触するという)疑惑に対して、国際的公的機関(=国連人権擁護委員会)が捜査に踏み切った事実を認めた。
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Israel: All Troops Have Left Gaza Strip—2
Forces remain massed on other side of border amid shaky cease-fire
JANUARY 21, 2008 | Association Press — BREAKING | Translation by ysbee
JERUSALEM, Israel — The Israeli army also confirmed it had launched an internal investigation into allegations about its use of white phosphorus weapons during the Gaza Strip offensive.


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JANUARY 21, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版 2009年1月21日号
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 ASSOCIATED PRESS | BREAKING
イスラエル軍の白リン弾使用で国連が戦争犯罪捜査へ、ガザ資産損失推定20億ドル
米国時間 2009年1月21日午前7時59分 | AP 通信・ガザ現地レポート | 訳『米流時評』ysbee

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1. Internal investigation into use of WP
White phosphorus is an incendiary agent used to illuminate targets or create smoke screens. International law does not prohibit its use in battle, but it can inflict serious burn wounds. U.N. officials and human rights groups have alleged Israel used it in the 22-day Gaza campaign against the territory's Hamas rulers.
国連、イスラエルの白リン弾使用を犯罪捜査
White phosphorus(ホワイト・フォスフォラス)=白リン弾は、戦場で使用される場合は、通常は敵対勢力の攻撃対象を照らし出す照明弾、あるいは着地後の白煙で敵の視界を限定する煙幕を発生する目的で用いられる。国際法では、戦闘時における白リン弾の使用を禁止してはいない。
しかしながら、白リン弾の破片が人体に付着した場合、深刻な火傷を起こす事実が知られている。国連の人権擁護委員会メンバー、及び民間の人権擁護団体は、22日間にわたるガザ侵攻作戦の期間中ガザ地区内のハマス政府関係者に対して、イスラエルがそれ(白リン弾)を使用した嫌疑があると弾劾した。
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国際世論の糾弾をよそに、イスラエルは連日白リン弾を投下。17日には堂々と国連学校へも砲撃し、死者を出した。

2. Amnesty: Using WP in Gaza 'a war crime'

Amnesty International has called Israel's firing of white phosphorus shells in densely populated residential areas of Gaza a war crime. Israel has not publicly acknowledged using white phosphorus. But in response to the claims, the military said in a statement Wednesday that an "investigative team has been established ... to look into this issue."
アムネスティ「ガザへの白リン弾砲撃は戦争犯罪」
アムネスティ・インターナショナルでは「世界でも最も人口の密集した地域として知られるガザの一般市民居住区へイスラエル軍が白リン弾を砲撃した事実は、『戦争犯罪』である」と公式の糾弾声明を出した。一方イスラエル政府では、白リン弾を使用した事実を公式には認めていない。
しかしこうした (国連や人権擁護団体からの) 非難に応えて、イスラエル軍部は21日水曜次のような公式声明を発表した。「この件に関して事実関係を調査するために、特別捜査班が編成された」
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重度の火傷を負った一般市民。避難していた学校へ空爆があり飛び出したところへ、さらに白リン弾の雨を被曝。

3. Gazans overwhelmed over the destruction

字数制限のため英文省略
巨大な破壊の実態に茫然自失のガザ市民
18日月曜の段階で、イスラエルとガザ双方の停戦が実効期間に入り、ガザの通りは空爆の危険から解かれた。(空爆の危険がとりあえずなくなったため)ガザ市民は初めて表へ出て、パレスチナ人が肩を寄せ合って住む人口密集地に対してくまなく徹底的に行なわれた「巨大なスケールの破壊の実相」を、あらためて目のあたりにした。ガザ市民の多くは、見渡す限り廃墟となった市街を眺め茫然自失の様子で、瓦礫の山を片付けようにも何処から手をつけたらいいのかわからないと嘆いた。
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国際的スキャンダルとなった地上軍の砲撃による一族虐殺が起きたザイトゥンは、一面廃墟の山で街全体が壊滅した。

4. Gaza lost nearly $2 billion in assets

With a cease-fire taking hold Monday and streets safe from air strikes, Gazans took a first close look at the large-scale destruction across their crowded territory. First estimates by independent surveyors said Gaza lost nearly $2 billion in assets during Israel's three-week war on Hamas, including 4,100 homes, about 1,500 factories and workshops, 20 mosques, 31 security compounds and 10 water or sewage lines. Many Gazans seemed overwhelmed, saying they didn't even know where to start with the cleanup.
ガザの資産損失額20億ドル
(イスラエルともガザとも関係のない)第三者機関の最初の調査では、イスラエル軍が3週間にわたってハマスに対して行なった戦闘期間中、ガザ地区がこうむった資産喪失の概況を次のように報告している。
 ・資産喪失推定総額は20億ドル相当(約1,777億円)
 ・全壊した一般住宅家屋 4,100棟 / 工場 1,500カ所 / 上下水道幹線 10カ所
 ・爆破されたモスク(イスラム教寺院)20カ所 / 警察署 31カ所

(注:ガザの場合、土地が狭いため一般住宅家屋といっても高層ビルの形態が多く、ひとつの建物に数十世帯が居住しているのが常態である。したがって倒壊家屋数の数十倍の市民が、家屋を爆破されて難民化した)
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避難先の国連学校から戻ったが、家はおろか道路も橋も空爆と砲撃で徹底的に破壊され、なすすべのないガザ市民

5. Shut out Hamas from reconstruction

Before setting off for Gaza, Ban met with Israeli Prime Minister Ehud Olmert, who told him Hamas could not be allowed to lead the reconstruction process in Gaza and thereby gain legitimacy, Olmert's office said in a statement. The U.N. and international organizations must lead the reconstruction in conjunction with the Palestinian Authority and Egypt, which has been mediating between Israel and Hamas, Olmert said.
オルメルト、ガザ復興からハマス排除を条件に
イスラエル軍の砲撃で全焼したガザの国連施設の被害実態を視察した、国連の潘基文事務総長は、その足でイスラエルを訪問し、エフド・オルメルト首相と会談した。その席でオルメルト首相は、停戦を恒久化するために次のような公式声明を事務総長に申し渡したと首相の広報官から公表された。
「ガザ地区の復興再建のプロセスにおいてハマスが主導権を得ること、すなわち合法的な統治権を得ることができないようにしてほしい。戦後の復興再建事業は、イスラエルとハマスの間に立って停戦交渉を行なった『パレスチナの代表国家(左岸のアッバース政権)とエジプトとの共同事業』として、国連と(世界銀行以下の)国際的関連組織が主導権を持って推進するべきである。」
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見渡す限り爆撃で廃墟になったガザ市郊外のムグラカ。通常は戦闘時でも宗教施設や学校は避けて攻撃しないのがルールだが、イスラエル軍は市民が避難して集まったモスクや学校をターゲットに爆撃し、1340名のガザ市民を殺した。

6. How to open Gaza's border crossings

Ban said his discussions with Olmert focused on withdrawing all Israeli troops from Gaza and how to open Gaza's border crossings. Ban is the most senior international official to visit Gaza since Hamas militants seized power in June 2007.
ガザ国境再開条件の大詰め
潘基文国連事務総長は、オルメルト首相との会談は主に「ガザからのイスラエル軍の全面撤退」について、また「ガザとの国境の関門をどのような形(タイミング・プロセス・メソッド)で再開するか」について話し合ったと語った。潘事務総長は、2007年6月にハマスが(アッバース代表のファタ政権を左岸へ放逐し)ガザ地区を制圧して以来、同地を訪れた国際的外交使節としてはもっとも権限のある人物である。
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国連人道支援部門UNRWAへ配給の食糧を求めて集まったガザ市民。しかし救援物資は先週空爆で全焼。

7. Livni asks EU for contribution

The Hamas government is not internationally recognized, and Ban was not scheduled to meet with the group, which is regarded by Western powers and Israel as a terrorist organization. Meanwhile, Israeli Foreign Minister Tzipi Livni was heading to Brussels on Wednesday, hoping to clinch a deal committing the European Union to contribute forces, ships and technology to anti-smuggling operations, officials said.
リブニ外相、EUに軍事協力要請
(ガザ地区での民主的選挙で勝ち政権を握った)ハマス政府は、国際的には国家として承認されておらず(国連総会ではアッバース政権の左岸をパレスチナ人国家として承認)、またハマスは、西側諸国とイスラエルからはテロ組織とみなされているため、当初から事務総長はハマス政権の代表者と会談する予定はなかった。
一方イスラエル政府広報官から公表された内容によると、ツィッピ・リヴニ外相はEUに対して、ガザへの兵器密輸入を防止するための戦力・巡回艇・テクノロジーを要請するために、21日水曜ベルギーのブリュッセルのEU本部へ向かった。
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度重なる爆撃による廃墟からわずかに残った遺物を運び出す、ガザ市郊外東部国境近くのザイトゥンの子どもたち

8. U.S. promised to supply equipment

Last week, the United States signed an anti-smuggling deal with Israel calling for expanded intelligence cooperation between the two countries and other U.S. allies in the Middle East and Europe. The United States promised to supply detection and surveillance equipment, as well as logistical help and training to Israel, Egypt and other nations in the region. The equipment and training would be used to monitor Gaza's land and sea borders.
米国:テロ防止の技術協力を約束
先週(12月第3週)米国は、中東における米国とイスラエル、および親米政権国家間の諜報活動の協力体制拡充を呼びかけるイスラエルと、武器密輸防止協定の覚え書きに調印したばかりである。(リブニ外相がワシントンへ飛び、ホワイトハウスでライス国務長官と調印を取り交わした。)
米国はイスラエルとエジプトほか、中東におけるイスラエル支援国家に対して、密輸探索装置やスパイ探査機といったハード機器ばかりでなく(航空機・ヘリなどの)輸送手段も支給して協力することを確約した(ブッシュ政権の最後の週に、ライス長官が調印)。一連の機器及びスタッフのトレーニングは、ガザ周辺の陸上海上の交通を監視することを目的とするものである。
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ベイトラヒヤの難民村で、空爆が止んだために4日ぶりに瓦礫の山から掘り出した子どもの亡きがらを運ぶ父親。

9. On the last day of Bush admin.

The document also calls for the United States to expand work with its NATO partners, particularly in the Red Sea, Mediterranean Sea, Gulf of Aden, Indian Ocean and eastern Africa. At the signing ceremony in Washington, Livni described the deal as "a vital complement for a cessation of hostility" in the troubled region.
ブッシュ政権の最後の置きみやげ
この覚え書きではまた米国に対して、特に紅海・地中海・アデン湾(ソマリア沖)・インド洋・アフリカ東岸に及ぶ地域で、NATOのパートナー(友軍)としての米軍の役割を拡大するように呼びかけている。ワシントンで行なわれた調印式の際に、紛争の絶えない中東における両国協力体制の協約を、リブニ外相はいみじくも「戦意を取り除くための有効措置」と表現した。
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停戦で瓦礫の中からようやく探し出したが、変わり果てた姿の叔父の死を嘆く、ベイトラヒヤの少女アヤットと家族

10. Agreement binds Obama administration

Shortly after, she said she hoped European countries, notably Britain, France and Germany, would work out similar agreements with the Israelis. Although signed by the Bush administration on its last working day, the agreement is binding on the Obama administration.
オバマ政権にも強制的に発効する協約
調印を終えてすぐに行なわれた記者会見で、リブニ外相は「英国・フランス・ドイツをはじめとするヨーロッパ諸国もまた、米国と同様にイスラエルとの協約を結ぶだろう」と公けにした。今回の二国協定は、ブッシュ政権の執行期間の最終の週に行なわれた訳だが、協約は後継のオバマ政権に対しても発効するものとなっていた。
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戦略爆撃機の空爆・砲艦からの砲撃・戦車隊の爆撃でガザ地区の至るところ瓦礫の山。唯一の希望は子どもたち。

11. Still closed in the walls

Egypt and European nations have pledged to get aid into Gaza as quickly as possible, but for now, Gaza's borders remain sealed until mediators can figure a way to ensure weapons and militants are not smuggled in.
依然として国境完全封鎖解けず
エジプトとヨーロッパ諸国は、出来る限り早急にガザ救援を開始する決議をすでに決定している。しかし現時点(1月22日)ではまだ、ガザ地区内へ武器や(ハマス応援の)兵士が流入しないような方策を停戦交渉で確立するまで、ガザの国境は閉ざされたままである。
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ガザへの唯一の関門、エジプトとの国境ラファのゲート。現在は国連と赤十字の支援物資のみ通過が許された。

12. International rescue teams halted

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各国からのガザ救援団体も足止め
他方、戦禍に痛めつけられたガザ市民を救援するために、世界各国から駆けつけた支援団体や医師団は、地中海のへりにへばりつくように細長く伸びた小さな国ガザへ入国できるチャンスを、今や遅しと待ちかねている。両国の停戦協定が18日日曜から発効しているにもかかわらず、彼らのほとんどは、いまだに入国許可が下りるのを待っている状態である。
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エジプトからの関門ラファの外側で国境が再開するのを待機する、世界各国から駆けつけたガザ救援の医師団

13. Ever-lasting problem on the border

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永続するガザの国境問題
昨年1月、ハマスの兵士がエジプトとの国境の壁を爆破して、ガザ危機の前哨戦とも言える国境爆破事件が発生した。それに引き続いて数万人のガザ市民が国境の壁のあちこちを突破し、エジプト側へとなだれこんだ。それ以前のイスラエルによるガザの完全封鎖で物資が極端に逼迫していたために、彼らは飲料水・食糧・煙草・ガソリン・バッテリーなどの生活必需品を買い求めてショップへ直行し、エジプト側が国境を封鎖する前に全員ガザへ戻った。
しかしイスラエルは、この騒動の最中にハマス応援の兵士や兵器がガザ領土内に持ち込まれ、その後のイスラエルに対するハマスのロケット攻撃などに用いられたとクレームをつけていた背景がある。<了>

【 米国時間 2009年1月21日 『米流時評』ysbee訳 】f0127501_6213945.jpg
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イスラエルとの国境に沿ってどこまでもつづくガザとの境界壁 物理的に外界から完全に遮断されているガザ

▶ 関連特集「ガザ・エクソダス」パレスチナ人の集団越境  1/23〜1/25/2008
第1部 ガザの壁崩壊で パレスチナ人35万人エジプトへ越境
第2部 ポスト・ジェリコ ガザの壁崩壊が中東に及ぼす波紋
第3部 ガザ・ゲットー ガザの壁崩壊による窮乏からの脱出

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▶次号「オバマの百日革命-1/オバマの仕事始め・米国外交の180度転換」
▶予告:キューバと北朝鮮から早くも国交回復のプロポーズ!
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by ysbee-2 | 2009-01-21 23:46 | イスラエル・ガザ戦争

戦士の休息/ガザ休戦とイスラエルの戦争犯罪

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   ||| ガザ休戦とイスラエルの戦争犯罪 |||

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イスラエル軍ガザから全面撤退後も国境常駐で臨戦態勢、ハマスとの緊張消えず
国連人権委員会「イスラエル軍のガザ住民密集地区への白燐弾使用は、戦争犯罪」


d0123476_18552829.gif21日間戦争。イスラエル軍がガザへ空爆を開始してから、3週間後の終戦。2006年のイスラエルのレバノン侵攻の場合も、3週間強だった。レバノンを陸海空3軍で痛めつけたこの3段階の攻撃戦略のフェーズは、今回のガザ攻撃でもまったくそのまま繰り返された。
 1. 空爆によるインフラの徹底破壊(空港・道路・橋脚・電気水道網など)>封鎖
 2. 対抗勢力拠点とモスク・学校など公共施設の破壊、一般市民への爆撃 >虐殺
 3. 赤十字・国連施設・メディアなど、国際的救援組織・報道陣への攻撃 >隠蔽
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ガザ地区から撤退したが国境で駐屯待機する地上軍。高層ビルの建て込むガザと比べ、国境の向こう側のイスラエルには広大な土地が広がる。1948年のイスラエルの建国までは、元々は数千年の間パレスチナ人の故郷だった土地だ。

レバノンと比べて極端に狭小な地域のガザ地区には、戦闘爆撃機編隊による空爆と砲艦と戦車隊からの砲撃が集中的に投下され、生き物はおろか地層を掘り返すほどの凄絶な破壊で、まるで大空襲後の東京の焼け野原か、広島の爆心地のような様相を呈している。

これ以上砲撃目標がない、というまで徹底的に爆撃し尽くされたガザ地区へ、国連人権諮問委員会からの要望で、潘基文事務総長が現地の実地視察でガザ入りしたのが昨日20日(米国時間)。ハマスはこれにあわせて、大規模な反イスラエルのラリーを展開した。
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どなたかのブログで映画『戦場のピアニスト』の爆撃されたワルソーゲットーの廃墟と酷似していると書かれていたが、まさしくその通りで、大戦直後のベルリンやドレスデン、大空襲後の東京や爆心地広島を彷彿とさせる。これは比較的被害が軽かったガザ地区南端ラファの町。北部や東端の国境近辺の町は爆撃でさら地同様に壊滅し見る影もない。

すでに失うものは何もなく、とことんまで痛めつけられた民族ほど、そのレジスタンス精神に迷いはない。イスラエルは、ガザ地区の建物は破壊したが、パレスチナ人の闘争精神の砦を、これまでになくより強靭な高みに押し上げてしまったようだ。さらに今回は、問題になっている「人口密集地での白リン弾使用」に対して国際的糾弾が集中し、国連の人権委員会は「戦争犯罪」として調査を開始した。

日暮れて道遠し。しかし道はいまだにある。これを機会に、イスラエルの行った非人道的作戦=パレスチナ人虐殺の実態を徹底的に暴いて、二度とこのような軍事大国の暴虐が、貧しい小国の無実の一般市民に、特に子どもたちに行使されることのないよう、国連の公正中立な立場を少しでも回復していってほしいと、切に、切に、願う。

【米国時間2008年1月21日『米流時評』ysbee】

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JANUARY 20, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版 2009年1月20日号
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 ASSOCIATED PRESS | BREAKING
イスラエル軍ガザ撤退後も国境に常駐、国連人権委「白燐弾使用は戦争犯罪」
米国時間 2009年1月20日午後11時59分 | AP 通信・ガザ現地レポート | 訳『米流時評』ysbee

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Israel: All Troops Have Left Gaza Strip
Forces remain massed on other side of border amid shaky cease-fire
JANUARY 21, 2008 | Association Press — BREAKING | Translation by ysbee
JERUSALEM, Israel — Israel withdrew the last of its troops from the Gaza Strip before dawn Wednesday, the military said, and pursued diplomatic efforts to stanch the flow of arms into the Hamas-ruled territory. The timing of the pullout reflected Israeli hopes to defuse the crisis in Gaza before President Barack Obama entered the White House.

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建国で土地を奪い、国境封鎖で生命線を奪い、空爆で命を奪う イスラエルはガザからこれ以上何を奪おうというのか

オバマ執権前にガザから全面撤退
イスラエル・エルサレム発 |イスラエルは21日水曜の夜明け前に、IDFイスラエル防衛軍の地上部隊を、侵攻していたガザ地区から全面撤退させたと発表した。またハマスが政権を握る同地域への武器の流入を遮断するために、関係各国の協力を得る外交努力を重ねていることを明らかにした。ガザ地区からの撤退のタイミングは、バラク・オバマ新大統領がホワイトハウス入りする前に、ガザでの危機的状況を終了したいという、イスラエル側の思惑を反映したものである。

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停戦でかろうじてガザ市内の一部では電気も復旧 空爆で窓ガラスのないタイ料理レストランでオバマの就任演説を見守るガザ市民。ガザ、タイレストラン、オバマ..... この構造もまたグローバル化した世界の現実の一断面ではある。

2. Still ready on the border

The military said troops remain massed on the Israeli side of the border, prepared to take action in the event of renewed militant fire. Israeli navy ships shot rounds of machine-gun fire at the beaches of northern Gaza. The military had no immediate comment on the gunboat fire.
イスラエル軍国境常駐で臨戦態勢
イスラエル軍の発表によると、ガザ侵攻に出動した地上軍の大半は、ガザ地区内から撤退したものの、イスラエル側の国境地帯に沿って駐屯を続けており、ハマスからの攻撃があった場合にはいつでも出兵できるような体制を取っている。また海上からの砲撃を展開したイスラエル海軍の戦闘艦は、ガザ北部の海岸に向かって威嚇射撃を行なったと報告されているが、軍部ではこの射撃事件に関してはノーコメントだった。
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爆撃された家屋からわずかに残った寝具を持ち出すジェバリヤ難民村の住民

3. Over 1,340 Palestinians killed

Israel sent thousands of ground troops into the Palestinian territory earlier this month as part of a bruising offensive meant to permanently halt years of militant rocket fire on growing numbers of Israelis and to halt the smuggling of arms into Gaza. At least 1,340 Palestinians were killed, more than half of them civilians, Gaza health officials and the United Nations have reported.
パレスチナ人の死者1340名以上
イスラエルは長年にわたって、ガザ地区内から発射されるハマスのロケット砲攻撃と、地下トンネルを経由するガザへの武器密輸に悩まされてきた。その元凶を一挙に断とうと、先月26日から空爆を開始、今月4日にはパレスチナ人の領土へ数千人の地上部隊を投下して、ガザ侵攻を展開してきた。その結果これまでの3週間に1340人以上のパレスチナ人が殺され、しかもその半数以上が非戦闘員である一般市民の犠牲者だった。この数字は、ガザのハマス政権の厚生省高官と、国連の現地事務局双方の報告によるものである。

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ザイトゥンの虐殺事件で、一族110人のうち70人が砲撃で殺されたサムーニ家 停戦でまた新しい遺体を発見

4. World outrage over massacre by Israel

A death toll of Palestinians has provoked international outrage. In Israel, however, the war was popular because it was seen as a legitimate response to militants who now have one-eighth of the population within rocket range. Both sides declared cease-fires that went into effect Sunday, though they remain shaky.
イスラエルの殺戮に世界の怒り
クパレスチナ人の膨大な死者の数は、国際世論に憤激を呼び起こした。しかしながらイスラエル国内では、戦争に対して賛成意見が圧倒的である。それは今やハマスのロケット砲が届く範囲が、イスラエル人口の8分の1を占める地域に及ぶようになった状況に対する、合法的な反撃と看做されているからである。しかし3週間の激しい戦闘の末、イスラエルとハマスの双方が別々に停戦を宣言し、18日日曜の時点で停戦協定は有効となった。もっとも、上述のイスラエル軍の国境待機により、今回の停戦も非常に危ういものであることは確かだ。

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イスラエルと協定しガザからの唯一の出口ラファ国境を封鎖したエジプト。レバノンの首都ベイルートのエジプト大使館には抗議のデモ隊を警戒して鉄条網が貼りめぐらされたが、そこへはイスラエルの国旗を炎上する抗議行動も展開。

5. Israel’s shelling killed 2 Gazans

Israel reported mortar shelling from Gaza on Tuesday, and the Palestinians say Israeli troops shot and killed two Gaza farmers along the border since the truce took hold.The fighting ended before Israel achieved its aims, though world leaders have pledged to assist in efforts to keep militants from restocking war-depleted arsenals.
停戦後もイスラエル軍の銃撃で2名死亡
停戦協定が発効してからもまだ、イスラエルは火曜にガザから砲撃があったと発表しており、一方ガザのパレスチナ側でもまた、イスラエル軍の銃撃で国境沿いの村の農夫2人が死亡したと報告した。イスラエルは、ハマスの戦闘用兵器再装備を阻止する目的で、各国の指導者に訴えかけてイスラエルの戦略を指示する側に付いてもらったものの(米国・エジプト・フランス等)、今回の侵攻作戦も(ヒズボラ掃討のレバノン侵攻と同様に)イスラエルの最終目標を達成せずに終わった。

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ベイトラヒヤの爆撃されたビルで遺体を手で掘って捜索するパレスチナ人/イスラエル側から見たガザの丘にかかる虹/以前に紹介した国境なき医師団のノルウェー人医師マッズ・ギルバート氏、停戦で訪れた親友とラファの国境で再会

6. U.N. inspection with Ban

U.N. Secretary-General Ban Ki-moon left the region early Wednesday after touring Gaza and southern Israel. Ban called for an investigation into the Israeli shelling of U.N. compounds in Gaza during the fighting, which he termed "outrageous." He also called militant rocket attacks against Israel "appalling and unacceptable."
潘基文国連総長、ガザの被害を視察
国連の潘基文事務総長は、先週イスラエル空軍の空爆を受けて全焼したラファのUNRWA/国連人道支援ガザ本部を訪れ、現地担当官からの訴えを聴き被害の実態を視察したあと、21日水曜午後にはイスラエル南部へと旅立った。
その前にガザの視察を終えた段階で行なった記者会見の席で、事務総長はいかに戦闘期間中であれ、(存在位置がわかっていて、攻撃目標にしてはいけないはずの)国連の支援施設をイスラエル軍が砲撃した事件に対して「outrageous=とんでもない暴虐だ」と非難し、真相究明の調査を提唱した。事務総長はまたイスラエルに向かって発射されるハマス側のロケット砲撃に対しても「appalling and unacceptable=許しがたい脅威である」と非難した。

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ラファにあるUNRWA国連人権支援部門のガザ支部もイスラエルの空爆で全焼した。国連事務総長が被害を視察

▶次号「イスラエルの戦争犯罪・国連学校に白リン弾で殺傷」へ続く
7. 国連、イスラエルの白リン弾使用を調査 /8. アムネスティ「ガザへの白リン弾砲撃は戦争犯罪」 /9.リブニ外相、EUに軍事協力要請 /10. 米国:テロ防止の技術協力を約束 /11. 米国:テロ防止のハード&ソフトを提供 /12. ガザの資産損失額20億ドル以上

【 米国時間 2009年1月20日 『米流時評』ysbee訳 】f0127501_6213945.jpg

▶1/21号「イスラエルの戦争犯罪・国連学校へ白リン弾投下」へ
▶1/22号「オバマの仕事始め・ニューアメリカンエイジ開幕」へ
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by ysbee-2 | 2009-01-20 23:30 | イスラエル・ガザ戦争

勝者なき闘い・ガザの終りとオバマの始まり

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    ||| 勝者なき闘い・ガザ戦争 |||

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イスラエルもハマスも勝利を宣言する、中東の終わりなき民族抗争
明日に迫ったオバマ新大統領就任式と、ガザ戦争終結との因果関係


d0123476_18552829.gifアメリカは国を挙げて、オバマ新大統領誕生の瞬間を待っている。2年間の長い長い大統領選の末にたどり着いたキャピトルヒル(上下両院のあるワシントンDCの丘)。オバマが11月の勝利演説でいみじくも宣言したように「We are the people who get there.」われわれがそこに到達した人間だ。

自由・平等・博愛を掲げ、アンシャンレジームを打ち倒した、フランス革命の精神。
そのスピリットを引き継いで英国から独立を果たした、アメリカ独立戦争の建国精神。
その実現を目指したリンカーンの、奴隷解放・万人平等の精神。
そうしたアメリカンスピリットを復活させた、ケネディのニューフロンティア精神。
マーチン・ルーサー・キング牧師の「I have a Dream」の不屈の精神・・・・

「We are the people who get there.」 この言葉の中には、
こうした米国の歴史の中の偉大なる先人のスピリットが、脈々と息づき燃えている。

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明日20日火曜の正午過ぎに、「夢と希望」という死語に命を吹き込んで復活させ、
アメリカが、いや世界中が期待をかけた、新しい大統領が誕生する。
フィラデルフィアからワシントンまでの、リンカーンが大統領就任の際に辿ったルート。

米国はすでに土曜の朝から、これと同じコースをアムトラックの御用列車で走り出した。
新しい米国の指導者となる オバマとジョー・バイデンが、沿道の群衆の歓声に応えながら
きわめて歴史的な、むしろノスタルジックな大統領就任の旅路をスタートした。

このルートは、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺の2年後に、
次の大統領に立候補した弟のロバート(ボビー)・ケネディもまた、
ロサンジェルスの民主党大会で凶弾に倒れ、その棺が辿ったのと同じ運命のルートでもある。

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立候補直後から、ホワイトスプリーマシスト=白人優越主義者による暗殺の噂の絶えないオバマ。
しかし彼は、そうした噂や因縁の禍々しい陰りを吹き飛ばすように、
リンカーンや ふたりのケネディがたどった同じコースを、
特別列車「オバマ・エキスプレス」に乗り込んで走った。

そして、キング牧師が実現した人種差別撤廃の公民権運動の偉業、
「Million Men March」百万人の行進の最終地点として目指した、
リンカーンメモリアルまでの由緒ある旅路を、
ワシントンへ上る勝利の道程として、あえて選んだ。
身を挺しての CHALLENGE の旅路である。

自分は負けない、自分は死なない、という生きた証しを打ち立てるために、
まるで 凶弾に倒れた偉人たちの魂を、蘇生しようとしているかのようだ。

American Resurrection・・・アメリカン・リザレクション。 米国の甦り。
失墜した米国の威信を救済し復活する、再生の旅路の始まりである。

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ワシントンには、アメリカ中から、いや世界中から、
ありとあらゆる肌の色のグラデーションを展開するかのごとく
すでに200万以上のひとびとが集まって、ユニバーサルな祝賀気分が渦巻いている。

昨夜の記念イベントの祝賀コンサート「We are One」も素晴らしかった。
私が米国へ住んで以来20年間見聞きした中でも、もっとも「Patriotic=愛国的」で、
アメリカンスピリットが横溢したイベントだった。

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オバマはたしかに、出自はリベラルかも知れないが、
彼の目指すところは、きわめて保守的で健全な、アメリカンスピリットの再生である。
そこが、保守・革新の枠を軽々と超えて、万人に理解され受け入れられる理由だろう。
就任前から、すでに82%という驚異的な支持率を示している。

これだけの期待と、大恐慌以来の経済危機が、両肩にのしかかっている。
今回のイスラエルのガザ侵攻についても、「大統領は一度にひとりだけ」という鉄則を貫き
ブッシュ政権のイスラエル支持に、反対意見を述べなかったオバマ。
04年の民主党大会以来ずっと応援してきたが、この一件で、私は初めてオバマに失点をつけた。

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彼が「即時停戦」を叫べば、ツルの一声で、もっと早くに停戦が実現し、
少なくとも数百の パレスチナ人の命が助かっていたはずだ。
就任直後には、先ず第一に、この件に対する明白な彼独自の意見が聞きたい。
そして、アメリカとイスラエルとの間に、確実な一線を引いてもらいたい。
軍事大国の横暴と虐殺は、イラク戦争だけで沢山だ。

怒りが沸騰している間にも、ことは進展した。
18日の時点で、イスラエルが議会通過を元に一方的に停戦宣言を出し、
続いてハマス側も、独自の停戦を宣言し、双方とも勝利したとのたまっている。

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特に、イスラエル側の停戦・撤退の理由は、オバマの大統領就任の直前までに、
ガザ地区内に侵攻している地上軍の全部隊を引き上げる、というものだった。
イスラエルの後ろ盾である米国の、新しい政権の発足を
戦場の凶報で汚したくないからだと報道されている。

イスラエルはそれほど、米国の中東外交の転換を気にしていたのか?
ならば、オバマが「STOP!」と号令をかければ、
地上侵攻も、そもそもの空爆も、抑止できたのではないか?

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イスラエルが陸海空三軍で侵略し、
破壊と殺戮の限りを繰り返した挙げ句、勝手に引き上げたのに対して、
決死のレジスタンスで全面降伏を回避した、イスラム軍団ハマス。
これでは当初予期した通り、2006年のレバノン戦争の終結と一緒ではないか。

死者の屍と、遺族の悲しみと、両者の敵意を膨大にふくらませただけで
一片の解決にもならなかった。
逆にイスラエルはハマスに対して、今後予測される逆襲やテロ攻撃に対して
「虐殺者への復讐」という大義名分を与えたようなものだ。

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イスラエルは、06年にレバノン南部を焦土と化したのとまったく同じ手段で
圧倒的な軍事力で、狭く細長いガザ地区と、この上なく貧しいパレスチナ人を
くまなく爆撃し、戦車で蹂躙し、瓦礫と死体の山を築いた。

人間性の極限を踏み越えた、虐殺の戦略に長けた国。
それがこれからの、世界が彼らを見る目になる。

戦闘では勝ったが、国際世論では多くの国と民衆を敵に回してしまった。
歴史のサイは投げられた。もう時間を逆行して記憶を消すことはできない。

ナチスが、アウシュビッツが、ホロコーストが、未来永劫ひとびとの記憶から消えないように
ガザで、パレスチナ人に対してイスラエルが行った、人間としての軌道を逸した蛮行は、
われわれの脳裏から 一生拭い去ることはできないだろう。

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彼らが今後できる唯一の償いは、パレスチナの一般市民に対する謝罪だけではない。
国土を焦土と化した罪ほろぼしに、再建復興を援助するだけでも足りない。
過ちは二度と繰り返しませんという「闘争意志の放棄」を双方が誓うこと。

そしてイスラエルには、ガザのパレスチナ人の存在理由を尊重し、
虐殺者としての断罪を受け止める以外に、許されるべき道はない。

【 米国時間 2009年1月19日 『米流時評』ysbee 】f0127501_6213945.jpg
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▶次号 「オバマ時代開幕」米国第44代大統領就任式・実況 へ続く
▼この下にも、現地のニュースビデオの紹介と、ガザ戦争の特集記事リンクがあります。d0123476_1023580.jpg

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by ysbee-2 | 2009-01-19 20:24 | イスラエル・ガザ戦争

イスラエル軍ガザの国連本部を爆撃、支援物資全焼

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  ||| イスラエル、国連のガザ本部を爆撃 |||

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  イスラエル軍ガザの国連支部を爆撃、ガザ市民への食糧・支援物資を全焼
  幼児含め6名死亡。エジプトとの国境ラファーの国連学校へ白リン弾投下


d0123476_18552829.gifエントリーが3日分ほどたまっております。オバマのスマート外交・スマートアドミニストレーションについて書き出しましたら、あれもこれも、今まで言いたかったことがうわっと突出してきて、段落にして30以上になってしまいました。

余計な部分を削りまして、やっと2ページに収まるようまとめたのですが、話があちこちに飛んでるものですから、コンテンツに沿った写真の選択の方が記事を書く時間よりも手間取ったりして、ブッシュの終幕の演説並みにヘドモドしている最中です。
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その間にも、イスラエル軍が停戦交渉を進めている傍ら、攻撃の手を少しも休めていません。17日には、ガザ市民の命の綱である国連の食糧倉庫を直撃したり、先日とは別の国連運営の学校を爆撃したり、まさしく虐殺大国の名をほしいままにする、空と陸からの爆撃を繰り返しています。

しかし、ようやく、まさにようやっと、待ちに待った「停戦」へのステップが踏まれたようです。先月27日の空爆開始以来、地上侵攻戦へ、市街戦へ、と1週毎に新しいフェーズ/侵攻作戦の戦術的転換を進めてきたIDF/イスラエル防衛軍ですが、3週間経ってようやく終結への歩みを踏み出しました。停戦協定の詳細は次号のエントリーでアップしたいと思います。今日は1日遅れですが、イスラエル軍による国連施設の爆破の件をお届けします。

【米国時間2009年1月17日『米流時評』ysbee】

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JANUARY 16, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版 2009年1月16日号
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 ASSOCIATED PRESS | BREAKING
イスラエル軍ガザの国連支部を爆撃、ガザ市民への支援物資を全焼
米国時間 2009年1月16日午後11時 | AP 通信・ガザ現地レポート | 訳『米流時評』ysbee

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6 Die as Israeli Shells Land Near Gaza School
U.N.-run site was being used by Palestinians seeking shelter, officials say
JANUARY 17, 2008 | Association Press — BREAKING | Translation by ysbee
GAZA CITY, Gaza Strip — An Israeli tank shell killed six people Saturday near a United Nations-run school in Gaza, Palestinian health officials said. Dr. Moaiya Hassanain said women and children were among the dead. The military and the U.N. had no immediate comment.

ラファの国連学校爆撃で6名死亡
ガザ地区・ガザシティ発 |現地時間で17日土曜、イスラエル地上軍の戦車部隊は、国連が運営するガザ地区の学校近隣に砲撃を繰り返し、学校へ避難していた一般市民6名が死亡したと、ガザ・パレスチナの厚生担当官モアイヤ・ハッサナイン医師から発表された。この爆撃の犠牲者の中には女性と子どもが含まれている。イスラエル軍と国連側からは、この件に関する声明はまだ発表されていない。
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1. Israel shells killed fleeing people
Witnesses said four of the victims were killed as other shells struck nearby as people tried to escape. The school was being used by people seeking shelter from fighting. However, officials later said four of the deaths were linked to another Israeli shelling.
イスラエル戦車の砲撃、避難する市民を直撃
現場に居合わせた目撃者の話では、最初の爆撃で避難していた国連運営の学校の建物から人々が逃げようとした際に、今度はその近くに数発の砲弾が直撃したと言う。この学校もまた、戦闘を逃れて避難してきた人々が、数百人身を寄せていた場所だった。
ロイター通信の報道では、学校近辺への爆撃によって当初6人の一般市民が亡くなったという救急隊員の談話を報じたが、のちに6人のうち4人は別の箇所へのイスラエル軍の砲撃に依るものであることが判明した。
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砲弾の直撃で全焼したエジプトとの国境ラファにある国連支援活動UNRWAのガザ本部 パレスチナ人の食糧倉庫

2. 45,000 Gazans sheltering in UN school

On Thursday, Israeli shells set ablaze a warehouse at the U.N. Gaza headquarters. About 45,000 Gazans fleeing battle zones are sheltering in U.N.-run schools in the enclave. Israeli shelling killed 42 people who had taken refuge at a U.N. school on Jan. 6.
国連運営の学校に4万5千人が避難
また15日木曜には、イスラエル軍は国連のガザ本部にある巨大な倉庫へ戦車から砲撃し、ガザ市民の命の綱である配給用の食糧が全焼した。ガザ地区内では、連日連夜続くイスラエル軍の激しい空爆と砲撃を逃れ、各所にある国連運営の学校へ避難している市民は、およそ4万5千名にものぼっている。イスラエル軍は、すでに地上侵攻が始まって2日目の1月6日に、ラシファの国連学校を標的に繰り返し砲撃し、学校へ避難していた一般市民から42名もの犠牲者を出した。
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空から降って来る熱い雨、白リン弾から逃れる避難民。ガザ地区に点在する国連運営の学校は避難場所だったはずだが

3. Approaching 'endgame'?

Earlier in the fighting, 30 were killed at a different U.N. school. Israel says Hamas militants use U.N. positions for cover when firing rockets. Meanwhile, Israel said it was approaching the "endgame" of its three-week offensive against Gaza's Hamas rulers and scheduled a Security Cabinet vote Saturday on a truce proposed by Egypt.
イスラエル国会で停戦議案に投票
空爆開始から3週間にわたるイスラエル軍ガザ侵攻作戦の初期の段階で、ガザ地区の国連運営のもうひとつの学校では、30名が爆撃で亡くなっている。この件に対してイスラエル側では、ハマスがこの学校の背後に隠れてロケット砲打ち上げを行なっていたから、と釈明していた。
一方イスラエル軍では、ガザのハマス支配者に対する3週間の攻撃作戦の拡大から一転して、最終的な終結へと向かう「エンドゲーム」の局面に迫っていると説明しており、17日土曜にはイスラエル国会の防衛委員会で、エジプト提案の停戦協定に関して投票する予定になっている。
【注:17日の投票結果、イスラエル側の条件下での停戦協定案が政府首脳の防衛会議を通過した】
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1/17 前日にイスラエル地上軍の砲撃で30人の死者を出したベツラヒヤの国連学校で、被害の実態を視察調査する国連人道支援部門 UNRWAのガザ地区担当責任者ジョン・ギング。国連本部へは「イスラエル軍の一連の国連施設への爆撃は、明らかに戦争犯罪の定義に抵触する」と報告した。

4. Behind-the-scenes contact

字数制限のため英文省略
戦闘と同時進行の停戦交渉
この停戦案に盛られた条件とは、
・戦闘を直ちに停止し10日間の休戦期間をおくこと、
・基本的にイスラエル軍はガザ地区の領土内にとどまること、また
・ハマスの兵士たちが再武装できないようにチェックするための保安体制を整えるまで、ガザ地区へ入国する際の国境検問所はイスラエル軍が監理すること...... などとなっている。
イスラエルの国営ラジオ放送の報道では、イスラエルが攻撃停止に合意すれば、この日曜にカイロで停戦調停会議が開かれ、イスラエルの政権首脳三役(オルメルト首相・リブニ外相・エフド・バラク防衛相)と、国連の潘基文事務総長が出席することになっている。しかしハマス側の指導者は、こうしたイスラエル側の一方的な停戦の条件を拒否した。
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イスラエルの激しい空爆で高層アパートも灰塵に帰した。この現場では30名の市民が亡くなったが、1週間過ぎてもいまだに見つからない遺体も数多く、遺族は毎日空爆や砲撃の合間を縫って、瓦礫をかき分けて遺体を探している。

5. 'If they are ready, we are ready'

字数制限のため英文省略
「イスラエルがその気ならハマスも」
ところが、イスラエルとハマスとの秘密裏の和平への話し合いは、実はカイロでの表向きの停戦交渉会議とは別途に、同地で仲介役を立てて隠密裡に進められていたと言う事実が暴露され、すでに双方が停戦への姿勢を固める時期に来ていることを、如実に示す事実が明らかになった。
Sky News/スカイニュースが報道したその内容によると、その席では現段階でのハマスのトップ交渉役と看做されているオサマ・ハムダンが「If they are ready, we are ready/奴ら(イスラエル)がその気なら、うち(ハマス)もその気だ」と公けにしたと伝えている。

【注:この場合の仲介役は、多分シリアだろう。シリアのアサド政権の首脳部は、中東外交における手練手管に長けたベテランがそろっており、一昨年のイランによる英国海軍水兵拿捕事件の際も、水際立った仲介交渉で捕虜の解放へこぎつけ、英米とイランとが戦争へと突入する危機を免れた経緯がある。】
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左:アフガニスタンのテロ戦争で米軍が常用しているバンカーバスター爆弾特有の垂直に炸裂する爆発。この直撃を受ければ高層のビルはもちろん、人間もひとたまりもなく塵芥に帰す。右:カイロでの表向きの停戦会議とは別個に、仲介役を立てて戦争終結への歩み寄りを伺っていたことを記者発表するハマス側幹部のひとり、オサマ・ハムダン。

6. IAF pounded 50 Hamas positions

字数制限のため英文省略
土曜の朝だけでハマスの拠点50カ所を爆撃
17日土曜カイロで行われたハマス側代表のハムダンの記者会見は、アルジャジーラTVのアラビア語放送を通じて中東全域に流された。一方、同じ土曜の朝イスラエル側では、IAFイスラエル空軍の戦闘ジェット機編隊が、ガザ地区内のハマスの拠点を空爆した。これはイスラエル政府の首脳部が、ガザへの侵攻作戦を終結させるか否かを決議する、イスラエル国会の防衛委員会での投票に先立って、集中的に強行された軍事行動である。
イスラエル軍部からの発表によると、15日夜から16日朝までに空軍の爆撃機で50カ所のハマスの拠点を空爆したと公表している。攻撃対象は、ロケット砲打上げ施設、物資密輸用トンネル、兵器格納庫、塹壕、地雷原などであると発表したが、実際に被害のあった学校や食糧倉庫などの国連施設は、報告内容には含まれていなかった。
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1/17 これはガザではなく左岸の首都ラマラー。アッバース政権はイスラエル寄りだが一般国民は同じパレスチナ人の同胞であるガザ市民に同情を示し、投石など抗議行動で機動隊との衝突が絶えない。白煙は鎮圧用の催涙ガス弾。 

7. Egyptian-brokered truce proposal

Egypt has been trying to broker a cease-fire deal between Israel and Hamas as the two sides do not negotiate directly. The vote on the Egyptian-brokered truce proposal follows a signing of a "memorandum of understanding" in Washington between Secretary of State Condoleezza Rice and Israeli Foreign Minister Tzipi Livni.
エジプトが仲介役の停戦協定交渉
戦争当事者であるイスラエルとハマスとは、直接的に交渉ができない状況にあるため、双方の間に立ってエジプトが停戦調停の仲介役を果たそうと試みている。すでにワシントンで米国のコンドリーザ・ライス国務長官とイスラエルのツィッピ・リヴニ外相との間で交わされた「memorandum of understanding/ワシントン了解メモ=停戦協定事項に関する承諾書」への署名に引き続いて、エジプトを仲介国とする停戦協定決議案が、イスラエル国会での投票を待っている段階である。

【注:17日の投票で、イスラエル国会から停戦協定にゴーサインが出た。詳細は次号に掲載予定】
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1/16 ガザ市内至る所への空爆・砲撃で死者激増、アルシファ病院ではモルグに収まりきらない遺体が廊下を埋める

8. Expanding intelligence cooperation

The meeting between two top diplomats of U.S. and Israel calls for expanded intelligence cooperation between their two countries to prevent Hamas from rearming. Livni called the deal, reached on the final working day of the Bush administration, "a vital complement for a cessation of hostility." It paved the path for Saturday night's vote in the 12-member Security Cabinet.
両国間の諜報協力強化へ
ライスとリヴニの間で行われた米国とイスラエルの外交トップ会談の案件は、ガザ戦争の停戦協定ばかりでなく、「ハマスの再武装を防ぐために、米国とイスラエル両国の諜報活動の協力体制を拡大しよう」という相互協力の確認を図る目的も含められていた。
ブッシュ政権が最終章を閉じつつある現段階にあって、イスラエルのリヴニ外相はこの覚え書き=ガザ停戦協定メモを「a vital complement for a cessation of hostility/戦意終結への実効的完遂計画書」と評した。この覚え書きは、その後イスラエル議会の12人の首脳による防衛委員会での投票対象となる草案として受け渡され、停戦への道を拓いた。
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1/17 ガザ北部ベツラヒヤの難民キャンプへも激しい空爆で、一般市民数十人が死亡。毎日50〜60人が犠牲に。

9. Considering Obama's inauguration

However, Israeli officials were also publicly discussing a unilateral cease-fire that would not take into account any of Hamas' conditions. Israel might want to halt the Gaza offensive before Barack Obama is sworn in as U.S. president on Tuesday, to avoid clouding a historic day for its main ally.
オバマの就任式前に停戦を検討
イスラエル政府高官の中には、ハマス側から提示されるならばいかなる停戦条件であれ飲むことは出来ないと公けに主張し、停戦に反対する者もいる。
しかしながらイスラエルは、20日火曜にバラク・オバマが米国の新しい大統領に就任する日に先立って、ガザ侵攻を停戦に持ち込みたい意向があるのかもしれない。その理由は、イスラエルの最大の味方であるアメリカの歴史的なターニングポイント、オバマ大統領就任式までの4日間の慶祝の日々を、戦雲の暗いニュースでかげらして因果を残したくないという思惑が、イスラエル政府首脳部にあるからだろう。
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1/16 空爆が激しく郊外にある広い墓地へ行けないので、死者はガザ市に古くからある狭い墓地を掘り起こして、旧い死体の傍らにやむなくスシ詰めで埋葬されていた。ところが、その悲惨な問題をAP記者が記事にして抗議した翌朝、その墓地目がけて激しい空爆が繰り返され、墓石はもちろん埋葬された遺体まで粉々に粉砕されるという更なる惨劇が発生。ユダヤ人には死者への畏敬というものがないのか? 
この墓地爆撃事件は、イスラエルの暴虐を指摘するイスラム教徒の根深い怨念として、後日まであとを引くだろう。


10. Hamas's halt of rocket is key

字数制限のため英文省略
ハマスのロケット攻撃停止が鍵
ガザ戦争における「停戦」とは、侵攻作戦の次のような局面、まずともかくイスラエル軍が軍事的攻撃をストップすることから始まる。そして、それに対するハマス兵士からの反応を見計らうことだと、イスラエル政府高官は語った。もしその際に、ハマス側が相も変わらずロケット砲攻撃を続けるならば、停戦はとりやめとなる。
こうした停戦条件の下に国際間の協力も取り付けながら、エジプトはガザへの武器密輸のルートを遮断する意向である。その一方で、後日エジプトからガザへの国境関門を再開するための(イスラエル・ガザ・エジプト三国の)話し合いを持つ予定である。
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1/17 国連学校への爆撃で殺された家族を嘆く残された母と子 ガザ地区北部ベツラヒヤの病院の死体安置所で

11. 1,140 Palestinians killed in 3 weeks

字数制限のため英文省略
3週間でパレスチナ人1,140名死亡
ガザと国境を接するイスラエル南部の都市に対して、ほとんど毎日撃ち込まれるハマスからのロケット攻撃を阻止するため、という大義名分の元に、イスラエルは12月27日にガザ地区に対する軍事攻撃を開始した。それ以降の激しい空爆と地上軍の砲撃による犠牲者は、パレスチナ側の医療班の計測によれば、少なくとも1,140名にも達している (身元確認のできた死体の数)。そのおおよそ半数が、非戦闘員の一般市民である。さらには、イスラエル空軍の連日の空爆作戦によって、東西4キロ南北27キロの狭小なガザ地区は、高層ビルが重なる都市から凄絶な瓦礫の荒野へと化した。
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1/14「イスラエルの虐殺糾弾・ガザ市民支援」を掲げて即時停戦を訴えるシリアの首都ダマスカスの子供たちのデモ

12. Israeli toll: 13 casualties only

字数制限のため英文省略
イスラエル人の犠牲者全部で13名
一方、イスラエル政府の発表によると、3週間にわたる戦闘でイスラエル軍から出た戦死者は、総計で13名を数え、そのうちロケット砲による一般人の死者は4名。残りの9名はガザ侵攻作戦中の戦場で戦死した者である。(訳者追記:さらにそのうちの2名は、イスラエル軍自身の誤爆によるものである。念のため。) <了>

【 米国時間 2009年1月16日 『米流時評』ysbee訳 】f0127501_6213945.jpg

▶次号「ガザ戦争ついに休戦へ!開戦から3週後イスラエル国会で可決」へ
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by ysbee-2 | 2009-01-17 18:10 | イスラエル・ガザ戦争

ガザ戦争の最終兵器・イスラエル極右タカ派と核使用の危険性

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  ||| イスラエルの危険分子と核の使用 |||

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1月4日ドイツ・ブレーメンのイスラエル抗議運動 凍てつく広場の路面に死者を模して横たわる「Lie in」のデモ

 ガザは大戦末期の日本なのか? イスラエル極右タカ派と核兵器使用の可能性
 ブログ RE: SUKI「イスラエル、ハマスに日本を見る」へ寄せたコメントから


d0123476_18552829.gifYAN-Cさん、いつもTBでお邪魔しています。
今日のTBのタイトルを見て、えっ?と思って読みにきました。
なるほど、徹底的に叩け、という訳ですね。
IZの超タカ派の主張ならば、あり得る話ですね。
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戦争終結の最終手段を意味するのでは?
ただ、私はいつも戦争や抗争の場合「双方の戦略家ならばどう出るだろう?」
という見方をするのですが、どうも、この場合の
 >「アメリカが日本に行ったことをハマスにしなければならない。」
というのは、「原爆投下」=「核兵器使用」で、戦争を終結せよ、と
言下に言っているように受け取れるのです。

それでなくても、イスラエルは以前にも、イランのナタンツの核施設への
バンカーバスター爆弾投下を、米国にお伺いを立てたり(先週ブッシュがばらしました)、
シリアの核施設を爆撃したり、ことあればとにかくヘビーな兵器を使いたがる国ですから、
あり得る選択肢です。
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先週10日にNYタイムズがすっぱ抜いたイスラエルのイラン核施設爆撃未遂事件。イスラエル政府はイランのナタンツ核施設に対し空爆を挙行するべく、イラク上空の飛行許可を米国に打診したが、ブッシュはオーケーを出さなかった。この件で、イランに潜入している米国CIAスパイとイスラエル諜報の現地エージェント情報が相反していたという事実が暴露された。この件に関する質問に対しホワイトハウスではノーコメント。つまりYes, it is. ということか。

軍事行動のあらゆる選択肢
ガザへの空爆開始直後にも、軍部では
「あらゆるオプションがテーブルにある(=最終兵器使用も辞さない)」
と明言しているので、今回はレバノン戦争の際にヒズボラを降伏させられなかったのに懲りて、
国際世論を無視して徹底的にやるな、とは思っておりましたが。

私の方でも、明朝の新しいエントリーで、軍部が諦観に達したという記事を挙げる予定でした。
………(略)………
とにもかくにも、一刻も早く終結してほしいですね。
核の使用なしに、話し合いで。 ではまた!
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開戦からすでに18日 ガザのシンボル、二つのミナレット(イスラム寺院尖塔)のバックは投下された直後の爆弾


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JANUARY 14, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版 2009年1月14日号
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  R E : S U K I | Y A N - C
『米流時評』から『RE: SUKI』へのコメント-2: 中東大戦争の可能性
米国時間 2009年1月14日 | 『米流時評』への YAN-Cさんのコメントへのレス by ysbee

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イスタンブールの小学校。トルコではエルドガン首相がイスラエルの無差別爆撃に非難声明を出し、率先してガザを支援。全国の公立学校にガザの犠牲者に黙祷するよう指示した。イスラム教徒が大半の国民ももちろんガザ支援である。

イランにはブレーキがある

>YAN-Cさん、こちらこそ、良い着目点のエントリーをありがとうございました。

米国のメディアでは、こうしたイスラエルのタカ派の意見は、総括論では紹介されますが
個別の生の意見、というのはなかなかそこまで掬う態勢ではないので
なるほど、そういう見方もあるのか、と大変参考になりました。
読めば読むほど、非常に危険な見解ではありますが。

イランのアフマディネジャド大統領も、よくこうした威嚇を発しますが
イランの場合は、カメネイ師が頷かなければGOサインが出ないので
ブッシュ政権との確執8年にもわたるのに、直接的交戦にまでいたらなかった。
つまり、イランの場合は宗教界が政界のブレーキの役割を果たしている、と言えるでしょうか。

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イランの首都テヘランでもカメネイ師のポスターを掲げてガザ支援のデモ。イランの女性は政治活動にも積極的。

ヒズボラが支持を受ける背景

逆にレバノンの場合は、ナスララー師の率いるヒズボラが、
宗教をベースにしながら、社会福祉事業から軍団形成、
そして政党として国会の一角を占めるまでのしてきた経緯があります。
レバノンの場合は、宗教が政治を浸食してきたと言えるでしょうか。

もっとも、レバノンでは南北の貧富の差が激しく、
北部のキリスト教系有産階級が、EUやNATOとうまく連繋して行こうとしているのに対して
南部のイスラム原理主義者団体(つまりヒズボラなのですが)は、
同じイスラム教シーア派のイランやシリアと連繋して、対欧米路線を主張してきました。

特に現政権は、親米派につきものの汚職・癒着の構造があからさまなために
ヒズボラはそうした腐敗政治を粛正する政体として、レバノン国民の支持を受けた訳です。
変な例えかも知れませんが、米国がテロ組織として認定しているヒズボラですが、
支持者はナスララを、貧困から救ってくれるロビンフッド的な受け止め方をしています。

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イスラエルの無差別爆撃で殺されたガザの子どもへの慰霊と、市民のサバイバルを支援するベイルートの子どもたち

イスラム3軍団の連合戦線の可能性

今回のガザ戦争は、イスラエルがこれ以上殺戮を続ければ、
レバノンのヒズボラ、イラクのアルサドルの軍団が、同じイスラムの兄弟を救え、
という大義名分で、ガザのハマス支援で立ち上がるでしょう。
現時点では、これらイスラム3軍団の連合戦線への展開を
イランがセーブしているように見えます。

しかし、イスラエル軍部の極右タカ派が、劣化ウラン弾や化学兵器の使用に踏み切れば
事態は一挙に転換して、イスラエルを囲繞するイスラム国家の全てが
対イスラエル連合戦線を結成して、中東大戦争に突入する恐れがあります。
イスラエルはその点に留意しないと、大戦のパンドラの箱を開ける結果になりかねません。
(追記:ブッシュがイラク侵攻を強行して、イスラム世界全体を敵に回したように)
………(後段省略)………
またみなさんと一緒に、常にアンテナを研ぎすまして
掘り起こした「真実」の情報をシェアしていきたいと思います。
よろしく!

上の記事はブログ RE: SUKI 1/14号「イスラエル ハマスに日本を見る」へ寄せた私のコメント。下の記事は、米流時評1/13号「ガザは大戦末期の日本なのか?イスラエル・タカ派の見る共通性」へいただいたYAN-Cさんのコメントへの、同じく私のレスを転載しました。
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【予 告】親米アラブ国家とオバマの中東外交
上の写真は、ヨルダンの首都アマンでのガザ・パレスチナ支援デモ。中東でもエジプトやサウジアラビアと並んで、親米アラブ国家の筆頭株として知られるヨルダンだが、今回はアブドゥラ国王夫妻自ら率先してパレスチナ人への献血運動に参加したりして、アラブ・イスラムの結束をアピールしている。

またイラク戦争時には空軍の中継地点を提供したトルコでも、ナショナリストのエルドガン大統領は今回のイスラエルのガザ侵攻には真っ向から反対。中段の写真のように、公立学校に喪に服するよう指示を出したりして「平穏な」抗議行動に出ている。

こうした示威行動は、米軍のイラク侵攻時とは逆方向の、反イスラエル運動の展開である。ブッシュが去りオバマの治世になれば、米国に睨まれることなく自由に同胞イスラム支援の姿勢が取れる、と親米アラブ国家が読んでいる兆しの現れだろうか。

このテーマは、今後の中東と国際社会の潮流にとって非常に重要なヒントを含んでいるので、
次号のエントリーで米流からの時評として書いてみたい。
無実の子どもたちがボロきれのように殺される戦争が、一刻も早く終わることを祈って。

【米国時間 2009年1月14日『米流時評』ysbee】f0127501_6213945.jpg
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▲ガザ市郊外ザイトゥンでイスラエル軍の砲撃で虐殺されたサムーニ家の犠牲者70人のひとり
▶詳細は『米流時評』1/10号「ザイトゥンの虐殺/イスラエルの戦争犯罪目撃者の証言」で。


▶次号「オバマのアウフヘーベン/米国のスマートパワー外交」へ続くd0123476_1023580.jpg

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NBC ナイトリーニュース |イスラエル軍、国連学校砲撃の事実を認める 1/12/2009
d0123476_614580.jpgMSNBC News — "Massacre of U.N. school"
Israel admits killing 40 civilians in U.N. school last week. Martin Fletcher reports.


12日月曜、イスラエル軍は先週起きたアルシファの国連学校砲撃事件で40名のガザ市民が死亡した件に関して、戦車砲撃の「流れ弾=stray mortar」が命中した事実を認めた。
ガザの現地で取材した Newsvine のビデオを、イスラエルとガザの国境で中継する NBCニュースのマーチン・フレッチャー中東特派員が、イスラエル軍のガザ侵攻開始以来連日レポート。


NBC Today Show ニュース |イスラエル軍ガザ市内へ侵攻・白リン弾多用 1/11/2009
d0123476_661975.jpgNBC Today Show Video — Richard Engel Report
As Israeli forces close in on Gaza City, harsh operation escalates.


アメリカの朝のワイドショー番組の首位を独走する NBCの「Today Show」でも、毎朝ガザ戦争の惨状を番組のトップで報道。
11日日曜イスラエル軍地上部隊はガザ市を包囲し市内侵攻が近い情勢。ガザ地区内へは取材陣立入禁止となっているため国境地帯に設けられた特設メディア中継所から、イラク戦争従軍歴8年のベテラン NBCニュース国際部長リチャード・エンゲルがレポート。


NBC ニュース |マーチン・フレッチャー レポート「ガザの子どもたち」 1/10/2009
d0123476_11332531.jpgMSNBC News — Martin Fletcher Report
Gaza violence takes terrible toll on children, leaving deep scars both physically and mentally.


ガザの現地で取材した Newsvine のビデオを、イスラエルとガザの国境で中継する NBCニュース中東特派員のマーチン・フレッチャーがレポート。中東各国駐在歴十数年のベテラン特派員。
ビデオの最後で、少年が幼なじみの従兄弟が殺されたとつぶやくのには考えさせられる。イスラエルが猛攻を繰り返すほど、復讐を誓うパレスチナ人が増え、イスラエルへの戦意を高めるだけだ。


MSNBC ニュース解説 |ブルゼジンスキー「イスラエルの自滅外交」 1/09/2009
d0123476_5564953.jpgMSNBC — Brzezinski: "Political disaster for Israel"
Zbignew Brzezinski, one of Obama's diplomatic brain team, concerns irreversible destruction in Gaza, as well as on diplomacy of Israel.


オバマ次期政権の外交ブレーンの重鎮、ズビグニュー・ブルゼジンスキーが分析解説する、ガザ侵攻がもたらすイスラエル外交戦略の致命的失敗と、ブッシュの中東和平外交の最終的破綻。
ブルゼジンスキーは、NBCネットワークの論説委員で、欧州・中東外交のベテランでもある。


緊急特集 ||| ガザ戦記 |||
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▶12/26  ガザ戦争 序章「イスラエルの最終戦争」
▶12/29(1)「ガザ空爆エスカレート」 凄惨!死者364名 負傷者1400名以上
▶12/30(2)「ガザの最終戦争宣言」ついに全面戦争へ突入するイスラエル(未掲載)
▶12/31(3)「ガザ空爆はジェノサイド!」反イスラエル抗議運動世界へ拡大(未掲載)
▶ 1/1 『米流時評』年頭のメッセージ「2009年のワルキューレ」ブログの砦の同志たちへ
▶ 1/2 (4)中東戦局分析「イスラエルのエンドゲーム」ガザ侵攻の最終目標は中東大戦争?
▶ 1/2 (5)中東戦局分析「イスラエルのエンドゲーム」後編(未掲載)
▶ 1/3 (6)号外!「ついに地上侵攻開始」イスラエル恐怖のガザ市街戦へ突入!
▶ 1/4 (7)緊急レポート・ガザの死闘で長期戦を覚悟するイスラエル
▶ 1/5 (8)イスラエルの大罪・ガザジェノサイド
▶ 1/6 (9)イスラエルの巨大な棺ガザ
▶ 1/7 (10)中東平和への墓標ガザ(未掲載)
▶ 1/8 (11)虐殺の砲弾・地上軍のガザ国連学校砲撃で死者40名(未掲載)
▶ 1/9 (12)ガザのホロコースト/イスラエル軍の戦争犯罪を赤十字が暴露!
▶1/10(13)ザイトゥンの虐殺/イスラエルの戦争犯罪目撃者の証言
▶1/13(16)ガザは大戦末期の日本なのか?イスラエル・タカ派の見る共通性
▶1/14(17)戦争終結の最終兵器・イスラエル極右タカ派と核使用の危険性
▶1/15(18)「オバマのアウフヘーベン/米国のスマートパワー外交」(予告)


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by ysbee-2 | 2009-01-14 14:20 | イスラエル・ガザ戦争
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世界の動きがよくわかる!激動する国際情勢を、欧米メディアでディープに読む…世界の「今」と真実探求に関心ある知的冒険者へ送るグローバル情報満載ブログ


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