米流時評

beiryu2.exblog.jp ブログトップ

<   2009年 10月 ( 8 )   > この月の画像一覧

「日本があぶない!」中川昭一、痛恨の警告

f0127501_128435.gif

  ||| 中川昭一の警告「日本があぶない」 |||

d0123476_1843124.jpg
 急死した中川昭一氏がサイトで警告した日本の危機「このままでは沈没する!」
 中川昭一の痛恨「日本が危ない!」「民主党の政権公約は毒の入ったヤミ鍋だ」


d0123476_16582178.jpg日本の政局の詳細はわからない。しかし、外部から見て
とんでもない危機に向かっていることだけは、確実に実感できる。
そうした激動の波頭の突端にいた、中川昭一氏が急死した。
彼のことも、他のブロガー氏の著述を通して知るのみ。

 しかし今回、亡くなってから初めて、氏の公式サイトを読んでみて驚いた。
 選挙が間近に迫った8月のエントリは、秀逸である。

 特に、民主党のマニフェスト(似非)に対する批判は、
 その鋭い洞察と、誰にでもわかる単刀直入な直言とで
 数ある民主党批判の中でも、白眉である。

 国家の大枠の数字を抑えた専門家でありながら、
 むしろ理論ではなく、切迫した実感で斬り込む。

 その体裁は、簡単な覚え書きのようだが、d0123476_8223749.jpg
 マニフェストの無責任さに、烈火の如く憤り、
 止むにやまれず、疾走するようなスピードで
 キーを叩いたような勢いに圧倒される。

 亡くなられた今、あらためて読み返してみると
 中川氏の真情が、叫びのごとく胸をつき
 余りある。

 国会解散を伸ばせば、自民党にとって
 不利なタイミングになるにもかかわらず、
 日本を世界経済危機から脱出させる
 政策実施を優先した中川氏。

 彼が、いかに国家としての健全な再建に
 心を砕いてきたかが、行間からほとばしる。

 そして、民主党が政権交代した後の、
 お先真っ暗なすべての政策に、
 血の凍るほど慄然とし、
 再選に政治生命を賭して闘われたのだろう。

 その決死の覚悟が、文字通り「死闘」の選挙姿勢からも伺われる。
 結果、精神的に、刀折れ矢尽きてしまったのだろうか?
d0123476_186404.jpg
 彼の死を安直に「スキャンダルによるストレス死」などという
 なまやさしい感傷で流し去ってはいけない。

 ブログを読んだだけでも、
 彼は命がけで、日本の将来を危惧していたように思われる。

 その死からわずかひと月半ほど前の彼は、
 民主党政権の空虚な おざなりの政策を、
 大衆受けする節操のない、無責任で雑多な思いつきを投げ込んだ
 「毒の入ったヤミ鍋」と喝破している。

 まさに、そのものずばりである。
 親譲りの「国政の政治家」としての
 大局を一瞬で見抜く、鋭い直感と厳しい判断力は、
 どんな極限にあっても光っていた。

 民主党の公約すべてが、予算の裏付けも、恒常的な財政計画も、
 そもそもの国家に対する理念すらない、
 単なる票集めのコマーシャルにすぎなかった。
d0123476_1872867.jpg

 哲学も、信念も、施政のマニュアルすらなく、
 茫洋としたアメーバのように、人気を食って肥大する単細胞政権。
 その連中に舵取りを任せた日本は、いったいどこへ漂流してゆくのか?

 日本人のひとりでも多くの方が、
 右と左とにかかわらず、心をさら地にして
 中川氏の警鐘を受け止めてほしい。

 新政権の実態が、政権とは名ばかりの
 どれほどの危険をはらんだ 政治的化け物であるかを
 心底、悟るためにも。

【米国時間2009年10月4日『米流時評』ysbee】


d0123476_1539544.jpg
  OCTOBER 4, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年10月4日号
 d0123476_17164267.gif
 中川昭一 最後の警告
「日本が危ない」「民主党の政権公約は毒の入ったヤミ鍋だ」

  『中川昭一公式サイト』8月12日のブログエントリより転載
d0123476_18104964.jpg
『中川昭一が語る』…… 日本と世界、そして自分自身について。
 メディアが伝えなかった、中川昭一の“本当の声”をお届けします。
 ・・・・・・・

 民主党の政権公約が発表された。
 民主党の本質が明確になった。 危険が一杯だ。


 これを検討するが、その直前に発表された公約の原案
「政策集Index2009」と中身が異なるし、公約発表後、内容をころころ変えたり、
 挙句の果てには党首の「マニフェスト発表会」の数日後、
 あれは「マニフェストではない」と言ったり、何が何だか分からない。

 しかし、「政策選択選挙」なのだから、仕方なく
 7月29日発表された「マニフェスト」の問題点のいくつかを考える。
d0123476_18114219.jpg
 Ⅰ.国のかたち

 ①憲法
 国の基本である憲法の記述が無い。最後の「あと書き」で、要約すれば
「現行憲法に足らざる点があれば補い、改める点があれば改める事を国民に提案する。(中略)」
「国民の多くが改正を求め、国会内で合意できる事項があるかどうか慎重かつ積極的に検討する」
 意味不明。民主党関係者も含め、多くの国民がより良い憲法を求めているのに。

 ② 公務員制度 
「公務員の労働基本権を回復し、民間同様労使交渉で給与を決定する」
 民主党は民間団体である農協に政治的中立を求めているのに、ストライキ可能。
 税金原資の公務員の賃金交渉とは?その前に「ヤミ専従」の根絶をやるべきだ。

 行政のムダを無くすと言いながら、「行政刷新会議(仮称)」「歳入庁」「危機管理庁」
「政府調達監視等委員会」「こども家庭省(仮称)」人権侵害救済機関(人権擁護法)等
 取締国家をめざす、行政機関を多数新設。
 他方、北海道の死活問題となる「開発局廃止」を最高幹部が明言。

d0123476_18133597.jpg
 ③ 防衛
 日本のあるべき防衛や自衛隊に関する記述が全くない。

 ④ 拉致問題
「解決に全力を尽くす」……何が解決か意味不明
(我々は「国家の威信をかけ、拉致被害者全員の帰国を実現する」)
 更に「Index」には「日朝国交正常化」とある。

 ⑤ インド洋のテロ対策(反対)
 ソマリアの海賊対策(不明)等、国際協力活動が極めてあいまい。
d0123476_18142174.jpg
 ⑥ 「Index」に「外国人参政権付与」とある。
(鳩山党首は韓国大統領にも言明した)

 ⑦ 1000万人外国人移民受け入れはどうするのか?

 ⑧ 「恒久平和調査局」(Index)
 戦争中の日本の加害行為を永久に調査し続ける「恒久平和調査局」を
 国会図書館内に設ける

 ⑨ 選択的夫婦別姓の導入(Index)
 配偶者控除、扶養控除の廃止と同様、家族崩壊推進策か。

 ⑩「歴史・文化・伝統」の記述は一切なし。

d0123476_18151056.jpg
 Ⅱ.教育

 日教組が従来から要求している政策を「丸のみ」している。

 ①「公立小中学校は学校と地域単位等で運営」
 極力自治体や国のルールを排除し、実質教員(日教組)が学校を支配。


 ② 教員免許更新制廃止(7月26日産経新聞)
 不適任な教員をいつまでも辞めさせられない。
 そのほか、公立高校授業料を実質無償化、こども家庭省(仮称)を設置、
 教育委員会を抜本的に見直す等、日教組は「政治抜きに教育はない」と明言している。

 要は、子供の為の教育ではなく、
 日教組による、日教組の、日教組の為の教育を目指している。

d0123476_18155331.jpg
 Ⅲ.究極のバラマキ

 ① 子ども手当
 中学生まで一人月額2万6千円(年31万2千円)手当(5.5兆円)
 但し、配偶者・扶養控除廃止。……家族崩壊促進。

 民主党は、増税所帯はたった4%だと言う。
 ……200万所帯なら切り捨ててよいか。子育ては金だけ配れば良いか。

 ②「全ての農林漁業者に一律所得補償」(農業は実は生産費保証のみ……ウソ)
 やる気と能力がなくなり、日本の農業は間違いなく衰退する。

 ③ 年金は7万円以上保証(税方式)
 2年前の参院選では24兆円かかるが、内追加で6.3兆円必要だと主張したが
 今回は財源論が全く消えている。
d0123476_1816431.jpg
 ④「全ての公立高校のみ授業料タダ」(0.5兆円)
 私学切捨て、日教組支援。

 ⑤「最低賃金1000円」
 今の経済情勢ではかえって雇用は失われ、企業は海外へ逃避するか倒産
(GM倒産の原因は過度な労働コスト)。

 ⑥「高速道路料金タダ」(2.1兆円)
 そうなると借金返済(2兆円)、維持管理(0.6兆)、新規建設は?
(公共事業は悪と言っている)
 免許証を持たない人や子供からも徴収。

 ⑦「CO2削減 90年比2020年-25%」
(試算では所帯36万円負担増)⑥の「どんどん車を走らせる」と矛盾。
d0123476_18173038.jpg
 Ⅳ. 第一次産業政策

 完全自己矛盾。農業政策における完全自給と自由化促進?
 ・「農村漁村を6次産業化する」……意味不明
 ・「主要穀物等では完全自給をめざす」


 日本の穀物自給率は30%を下回っているが、これを100%以上にする為には、
 試算では1250万haの農地(国土3700万ha。現在農地463万ha)と
 600億tの水(日本の全使用量660億t/年)が必要。

 これに加え、農業従事者をどう確保するのか……不可能
(我々はカロリーベース現在40%から50%を目指し、残りは備蓄と輸入で対応する)
d0123476_1818744.jpg
 他方「米国とFTAを締結し、貿易と投資自由化を進める」更には、
「WTO交渉妥結に向け指導力を発揮するなど、貿易投資の自由化を推進」

 前者はFTA(自由貿易協定)とEPA(貿易・投資・人も含めた広範囲な経済連携協定)の
 言葉の区別さえ分からず。お粗末。

 WTOの自由化推進は、全ての農産物・水産物に大打撃。
 米国とのFTA?は
 コメ、麦、澱粉、砂糖、牛肉、豚肉、乳製品等が大打撃。十勝は壊滅。
 元々民主党は、農業の自由貿易論者が多い。
 理解不足と同時に、いくら後で言い訳や修正(本来おかしい)してもこれが本音。
d0123476_1819185.jpg
 Ⅴ. 財源・将来展望は

 日本の財政は非常に厳しい。そして少子・高齢社会の中、
 将来に渡り、安定的社会保障財源等を確保しなければならない。

 我々は「(現在は非常事態だから)引き続き大胆かつ集中的な経済対策を講じ
(中略)2010年度後半には年率2%の経済成長を実現する」
「税制抜本改革(増・減税とも)について(中略)
 経済状況の好転後、遅滞なく実施する。」と明記している。

 民主党公約は、財政再建も成長戦略も全くない。
 日本が成長して、初めて国民が豊かになり、
 財政も健全化するのだ。


 それどころか、16.8兆の政策を実行する為に、
 同額の財源を作ると言っているが、政策実現は平成25年、
 その財源は埋蔵金(埋めて隠している金……そんなものはない)と、
 政府資産の売却で5兆円。

 しかもこの財源は一回使ったらおしまい。
 恒久的支出には使えない。
 ……全くの「まやかし」である。
d0123476_18194837.jpg
Ⅵ.「日本があぶない」

 以上、述べた様に民主党の政権公約は意味不明、あいまい、
 弱者切捨て、お粗末、まやかし、矛盾のオンパレード。
 しかも、まだまだたくさんあって書ききれない。
(書く方も読む方もそんなに暇ではない……民主党はそれを狙って隠しているのか?)

 民主党の言動を見ていると、自民党とあまり変わりない様に見せて
 政治と政策は(極左も含めた)一部が支配し、
 その他大勢は政策にも全く関与できない駒にすぎず、
 恐ろしい北朝鮮労働党の様な政党に見えてならない。


 そもそも、この公約は一体どこの国の公約だろうか。
 民主党と知らずに読む人に、
 この公約はどこの国の政党だと思いますかと問うてみたい。
 毒の入った「ヤミ鍋」だ。
(言われたら後から何でも入れる)
d0123476_18213772.jpg
 こんな政策が実現したら、国民は意欲をなくし、
 経済や地方は衰退し、国力は必ず破壊し、
 公務員の労働組合だけが盛える国家になる。

 ヒトラーや毛沢東も似たような手法で権力を握ったが、
 その後の国家と国民はどうなったか。
 平成5年の細川内閣成立後の日本
(不景気、凶作、ウルグアイ・ラウンド終結等)はどうなったのか。


 「民主党の風」は「日本破滅の風」だ。
  絶対に阻止しなければならない。
 「希望と発展、魂もない国家」にしてはならない。
  これでは日本は沈没する。
  
             
……… 2009年8月12日 中川昭一記


 『中川昭一公式サイト』8月12日のブログエントリより転載
d0123476_18205647.jpg

d0123476_11564496.jpg◀ 次号「天災の当たり年・メガ台風18号東京に接近」
▶ 前号「五輪ショック! 東京・シカゴ落選で南米初のリオに決定」
d0123476_1023580.jpg
d0123476_154558.jpg記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10312374
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/10312374

d0123476_1539544.jpg
  いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ワンクリックがブログのエネルギーです!
 d0123476_12465883.gif

政治経済部門ではベスト10までひと頑張りです。クリックに感謝!
  
d0123476_164733.gif

 あと数票で国際政治部門のトップへ。応援のクリックをよろしく!


*クリックして、最近の「米流時評」記事リンクへ
[PR]
by ysbee-2 | 2009-10-20 22:01 | 日本のパワーシフト

イランの新世紀革命で甦る米独立宣言スピリット

f0127501_128435.gif

 ||| イランの第二革命と米国独立建国精神 |||


d0123476_10213149.jpg
 21世紀型民主主義の継承 イランの第二革命で甦る米国の独立宣言と建国精神
 80年代イスラム革命の宗教国家から、基本的人権尊重の近代国家の民主主義へ


d0123476_13494652.jpg イランのグリーン革命を、メディアを介してではあるが目の当りにし
 テヘランの若者や市民の、死も恐れない果敢な行動を知るにおよんで、
 これまでは「イラン=イコール悪の枢軸国のイスラム狂信派」という
 ブッシュ時代のネオコン的先入観に染まっていたアメリカ人の常識は
 3つのショックウェーブに襲われたというのが、否定しがたい事実だ。

d0123476_10222698.jpg

 ひとつは、テヘラン市民はニューヨークやロスの一般のアメリカ人と
 そう大して変わらない、モダンで快適な生活環境を享受していること。
 
 またひとつは、イラン国民の教育程度はイスラム世界ではかなり高く
 イスラム原理主義者は(米国のキリスト教原理主義者と酷似していて)
 人口過疎・農村部・時代錯誤・教育程度の低い層の少数派だったこと。
 
 したがって、これまで敵国民的に見ていた視点が180度の転換を見た。

d0123476_10235896.jpg

 そして3つ目が(これは国家レベルの外交的視点で見た観察となるが)
 これまでは絶対的権威で永代不動と思われた最高指導者ハメネイ師が
 一定の条件さえ揃えば、イスラム法で罷免される場合もあり得ること。
 
 要するに、これまでいかにイランと言う国の現実を知らなかったかを、
 一般国民はもちろん外交問題の専門家までが、イランの映像を通して
 いたく痛感させられたというのが、ポスト大統領選の米国事情だった。

d0123476_1026225.jpg

 その後、ショックが納まったあたりから、素晴らしい評論が輩出した。
 その中でも、TIME 誌と常に人気を二分する米国の時事週刊誌から……
 
 『ニューズウィーク』の編集長、ジョン・ミーチャムの巻頭の評論で、
 もうひと月以上前の、6/29号の巻頭にいつも載る編集長の"編集前記"
 『Top of the Week』ページで読んだのだが、時間が経てば経つほど、
 ますますうなづける鋭い視点のコラムで、ぜひご一読をおすすめする。

 ミーチャムはその中で、歴史の中で革命が人間の解放に果たす役割と、
 民主主義の根底を成すユニバーサル (普遍的)な自由を求める精神とを、
 イランの第二革命の萌芽と、ジェファーソンの米国独立宣言の文言に
 鏡像のように見出し対比分析していて、その洞察力の鋭さに感服した。

d0123476_1027653.jpg

 だいたいにして、その題名からいきなりの捻り技で、参るではないか。
   「 Theocracies Are Doomed. Thank God. 」
   「神権政治が終わる。ありがとう、神さま。」
 
 いかにもミーチャムらしい、冷徹でシニカルだが、じわっと効く自嘲。
 さらに楽屋落ちを先に晒してしまうが、ここではイランばかりでなく
 アメリカの独裁専制政治=ブッシュ政権の滅亡も同時に意味している。
 
 時代錯誤のキリスト教原理主義者を重用した、ブッシュ時代の終焉だ。
 だからこそ「Theocracies」という複数形を真っ先に使ったのだろう。
 機会があれば全文紹介したいが、とりあえずその中の象徴的な一節を。
 
【米国時間 2009年7月28日『米流時評』ysbee 】

d0123476_1539544.jpg
   JULY 28, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月28日号
f0127501_2052197.gif
 21世紀型民主主義の継承 イランの第二革命で甦る米国の独立宣言と建国精神
 By ジョン・ミーチャム | ニューズウィーク・2009年6月29日号 | 訳『米流時評』ysbee

d0123476_1028331.jpg
Theocracies are Doomed. Thank God.
What has changed in Iran, and in the U.S. — politically and socially.
JUNE 29, 2009 issue | By Jon Meacham — NEWSWEEK | Translation by ysbee

【訳者まえがき】
アメリカ合衆国は、かつて18世紀末までは英国とフランスの植民地だった。しかし英国王室ジョージ5世の植民地に対する圧政に絶えかねたフロンティアたちは、狩猟に用いた猟銃や農地開拓の鋤や鍬を武器にして、王政からの独立を目指して立ち上がった。これがアメリカ合衆国の独立戦争である。実にアメリカの独立建国は、本来戦闘にはまったくの素人である開拓民集団の、勝ち目の全く見えないゲリラ戦から始まったのだった。

1. Jeffersonian democracy on the Euphrates
For years American conversation about Iraq has included a refrain about how we cannot expect to create a Jeffersonian democracy on the Euphrates. The admonition is true: if you think about it, America itself is not really a Jeffersonian democracy either.

中東におけるアメリカ流民主主義の強制
ブッシュ時代以降何年にもわたって、われわれアメリカ人がイラクを語る場合には、いつも決まって「ユーフラテスの地(バグダッド)にジェファーソン流のデモクラシーを創り上げようだなんて(ネオコンのおめでたい筋書きを)なんでまた実現できるなんて信じてしまったんだろう」という嘆息の繰り返しだった。
イラク戦争の手痛い教訓は、たしかに真理をついている。しかしながらこの経験に照らし合わせてみると、本当はアメリカ自身さえ、ジェファーソン流の理想的民主主義を実現していないことに思いいたる。
d0123476_10285877.jpg
独立戦争時、町の広場に建つジョージ5世の銅像を引き倒す群衆。まるでイラク戦争バグダッド侵攻の際に、広場に立っていたサダム・フセインの銅像が首に縄をかけられ、ずっでんどうと倒れたシーンとなんと酷似していることか

2. Jeffersonian story of 'death of theocracy'

"We are more of a Jacksonian one, which means there is a powerful central government with a cultural tilt toward states' rights. And yet Jefferson keeps coming to mind as the drama in Iran unfolds. The events there seem to be a chapter in the very Jeffersonian story of the death of theocracy, or rule by clerics, and the gradual separation of church and state.

ジェファーソン流の「神権政治の終焉」
米国の民主政治は、ジェファーソン流と言うよりもむしろ、ジャクソン流と言えよう。それはつまり、(各州独自の権限よりも)国家の権限を重視する社会的傾向に支持された、パワフルな中央集権の連邦政府が存在する事実を意味するものだ。
しかしそれでもなお、イランでのドラマチックな政変が展開する際に、必ずと言っていいほど心をよぎるのは、ジェファーソンの標榜したデモクラシーである。彼の地テヘランで今現在起きている出来事は、まるでジェファーソンが語り伝えた「神権政治の死/death of theocracy」の物語からある一章をそっくりそのまま抜き取ってきたかのように思えるほど酷似している。
神権政治、もしくは宗教界権威者による支配の終焉。すなわち教会と国家との段階的分離である。

d0123476_10294486.jpg
首都ワシントンDCのジェファーソン・メモリアル(記念館)に納まるジェファーソンの銅像 /合衆国建国の父のひとりで、独立宣言の草案を起稿したトーマス・ジェファーソンの肖像 (1791年当時) /ジェファーソンの墓碑

3. In the Declaration of Independence

In one of the last letters of his life, in 1826, Jefferson said this of the Declaration of Independence: "May it be to the world what I believe it will be, (to some parts sooner, to others later, but finally to all,) the signal of arousing men to burst the chains, under which monkish ignorance and superstition had persuaded them to bind themselves."

独立宣言の一節のようなイランの第二革命
彼の生涯に数多く書かれた手紙の中でも、末期に近い1826年に書かれた一葉で、ジェファーソンはこの民主主義の精神を独立戦争時に草稿を起こした独立宣言を例に引いて、こう語っている。

 「願わくば、そうあれと信じるもの(デモクラシー)が、世界にもあまねくように。
  ある国には今すぐに、またある国にはのちほど現れるにしろ、
  いつかきっと、世界のすべての国で、その実現を見るだろう。
  猿のような無知と迷信で、自らを拘束するよう飼いならされた圧政の元から
  自由を縛る鎖を断ち切って、立ち上がる者たちに共通のしるしとして。」

d0123476_10314320.jpg

4. Theocracies cannot survive modernity

However strong they may be for a time, theocracies cannot finally survive modernity, because one of the key features of modernity is the shift of emphasis from the privileges and power of institutions—a monarch, a clerical establishment, the state itself—to the rights and relative autonomy of the individual.

近代社会と共存し得ない神権政治
しかしながら、たとえ一時はどれだけ強力な権威に見えようとも、神権政治は近代社会を生きながらえる事はできない。なぜなら、近代というものを特徴づける鍵となる要素のひとつは、王政や宗教界の権威、あるいは国家そのものといったような確立された制度の既得権力から、比較的自主的な個人の基本的人権へと、社会の基本とする軸を移行していくシフトそのものだからである。

d0123476_10322269.jpg

5. Modernity is a virtue of democracy

In many ways, the modern virtues are the ones we associate with democracy: A free (or free-ish) flow of ideas, capital and people in an ethos in which men and women are free (or, again, free-ish) to form their own opinions and follow the dictates of their own consciences.

近代化と民主化の共通基盤
たしかに近代を定義づける特徴は、大概の場合、民主主義の教条と密接に結びついている。例えば、思想の自由な発露、資本の自由な投資。また近代人とは、男女を問わず個人の自由な意見を表現する自由を享受し、己れの良心にもとづいて行動する自由の権利を持つ人々(いずれも飽くまで、完全な自由を目指すという過程ではあるが)…… これが、近代社会を構成する個人の自由意志の規定である。

d0123476_1033312.jpg

6. Freedom and dictatorship in 21st Century

By their very nature, theocracies are at risk in the face of such a world, for they are founded on an un-modern and undemocratic idea—that temporal power should be invested in those who claim that their decisions about the life of this world carry divine authority from a deity who dwells in the world to come.

21世紀社会での個人の自由と独裁国家
近代社会の特徴である自由の本質によって、旧来の神権政治はそのような世界と対峙せざるをえない危機を、遅かれ早かれ迎えることになる。なぜなら、神権政治は(近代的民主主義が生まれるよりもはるかな古代から)反近代的で非民主的な発想の元にできあがった旧体制であるからだ。
彼ら現世の権威にしがみつく者たち(神権政治の権威者体制側)は「現世の人間に関する判断は、来世に住む神から神格を授かった者が決めるのだ」という独善的な特権を主張する、19世紀以前の姑息な為政者でしかないことを証明しているだけだ。  >つづく

d0123476_5531899.jpg
 議事堂やホワイトハウスの原型となった、バージニア州モンティチェロにあるトーマス・ジェファーソンの私邸

*訳者あとがき*
最後の行は「神権政治とは、"神の崇高性"を盾に民衆を人質にする政治的脅迫だ」と言い換えたらもう少しわかりやすいだろうか。もしくは、ぶっちゃけて言ってしまえば「神権政治とは古代文明の遺物でしかない」という、宗教を利用する体制側に下した致命的な断罪だろう。

ミーチャムはときどきジョージタウン大学の歴史学の教授のように、史実に対する忠実な下僕としてあまりにも四角四面な書き方をすることがよくあるので、著述の本意を掴み出すには、やや還俗する方向への噛みくだしが必要だ。すらっと読めて面白いハワード・ファインマンやジョナサン・アルターなどの、ニューズウィークの他の米国政治評論家とはいい対照である。

それはそれで、政治と歴史に対する彼の真摯な姿勢を表すものなので、米国政治史のギョーカイの方々には特に受けが良いのだが、週刊誌のコラムとしては居ずまいが正し過ぎるきらいもある。
(ちなみに、彼の著書で第7代大統領アンドリュー・ジャクソンを扱った『American Lion』は、昨年ピュリッツァー賞を受賞した。)

d0123476_711644.jpg
  ジェファーソン・モンティチェロ・プランテーション サイト/Jefferson's Monticello Explorer

*文字通り蛇足*
右のイラストは、アメリカ建国の父のひとりジョン・アダムスが、独立戦争で英国に反旗をひるがえす時点で使用したプロバガンダ用の「Join, or Die./ 共に闘うか、死か」の旗印。星条旗が誕生する以前の、合衆国独立主義者のシンボルとなった。
d0123476_5584141.jpg分断された蛇は当時の英国植民地8州。左からサウスカロライナ、ノースカロライナ、ヴァージニア、マサチューセッツ、ロードアイランド、ニュージャージー、ニューヨーク、ニューイングランド。
覇権を是とする旧体制に固執する帝国主義者は、抑圧される属州や少数民族に対して、常に「分割して統治せよ」というローマ帝国以来の鉄則を適用してきた。分断された蛇はそうした属州の分割自治を象徴的に示し「United States」=合衆国という統一理念の重要性を訴えたものである。

【 米国時間 2009年7月28日 『米流時評』ysbee 】
d0123476_11564496.jpg
◀ 次号「イランの真実-1 弾圧虐殺された犠牲者、実は数百名」
▶ 前号「さらば独裁!第二のイラン革命に沈黙するオバマ外交」
d0123476_1023580.jpg
d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10056840
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/10056840

d0123476_1539544.jpg
  いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ワンクリックがブログのエネルギーになります!
 d0123476_12465883.gif

ブログランキングでは、ベスト10にカムバックまでもうひとがんばり!
  ブログランキング・にほんブログ村へ 大変です!ブログ村のランキングでフリーフォール。応援をよろしく!



*クリックして、最近の「米流時評」記事リンクへ
[PR]
by ysbee-2 | 2009-10-20 10:48 | イランのグリーン革命

驚愕!日露和平条約を進めていた鳩山・民主幼稚園外交の自爆

f0127501_128435.gif

  ||| 日露和平条約を進めていた鳩山首相 |||


d0123476_8555936.jpg
米国を切ってロシアに切られた鳩山政権 ロシア外相が、一線を越えたと非難
メドベージェフ会談で、二国外交と「日露和平条約」を提言していた鳩山首相

d0123476_16582178.jpg ちょっとやそっとでは驚かない私も、今回はぐらっときました。
 鳩山新政権が発足して以来、連日これまでの常識では考えられない、
 とんでもなく破滅的な政策が次々明らかにされるので、
 文字通り「鳩に豆鉄砲」で慢性化しミンチ党の闇鍋と化していた
 私めのノーミソも、シャキーンと震え上がったこのニュース。

 モスクワからの直送情報ですので、欧米のスクリーンはかかっていません。
 ともかく、その内容を本文記事でお読みください。
d0123476_8565626.jpg
 ロシア発信の英語媒体の記事なので、英語自体も非常に簡明で
 直接英語の原文をお読みいただければ、
 この内容の深刻さがお判りいただけると思います。

 それにしても、これは日本でもきちんと報道されていたのでしょうか?
 鳩山氏がメドベージェフ大統領に約束した
 「正式の二国間日露和平条約=formal bilateral treaty」?

 「日本は、日本だけのものではない」
 たしかに……。 今更ながら、心底その本意がわかってきました。
d0123476_858268.jpg
 国民の総意は問うたのか?
 国会の審議は尽くしたのか?
(まだ一度も開催されていないはず)
 何よりも先ず、二国和平協定、さらには日米同盟を廃棄して
 日本人はロシアの傘下に入ることを望んでいるのか???

 戦後60年、わたしたちの国 日本の、
 最大の資産である自由と平和の礎石だった、民主主義。
 そのもっとも基本の背骨となる議会制民主主義を無視し、
 国民に内密のうちに、重大案件がどんどん作られてゆく。

 今、この危機に目を覚まさないで、いつ目覚めると言うのか。
 国家が解体してからでは、もう遅いのだ。

【米国時間 2009年10月19日『米流時評』ysbee 】
d0123476_18493192.jpg

 「日露和平条約/安全保障協定」 私には初耳で衝撃でした。
  同感の方にはこの記事のコピペ推奨。『米流時評』からと一言添えていただければ結構です。
 「驚愕!日露和平条約を進めていた鳩山・民主幼稚園外交の自爆」
 *記事固定リンクURL:  http://beiryu2.exblog.jp/10360390

 *お知らせ* 10月下旬に始めたtwitterの方へ集中しております。
 皆さんにも、ぜひご参加をお勧め致します。緊急の臨時ニュースは
 私のページから『米流速報』の号外で発信するようにしましたので、
 リンクすれば欧米ソースからのダイレクトな同時情報が届きます。(日英両語の速報です)
 *twitterのysbeeのページ: http://twitter.com/ysbee

d0123476_1539544.jpg
  OCTOBER 19, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年10月19日号
d0123476_17164267.gif
 鳩山タイタニック外交
 オバマ来日の陰で、着々と「日露和平条約」を進めていた鳩山首相

 米国時間 2009年10月19日18時15分 | RIAノヴォスチ英語版・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

d0123476_93192.jpg
 握手をする時はきちんと正面を向き相手の目をしっかり見て力強く握…ってない。横目の流し目。外交の基本ゼロ。

Russia Criticizes Japanese Minister on Territorial Row
OCTOBER 19, 2009 | RIA Novosti — MOSCOW | Translation by ysbee

1. Russia FM accuses Japan over Kuril islands
MOSCOW — Russia's Foreign Ministry said on Monday that a Japanese minister's recent statement on the territorial dispute over the Kuril islands was out of line with the Japanese leadership's aim of improving dialogue.

ロシア外相、北方領土問題で日本閣僚を非難
モスクワ発 |モスクワ現地時間で19日月曜、ロシアの外相は、日本の閣僚が最近「北方領土問題 (territorial dispute)」で千島列島 (Kuril islands) に関して公表した声明に関して、「日本の指導者層が対話外交によって進めてきた国交改善の一線を逸脱した (out of line) ものである」と指摘した。
d0123476_94558.jpg
 プッチ「よー、メドベ。あいつちょっとロンパリだぜ。美国にもうまい話してるし……しっかりウラを取れよ」

2. Demanding Russia to return 4 islands to Japan

Japanese Transport Minister Seiji Maehara on Saturday said that his country should step up efforts to demand that Russia return the four southern islands of the Kuril chain to Japan. The islands were annexed by the Soviet Union after World War II.
北方領土4島返還に関する前原国交相の問題発言
モスクワ時間で17日土曜、鳩山内閣の前原誠司国交相は「千島列島南部の4島を日本へ返還するよう、わが国はロシアに対して要求する努力を推進するべきだ」と発言した。日本が「北方領土」と呼ぶ島々は(戦前は日本領土だったが)第二次世界大戦終了後は(ポツダム条約によって)当時のソ連の属領 (annex) とされた。
d0123476_949337.jpg
 
3. Damaging neighborhood in bilateral relations

"Clearly such statements not only damage the good-neighborly atmosphere that has been developing in bilateral relations... but also blatantly contradict the new Japanese leadership's declared urge for quiet and respectful dialogue on a peace treaty," the ministry said in a statement.

約束した二国間平和協定にダメージ
「このような声明 (statements) は、(日本とロシア) 二国間の外交関係で進展しつつある (developing in bilateral relations) 良き隣人としての雰囲気を損なうばかりでなく (not only damage) 、ひそかに敬意を払って (quiet and respectfully) 両国間の和平協定 (treaty=相互不可侵条約または安全保障条約) への対話を推進すると宣言した (declared urge for) 日本の新しい指導者の言動とはなはだしく矛盾する(blatantly contradict) ものである。」ロシアのラヴロフ外相は、19日の声明でこう発表した。

*注:どの程度怒っているかを推し量るには「blatant」というが言葉がキーワード。
 ニュアンスとして「白々しい嘘をつくとんでもない野郎だ」という意味合いで使われる。
 [ blatant:あくどい/見えすいた/露骨な/はなはだしい/図々しい ]
d0123476_971010.jpg
 オバマとの初めての会談で、握手をした直後に鳩山がズボンで手を拭った意味が、これではっきりしました。

4. Hatoyama vowed to Medvedev a new relations

Japanese Prime Minister Yukio Hatoyama told Russian President Dmitry Medvedev last month that he wants to resolve the dispute with Russia, and conclude a peace agreement. Hatoyama said that the issue must be resolved "in our generation in order to form new relations between Japan and Russia."

メドベージェフに「日露関係の新時代」を約束した鳩山
日本の新政権の鳩山由紀夫首相は、先月ニューヨークの国連本部で開催された国連総会に出席した際に、ロシアのドミトリー・メドベージェフ大統領と会談し、次のように伝えている。
「私は、これまでのロシアとの (北方領土返還をめぐる) 論争を解決し、(日露両国間の) 平和協定 (相互不可侵条約/安全保障条約) を締結したいと思っています。日本とロシアの間に新しい関係を作り上げるために、この件に関しては我々の世代の間に (メドベージェフと鳩山両政権の執権中に) 解決されなければなりません。」
d0123476_2251799.jpg
 
5. Issue of signing a formal peace treaty

Tokyo's continued claim over the islands has so far prevented Russia and Japan from signing a formal peace treaty to end World War II hostilities.

鳩山政権、大戦後初の「日露和平条約」締結を呈示
これまでは、日本政府が北方領土の帰属に関して(4島一括返還という) 主張を変えなかったために、日露両国が第二次世界大戦時の敵対する立場に終止符を打つために必要だった、二国間の正式な和平協定に調印する状況までにはいたらなかった、という経緯がある。  >次号へ続く

【 米国時間2009年10月19日『米流時評』ysbee訳 】

d0123476_13204651.jpg
*編集人追記*
 2006年にブッシュ政権が明らかにした東欧ミサイル網システム計画の発表以来、
「新冷戦時代到来」と懸念された米露間の険悪な雰囲気で、欧州は外交の底冷え。
 しかし、ブッシュが去り、オバマ政権が誕生して以来、
 米露間の緊張も一挙に雪解けに向かった。

 3月にロシアのラヴロフ外相が訪米表敬訪問の際には、
 ヒラリー・クリントン国務長官(米国の国務省は日本の外務省に相当)が、
 ロシア政府へ「外交のリセットボタン」を送って、
「米露間の外交関係をリセットして緊密化しましょう」という方針をアピール。(上の写真)
d0123476_22492744.jpg
 また、ヨーロッパ諸国でも、ブッシュからオバマへと政権交代した時点から、
 いや、それ以前の08年大統領選のキャンペーン期間から、
 一挙に親米意識が盛り上がっている。
 ノーベル平和賞授与が、その最たる例だろう。

 こうした世界の潮流の読めない、
 親中親露・反米の「サヨク」的な世界観に固執した
 非現実的な鳩山政権の、稚拙で未経験な外交能力。
 (外交ばかりではなく、どうも全面的に未熟のようだが)
d0123476_13225366.jpg
 また、新内閣の間で施政方針がまったくばらばらで矛盾するために、
 これまでにも頻発していた、閣僚メンバーと鳩山首相の方針の不一致を、
 今回は当事国であるロシアから、ずばり指摘されてしまった......
 という誠にお粗末な亡国の体制。

 世界は、日本の有権者ほど甘くない。
 国際社会ではそのうち、鳩ではなくて蝙蝠と評価されることだろう。

(『おやじの独り言』の編集人で、鳩ウォッチングを続けるもあいさんの説では
 「鳩では無く、伝説の妖怪、鵺(ぬえ)ではないか……」だそうです。たしかに!)
d0123476_6115557.jpg
d0123476_20304071.jpg◀ 次号「速報!インド・タジマハル近郊列車追突事故で22名死亡」
▶ 前号「速報!パキスタン政府軍、南ワジリスタン地上侵攻開始」

d0123476_1023580.jpg
d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10360390
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/10360390

d0123476_1539544.jpg
  いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ワンクリックがブログのエネルギーです!
 d0123476_12465883.gif
政治経済部門ではベスト10までかなり頑張らなくては。クリックに感謝!
  
d0123476_164733.gif
 あと少しで国際政治部門のトップへ。応援のクリックをよろしく!


d0123476_21302648.jpg
 G o o d N e w s  B a d N e w s  E v e r y t h i n g  I n  B e t w e e n

||| 米流時評 ||| 最近の記事リスト
d0123476_485510.jpg
10/21 速報!インド・タジマハル近郊列車追突事故で22名死亡
10/19 驚愕!日露安保条約を進めていた鳩山民主幼稚園外交の自爆
10/17 パキスタン政府軍、タリバン殲滅で南ワジリスタン侵攻開始
10/14 「DOW 10K-2.0 NY株式市場1万ドルの大台突破
10/11 「かくも長き戦争」アフガン最前線レポート連載開始
10/10 オバマもサプライズ!ノーベル平和賞受賞の謝辞
10/09 今年のノーベル平和賞はバラク・オバマ大統領
10/07 オバマのアフガン危機・増兵でWHのブレーン対立
10/06 マクリスタルのアフガン戦略転換・増兵案の三択
10/04 「日本があぶない!」中川昭一、痛恨の警告
10/03 誰も騒がない米中貿易摩擦の不思議
10/02 オリンピック争奪戦・オバマ夫妻参加で白熱のIOCレース
10/01 地核変動?アジアで頻発する大地震、今度はスマトラ沖

* S e p t e m b e r  /  O c t o b e r *

9/29 サモア地震津波速報・南太平洋にM8の強震と津波発生d0123476_17124236.gif
9/27 第2のキューバ? G20共同宣言で孤立化するイラン
9/26 オバマは知っていた! 2度ある核は3度ある
9/25 G20ショック!イラン地下秘密核施設暴露で開幕
9/24 国連サーカス・カダフィとチャベスとアフマディと
9/23 「核なき世界」オバマビジョンの国連採択
9/19 ニュートラルな日本・極右極左の危険性を絶つ
9/18 欧州から見た日本の針路「中道右派のススメ」
9/17 日本のパワーシフト後編・親米から親中へ、急変する日本と東アジア
9/16 日本のパワーシフト前編・保守から革新へ、日本の歴史的大転換
9/05 日中コンセンサス? 全体主義国家への危険な傾斜
9/04 鳩山文化大革命・デザート政策の致命的欠陥
9/03 エイリアン鳩山+プーチン小沢=デンジャラス・ジャパン
9/02 メディアはメッセージ「鳩山ショック」の原因は媒体にあり
9/01 ハトヤマ・ショック!米国から見た日本の政権交代

* A u g u s t  /  S e p t e m b e r *

8/31 R.I.P. アメリカ民主主義の魂 テッド・ケネディd0123476_1823999.jpg
8/30 ケネディ家最後の英雄、アーリントン墓地に永眠
8/29 感動4日目、テッド・ケネディの壮麗なる葬儀
8/26 巨星墜つ、ケネディ上院議員死す。享年77才
8/19 5. 完結編・貨物船消失は嘘?世界をペテンにかけたロシア
8/18 4. 貨物船オデッセイ・ロシアが隠蔽する海賊事件の真相
8/17 3. 貨物船ミステリー10の疑惑・積荷の真相は核兵器関連?
8/16 2. 謎の貨物船カーボベルデ沖で発見!ロシア人乗組員は無事
8/15 1. 今度は地中海の海賊? 消えた貨物船アークティックシーの謎
8/10 タリバンのエンドゲーム・テロ戦争の潮目


[PR]
by ysbee-2 | 2009-10-19 20:15 | 日本のパワーシフト

日中コンセンサス? 全体主義国家への危険な傾斜

f0127501_128435.gif

    ||| 日中コンセンサスはあったのか? |||


d0123476_18501785.jpg
危機を招く鳩山政権の中国急接近。 防衛・外交面の日米同盟の重要性に目覚めよ!
日本の政治の地殻変動。 新設「国家戦略局」が暗示する全体主義への危険な傾斜

d0123476_16582178.jpg 日本の政局に関しては、欧米メディアの記事を翻訳紹介する以外は
 米国に住む身であるために、これまではあまり私見は述べなかった。
 その私が、今回の民主党政権に関しては沈黙を破ったので、
 驚かれた方がかなりいらしたようだ。

 しかし、どうしても書かずにはいられないほどの
 不安を覚えているのは事実である。

 もちろん、公約のひとつひとつを実証検分した訳ではない。
 それでも、ショックと言えるほど大きな違和感を覚え、
 不安にとらわれたのは、次の2つの点である。

 まず第一に、それはもちろん
「国家戦略局」という耳新しい部門の設定。
 いったい何を、国家の戦略の対象にするというのか?

d0123476_18513324.jpg

 米国務省が6月に中国の経済関係者を招いて開催した
「戦略的経済サミット」の戦略とは、まったく意味が違う。

 あの時はサミットの名称を「米国と中国が<軍事戦略>で共同路線をとる」と、
 とんでもない早とちり、勘違いで解説していた評論家がいて、
 何を言い出すのか、と驚いてしまったのだが、
 あれは「Strategical=戦略的」と「的」のつく「経済」にかかる形容詞であって、
 「strategy=軍事戦略」そのものを指すものではない。

「strategical economy」つまり、両国の抱える経済問題に対して
「戦略的に取り組む」という姿勢を明確にした定義であって、
「軍事戦略=military strategy」とは誰も言っていなかったはずだ。

d0123476_18522284.jpg

 しかし、今回の民主党が重要視しているらしい全く新しい部門は、
 勘違いでも何でもなく、そのものずばり「国家戦略」の部局である。
 これがもし、自民党政権のもとに出てきたら、
 各国の反応はどうだったろうか?

 北京政府も、平壌政府も、
 寸分とおかずに、抗議声明を出してきただろう。
「日本の唱える<国家戦略>とは、わが国に対する威嚇攻撃である」と。

 しかし、民主党政権に対しては、彼らの反応は180度異なる。
 非常に友好的で、これまで明らかにされたすべての政策に対して
 諸手を挙げて賛同というか、賞め賛えている。

 この時点で、私は鳥肌が立った。
 すでに合意済みだったのか、と。

d0123476_18533335.jpg

 2つ目が、日米同盟の見直しである。
 すでに戦後64年も経つのであるから、
 もちろん現今のアジアの軍事的情勢を見合わせて、
 より現実的な条項に改訂する、というのならわかる。

 しかしどうも、鳩山政権は、日本の平和を十重二十重に守り包んできた
 この安全保障条約を、できれば廃棄したがっているように見える。
 事の重大さがわかっているのだろうか?

 ばかばかしいほどわかりやすい例えで言う。
 (ややバーチャルではあるが)
 ここに1隻の世界最大の軍艦があるとする。
 それは世界の7つの海を同時に航行している。

d0123476_18541393.jpg

 どの海上でも、この船以上に大きな船は存在しないので、
 どの国も、この船を攻撃しようとはハナから考えない。
 たまに、アルカイダやタリバンの海賊船から、
 自爆ボートが体当たりしてくるが、戦艦本体はびくともしない。

 この巨大戦艦のデッキには、
 その昔戦艦と砲火を交えたことのある3つの国が、
 プールサイドのデッキチェアで、のんびり日光浴している。
 ドイツとイタリーと日本だ。

 外海の荒波に出逢うこともなく、巨艦の上で揺れさえ感じない。
 船の運航は船長まかせだが、海賊と闘う必要もない。
 海賊退治に船員が出払うと、3国の客人も機関室の釜焚きを手伝わねばならないが
 命の安全は保障されている。

d0123476_1855782.jpg

 何かこう書いてきて、ばかばかしくなってきた。
 こんなに判りやすい状況で、日本が守られていることに
 気がつかないものだろうか?

 米軍基地撤去の件にしても、日本国内からすべての米軍が撤去したら、
 某隣国は、ただちに日本へ侵攻し、占領を果たすだろう。

 それが杞憂だとおっしゃる方々は、
 北朝鮮が何100発ものミサイルを、
 どこをターゲットに向けて設置しているか、ご存知なのだろうか?
 中国しかり、ロシアしかりである。

d0123476_18555429.jpg

 それとも民主党は、日本の国旗を上下に二分したように
 日本の国土を南北に二分して、
 第二次大戦中ナチスの傀儡となったヴィシー政権さながらに
 北はロシアへ、南は中国へと、
 統治権を委譲するつもりなのだろうか?

 はたして、そのための下準備としての「道州制導入」で、
 そのための人員確保の、「移民促進政策」なのだろうか?

 被害妄想とおっしゃるならば、そうした危惧と恐怖感をもつ
 2700万の自民党へ投票した国民に向かって、
 誤解を解くための説明と説得を、一刻も早くするべきである。

d0123476_18572868.jpg

 与党となった民主党は、「国民全体」から
 これからの国家の方針に対して、信任を授かる義務がある。
 多数党になったから、やりたいようにやるというのでは
 幼稚な独裁主義である。

 さもないと、他国が攻め込んでくるよりも先に、
 世論は対立二分して、日本の国民そのものが分裂する結果を招く。

 その時こそ、かつてない強大な軍事力を備え
 国土拡張を虎視眈々と狙う、危険な隣国にとっては、
 願ってもないチャンスが到来するだけだ。

 【米国時間2009年9月5日『米流時評』ysbee】

d0123476_1539544.jpg
  SEPTEMBER 5, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年9月5日号
 d0123476_17164267.gif
 中国とロシア、早くも鳩山新政権に心理戦仕掛ける。外交姿勢探るため
 米国時間 2009年9月7日 | Record China/朝鮮日報 | exciteニュースより

d0123476_18581872.jpg

 2009年9月5日、韓国紙・朝鮮日報は
 「中ロが日本の新政権に打診を始めた」と題した記事で、
 新政権を担う民主党上層部は国際舞台での馴染みが薄く、
 自民党とは外交政策が大きく異なると見られることから、
 中ロが「様子伺い」的な外交戦を仕掛け始めたと環球時報が報じた。

 記事によれば、まず、心理戦を仕掛けたのは中国。
 4日に予定されていた「日中両国による歴史の共同研究」の発表を、
 3日になってから急きょ「技術的な理由で延期したい」と要請。

 ロシアも外務省のアンドレイ・ネステレンコ報道官が
 3日の記者会見で、北方領土問題について
 「民主党の代表、鳩山由紀夫氏が祖父、鳩山一郎元首相のように
 正しい選択をするよう望む」と述べ、強烈な一撃を浴びせた。

 56年に鳩山元首相が署名した「日ソ共同宣言」には、
 4島のうち2島のみを返還することが明記されている。

d0123476_1901233.jpg

 各国首脳陣も、続々と日本訪問を予定している。

 中国の武大偉(ウー・ダーウェイ)外交部副部長は
 民主党と北朝鮮の核問題について意見交換を行うため、
 7日から4日間の予定で訪日。

 韓国からは李明博(イ・ミョンバク)大統領の実兄の
 李相得(イ・サンドゥク)議員らが、19日から3日間の予定で日本を訪れる。

 10月中旬にはゲイツ米国防長官も訪日し、沖縄基地移転や
 海上自衛隊による、インド洋給油活動の延期問題について
 話し合うと見られている。

 【以上 exciteニュース/Record China より転載】

d0123476_1539544.jpg
 在中総領事が語る今後「日中関係の強化はコンセンサス」
 米国時間 2009年9月14日 | Searchina | exciteニュースより

d0123476_191941.jpg

 第5回北東アジア投資貿易博覧会が吉林省の長春市で開催された。
 この博覧会や博覧会期間に開催される一連のビジネスイベントに
 出席した、在瀋陽 日本国総領事館の松本盛雄総領事は
 この日、「チャイナネット」のインタビューに応じ、
 日本の新政権の対中政策や地域協力、中国の発展などについて答えた。

 記者質問:民主党が与党になってからの対中政策について

 松本総領事:8月末の衆議院選挙で民主党が大勝し、
 自民党に代わって54年ぶりに政権が交代することになった。

 現時点では、まだ新政権は発足していないうえ、
 具体的な政策が出てきたわけでもないため、予断はできないが、
 私個人としては、外交の継続性なども考慮すれば、
 日中関係や日米関係など、主要外交課題に関する政策には
 あまり急激な変化は起こらないだろうと考えている。

 とりわけ日中関係の重要性については、日本国内にはコンセンサスがあり、
 中国との関係強化という点については、新政権も
 従来にもまして重視することになろう。


d0123476_19595.jpg

 記者質問:北東アジアの地域協力と今回の博覧会について

 松本総領事:中国の北東アジア、及び世界における影響力は
 ますます大きくなり、その地位もますます重要になっている。
 北東アジアにおける地域協力は重要であり、
 各国にとってもチャンスとなるものだ。

 また、この地域の経済活性化にも有利だと思う。

 北東アジアの地域協力については、関係各国が一層関心を高めているが、
 注意しなければならないのは、排外的になったり保護主義になったりしないことだ。
 また、協力分野は経済だけではなく、文化創造産業など、幅広い分野が考えられる。

【以上 exciteニュース/Searchina より転載】

d0123476_2120678.jpg
d0123476_11564496.jpg◀ 次号「日本のパワーシフト・保守から革新へ歴史的大転換」
▶ 前号「鳩山文化大革命・デザート政策の致命的欠陥」d0123476_1023580.jpg
d0123476_12274896.jpg
記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10227768
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/10227768

d0123476_1539544.jpg
  いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ワンクリックがブログのエネルギーです!
 d0123476_12465883.gif

あと7票で、政治経済ニュース部門のベスト10にカムバック!
  
d0123476_164733.gif
 あと6票で国際政治部門のトップへ。応援のクリックをよろしく!


d0123476_14585794.jpg
 G o o d  N e w s  B a d  N e w s  E v e r y t h i n g  I n  B e t w e e n

||| 米流時評 ||| 最近の記事リスト

9/17 日本のパワーシフト後編・親米から親中へ、急変する日本と東アジアd0123476_20305687.jpg
9/16 日本のパワーシフト前編・保守から革新へ、歴史的大転換
9/12 オバマのアフガン危機・増兵でWHのブレーン対立
9/10 マクリスタルのアフガン戦略転換・増兵案の三択
9/09 どうなる日本?米国から見た日本戦後体制の終焉
9/08 日本の政体の地殻変動・これからはじまる亡国の4年
9/07 民主党アメーバ政権の誕生と日本の構造破壊
9/06 日米分断の海溝・民主党が掘る巨大なる墓穴
9/05 日中コンセンサス? 全体主義国家への危険な傾斜
9/04 鳩山文化大革命・デザート政策の致命的欠陥
9/03 エイリアン鳩山+プーチン小沢=デンジャラス・ジャパン
9/02 メディアはメッセージ「鳩山ショック」の原因は媒体にあり
9/01 ハトヤマ・ショック!米国から見た日本の政権交代

* A u g u s t  /  S e p t e m b e r *d0123476_17124236.gif

8/31 R.I.P. アメリカ民主主義の魂 テッド・ケネディ
8/30 ケネディ家最後の英雄、アーリントン墓地に永眠
8/29 感動4日目、テッド・ケネディの壮麗なる葬儀
8/27 スクープ!北朝鮮発イラン行き武器密輸船をUAEが拿捕
8/26 巨星墜つ、ケネディ上院議員死す。享年77才
8/20 6. リビア人テロリスト釈放の陰にBP英国石油の闇取引
8/19 5. 完結編・貨物船消失は嘘?世界をペテンにかけたロシア
8/18 4. 貨物船オデッセイ・ロシアが隠蔽する海賊事件の真相
8/17 3. 貨物船ミステリー10の疑惑・積荷の真相は核兵器関連?
8/16 2. 謎の貨物船カーボベルデ沖で発見!ロシア人乗組員は無事
8/15 1. 今度は地中海の海賊? 消えた貨物船アークティックシーの謎
8/10 タリバンのエンドゲーム・テロ戦争の潮目
8/09 スワット谷の夜明け・タリバン戦線の鍵を握るパシュトゥン族
8/08 特報!米軍爆撃でタリバン首領メスード爆死
8/07 テロ戦争8年目のCHANGE・パキスタンのタリバン
8/05 帰郷・北の独房生活140日の悪夢の果てにd0123476_8371975.jpg
8/04 解放・ビル・クリントンのYES, YOU CAN外交
8/03 特命・ビル・クリントン、米記者解放交渉で北朝鮮へ

* J u l y  /  A u g u s t *

7/28 イランの民主革命で甦る米国独立宣言のスピリット
7/27 さらば独裁!イラン第二革命に沈黙するオバマ外交
7/26 テヘランは革命前夜か?イラン独裁体制からの脱出
7/22 黄昏のラプター F22廃止・軍産複合体に半世紀目の楔
7/21 オバマの軍縮・軍産複合体の解体へ大いなる第一歩


[PR]
by ysbee-2 | 2009-10-18 19:20 | 日本のパワーシフト

速報!パキスタン政府軍、南ワジリスタン地上侵攻開始

f0127501_128435.gif
    ||| タリバニスタン地上侵攻作戦開始 |||
d0123476_1754545.jpg
パキスタン政府軍、南ワジリスタン州のタリバン武装勢力本拠地へ総攻撃開始
数週間続いたタリバン同時テロ攻撃の犠牲者計175名、パ政府軍本格的反撃へ


d0123476_16582178.jpg この夏以来、パキスタンの各都市にある警察や軍隊・諜報の本部をターゲットに、
 本格的なテロ攻撃を絶え間なく繰り返してきた、タリバンと
 その軍事的同盟を結んだ地方の武装勢力、ムジャヒディーン。
 今年の春、雪解けとともに活発化してきたタリバンの奇襲攻撃。
 その軍勢が本拠地をかまえるのがアフガン・パキスタンの国境地帯、
 俗に「タリバニスタン」と呼ばれる、パシュトゥン族の辺境自治州ワジリスタンである。

 アフガニスタンの首都カブールにも、パキスタンの首都イスラマバードや
 古都ペシャワール、軍都ラワルピンジにも比較的近い、
 お尋ね者の隠れ家=テロリスト・ヘイヴンとして、また軍事教練の野営地として、
 アルカイダの系列化にあるパキスタンタリバン武装勢力の、格好の拠点である。

d0123476_1757452.jpg

 タリバンのテロ攻撃と言えば、以前は民心騒擾をねらった
 バザールやモスクなど、一般市民の蝟集する場所への自爆テロが多かったが、
 今年はそれよりももっと軍事的ターゲットを狙うように変化してきていた。

 特に10月に入ってからは、軍部当局自らが「タリバンは都市ゲリラ戦を展開」
 と認めたように、首都のイスラマバードをはじめとする、警察署の本庁や
 軍都ラワルピンジのパキスタン政府軍の本部にまで、白昼堂々と攻撃を仕掛けてくる始末。

 ラワルピンジの政府軍本部へ侵入し、50人近い人質をとって立てこもり
 最後に自爆して果てる……など、まるでパキスタンの9.11とみなせるような、
 大胆な奇襲作戦を展開したタリバンと軍事的同盟を結んだムジャヒディーン。

d0123476_7491552.jpg

 文字通り昼夜を分たず、2週間連続したタリバンの波状攻撃。
 戦況が刻々悪化して犠牲者の数はうなぎ上り。毎日毎時の新しいテロ攻撃事件発生で、
 情報を追うだけで時間を消耗しながらも、エントリを上げるべく準備していた最中に、
 ついに政府軍のワジリスタン侵攻作戦が開始された模様である。

 今回のタリバン掃討作戦は、はたしてパキスタン政府が主張するように
 徹底した「タリバン根絶」までいくのか、
 あるいはまた、今春のスワット谷侵攻作戦のように、
 ターゲットの地域から武装勢力を一掃しただけで終わるのか?

 タリバン側には、アルカイダの外人部隊4千名が馳せ参じ、
 パキスタン政府軍に対抗する援軍として合流しているだけに、
 今回の政府軍の南ワジリスタン地上侵攻作戦は、
 パキスタン政府にとっても、タリバン・アルカイダ勢力にとっても
 最終的決戦の様相を呈するだろうことは、想像に難くない。

d0123476_17584495.jpg

 タリバニスタンのニュースにかけては、いつも迅速・正確・公正な報道で
 定評のあるAP通信の、アフガン・パキスタン両支局の記者たちが
 さまざまな立場の地元住民の意見や、タリバン側からの直接諜報も加味した
 政府の方針にへつらわない、詳細な情報を提供してくれるので、
 今回はそのAPと、ロイターの現地記者レポートを混成したMSNBC.comの速報記事を
 急遽翻訳してご紹介したい。

【米国時間 2009年10月17日『米流時評』ysbee 】

d0123476_1539544.jpg
  OCTOBER 17, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年10月17日号
f0127501_457513.gif
 パキスタン陸軍、南ワジリスタンへタリバン殲滅の総攻撃開始
 米国時間 2009年10月17日午前2時59分 | AP/ロイター・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee
d0123476_20255054.jpg
Pakistani Forces Move on Taliban Stronghold
Army launches ground offensive in tribal area after two bloody weeks
OCTOBER 17, 2009 | AP/REUTERS/MSNBC — BREAKING | Translation by ysbee

1. Ground offensive begun into South Waziristan
DERA ISMAIL KHAN, Pakistan — More than 30,000 Pakistani soldiers launched a ground offensive against al-Qaida and the Taliban's main stronghold along the Afghan border Saturday, officials said, in the country's toughest test yet against a strengthening insurgency.

パキスタン政府軍、南ワジリスタンへ地上侵攻開始
パキスタン 南ワジリスタン州 デライスマイルカーン発 タリバン戦争最前線戦況速報
パキスタン現地時間で17日土曜早朝、南ワジリスタン州のアフガン国境にそったアルカイダとタリバン武装勢力の軍事拠点に対して、総数3万名以上のパキスタン政府軍の大部隊がついに地上侵攻作戦を開始したと、政府軍広報部から発表があった。
d0123476_182127.jpg

2. Five soldiers and 11 militants killed
d0123476_1853852.jpgFive soldiers and 11 militants were killed as the more than 30,000 troops deployed to the region met stiff resistance in parts of South Waziristan.

政府軍兵士5名、タリバン叛徒11名戦死
パキスタン政府軍は、タリバンとアルカイダ武装勢力の執拗な武力攻撃の軍事基地となっている南ワジリスタン辺境地区へ、武装集団殲滅を軍事目標とする地上侵攻作戦のため、17日未明から3万名以上の陸軍兵力を投入。現在までの戦況報告によると、銃撃戦や爆撃により、タリバン勢力側で11名、政府軍兵士で4名の戦死者が出た模様。

3. Region of 'Terrorists' Haven' Waziristan
South and North Waziristans is a possible hide-out of Osama bin Laden and a base for jihadists bent on overthrowing the U.S-backed government, attacking the West and scuttling the U.S. war effort in Afghanistan.

ワジリスタンはテロリスト・ヘイヴン
南北の両ワジリスタン州は、9/11同時テロ攻撃の首謀者と目されるアルカイダの指導者オサマ・ビンラディンが隠れていると定説のある地域である。また米国を後ろ盾とした前ムシャラフ政権と現行ザルダリ政権のパキスタン中央政府を、放擲しようと意図するジハディスト(イスラム原理主義者の聖戦戦士)をパキスタン内外から集め、軍事教練をほどこすミリタリー基地も点在する、無政府主義的な統治体制化にある少数民族パシュトゥン族の辺境自治区である。

*注:テロ戦争開始以来一時は討伐成功と見られたものの、米軍の軍事攻撃目標がイラク戦争へ転換したため、治安勢力が手薄となったアフガニスタンとパキスタンの国境地帯で、アルカイダとタリバンは再び組織を立て直した。こうしたイスラム原理主義グループの武装勢力は、パシュトゥン民族が大勢を占める辺境自治州の地方武賊=ムジャヒディーン勢力と結託して、南北ワジリスタン地域の自治と覇権を目指した。

d0123476_18151233.jpg

4. Fear of al-Qaida's nuke ambition
Pakistan is one of a few nuclear-armed countries in Asia, and the al-Qaida has been thought to aim to attack or steal the nuclear capability for so long, that the United States has been pushing the Pakistan government to carry out an assault in South Waziristan.

核保有国にテロ勢力が跋扈する恐怖
パキスタンはアジアでも有数の核兵器保有国である。米軍の主勢力がイラク戦争へ転換して以降、アルカイダとタリバン武装勢力の軍事的拠点と化した南ワジリスタンの辺境自治州。アルカイダなどのテロ組織が、パキスタンの軍事施設を攻撃して核兵器を入手した場合の、世界に対する脅威は計り知れない。

*注:しかし、パキスタン中央政府との数回の和平交渉も実らず、全土の主要都市にある警察や軍隊などの治安軍事施設の中枢を奇襲する、都市ゲリラ戦を展開。こうしたアルカイダとタリバンの連合した反政府勢力を掃討する目的で展開される今回の地上侵攻作戦は、政府軍がついに本腰を入れて叛徒征伐に取り組む態勢をとるもので、近年のパキスタン史上最大の侵攻作戦になると予測されている。

d0123476_1865895.jpg

5. U.S. pushed Pakistan towards offensive
The U.S. has pushed Pakistan to mount the offensive, which follows three unsuccessful campaigns since 2001 in the mountainous, remote region by mostly poorly equipped soldiers trained to fight conventional wars, not counterinsurgency operations.

米国からタリバン掃討戦展開への圧力
米国はこうした事情を背景に、昨今テロ攻撃の絶えないアフガンとの国境にそったこの地域に対してタリバン武装勢力の掃討作戦を展開するよう、長年にわたってパキスタン政府に圧力をかけてきた。また、国内各地で頻発した一般市民を狙うバザールへの自爆テロや、警察署や警官学校をターゲットにした爆破攻撃、外国大使館への爆破事件など、タリバン武装勢力とそのシンパ・ジハディストによるテロ攻撃が続発したため、パキスタン政府軍は2001年のテロ戦争開始以来3度の大規模な掃討作戦を実施した。

d0123476_21264091.jpg

6. Anarchy and guerrilla operation in remote
字数制限のため英文省略
タリバンのゲリラ攻勢で無政府状態
しかし3度とも組織の根絶にはいたらず、数年のうちにタリバン勢力が覇権の手を辺境の地に伸ばしてきていた。少数民族パシュトゥン人が古くから棲息する、急峻な山岳地帯のアフガン国境近辺の辺境自治区は、これまでは中央政府も完全統治を諦め地方豪族長老会議の自治権を認める施策をこころみたりもした。また治安の担い手である地方警察や国境警備隊までは予算も回らず、人員・武器ともに手薄だったため、近年では山岳地帯でのゲリラ戦に長けたタリバン勢力が思うままに武力行使する無法地帯と化していた。

d0123476_21254785.jpg

7. Three unsuccessful campaigns since 2001
Pakistan has fought three unsuccessful campaigns since 2001 in the region, which is the nerve-center for Pakistani insurgents fighting the U.S.-backed government. It is also a major base for foreign militants to plan attacks on American and NATO forces in Afghanistan and on targets in the West.

2001年以来3回の侵攻作戦いずれも失敗
パキスタン政府は2001年に米国がテロ戦争を開始して以来、アフガンとの国境地帯の辺境自治州に対して、これまでに3回タリバン攻略作戦を展開してきたが、すべて結果的に失敗している。
南北ワジリスタン州と区分的に一致するこの地域は、親米政権の中央政府に対抗するパキスタン人の武装勢力が軍事修練基地をもつ組織活動の拠点であり、テロ・サボタージュ活動の指令を出すタリバンの幹部が根城を置く本拠地でもある。ここはまた、アフガニスタンに駐屯する米軍やNATO連合軍、西側諸国のターゲットに対する攻撃を企む、アルカイダなどの外国人テロ組織にとっても治安の手の届かない別天地でもある。

d0123476_18104759.jpg

8. Two weeks militant attacks killed over 175
The assault, which has been planned for several months, comes after a surge in militant attacks killed more than 175 people across Pakistan over the past two weeks. The operation is expected to last around two months and is aimed at clearing the region, then holding it, officials said.

2週間連続のタリバン奇襲攻撃で死者175名
しかし、パキスタン中央政府がその重い腰をようやく上げたのは、過去2週間ものあいだ連日、国内主要都市の治安軍事拠点へタリバン・アルカイダ武装連合勢力が奇襲作戦を展開し、兵士・警官・一般市民あわせて175名もの犠牲者を出した後となった。
この地域に対するパキスタン政府軍の攻撃は、タリバン勢力の方が地の利に精通しているので地上の白兵戦では犠牲が大きすぎるため、過去数ヶ月間は空爆に徹していたが、2週間にわたる流血のテロ攻撃に対する反撃として、同地に拠点をおくテロ組織を徹底的に根絶する方針を固めた。また国内外からも、タリバン・アルカイダ勢力の討伐を強いられたパキスタン政府は、議論の余地なく総攻撃を準備し、現地時間で17日土曜未明ついに南ワジリスタンへの地上侵攻作戦に踏み切った。

*注:特に先週、軍都ラワルピンジの政府軍司令本部へ自爆テロが侵入し、50余名を人質にとって立て籠り、当日だけで41名の死者を出した事件は、軍部の治安弱体を内外に晒す結果となった。こうした一連の同時多発テロ攻撃に対する反撃として、空爆だけではないパキスタン政府軍の大々的地上侵攻作戦が、ついに開始されたわけである。
d0123476_2141221.jpg

9. Operation expected to last 2 months
After months of aerial bombing, troops moved into the region Saturday from several directions, heading to the insurgent bases of Ladha and Makeen among other targets, intelligence and military officials said on condition of anonymity because of the sensitivity of the topic or because they were not allowed to brief the media. They said the operation was expected to last around two months.

2か月を見越した長期的侵攻平定作戦
作戦の軍事攻撃目標は、タリバンが集結していると見られるラダアとマキーンにある軍事教練基地だが、その他の主要施設や幹部の巣窟(文字通り洞穴も含まれる)の所在地もすでに把握していると、政府軍およびISIパキスタン陸軍諜報の幹部はAP通信の記者に状況を伝えた。
軍部では、司令官と広報官以外はメディア関係者へのブリーフィングは許可されていないため、あくまで匿名と言う条件の下に情報を明らかにした。彼らの把握している範疇では、特に今回の地上侵攻作戦は、タリバン戦力の徹底根絶とその後の治安統治の完了を目指しているだけに、作戦終了までは2か月前後かかるものと政府軍側では覚悟して臨んでいる。
d0123476_18131398.jpg

10. Full-fledged ground ops to 'uproot' Taliban
Pakistan Army spokesman Maj. Gen. Athar Abbas said the operation effort was focused on uprooting the Pakistani Taliban, an umbrella group of militants led by members of the Mehsud tribe blamed for most of the attacks that have battered the country over the last three years.

タリバン武装勢力根絶が総攻撃の目標
パキスタン陸軍の広報官アタール・アッバース司令官も、今回の作戦の軍事目標は「パキスタンタリバンの根絶=uprooting the Pakistani Taliban」に焦点を定めていると公表した。
パキスタン・タリバンというのは、メスード部族の長老に率いられたムジャヒディーンの武装集団を統括する総称だが、過去3年間にわたってパキスタン各地で展開されたテロ攻撃事件のほとんどは、彼らが実行した破壊活動に他ならないと確信されている。 >次号続編へ続く
d0123476_1844117.jpg
【 米国時間2009年10月17日『米流時評』ysbee訳 】
 
d0123476_20304071.jpg◀ 次号「かくも長き戦争 タリバニスタン最前線レポート」
▶ 前号「DOW 10K-2.0 NY株式市場1万ドルの大台突破」
d0123476_1023580.jpg

d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10350595
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/10350595

d0123476_1539544.jpg
  いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ワンクリックがブログのエネルギーです!
 d0123476_12465883.gif
政治経済部門ではベスト10までひと頑張りです。クリックに感謝!
  
d0123476_164733.gif

 あと数票で国際政治部門のトップへ。応援のクリックをよろしく!

d0123476_21302648.jpg
 G o o d  N e w s  B a d  N e w s  E v e r y t h i n g  I n  B e t w e e n

*クリックして、最近の「米流時評」記事リンクへ
[PR]
by ysbee-2 | 2009-10-17 18:42 | タリバニスタン最前線

«DOW 10K-2.0» NY株式市場1万ドルの大台突破

f0127501_128435.gif
  ||| ダウ平均株価1万ドル突破 |||
d0123476_11113042.jpg
 ニューヨーク株式市場ダウ相場、14日水曜の終値 1万ドルの大台を突破
 米国経済再建を裏づける景気回復兆候の一環、住宅不動産市場も上向きに


ニューヨーク発 | ニューヨーク株式市場ダウ工業株取引相場の平均株価が、1年ぶりで1万ドルの大台に乗った。今年3月9日に過去12年間最低の底値6,547を記録して以来7か月ぶりに、ダウ平均は14日水曜、ついに5ケタを突破した。当時の底値から53%上昇という株式市場のめざましい株価回復は、市場投資家層にとって「経済は危機と不況から実際本当に回復しつつある」という事実確認の、もっとも顕著な兆候を示したと言えるだろう。
d0123476_11115935.jpg
Dow Closes Above 10,000 for First Time in A Year
Surprisingly strong earnings from Intel, JPMorgan send stocks soaring
OCTOBER 14, 2009 | By Ben Steverman — BUSINESS WEEK | Translation by ysbee
NEW YORK — The Dow Jones industrial average has reclaimed 10,000 for the first time in a year. The Dow closed above five figures Wednesday, seven months after it hit a 12-year low of 6,547.05 on March 9. The comeback by the stock market’s best-known indicator is the most visible sign yet that investors believe the economy is indeed recovering from the financial crisis and recession.

d0123476_11124449.jpg
d0123476_1539544.jpg
 OCTOBER 14, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年10月14日号
d0123476_841403.gif
 DOW-10K 2.0 NY株式市場1万ドルの大台を突破
 米国時間 2009年10月14日 | ベン・スティーヴァーマン/BusinessWeek | 訳『米流時評』ysbee
d0123476_11133294.jpg

1. 'DOW 10K 2.0' commemorative caps
When the Dow Jones industrial average first passed 10,000, traders tossed commemorative caps and uncorked champagne. This time around, the feeling was more like relief.

「ダウ2度目の1万達成」記念キャップ
ダウジョーンズ・インダストリアル部門の平均株価が、1999年最初に1万ドルの大台を突破した時には、NYSEニューヨーク株式市場のトレーダーたちは、それぞれにかぶっていた大台突破記念のベースボールキャップを空中にほうり上げ、シャンパンのコルクを抜いて祝福したものだった。しかし今回のウォール街の雰囲気はちょっと違う。一言で言えば、祝賀気分と言うよりもむしろ、「不況脱出」の重圧から解放されたような「安堵感」が誰の顔からも見て取れた。

d0123476_11202195.jpg

2. The most visible sign of recovery
The best-known barometer of the stock market entered five-figure territory again Wednesday, the most visible sign yet that investors believe the economy is clawing its way back from the worst downturn since the Depression.

景気回復を実証するバロメーター
ニューヨーク株式市場の好況を測るバロメーターとしてもっともよく知られているのが、この「5ケタの大台突破」であるが、ダウ平均は14日水曜にこの域に達した。この成果はまた、大恐慌以来最悪の株価下落をこうむった米国経済が、どん底から一歩ずつ這い上がってきた実績の数字であり、投資家の市場に対する信頼を回復する上で、もっとも顕著な兆候と解釈できる。

d0123476_11152753.jpg

3. 'Bear market is over'... almost
The milestone caps a stunning 53 percent comeback for the Dow since early March, when stocks were at their lowest levels in more than a decade. "It's almost like an announcement that the bear market is over," said Arthur Hogan, chief market analyst at Jefferies & Co. in Boston. "That is an eye-opener — 'Hey, you know what, things must be getting better because the Dow is over 10,000.'"

「ベアマーケットは去りぬ」
しかし今回の「ダウ1万ドル大台突破」の金字塔は、3月冒頭の底値の時期からなんと53%アップという驚異的回復の巾を実績として残した。実際3月の低迷期には、株価はここ10年以上で最低のレベルにまで落ち込み、絶望的な空気が充満していた。
「これはもう、ベアマーケットは終わったと言ってるようなもんですね」ボストンの証券会社 Jefferies & Co.で市場アナリストのチーフを務めるアーサー・ホーガン氏は、こう解釈する。
「もう目の覚めるような素晴らしい実績です。いいですか、ダウが1万を越えたからには、景気はこれからますます良くなるはずだってことですよ。」

d0123476_11161715.jpg

4. Average closed at 10,015.86
Cheers went up briefly when the Dow eclipsed the milestone in the early afternoon, during a daylong rally driven by encouraging earnings reports from Intel Corp. and JPMorgan Chase & Co. The average closed at 10,015.86, up 144.80 points. It was the first time the Dow had touched 10,000 since October 2008, that time on the way down.

水曜の平均株価終値10,015.86
今週週明けから1万ドルの大台に近づいていたため、連日投資家に対して買いのラリーが展開されていたが、この傾向にさらに拍車をかけたのが、インテルとJPモーガン&チェイスの第三4半期(7・8・9月)の実績報告。公開された内容では両社とも著しい利益を計上していたため、これに活気づけられたように、午後の早い時間帯で、すでに10,000ドルの大台を突破。
当日の平均株価の終値は、前日比+144.80の10,015.86の高値で閉場した。ダウ平均が1万ドルを越えたのは昨年の10月以来のことで、その時は今期とは逆に、株価は下降線の一途をたどっていた最中だった。

d0123476_11174054.jpg

5. 'World is not coming to an end'
"I think there were times when we were in the deep part of the trough there back in the springtime when it felt like we'd never get back to this level," said Bernie McSherry, senior vice president of strategic initiatives at Cuttone & Co. Ethan Harris, head of North America economics at Bank of America Merrill Lynch, described it as a "relief rally that the world is not coming to an end."

「世界の終りは来なかった」
投資戦略イニシャチブ会社、Cuttone & Co.の副社長を務めるバーニー・マクシェリー氏は、今回の大台突破をこう語る。「今年の春を振り返ってみると、われわれはみなどん底に落ち込んで絶望的になっていた時期もありました。それこそ、2度と今日のような好況に立ち戻れる日は来ないんじゃないかと思ったくらいですよ。」
またバンクオブアメリカ・メリルリンチ社の北米経済部長イーサン・ハリス氏も、株式業界の今回の大台達成をこう表現する。「業界全体の買いのラリーへの熱気は、まるで『この世を終わらせてたまるか』というほどの意気込みだったので、目標を突破してほっと一息ついたってところじゃないでしょうか」

d0123476_11262338.jpg

6. Joy behind skepticism
The mood was far from the euphoria of March 1999, when the Dow surpassed 10,000 for the first time. The Internet then was driving extraordinary gains in productivity, and serious people debated whether there was such a thing as a boom without end. "If this is a bubble," The Wall Street Journal marveled on its front page, "it sure is hard to pop."

手放しで喜べない市場関係者
しかしながら取引市場の実態は、ダウが最初に1万ドルの大台を突破した1999年3月の高揚感と比べれば、はるかに抑えた雰囲気だった。当時はインターネット関連株が絶好調で異常な高騰を続け、市場アナリストの慎重派は、果たしてこのITブームに終りはないのか、と真剣に議論をたたかわせていた時代だった。
当時のウォールストリートジャーナルは、第1面でこううたっている。「もしこれがバブルだと言うなら、はじけにくいバブルなことは確かだ。」

d0123476_1462815.jpg

7. Down below half by meltdown
It did pop, of course. And then came the lost decade. The Dow peaked at 14,164 in October 2007, then lost more than half its value after the financial meltdown last fall. At its low point, the average stood at 6,547.05. The breathtaking rally since then brings stocks to roughly break-even for the past 10 years. So where does the market go from here?

経済メルトダウンで市場価値半減
しかしながら、当然のなりゆきで、バブルははじけた。かくしてその後にやってきたのが「the lost decade=失われた10年」。その後徐々に回復し、2007年10月にはダウ平均は14,164ドルの最高値でピークを迎えた。
ところが昨年のリーマンショックに端を発する金融界のメルトダウンで、株式総体の価値は半値以下に暴落してしまった。その最低価格は6,547.05ドルを記録した。したがってどん底から這い上がるために、株式業界では投資家の失意を吹き飛ばすように圧倒的な買いのラリーが続けられ、株価は過去10年間の平均値にまでようやく回復したところだった。しかしながらこれから先、株式市場はいったいどこへ行こうとしているのだろうか?

d0123476_1128207.jpg

8. Breathtaking rally to break-even
Some market watchers see 10,000 as an illusion because there are still lingering threats to an economic recovery — rising unemployment, weak consumer spending and a battered housing market. The investors who have driven stocks higher since March are the pros: hedge funds and institutions whose furious selling hastened the collapse of the market in the first place.

1万ドル大台達成へ投資ラリー
ある市場ウォッチャーは、1万ドルの大台と言うのは幻想に過ぎないとみなしている。その理由は、現実には経済回復に対する脅威がまだ根強く残っているからだと分析する。……失業率は2ケタに近い9.8%まで増え続け、消費者市場は頭打ちのまま、住宅市場も悲惨の域を脱していない。
さらに否定的要素として「3月の最低線から挽回するために株価アップをテコ入れしてきた立役者は、もっぱらプロの投資家だから」と、その理由を説明する。彼らはヘッジファンドや投資専門の資本家連中で、そもそもグローバル不況の引き金となった金融界の崩壊は、危機に面した彼らが売りへと殺到したジャイレーションが招いたものだった。
d0123476_1144922.jpg

9. Hedge funds, institution pros
And red flags are showing up in the technical charts that professional investors use as they make their trading decisions. The Dow sits about 18 percent above its average of the past 200 days. "The market by all technical indicators is completely overbought, just like back in March it was completely oversold," said Rich Hughes, co-president of Portfolio Management Consultants in Los Angeles.

ヘッジファンド・投資プロが警報で崩壊阻止
市場アナリストたちも、プロの投資家が使っている株価変動のテクニカルチャートに、潮目を警告する赤いフラグをつけるなどして、売り買いの決断の目安を公開したりもした。こうした状況の中で過去200日間、ダウ相場の平均株価は18%内の穏やかな値動きで納まっていた。
「市場のテクニカル指標は完全に『買い』に偏っています。3月頃は完全に『売り』に偏重したのと、まさにまったく対照的です。」ロサンゼルスのポートフォリオ・マネージメント・コンサルタンツ社社長リック・ヒューズ氏は、現状の市況をこう分析する。
d0123476_11345344.jpg

10. 10K, more than just a number
On the other hand, Wall Street analysts say 10,000 is more than just a number — it can have legitimate psychological implications. A recovering stock market soothes the psyche as people watch their portfolios and 401(k) retirement accounts being replenished.

「1万」は数字以上の象徴
その一方で、ウォール街の現場の証券アナリストたちは「10,000という大台は、単に数字以上の意義がある」と反論し「その数字は心理学的にもすでに立証されているマジックナンバーとしての効果がある」と主張する。言うなれば株式市場の景気回復は「ひとびとが資産表をチェックしたり年金運用の投資口座を管理する上で、大きな心理的安心要素を与えるから有効だ」と説明している。
d0123476_11403886.jpg

11. Psychology plays a huge role
And if people start spending again, that may persuade more investors, including some reluctant pros, to go back into the market. "Psychology plays a huge role in investing, so when you're trying to overcome the huge levels of panic and fear that we've seen over the last year, psychology shouldn't be discounted," said Carl Beck, a partner at Harris Financial Group.

心理的印象が投機を動機付け
さらには、一般消費者が再びサイフのひもをゆるめてモノを買い始めれば、投機をしぶるプロを含めて、市場へ戻るよう投資家を説得する材料としては有効かも知れない。ハリス・ファイナンシャルグループの共同経営者カール・ベック氏は、投機の心理をこう説明する。
「投機の現場では、心理的ファクターが大きな役割を果たします。昨年来の暴落の場面で見てきたようなパニックや恐怖感による、巨大な落ち込みを克服しようとしている時ならば、こういった上昇心理の要素はばかにできない効果を発揮すると思います。」
d0123476_1153819.jpg

12. Reflection of the history
Many investors, especially individuals, are afraid they'll put money into the market only to watch it disappear if stocks plunge again. It's happened before: In 1975, stocks rose 53 percent in less than four months after a recession. Then they lost 11 percent before climbing again in early 1976. If stocks follow historical patterns, they could be nearing their peak.

歴史は繰り返す?
投資家の多くが、個人投資家の場合には特に「もしも再び株価が暴落して、注ぎ込んだ金が(昨秋のように)みるみるなくなってしまったらどうしよう?」という恐怖にとり憑かれているように見える。
たしかに1975年には、不況からわずか4か月も経たないうちに底値から53%もの急騰を見ている。その後11%下落し、再び回復したのは翌76年の前半だった。もしも株価の値動きもこのような歴史に残された変動のパターンを繰り返すとしたら、今回はその1回目のピークに近い状況だと言えるだろう。

d0123476_1137357.jpg

13. Recession technically ended this summer
Assuming the recession technically ended this summer, as many economists believe, the Dow's surge since March puts it near where past rebounds have started to fade. On top of that, there are still plenty of problems that could trip up the market. Companies posted better-than-expected earnings in the second quarter.

今夏実質的に不況を脱した米国経済
エコノミストの多くがそう信じているように「米国経済の不況は実質的にこの夏で終わった」と仮定するならば、今春3月以来7か月にわたって株価を徐々に押し上げてきた波は、これまでの上げ潮が一時的なピークを迎え、今後は退潮するという時期にさしかかったのかもしれない。
さらにその上、市場の活況を否定して余りある多くの問題がいまだに存在することも事実である。多くの株式会社が、第2四半期の実績として期待をはるかに上回る利益を計上している傾向だ。

d0123476_1214440.jpg

14. Individual investors remain cautious
字数制限のため英文省略
2度目の火傷を恐れる個人投資家
しかしながら法人利益を出した会社のほとんどが、その原因は経済成長に必須な売上増加によるものではなく、コスト削減のおかげで節約した余剰に過ぎない。そうした背景を熟知しているので、個人投資家はあいかわらず注意深く買い控えの態勢にある。3月以降のラリーが全開だった今年8月には、個人投資家の投資傾向を端的に割合で言い表すならば、株式に1ドル投資するのに対して、証券ファンドには11ドル注入していた。このデータは、投資信託会社インベストメント・カンパニー・インスティチュート社のレポートによる。

d0123476_11493940.jpg

15. A milestone for solid confidence
字数制限のため英文省略
市場への信頼回復のマイルストーン
そうは言っても、最近では個人投資家も徐々に株式市場へと戻ってきたようである。ネットの大衆投資家向け証券会社TD Ameritrade社の現況報告によると、8月の出来高は1日平均約431,000件の売買があり、今年の1・2月に市場が下降線だった時期の30万件/日と比べると著しい売買件数の増大が見られる。今後もしも市場が水曜の大台を保ち続けることができれば、投資家はますます自信を回復して、安心して投機を続けるだろう。
こうした状況を、シカゴに本社を置くタロン資産管理会社の財務表管理部長デヴィッド・ケルソン氏は次のように評価する。「メインストリートのジョー、つまりフツーの社会人であれば『1万ドル大台突破』のニュースを聴いて、それ以前よりももっと気楽に投資に向かえるようになったとしても決して不思議ではありません。」
<了>
【 米国時間2009年10月14日『米流時評』ysbee訳 】
d0123476_20304071.jpg
◀ 次号「パキスタン政府軍、タリバン殲滅で南ワジリスタン侵攻開始」
▶ 前号「今年のノーベル平和賞はオバマ大統領」d0123476_1023580.jpg

d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10341923
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/10341923

d0123476_1539544.jpg
  いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ワンクリックがブログのエネルギーです!
 d0123476_12465883.gif

政治経済部門ではベスト10までひと頑張りです。クリックに感謝!
  
d0123476_164733.gif
 あと数票で国際政治部門のトップへ。応援のクリックをよろしく!


*クリックして、最近の「米流時評」記事リンクへ
[PR]
by ysbee-2 | 2009-10-14 16:24 | グローバルビジネス

オバマ大統領にノーベル平和賞授与!

f0127501_128435.gif

 ||| オバマにノーベル平和賞 |||

d0123476_21311519.jpg
 今年度のノーベル平和賞受賞者は、バラク・オバマ大統領に決定!
 

d0123476_16582178.jpg2009年度ノーベル平和賞受賞者は、オバマ大統領に決定!
やったやったー!悪いニュースが重なっていた時だけに、
もう非常に、大変にうれしい。タイトルだけのエントリアップは初めてですが、
緊急の朗報なので速報で。詳細は後続で続々とお知らせしまする……

【第2報】
 夕べは、NASAの月面爆破計画(正式には何と言うのじゃ?)の話題で
 米国のtwitterは「Dear NASA」というコラムが大炎上していて
 これを追いかけているだけで、おかしくておかしくて……
(何しろ1分間に1千通近くコメントがアップ。そのどれもが気違いじみてる!)
d0123476_22213439.jpg
 そんな訳で、台風の記事の準備がストップしていて、
 月面爆破(は妥当な言葉じゃないと思うんですが、英語ではそう)の
 実況中継を待って、いつもの早朝のMSNBC「Morning Joe」を見てました。

 そうしたら今度はtwitterに「Obama Wins Nobel Prize!」という速報が
 ニューヨークタイムズとNBCのアン・カリーと、ハッフィントンポストから
 同時に上がってきて、そんな噂は今日まで全然なかったので、
 初めは「悪い冗談……」というコメントも入る始末。

 しかし、オスロの選考委員の発表のシーンがビデオで入ってきて
「あらま、ほんとに取っちゃったわ」……
 と言うのが、アメリカ人の正直な反応じゃないでしょうか。

「非核」はいいけど、ちと早すぎるのでは?
 という声も大分あるようですが、ブッシュ時代と比べれば、
 中世からルネッサンスへ、時代が転換したような気持ちがしないでもない。
(日本はその逆で、政権交代で大戦の開戦前夜のような全体主義への傾斜が)
d0123476_21351520.jpg
 まあ「核なき時代」を本気で実行して下さいという、
 ヨーロッパの趨勢からのプッシュも入ってるんでしょう。

 私個人から見ると、
 ・東欧ミサイル網の廃止でロシアと和解した実績と
 ・原爆の製法すら入手したイランを、G20の冒頭で真っ正面から糺弾し
 核放棄の会議のテーブルに就かせた手並み。
 また、ブッシュ時代から180度転換して、
 ・イスラム世界と協調し、国際社会に「和」の空気を作った

 というところでしょうか。
 では、いつも速報でおなじみのAP通信の記事から。

【米国時間2009年10月9日『米流時評』ysbee】


d0123476_1539544.jpg
  OCTOBER 9, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年10月9日号
 d0123476_17164267.gif
 今年度のノーベル平和賞受賞者は、バラク・オバマ大統領に決定!
 米国時間 2009年10月9日午前5時34分 | AP通信/NBC/ニューヨークタイムズ | 訳『米流時評』ysbee

d0123476_2132643.jpg
Obama Wins Nobel Peace Prize
Committee praises 'extraordinary efforts' to strengthen diplomacy
OCTOBER 9, 2009 | NBC/MSNBC — BREAKING | Translation by ysbee

1. Obama wins Nobel Peace Prize
OSLO, Norway — President Barack Obama won the 2009 Nobel Peace Prize on Friday for "his extraordinary efforts to strengthen international diplomacy and cooperation between peoples," the Norwegian Nobel Committee said, citing his outreach to the Muslim world and attempts to curb nuclear proliferation.

2009年のノーベル平和賞はオバマに
ノルウェー・オスロ発 |9日金曜、バラク・オバマ大統領が2009年度のノーベル平和賞受賞者に決定。受賞理由は、「イスラム世界への歩み寄り、核不拡散の推進など、国際外交の強化と人々の間の協力において著しい努力を記した」ためと、ノルウェーのノーベル賞選考委員会から発表された。
d0123476_22254325.jpg

2. Took office before nomination deadline
The stunning choice made Obama the third sitting U.S. president to win the Nobel Peace Prize and shocked Nobel observers because Obama took office less than two weeks before the Feb. 1 nomination deadline. Obama's name had been mentioned in speculation before the award but many Nobel watchers believed it was too early to award the president.

ノミネート締切の2週前に大統領就任
今回オバマにもたらされたノーベル平和賞の栄誉は、現役の米国大統領としては史上3人目の受賞である。しかし、2月1日の平和賞候補者ノミネートの締切からわずか2週間前に大統領に就任したばかりのオバマが受賞した結果は、ノーベル賞選考過程を見守っていた人々からは少なからず驚きをもって迎えられた。
それと言うのも、選考結果が発表されるよりもかなり前からオバマの名前は挙がってはいたというものの、多くのノーベル・ウォッチャーからは、この大統領に授与というのはまだ時期尚早と思われていたからである。
d0123476_21332034.jpg

3. 'Given the world hope for a better future'
"Only very rarely has a person to the same extent as Obama captured the world's attention and given its people hope for a better future," the committee said. "His diplomacy is founded in the concept that those who are to lead the world must do so on the basis of values and attitudes that are shared by the majority of the world's population."

「人々によりよき未来への希望を与え…」
オスロのノーベル平和賞選考委員会では、代表から次のように選考理由が発表された。
「オバマ大統領は世界の注目を集め、世界中の人々により良き未来への希望を与えましたが、彼と比肩できるようなスケールの大きさで人々をインスパイアできる人物は、きわめて稀と言えるでしょう。」
「また世界的な指導者とは、世界の大多数の人々が共有できる価値観や姿勢をその政治理念の基盤とするべきですが、オバマ氏の外交方針も『世界各国が相互理解を深める』というコンセプトを、その基礎において実行し、成果を挙げているからであります。」

d0123476_213435.jpg

4. 'Vision of, work for a world without nuke'
The committee said it attached special importance to Obama's vision of, and work for, a world without nuclear weapons.
『核兵器なき世界』のビジョンを実践
選考委員会はその選考理由の中でも特に、核不拡散にレールを敷いた点を強調した。
「オバマ大統領がその政治理念においても、国際政治の実践においても『核兵器のない世界』をビジョンに掲げて実行している事実に、特筆すべき重要性があります」
d0123476_2137488.jpg

5. 'Created multilateral diplomacy'
"Obama has as president created a new climate in international politics. Multilateral diplomacy has regained a central position, with emphasis on the role that the United Nations and other international institutions can play," the committee said.

「国連を基軸におく多極外交を推進」
「オバマ氏は米国大統領としての立場から、国際政治の世界にまったく新しい気候を創りだしました。氏の推進する多極的外交政策によって、今や国連やその他の国際的機関は、それぞれが本来果たすべき役割を再建し、国際社会での基軸となる中心的存在を再び獲得することができました。」
選考委員会は、オバマ氏の外交方針が国際社会に果たした役割を、こう説明した。

[*注:ニュアンスとしては、国連の存在を無視してイラク侵攻に踏み切った先代ブッシュと比較しているのがありありで、最初の行はむしろ「ブッシュと同じ米国大統領でありながら、オバマの場合は大国元首の立場を濫用した唯我独尊におちいらず……」と、行間から受け取れた]
d0123476_19162963.jpg

6. The third sitting U.S. president to win
Theodore Roosevelt won the award in 1906 and Woodrow Wilson won in 1919. Former President Jimmy Carter won the award in 2002, while former Vice President Al Gore shared the 2007 prize with the U.N. panel on climate change. The Nobel committee received a record 205 nominations for this year's prize.

現役の米国大統領で3人目の受賞者
現役の米国の大統領では、1906年にテオドア・ルーズベルトが、1919年にウッドロー・ウィルソンが平和賞を受賞している。近年ではジミー・カーター元大統領が退役後の2002年に、また2007年にはアル・ゴア副大統領が地球温暖化に対する警鐘で、国連の委員会と一緒に受賞している。
選考委員が明らかにした事実によると、今年の平和賞にノミネートされた人物の数は205名にも上ったと伝えている。
d0123476_21355269.jpg
クリントン元大統領、故テッド・ケネディ上院議員、オバマ、ジョー・バイデン副大統領が、珍しくホワイトハウスで一堂に会した日。この日は現在剣が峰の「ヘルスケア=国民健康保険」問題の統合的フォーラムが開かれた。

7. 'The best work for fraternity between nations'

In his 1895 will, Alfred Nobel stipulated that the peace prize should go "to the person who shall have done the most or the best work for fraternity between the nations and the abolition or reduction of standing armies and the formation and spreading of peace congresses."

国家間の「友愛」に貢献した者へ授与
ノーベル財団の創設者アルフレッド・ノーベル氏は1895年に逝去したが、彼の遺書の中でノーベル平和賞の対象となる者の資格を、次のように述べている。
「この賞は、国家間の友愛 (fraternity between the nations)、軍事対立の解消もしくは減少、平和会議の創成と拡大に関して最良最善の仕事を遂行した者に対して授けられるものである」

[*注: 出てきました「友愛=fraternity」。鳩山氏はまさか大胆にも、将来ノーベル平和賞を目指してるのではあるまいか?(宇宙人部門で)しかしこうなると、そもそもの創設者ノーベル氏もフリーメイソンのメンバーだったのか?という疑問が湧いてくる…… ]
d0123476_21362831.jpg

8. Five members of Sweden and Norway

Unlike the other Nobel Prizes, which are awarded by Swedish institutions, he said the peace prize should be given out by a five-member committee elected by the Norwegian Parliament. Sweden and Norway were united under the same crown at the time of Nobel's death.

ノーベル財団とノルウェー国会の選考委員
ノーベル財団は、ダイナマイト=TNT火薬の発明で巨額の富を築いた上述のアルフレッド・ノーベル氏が、19世紀末に創設したスウェーデンの財団であるが、この国際的組織が各界の功労者に毎年授与するノーベル賞によって、世界に広くその名を知られている。
その中でも特にノーベル平和賞は、他のノーベル賞とは意を異にして、ノルウェー国会から選出された5名の選考委員によって受賞資格が審議選考される、国際的に栄誉ある賞である。
ちなみにノーベル氏が死去した19世紀末の時代には、スウェーデンとノルウェーとはひとつの王国の元に統合されていた。
d0123476_2315950.jpg
 国内外でも時期尚早の声が。しかし暗殺の噂の絶えないオバマ氏の存命中に授与を、という思惑もあったのか?

9. Expanding prize beyond peace mediation

The committee has taken a wide interpretation of Nobel's guidelines, expanding the prize beyond peace mediation to include efforts to combat poverty, disease and climate change.
— This is a breaking news story. Please check back for updates.


世界平和から貧困・地球温暖化の解決まで
しかし、近年の平和賞受賞者の実績を振り返ると、ノーベル財団の平和賞選考基準も複雑化する国際情勢にあわせて、単なる和平交渉の功労に対してだけではなくなってきている。例を挙げれば、世界的に深刻化する貧困問題やエイズなどの疫病治癒、また地球温暖化阻止など、財団創設当時の本来のーベル氏の遺志を拡大した、より大きな国際社会の問題を解決する功労者へと、受賞資格の解釈も変わってきている。  >次号へ続く

【 米国時間2009年10月9日『米流時評』ysbee訳 】
d0123476_21375427.jpg
 受賞の感激を淡々と語るオバマの謝辞は次のエントリで。たまたま9日の朗報は愛犬ボーの誕生日と重なったそう。

d0123476_20304071.jpg◀ 次号「オバマもサプライズ!ノーベル平和賞受賞の謝辞」
▶ 前号「日本があぶない!中川昭一、痛恨の警告」

d0123476_1023580.jpg

d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10320276
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/10320276

d0123476_1539544.jpg
  いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ワンクリックがブログのエネルギーです!
 d0123476_12465883.gif

政治経済部門ではベスト10までひと頑張りです。クリックに感謝!
  
d0123476_164733.gif

 あと数票で国際政治部門のトップへ。応援のクリックをよろしく!


*クリックして、最近の「米流時評」記事リンクへ
[PR]
by ysbee-2 | 2009-10-09 19:04 | オバマの時代

五輪ショック! 東京・シカゴ落選で南米初のリオに決定

f0127501_128435.gif

  ||| 2016年オリンピック開催地決定! |||

d0123476_1745196.jpg
 2016年オリンピック開催地最終投票の結果、本命のリオデジャネイロに決定
 大統領・首相自らのプレゼンにもかかわらず、シカゴと東京は落選ショック!


d0123476_16582178.jpgただ今、米国時間で10月2日金曜の夜中です。
CNN以下米国のテレビ局では、こぞってコペンハーゲンからライブ中継。
IOC国際オリンピック委員会が、2016年のオリンピック開催都市を
シカゴ・東京・リオデジャネイロ・マドリッド…など
最終選考に残った候補地から決定する実況です。

 それというのも、シカゴオリンピックを強力に推進するため、
 オバマ大統領夫妻がそろって、ステージ上でプレゼンテーションのスピーチを披露。
 夫婦そろってのスピーチというのは、
 昨年の大統領選のキャンペーン以来じゃないでしょうか?
 とりあえず、関連の写真をアップしますが、
 開催地が決定してから、後続で記事の翻訳をエントリーいたします。
d0123476_2073527.jpg
 ホワイトハウスのサウスローンから飛び立つ大統領専用へり・マリーンワン。その後コペンハーゲンまで18時間

 【第2報】米国東部時間午前11時30分
 わーっ、大ショック! 大番狂わせ!!
 投票の第1ラウンドで、シカゴが最下位で落選!


 テレビ中継では、シカゴの広場に集まった観衆から、ショックのため息と言うか、
 悲鳴に近い声がもれました。(私も思わずひぇ〜〜っと嘆声)

 そのあとすぐに開票された第2ラウンドでは、東京が圏外に
 残るは、リオとマドリッドの2都市。

 シカゴが落ちた理由は何なんでしょう?………やはり、テロに狙われやすいから?
 東京は?……… 2016年まで独立国として存続しているでしょうか?
 ますます最終結果が分からなくなってきました。
 ………つづく
d0123476_1536273.jpg
 【第3報】米国東部時間午後0時50分
 やはり予想された通り、南米で初めての開催ということで
 2016年のオリンピック開催都市は、リオデジャネイロに決定!


 あー疲れた。
 ここ数日大地震やら大津波やら、イランの核の協議やら
 アフガン政策での内紛やら、経済回復のつまづきやら……
 他の重大ニュースも次々とあって徹夜続きだったので、ちょっと寝ます。
 超多忙の中を縫って駆けつけたオバマ夫妻は、たいへんご苦労さまでした!

【米国時間2009年10月2日『米流時評』ysbee】

d0123476_21292684.jpgOct. 1: NBC Nightly News — Michelle Obama takes Chicago Olympics bid to Denmark
First Lady Michelle Obama played lobbyist-in-chief Thursday at the IOC's Opening Ceremonies in Copenhagen, talking up Chicago's four-year, $48 million campaign to host the games. NBC's Brian Williams reports.
d0123476_21302895.jpgOct. 2: NBC Today show — Obama makes final push for Chicago
President Obama makes an impassioned plea to the International Olympic Committee in an effort to bring the 2016 Summer Games to Chicago. TODAY's Natalie Morales reports from Copenhagen, Denmark.


d0123476_1539544.jpg
  OCTOBER 2, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年10月2日号
 d0123476_17164267.gif
 2016年オリンピック開催地、南米初でリオデジャネイロに決定!
 米国東部時間 2009年10月2日午前1時48分 | NBC/MSNBC・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

d0123476_1751919.jpg
2016 OLYMPIC Goes to……?
Chicago, Tokyo, Rio de Janeiro are strong candidates
OCTOBER 2, 2009 | NBC/MSNBC — BREAKING | Translation by ysbee
1. IOC's decision on 2016 Olympic
COPENHAGEN, Denmark — In a hometown pitch for the world's biggest sporting event, President Barack Obama lobbied Olympic leaders to give the 2016 Summer Games to Chicago, saying the U.S. "is ready and eager to assume that sacred trust."

2016年オリンピック開催地決定!
デンマーク・コペンハーゲン発 |世界最大のスポーツイベント、オリンピックの開催地の権利を獲得するため、米国のオバマ大統領は家族の出身地シカゴを候補地として強力に推進。
「アメリカは、オリンピックに対する世界からの神聖なる信頼に応える準備はできている」と力強いプレゼンのスピーチを行ない、2016年五輪夏季大会をぜひともシカゴに、とIOC委員の説得に努めた。
d0123476_1762610.jpg
 当初は「南米から初の開催都市を」でリオが有力だったが、オバマ夫妻の肩入れで俄然シカゴ開催の可能性が浮上

2. Obamas push their hometown Chicago

The president and his wife, fellow Chicagoan Michelle Obama, put their capital behind an enormous campaign to win the Olympics bid. Never before had a U.S. president made such an in-person appeal. "I urge you to choose Chicago," Obama told members of the International Olympic Committee.

オバマ夫妻が出身地シカゴを強力プッシュ
もともとシカゴで生まれ育ったミシェル夫人と、社会人としての長い年月を同市で過ごしたオバマ大統領は、故郷シカゴへの五輪招聘を期して、内憂外患の問題が山積する首都ワシントンを離れ、選考会場のコペンハーゲンで短時間に精力的なキャンペーンを展開した。
アメリカではこれまで、今回のように大統領自ら個人的に肩入れした誘致運動を行なった前例はない。オバマ氏は、2016年の開催地を選考するIOC委員の選考メンバーに「シカゴを選ばれるよう私からも強くおすすめいたします」と訴えた。
d0123476_177074.jpg
 オバマ夫妻が乗り出す前までは、ブラジルのリオデジャネイロが最有力候補地だった。写真はコパカバーナビーチ。

3. 'Chicago and USA will make the world proud'

"And if you do — if we walk this path together — then I promise you this: The city of Chicago and the United States of America will make the world proud," the president said. Chicago, Rio de Janeiro, Madrid and Tokyo have been making their cases to the IOC for more than a year, but many IOC members were believed to be undecided about which city they would vote for Friday.

「シカゴと米国が世界に誇れる大会を約束」
「もしもシカゴが会場になるならば、そして私どもも共に開催準備の道を歩めるなら、その時には私はあなた方に次のことをお約束します。シカゴの街とアメリカ合衆国は、世界が誇りに思えるような素晴らしい大会にしましょう」オバマ大統領はこう宣言した。
シカゴ、リオデジャネイロ、マドリッド、そして東京。最終選考に残った国際都市の開催地としての資格を審査するために、IOCの選考委員会では1年を費やしてきた。しかしながら、選考委員の大半が、最終日を迎えた今日の段階でも、まだ投票する候補地を決定しかねている、というのが実情である。
d0123476_1925384.jpg
 コペンハーゲンで行なわれた2016年五輪夏季大会開催都市選考会場で、シカゴ推薦の熱弁をふるうオバマ大統領

4. Chicago, the stage of 'Victory'

Some said they might not decide until after the cities made their final presentations in Copenhagen. Both Obamas spoke on deeply personal terms about Chicago, the city at the center of the world's spotlight so many times, including in November when Barack Obama won the White House and stood proudly with his family.
大統領選最終日の凱旋の街シカゴ
選考委員の数人は、今回のコペンハーゲンでの最終選考で、候補地となっている各都市の最終プレゼンが済んでからでないと決断できない、と未定の理由を語っていた。
推薦するシカゴの街に関して、オバマ大統領夫妻は両人ともそれぞれ個人的な思い入れを交えて、きわめてパーソナルタッチに訴えかけた。シカゴはこれまでにも、世界から脚光を浴びる機会は多々あったが、記憶に新しいところでは、昨年11月にオバマ氏が大統領選で勝利し、ホワイトハウス入りが決定した際にも、家族と共にステージに立ったシカゴが檜舞台の役割を果たした。
d0123476_1711216.jpg
 選考会前夜の開会セレモニー イベントのすべてが何か権威主義的で儀礼的な因習を感じるのは私だけだろうか?

5. 'A place of diversity and warmth'

The president described Chicago as a place of diversity and warmth. "Chicago is a place where we strive to celebrate what makes us different just as we celebrate what we have in common," he said. "It's a place where our unity is on colorful display ... It's a city that works from its first World's Fair more than a century ago to the World Cup we hosted in the nineties, we know how to put on big events."

「国際的な多様性と温かい人情の街」
オバマ大統領はプレゼンテーションのスピーチの中で「シカゴは国際的な多様性と温かい人情の街だ」と評価した。
「シカゴは、色んな人種のアメリカ人が、お互いの共通性と同様にそれぞれの相違点もそのまま受け入れて共存できる場所です。また、世界最初の博覧会がシカゴで開かれた年から90年代にワールドカップが開かれた時まで、かれこれ1世紀以上も経っていますが、われわれはいかなる場合でも国際的な大イベントを成功裡に終わらせる術を心得ています。」
d0123476_178282.jpg
 オバマ夫妻の北欧訪問は初めてとあって、コペンハーゲンに集まった各国記者団の関心の的もミシェル夫人に集中

6. Decidedly subdued arrival

For all the anticipation surrounding Obama's appearance in Copenhagen, his arrival at the IOC meeting was decidedly subdued. The 100-plus committee members, who had already been warned not show bias during the presentations, sat silently as the Obamas walked into the Bella Center with the rest of 12-member Chicago delegation.

公平を期して地味な登場
コペンハーゲンでのIOCの選考会場へ出席するオバマ大統領に対して、会場全員の期待が向けられてはいたが、他の候補地と公正平等を期するために、会議場到着の際も特別扱いは控えられた。
総勢100名以上の国際オリンピック委員会のメンバーは、各候補都市の代表団がプレゼンを展開する最中は、特定候補地に偏向しないように、と、あらかじめ警告を受けていた。そのため、オバマ大統領が総勢12名のシカゴ代表団を率いて、会場のベルセンターに姿を現した際にも、委員たちは沈黙を守ったままだった。
d0123476_229119.jpg
 選考会会場へ入る前に、IOCの役員と握手するオバマ大統領。役員の左手が後ろ手になっているのに注目(儀礼的)

7. Michelle's passionate account

Michelle Obama gave a passionate account of what the games would mean to her father, who taught her as a girl how to throw punches better than the boys. She spoke of fond memories of growing up on the South Side of Chicago, sitting with her father and cheering on Olympic athletes.

ミシェル夫人、熱のこもった推薦の辞
ミシェル・オバマ夫人は、プレゼンの演説では自分自身の父親のエピソードを話し、オリンピックが父親にとってどれだけ意義のあるものだったかを、熱意をこめて語りかけた。特に彼女がまだ子供の頃、どうやったら男の子よりも上手くバスケットボールができるか教わったり、彼女が育ったシカゴの下町のサウスサイドの話や、親子そろってオリンピックのテレビ中継を見ながらひいきの選手を応援したりした、スポーツにまつわるシカゴの思い出話を披露した。
d0123476_1710408.jpg
 金メダルをイメージさせるゴールドのサテンドレスで、選考会前夜祭のオペラシアターに姿を現したミシェル夫人

8. Tie the family bond through sports

She noted that her late father had multiple sclerosis, so she knows something about athletes who compete against tough odds. "Chicago's vision for the Olympic and Paralympic movement is about so much more than what we can offer the games," she said.

「次世代へと引き継がれる精神の伝統」
今は亡きミシェル夫人の父親は晩年multiple sclerosisをわずらっていたにもかかわらず子供たちのスポーツの相手をしようと努力していたのを身近に経験しているだけに、パラリンピック(身障者五輪)で、困難な状況を克服して試合に臨むスポーツ選手の精神を高く評価するとも彼女は語った。
d0123476_1945471.jpg
 1日先にコペンハーゲン入りして積極的にロビー活動を展開したミシェル夫人に、選考会当日はオバマ大統領が合流

9. 'Building a lasting legacy for the next'

字数制限のため英文省略
「オリンピック精神とは……」
「オリンピック、及びパラリンピックに対してシカゴが抱くビジョンは、
 単に大会の実行という物理的な行為だけではありません。
 オリンピックを通して、スポーツがわれわれに教えてくれる
 もっと大きなもの……それは今を生きるあらゆる世代の精神に新しい息吹を与え、
 次の時代をになう世代へと受け継がれる『永続する精神の伝統』をつちかう、
 われわれ人間すべての活動だと思います。」

d0123476_1935612.jpg
 五輪開催地選考会前夜祭セレモニーの幕開けを祝ってコペンハーゲンの少女コーラスが歌う「オリンピック讃歌」

10. 'Global gathering place at ease'

The president anchored the U.S. charm offensive. He referenced his own election as a moment when people from around the world gathered in Chicago to see the results last November and celebrate that "our diversity could be a source of strength."
「世界中のあらゆる人間が集える場所」
オバマ大統領は、プレゼンの最後をアメリカ特有の魅力を盾にしめくくった。彼は、世界中に映像で届けられた昨年11月の大統領選最終日にふれ、民主主義の勝利を祝って世界中のひとびとがシカゴに集まってきたと告げ「そうした人類の多種多様性こそ(人種を越えたスポーツの祭典であるオリンピック同様に)われわれの強さの根源なのです」と、オリンピック精神を讃えた。
d0123476_1985434.jpg
 選考会前夜のガラが行なわれた会場、コペンハーゲンのオペラシアターに参集した世界各国の五輪委員会関係者

11. 'Neighbors of our family welcome you'

"There is nothing I would like more than to step just a few blocks from my family's home and with Michelle and our two girls welcome the world back to our neighborhood," Obama said. "At the beginning of this new century, the nation that has been shaped by people from around the world wants a chance to inspire it once more."
「私たち家族の故郷がみなさんを歓迎」
「シカゴの我が家から数ブロックのところで大会が行われるなら、こんなにうれしいことはありません。ミシェルも私もふたりの娘も、大会期間中は古巣に戻って、世界から集まる五輪観光客を歓迎したいと思います。」オバマ大統領は、シカゴとオバマ家の密接な関係をこう伝え、最後に次のように結んだ。
「現在この新しい世紀の初頭にあって、世界中からの移民で形成されてきたわが国アメリカは、もう一度世界をインスパイアできるチャンスが授かるよう望んでいます。」
d0123476_22175538.jpg
コペンハーゲン・ハーバーの埠頭で「2016年はシカゴで」とアピールする、シカゴ招致委員会の代表団メンバー

12. 'An American city open to the world'

After the Obamas' comments, the U.S. delegation fielded questions from committee members, and at one point the president jumped in. He said he envisioned that the Chicago games would allow the United States to restore its image as a place that, at its best, is "open to the world."

「世界に開かれたアメリカのイメージを再建」
オバマ大統領がプレゼンのスピーチを終えたあと、今度は米国の代表団が選考委員からの質問に答える質疑応答があったが、ある質問に対しては大統領自ら説明を添えて直接答える一幕もあった。
「シカゴで開かれる大会なら、米国はこれまでの (ブッシュ時代の) 秘密主義を一掃して、世界に対してより開かれた場所としてのイメージ再建ができるでしょう。」
d0123476_15371072.jpg
 最終投票でリオデジャネイロと発表されるや、ラテンの悲願が実り感涙にむせぶブラジルのルラ・ダシルバ大統領

13. 'U.S. government will put full weight'

He emphasized that the White House and the State Department would put their full weight behind making sure international visitors "feel welcome and will come away with the sense of the incredible diversity of the American people. And Americans will be reminded of their links to the rest of the world.

「決まれば米国政府が全力投球で支援」
オバマ大統領はまた次のような言葉で、開催地に立候補したシカゴの意気込みを伝えた。
「会場がシカゴに決まるなら、海外からの五輪ツーリストが思いがけないほど人種の多様なシカゴのアメリカ人に接して歓待されていると感じられるように、ホワイトハウスと国務省の陣頭指揮で全力を尽くします。また、そのときにはアメリカ人もまた、世界のほかの国々との絆の大切さに思い至るでしょう。」 <了>

【 米国時間 2009年10月2日『米流時評』ysbee 訳 】
d0123476_177391.jpg

d0123476_11564496.jpg◀ 次号「日本があぶない! 中川昭一、痛恨の警告」
▶ 前号「速報!M8サモア地震津波で死者100名以上」

d0123476_1023580.jpg
d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10291934
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/10291934

d0123476_1539544.jpg
  いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ワンクリックがブログのエネルギーです!
 d0123476_12465883.gif

政治経済部門ではベスト10までもうちょっと。クリックに感謝!
  
d0123476_164733.gif

 あと数票で国際政治部門のトップへ。応援のクリックをよろしく!


*クリックして、最近の「米流時評」記事リンクへ
[PR]
by ysbee-2 | 2009-10-02 05:24 | ニュースで一服
line

世界の動きがよくわかる!激動する国際情勢を、欧米メディアでディープに読む…世界の「今」と真実探求に関心ある知的冒険者へ送るグローバル情報満載ブログ


by ysbee-2
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31