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五輪ショック! 東京・シカゴ落選で南米初のリオに決定

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  ||| 2016年オリンピック開催地決定! |||

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 2016年オリンピック開催地最終投票の結果、本命のリオデジャネイロに決定
 大統領・首相自らのプレゼンにもかかわらず、シカゴと東京は落選ショック!


d0123476_16582178.jpgただ今、米国時間で10月2日金曜の夜中です。
CNN以下米国のテレビ局では、こぞってコペンハーゲンからライブ中継。
IOC国際オリンピック委員会が、2016年のオリンピック開催都市を
シカゴ・東京・リオデジャネイロ・マドリッド…など
最終選考に残った候補地から決定する実況です。

 それというのも、シカゴオリンピックを強力に推進するため、
 オバマ大統領夫妻がそろって、ステージ上でプレゼンテーションのスピーチを披露。
 夫婦そろってのスピーチというのは、
 昨年の大統領選のキャンペーン以来じゃないでしょうか?
 とりあえず、関連の写真をアップしますが、
 開催地が決定してから、後続で記事の翻訳をエントリーいたします。
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 ホワイトハウスのサウスローンから飛び立つ大統領専用へり・マリーンワン。その後コペンハーゲンまで18時間

 【第2報】米国東部時間午前11時30分
 わーっ、大ショック! 大番狂わせ!!
 投票の第1ラウンドで、シカゴが最下位で落選!


 テレビ中継では、シカゴの広場に集まった観衆から、ショックのため息と言うか、
 悲鳴に近い声がもれました。(私も思わずひぇ〜〜っと嘆声)

 そのあとすぐに開票された第2ラウンドでは、東京が圏外に
 残るは、リオとマドリッドの2都市。

 シカゴが落ちた理由は何なんでしょう?………やはり、テロに狙われやすいから?
 東京は?……… 2016年まで独立国として存続しているでしょうか?
 ますます最終結果が分からなくなってきました。
 ………つづく
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 【第3報】米国東部時間午後0時50分
 やはり予想された通り、南米で初めての開催ということで
 2016年のオリンピック開催都市は、リオデジャネイロに決定!


 あー疲れた。
 ここ数日大地震やら大津波やら、イランの核の協議やら
 アフガン政策での内紛やら、経済回復のつまづきやら……
 他の重大ニュースも次々とあって徹夜続きだったので、ちょっと寝ます。
 超多忙の中を縫って駆けつけたオバマ夫妻は、たいへんご苦労さまでした!

【米国時間2009年10月2日『米流時評』ysbee】

d0123476_21292684.jpgOct. 1: NBC Nightly News — Michelle Obama takes Chicago Olympics bid to Denmark
First Lady Michelle Obama played lobbyist-in-chief Thursday at the IOC's Opening Ceremonies in Copenhagen, talking up Chicago's four-year, $48 million campaign to host the games. NBC's Brian Williams reports.
d0123476_21302895.jpgOct. 2: NBC Today show — Obama makes final push for Chicago
President Obama makes an impassioned plea to the International Olympic Committee in an effort to bring the 2016 Summer Games to Chicago. TODAY's Natalie Morales reports from Copenhagen, Denmark.


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  OCTOBER 2, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年10月2日号
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 2016年オリンピック開催地、南米初でリオデジャネイロに決定!
 米国東部時間 2009年10月2日午前1時48分 | NBC/MSNBC・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

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2016 OLYMPIC Goes to……?
Chicago, Tokyo, Rio de Janeiro are strong candidates
OCTOBER 2, 2009 | NBC/MSNBC — BREAKING | Translation by ysbee
1. IOC's decision on 2016 Olympic
COPENHAGEN, Denmark — In a hometown pitch for the world's biggest sporting event, President Barack Obama lobbied Olympic leaders to give the 2016 Summer Games to Chicago, saying the U.S. "is ready and eager to assume that sacred trust."

2016年オリンピック開催地決定!
デンマーク・コペンハーゲン発 |世界最大のスポーツイベント、オリンピックの開催地の権利を獲得するため、米国のオバマ大統領は家族の出身地シカゴを候補地として強力に推進。
「アメリカは、オリンピックに対する世界からの神聖なる信頼に応える準備はできている」と力強いプレゼンのスピーチを行ない、2016年五輪夏季大会をぜひともシカゴに、とIOC委員の説得に努めた。
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 当初は「南米から初の開催都市を」でリオが有力だったが、オバマ夫妻の肩入れで俄然シカゴ開催の可能性が浮上

2. Obamas push their hometown Chicago

The president and his wife, fellow Chicagoan Michelle Obama, put their capital behind an enormous campaign to win the Olympics bid. Never before had a U.S. president made such an in-person appeal. "I urge you to choose Chicago," Obama told members of the International Olympic Committee.

オバマ夫妻が出身地シカゴを強力プッシュ
もともとシカゴで生まれ育ったミシェル夫人と、社会人としての長い年月を同市で過ごしたオバマ大統領は、故郷シカゴへの五輪招聘を期して、内憂外患の問題が山積する首都ワシントンを離れ、選考会場のコペンハーゲンで短時間に精力的なキャンペーンを展開した。
アメリカではこれまで、今回のように大統領自ら個人的に肩入れした誘致運動を行なった前例はない。オバマ氏は、2016年の開催地を選考するIOC委員の選考メンバーに「シカゴを選ばれるよう私からも強くおすすめいたします」と訴えた。
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 オバマ夫妻が乗り出す前までは、ブラジルのリオデジャネイロが最有力候補地だった。写真はコパカバーナビーチ。

3. 'Chicago and USA will make the world proud'

"And if you do — if we walk this path together — then I promise you this: The city of Chicago and the United States of America will make the world proud," the president said. Chicago, Rio de Janeiro, Madrid and Tokyo have been making their cases to the IOC for more than a year, but many IOC members were believed to be undecided about which city they would vote for Friday.

「シカゴと米国が世界に誇れる大会を約束」
「もしもシカゴが会場になるならば、そして私どもも共に開催準備の道を歩めるなら、その時には私はあなた方に次のことをお約束します。シカゴの街とアメリカ合衆国は、世界が誇りに思えるような素晴らしい大会にしましょう」オバマ大統領はこう宣言した。
シカゴ、リオデジャネイロ、マドリッド、そして東京。最終選考に残った国際都市の開催地としての資格を審査するために、IOCの選考委員会では1年を費やしてきた。しかしながら、選考委員の大半が、最終日を迎えた今日の段階でも、まだ投票する候補地を決定しかねている、というのが実情である。
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 コペンハーゲンで行なわれた2016年五輪夏季大会開催都市選考会場で、シカゴ推薦の熱弁をふるうオバマ大統領

4. Chicago, the stage of 'Victory'

Some said they might not decide until after the cities made their final presentations in Copenhagen. Both Obamas spoke on deeply personal terms about Chicago, the city at the center of the world's spotlight so many times, including in November when Barack Obama won the White House and stood proudly with his family.
大統領選最終日の凱旋の街シカゴ
選考委員の数人は、今回のコペンハーゲンでの最終選考で、候補地となっている各都市の最終プレゼンが済んでからでないと決断できない、と未定の理由を語っていた。
推薦するシカゴの街に関して、オバマ大統領夫妻は両人ともそれぞれ個人的な思い入れを交えて、きわめてパーソナルタッチに訴えかけた。シカゴはこれまでにも、世界から脚光を浴びる機会は多々あったが、記憶に新しいところでは、昨年11月にオバマ氏が大統領選で勝利し、ホワイトハウス入りが決定した際にも、家族と共にステージに立ったシカゴが檜舞台の役割を果たした。
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 選考会前夜の開会セレモニー イベントのすべてが何か権威主義的で儀礼的な因習を感じるのは私だけだろうか?

5. 'A place of diversity and warmth'

The president described Chicago as a place of diversity and warmth. "Chicago is a place where we strive to celebrate what makes us different just as we celebrate what we have in common," he said. "It's a place where our unity is on colorful display ... It's a city that works from its first World's Fair more than a century ago to the World Cup we hosted in the nineties, we know how to put on big events."

「国際的な多様性と温かい人情の街」
オバマ大統領はプレゼンテーションのスピーチの中で「シカゴは国際的な多様性と温かい人情の街だ」と評価した。
「シカゴは、色んな人種のアメリカ人が、お互いの共通性と同様にそれぞれの相違点もそのまま受け入れて共存できる場所です。また、世界最初の博覧会がシカゴで開かれた年から90年代にワールドカップが開かれた時まで、かれこれ1世紀以上も経っていますが、われわれはいかなる場合でも国際的な大イベントを成功裡に終わらせる術を心得ています。」
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 オバマ夫妻の北欧訪問は初めてとあって、コペンハーゲンに集まった各国記者団の関心の的もミシェル夫人に集中

6. Decidedly subdued arrival

For all the anticipation surrounding Obama's appearance in Copenhagen, his arrival at the IOC meeting was decidedly subdued. The 100-plus committee members, who had already been warned not show bias during the presentations, sat silently as the Obamas walked into the Bella Center with the rest of 12-member Chicago delegation.

公平を期して地味な登場
コペンハーゲンでのIOCの選考会場へ出席するオバマ大統領に対して、会場全員の期待が向けられてはいたが、他の候補地と公正平等を期するために、会議場到着の際も特別扱いは控えられた。
総勢100名以上の国際オリンピック委員会のメンバーは、各候補都市の代表団がプレゼンを展開する最中は、特定候補地に偏向しないように、と、あらかじめ警告を受けていた。そのため、オバマ大統領が総勢12名のシカゴ代表団を率いて、会場のベルセンターに姿を現した際にも、委員たちは沈黙を守ったままだった。
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 選考会会場へ入る前に、IOCの役員と握手するオバマ大統領。役員の左手が後ろ手になっているのに注目(儀礼的)

7. Michelle's passionate account

Michelle Obama gave a passionate account of what the games would mean to her father, who taught her as a girl how to throw punches better than the boys. She spoke of fond memories of growing up on the South Side of Chicago, sitting with her father and cheering on Olympic athletes.

ミシェル夫人、熱のこもった推薦の辞
ミシェル・オバマ夫人は、プレゼンの演説では自分自身の父親のエピソードを話し、オリンピックが父親にとってどれだけ意義のあるものだったかを、熱意をこめて語りかけた。特に彼女がまだ子供の頃、どうやったら男の子よりも上手くバスケットボールができるか教わったり、彼女が育ったシカゴの下町のサウスサイドの話や、親子そろってオリンピックのテレビ中継を見ながらひいきの選手を応援したりした、スポーツにまつわるシカゴの思い出話を披露した。
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 金メダルをイメージさせるゴールドのサテンドレスで、選考会前夜祭のオペラシアターに姿を現したミシェル夫人

8. Tie the family bond through sports

She noted that her late father had multiple sclerosis, so she knows something about athletes who compete against tough odds. "Chicago's vision for the Olympic and Paralympic movement is about so much more than what we can offer the games," she said.

「次世代へと引き継がれる精神の伝統」
今は亡きミシェル夫人の父親は晩年multiple sclerosisをわずらっていたにもかかわらず子供たちのスポーツの相手をしようと努力していたのを身近に経験しているだけに、パラリンピック(身障者五輪)で、困難な状況を克服して試合に臨むスポーツ選手の精神を高く評価するとも彼女は語った。
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 1日先にコペンハーゲン入りして積極的にロビー活動を展開したミシェル夫人に、選考会当日はオバマ大統領が合流

9. 'Building a lasting legacy for the next'

字数制限のため英文省略
「オリンピック精神とは……」
「オリンピック、及びパラリンピックに対してシカゴが抱くビジョンは、
 単に大会の実行という物理的な行為だけではありません。
 オリンピックを通して、スポーツがわれわれに教えてくれる
 もっと大きなもの……それは今を生きるあらゆる世代の精神に新しい息吹を与え、
 次の時代をになう世代へと受け継がれる『永続する精神の伝統』をつちかう、
 われわれ人間すべての活動だと思います。」

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 五輪開催地選考会前夜祭セレモニーの幕開けを祝ってコペンハーゲンの少女コーラスが歌う「オリンピック讃歌」

10. 'Global gathering place at ease'

The president anchored the U.S. charm offensive. He referenced his own election as a moment when people from around the world gathered in Chicago to see the results last November and celebrate that "our diversity could be a source of strength."
「世界中のあらゆる人間が集える場所」
オバマ大統領は、プレゼンの最後をアメリカ特有の魅力を盾にしめくくった。彼は、世界中に映像で届けられた昨年11月の大統領選最終日にふれ、民主主義の勝利を祝って世界中のひとびとがシカゴに集まってきたと告げ「そうした人類の多種多様性こそ(人種を越えたスポーツの祭典であるオリンピック同様に)われわれの強さの根源なのです」と、オリンピック精神を讃えた。
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 選考会前夜のガラが行なわれた会場、コペンハーゲンのオペラシアターに参集した世界各国の五輪委員会関係者

11. 'Neighbors of our family welcome you'

"There is nothing I would like more than to step just a few blocks from my family's home and with Michelle and our two girls welcome the world back to our neighborhood," Obama said. "At the beginning of this new century, the nation that has been shaped by people from around the world wants a chance to inspire it once more."
「私たち家族の故郷がみなさんを歓迎」
「シカゴの我が家から数ブロックのところで大会が行われるなら、こんなにうれしいことはありません。ミシェルも私もふたりの娘も、大会期間中は古巣に戻って、世界から集まる五輪観光客を歓迎したいと思います。」オバマ大統領は、シカゴとオバマ家の密接な関係をこう伝え、最後に次のように結んだ。
「現在この新しい世紀の初頭にあって、世界中からの移民で形成されてきたわが国アメリカは、もう一度世界をインスパイアできるチャンスが授かるよう望んでいます。」
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コペンハーゲン・ハーバーの埠頭で「2016年はシカゴで」とアピールする、シカゴ招致委員会の代表団メンバー

12. 'An American city open to the world'

After the Obamas' comments, the U.S. delegation fielded questions from committee members, and at one point the president jumped in. He said he envisioned that the Chicago games would allow the United States to restore its image as a place that, at its best, is "open to the world."

「世界に開かれたアメリカのイメージを再建」
オバマ大統領がプレゼンのスピーチを終えたあと、今度は米国の代表団が選考委員からの質問に答える質疑応答があったが、ある質問に対しては大統領自ら説明を添えて直接答える一幕もあった。
「シカゴで開かれる大会なら、米国はこれまでの (ブッシュ時代の) 秘密主義を一掃して、世界に対してより開かれた場所としてのイメージ再建ができるでしょう。」
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 最終投票でリオデジャネイロと発表されるや、ラテンの悲願が実り感涙にむせぶブラジルのルラ・ダシルバ大統領

13. 'U.S. government will put full weight'

He emphasized that the White House and the State Department would put their full weight behind making sure international visitors "feel welcome and will come away with the sense of the incredible diversity of the American people. And Americans will be reminded of their links to the rest of the world.

「決まれば米国政府が全力投球で支援」
オバマ大統領はまた次のような言葉で、開催地に立候補したシカゴの意気込みを伝えた。
「会場がシカゴに決まるなら、海外からの五輪ツーリストが思いがけないほど人種の多様なシカゴのアメリカ人に接して歓待されていると感じられるように、ホワイトハウスと国務省の陣頭指揮で全力を尽くします。また、そのときにはアメリカ人もまた、世界のほかの国々との絆の大切さに思い至るでしょう。」 <了>

【 米国時間 2009年10月2日『米流時評』ysbee 訳 】
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d0123476_11564496.jpg◀ 次号「日本があぶない! 中川昭一、痛恨の警告」
▶ 前号「速報!M8サモア地震津波で死者100名以上」

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by ysbee-2 | 2009-10-02 05:24 | ニュースで一服

G20ショック!イランの秘密核施設暴露で開幕

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  ||| イラン秘密のクム地下核施設を暴露 |||

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 G20ショック! サミット開幕直前にイラン秘密のクム核施設を 米英仏が暴露
 

d0123476_16582178.jpg米国を代表する重工業都市、東部ペンシルバニア州のピッツバーグで
今日から [G20 主要20カ国経済サミット] が始まった。
グローバル危機を克服するためのエコノミーサミットのはずだったが、
ここでとんでもない重大ニュースが発生した。

 前夜のレセプションも無事に終え、
 いよいよサミット初日の開幕直前というタイミングで、
 オバマ・サルコジ・ブラウンの米仏英三大首脳が
 厳しい表情で、予定にはない緊急共同声明を発表。
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 それは、経済とは一切関係のない、
 しかし、世界共通の大問題でもある……
 「イランは秘密裡に、核兵器製造目的で
  第2の地下核施設を開発していた。」

 という衝撃の内容であった。

 実はその前夜(米国時間で24日木曜深夜)米国では
 「サミット開会直前に、オバマが記者会見で
  "イラン第2の秘密の核施設" を発表し
  国際会議の公開の席でアフマディネジャド大統領に、
 "計画放棄か経済制裁か?"を追求する模様……」


 という噂が、ニューヨークタイムズのスクープ記事に端を発して、
 時事と政治関連のブログ界で炎上していた。
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 私もいつもの勘で「これは大事(おおごと)になりそう……」と予感したので、
 ピッツバーグサミット会場からの記者会見実況中継を見るために
 今朝3時頃まで起きていた。(当地とは時差6時間)

 しかし、事態は深刻である。
 どのメディアも朝一で、
 "Obama Slams Iran"……
 "Revelation of Iran's Secret Nuclear Facility"
「オバマの弾劾」「国際社会を欺いたイランの核施設」という
 ヒステリックなタイトルが数十分おきに書き換えられ、
 大上段からの糾弾記事が一面を埋めていた。

 CNNと双璧を成すケーブルニュース局、MSNBCで
 毎朝のニュースショー番組『Morning Joe』を見ていたら、
 ますますその感が大きくなった。
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 それというのも、ピッツバーグのサミット会場からの
 中継を受けた解説に、早朝の6〜7時台だというのに、
 ボスニア戦争で活躍したクリントン時代の国務省広報官
 ジェームズ(ジェイミー)・ダービンが呼ばれていたので
「Wow、これは大事(おおごと)だ」と眠気が覚めたくらいである。

(ダービンは、クリントン国務長官とは旧知の間柄で
 国務省のトップ官僚からの直接情報ルートを持つ。
 また彼の細君は、米国でももっとも優秀なジャーナリストのひとり
 CNNのクリスチャン・アマンプールなので、
 このルートからの最新情報も早い、外交情報のキーパーソンである)

 しかも、突然の予定変更での共同声明らしく、
 現場詰めの記者団は、緊急事態に右往左往。
 中継のステージは空白のままで、オバマがなかなか姿を現さない。
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 20分ほどすったもんだで待ちくたびれた頃に、
 オバマ、サルコジ、ブラウンの三役そろい踏み。
 各局とも臨時ニュースのジングルが流れて
 ただ事ではない雰囲気。

 登場前のチャンネルをあちこち回してチェックしていた段階では
「オバマの単独記者会見」と報じていた局もあったので、
 ビッグ3連なっての登場に「これは一大事」と
 会場の記者団も全員さらに緊張しているのが伝わる。

 声明の内容は、この下に続く本番の記事でお読みいただくとして、
 ことの深刻さは、お三方の厳しい表情からも伺えると思う。
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 メディア各紙とも2〜3ページにわたって大々的に報道しているが、
 その中でも真っ先にスクープであがった、ニューヨークタイムズから。

 国際時事では定評のあるベテランジャーナリスト、
 デーヴィッド・サンガー記者の入魂の記事を、
 急きょ翻訳してお届けします。

 【米国時間 2009年9月25日『米流時評』ysbee】

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  SEPTEMBER 25, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年9月25日号
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 G20ショック! イラン秘密のクム核施設を 米英仏が暴露・糾弾
 米国時間 2009年9月25日 | デーヴィッド・サンガー/ニューヨークタイムズ | 訳『米流時評』ysbee

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Iran Is Warned Over Nuclear ‘Deception’
SEPTEMBER 25, 2009 | David Sanger/Helen Cooper — NY Times | Translation by ysbee

1. Three of top leaders slams Iran's secret plan

PITTSBURGH, Pennsylvania — President Obama and the leaders of Britain and France accused Iran on Friday of building a secret underground plant to manufacture nuclear fuel, saying the country has hidden the covert operation from international weapons inspectors for years.

米英仏首脳がイランの秘密核開発を非難
ペンシルバニア州 ピッツバーグ・G20サミット会場発 |G20サミット初日の25日金曜、オバマ大統領と英仏両国の首脳3人は、国際会議開催の直前に緊急の共同記者会見を行なった。
会見で発表された内容は「イランは核燃料製造の目的で、秘密の地下施設を建設中だった」という陰謀の暴露で、イラン政府はこれまで数年にわたって、核兵器査察の国際機関(IAEAを指す)の目を隠れて秘密裡の核開発計画を進めてきた事実を、G20サミット会場で公然と糾弾した。
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2. Obama, 'direct challenge to the nonproliferation'
Appearing before reporters in Pittsburgh, Mr. Obama said that the Iranian nuclear program "represents a direct challenge to the basic foundation of the nonproliferation regime."

オバマ「核なき世界への時代錯誤の挑戦」
ピッツバーグのG20サミット本会議開催直前に、記者会見のステージに姿を現したオバマ大統領は「イランの秘密裡の核開発は、非核の時代を形成するために国際社会が協力して築きつつある『核なき世界』の基本構想に、正面切って挑戦する直接攻撃である」とイラン政府を指弾した。

*注:核拡散防止条約(NPT/Nuclear Non-Proliferation Treaty)は、核軍縮を目的に米・英・仏・ロシア・中国の5カ国以外の核兵器保有を禁止する条約。「核不拡散条約」とも呼ばれる。
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3. Merkel also stood with them

President Nicolas Sarkozy of France said that Iran had a deadline of two months to comply with international demands or face increased sanctions. Also Mr. Obama said that Chancellor Angela Merkel of Germany had asked him to convey that she stood with them as well.

サルコジ大統領、メルケル首相も全面合意
オバマ大統領の後を受けてマイクの前に立ったフランスのサルコジ大統領もまた、イラン政府に対して次のような警告を発した。
「イランは国際社会の要望に沿うよう、核兵器用燃料製造施設の開発停止を遂行するまで2か月の猶予がある。この条件が守られない場合には、格段の経済制裁があることを覚悟するように。」
ドイツのメルケル首相もまた、壇上に立った3人の指導者と同様にイラン糾弾の立場をとると、オバマ大統領へ伝えた意向が明らかにされた。
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4. Brown, 'Deception shocks international community'
"The level of deception by the Iranian government — and the scale of what we believe is the breach of international commitments — will shock and anger the entire international community," Prime Minister Gordon Brown of Britain said. "The international community has no choice today but to draw a line in the sand."
ブラウン首相「国際社会に対する裏切り行為」
最後に声明を読み上げた英国のブラウン首相もまた、イランの秘密核施設建設を、きわめて厳しい表現で次のように非難した。
「イラン政府が犯した裏切行為、さらには国際社会の平和への決意を蹂躙したと思われる背信行為の罪深さは、まことにショックであり、国際社会全体が怒りを禁じえない。われわれはこの期に及んで、イランとは一線を引く以外に選択の余地はない。」
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5. Demand on IAEA's immediate inspection
The extraordinary and hastily arranged joint appearance by the three leaders adds urgency to the diplomatic confrontation with Iran over its suspected ambition to build a nuclear weapons capacity. The three men demanded that Iran allow IAEA to conduct an immediate inspection of the facility.

IAEAの即刻査察を要求する三者共同声明
この朝、本会議の直前に緊急にもたれた、三首脳そろっての異例の共同記者会見は、核兵器使用可能な軍事能力を開発しようと懸命なイラン政府の、国際社会の意向を無視した大胆な野心に対して真っ向から対決する意志を表明したことで、急を要する事態の深刻さを浮き彫りにした。
三首脳の共同声明の実質的要望は、イランに対して「IAEAがただちに施設立入検査の査察を実施できるよう」に要求したものである。
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6. US agencies tracking the covert project
The secret facility is said to be 100 miles southwest of Tehran, near the holy city of Qum. The U.S. officials said they had been tracking the covert project for years. But Mr. Obama decided to disclose the American findings after Iran discovered, in recent weeks, that Western intelligence agencies had breached the secrecy surrounding the complex.

秘密の核施設計画を把握していた西側諜報
真相暴露の対象となった秘密の核施設は、イランの首都テヘランから南西へ100マイル (約160キロ) 離れた、イスラム教の聖都 Qum/クム市に存在すると言われている。政府高官の消息筋によると、米国の諜報機関ではこの秘密の地下核施設開発計画を(ブッシュ政権の時代から)数年間にわたって追跡調査し知っていたが、内密にしてきたと言う。
しかしながらオバマ大統領は、「核施設にまつわる機密事項が西側の諜報機関に漏洩した事実」にイラン政府が気がついたために「イランが IAEAを懐柔する手段をはばむ意図で」この極秘の諜報内容を国際社会に公開する覚悟を決めた、と伝えられている。

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7. Hectic excuse by Ahmadinejad

On Monday, Iran wrote a brief, cryptic letter to the International Atomic Energy Agency, saying that it now had a "pilot plant" under construction, whose existence it had never before revealed. In a statement from its headquarters in Vienna on Friday, the atomic agency confirmed it had been told on Monday by Iran.
アフマディネジャドのアリバイ作り
実は今週月曜21日にイランは「謎めいた暗号文/cryptic letter」のような短い書簡を、国際原子力監視機関であるIAEAに宛てて送付していた。その内容は「現在イランでは "実験的プラント"を建設中であるが、その存在はこれまで一度も公開されたことはなかった」という言い訳めいたものである。
オーストリアの首都ウィーンにあるIAEAの本部が金曜に発した緊急声明は「月曜の段階でたしかに、イランからIAEAへ施設の存在に関する通知があった」という確認の事後連絡だった。

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 オバマ、サルコジ、ブラウンの三首脳の共同記者会見と同日の朝、ニューヨークの国連本部での記者会見で、
 秘密がバレてからの自白同様なのに「IAEAには通知済み」とシラを切る、イランのアフマディネジャド大統領。


8. Pretending 'a new pilot fuel enrichment plant'

In the letter, Iran said that "a new pilot fuel enrichment plant is under construction in the country." IAEA said it had requested more information about the plant and access to it as soon as possible. "The agency also understands from Iran that no nuclear material has been introduced into the facility," the statement said.
「核燃料濃縮用の新しい施設」とあわてて報告
イランからの書簡では、単純に「わが国の新しい実験的核燃料濃縮施設を建設中」と記述しているだけだったそうである。
これを受けたIAEAでは、問題の核施設に関して「建設中のプラントの詳細な仕様を提出するようまた出来るだけ早急に施設への立入査察が実施できるよう要望した」と公式声明で発表した。

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 2005年度のノーベル平和賞受賞者でもある、国際原子力機関 IAEAのモハメド・エルバラダイ事務局長。
 今年12月には彼の後継者として、ウィーン駐在外務省外交官の天野之弥 (あまのゆきや) 氏が就任する予定である。


9. Immediate confirmation by Atomic tzar

Hours after Mr. Obama's announcement, the head of Iran's Atomic Energy Organization, Ali Akbar Salehi, confirmed in a statement that Iran was building a "semi-industrial enrichment fuel facility," designed to produce nuclear fuel, that it had not previously announced to international authorities, the semi-official ISNA news agency reported.

口裏を合わせるイランの核担当相
オバマ大統領らが糾弾声明を終えてからわずか数時間後、今度はイラン政府の原子力エネルギー機関のアリ・アクバル・サレヒ局長から対抗声明が出され、イランの半官半民メディアのISNAニュース社が報道した。
その声明は、「イランはたしかに "半工業用途の核燃料濃縮施設/semi-industrial enrichment fuel facility" を建設中だが、その建設用途は核燃料製造であり、この発表以前に国際的権威が発表したような(軍事)目的の計画ではない」という、西側の糾弾声明を否定する内容だった。

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 国際原子力機関 IAEAに出向している米国国務省の外交官グリン・デイヴィス氏。22日火曜ウィーンの本部で。
 余裕の笑いは、すでにイランの吊し上げが決まっていたからか? もしかして彼自身がCIAエージェントかも。


10. Disclosed facility 'a huge, successful step'

Mr. Salehi defended the newly disclosed facility, ISNA reported, calling it a "huge and successful step, which is in line with development of our country's nuclear industry," and adding that its activities "were within the framework of IAEA's regulations." But as described by American and European officials, the facility is too small to be of industrial use and was designed specifically to be concealed.

「大いなる成功へのステップ」と自画自賛
イランのメディア ISNAの報道によると、サレヒ核エネルギー担当相は今回暴露されたクムの核施設建設について、「わが国の核エネルギー産業界の発展に連なる大いなる成功の一段階だ」と自賛したと伝えている。さらに彼は「クム核施設の稼働能力は、国際原子力機関 IAEAの限定基準の範囲内である」と弁明したとも報道された。
しかしながら、米国とフランスの外務高官が洩らすように、問題の核施設は電力供給用の原子力発電施設としてはその規模があまりにも小さいため、隠蔽された秘密施設として計画されたものに違いないと見られている。

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IAEA本部に出向している、イランの核担当外交官アリ・アスガル・ソルタニエ。9月22日ウィーンの本会議場で

11. Ahmadinejad claims, 'preposterous allegations'

Iran's president, Mahmoud Ahmadinejad, said nothing about the plant during his visit this week to the United Nations, where he repeated his contention that Iran had cooperated fully with inspectors and that allegations of a nuclear weapons program are fabrications. In a Thursday statement, the Iranian mission to the United Nations called such allegations "preposterous."

アフマディの逆非難「常軌を逸した妄想」
イランのマムード・アフマディネジャド大統領は、今期の国連総会出席のため今週はニューヨークに滞在していたが、その間 金曜の朝まで問題の核施設に関しては一言もふれなかった。
また国連総会での演説でも「イランはIAEAの査察官には全面的に協力しており、核兵器開発の疑惑は(欧米側の)捏造/fablication に過ぎない」と、核兵器開発の疑惑を公然と否定していた。特に、木曜に発表した声明では、「国連に出席したイランの使命は、そのような疑惑が『常軌を逸した妄想である』と宣言するためである」とも言及していた。
 >次号へ続く

【 米国時間 2009年9月25日『米流時評』ysbee 訳 】
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国連総会出席でニューヨーク滞在中の渦中の人アフマディがCNNの人気インタビュー番組「ラリー・キング・ライブ」に金曜夜出演。しかし徹頭徹尾シラを切って老練ラリー・キングの質問の焦点をそらしアメリカ中の憎しみを買った。

d0123476_11564496.jpg◀ 次号「オバマは知っていた!クム核施設でシラを切るアフマディ」
▶ 前号「極左・極右の原理主義を絶ち、ニュートラルな日本へ」

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by ysbee-2 | 2009-09-25 19:15 | オバマの時代

ハトヤマ・ショック!米国の見る日本の政権交代

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    ||| 米国のハトヤマ・ショック |||

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 日本初の政権交代で、前代未聞のハトヤマエッセイが米国政府に与えたショック
 

d0123476_16582178.jpg 光陰矢の如し。今年の7月で、米国に移ってから早くも20年になった。
 こちらに住んでいると、アメリカが関わっている世界の国々のことが
 メディアで詳細に伝えられ、理解しやすい情報や機会には恵まれるが、
 こと日本の時事知識に関しては、小学生程度の拙さに退化したと思う。
 
 しかし、日本のマスコミの国際欄の記事を読むたび
 デタラメな内容の三文記事が多いので、
 マスメディアが、逆に信用できない。
 日本のことは、むしろみなさんのブログ記事を介して
 いつも勉強させていただいている。
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 毎日訪問するブログも百を下らないが、
 回覧板のような粗雑な新聞記事とは雲泥の差である。

 すばらしい洞察力で、混濁した時勢を透視する目を持った
 達観した知性の編集人に出会い、読みながら感謝したいこともしばしば。
 (その割には人見知りなので、コメントも残していなかったりするが)

 数ある卓越した時事ブログの中でも、
 今回の日本の政権交代・政局転換の実体を
 見事に看破して解説するエントリを連載していて、
 私のように、現況に対する事前の知識も、先入観すらない者でも、
 実に判りやすい明察である。
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 しかも現時点よりも二歩も三歩も先の、
 時代の風をしっかりと読み込んでいるので、
 英文記事の前に、ぜひご紹介したい。

 この下のニューズウィークの記事は、あくまでも
 「米国から見た日本の政変」という外海のさざ波に過ぎないだろうから。

 ■ ブログ『世に倦む日々』8/27号
 「政権交代と政治理念 プリンシプル(基本理念)とプログラム(基本政策)」


 【米国時間 2009年9月1日『米流時評』ysbee】

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  SEPTEMBER 1, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年9月1日号
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 日本初の政権交代で、ハトヤマレターが米国政府に与えたショック
 米国時間 2009年9月2日 | 横田たかし/ニューズウィーク・東京支局 | 訳『米流時評』ysbee

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Nothing to Fear - 1
The potential friction between Washington and Tokyo is overhyped
SEPTEMBER 2, 2009 | By Takashi Yokota — NEWSWEEK | Translation by ysbee
1. After a half-century's partnership
For half a century, the United States and Japan have been pals across the Pacific. Whenever officials from both countries meet, they almost always hail the U.S.-Japan alliance as "the cornerstone" of America's foreign policy in Asia and boast how it is "one of the most important bilateral relationships in the world."
半世紀以上のパートナーシップに終止符か
第二次大戦後、日本の民主主義政権が確立されてから半世紀以上もの間、米国と日本は「太平洋を越えた仲間 (pals across the Pacific)」であった。
したがって日米両国政府の高官が会議を開く際には、アジアにおける米国外交方針の輝かしい実績を築く礎石となった日米同盟を、いつも決まって話題に乗せ「両国の協調が世界平和にとって、いかに重要な地位を占める二国間関係のひとつであるか」をお互いに賞賛し合ってきた。
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2. 'Happy days come to an end'
But the ouster this week of the party that has governed Japan since 1955—and the arrival of a group that occasionally badmouths America's role in the region—has frightened people that the happy days have come to an end. They should relax.

「日米関係の良き時代は終わった」
しかしながら、今週開票結果の出た日本の総選挙で、1955年以来日本の政治を支配し続けてきた政党 (自民党) が、ついに政権の座から撤退する局面を迎えることとなった。
これまでにも日本の政界における米国の役割をしばしば罵倒してきた (badmouths) 政党 (民主党) による新しい政権の到来は、(日米両国で) 長いこと安穏な時代に慣れてきた者に対しては「幸福な時代の終焉」を告げる一大転換として脅威を与えた。だが現実にはもっと気楽に考えるべきである(should relax)。

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3. DPJ pledged independent line with U.S.

By all appearances, the signs are bad. The incoming Democratic Party of Japan (DPJ) has pledged to take an independent line with Washington—and has consequently petrified observers that it will undermine the military alliance between the two largest economies of the world.

米国とは一線を引く日本独自の路線を主張
現在まで公表されたいかなる媒体を見ても、兆候はまったくよくない (signs are bad)。
まもなく政権の座に就く日本民主党 (DPJ=Democratic Party of Japan) は「米国政府とは一線を画す独立自主路線をとる」と、その公約で表明してきた。さらには、世界の二大経済大国の間に結ばれてきた軍事的協約に関しても、その根底から打破すると公言するたびに、(軍事外交問題の日米の) 識者をぞっとさせてきた。
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4. Refuel, relocation, reform coalition
During the election campaign, the DPJ said it would stop a program in which Japanese vessels refuel U.S. warships in the Indian Ocean for the war on terror, and that they would renegotiate the relocation of a controversial Marine airfield in Okinawa.

インド洋上給油・沖縄基地移転問題
テロ戦争支援の目的でインド洋上に派遣されている米軍艦隊に対して日本のタンカーから給油する施策を、民主党は選挙戦期間中「断固中断させる」と公約してきた。
また、論争の種となっている沖縄駐留米軍海兵隊の普天間基地移転問題に関しても、再交渉する予定だと表明してきた。
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5. Unprecedented critics against Washington
Another worry is that, by forming a coalition with leftist parties, the DPJ's foreign policy will be hampered by them. But what especially ruffled feathers in Washington are the excerpts of an essay by Yukio Hatoyama, the presumptive prime minister-elect, which appeared in the op-ed pages of The New York Times late last month.

反米主義調の論文が巻き起こした波紋
今ひとつ懸念されるのは、日本での極左政党、社民党との連立政権を形成することによって、極左的主張を張る彼ら (社民党) に、民主党の外交政策が引きずられるのではないか、という危惧である。
しかしながら、ワシントンの外交関係者の間で特に取り沙汰されているのは、民主党党首で次期首相に予定されている鳩山由紀夫氏の書いた、小論文の抜粋である (excerpts of an essay)。この評論はすでに先月、ニューヨークタイムズ紙のOP-ED欄に掲載されたものである。

*注:鳩山氏の問題の論文に関しては、次の記事で詳しく書きます。

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6. Unprecedented critics against Washington

At first glance, it reads like an anti-American rant by an antiglobalization activist; it elicited an editorial in The Washington Post earlier this week warning that Tokyo shouldn't "seek a rupture with Washington." The paranoia is understandable, given that a complete change of administrations is virtually unprecedented in Japan; it just happens to be wrong.

前代未聞の米国政府への挑戦状?
彼の論文は当初一見すると、まるで「グローバル化反対運動家が書いた反米主義の抗議声明 (anti-American rant)」のように読める。この論調では、今週早々 (米国保守系の) ワシントンポスト紙が「日本の次期政権は米国政府との衝突を意図している (seek a rupture)」と、国際面の記事で警告を発したのも無理はない。
鳩山氏の論文に対する米国側のこうした一連の被害妄想 (paranoia) も、日本では実質的に前例のない「完全な政権交代 (complete change of administrations)」が史上初めて実現した、という事実を考慮すれば充分理解できる。 ただし「まずい形で出てきてしまった (it just happens to be wrong)」というだけのことだ。

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*注:ニューヨークタイムズ紙のOP-ED欄もそうだが、私はむしろこちらの総合ニュースブログ HuffingtonPost の方が気になる。ご覧の通り、鳩山氏自身が寄稿しており、タイムズと同様の内容の記事が掲出されている。日付は8月25日。コメント欄では日本人の「サクラ」が必死に弁護しているのがご愛嬌。ブログで使われる日常の米語ではなく「英作文」なので、一発でわかる。

"Japan Must Shake Off U.S.-Style Globalization" by Yukio Hatoyama, posted on Aug. 25

7. Difficulty in US-Japan relations ahead
Washington and Tokyo will surely have their difficulties—the Indian Ocean refueling program chief among them—but the fact is that Hatoyama isn't at all the radical he appears to be.

日米関係に山積する難題
もっとも、今後日米両政府が困難な問題を抱えるだろうことは、想像に難くない。数ある難問の中でも、インド洋上の米軍艦隊への給油継続が、まず持ち上がってくる最も重要な懸案だろう。しかしながらその言論とは裏腹に、実際には鳩山氏は過激派 (radical) などではまったくないというのが真相である。
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8. Addressing darker effects of globalization
For one thing, his essay was excerpted largely out of context from a longer Japanese manuscript. The gist of the entire essay was that Hatoyama wants to address the darker effects of globalization rather than reject it altogether. In fact, he admits in the Japanese version of his essay that "in today's age we cannot avoid economic globalization."

グローバリゼーションの悪影響を指摘
こうした誤解を招いた原因のひとつには、彼の小論は、それよりもずっと長文の日本語の評論の原文から、大巾な部分がカットされた抜粋であるということが挙げられる。
論文全体を要約するならば、鳩山氏はなにもグローバリゼーションを一切合切拒絶しているのではなく、その悪影響の部分を指摘したいのだろう。実際、日本語の原文の方では、彼は「今の時代では、経済のグローバル化は避けられない」と認めている。

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9. Hardly anti-American bringing up

For another, Hatoyama is hardly anti-American. In his younger days, he was an aspiring academic—what lured him into politics was the exuberance of American patriotism he witnessed at the 1976 Independence Day parade while he was a student at Stanford. In 1998, he told a seminar promoting Asian cooperation that he is "a big fan of America."

反米主義者とは逆の生い立ち
誤解を解くためにもうひとつ挙げられることは、鳩山氏は反米主義者などではまったくない、という事実である。
若い頃、彼は留学生として渡米し、カリフォルニアのスタンフォード大学に入学。在学中たまたま76年の独立記念日に米国建国200年祭のパレードを見て、アメリカ人の愛国心の発露に感銘を受け、それが政界へ入るきっかけとなった。また98年には、アジアの対米協力セミナーに出席。そこで自ら「大のアメリカファン」と発言している。

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10. Favoring Obama's mantra

Hatoyama is also one of the first Japanese politicians to embrace Barack Obama. He borrowed the president's mantra of change during his own campaign, and just minutes after his party's victory was secured last Sunday, Hatoyama said he wants to follow Obama's lead on global "dialogue and cooperation."

オバマのモットー「CHANGE」を愛用
鳩山氏はまた、日本でも早期にバラク・オバマ大統領(当時は候補)を支持した政治家のひとりである。彼はオバマのマントラ(モットー)である「CHANGE」を、自らの選挙戦でも活用した。
先週土曜29日 (日本時間で30日) には、民主党の勝利が確定してからわずか数分後に、鳩山氏はこう言った。
「私は、オバマ大統領が掲げた『グローバルな対話と協調』を基調とする指導力を踏襲したいと思います。」
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11. No foreign policy outlined yet
The main source of hand-wringing across the Pacific is simply that the DPJ still hasn't outlined its foreign policy (it could take months), and its cabinet members won't be announced for another two weeks. The journalists and pundits has been scouring for clues on the their foreign policy.

外交政策の外郭さえ未定のままスタート
太平洋を越えて聞こえてくる厳しい批判の主な根拠は、ひとえに「民主党はまだ外交政策のアウトラインさえ引いていない (still hasn't outlined its foreign policy)」という点にある。これには数カ月かかるかも知れない。またこれからさらに2週間は組閣メンバーは発表されないだろう、という政権移行期にはつきものの「権力の空白期間」を危惧する声もある。
今はまだ、ジャーナリストも政治評論家も、民主党の外交方針がどのようなものになるか、そのヒントを探そうと躍起になっている最中である。  >次号へ続く

【 米国時間 2009年9月1日『米流時評』ysbee 訳 】
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d0123476_11564496.jpg◀ 次号「メディアはメッセージ・鳩山ショックは媒体選択の失敗が原因」
▶ 前号「R.I.P. アメリカ民主主義の魂 テッド・ケネディ」

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by ysbee-2 | 2009-09-01 22:15 | 日本のパワーシフト

R.I.P. アメリカ民主主義の魂 テッド・ケネディ

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   ||| Rest In Peace, Kennedy |||

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 アメリカンスピリットと民主主義の魂、民衆に愛されたテッド・ケネディ追想
 

d0123476_16582178.jpg まずはじめに、とりあえずお詫びを。
 exblogが今朝からトラブって、半日ほどアクセスできませんでした。
 こんなに長く「不通」になったのは、
 "駅風呂"で拙ブログを開設して以来3年間、初めてのトラブルです。
 その間にTBを送信できなかったみなさまには、深くお詫び申し上げます。
 
 今日の記事は、ここ3日連載していたテッド・ケネディの葬儀に
 ちょっと付随して書いたあとがきのような内容で、
 丸山氏(マルコおいちゃん)からいただいたコメントと、
 それに対する私のレス。
 
 60年代のケネディ兄弟の輝かしい生き方を知る者にとっては
 やはりどうしても一言添えて、
 弔いの一灯を掲げたかった……というところです。
 大きなニュースの合間に、ちょっと一服のつもりでどうぞ。
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 【8月31日のコメント欄より】

 こんにちは、丸山光三です。TBありがとうございました。
 
 ケネディ基金会というノース・キャロライナにある組織の
 ケネディ氏を知っていますが、この基金会、
 シナへ留学生を派遣するビジネスを20数年前からおこなっておりまして、
 しかしそれは名目だけで
 実際は留学生に名を借りたミッショナリーでした。
 
 どうもアイルランド系人は ややことなる気質をもった人が多いのか、
 変わった人との印象でした。
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 さて JFKがそれこそアメリカン・ドリームの最後の大輪で
 かつまた アメリカの民主主義を救う
 最後のチャンスであったのだ、と
 後知恵ながら 昨秋のリーマン・ショックを作り出した
 FRBの歴史的策動を見て、そう思いました。
 
 ジョンとボブの華々しい生涯にかくれて
 めだたないテッドでしたが、
 例のチャパキディック事件さえなければ
 大統領候補でもあったでしょう。

 冥福を祈ります。
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 【8月31日のコメントへのレス】
 
 >丸山さま、コメントをありがとうございます!
 (マルコおいちゃんの方が呼びやすいですね。)
 
 いつもizaのどなたかのコメント欄で拝見しておりましたが
 なぜか、今までお伺いする機会がなく、
 今回初めて「ジュディ・ガーランド」の袖にふれたようで
 ビデオを楽しませていただきました。(あれは傑作!ですね)
 
 (注:丸山氏のブログ『丸山光三或問集』
 8/28号でご紹介の
ビデオ『ジュディ・ガーランドの呪い』は、
 プロはだしというか、プロ以上の出来で驚嘆です。)
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 ケネディの基金は、
 多分 Kennedy Foundation のことだと思うのですが
 おっしゃるような留学生基金もそうですが、
 ボストンやニューヨークには、この団体の設立した
 図書館・博物館・シアターなど、数々の立派な文化施設があります。
 
 さらに、そうしたハードな施設で行なわれるソフト、
 つまりアートイベントやフォーラムなど、
 政治と一歩も二歩も離れた、純粋な文化推進事業も
 東海岸・西海岸両コーストの、文化人・知識人をゲストに
 市民が参加できる体裁で、開催しています。
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 実業の世界に投資しないで、社会福祉に財源を注いできたのは
 彼の家族が以前からよく言ってましたが、
 母親ローズが敬虔なカトリック信者で、
 家風のベースが聖母マリアの救済精神にあるから、のようです。
 
 さらには、姉妹のひとりが発育不全で、
 社会生活ができなかったこともあり、
 (カリフォルニア州知事)シュワちゃんに嫁に行った
 マリア・シュライバーの母親で、テッドの姉にあたる
 ユニス・シュライバーさんが、
 パラリンピックを創設したんだそうです。
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 まあ、慈善事業家と言えばケネディ家、
 と最初に挙げられるくらい 社会福祉には熱心な家系なので、
 末っ子のテッドは当然、母親や姉たちの影響に
 どっぷり浸かって育ったんでしょうね。
 
 (慈善と言えば、偽善とシノニムに受け取られる場合が多いですが
 ケネディ家の場合は、各自がライフワークとして
 一生を通して奉仕してきています。
 
 特にテッド・ケネディは、上院議員の立場を介して
 常に社会の底辺に生きる人々の代弁者として保護法案を通し、
 奉仕精神での公僕に徹した代表的な人物)
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 ご指摘の通り、FRB、軍産共同体など、
 米国の社会構造の脊髄に寄生している癌を、
 ケネディの2兄弟はしっかり気づいていて、これを排除しようとした。
 
 しかし、ユダヤ軍閥(米軍の巨額な軍事予算の発注先である軍需産業に投資する
 ユダヤ人資本家の財閥)とつるむタカ派の連中の意図の元に、
 63年と68年の2度にわたって、ふたりとも暗殺されてしまった。

 彼らの側近たちが、今回のテッドの死で
 各局で特集になった番組に、それぞれ出演してました。
 往時のビデオを見せながら(時効でもあるためか)
 その折々の事件の舞台裏を あらためて吐露してました。
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 しかしみな、オットー・プレミンジャーやフランク・キャプラの
 50〜60年代のアメリカの社会派映画に出てくるような
 正義感の塊みたいな老人ばかりで、驚きました。
 
 (ブッシュ時代の側近の50倍位、知的な話を
  口角泡を飛ばさずに、落ち着いて語る……理想的な老人たち)
 
 やはり、リンドン・B・ジョンソンが、
 ダラスの1件に1枚噛んでいたようですね。
 テキサス出身の政治家は、決して信用しちゃいけない
 というのは、ブッシュ以前からの鉄則のようです。
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 先週は朝から晩まで、アメリカのメディアは
 ケネディ追悼の一色で埋まっていたので、
 話し出すときりがないほど、政治の舞台の表裏の
 色んなエピソードをあらためて知ったりして
 非常に有意義な1週間でした。
 
 ほんと、テッドの場合、あのスキャンダルがなければ
 (チャパキディックで女性側近が溺死した事件)
 凡庸な大統領になって、任期最大でも2期の
 8年間で終わっていたのかもしれません。

 しかし逆に、ホワイトハウスを断念したことで、
 議会の牽引力としての立場を、地道に築いていく道を見つけたようですね。
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 逆境をバネに人生の坂道に挑戦する、というのは
 アメリカ人がもっとも評価する生き方ですが、
 彼の場合、金持ちのお坊ちゃんの立場から、
 あの事件で犯罪者扱いされて、煮え湯を呑んだわけですから、
 その克服力というのはただ者じゃなかったのでしょう。
 
 あの朗々と割れんばかりの声は(というより咆哮は)
 まさに「上院のライオン」と呼ばれるにふさわしい、
 最後の雄叫びでした。
 ああいう大人物は、また半世紀ほど経たなければ現れないんでしょうかね。
 つくづく残念です。
 Rest In Peace!

【米国時間 2009年8月31日『米流時評』ysbee 】
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d0123476_11564496.jpg◀ 次号「ハトヤマショック!米国から見た日本の政権交代」
▶ 前号「ケネディ家最後の英雄、アーリントン墓地に永眠」
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by ysbee-2 | 2009-08-31 18:48 | オバマの時代

テッド・ケネディ、アーリントン墓地に永眠

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  ||| God Bless Kennedy |||

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 テッド・ケネディの棺、数万の市民に見守られ兄たちの眠るアーリントン墓地へ
 オバマの悼辞「民主主義の基礎を確立した、我々の時代のもっとも偉大な政治家」


d0123476_16582178.jpg 27日に亡くなったエドワード・M・ケネディ上院議員の棺は、
 4日間の追悼のセレモニーをすべて終え、
 土曜夕刻に米国の英霊が眠るアーリントン墓地へ埋葬された。

 ハイアニスの自宅から出棺し、
 ボストンでの追悼式・告別式・葬儀をまっとうし、
 上院議員として47年を過ごした、首都ワシントンの議事堂の丘に立ち寄り、
 最後は兄たちの墓のある、バージニア州アーリントン墓地へ。
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 彼の暖かい人柄と膨大な交友を物語るように、
 ボストンとワシントンの沿道には数万人の市民が繰り出し、
 テッド・ケネディの葬列へ最後の別れを告げた。

 彼の人生は、ジョンとロバート、
 二人の兄が託した遺志「たゆみない理想の実現」を、
 半世紀近く議会で実践した
 「理想主義者の政治の実践」そのものだった。
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Family, Leaders Pay Final Tribute to Kennedy
Obama praises late senator as 'the greatest legislator of our time'
AUGUST 30, 2009 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee
WASHINGTON — Sen. Edward M. Kennedy was laid to rest alongside slain brothers John and Robert on hallowed ground at Arlington National Cemetery on Saturday evening, celebrated for "the dream he kept alive" across the decades since their deaths.

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  AUGUST 30, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年8月30日号
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 テッド・ケネディの棺、兄たちの眠るアーリントン墓地で永眠
 米国時間 2009年8月30日午後8時16分 | AP通信・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

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 1. Obama, 'Greatest legislator of our time'
BOSTON — President Barack Obama led the nation Saturday in mourning and remembering "the greatest legislator of our time," celebrating the indelible impact of Edward M. Kennedy as a senator for nearly a half-century and leader of America's most famous family during tragedy and triumph.

オバマ「我々の時代のもっとも偉大なる政治家」
マサチューセッツ州ボストン/ワシントン D.C./バージニア州アーリントン発
29日土曜バラク・オバマ大統領は、水曜未明に亡くなったエドワード・ケネディ上院議員の葬儀に参列し、米国民を代表して「我々の時代のもっとも偉大なる政治家」と弔辞を述べた。
テッド・ケネディは半世紀近く上院の長老議員として8期務め、米国議会法案可決の最大の貢献者として、党派を超えた尊敬を集めた。またふたりの兄を暗殺で失ったもっとも著名なファミリー、ケネディ家の家長として、悲劇を乗り越えて大家族を率いてきた。
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 2. From Boston to D.C., Arlington
Rain beat down steadily as Kennedy's coffin was borne by a military honor guard into the Basilica of Our Lady of Perpetual Help, in a working class neighborhood of Boston, and later again when it was brought back out for the flight to Washington and the military cemetery in Virginia just across the Potomac River from Washington.

ボストン > ワシントン > アーリントン
翻訳中
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 3. Get together with his brothers in Arlington
Kennedy died Tuesday at 77, more than a year after he was diagnosed with a brain tumor. In life, the senator had visited the burial ground often to mourn his brothers, John and Robert, killed in their 40s, more than a generation ago, by assassins' bullets. "The Mass of Christian burial weaves together memory and hope," said the Rev. Mark R. Hession, parish priest at the church.

アーリントン墓地の兄弟のそばへ埋葬
翻訳中
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 4. Ending of 4-day public/private mourning
Saturday's events marked the end of four days of public and private mourning meant to emphasize Kennedy's 47 years in the Senate from Massachusetts, his standing as the foremost liberal Democrat of the late 20th century yet a legislator who courted compromise with Republicans, a family man and last heir to a dynasty that began in the years after World War II.

4日間の壮大な葬送にピリオド
翻訳中
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 5. 'Heir to a weighty legacy' of Kennedys
Delivering an emotional, simple eulogy for Kennedy that capped a two-hour Roman Catholic funeral Mass, Obama employed humor, his own experiences and timeless anecdotes to memorialize the senator, who died Tuesday at 77 after battling brain cancer for more than a year. The country may have viewed him as "heir to a weighty legacy," Obama said.
「ケネディ家の栄光の歴史の重荷を継承」
翻訳中
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 6. 'Lifetime to touch as many lives and right'
"He was given a gift of time that his brothers were not. And he used that time to touch as many lives and right as many wrongs as the years would allow," Obama said in a eulogy that also gently made mention of Kennedy's "personal failings and setbacks." As a member of the Senate, Kennedy was a "veritable force of nature," the president said.

「あらゆる階層に市民権確立のライフワーク」
翻訳中
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 7. 'Kennedys' dream he kept alive'
But more than that, the "baby of the family who became its patriarch, the restless dreamer who became its rock." Those left behind to mourn "grieve his passing with the memories he gave, the good he did, the dream he kept alive" Obama said inside the packed church.

「ケネディ兄弟の理想の灯火を燃やし続けた人生」
翻訳中
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 8. Grandkids close to their 'big cheese'
But he was playfully known by the youngest Kennedys less grandly: as the big cheese, "The Grand Fromage." "He was a product of an age when the joy and nobility of politics prevented differences of party and philosophy from becoming barriers to cooperation and mutual respect — a time when adversaries still saw each other as patriots," Obama said.

孫たちから「親分」と慕われたよき祖父
翻訳中
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 9. Legacy of Joe, Jack, Bobby
"He answered Uncle Joe's call to patriotism, Uncle Jack's call to public service and Bobby's determination to seek a newer world. Unlike them, he lived to be a grandfather," he said. Joseph Kennedy Jr. died in World War II, John F. Kennedy was the nation's 35th president when he was assassinated in 1963.

早逝した3人の兄の遺志を継いで
翻訳中
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 10. 'The greatest legislator of our time'
And Sen. Robert F. Kennedy was killed five years later as he campaigned for the presidency. "And that's how Ted Kennedy became the greatest legislator of our time. He did it by hewing to principle, but also by seeking compromise and common cause — not through deal-making and horse-trading alone, but through friendship, and kindness, and humor."

「我々の時代のもっとも偉大な政治家」
翻訳中
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 11. Thanks calls for 47 years of public service
With flags over the Capitol flying at half-staff in his memory, his hearse stopped outside the Senate where he served for 47 years. "Go now, to your place of rest. And meet the Lord, your God," said the Rev. Daniel Coughlin, the House chaplain. Crowds lined the streets of two cities on a day that marked the end of a political era.

上院議員として公僕に徹した47年間への感謝
翻訳中
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 12. Thousands lined to say farewell
Outside Kennedy's funeral in rainy Boston, and later in the day in humid, late-summer Washington, thousands lined nearby sidewalks, ignoring the rain, as the funeral procession passed. "I said to myself this morning, 'No matter what the weather, I'm going, I don't care if I have to swim," said Lillian Bennett, 59, a longtime Kennedy supporter, and determined to get as close as she could to the invitation-only funeral.

数万人が沿道で最後のお別れ
翻訳中
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 13. Finally rest in peace at Arlington
A few miles away, Kennedy's freshly excavated gravesite was on a gently sloping Virginia hillside, flanked by a pair of maple trees. His brother Robert, killed in 1968 while running for president, lies 100 feet away. It is another 100 to the eternal flame that has burned since 1963 for John F. Kennedy, president when he was assassinated.

兄達とアーリントン墓地に永眠
翻訳中
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 14. Fall and rise of one man's legacy
Kennedy's career spanned the assassinations of his brothers, President John F. Kennedy and Sen. Robert F. Kennedy, the civil-rights era, Apollo moon-landings, battles over health, education and immigration, as well as the country's election of Obama as its first black president, who was born roughly 18 months before Kennedy took office. The emotional funeral concluded four days of public and private mourning.

栄光・敗北・復活の見事な人生
翻訳中  >次号「R.I.P. アメリカ民主主義の魂 テッド・ケネディ」へ続く

【 米国時間 2009年8月30日『米流時評』ysbee 訳 】
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d0123476_11564496.jpg◀ 次号「R.I.P. アメリカ民主主義の魂 テッド・ケネディ」
◀ 9月初週予告「どうなる日本?米国から見た日本の政権交代」
8/29 感動4日目、テッド・ケネディの壮麗なる葬儀

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by ysbee-2 | 2009-08-30 20:45 | オバマの時代

感動!テッド・ケネディの壮麗なる葬儀

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  ||| Fairwell the Last Kennedy |||

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 ボストンで行なわれたカトリック教会の壮麗な葬儀で、ケネディに最後のお別れ
 

d0123476_16582178.jpg ケネディ家と言う場合、単にKennedy Familyと言うよりも、
 よく「Kennedy Clan=ケネディ一族」という言い回しをする。
 たしかに、ケネディ3兄弟の両親、ジョーとローズの間には、
 姉妹が5人、兄弟が4人 (長兄ジョーJr.はパイロットで戦死)。
 
 父親が米国大使としてロンドン駐在の間は、
 一家そろって11人という大所帯だった。
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 カトリック信奉のアイリッシュアメリカンなので、
 産児制限をしない家系のせいもあるが、
 それよりも、戦時中の生めよ増やせよの風潮で、
 子沢山はお国への貢献という、社会的背景もあったのだろう。
 
 ケネディ家のクロニクル/年代記は、
 まるで 大戦後の米国政治史を一巡するような趣きの
 歴史の「厚みと奥行き」があるので、
 週末後半にたっぷり書く予定である。

 そういうわけで、今日は取り急ぎ、
 現在進行形のニュース記事を紹介。
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 テッド・ケネディの祖父が市長を務めたこともある
 母親の出身地であり、彼の母校ハーヴァード大学の所在地でもある
 ボストンで、米国政界の錚々たるメンバーが参列して
 カトリックの壮麗な「お葬式」が執り行われた。

 しかし、米国政治の要人がずらりと顔を揃えた、
 国葬並みの参列者も壮観だったが、
 何と言っても圧倒されたのは、その来賓が教会の左側を埋め、
 右側の席には、大型バス4台を連ねて到着した
 ケネディ一族で占められたことだ。

 たしかに、9人の子供から孫・ひ孫と末広がりに増え、
 さらに、それぞれの配偶者の家族まで参列しているのだから、
 その数は200名を下らないのだろう。
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 教会の席数の関係で、絞りに絞った列席者総数
 1500名と伝えられたので、実数はもっと多いかもしれない。

 その一族が、みな鼻筋の通った眼窩の深い
 独特の「ケネディ顔」をしているので、
 これは、どこから見ても「Clan=一族」と呼ぶほかない。

(飛行機事故で亡くなった故ジョン・ケネディ・ジュニアや
 シュワルツェネッガー夫人のマリア・シュライバーが好例。
 どちらも、テッド・ケネディの甥・姪に当たる。)
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 教会の葬儀では、テッド・ケネディの娘カーラと
 ふたりの息子、テッドJr. とパトリックが悼辞を述べた。

 特に、12才の少年期に癌にかかり、
 片足を切断せざるをえなかった長男の
 テッド2世の、父親の思い出話には
 思わずほろりどころか、大泣きしてしまった。

 東部時間とハワイとでは、夏場で6時間の時差があるので
 今朝の2時から現在お昼少し前まで、ず〜〜〜〜〜っと実況を見ている。
 そして、一瞬も飽きない展開なのが、また驚きだ。
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 まるで『アイリッシュ・ゴッドファザー』のようなイメージである。
 いや、本物の感動なので、映画以上だ。

 現在は、早逝した3人の兄が眠るアーリントン墓地まで
 ケネディの棺を乗せた霊柩車が、粛々と進んでいる。

 首都ワシントンを一望する上下両院議事堂、
 キャピタルの前を通過するのを
 1万数千人の市民が並んで待ちかねているところ。
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 ジョン・F・ケネディ記念館におかれたケネディの棺に
 最後の別れを告げる、一般公開の告別式の記帳には、
 昨日までの2日間、5万人が哀悼訪問したようである。

 私が「アメリカはすごいな」と思うのは、こうした状況である。
 誰が指示した訳でもないのに、弔意を表したい。

 いや単に、素直な尊敬と愛情の表現として、
 党派を超えたフツーの市民が、
 手づくりのサインや星条旗の小旗を持って、
 三々五々集まってくることだ。
 自分の国を本当に愛している、というのが伝わってくる。
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 今朝方は、夏場に珍しいどしゃぶりだったため、
 雨の上がった現在はひどく蒸し暑い、とレポーターが訴えるが、
 道路の両脇を埋めた群衆は、何時間も「うれしそうな笑顔で」待っている。
 テッド・ケネディが、どれだけ愛されている(いた)のか、
 この群衆の顔を見れば、一目瞭然だ。
 
 さようなら、最後のケネディ兄弟。
 Fairwell the beloved survivor!
 
【米国時間 2009年8月29日『米流時評』ysbee 】

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  AUGUST 29, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年8月29日号
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 テッド・ケネディの壮麗なる葬儀 第4日目 ボストンカトリック教会篇
 米国時間 2009年8月29日午後1時42分 | AP通信・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

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Family, Leaders Pay Final Tribute to Kennedy
Obama praises late senator as 'the greatest legislator of our time'
AUGUST 29, 2009 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee


1. 50,000 visitors for 2-day mourning

Thousands of mourners filed past his flag-draped coffin earlier in the week when Kennedy lay in repose at the John F. Kennedy Library in Boston. Republicans and Democrats alike recalled his political career in a bipartisan evening of laughter-filled speechmaking on Friday.

2日間で5万名の弔問記帳者
ケネディの遺体を納めた棺が、今週木曜金曜の2日間、ボストンハーバーを見下ろすジョン・F・ケネディ記念館に据えられ、亡き上院議員の棺に弔意を示す一般市民が5万人以上訪問記帳した。その後、金曜の夜には彼の所属する民主党議員も対抗する共和党議員も、党派を超えた旧友が集まって、涙と笑いに満ちたケネディとの思い出話を披露した。
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 ボストンのドチェスター湾を見下ろす岬の先端にそびえる、JFK記念館のハーバービュールームに据えられた棺

2. Boston: The second home city

Massachusetts citizens kept on electing him as their Senator for almost half a century. Regarding Boston, especially, even the church had special meaning for the family. Kennedy prayed there daily several years ago during his daughter Kara's successful battle with lung cancer.
ケネディゆかりの地、ボストンの沿道
ボストンはケネディの母方の祖父が市長だったゆかりの地であり、マサチューセッツ州民は半世紀近くもの間、たとえ彼がスキャンダルの渦中で窮地に陥っても、常に変わることなく彼を支援し続けてきた第2の故郷である。
ここでは土曜に葬儀の行なわれる教会でさえ、ケネディにとってはなじみ深い場所だった。それというのも、数年前に彼の娘カーラが肺がんと闘っていた最中に、全快を祈願しによく通ったのがこの教会「Our Lady of Perpetual Help Basilica/永続する救済の聖母大聖堂」 だったからだ。
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 左:肺ガンを克服した元北アイルランド特使の娘カーラ /右:テッドが親代わりになったロバート・ケネディ2世

3. Thousands lined to say 'Thank you'

字数制限のため英文省略
数万人が「ありがとう、ケネディ」
教会へ向かう道の両側には、ケネディに最後のお別れを告げる市民が舗道を埋め、国旗の小旗を振ったり「ありがとう、ケネディ」と手書きしたサインや真っ赤なハートを掲げる者もいた。
この日のボストンは、大西洋東方海上に熱帯性低気圧ダニーが接近している影響で、外気の気温は通常よりもやや低めだったが、教会の中は席を埋めた参列者の熱気でむんむんしていた。数百年の歴史ある石造建築の教会にはエアコンが設備されておらず、教会側ではステンドグラスの窓を開けて外気を取り込んだり、扇風機を回したりして対応に大わらわだった。
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 ボストンのJFK記念館から出棺、首都ワシントンを通過しアーリントン墓地へ向う葬列に最後の別れを告げる市民

4. Vicki's final good by

字数制限のため英文省略
ヴィッキ未亡人、最後のお別れ
この日の朝、星条旗で被われたケネディの棺は、生憎の土砂降りの雨で濡れないようぴっちりと透明なビニールで巻かれ、8人の儀仗兵がしずしずと追悼式会場だったボストンのJFK記念館から搬出した。棺は黒塗りの霊柩車へと移されて、ボストン市内のカトリック教会へと向かった。
土砂降りの雨の中で傘をさして、出棺を見届けていたケネディ上院議員の未亡人ヴィクトリア(ヴィッキー)は、その瞬間静かに目を閉じて涙をこらえているようであった。
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 脳腫瘍が発見されて以来、夫の手足となって介護したケネディの2度目の妻ヴィクトリアと息子のクラン・ラクリン

5. Politicians, family, friends share the aisle

字数制限のため英文省略
聖堂の左に政界要人、右に家族と友人
病状が悪化してからも、ケネディがほとんど毎日通っていた大聖堂の伽藍の下では、司祭が7名、棺をかつぐ親族が11人、さらにその応援組が29名、それぞれの役割を担当して葬儀を進める。12名以上のケネディ家の選ばれたメンバーの手で、棺は儀仗兵の手から教会の通路へと安置される。それからひとりずつ、棺を被った布をタッチしていく、という式次第で葬儀のミサが始まった。
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 陸海空三軍の儀仗兵8名の手で霊柩車から降ろされ、大聖堂へと向かう棺を両脇で見守るケネディ家のひとびと

6. Gathering big-name celebrity friends

字数制限のため英文省略
スポーツ界ハリウッドにも広い親交
ケネディの葬儀の参列者は、招待客のみに限定されていたが、その中には全米プロバスケットボールのヒーロー、ボストンケルティックのビル・ラッセル、ハリウッドスターのジャック・ニコルソン、かつてケネディの側近を務めたこともある最高裁判事のスティーブン・ブライヤーなどの顔も見えた。
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 ケネディの交友はローマ法王からハリウッドまで広い。ジャック・ニコルソン、シュワルツェネッガーも参列

7. Attended Clinton, Bush, Carter

字数制限のため英文省略
クリントン、ブッシュ、カーターも参列
大聖堂の参列者の中では、オバマ、ブッシュ、クリントン、カーターと、新旧合わせて4名の大統領が、それぞれ配偶者とともに最前列に並んだ。祭壇へ向かう通路をはさんで、右側にはケネディ一族の親族とケネディの親友。左側には数百人の上下両院の新旧議員が着席したが、みな多かれ少なかれテッド・ケネディの影響と薫陶を受けた者ばかりである。
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 左:民主党のヘビーウェイト、ニュージャージー州知事コルジン、ゴア元副大統領、ケネディの親友トッド上院議員
 右:超党派の議案提出ではよくケネディと肩を組んだ、共和党の長老マケイン上院議員と43代プチ・ブッシュ


8. Almost the class of national funeral

字数制限のため英文省略
国葬並みの格調高い葬儀
国務省派遣特使として北アイルランド紛争の和平調停役を果たしたこともある、テッド・ケネディの娘カーラ・ケネディは、当時の紛争当事国双方から招待客を迎えた。アイルランドからは首相ブライアン・コーウェン、ショーン・ウッドワード国務次官、マーチン・マクギネス第一書記官、アイルランド共和党党首ゲリー・アダムス。英国からは首相夫人サラ・ブラウン……など英国とアイルランドの政界重鎮が参列した。
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 マーサズヴィニヤードで夏休みの休暇中のオバマ夫妻も駆けつけ、クリントン国務長官&元大統領夫妻と挨拶

9. Placido Domingo and Yo-Yo Ma

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ヨーヨーマとプラシド・ドミンゴの聖歌
大聖堂への入棺から出棺まで2時間余りの葬儀のミサは、若くして亡くなったふたりの兄、ジョンとロバートの国葬を彷彿とさせる、荘厳な葬儀だった。しかし、77才で大往生した故テッド・ケネディ上院議員の私生活を豊かに彩った思い出が随所に散りばめられ、兄たちの悲壮な葬儀とは異なる「人生を極めた者への祝福」の雰囲気が、参列した賓客の顔にもミサの内容そのものにもあふれていた。音楽ではチェロ奏者のヨーヨーマとテナー歌手のプラシド・ドミンゴ、そしてオペラ歌手のスーザン・グラハムが、優雅な調べで参列者を魅了した。
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 世界的テナー、プラシド・ドミンゴとチェロ奏者ヨーヨーマの共演 おまけにスーザン・グラハムという贅沢の極み

10. So many funerals for Kennedys

字数制限のため英文省略
ケネディ家からあまりにも多くの葬儀
土曜に行なわれた正統なカトリックの葬儀ミサは、60年代に相次いで暗殺されて亡くなった二人の兄、ジョン(愛称ジャック)とロバート(ボビー)の葬儀を思い起こさせた。1968年大統領選の予備選の期間中にロサンゼルスで暗殺されたロバート・ケネディの葬儀の際に、民衆に愛されたボビーの死を悼んで、後世に残る有名な悼辞を述べたのは、ほかならぬエドワード(テッド)・ケネディそのひとだった。
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 マリア・シュライバーの母親でテッド・ケネディの姉ユニスを亡くしたばかりの夫、サージェント・シュライバー

11. Kennedy's sons also rise

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テッドの遺志を継承する息子たち
テッドの二度目の妻ヴィクトリア(ヴィッキー)未亡人と、9人兄弟姉妹の中で唯一存命中の妹ジーン、ロバート・ケネディの未亡人エセルらが次々と、白い被布でおおわれた祭壇の前の棺にそっと手を置いて哀悼の意を示した。特にテデイの長男エドワード(テッド)・ケネディ2世は、棺に手を置いて父親の遺志を受け継ぐかのように、しばらくの間黙祷を捧げた。
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 プラシド・ドミンゴとヨーヨーマの賛美歌共演の後に謝意を表す、ケネディ未亡人ヴィッキーと長男のテッド2世

12. Kennedy family's moving eurogy

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3人の子供から別れの言葉
ケネディの家族を代表してまず初めに長女カーラが、聖書から「パリサイ人の手紙」第72節を朗読。続いて次男のパトリック・ケネディ下院議員が弔辞を述べた。
彼は政治家としての父親を「理想主義者で、かつ実践主義者だった/an idealist and a pragmatist」と評価した。特に民主・共和の党派を超えて、両陣営の議員から尊敬を集めた「議会統一のまとめ役」としての存在を強調したが、最後は涙ながらに「親父、愛してるよ、これからもずっと。もう今から淋しいよ」と愛息らしく結んだ。
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 左:ケネディの次男パトリックと長女カーラ /右:棺に続いて聖堂へ入場する未亡人ヴィッキーと息子のクラン

13. A life struck by great tragedies

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悲劇と難関を乗り越えた人生
続いて長男のテッド・ケネディ2世が、何十年も前の子供時代のエピソードを披露した弔辞を述べたが、父親の思い出話を聖堂の祭壇から語っているあいだ中、パトリックもすすり泣いていた。テッド2世は12才のとき癌にかかり、不運にも片足を切断するという悲劇に出逢っている。その直後のある冬の朝、前の年まではよくソリで滑って遊んだ凍った坂道へ出たものの、義足のために転んでしまった。彼はその時を思い出して語り出した。
「僕はもう前のようには歩けない、遊べない……という絶望感にうちのめされて、もうこんなことも僕にはできない……と泣き出しました。」
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 77才で大往生したテッド・ケネディの二人の息子、パトリックとテッド・ジュニア。父親の存在は偉大だった。

14. "Never give up, you can do it"

Then father told me, 'My son, there's nothing you can't do. Never give up, you can do it.' And he hold me up by his gentle and strong arms. So it took all day to reach the top of hill finally, while my father was always carefully watching. I learned that even in a profound losses, there's nothing you can't get through.'"
「諦めるな、やれば必ずできる」
「すると父は僕に向かってこう言いました。『息子よ、お前にできないなんてことはないんだよ。けっして諦めちゃいけない。必ずできるよ!』そう言って、優しくてかつ力強いあの腕で私を抱き起こしてくれました。そのあと丸一日かかって、やっと丘のてっぺんまで自分の片足でたどり着いてソリで滑り降りることが出来ました。」
「その間中、親父はずっとそばにいて、僕が片足をひきずって凍った坂道を上るのを見守っていてくれました。その経験で僕が学んだのは、いかなる絶望的な境遇にあっても、自分で克服しようとする努力を続ければ、いつか必ず乗り越えられるものだ、と言う真実です。」
  >次号へ続く
【 米国時間 2009年8月29日『米流時評』ysbee 訳 】
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 参列者ももらい泣きしたケネディの長男テッド・ジュニア、涙の弔辞を終えて祭壇から降りる際に棺にお別れのキス

d0123476_11564496.jpg◀ 次号「ケネディ家最後の兄弟、アーリントン墓地に永眠」
◀ 予告「どうなる日本?米国から見た日本の政権交代」
▶ 前号「巨星墜つ、ケネディ上院議員死す。享年77才」

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d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10162544
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by ysbee-2 | 2009-08-29 09:50 | オバマの時代

巨星墜つ、エドワード・ケネディ死す。

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  巨星墜つ、テッド・ケネディ死す 

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  米国政治の最重鎮、サー・エドワード・ケネディ上院議員、77才で逝去
  昨年来脳腫瘍で病床にあった "アンクル・テディ" 姉ユニスと同月の悲報


d0123476_16582178.jpg エドワード・ケネディ上院議員が、ついに亡くなられました。
 昨年来、脳腫瘍で病床にあったテッド・ケネディ。
 上下両院で多分もっとも尊敬され、影響力の大きかった政治家。
 彼の応援がなければ、オバマ大統領も生まれなかったでしょう。

d0123476_19244332.jpg 60年代の、アメリカンカルチャーの黄金期に
 中学・高校時代を過ごした私としては、
 アメリカの政治家と言えば、
 リンカーンでもルーズベルトでもなく
 ジョン・F・ケネディにほかならない。

 そのケネディ家3兄弟の末っ子が
 テッド・ケネディ。
(写真左からジョン、ボビー、テッド)
 
 二人の兄、JFKとロバート・ケネディを
 暗殺で亡くしているだけに、
 大統領への夢を諦めざるをえなかった彼。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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 ただ今MSNBCで特集番組を見ています。
 このあと1週間位は、ケネディの話題が
 メディアの枠を埋めるでしょう。

 ケネディに関しては、個人的に思い入れが大きいので、
 この続きは明朝、きちんと書きたいと思います。

 *写真は欧米主要メディアサイトのトップページ。死去の臨時ニュースから1時間以内。

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MSNBC.com/ケーブルニュースチャンネルMSNBCのサイト。全米のテレビ局を網羅するNBCニュースネットワークだけでなく、AP通信、ロイター通信、ニューズウィーク、ニューヨークタイムズ、ビジネスウィーク、エンターテイメント・ウィークリーほか、もっとも広範なニュースソースをそろえているサイト。私の記事はもっぱらこのサイトのトップニュースが多いです。
(明朝この下のニュースサイトについても書き足します。)

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Newsweek/MSNBCの次に紹介することの多いニューズウィーク米国版


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Huffington Post/ハフィントン・ポスト


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POLITICO/ポリティコ


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DAILY BEAST/デイリー・ビースト


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TIME/週刊誌タイムのオンラインサイト


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The New York Times/全米トップ紙ニューヨークタイムズ

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Washington Post/米国政治紙の老舗ワシントンポスト


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The Wall Street Journal/経済紙ウォールストリートジャーナル


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Los Angeles Times/ウェストコーストを代表するロサンゼルス・タイムズ


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Chicago Tribune/シカゴ・トリビューン


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CNN.com/ケーブルニュースチャンネルCNNのサイト


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英国・BBC

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英国・ロイター通信

【米国時間2009年8月25日『米流時評』ysbee】

d0123476_11564496.jpg◀ 次号 感動4日目、テッド・ケネディの壮麗なる葬儀
▶ 前号「完結編・海賊事件は嘘?国家レベルの機密物資闇取引?」

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||| 米流時評 ||| 最近の記事リスト   b e i r y u * c u r r e n t
Good News, Bad News, Everything in Between
8/31 どうなる日本?米国から見た日本戦後体制の終焉d0123476_17124236.gif
8/31 どうなる日本?米国から見た日本の政権交代
8/30 ケネディ家最後の兄弟、アーリントン墓地で永眠
8/29 感動4日目、テッド・ケネディの壮麗なる葬儀
8/28 ダライラマの台湾訪問で中国の批判炎上
8/27 スクープ!北朝鮮発イラン行き武器密輸船をUAEが拿捕
8/26 巨星墜つ、ケネディ上院議員死す。享年77才
8/22 8. 秘密結社マルタ騎士団とロシア・リビア・英国の陰謀
8/21 7. 秘密結社聖ヨハネ騎士団とカリーニングラード
8/20 6. リビア人テロリスト釈放の陰にBP英国石油の闇取引
8/19 5. 完結編・貨物船消失は嘘?世界をペテンにかけたロシア
8/18 4. 貨物船オデッセイ・ロシアが隠蔽する海賊事件の真相
8/17 3. 貨物船ミステリー10の疑惑・積荷の真相は核兵器関連?
8/16 2. 謎の貨物船カーボベルデ沖で発見!ロシア人乗組員は無事
8/15 1. 今度は地中海の海賊? 消えた貨物船アークティックシーの謎
8/10 タリバンのエンドゲーム・テロ戦争の潮目
8/09 スワット谷の夜明け・タリバン戦線の鍵を握るパシュトゥン族
8/08 特報!米軍爆撃でタリバン首領メスード爆死
8/07 テロ戦争8年目のCHANGE・パキスタンのタリバン
8/05 帰郷・北の独房生活140日の悪夢の果てに
8/04 解放・ビル・クリントンのYES, YOU CAN外交
8/03 特命・ビル・クリントン、米記者解放交渉で北朝鮮へ
7/28 イランの民主革命で甦る米国独立宣言のスピリット
7/27 さらば独裁!イラン第二革命に沈黙するオバマ外交
7/26 テヘランは革命前夜か?イラン独裁体制からの脱出
7/25 バカンス特急脱線!アドリア海リゾート列車事故で死傷者61名
7/24 また墜ちた!イラン今月2度目の旅客機事故で17名死亡
7/22 黄昏のラプター F22廃止・軍産複合体に半世紀目の楔
7/21 オバマの軍縮・軍産複合体の解体へ大いなる第一歩


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by ysbee-2 | 2009-08-25 20:30 | オバマの時代

オバマの軍縮・F22生産停止で軍産複合体にストップ

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   ||| オバマの軍縮・ノーモア F-22 |||

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 米国上院決議で F-22戦闘ジェット機の製造停止を可決、軍縮への一大方向転換
 オバマ大統領「国税浪費」民主党半世紀の悲願達成、軍産複合体解体への第一歩


d0123476_16582178.jpg日本の自衛隊でもF-22戦闘ジェットの購入を見送った
というニュースを、先月見かけたような気がするが
(記憶違いだったらごめんなさい)軍産本家本元の米国でも今日、
今年度の軍事予算で F-22をこれ以上新規生産する予算を却下した。

 この決定は 今日22日火曜の段階で、ワシントンの米国上院で票決されたものである。
 上院は、議員の構成比が民主党51議席対共和党49議席で、
 そのままの投票であれば、共和党中道派議員数名の賛成票も含めて、
 辛うじて議決に必要な60票をかき集め、議案決定となるところだ。
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 だが、米国政治の「冬のライオン」
 大長老のエドワード (テッド)・ケネディ議員が
 脳腫瘍の療養中で すでに2か月も欠席のため、
 いつも決議が通るまではらはらさせられる
 「会議は踊る」経過となる。

 一方下院の方は 民主党が圧倒的多数を占めるので、
 一旦上院で可決されれば、あとは余程の混乱が発生しない限り
 多数票ですんなり議院通過となる。

 議会の承認を得て生まれたばかりの真新しい議案は
 その足で ホワイトハウスへと提案議員がたずさえ、
 オバマを取り囲んで大統領署名が記されれば、
 めでたく国家の法案として、正式に成立する。
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 ジョージ・W・ブッシュの代までは、
 こういう議会システムの一部始終まで
 通常のニュース番組で「実況で」報道する、などという例はまれだった。

 しかしオバマが就任して以来、
 何しろ国民の注目が ホワイトハウスに注がれるものだから、
 視聴率を気にするTVメディアとしては、オバマの一挙手一動足まで
 「ライブで」オンエアする体制になってしまった。

 おかげで、それまで無名の存在だった議員が
 重大発言をしたというので突如知名度が上がったり、
 法案のきっかけになった一市民の
 悲劇や美談が 一躍脚光を浴びたり、
 メディアのステージとしての首都ワシントンの重要度も
 オバマ政権への移行とともに倍増した。
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就任以来、新体制のホワイトハウスへ連日国内外の「オバマ詣で」ビジターが押しかける 写真はチリ外交団の一行

 今日のニュースは、その台風の目オバマが
 大統領選の遊説でも繰り返し主張してきた
 「軍産複合体にメス」の軍縮論がついに着地した、
 歴史的な重要案件成立の報告である。

 派手さも何もないニュースだが、
 事の重みを知る人々にとっては、
 驚嘆の目を見張る、歴史的局面である。

 またそれ以前に、すでに海外での演説でも宣言してきたように、
 オバマは、長年の彼の悲願だった
 「核廃絶」への行程を 歩み出してもいる。
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オバマは今月上旬イタリーのライクラG8サミットに先駆けてモスクワを訪問 メドベージェフ大統領、プーチン首相と会談後、7日にロシア国会の野党代表団(右側)と「ポスト冷戦の米ロ関係」について話し合うオバマ政権外交団

 今回の軍縮への第一歩は、第2次大戦から朝鮮戦争の総指揮を取り、
 大統領を退陣する際に 冷戦の前兆を感知したアイゼンハワーが、
 「戦争産業に支配されるな」と、米国の政府と国民へ残した警告。

 あの有名な演説以来「Military Industrial Complex=軍産複合体」が
 米国政治の指揮権を握ることを憂慮し続けた世代にとって、
 非核宣言とともに、半世紀近い悲願達成への第一歩でもある。

 上院のこの勇断に対して、ペンタゴンから声明を発した
 ロバート・ゲイツ国防長官の声は、心なしか震えていた。
 不可能と思われていた米軍の軍縮が、ついに可能になったからだ。
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 「防衛とは守りであって他国への侵略ではない」
 という鉄則を是とする良識派の軍人にとっては、50年後の奇跡だ。

  「If not now, then when?」
  「今でなければ、いつやると言うのか?」


 オバマを「演説がうまいだけ」と評価する御仁たちは、
 世界史の流れを変える彼の真価と実力に、まだ気がついていないのだと思う。
 あるいは、気がついても認めたくないだけなのかも知れない。

 【米国時間 2009年7月21日『米流時評』ysbee 】

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   JULY 21, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月21日号
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 半世紀の悲願、オバマの軍縮計画で軍産複合体解体へ大きな一歩
 米国時間 2009年7月21日午後6時10分 | AP通信・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

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Senate Rejects Funds for More F-22 Fighter Jets
Obama hails Senate's decision, says 'More F-22's an inexcusable waste'
JULY 21, 2009 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee
1. Slimming down the defense bill

WASHINGTON — The Senate voted Tuesday to terminate further production of the U.S. Air Force's topline F-22 fighter jets, giving President Barack Obama a major spending victory and siding with the Pentagon's desire for smaller jets better suited to 21st-century wars.
オバマ政権の軍事費削減計画効果
ワシントン発 |米空軍御用達のジェット機種ランクでもトップに挙げられる、F-22戦闘ジェット「ラプター」に関して、今後これ以上の製造を停止するという議会法案が、21日火曜米国上院で可決された。この票決は、バラク・オバマ大統領にとって大巾な軍事費削減・国費歳出節約の政策的勝利をもたらした。
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 沖縄の座間米軍基地の滑走路で、発進体制に入る空軍のF-22ラプター戦闘爆撃ジェット 本年6月16日撮影

2. From monster to mosquito

The Senate decision Tuesday also takes on side with the Pentagon's desire for smaller jets better suited to 21st-century wars. F-22 supporters complained the action would be a blow to long-term national defense — and cost thousands of jobs in the middle of the recession.
戦略爆撃機から近代戦用小型戦闘機へ
今回の「予算棄却=発注なし=生産停止」という基本方針の決定で、(超高額なF-22戦闘機を製造納品する側のロッキードマーチン社の意向を蹴って)21世紀型の近代戦(長距離じゅうたん爆撃よりもゲリラ戦・局地戦)に適応する小型の戦闘ジェット機 F-35 を要望していたペンタゴン側に、結果的に軍配が上がったことになる。
しかし、議会での F-22 推進者は「長期的展望で見た際の国防問題にとって(長距離戦略爆撃機の生産停止は)大打撃になるだろう」と反撃し、さらには不況のどん底にある現状では、ロッキード社に従事する者数千人が失業する憂き目にあうだろうと懸念している。
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 オレゴン州ポートランドの空軍基地で、環太平洋防衛の実戦演習を終え F15から降りた戦闘ジェットパイロット

3. Biden, Gates persuaded lawmakers

The House last month approved its version of the defense bill with a $369 million down payment for 12 F-22 fighters. Wavering lawmakers heard repeatedly from Vice President Joe Biden, Defense Secretary Robert Gates and other senior administration officials. He said he rejected the notion that the country has to "waste billions of taxpayers dollars" on outdated defense projects.
バイデン副大統領、ゲイツ国防長官も中道派説得に尽力
下院では先月、上院とは別に下院議員で構成する軍事委員会が提出した2010年度防衛予算の中で、F-22戦闘ジェット12機の発注時の前渡金(購入費総額ではない)の支払費用として3億6900万ドル (約345億円/1機当りの前渡金 約28.5億円) を、別項目の費用と一緒に承認可決していた。
しかし(法案制定の最終決定を与る)上院では、ジョー・バイデン副大統領、ロバート・ゲイツ国防長官を始めとするオバマ政権の長老格が、中道派議員に対して説得を繰り返し、F-22の新規発注を見送るよう働きかけた。
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【注:米国民主党と軍産共同体、半世紀の攻防】
上の写真は、上院議員に7期選ばれ外交委員会の議長を長年務めたワシントン政界の大ベテラン、ジョー・バイデン副大統領。直言が過ぎて批判を浴びる事もあるが、逆にそれだけ本音を語る政治家ということで、一般国民からの信望は厚い。今回の上院の決議は、こうした米国の良識派の長年の悲願が、アイゼンハワーの警告以来半世紀を経てようやく実った結果である。
2000年以来ブッシュの悪政の下で苦しんだ後、まず最初に06年の大勝で、民主党が下院で圧倒的多数の議席を獲得した。続いて昨年の大統領選でめでたくオバマ大統領が選出され、名実共に与党の地位を確立。さらに上院でもぎりぎりの過半数議席を占める体制に。
こうして、立法のために必要な三役そろい踏みの体制が整ったおかげで、これまで50年もの間、米国を欲しいままに食い潰してきた「軍産共同体」の巨大な構造、ペンタゴンと軍需産業の癒着体制に対して、今年初めてメスが入れることができた訳である。

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4. McCain, 'signal to limit building weapons systems'
"The vote was a signal that we are not going to continue to build weapons systems with cost overruns which outlive their requirements for defending this nation," declared Republican Sen. John McCain of Arizona. McCain joined Senate Armed Services Committee Chairman Carl Levin in arguing for cutting off production.
超党派マケイン「軍産複合体に歯止めの兆候」
今回の票決について、共和党アリゾナ州選出のジョン・マケイン上院議員は次のように評価した。
「F-22発注の予算却下は、わが国を防衛するという観点から見れば、『不必要な攻撃能力を備えた過剰なコストを食う兵器製造体制 (build weapons systems/軍産複合体システムを指す) を、これ以上無条件に継続していくつもりはない』という上院良識派の決意を示す兆候 (signal) である。」
マケイン議員は、米国議会でも強力な上院の軍事委員会の常任メンバ−だが、今回のF-22製造停止に関しては、委員会の長である民主党の長老カール・レヴィン議員に、党派を超えて協力する態勢をとり、仲間の共和党議員中道派の説得に努力して成功した。
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 上院の軍事委員会を代表する2人の長老議員、民主党のカール・レヴィンと共和党のジョン・マケインが推進した
 経緯で、今回のF-22廃止の予算改訂案は俗に「Levin-McCain Bill/レヴィン・マケイン議案」と呼ばれる。


5. Hard-fought victory for Obama

The 58-40 vote to cut the money from a $680 billion defense bill was a hard-fought victory for Obama, who had threatened to veto defense spending legislation if it included funds for more F-22s. Obama told reporters at the White House the Senate's decision will "better protect our troops."
上院議決 58票対40票で辛勝
総額6,800億ドルの2010年度防衛予算から、F-22生産費用を削減する法案の表決は58票対40票で、オバマにとっては厳しい論争の末の辛勝だった。
オバマ自身は、今回の削減案が通らずにF-22増産体制の防衛予算が議会で成立した場合には、大統領権限のVETO=拒否権を発動するとまで警告を発していた。今日(21日火曜)この重要案件である予算改定法案が上院を通過したことを知らされた大統領は、ホワイトハウスでの記者会見で、報道陣に「上院の決定はわが国の軍隊をよりよく守ることになる」という謝意を表明した。
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 先週ワシントンのアイゼンハワー旧エグゼクティブビルで開催のフォーラムで、スピーチの直前にテレプロンプター
 (演説用字幕を映すガラススクリーン)が落ちて壊れた。こういう時のオバマの速攻スピーチは原稿より面白い。


【注:予算の焦点 兵器から兵士への転換】
オバマ政権の防衛予算に対する取り組みは、今回の一件でも明らかなように、ブッシュ・ネオコン体制からの180度転換である。従来のブッシュ政権は、軍産共同体が潤うような最新兵器発注が優先で、イラク出兵の兵士に防弾チョッキが行き渡らなかったり、甚だしい例では銃すら配布できなかったという「人命軽視」の防衛態勢が過去8年間続いていた。こうしたネオコンタカ派的風潮を一掃して、本来の「防衛」に徹し、兵士の安全と待遇を改善しようというのが、新しいオバマ政権下でのペンタゴン行政の指針となりつつある。

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6. Debates on importance of strategical war plane

The $1.75 billion was aimed at adding seven F-22s to the current plan to deploy 187 of the twin-engine stealth planes. Some of those 187 are still in the pipeline and will be completed. On the other side, supporters of the program insisted the F-22 is important to U.S. security interests.
戦略用爆撃機の重要性をめぐる論議
昨年ブッシュ政権時代までは、これまでに187機のツインエンジンF-22ステルス機が米空軍の戦闘爆撃機として採用されており、これにさらに7機追加生産する予定で、17.5億ドル(約1650億円)が2010年度の予算として計上される予定だった。
しかし過去発注分の187機のうち数機は、現在まだに製造中で完成される過程にあると説明されている。一方ステルス採用計画の支持者は、F-22は米国の防衛に利する上で重要であると、いまだに主張している。
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7. Final decision awaits at House floor
"I reject the notion that we have to waste billions of taxpayer dollars on outdated and unnecessary defense projects to keep this nation secure," Obama said after the vote. While Tuesday's vote gives momentum to the anti-F-22 side, a final decision must wait for the House and Senate to reach a compromise on their differing defense bills.
最終決定は下院の票決待ち
オバマ大統領は上院採決の報告を受けて、次のように語った。「本来わが国を平和に保つために存在する防衛計画上で、時代遅れの不必要な兵器(ニュアンスとしては軍需産業のおもちゃ)のわずか1機でさえ、それにに対して数十億ドルもの国税を浪費しなければならないというような(馬鹿げた)考えは拒絶して当然だ。」
火曜の票決は、F-22反対派にとっては時代を画する重要な決定事項となった。しかしながら、最終的決定は、上下両院でそれぞれに異なる防衛予算案をすり合わせて、統一された予算案ができあがるまで待たねばならないようだ  >次号へつづく

【 米国時間 2009年7月21日 『米流時評』ysbee訳 】
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d0123476_11564496.jpg◀ 次号「黄昏のラプター F22廃止・軍産複合体に楔」
▶ 前号「過激派テロのターゲットは欧米資本と外国人ツーリスト」
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by ysbee-2 | 2009-07-21 14:18 | オバマの時代

アメリカン エミスフェール・米半球が微笑んだサミット

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  ||| アメリカン エミスフェール 第2章 |||

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 旧来の関係を破るオバマの動きに希望的観測を抱いた、米州機構サミットの成果
 国交回復を視野に入れるキューバ、大使派遣のベネズェラが、米国外交の焦点に


d0123476_3532373.jpg【前号まえ書きからの続き】 よく、オバマは饒舌な詭弁家に過ぎない、と彼の資質をおとしめて評価する連中がいる。しかし、オバマの真価をわかっている国民は(いつでも国民全体の3分の2だが)そうした誹謗を微塵も意に介さない。なぜなら、アメリカという国の体質そのものが、健全で建設的な方向へ変わって行っている実感を、日々痛感しているからだ。

さらに最近しばしば驚かされるのは、あのミーイズムの独善主義の権化と思われていたアメリカ人が、どうも変わってきているようなのである。余分なお金と時間があるなら、社会奉仕へ差し出そう、という利他主義への変化である。これは、オバマの出現以前から、少しずつ米国社会の吹きだまりで起きてきた現象である。
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きっかけは他のすべての社会現象と同じく、9/11だろう。「外部からの攻撃や脅威」のない生活がどれだけ貴重なものであるかを痛感し、人種はさまざまでもひとつの国の旗の元に集まった民衆として同じ痛みを分ち合うことを自然に学んだ7年半前の秋。そしてその3年後の04年のカトリナ。

アメリカ人は世界で最も豊かな国だと思い込んでいた自分の国が、いつのまにかテロや天災にもろくも屈してしまうバナナリパブリックと大差のない脆弱な国に堕してしまった現実に愕然とした。テロ戦争でアフガン侵攻を始めた段階では、国民の8割がブッシュ政権の方針を支持していたが、カトリナでブッシュに対する信頼は崩れ落ちた。

共和党が転落の坂を転がり始めたのは、この時からだろう。ブッシュを2期当選させた保守派でさえ、国民不在の政策に疑問を抱き始めた。もちろん民主党支持者は、アフガン戦争を中途半端のまま、イラクへ踏み込んだ時点で反旗を翻した。
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こうした「反ブッシュ」の草の根の結束に押し上げられて、04年の大統領選でケリーがブッシュに惜敗した雪辱を晴らすかのように、06年の総選挙では民主党が各州で大量得点で大勝、会員の圧倒的過半数を獲得できた。

そしてこの上向きのベクトルが「アメリカを国民の手に取り戻そう」という、合衆国の初心に立ち直る政策を掲げたオバマというミスター・リバティを得て、ついにブッシュを傀儡の独裁者とするグローバルな軍産一体化の恐怖政治体制に、ピリオドを打つことができた。

ブッシュからオバマへの転換は、これまでの米国大統領制のどのバトンタッチよりも際立って対照的な、閉塞した暗黒時代から啓蒙された新しい時代への大きな方向転換である。
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就任してからわずか100日間。経済危機と2つの戦争という、これまでのどの大統領よりも困難な重荷を背負い、愚痴もこぼさず次々と審議し、解決案を示し、法案化して行くオバマ政権。

各地のコミュニティセンターや大学で、ひんぱんに行なわれる国民との直接対話集会。どんな質問にも真摯に、納得がいくまで説明するオバマ。また、その週に片付けた仕事の説明と次の週に取り組む課題を、先生が生徒に教えるように毎週土曜には国民に直接語りかけるオバマ。
今までこんなに熱心な大統領がいただろうか?   >> 次号の冒頭へ続く

【米国時間2009年4月20日『米流時評』ysbee】

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APRIL 20, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年4月20日号
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  A s s o c i a t e d P r e s s | B R E A K I N G
アメリカン エミスフェール 第2章 アメリカの半球が微笑んだサミット
米国時間 2009年4月20日午前0時30分 | AP通信・OASサミットレポート | 訳『米流時評』ysbee

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各国代表の入場に儀礼兵が国旗を掲げて先行 アルゼンチンのブルーの国旗が最初に入場

At Summit, Obama Gets Friendly with Neighbors
He reaches out to fiery leftist leader Chavez, offers new agenda for region
APRIL 20, 2009 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee

11. Chavez: Hoping for U.S.-Cuba ties
At a luncheon speech to fellow leaders, Chavez said the spirit of respect is encouraging and he proposed that Havana host the next summit. "I'm not going to speak for Cuba. It's not up to me.... (but) all of us here are friends of Cuba, and we hope the United States will be, too," Chavez said.
米国との友好的関係へ転換するチャベス
前号「アメリカの半球・失われた友情を求めて」からの続き
トリニダッドトバゴ・ポートオブスペイン |
翻訳中
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社会主義国家の同胞としてカストロと仲の良いベネズエラのチャベスは、見舞いもかねてしばしばキューバを訪問

12. Still critical against U.S. foreign policy

U.S. aides said that Chavez later spoke during a summit session on democratic governance; Obama chose not to speak. The White House said Chavez was civil in his criticism of the U.S. during a summit meeting, but that there was no discussion of reinstating ambassadors who were kicked out of each other's countries last year.
米国外交政策にはいまだ批判的
翻訳中
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米州機構サミットに出席する途上、メキシコを表敬訪問しカルデロン首相と親交を深めたオバマ

13. Chavez approached Clinton

"Relationships depend on more than smiles and handshakes," Obama economic adviser Larry Summers told reporters later. The State Department welcomed Chavez's outreach. Earlier today at the Summit of the Americas President Chavez approached Secretary of State Hillary Rodham Clinton.
クリントンにも接近したチャベス
翻訳中
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左:オバマ外交の最前線で世界各国を飛び回るクリントン長官/中:ボリビアのモラレス大統領/右:チャベス大統領

14. issue of returning ambassadors

They discussed returning ambassadors to their respective posts in Caracas and Washington," said State spokesman Robert Wood. "This is a positive development that will help advance U.S. interests, and the State Department will now work to further this shared goal."
両国大使の復活派遣を検討
翻訳中
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麻薬のメッカ、中米の親米政権コロンビアのウリベ首相と外交的会話を交わす、ヒラリー・クリントン国務長官

15. Bolivia President disagrees

Bolivia President Evo Morales, a close ally of Chavez, said Obama's pledge of a new era of mutual respect toward Latin America rings hollow. "Obama said three things: There are neither senior or junior partners. He said relations should be of mutual respect, and he spoke of change," Morales said. "In Bolivia ... one doesn't feel any change. The policy of conspiracy continues."
ボリビアのモラレス大統領「米国の陰謀は継続」
翻訳中
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左:アルゼンチンのクリスティナ・キルチネル大統領/右:エクアドルのラファエル・コレア大統領 共に親米派

16. Morales expelled U.S. ambassador

Morales expelled U.S. ambassador Philip Goldberg in September and kicked out the Drug Enforcement Administration the next month for allegedly conspiring with the political opposition to incite violence. Chavez expelled the U.S. ambassador in Venezuela in solidarity.
ブッシュ時代に米大使を国外追放したボリビア
翻訳中
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中南米と言えば、クーデタと革命のメッカ 会場周辺の警備も厳重を極め、事故もなく会期終了した。

17. Bush suspended trade to Bolivia

The Bush administration subsequently suspended trade preferences to Bolivia that Bolivian business leaders say could cost 20,000 jobs. But as the summit neared its close, Chavez said he soon expects to send an ambassador back to Washington. Obama administration officials didn't have an immediate comment on the announcement.
ボリビアに経済制裁で応酬したブッシュ
翻訳中
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18. Nicaragua's Ortega still in avenger
Obama also extended a hand to Nicaragua's Daniel Ortega, whom President Ronald Reagan spent years trying to drive from power. Ortega was ousted in 1990 elections that ended Nicaragua's civil war, but was returned to power by voters in 2006.
レーガン時代のしこりを残すニカラグア
翻訳中
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19. Ortega denounced U.S. 'imperialism'
Ortega stepped up and introduced himself to Obama, U.S. officials said. But a short time later, Ortega delivered a blistering 50-minute speech that denounced capitalism and U.S. imperialism as the root of much hemispheric mischief.
「帝国主義国家」と非難するオルテガ
翻訳中
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20. Laughter and applauseto Obama
The address even recalled the 1961 Bay of Pigs invasion of Cuba, though Ortega said the new U.S. president could not be held to account for that. "I'm grateful that President Ortega did not blame me for things that happened when I was three months old," Obama said, to laughter and applause from the other leaders.
オバマのジョークに笑いと拍手
翻訳中  >> 続く

【 米国時間 2009年4月20日 『米流時評』ysbee訳 】
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閉会式を前に加盟国代表全員がそろって記念写真撮影 ピンクの目立つ女性はアルゼンチンのキルチネル大統領
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by ysbee-2 | 2009-04-20 18:20 | オバマの時代

アメリカの半球・失われた友情を求めて

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  ||| アメリカン エミスフェール 第1章 |||

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オバマの目指すアメリカ半球の結束 鍵となるキューバとベネズエラとの外交回復
カナダからチリまで、南北アメリカ大陸の外交と経済の絆による再結束を目指して


d0123476_3532373.jpg<前号まえ書きからの続き> しかし、何と言っても今回のサミットでの米国最大の収穫は、キューバとベネズエラとの国交回復だろう。ケネディ大統領時代のキューバ危機/Cuban Crisis 以来半世紀近くにわたって鎖国状態だった両国。しかし、キューバに関しては、一昨年カストロが病床に伏して穏健派の弟ラウルに大統領権を相続してから、情勢はがらりと変わった。

社会主義の鉄の戒律を社会の隅々にまで徹底させたが、わずか100キロしか離れていない隣国のアメリカとは完璧な没交渉で、キューバは60年代からそのまま時が止まってしまったかのようだ。経済的な面だけをとりあげれば、時代の流れから忘れられた島として、波に取り残され固く閉じた貝のように、閉鎖的で頑迷な国として老いて行くかに見えた。
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しかし、それも昨年まで。特にオバマが新しい大統領に選出された11月以降は、米国のキューバに対する半世紀近い経済封鎖政策を解くチャンスが、ついに訪れるのでは、という憶測がすでに飛び交っていた。そうした希望的観測を裏付けるかのように、オバマはキューバへ外交特使を送った。

ラウル大統領との今後の歩み寄りを話し合う、米国政府からの使節団。彼らは、オバマがいつもどの国でも繰り返す基本的外交姿勢、「先ず相手の話を真摯に聴く」ことから始めたにちがいない。そうして踏み出したアメリカの第一歩。それは、経済封鎖を段階的に解くことから。それまで厳しい検閲を要していた「キューバへの旅行と送金の自由」を、先週13日月曜に許可すると発表した。

キューバ自由化の第一歩へ/U.S. to allow travel, money transfers to Cuba
Obama fulfilling campaign pledge to give relatives greater access

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OAS米州サミット初日の開会式直前に、初対面のオバマとチャベスが握手し歓談した場面は米国のトップニュースに


この政策の大転換ひとつをとっても、オバマは単純な理想主義者でも、夢想的リベラルでもない。ましてやネオコンの中傷するような社会主義指向とは、噴飯ものの解釈である。現実問題の摘出とその最短距離での解決方法を探し出す、実に堅実な実践主義者であることが見てとれる。この政策は、オバマが選挙運動中にキューバ出身者の米国市民から訴えられた要求に対する、最初の具体的解答である。約束は守る男なのだ。律儀なほどに。

これは他の立場の主張をもつ市民との公約を忘れずに、就任後ひとつひとつ、しかしすさまじいスピードで政策や法律として実現していっている、パワフルなオバマ行政の一環である。先々週の段階で、1月21日からオバマ政権が法制化に署名した法律や条例は、なんと2千を越えた。
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オバマがキューバに対する経済封鎖の緩和を発表した直後に行なわれたアンケート、国交回復を支持する割合が78%

米国民からすれば、ブッシュ政権によってこれまで8年間放置され続けてきた切実な要望を、一挙に成文化してくれた素晴らしい「最初の100日」となるだろう。
経済危機のどん底にいるはずのアメリカ人が、悲嘆に暮れることもなくやけに明るく生き生きしているのは、このオバマ行政の敷いた新しい世紀の「アメリカの礎石」に、根本的な安心と信頼を見出しているからに他ならない。  >> 次号の冒頭へ続く

【米国時間2009年4月19日『米流時評』ysbee】

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APRIL 19, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年4月19日号
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  A s s o c i a t e d P r e s s | B R E A K I N G
アメリカン・エミスフェール 前編 南北アメリカ大陸の外交と経済の絆を再結束
米国時間 2009年4月19日午後10時30分 | AP通信・OASサミットレポート | 訳『米流時評』ysbee

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第5回OAS米州サミットの会場となったトリニダードの首都ポートオブスペイン VIP参集とあって厳重な警戒体制

At Summit, Obama Gets Friendly with Neighbors
He reaches out to fiery leftist leader Chavez, offers new agenda for region
APRIL 19, 2009 | Associated Press — OAS Summit Report | Translation by ysbee

1. Make America's hemisphere friendly
PORT-OF-SPAIN, Trinidad — President Barack Obama offered a spirit of cooperation to America's hemispheric neighbors at a summit Saturday, listening to complaints about past U.S. meddling and even reaching out to Venezuela's leftist leader.
アメリカ半球が微笑んだサミット
前号「オバマミラクルの握手/お友だちになりたいチャベス」からの続き
トリニダッドトバゴ・ポートオブスペイン |第5回OASアメリカサミットは、トリニダッドトバゴの首都ポートオブスペインで18日土曜開幕した。米国のバラク・オバマ大統領は開会式の基調演説で、南北アメリカ大陸の半球から参集したサミット加盟各国へ相互協調精神をアピールし、中南米各国に対して米国が政治介入した過去の歴史に対する批判に耳を傾け、さらには左派のベネズエラ元首チャベス大統領に歩み寄る姿勢さえ見せた。
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オバマの参加する元首サミットや首脳会談では、どの写真も全員満面笑みを浮かべている オバママジックの成果?

2. Working to ease friction within hemisphere

While he worked to ease friction between the U.S. and their countries, Obama cautioned leaders at the Summit of the Americas to resist a temptation to blame all their problems on their behemoth neighbor to the north.
アメリカ半球の緊張を解く努力
オバマ大統領は、過去の紛争でわだかまりを築いたまま経過してきた、米国と他の中南米諸国との間の軋轢(あつれき)を緩和するよう努める姿勢を見せたが、その一方では、アメリカ機構サミットに出席した各国元首および外交団に向かって「自国の抱える問題の原因をすべて北の隣国である米国のせいにする安易な逃げの論理」に逃げ込まないようにと、注意を促した。
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どの会場でもオバマは注目の的 ブッシュ時代には無為無策だった米国の中南米外交政策に強力なてこが入れられた

3. 'Have to learn how we can work together'

"I have a lot to learn and I very much look forward to listening and figuring out how we can work together more effectively," Obama said. Obama said he was ready to accept Cuban President Raul Castro's proposal of talks on issues once off-limits for Cuba.
「どうやって協調できるか」学ぶ姿勢で
「私はこれからも学ぶべきことが山ほどあります。どうやったらわれわれが一緒に実りある方法で協調していけるのか、お互いの主張に耳を傾け解決策を見出せるよう前向きの姿勢で取り組みたいと思っています。」オバマ大統領は、中南米における新しいアメリカの立場をこう表明した。
またアメリカとキューバとの新しい関係については、これまで半世紀もの間敷かれてきたキューバに対する経済制裁に関して、ラウル・カストロ大統領から申し入れのあった直接会談を受け入れる用意がある、とも明らかにした。
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行く先々で行なう演説でその国民を魅了してしまうオバマ 今回も基調演説が感動を呼びスタンディングオベーション

4. Ready to accept Cuban proposal

The talk between two countries include the human wright issue — the political prisoners held by the communist government. While praising America's initial effort to thaw relations with Havana, the leaders pushed the U.S. to go further and lift the 47-year-old U.S. trade embargo against Cuba.
キューバとの国交回復も視野に
6月に予定されている米国とキューバ両国間の会談では、キューバの共産主義政府が収監したままの政治犯の人権問題に関しても話し合う予定であると伝えられた。サミット本会議に出席した各国代表は、キューバ政府との国交回復を図ろうと努める米国政府の基本的転換を賞賛し、さらに一歩進んで47年の長きにわたる米国のキューバに対する経済封鎖を解くよう、米国に促した。
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左:反米国家の旗手ベネズエラのチャベス/中:米国との国交回復を視野に入れるキューバのラウル・カストロ大統領

5. Promise on 'Hemispheric Growth Fund'

To Latin American nations reeling from a sudden plunge in exports, Obama promised a new hemispheric growth fund, an initiative to increase Caribbean security and a partnership to develop alternative energy sources and fight global warming.
「アメリカ半球 振興基金」の創設を約束
オバマはまた、ラテンアメリカ諸国に対して、今回の経済危機で各国の米国向けの輸出が急落している苦境から脱出する施策として「hemispheric growth fund=米半球振興基金」を新たに創設するほか、カリビア海周辺の治安警備強化、(太陽エネルギーや風力発電、エタノールなどの)代替エネルギーの資源と施設開発、地球温暖化問題への取り組みなどを推進することを約束した。
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米国・カナダを除いて、大部分の中南米国家は近代化途上の貧しい国が多い。ここでも南北格差の是正が問題に。

6. Chavez's handshakes and back-pats

As the first full day of meetings began on the two-island nation of Trinidad and Tobago Saturday, Obama exchanged handshakes and pats on the back with Venezuela's Hugo Chavez, who once likened Obama's predecessor, President George W. Bush, to the devil.
オバマとチャベスの握手の歴史的重み
トリニダード島とトバゴ島というふたつの島からなる中米の小国で開催された第5回アメリカ機構サミットは、18日土曜は丸一日本会議が開かれたが、開会式前の会場入口で、オバマはベネズエラのチャベス大統領と握手を交わし、チャベスの肩を叩くという一幕もあった。
中米の社会主義国家ベネズエラのウーゴ・チャベス大統領は、かつてイラク侵攻を強行したブッシュ大統領を国連本会議場で「悪魔」呼ばわりした経緯があり、強硬な反米派として知られていた。
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左:3月にベネズエラの首都へチャベスを表敬訪問した民主党のウィリアム・デラハント上院議員。この時点ですでに歩み寄りのプレ段階の協議がある程度なされ、元首会談のための地ならしができたのではないかと思われる。2月にはガザにケリー上院議員を送ったり、オバマはこういう議員を派遣しての二次的外交の根回しがうまいように見える。

7. Chavez gave a gift of book for Obama

In front of photographers, Chavez gave Obama a copy of "The Open Veins of Latin America: Five Centuries of the Pillage of a Continent," a book by Eduardo Galeano that chronicles U.S. and European economic and political interference in the region.
オバマにラテンアメリカの本をプレゼント
オバマとチャベスの初対面での握手の翌日にも、分科会での会議の席上でチャベスがオバマの席へ歩み寄り、一冊の本をプレゼントするというハプニングもあった。この本はガテマラのエデュアルド・ガレアーノが著した社会科学書『The Open Veins of Latin America: Five Centuries of the Pillage of a Continent』で、欧米諸国が中南米でいかに政治経済の覇権をおこなってきたかを解説したクロニクルである。
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国連総会の壇上でノーム・チョムスキーの著書を示し、ブッシュによるアメリカの覇権政策を批判したチャベス

8. 'Going to give him one of mine'

When a reporter asked Obama what he thought of the book, the president replied: "I thought it was one of Chavez's books. I was going to give him one of mine." White House advisers said they didn't know if Obama would read it or not.
「お返しに私の本をさし上げよう」
この会議を終えた後、取材記者のひとりがオバマに本についての感想をたずねると、大統領はこう答えた。「最初もらった時には、てっきりチャベスの書いた本だと思ったよ。お返しに私の本を一冊さしあげるつもりだ」
また大統領顧問たちは、オバマがこの(欧米の覇権主義糾弾の)本を読むつもりがあるかどうかはわからない、とも答えた。
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2日目の会議の始まる前にオバマの席へ歩み寄り、欧米の覇権に対する批判の書をプレゼントし握手するチャベス

9. Shake hands for three times

White House spokesman Robert Gibbs made a joke about it, noting the president doesn't speak or read Spanish. "I think it's in Spanish, so that might be a tad on the difficult side." Later, during a group photo, Obama reached behind several leaders at the summit to shake Chavez's hand for the third time. Obama summoned a translator and the two smiled and spoke briefly.
通算3度握手したチャベスとオバマ
ロバート・ギブス大統領広報官は、本のプレゼントに関していつものようにジョークを効かせた。「ご存知のように、大統領はスペイン語の読み書きができませんのでね。あの本は多分スペイン語で書かれていると思うんですが、それだったら不幸中の幸いで、たぶん耳の痛い批判の部分は大統領にはチンプンカンプンでしょう。」
しかし、当日の後段、閉会を前にした参加各国元首の記念写真の撮影の最中、後列にいたチャベスから握手を求められたオバマは、ほかの数人の元首の肩越しに3度目の握手を交わした。そのあともオバマは通訳を介して、チャベスと微笑みながら短い会話を交わすひとときを持った。
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OASサミットの記念撮影でもオバマに3度目の握手を求めるチャベス 何となくクラスの優等生とガキ大将の雰囲気

10. 'Intelligent man, compared to the previous'

Those two exchanges followed a brief grip-and-grin for cameras on Friday night when Obama greeted Chavez in Spanish. "I think it was a good moment," Chavez said about their initial encounter. "I think President Obama is an intelligent man, compared to the previous U.S. president."
感想「先代と比べて知的な大統領」
チャベスとオバマとの間で交わされたやりとりは、開会式直前にオバマがチャベスへスペイン語で挨拶した際に、取材陣のカメラの前でお互いに相好をくずして握手を交わした、前日金曜の夜にひき続く友好のハプニングとなった。最初の邂逅について、チャベスは取材陣に次のように感想をもらしている。
「とてもいいひとときだったよ。私が思うに、前の大統領(ブッシュ)と比べれば、オバマ大統領は知的なひとだね。」 >> 次号へ続く

【 米国時間 2009年4月19日 『米流時評』ysbee訳 】
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先代Wと比べたら誰でも知的に見える オバマの場合は最近レーガンやケネディと比較検討されるようになってきた
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by ysbee-2 | 2009-04-19 18:18 | オバマの時代
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