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時評 暗殺の真相を迷宮入りさせるな

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   ||| 暗殺の真相を迷宮入りさせるな |||
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ブット暗殺の真犯人こそパキスタン民主化とテロ戦争の敵である

d0123476_18552829.gifベナジル・ブット元首相の暗殺は、衆人環視の中で堂々と行なわれた。現地のテレビ局も実況で放送していた最中であり、他にも多数のメディアカメラマンが暗殺の瞬間をビデオに収めていた。銃撃のあと自爆テロという経過もいくつかの異なる距離と角度から、犯人の武器とぼけた姿が映像証拠として残った。
下のビデオクリップは暗殺時、車の両サイドのガードマンが銃声で一斉に後ろを振り返った瞬間
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世界を駆け巡った訃報
世界のニュースメディアで最初に発表になった言葉は「パキスタンのブット元首相が選挙遊説中に暴漢(テロリストとはまだ指摘していなかった)に襲われ、病院に収容された」という短い一行のセンテンスで、重傷なのか軽症なのかは不明だが、命は助かったようなニュアンスであった。(CNNのニュース速報)しかし急転直下、暗黒の暗殺事件として世界に衝撃が走ったのはそのあとである。「ブット女史は自爆テロに襲われ、病院へ収容後死亡」という、これもまた実にあっけないほど簡潔な「臨終通知」であった。
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即決でタリバン犯人説
しかし、ことが込み入ってきたのはこのあとで、パキスタン捜査当局の最初の発表では、テロリストがブットの車を襲って自爆したので、ブット女史は死亡、車を取り巻いていた群衆十数人が爆破の巻き添えで死亡したというもの。これが、27日暗殺当日の夜の発表。その翌朝28日の記者会見で、チーマ内相は、証拠も理由も挙げずに「犯人はタリバンシンパのムスリム過激派」とずばり指摘。あまりにも早い断定が不自然な印象を残した。
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諜報の会話傍受でメスード犯人説
さらに翌日にはその疑問に答えるように、パキスタン諜報が傍受したテロ指令者と思われる人物の電話での会話を公表。それによると、タリバン系パシュトゥン部族叛徒のリーダーであるメスードのネットワークの会話で「あの二人の連中は若いのに、ブットを狙った大仕事を首尾よくやった」という賞賛の言葉を傍受したと言う。だが、政府側の解析する暗殺劇の筋書きが、あまりにも不自然に急旋回したのはこのあとである。
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銃創から打撲傷へ死因を変更
それまでのブットの死因の説明では「直接の死因は後部から狙撃され、後頭部の首に命中し頭部へ貫通したために脊髄を損傷したのが致命傷」となっていた。世界中のメディアもその発表通りに報道し翌日にはそのビデオも発表され、犯人の身元は不明と言いながらも、医学的な死因は解明されたと世界中が信じていた。しかしムシャラフ政権チーマ内相は、29日の記者発表でその説を根本から覆したのである。新しい説明では、死因は銃創ではなくその直後の爆破の際にブット女史が急いで車内に戻ろうとした際に、車の部分に「自ら」頭部を激しくぶつけた「打撲挫傷」のためだというのである。
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タリバン側が全面否定
ここにいたって、それまでもムシャラフ政権の暗殺とのかかわり合いに疑惑を抱いていたパキスタン国民の怒りが爆発した。余りにも適当な捜査と捏造内容の記者発表。それ以降は二転三転する説明がすべて胡散臭く思われるようになったのは言うまでもない。この疑惑に追い打ちをかけるように、今度は暗殺指令の犯人として名指しされたタリバンシンパの首領メスードがAP記者へ連絡を取り「俺たちはやっていない。タリバンは女に手を下したりしない」というのである。
従来タリバン、アルカイダを始めとするイスラム過激派は、テロ事件が起るたびに間髪を入れず犯行の事実と実行者名を、サイト上や時にはスポークスマンの記者発表連絡などで「誇らしい戦果」として発表するのが通常であった。したがって、この場合はあえてわざわざ否定していることから、情けないことだがメスードの説の方がパキスタン政府の説明よりも信憑性がある。
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馬鹿も休み休み……
これ以降は世界のメディアも「ムシャラフ政権の隠蔽」とか「独裁政権の捏造」というタイトルを使用するのに躊躇しなくなった。この傾向に拍車をかけたのが、チーマ内相がメディアへ手渡した犯人ふたりの、「死体の頭部」の写真。首もちぎれるほどの爆破力でなぜ顔が破壊されなかったのか。カラー写真でないので確認しようがないが、どう見ても下手な制作者がこしらえた「ダミー」にしか見えない。いったいこの政権は、パキスタン国民は元より、世界の良識ある市民をからかっているのか。捏造、愚弄にもほどがある。
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スコットランドヤードが捜査担当
ことここにいたって、本来ムシャラフ政権を支援してきた欧米の政府関係者も、疑問を公にするようになり、米国もFBI専門家の捜査を申し出たが、1月2日の段階で事件への他国の介入を一度は拒絶したムシャラフ政権も内外からの圧力に抗しきれず、ついに英国のスコットランドヤードの独自捜査の申し出を承諾せざるを得なくなった。事件直後の現場が警察当局の手でホースの水で洗い流され、犯人確定の決め手となるDNAもきれいさっぱり消失してしまった現在となっては、捜査の難航も開始前から予測されている。さらには、叛徒側なのか政府側なのか、どちらが暗殺指令を下したにしろ、命がけの捜査妨害が待ち構えていることだけは確かである。

【米国時間 2008年1月2日『米流時評』ysbee 記】
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»» 米流時評 特集「パキスタン・陰謀と暗殺の歴史」
d0123476_10413398.jpg12/27 米流時評「ブットの暗殺 序章・テロ戦争と核と米国政治」
12/27 第1章「パキスタンの悲劇 ・ブット暗殺の衝撃」
12/28 第2章「ブットの葬列・慟哭と暴動の奔流」(未掲載)
12/29 第3章「ブットの遺言・息子ビラワルが党首後継」
12/30 第4章「パキスタン・さらば民主主義のアイコン」
12/31 第5章「真犯人は誰?陰謀と暗殺の迷宮」
1/01 第6章「どうなる?動乱のパキスタンとムシャラフ政権の行く末」


»» 米流時評 特集「パキスタン・戒厳令の季節」
11/03 米流時評「パキスタン戒厳令の季節・序章」
11/04 戒厳令と米国 前編「民主化十字軍ブッシュのジレンマ」
11/05 戒厳令と米国・後編「テロ戦争と民主化の皮肉な運命」
11/06 ジョー・バイデンの諌言「ムシャラフを切れ」
11/09 ムシャラフの朝令暮改「ブットを自宅拘束後解放」
11/10 ムシャラフの大弾圧「パキスタン国民から猛反撥」
11/10 ブットの警告「パキスタンは爆発寸前の危機」
11/11 ブットの挑戦「国民総決起デモで対立決戦」
11/12 ブットのラホーレ入城「またもや7日間の自宅拘束」
11/16 米流時評「パキスタンの11月革命」民主化への潮目が見えた!
11/18 パキスタン大詰め「ネグロポンテ・ムシャラフ会談」
11/19 第1章「パキスタンのダークスーツ革命」司法の独立を守る弁護士たち
11/20 第2章「ホワイトスカーフ革命」民主主義を守るブット支援の女性たち(未掲載)d0123476_1746245.jpg
11/21 第3章「アイボリータワー革命」弾圧に抗議するカーン支援の学生たち(未掲載)
11/22 英雄伝説 前編「戒厳令下のヒーロー イムラン・カーン」
11/23 英雄伝説 後編「パキスタンの明日に賭けるイムラン・カーン」


||| 『米流時評』 特集シリーズ |||
次世代冷戦時代  | グローバルウォー | イラク戦争 | 中東のパワーラビリンス | テロとスパイ陰謀
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アルカイダ2.0 核のテロ | パキスタン戒厳令の季節 | アフガン・タリバンの復活 | ビルマの赤い川革命
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by ysbee-2 | 2008-01-02 12:50 | パキスタン戒厳令の季節

誰がブットを殺したか?陰謀と暗殺の迷宮パキスタン

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   ||| 陰謀と暗殺の迷宮パキスタン |||
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タリバン、アルカイダ、ムシャラフ、政府諜報、CIA…真犯人は誰?
暗殺現場目撃者談と食い違う政府の説明で深まる事件真相の謎を解明


ロン・モロー/パキスタン | ニューズウィーク・サイト独占掲載 | 『米流時評』ysbee 訳
前号「第4章 パキスタン・さらば民主主義のアイコン」からの続き

ベナジル・ブット元首相はもし政権を握る首相の座に返り咲いたら、これまでムシャラフ大統領が果たせなかったあまたの公約を彼女の立場で実現すると誓っていた。その一例として、パキスタン国内の数千に及ぶマドラサ(イスラム教の寺院付属の学院)の改革を実行することが挙げられていた。今までにも大半のマドラサで、数十万とまではいかないまでも数万人の貧しい学生たちに対して、ジハド=イスラム教の聖戦理論を教えてきた背景がある。さらにブット女史は、パキスタン国境地帯の民族自治区のジハディストや、テロ戦争の最前線にいるアルカイダと闘争するために、米国が一国だけでユニラテラルな軍事行動をとることさえ、認めようとしていた。
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【訳者注:従来はパキスタン国内への米軍あるいはNATO軍の軍事介入を、ムシャラフ政権はかたくなに断ってきた。その理由のひとつは、軍事独裁政権の主権国家としてのプライドもあるが、実質的な理由としては、米国が叛徒掃討で直接介入すれば、従来米国から供与されていた莫大な軍事援助金(6年間で100億ドル=1兆1400億円)を受ける資格を失うからである。ここにブッシュ政権の軍事産業との癒着が原因で、パキスタンに軍事費をあてがって米国の軍需事業の得意先とさせるからくりが隠れている。これをズバリ指摘してニュースにしたのがバラク・オバマである

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Who Killed Benazir Bhutto?
Benazir Bhutto's assassination has diminished the Pakistani president's already low public standing. How her death could lead to his political demise.
By Ron Morrow | NEWSWEEK — Web Exclusive | Translation by ysbee
Continued from the previous issue — She pledged that if she returned to power she would implement many of Musharraf's failed promises, such as carrying out reforms in the country's thousands of madrassas, or religious schools, many of which teach jihad to tens, if not hundreds, of thousands of poor students. She said she would even allow the United States to take unilateral military action against Pakistani tribal insurgents and Al Qaeda in the frontier areas.


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DECEMBER 31, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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第5章 ブット暗殺の真犯人は誰? 陰謀と暗殺の迷宮パキスタン
ロン・モロー/パキスタン特派 | ニューズウィーク・サイト独占掲載 | 『米流時評』ysbee 訳

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1. Challenging the Nuke network of Dr. Khan
She also promised to allow the International Atomic Energy Agency (IAEA) to interview Abdul Qadir Khan, the discredited father of Pakistan's atomic bomb who also ran a potentially lethal underground market in sensitive nuclear technology and know-how to such states as Iran, Libya and North Korea. Musharraf placed Khan under house arrest but refused to allow any foreigners to interrogate the scientist about his activities.
核の父カーン博士の疑惑を追求
翻訳中ブット女史はまた、IAEA国際原子力機関に対して、パキスタンの原爆の父と呼ばれるアブドゥル・カディール・カーン博士との会見を許可する約束もしていた。カーン博士は、国際間の微妙な問題である核のテクノロジーと製造ノウハウを、イランやリビア、北朝鮮といったような国家へ売りつけるための、武器のブラックマーケットの地下組織を秘密裏に運営していることでも悪名が高い人物である。ムシャラフ大統領はカーン博士を自宅拘禁状態に置いているが、逆に言うとこの科学者の活動に関して、いかなる国外の捜査の手が及ぶことも拒絶している。
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パキスタンの核の父で北朝鮮、イランに核を売ったカーン博士/英国の関税Gメンで核のネットワークを追求したアティフ・アミン /核の密貿易とテロ戦争の危険な状況をレポートした特集「ドクター・カーンの核のネットワーク」
第1話「ドクター・カーンのグローバルな核のブラックマーケット
第2話「英米 » ドバイ » パキスタン » リビア の核の密輸ルート
第3話「グローバルな核の時代を許した恐怖の構図
第4話「北朝鮮とイランの核所有はカーン発ドバイ経由
テロ戦争黙示録「核のテロ時代のアポカリプス」


2. The most enemy of Islamic extremists
Largely because of those tough, seemingly pro-Western stands, and because she was a woman vying for political power, she became a target of Islamic extremists. Before she arrived home from exile last October, Baitullah Mehsud, a powerful pro-Taliban and pro-Al Qaeda tribal leader in the South Waziristan tribal area, vowed to greet her with suicide bombers. (He later denied any involvement in the October attack on her motorcade in Karachi.)
イスラム過激派最大のターゲット
翻訳中
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パキスタン北西部アフガン国境地帯のパシュトゥン民族自治区ワジリスタンは、タリバンのゲリラ活動の本拠地
関連記事:アルカイダ2.0 タリバンの逆襲


3. Political threat of Taliban and al-Qaiada
But Pakistani militants, the Taliban and Al Qaeda doubtlessly saw her as an imminent political threat. Almost all of the more than 50 suicide bombings that have occurred in Pakistan this year, attacks largely aimed at military targets and senior government officials, have originated from the tribal area, Pakistani investigators say. Several insurgent training camps, which include instruction in suicide and IED attacks, are located in Mehsud's territory.
タリバンとアルカイダの宿敵
翻訳中
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関連記事「アルカイダ2.0 核のテロ」: アルカイダのトップ3 副首領のアイマン・アルザワヒリ、オサマ・ビンラディン(英語読み:ビンレーダン)、アルカイダの内部抗争でザワヒリと覇権を競う若手のナンバー3、アルリビ

4. PPP blames on Musharraf's ignorance
While Islamic extremists are the most likely perpetrators of the attack, many emotional Pakistanis, especially the devoted rank and file of Bhutto's Pakistan People's Party, will blame Musharraf, and the powerful military and civilian intelligence agencies he controls, for the killing. That perception will resonate among many Pakistanis. Already, pro-Bhutto crowds have started antiregime rioting in the major cities of Karachi, Lahore and Islamabad. The house of one government minister has been torched.
警護強化の要求を無視したムシャラフ
翻訳中
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左:10月18日の帰国以来ブット元首相に影のように付き添ってきたパキスタン人民党の秘書ナヒド・カーン
右:イスラム圏で史上初の首相としてパキスタン女性の尊敬を集めていたブット女史の死を悼むカラチの女性


5. Intelligence agencies behind the attack?
At least one Bhutto stalwart has publicly pointed the finger of blame at the regime. "This was not the work of Al Qaeda or the Taliban," says a senior PPP stalwart who did not want to be quoted by name. "She told Musharraf this could happen before she came [back from exile, and] he laughed it off. [Pakistanis] know who is to blame for this." Indeed, many of Bhutto's supporters and Musharraf's opponents will say that the government's intelligence agencies were behind the attack because they saw Bhutto as a threat to the political survival of the president, who has ruled Pakistan since overthrowing Prime Minister Nawaz Sharif in a bloodless coup in 1999.
暗殺の陰にパキスタン軍諜報部?
翻訳中
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12/15で政府軍総司令官を退位し民間の大統領となったムシャラフと軍事独裁体制から一歩民主化したパキスタン

6. Sharif 'The unthinkable has happened'
"This is the darkest, gloomiest day in the history of Pakistan," said Sharif at the Rawalpindi hospital where Bhutto's body lay. "The unthinkable has happened." If the rioting continues, and the popular view that Musharraf may have had something to do with Bhutto's death gathers momentum, then Musharraf may come under heavy pressure to resign. Many Pakistanis may conclude that if he wasn't behind the attack he is responsible for failing to have his ubiquitous security services protect Bhutto.
シャリフ候補「考えられないことが起った」
翻訳中
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ムシャラフ政権のチーマ内相 記者会見の度にブットの死因を変更したため、ついには国際社会が捜査介入する結果に

7. Political storm ahead of election
For now the Pakistani police and paramilitary rangers seem to be handling the emotional civil disturbances that are breaking out. The army is on alert but did not take to the streets in the hours immediately following the attack. That could change if the police are not able to control or subdue the demonstrators and rioters. If Musharraf does call out the military, army head Gen. Ashfaq Kiyani, Musharraf's handpicked successor, could ask Musharraf to step down rather than have Pakistani troops firing on crowds in the streets.
選挙を前に混乱と騒擾の社会情勢に
翻訳中

【米国時間 2007年12月31日 『米流時評』ysbee 訳】
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ブット暗殺の悲報と同時にムシャラフに疑惑を持つ国民が全土で反体制の騒擾行為に 平和と安定から大きく後退した

»» 次号「第6章 どうなる?パキスタンとムシャラフ政権の行く末」へd0123476_1023580.jpg

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12/27 第1章「パキスタンの悲劇 ・ブット暗殺の衝撃」
12/28 第2章「ブットの葬列・慟哭と暴動の奔流」(未掲載)
12/29 第3章「ブットの遺言・息子ビラワルが党首後継」
12/30 第4章「パキスタン・さらば民主主義のアイコン」
12/31 第5章「真犯人は誰?陰謀と暗殺の迷宮」
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11/06 ジョー・バイデンの諌言「ムシャラフを切れ」
11/09 ムシャラフの朝令暮改「ブットを自宅拘束後解放」
11/10 ムシャラフの大弾圧「パキスタン国民から猛反撥」d0123476_1746245.jpg
11/10 ブットの警告「パキスタンは爆発寸前の危機」
11/11 ブットの挑戦「国民総決起デモで対立決戦」
11/12 ブットのラホーレ入城「またもや7日間の自宅拘束」
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by ysbee-2 | 2007-12-31 19:56 | パキスタン戒厳令の季節

第4章 さらば民主主義のアイコン

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 ||| さらば パキスタン民主主義のアイコン |||
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ブットの暗殺と共にテロリストに葬られたパキスタンの民主主義精神
ムシャラフの軍事独裁政権から西欧型民主的自由国家への変革を阻む


ロン・モロー/パキスタン | ニューズウィーク・サイト独占掲載 | 『米流時評』ysbee 訳
前号「第3章 ブットの遺言/息子を党首後継者に指名」からの続き
パキスタンのベナジル・ブット元首相は、強力なパキスタン政府軍が本部を置くラワルピンジで、27日木曜選挙運動の集会を終え開催場所のダウンタウンの公園から立ち去るところだった。防弾用のプレートを装着した遊説用の白のトヨタランドクルーザーのサンルーフから、彼女は上半身を突き出して、通りの両側を埋めて歓呼の声を挙げる群衆に向かって手を振っていたところだった。
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Can Musharraf Survive? — Part 1
By Ron Morrow | NEWSWEEK — Web Exclusive | Translation by ysbee
DECEMBER 27, 2007 — As former Pakistani prime minister Benazir Bhutto was leaving a campaign rally in downtown Rawalpindi, not far from the headquarters of Pakistan's powerful armed forces, she poked her head out of the open moonroof of her armor-plated white Toyota Land Cruiser to wave at the crowd of admirers lining the street.

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DECEMBER 30, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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ブットの暗殺とともに葬られたパキスタンの民主主義精神
ロン・モロー/パキスタン特派 | ニューズウィーク・サイト独占掲載 | 『米流時評』ysbee 訳

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1. Sudden death by terrorism
Suddenly a gunman ran up to her car, peppering it with automatic-weapon fire and then exploding himself in a suicide bombing attack. Bhutto, who was standing inside the car, her head and shoulders exposed, was hit in the head and neck by the bullets, and died almost instantly. At least 20 others lost their lives in the blast that followed.
狙撃と自爆テロで即死
そのとき突然、ひとりの男が車に駆け寄り、自動小銃で数発を連続して発射した直後に、爆発物を起爆して自爆した。(30日現在では犯人は2人の若い男で、ひとりが狙撃を後ろのひとりが爆破を行なった瞬間をとらえたビデオが公表されている)車中で立った状態だったブットは、頭部と首に銃弾を受け、ほとんど即死状態で死亡した。現場を取り巻いていた群衆からも、少なくとも20名以上が後続の爆発で命を落とすという、パキスタンの歴史に残る惨劇となった。
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パキスタンだけでなく世界に衝撃の余波を拡げるブット暗殺の悲報を一面トップで伝える28日の英国各新聞

2. Fatal blow to Pakistan's democratization
Her untimely death in the suicide attack deals a major and perhaps even fatal blow to Pakistan's democratic aspirations. Bhutto's return from eight years of self-imposed exile a little more than two months ago had injected new energy and hope into the country's prodemocracy forces, who saw her as their best hope for transforming Pakistan's military-dominated political system into one that was more free and open and more dedicated to helping the mass of Pakistanis, who have yet to benefit from the country's impressive 6 percent economic growth rate.
パキスタンの民主化に致命傷
狙撃と自爆テロの襲撃による突然の死は、パキスタンの民主主義推進にとって多分致命傷でさえある。8年間の自発的亡命生活を終えて、わずか2カ月前に帰国したブット元首相は、この国の民主主義を標榜する人びとに新たな活力と希望を注入した。彼らにとってブット女史は、現行のパキスタンの軍事独裁の政治体制を、より自由で開放的な、そしてパキスタン民衆の貧困救済にもっと貢献できる政権に改造するための、最良の希望であった。なぜならパキスタンの一般大衆は、国家単位では毎年6%も上昇している経済成長の恩恵にいまだ与っていないからだ。
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ブットの葬儀が行なわれるラルカナ近郊のブット家の霊廟目指して一族郎党1台のトラクターで集まる村民

3. Champion of democracy and human rights
Despite her many political faults and weaknesses, she was a champion of democracy and human rights and an advocate of dealing harshly with the country's armed and determined Islamic militants. These radicals are believed to be the ones most likely to have killed her.
民主主義と人権擁護の旗手?
翻訳中
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暗殺の翌朝、ブットの柩の到着を高みの見物で待つパキスタン市民 当日の人出は全国で数十万人と言われる

4. Candor to bridge the sectarian politics
Not only did many Pakistanis see her as a symbol of hope for a more just and democratic society, the West too, led by the United States and Britain, saw her as someone who could work with the unpopular Musharraf to increase political stability and rally opposition to Pakistan's radical Islamists—especially the Al Qaeda supporters who have carved out a safe haven in the country's lawless tribal areas along the western frontier with Afghanistan.
分裂したパキスタン政局を統一する要
翻訳中
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ムシャラフの独裁にピリオドを打つ中道派としてパキスタン統一の希望を託されていたブットの死を嘆く市民

5. West lobbied to Musharraf to welcome her
Washington and London supported her bid to return from exile, lobbying hard with Musharraf over the past year to get him to allow her to return without her having to face the slew of corruption charges that had been filed against her. Bhutto always claimed that those allegations of corruption, which happened during her two terms as prime minister during the late 1980s and mid-1990s, were politically motivated and that she was innocent.
ムシャラフにブットとの共闘を説得した米英
翻訳中
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暗殺以前の12月18日に地方都市ミルプルカスの遊説に集まった市民 ブットの行く先々どこもおびただしい人出

6. Bhutto-Musharraf power-sharing pact
For the White House and Downing Street, a Bhutto-Musharraf power-sharing arrangement made a dream team. The West envisioned Musharraf as president, continuing to lead the fight against extremism, and Bhutto as prime minister, giving a more popular mandate to the Bush administration's war on terror and added impetus to the anti-jihad campaign.
民主化路線の期待を担ったブット
翻訳中
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米国はある時点からムシャラフに見切りをつけブットに肩入れし出したように見受けられる/左はシュワルツネッガー州知事選出の立役者だった共和党の中堅、カリフォルニア州選出ドライヤー上院議員/暗殺当日ラワルピンジへ向かう直前に、ブット女史はアフガニスタンのカルザイ首相とイスラマバードで会談している。現行大統領ムシャラフはカルザイとはそりが合わず、米国の期待に添えていなかった。上の会談いずれのケースもブッシュ政権の特にライス国務長官の支援体制が裏にあり、米国に忠実なカルザイ=アフガニスタンと協調路線を歩む予定の線上で、ブット元首相が米国推進の「アフガン・パキスタン民主化共闘路線」の主導権を握る鍵となるはずだったことは明らかである。

7. Outspoken opponent of Islamic extremists
Bhutto indeed was an outspoken opponent of Islamic extremists. Just before and after her return from exile, she publicly vowed to fight radical Islamists in a more systematic way than Musharraf. She said she could rally more popular support for a battle that many Pakistanis see as a U.S.-led crusade against Islam in which Pakistanis should not be involved.
イスラム原理主義者の宿敵だったブット
翻訳中

【米国時間 2007年12月30日 『米流時評』ysbee 訳】
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ブット元首相の側近秘書で、暗殺の重要な目撃者でもあるパキスタン人民党のシェリー・レーマン/ベルリンでの追悼集会/ブットと政党こそ違え打倒ムシャラフ独裁政権を標榜し学生層の絶大な支持を受ける元クリケットのスーパースターで現国会議員のイムラン・カーン ブットの訃報翌日にインドのムンバイで政府以外の暗殺独自捜査を主張

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d0123476_10413398.jpg12/27 米流時評「ブットの暗殺 序章・テロ戦争と核と米国政治」
12/27 第1章「パキスタンの悲劇 ・ブット暗殺の衝撃」
12/28 第2章「ブットの葬列・慟哭と暴動の奔流」
12/29 第3章「ブットの遺言・息子ビラワルが党首後継」
12/30 第4章「パキスタン・陰謀と暗殺の迷宮」


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11/03 米流時評「パキスタン戒厳令の季節・序章」
11/04 戒厳令と米国 前編「民主化十字軍ブッシュのジレンマ」
11/05 戒厳令と米国・後編「テロ戦争と民主化の皮肉な運命」
11/06 ジョー・バイデンの諌言「ムシャラフを切れ」
11/09 ムシャラフの朝令暮改「ブットを自宅拘束後解放」
11/10 ムシャラフの大弾圧「パキスタン国民から猛反撥」
11/10 ブットの警告「パキスタンは爆発寸前の危機」
11/11 ブットの挑戦「国民総決起デモで対立決戦」
11/12 ブットのラホーレ入城「またもや7日間の自宅拘束」
11/16 米流時評「パキスタンの11月革命」民主化への潮目が見えた!
11/18 パキスタン大詰め「ネグロポンテ・ムシャラフ会談」
11/19 第1章「パキスタンのダークスーツ革命」司法の独立を守る弁護士たち
11/20 第2章「ホワイトスカーフ革命」民主主義を守るブット支援の女性たち(未掲載)d0123476_1746245.jpg
11/21 第3章「アイボリータワー革命」弾圧に抗議するカーン支援の学生たち(未掲載)
11/22 英雄伝説 前編「戒厳令下のヒーロー イムラン・カーン」
11/23 英雄伝説 後編「パキスタンの明日に賭けるイムラン・カーン」


||| 『米流時評』 特集シリーズ |||
次世代冷戦時代  | グローバルウォー | イラク戦争 | 中東のパワーラビリンス | テロとスパイ陰謀
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アルカイダ2.0 核のテロ | パキスタン戒厳令の季節 | アフガン・タリバンの復活 | ビルマの赤い川革命
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by ysbee-2 | 2007-12-30 18:07 | パキスタン戒厳令の季節

ブットの遺言「19才の息子ビラワルを党首後継者に」

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  ||| ブットの遺言で大学生の息子が党首後継者に |||
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ブットの遺言:大学生の息子ビラワルをパキスタン人民党の党首に指名
ブットの父ズフィカール、ベナジル・ブットから三代目のPPP党首世襲


07年12月29日 | マイケル・ハーシュ/ニューズウィーク | 『米流時評』ysbee 訳
前号「第1章 パキスタンの悲劇 ・ブット暗殺の衝撃」からの続き
木曜ラワルピンジで遊説中に暗殺されたパキスタンの元首相ベナジル・ブットは、彼女のあとを継ぐPPPパキスタン人民党の党首後継者として、遺言で19才の息子ビラワルを指名していたことが明らかになった。また遺言状では、ビラワルが法的に後継者として認可される時期まで、彼女の夫アシフ・アリ・ザルダリ氏が一種の後見人として法的権限を果たすことを期待する旨が書かれていた模様である。この事実は、米国時間で29日土曜の段階で、ブット女史本人の遺言状を読んだ家族と親しい友人から、ニューズウィークへ伝えられたものである。
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トップの写真は、朝もまだ明けやらぬうちからブット元首相の柩が到着するのを待って集まった数万人の地元民たち
後方に見えるタジマハールを平たくしたようなモスクは「ブット家の」霊廟 地方豪族であった家系の権威が伺える

A Family Affair?
By Michael Hirch | NEWSWEEK — Web Exclusive | Translation by ysbee
DECEMBER 29, 2007 — Benazir Bhutto, the slain former Pakistani prime minister, names her 19-year-old son Bilawal as her successor and the new leader of the Pakistan Peoples Party in her will, and her husband Asif Ali Zardari is expected to act as a kind of regent to him until he comes of age, a close family friend who has read the will told NEWSWEEK on Saturday.

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DECEMBER 29, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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  w w w . N E W S W E E K . c o m

ブットの遺言・19才の息子ビラワルを PPP党首後継者に指名
米国時間 2007年12月29日 | マイケル・ハーシュ/ニューズウィーク | 『米流時評』ysbee 訳

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1. Will chose her son, Oxford student
Neither Bilawal nor Zardari, however, is expected to be named as the prime ministerial candidate of the PPP, the friend said, speaking on condition of anonymity because of the sensitivity of the matter. That honor will go to a senior official, although it is not believed to be Amin Fahim, the vice chairman of the party who served as interim leader during Bhutto's eight-year exile.
遺言で19才大学生の息子を後継者指名
しかしながら、ベナジル・ブットの息子ビラワルも夫のザルダリも、PPPパキスタン人民党から首相候補として指名されることは期待されていないと、その家族の友人は、微妙な問題なだけに匿名という条件で語った。首相候補の栄誉を授かるのは党の最高幹部となる模様である。もっともその人物は、8年間のブットの亡命期間中に代行党首の役割を務めた、アミン・ファヒム党副会長ではない模様である。
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ブット元首相の葬儀に参列した夫のアシフ・アリ・ザルダリと、19才でオックスフォード大学生の息子ビラワル

2. PPP's rank filed by family affairs

Bilawal, who enrolled as a student at Oxford University only this year, is scheduled to read the will himself at a party gathering on Sunday. There is little doubt that he will be accepted by the party rank and file; the PPP has been an all-family affair in Pakistan's dynastic politics since Benazir Bhutto's father, Zulfikar Ali Bhutto, founded it 40 years ago.
党創設以来、世襲で継承の党首
今年オックスフォード大学に入学したばかりのビラワルは、30日日曜に開かれる党大会で、彼自身がブット元首相の遺言を読み上げる予定である。彼が党の役員として承認され登記されるだろうことには疑いの余地もない。なぜなら、パキスタン人民党は、ベナジル・ブット女史の父親であるズルフィカール・アリ・ブット氏が40年前に創設して以来、パキスタンにおける世襲政治(dynastic politics)の舞台で、家系のように代々継承されてきた政党だからである。
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1972年当時のパキスタン大統領ズフィカール・ブット氏を訪問したインドのインディラ・ガンジー夫人 娘のベナジル(右から二人目)も同席したレセプション ガンジー家も親子2代で暗殺に会っている 運命的な因縁のある写真

3. Bhutto titled as 'chairperson for life'

Bhutto had given herself the title of "chairperson for life" and her only previous public signal as to who she wanted her political heir to be occurred when she sent Bilawal to register to vote for the first time earlier this year.
ブットの役職名は「終身党首」
ブットは自分自身を「chairman for life=終身党首」と呼んできた。したがって存命中に道をゆずる気はなかったと思えるが、今年早々になって初めて息子のベナジルを、投票権登録のためにわざわざ英国からパキスタンへ行かせた時点で察せられた程度で、それが「万一政治的継承者として望むのであれば息子だろう」という唯一公けにされたヒントだった。
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1月早々の選挙に備えてPPP党首としてパキスタン全土を遊説中だったブット元首相 12/16カラチ空港で

4. Zardari, a tangle of corruption

Even so, given Bilawal's youth, the role of her husband will no doubt be controversial within the party and in the politics of the country. Zardari is a former playboy and polo star who was labeled "Mr. 10 Percent" in the Pakistani press because of the commissions and kickbacks he allegedly demanded from contractors doing business with the Pakistani government. He is widely blamed for the tangle of corruption that strangled and cut short Bhutto's two terms in office.
政治腐敗の元凶、夫ザルダリ氏が後見
しかし彼女がたとえそう意図したとしても、当年19才というビラワルの若さをもってしては、いかんせん彼女の夫でありビラワルの父親である人物が後見人を務めることは、パキスタンの危機とも言える政局にあって、党内部で論争がおきるのは疑うべくもない。夫のザルダリ氏はかつてはプレイボーイとして鳴らしたポロ競技のスター選手であった。彼はパキスタンのマスコミでは「ミスター10パーセント」で通っている。その理由は、ベナジルが首相だった時代に政府発注事業の受注業者に対して、受注金額の一律10%をコミッションや賄賂として要求していたからである。彼はブットの2期にわたる首相在任期間中は政治腐敗の元凶として糾弾され、ブット元首相の政治的寿命を2度とも縮めた人物としてパキスタン国民には広く知られている。
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ブット家の巨大な霊廟で営まれた29日の葬儀に参列し ブット女史の埋葬された墓所に惜別の花弁をまく夫と息子

5. Will prepared for predicted assassination

It is not known when Bhutto made the will, but the 54-year-old PPP leader had long made preparations for her possible assassination before returning to Pakistan last October. She even wrote the current president, Pervez Musharraf, a letter asking him to investigate certain individuals in his government if she were killed. Bhutto narrowly escaped one assassination attempt on the night of her Oct. 18 return, but she was killed Thursday in a second attempt.
予期された暗殺に備えた遺言
今回発表されたブット女史の遺言がいつ書かれたのかはさだかでないが、享年54才だったパキスタン人民党の党首は、今秋10月に8年ぶりにパキスタンへ帰国するよりもずっと以前に、暗殺の予測される事態に備えてずいぶん前から用意していたにちがいないと思われる。彼女は、現政権のペルヴェズ・ムシャラフ大統領に宛ててさえ手紙を書いていた。その手紙は「もし自分が殺された場合には、閣僚内のある特定の人物を捜査対象にしてほしい」と依頼する内容だったと言う。
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ニューヨーク市ブルックリン地区 イスラム教徒のコミュニティでも急遽執り行われたvigil=死者追悼の献灯式

6. Complication factors for the election

The anointment of Bhutto's son will complicate the issue of whether scheduled Jan. 8 elections can go forward. Her chief secular rival, former Prime Minister Nawaz Sharif, announced shortly after Bhutto was killed that he would boycott the vote, and it is not known whether the PPP's new prime ministerial candidate will be able to win anything like the votes that Bhutto was expected to garner.
波乱含みの選挙情勢
遺言によるブットの息子の党首指名は、1月8日に予定されている選挙が実行可能だろうかという問題を、さらに面倒なものにする課題である。選挙戦での彼女の対抗馬であるナワズ・シャリフ元首相は、ブット暗殺の報を受けてから間もなく、彼の党では投票をボイコットすると発表した。さらにパキスタン人民党の新しい首相候補者が、ブット女史が獲得したであろうような投票数で勝利を勝ち取ることができるかどうかは、皆目わからないというのが現状である。 [了]

【米国時間 2007年12月29日 『米流時評』ysbee 訳】
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世界各地での追悼イベント 左から「Addio Benazir」と大書されたローマの追悼式/ブット家の霊廟へ弔問の共闘していた別の反対派政党党首ナワズ・シャリフ氏/アーメダバードの書店でもブット女史の自伝を目立つ位置へ移動

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by ysbee-2 | 2007-12-29 10:32 | パキスタン戒厳令の季節

ブットの暗殺「テロ戦争と核と米国政治」

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  ||| 米流時評 ブットの暗殺と米国政治 |||
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元首相ベナジル・ブット、ラワルピンジでテロリストの凶弾に倒れる
予期された暗殺、予告された死へ生き抜いたパキスタン民主化の闘士


d0123476_18552829.gifとうとう予期していた凶事が起きてしまった。パキスタンの将来をになう鍵を握る人物と嘱望されていた元首相ベナジル・ブット女史が、ついに凶弾に倒れた。27日木曜パキスタンの軍都ラワルピンジで白昼堂々の暗殺テロである。


イスラム過激派の暗殺テロ?
イスラム過激派と見られる犯人は、選挙遊説中の車のサンルーフから上半身をのり出したブット女史を後方から拳銃で狙撃し、そのうちの2発が命中した直後に自爆して自ら命を絶った。詳細はこのあとの速報記事の翻訳で掲載するが、ムシャラフ政権と反対派の間隙を埋める中道派として広く国民の支持を集め、パキスタンの民主化の最後の頼みの綱だったブット女史の暗殺で、国民をわずかに平静の柵につなぎ止めていた鎖は断ち切られた。
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覇権のための暗殺
ムシャラフ政府の捜査当局は、事件直後からタリバン犯人説を公表したが、犯人説は幾通りも考えられる。ムシャラフの諜報説。反対派の同盟を結んだが実は首相職をめぐってライバルのナジャフ・シャリフの刺客説。あるいは、ムシャラフ傀儡政権の存続を願うブッシュ政権のスパイ説。ブット自ら死を覚悟し「もし私が死んだら、それはムシャラフ政権内のある人物のせい....」と各国要人・メディアにメールを送っていたブット。ここまで公然とマークされている人間が、果たして筋書き通りの暗殺劇を実行するだろうか? いや、権力にしがみつこうとする者は手段を選ばずに「やる」だろう。
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ムシャラフ政権への人民蜂起
パキスタンは現在何が起っても不思議ではない。11月の戒厳令と大弾圧以来、政治と軍事と治安の三鼎が一挙にバランスを失って危うい回転を続ける難局に対面している。今回の暗殺事件に際したムシャラフ政権のコメントでは、事件はイスラム過激派によるテロであるから、まるで政府には責任がないかのような言い草である。ブットの率いるPPPパキスタン人民党が治安当局に再三要請していたセキュリティが履行されなかったことで、国民はムシャラフ政権に怒りをぶつけ、パキスタンの各地で反乱が起きている。警察や軍隊の警備兵に対して歯向かう、いわば人民蜂起である。
一夜明けると、インド・カシミール地方のイスラム圏にまで飛び火している。ただごとではない。
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ブッシュ政権パキスタン戦略の失敗
しかし、イスラム過激派とのテロ戦争の地元の同志として、パキスタンに大いに肩入れし、アフガン侵攻以降毎年、7年間で100億ドル(1兆1400億円)という膨大な軍事援助費をあてがってきたブッシュ政権にとって、イスラム過激派テロによるパキスタンの社会不安は、米軍事外交政策の失敗の証明以外の何者でもない。現在の米国のすべての問題の根源、9/11以降のテロ戦争のネオコン的展開に、ほとんどの国民からそっぽを向かれている現政権。未だにオサマ・ビンラディンひとり捕まえられない無様な結果に、米国民は業を煮やしている。しかも、アフガニスタン、パキスタンともに、国境のパシュトゥン族の部族自治区一帯は、昨年来アルカイダとタリバン勢力が覇権を復活し、ムジャヒディーンが跳梁跋扈する「タリバニスタン/ジハディスタン」の無法地帯に舞い戻ってしまった。
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'08年大統領選への微妙な影響
今回の暗殺事件で、これまでパキスタンに投下してきたテロ戦争援助費用は何だったのか、という米国議会での追求も年明けにあるだろう。新年早々の1月3日にアイオワで火ぶたを切る大統領選挙の予備選にも、大きな影響を及ぼすものと予測される。ブッシュ政権を支持する候補者にはさらなる痛手である。反対に、当初から「テロ戦争とは石油利権のための『ブッシュの戦争』である」と主張し続けてきた民主党のバラク・オバマ、共和党のロン・ポールなどにとっては、「それ見たことか」の追い風である。選挙事務所職員の不祥事が続いて下落気味だったヒラリー・クリントンは、夫君が大統領時代にパキスタンの首相だったブット女史との親交を持ち出して、お門違いの点数稼ぎに走っている。共和党で苦戦におちいっているジュリアーニ候補は、9/11当時ニューヨーク市長として活躍した実績を盾に、ここぞとばかり「テロ対策なら私が」と売り込みに忙しい。
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選挙戦にも「ブット・イフェクト」
割りを喰ったのは、彗星のごとく現れ、柔和な中道派として人気が急上昇していた共和党のマイク・ハッカビー候補。コメントの中で図らずも「12月15日にパキスタンの戒厳令が解除になった事実」を知らなかったことを暴露してしまった。米国の全メディア一面トップで大々的に報道された朗報だったが、彼もブッシュ同様に新聞・テレビはいっさい見ないタイプなのだろうか。1度ならご愛嬌で済むが、つい先々週も新しい「NIE」に関してどう思うかという記者の質問に対して答えられず、「What is NIE?」と聞き返すお粗末。これではアーカンソー州知事としては勤まっても、新冷戦時代の軍事外交は任せられない、と傾倒していた有権者が引き潮のごとく去っていったようだ。
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核のテロリズムの悪夢
しかし一番怖い事態は、パキスタンの社会混乱が深刻化して動乱状態に陥れば、治安の手が回らなくなり「核の施設」が過激派の格好の襲撃対象になることである。何が怖いと言って、核兵器=原爆がテロリストの手中に陥る悪夢の現実化ほど恐ろしい脅威はない。それ以上の推測は背筋が寒くなる。映画『Sum of All Fears』のプロットをなぞるような結果を招くだろう。
米国では、早くも米軍の治安出動の議論も出ている。(民主党ビル・リチャードソン候補提案)治安取締の対象が「核」であるだけに、極めて慎重かつ火急の対処が必要だろう。そうした場合に米国一国だけで動けば、イラクの二の舞である。EU、NATOとも緊急会議を開く必要性に迫られる。ことはパキスタン国内のドメスティック処理で済まない深刻な問題であることは、対象が核兵器であるだけに容易に察せられるからだ。
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テロ戦争のグローバル化
核の汚染に国境はない。もしも核施設がテロリストの簒奪あるいは襲撃の対象になれば、極めて近い将来NATO連合軍や国連軍の出兵も見込まれるかも知れない。日本もテロ戦争に関しては「他山の石、外つ国の争乱」と腕組みして傍観している場合ではない。パキスタンの治安が日本の社会情勢を左右する時代に、とうの昔になっている。それは9/11のあった2001年からかもしれないし、その前年ブッシュが大統領に当選した冬からかもしれない。情報のグローバル化が社会の表層に見えない皮膜を張る以前から、グローバルウォーへの歴史の傾斜はすでに始まっていたのである。

ともかくまず最初に、パキスタンからの暗殺事件の一部始終を伝えるAP通信の速報を、その次には、第一報から3時間あまりで力のこもった論評をNewsweekのサイトに掲出したマイケル・ハーシュの特別寄稿の評論記事を、数回に分けて紹介していきます。
【米国時間 2007年12月27日『米流時評』ysbee 記】

*トップの写真は1967年彼女の父親がムシャラフの前政権によって投獄処刑された時点でのベナジル・ブット/
以下掲出の写真は米国メディア各社の第一報を伝えるサイトのトップページ:一番上から時事週刊誌Newsweek MSNBC、CNNニュース、ワシントン・ポスト紙、ニューヨークタイムズ紙、ABCニュース、英国のBBCニュース
/右下の写真はワシントンのパキスタン大使館にしつらえられたブット女史へのcondolence=弔問記帳テーブル


»» 次号「速報 パキスタン元首相ベナジル・ブットの暗殺」へ

【ブット関連ビデオアーカイブ/Newsweek】
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2007/12/27 暗殺事件当日のビデオ

Raw Video: Bhutto Dies in Blast/爆破直後の臨時ニュース
Pakistan: Bhutto Assassinated/ニュース速報:ブット暗殺
Karzai: Bhutto 'Sacrificed Her Life'/カルザイ大統領の声明
State Department on Bhutto Killing/米国国務省からの声明
Bush Reacts to Bhutto Killing/ブッシュからの弔問声明
Pakistanis in New York Speak Out/在米パキスタン人の反応

2007/10/18 ブット帰国パレードでの自爆テロ関連
11/13/07 Archive: More Curbs on Bhutto/ブットの選挙活動
10/19/07 Archive: Bhutto Condemns Attack/テロ撲滅宣言
10/18/07 Archive: Explosions Rock Pakistan/自爆テロ現場
10/18/07 Archive: Bhutto Back in Pakistan/ブットの帰国


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»» 米流時評 特集「パキスタン・戒厳令の季節」
d0123476_1738525.jpg11/03 米流時評「パキスタン戒厳令の季節・序章」
11/04 戒厳令と米国 前編「民主化十字軍ブッシュのジレンマ」
11/05 戒厳令と米国・後編「テロ戦争と民主化の皮肉な運命」
11/06 ジョー・バイデンの諌言「ムシャラフを切れ」
11/09 ムシャラフの朝令暮改「ブットを自宅拘束後解放」
11/10 ムシャラフの大弾圧「パキスタン国民から猛反撥」
11/10 ブットの警告「パキスタンは爆発寸前の危機」
11/11 ブットの挑戦「国民総決起デモで対立決戦」
11/12 ブットのラホーレ入城「またもや7日間の自宅拘束」
11/16 米流時評「パキスタンの11月革命」民主化への潮目が見えた!
11/18 パキスタン大詰め「ネグロポンテ・ムシャラフ会談」
11/19 第1章「パキスタンのダークスーツ革命」司法の独立を守る弁護士たち
11/20 第2章「ホワイトスカーフ革命」民主主義を守るブット支援の女性たち(未掲載)d0123476_1746245.jpg
11/21 第3章「アイボリータワー革命」弾圧に抗議するカーン支援の学生たち(未掲載)
11/22 英雄伝説 Part-1「戒厳令下のヒーロー イムラン・カーン」
11/23 英雄伝説 Part-2「パキスタンの明日に賭けるイムラン・カーン」


»» 米流時評 特集「ポスト・プーチンのロシア」
序 章 「プーチンの過ぎゆくままに」米国とロシアの『戦争と平和』
第1章 「メドベージェフ登場」プーチン次期後継者を指名
第2章 「明日のプーチン」メドべージェフ、プーチンを首相に逆指名
第3章 「ユーラシア連邦の野望」ポストプーチン時代の予測d0123476_1023580.jpg
第4章 「クレムリンの暗闘」プーチン王朝内部のパワー闘争
第5章 「プーチニズムの踏襲」次世代ロシア時代の到来


||| 『米流時評』 特集シリーズ |||
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by ysbee-2 | 2007-12-27 11:56 | パキスタン戒厳令の季節

戒厳令の季節 第1章 パキスタンのダークスーツ革命

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 ||| 第1章 パキスタンのダークスーツ革命 |||
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三権分立・民主主義の基本精神擁護のため立ち上がった弁護士たち

2007年11月13日 | ロン・モロー/ニューズウィーク特約 | 『米流時評』ysbee 訳
これで5日間で2度目の自宅拘束命令で、パキスタンの前首相ベナジール・ブットはまたもや禁足処分で身動きできなくなってしまった。先週金曜には、イスラマバードの彼女の自宅に対して自宅収監命令が下され、鉄条網と完全武装の機動隊が幾重にもその周囲を包囲して、その日に予定されていた軍都ラワルピンジでの抗議デモを、ブット女史が先導するのを阻止した。

Pakistan's Black Suits Revolution
What is happening now in Pakistan is the social revolutions in multi-sphere.
By Ron Moreau | Newsweek — Web Exclusive | Translation by ysbee
NOVEMBER 13, 2007 — For the second time in five days, former Pakistani prime minister Benazir Bhutto finds herself under house arrest. Last Friday she was hemmed in inside her Islamabad residence behind coils of barbed wire and a phalanx of Pakistani riot police to prevent her from holding a political rally in the nearby army garrison town of Rawalpindi.

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NOVEMBER 19, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 N E W S W E E K | S P E C I A L

第1章 パキスタンのダークスーツ革命 立ち上がった弁護士たち
2007年11月13日 | By ロン・モロー/ニューズウィーク サイト独占掲載 | 『米流時評』ysbee 訳


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1. 'Sub-jail' by detention order
Today's lockup was an eerily similar replay but on a larger and harsher scale. This time she was not even allowed to come out of her house and address the large gathering of local and international media waiting at the barricades. She was sealed tight inside the comfortable home of one of her top aides in Lahore's tony Defense Housing Authority (DHA).
自宅逮捕処分により「亜・収監」
今日(13日火曜)の自宅拘禁は先回と気味の悪い程似たパターンだったが、動員された軍警察の人数も厳しさも一段とスケールを増した感がある。ブット女史に関しては、今回は逗留中の知人の家から一歩も出る事を許されず、したがって先回のように、自宅周辺を包囲したバリケードまで集まった群衆や海外の報道陣に向かって、スピーカーで演説することは不可能になった。ラホーレ市内の軍用高級住宅街の一角にある、彼女の参謀のひとりの瀟洒な自宅の内部に、厳重な警戒の元に拘束されている。
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ラホーレ市内のブット逗留先の住宅周辺に近づく者は誰彼の区別なく一斉検挙にあい護送車で収監された

2. Trapped in super-tight security
Police padlocked the house's gate, pasted on it two seven-day detention orders that declared the house a "sub-jail," and rolled up a police pickup truck to block it further. The cops cordoned off the street running in front of the house with more barbed wire, farm tractors tied to wagons piled high with sand, and large cargo trucks.
前代未聞の厳戒態勢で遮断
軍警察は、問題の家の門を施錠しその門に7日間の禁固処分の令状を2枚貼り付け、その家が「留置所に準ずる」状態を宣言した。さらにはその先への侵入を防ぐため、警察の装甲車をくり出して道路をさえぎってしまった。周辺の通りを警備するために配置された警官以外は、鉄条網をさらに二重三重にはりめぐらし、砂を山盛りに積んだトラクターやダンプカーを道路遮断用に横付けにして、住宅の周囲に鉄壁の防御態勢を敷いた。
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3. Entire neighborhood blocked
The entire quiet, upper-middle-class neighborhood was tightly sealed, preventing anyone from getting out or in. Police even forced neighbors to sign documents saying they would not talk to the media or allow them into their houses. In a plaintive e-mail Bhutto's information secretary Sherry Rehman said it all: "We are trapped in here." Bhutto and a handful of her senior aides are stuck for at least one week, it seems.
近隣全域の通行遮断
その邸宅周辺は普段は閑静なアッパーミドル階級の住宅街だが、今日は厳重な警戒網が敷かれ、その地域への通行の出入りは一切禁止された。警察側ではさらに、近隣の住民すべてに「報道陣の取材や訪問を受け付けない」という宣誓書に署名までさせるという念の入れようであった。ブットの広報担当秘書であるシェリー・レーマン氏からのメールが、その状況の全容を物語っていた。
「われわれは罠にはまってしまって身動きできません」この調子だと、ブットと一握りの側近は、この場所で少なくとも1週間はカンヅメになりそうな様子である。
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4. Lame excuse as usual
Government officials gave the lame excuse that the super security clampdown was for her own good, leaking news that a suicide bomber was on the loose, a terrorist similar to the killer who blew himself up next to her motorcade in Karachi last month, killing some 140 people, a fraction of the tens of thousands who had turned out to welcome her back from eight years in exile. But no one was buying that.
苦しい弁解「テロ対策の特別警護」
パキスタン政府高官は、今回の2度目の弾圧に対して苦しい言訳をこじつけている。いわく「超」のつく厳戒態勢はブット自身の身の安全のためであると弁明し、そうした理由は自爆テロリストがラホーレ市内に潜入したという情報がテロリスト側から漏れてきたからだと説明した。
またこのテロリストは、8年間の海外亡命生活から帰国したブット元首相を歓迎するために繰り出した数十万人の人出を狙い、140人以上の死者を出した先月のカラチ市内のパレードでの自爆テロ犯人と同じようなテロリストだと説明した。しかしパキスタンの誰も、ムシャラフ政権のそんな言訳を真に受けはしない。
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5. 8-year rule may end by 10-day-old emergency rule
Pakistani President Pervez Musharraf was pulling out all stops to prevent her from launching her "long march," a slow-moving vehicle caravan from Lahore to Islamabad along some 250 miles of the historic Grand Trunk Road. Bhutto was hoping that hundreds of thousands of Pakistanis fed up with Musharraf's eight-year rule and the 10-day-old emergency rule would turn out to greet her or join her campaign.
8年の軍政を10日間の戒厳令が終幕へ
パキスタンのペルヴェズ・ムシャラフ大統領は、ブット女史が提唱した「ロングマーチ」を彼女が主導して出発するのをなんとしてでも阻止するために、あらゆる方策を尽くしているようだ。そのマーチというのは、歴史的にも有名なグランド・トランクロードの250マイルの道のりを、ラホーレから首都イスラマバードまで車の隊列を組んでゆっくりと行進する、という主旨であった。
ブット女史の思惑としては、その行進の道すがら、ムシャラフの8年間の独裁と10日間の戒厳令にうんざりしたパキスタン国民が、彼女の抗議行動を応援あるいは行進に参加するために、歓迎パレード以上の数十万人の人出を記録することを期待していた。
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6. Won the day, lose the battle
The president and his men were even more determined to scotch it. Musharraf won the day, shutting Bhutto indoors and largely keeping protesters off the streets. But he could be losing the battle. "He should be building bridges to the opposition, not burning them," warned one influential Pakistani businessman. Indeed, it is nearly impossible to find anyone outside Musharraf's inner circle and his hard-core political allies who have a good word to say about the president or his emergency.
戦術に勝って戦略で負けた将軍
ムシャラフ大統領と彼の腹心は、この弾圧で強硬姿勢を続けることにさらに意を固くしたようである。ブットを屋内に閉じ込めて活動を阻止し、ほとんどの通りから抗議の人並みを排除したという意味では、たしかにムシャラフは今日の作戦では勝ったかもしれない。しかし、彼はこの民主化の闘いでは敗北を喫するだろう。
「大統領は反対派との架け橋を築くべきで、焼失するべきではない」こう警告するのは、パキスタンの有力な実業家である。まさにその通り。反対派以外では、政権内部のほんの一握りの仲間内や少数の支持派の政治家連中の間では、大統領や戒厳令に関して直言する者は誰一人見当たらない。
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7. 'Conscience against martial law'
"No one wants this military dictatorship," said one DHA resident, a petroleum engineer. "All Pakistanis who have a conscience resent him and his martial law." Another neighbor, a well-dressed housewife, was equally outraged at the heavy security presence and its goal of keeping Bhutto and her supporters off the streets. "I don't support Benazir," she said, "but I don't like Musharraf, and I don't like her being treated this way."
「戒厳令と良識の闘い」
「パキスタンの誰ひとりとして、こんな軍事独裁制を望んではいない」こういうのは今回の邸宅の近所に住む住民で、石油会社のエンジニアである。「良心をもったパキスタン人なら誰でも、ムシャラフと戒厳令に対して苦々しく思ってますよ。」
またもうひとりの住民は、小ぎれいな服装の主婦だが、厳重な警戒態勢とブットや支持者の行動阻止とに対して、同じように怒りをぶちまける。「私はベナジール(ブット)を支持してませんよ。でもムシャラフはいけすかない。彼女がこんな風に扱われるのはいやですね。」
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【米国時間 2007年11月19日 訳『米流時評』ysbee】

»» 『米流時評』緊急特集 「パキスタン・戒厳令の季節」
第1章 「ダークスーツ革命」  司法権の独立を守るため立ち上がった弁護士たち
第2章 「ホワイトスカーフ革命」 民主主義のためブット女史を支持する女性たち
第3章 「アイボリータワー革命」 独裁弾圧に抗議してカーンを支援する学生たち

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by ysbee-2 | 2007-11-19 10:24 | パキスタン戒厳令の季節

パキスタンの11月革命・民主化への潮目が見えた!

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  ||| 米流時評・パキスタンの11月革命 |||
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「戒厳令の季節」今我々がパキスタンで目撃しているのは革命か?
米国特使ネグロポンテ、紛争解決の談合で首都イスラマバード入り


d0123476_18552829.gif驚きました。元CIA暗闘グループのドンで、80年代のイランコントラ時代にニカラグアを始めとする南米各国の反共ゲリラ作戦の影で暗躍した、あのジョン・ネグロポンテの登場です。諜報関係のダーティーワークを得意技とする暗闘コネクションの統帥。その名の通り、陰謀への黒い橋です。(Negro=Black/Ponte=Bridge)

米国諜報界の影の主役
ジョン・ネグロポンテは、NSAを統率する局長職を務めた後、イラク駐在米国大使として、初期のポール・ブレマー、2代目と現在のライアン・クロッカーの中間の時期にバグダッドの米国政府本部をとりしきった。その間スンニ派とアルカイダのテロ爆破が急増したことでも知られている。この人物の行くところ常に暗殺と紛争が相次ぎ、デンジャラス・リエゾンが見え隠れする。
(南米におけるCIA工作は、映画『Good Shepherd』の一部にかなり具体的に描かれている)
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米国メディアの報道体制
今回の戒厳令以降勃発したパキスタン紛争では、ブッシュ政権はいつものことだが「パキスタンはテロ戦争の友軍に変わりない」の一点張りで、当初からムシャラフ支持で静観を続けた。しかし、その間に事態は刻々悪化。米国へはCNNを筆頭に生々しい暴力的な弾圧の映像が流れ、ニューズウィークでは連日現地特派記者のロン・モローから、秀逸な緊急レポートがサイトに掲載された。

独裁将軍の自爆クーデター
ニューヨークタイムズやワシントンポストも、「基本的人権・言論報道の自由・三権分立の憲法遵守」という民主主義の三鼎を、見事にそろって蹂躙したムシャラフの「自爆クーデター」に対して真っ向から攻勢。タイムズは今週に入ってからブットの主張を「OP-ED」コラムに掲載するなど、11月のある日突然に自由を圧殺されたムシャラフ反対派の悲痛な叫びが、連日マスメディアのトップで「民主主義回復」の響きを増幅していった。
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民主主義とアメリカンスピリット
アメリカでは「個人の自由」を抑える独裁に対しては、右も左もなく「サタン」視されるのは、こちらで少しでも暮らした経験のある方ならご存知だろう。個人の尊厳が国益よりも先行するのは、合衆国の建国精神なのだから、言うまでもない。個人の自立があって初めて、その統合体「United States」が成立するというこの精神を、アメリカ人は小学校に入った時点から国旗に対する敬意と国歌斉唱で徹底させられている。個人と国家は対立概念ではなく、細胞が最終的に人間を形成するように、相互不可欠の包括された概念であるようにも受けとれる。

人権問題とオピニオンブログ
そういう政治以前のスピリチュアルな背景があるので、アメリカ以外の国でその国民が人間性を無視して虐げられたり、言論や報道が暴力的に規制されたりすると、アメリカ人は黙ってはいない。(ブッシュ一味は例外)今回のパキスタンの戒厳令と、9月のミャンマーの僧侶弾圧に際して、アメリカのメディアは元より、ブログ界から湧きおこった非難はすさまじかった。反応の早さがアクセルとなって、米国でのネットの有力オピニオンブログは、もはや議会や選挙運動を左右するほどの圧力団体になってきている。
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事件から事変へ、歴史の潮目「革命」へ
連日数を増す弁護士連盟のデモや、幽閉されたブットに対する民衆の同情と支援。弾圧が厳しく過酷になるほど、パキスタン国民の反撥も強靭になってきた。特に「反対派はテロリストと同等に看做し、5人以上の集会・デモは即刻逮捕投獄で7年以上から無期懲役」という過酷な処分が通達されたが、その後でもなおいっそう抗議への参加者が増えた事実は、ムシャラフ政権に対する絶望と、新しい指導者を求める悲痛な願いの現れと解釈できる。
これはもう、戒厳令に対する一時的抗議デモが、民主化への変革を求めるうねりの中で、後戻りのできない「歴史の潮目」に入ってしまい、パキスタンの社会全体が革命にまで発展しつつあるピボタルな海域へ漕ぎ出してしまった、時代を画する現象なのかも知れない。

「新しい指導者を探せ」
そうこうしているうちに、テロ戦争・民主化戦線の友軍だったムシャラフが、週が開けるとミャンマーの軍事独裁政権と同等視される弾圧の象徴に化してしまったのは、米国にとってもっとも手痛い状況変化だった。戒厳令施行からまだ3日後、事態の進展が読めずホワイトハウスがまだ困惑の渦中にあった時点で「ムシャラフ以外の指導者を探せ」と提言した民主党の長老ジョー・バイデンの判断は、誰よりも素早く果敢な発言であった。さらに今週に入ってからは共和党内部からも、ムシャラフの軍事独裁の弾圧政策に批判の声が上がってきた。国務省内部でも当初からムシャラフの戒厳令には反対であった。ライス国務長官は実施の2日前に強行を察知した時点で、実はむしろ「戒厳令には踏み切るな」の禁令の一項を電話を介してムシャラフに強調したと伝えられている。
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国務省対ペンタゴンの暗闘
ここでもまた、米軍が軍事的優位に立つことしか頭にないペンタゴン国防総省と、国際社会でのリーダーシップをなんとか失地回復しようと図る国務省の、タカ派とハト派の相克が浮き彫りになってしまった。その渦中にパキスタンへ特使として飛んだネグロポンテ。彼はペンタゴンにもワシントンにも属さない暗闘派である。しいて言えば諜報の中枢ラングレーの洞窟に巣食う蝙蝠か。たとえ現職がライス長官に次ぐ国務省のナンバー2であっても、諜報出身と言う出自はサイレンサーでは消せない。プーチンがいかにロシアを復興したツアーと崇拝されても「元KGB」というブランドが一生ついて回るように。

パキスタン情勢、嵐の針路
彼のパキスタン訪問が、一体ムシャラフ体制への肩入れなのか、それとも反対派結束で反米政権が誕生するのを防ぐために、辞任を勧告する肩たたきなのか。ネグロポンテが直参したからには、いかに傲岸なムシャラフも将軍の座を降りるほかない。いや、軍部の司令官職は辞退すると数日前宣言したから、これは予定通りのステップとしても、肝心の大統領職は果たして継続できるのか?
それとも米国は上院外交委員会長老たちの諌言で、すでに次の指導者を想定しているのだろうか?
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そのヒントは、ネグロポンテの道中で時々刻々明らかになるだろう。何しろ、米国の全権を与って交渉しに飛んできたこの特使が、イスラマバードへ着くなり最初に電話を入れた相手は、ブット女史だったのだから。
パキスタンの針路は、まさにイスラム国家の民主化という台風の目に一歩一歩近づきつつある。

【米国時間 2007年11月16日 『米流時評』ysbee 記】

»» 次号「ブットの上げ潮ムシャラフ退潮・ネグロポンテのうず潮会談」へ続く
»» 予告『米流時評』緊急特集 「パキスタン・戒厳令の季節」
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by ysbee-2 | 2007-11-16 18:24 | パキスタン戒厳令の季節

13日火曜ラホーレへ・パキスタン総決起前夜

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 ||| 国民総決起・13日火曜ラホーレへ結集 |||
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ムシャラフ独裁の弾圧に抗議して13日火曜ラホーレで大規模デモ

【 前号からの続き 】パキスタン・イスラマバード発 |デモ行進をめぐってのブットとムシャラフ間の相克は、パキスタンを分断する政治的危機の断層を、とり返しのつかないほど深刻なものにしてしまった感がある。さらに、イスラム過激派の台頭に対抗して、米軍を支援する友軍体制を確立するという談合で望みがかけられた、当初の「ブット-ムシャラフ連立政権」の夢は、戒厳令の弾圧でもろくも崩れ去ってしまった。
Bhutto Under House Arrest Again in Lahhore
Detention order intended to stop opposition leader from leading protests
NOVEMBER 12, 2007 | Associated Press — PAKISTAN | Translation by ysbee
Continued from the previous issue — A conflict over the march between Bhutto and Musharraf could intensify the political crisis engulfing Pakistan and further cloud the prospect of the two leaders forming a U.S.-backed alliance against rising Islamic extremism.

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NOVEMBER 12, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 Associated Press | P A K I S T A N

13日火曜ラホーレへ・ムシャラフ反対派総決起デモ・その前夜
米国時間 2007年11月12日 | AP通信・パキスタン現地速報 | 『米流時評』ysbee 訳

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7. Security tightened in Lahore
Police said they had ramped up security around Bhutto again due to intelligence that a suicide bomber was planning to attack her in Lahore. Ayaz Salim, a top police official, said officers had searched all the city’s hotels after receiving a tip that a suicide bomber was staying in one, but they did not find the suspect.
ラホーレ警察最大級の警戒態勢
翻訳中
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キャプション

8. growing disaffection for military rule
With Musharraf losing popularity due to growing disaffection in Pakistan over enduring military rule, the Bush administration backed talks about power-sharing between him and Bhutto as a way to keep a U.S.-friendly administration in control of the nuclear-armed nation where militants are orchestrating attacks inside the country, across the border in Afghanistan.
軍事独裁体制の弾圧へ嫌悪感増大
翻訳中
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キャプション

9. Assured security of nuclear weapons
Foreign Ministry spokesman Mohammed Sadiq said Pakistan’s nuclear weapons were secure and that there was no risk they would be seized by Taliban or al-Qaida-linked militants who have expanded their influence beyond northwestern border regions. “There are multiple layers of command and control and the weapons are not in danger of falling into any hands,” he said. “Pakistan’s nuclear program is very well-guarded.”
核兵器の保安管理を再確認
翻訳中
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10. No time limit on emergency rule
Musharraf has set no time limit on the emergency declaration, which has resulted in the arrests of thousands of his critics, a ban on rallies and the blacking out of independent TV networks. He said Sunday that the emergency was necessary to step up the fight against militants and ensure “absolutely fair and transparent elections” for parliament. Since the imposition of emergency move came shortly before the supreme court was due to rule on the legality of his recent election for a new presidential term, Musharraf is finding it hard to shake suspicions it was actually a tactic to oust judges who could have obstructed his bid to extend his eight-year rule.
ブットの「自由の行進」を決行
翻訳中
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11. White House 'situation evolving'
White House spokeswoman Dana Perino said that President Bush thinks emergency rule must be lifted “in order to have free and fair elections.” “But let me stress, the situation in Pakistan is evolving, and it’s not easy predict,” Perino added. Bhutto has said the talks with Musharraf stalled because of the emergency declaration but could be revived if he rolls back emergency rule.
ホワイトハウス「事態は進展中」
翻訳中
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12. 'Situation unfair, boycott elections'
She joined other Pakistani opposition leaders in questioning whether a free and fair ballot would be possible under emergency rule. She welcomed Musharraf’s commitment to holding elections on time in January, but likened campaigning under the emergency to being tied and blindfolded. “In the prevailing circumstances you can’t say the elections will be free and fair,” she told reporters. “Boycotting elections could be an option,” she said. “We will consult the other political parties.”
禁足状態で公正選挙は不可能
翻訳中
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13. Former colonies suspend Pakistan
Other opposition parties already have threatened a boycott. Bhutto also demanded that Musharraf step down as army chief when his current term as president expires Nov. 15 — a step he is promising to take once a reconstituted supreme court validates his recent presidential election victory.
Foreign ministers from the Commonwealth of Britain and its former colonies said that Pakistan would be suspended from the organization unless the state of emergency was repealed and Musharraf stepped down as army chief by Nov. 22. “This affords Pakistan a last change to immediately address the issues,” Maltese Foreign Minister Michael Frendo said.

旧英国連邦諸国から除名の怖れ
翻訳中
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【米国時間 2007年11月12日 訳『米流時評』ysbee】

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by ysbee-2 | 2007-11-12 21:16 | パキスタン戒厳令の季節

ブットのラホーレ入城・またもや7日間の自宅拘束

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   ||| ブットのラホーレ入城・再拘束 |||
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火曜大規模デモに備え集合予定地のラホーレへ、支持派の群衆大歓迎

パキスタン・ラホーレ発 |パキスタン国家警察は、国家非常事態下の弾圧に抗議して13日火曜に行なわれる予定の大規模デモを、バナジール・ブット女史が主導するのを阻止する目的で、彼女の身柄に対して、帰国後2度目の4日間にわたる自宅拘束の令状を発行したと発表した。
Pakistan’s Bhutto Put Under House Arrest Again
Detention order intended to stop opposition leader from leading protests
NOVEMBER 12, 2007 | Associated Press — PAKISTAN | Translation by ysbee
LAHORE, Pakistan — Pakistani authorities placed opposition leader Benazir Bhutto under house arrest for the second time in four days to prevent her staging a grand procession on Tuesday to protest emergency rule, police said.

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NOVEMBER 12, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 Associated Press | P A K I S T A N

デモ予定地ラホーレの群衆ブットを大歓迎 2度目の自宅拘禁
米国時間 2007年11月12日 | AP通信・パキスタン現地速報 | 『米流時評』ysbee 訳

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1. Newly issued 7-day house arrest
A seven-day detention order was issued by the government of Punjab province, where the former prime minister is staying at the house of a lawmaker from her party, Aftab Cheema, the chief of operations of Lahore city police, told The Associated Press. “She has been detained and she won’t be allowed to come out,” Cheema said. Hundreds of armed police were deployed Monday in the streets around the home where Bhutto is staying, and sharpshooters took to surrounding rooftops. A series of three steel-and-barbed wire barricades were erected around her house.
新規に7日間の自宅拘禁
ラホーレ市の警察署長がAP通信記者に伝えた内容では、今回の7日間の自宅拘禁令状は、ブット女史が党首であるPPPパキスタン人民党の議員宅に滞在している地元の、パンジャブ州政府から発行されたものである。「彼女は禁足状況にあるので、その家から一歩も外に出る事は許されない」と署長は説明した。
12日月曜早朝、数百人の武装した警察部隊が、ブット女史の滞在先の邸宅に通じる道を閉鎖して警戒にあたっており、要所要所の家屋の屋上には狙撃兵が銃を構えている。議員宅の周囲は鉄条網で三重にバリケードが築かれる、という物々しい警戒態勢を敷いている。
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2. Intensifying nation's political crisis
A conflict over the march between Bhutto and Musharraf could intensify the political crisis engulfing Pakistan and further cloud the prospect of the two leaders forming a U.S.-backed alliance against rising Islamic extremism. Bhutto had planned to leave Lahore on Tuesday morning for the capital, Islamabad. The journey was expected to take about three days, and her party said thousands of supporters were expected to join her en route.
パキスタンの危機を深める国民の離反
デモ行進をめぐってのブットとムシャラフ間の相克は、パキスタンを分断する政治的危機の断層を、とり返しのつかないほど深刻なものにしてしまった感がある。さらに、イスラム過激派の台頭に対抗して、米軍を支援する友軍体制を確立するという談合で望みがかけられた、当初の「ブット-ムシャラフ連立政権」の夢は、戒厳令の弾圧でもろくも崩れ去ってしまった。
ブット女史は13日火曜朝には、ラホーレから首都イスラマバードへ向けて出発する予定であった。「この行進にはおよそ3日間ほどかかり、彼女の支持者数万人が道すがらデモに参加するものと見込まれる」と、彼女の率いるPPPパキスタン人民党からは報道陣に伝えられていた。
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3. To end his dictatorship
The caravan is meant to pressure President Gen. Pervez Musharraf to end the state of emergency he imposed on Nov. 3 and give up his post as army chief. “All processions, rallies, political gatherings at present are outlawed,” Deputy Information Minister Tariq Azim told the AP before the detention order was issued. “So if she breaks the law then obviously she will not be allowed to do it.” Azim declined to give details about what steps authorities might take against Bhutto. He said that officials would “take the necessary action as it happens.”

軍事独裁の弾圧にピリオドを打つ目的
d0123476_14571945.jpgブットが全国民に参加を呼びかけたデモ行進は、ペルヴェズ・ムシャラフ大統領兼将軍に対して、11月3日以来発効の国家非常事態宣言を終結するように圧力をかけ、軍部総司令官としての地位を諦めさせる意図で提唱されたものである。
「現時点におけるいかなるパレード、デモ行進、政治的集会も、違法とみなす」逮捕令状を発行するよりも以前から、情報省のタリク・アズィム副相は、AP通信の記者に対してこう明言していた。「だから、彼女がもし法を破ったら、その時は当然そういった類いの集会は許されないことになる。」しかしアズィム氏は、国家警察側がブットに対してどういう手段を踏むかについての、それ以上の詳細を伝える事は拒否した。彼は端的に「政府側は、必要であればいかなる手段もとるつもりだ」と表現するに終わった。

12日月曜デモ行進出発地のラホーレ市入りを果たし、内外の報道取材陣に包囲されるブット

4. Bhutto’s 'Freedom March' would go ahead
Farhatullah Babar, a spokesman for Bhutto’s Pakistan People’s Party, said before Bhutto’s was ordered detained that Tuesday’s march would go ahead “regardless of what the government is saying.” Party spokeswoman Farzana Raja vowed its supporters would fight any attempt by authorities to block her “freedom march.” “If police try to stop us, in every town and district of Punjab, there will be a battlefield between PPP activists and police,” she said.
ブットの「自由の行進」を決行
ブット女史の率いるパキスタン人民党PPPのスポークスマン、ファラトゥラ・ババール氏は、ブット女史に対して自宅拘束令状が発行される以前の段階では、火曜日の行進は「政府が何と言おうと関係なく決行する予定」と語っていた。またもうひとりのスポークスウーマン、ファルザナ・ラジャさんは、こう予想する。「ブット女史の支援者は、彼女の提唱する『自由の行進』を警察がどんな手段をもって阻もうとも闘い抜くでしょう。もし警察が我々の歩みを止めようとすれば、パンジャブ州のあらゆる町は、PPP党員と警察との間で繰り広げられる闘いの戦場と化すでしょう。」
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5. Declaration 'to save Pakistan'
With an escort of dozens of police vehicles, Bhutto had ventured out around Lahore Monday to offer prayers at the grave of Pakistan’s national poet, Allama Iqbal, and declared to reporters that her caravan was part of her campaign “to save Pakistan.” “I know it is dangerous, but what alternative is there when the country is in danger?” the former prime minister said.
「パキスタンを救うため」の闘争宣言
十数台の警察の車輛に随行されながら、ブット女史は月曜の朝、パキスタンの国民的英雄と敬愛される詩人アラマ・イクバルの墓を参詣した。その後で彼女を包囲した報道陣に向かって、火曜の行進は「パキスタンを救うため」の彼女の政治活動の一部でもあると語った。
「もちろん、危険なのは百も承知です。でもこの国が危機に陥っている現在、そうする以外に、いったいどんな代行手段が残されていると言うんですか?」元首相は決然と言い放った。
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6. Fear for suicide bombing attack
Bhutto was targeted by an Oct. 18 suicide bombing attack on a homecoming procession in the southern city of Karachi as she returned from years in exile. The assassination attempt killed 145 other people. She was placed under house arrest in Islamabad Friday to prevent her from addressing a rally in the nearby garrison city of Rawalpindi, where authorities also warned they had intelligence that suicide bombers were loose in the area.
カラチの自爆テロ再現を懸念
8年間の亡命生活を終えて故国の土を踏みだ10月18日、南部の都市カラチで30万人もの人出を数えた帰国歓迎の盛大なパレード運行中に、自爆テロ攻撃のターゲットとなったブット。この暗殺の企てを本人は免れたものの、巻き添えになった市民145人の犠牲者を出した。その後9日金曜には、当日計画されていた軍都ラワルピンジ近郊のデモを彼女が先導するのを妨害しようというムシャラフ政権の意図で、イスラマバードの自宅で最初の拘禁処分となっている。ラワルピンジ周辺では、自爆テロがこの地域に潜伏しているという諜報情報があり、政府側では警告を発していた最中でもあった。    »» 次号「パキスタン総決起・13日火曜ラホーレへ結集」へ続く
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手前の女性、一見ブット女史に見えるが逮捕された支持者のひとり ここまで似せたファンがいるという人気の現れか

【米国時間 2007年11月12日 訳『米流時評』ysbee】

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by ysbee-2 | 2007-11-12 15:02 | パキスタン戒厳令の季節

ブットの挑戦・国民総決起デモで対立決戦の構え

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 ||| ブットの挑戦 総決起デモで対立決戦へ |||
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ブット、拘束・活動阻止でムシャラフ連立政権の夢から対立抗争へ
不屈のブット、ラホーレから首都へ国民総決起の抗議デモ呼びかけ


パキスタン・イスラマバード発 |1998年ムシャラフ将軍による軍事クーデターで国家元首の座を追われたベナジール・ブット前首相は、ムシャラフ大統領が彼女に課していた政治腐敗の罪状を破棄したことで、8年間にわたる長い海外亡命生活を終え、先月故国パキスタンに帰国した。ブットの立場としては、この「1億6千万の民と核兵器をかかえる国家」に3期目の首相として返り咲く思惑も含めて、ムシャラフとの2度目の会談に入る道が開かれていたのだったが。
写真上:先月の帰国歓迎パレードで自爆テロに襲われ犠牲になった支持者の葬儀に訪れたブット女史と警護の私兵

Bhutto Describes Pakistan as ‘Pressure Cooker’
U.K. reporters expelled; official says emergency to end within a month
NOVEMBER 10, 2007 | Associated Press — PAKISTAN | Translation by ysbee
ISLAMABAD, Pakistan — Former Prime Minister Benazir Bhutto returned home last month, following eight years in exile, came after president Musharraf agreed to drop the previous corruption charges against her. Bhutto, for her part, has left open the possibility of re-entering talks with Musharraf on issues including her wish to serve a third term as prime minister of this nuclear-armed nation of more than 160 million people.

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NOVEMBER 11, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 M S N B C N E W S | P A K I S T A N

ブットの挑戦・ラホーレ〜首都国民総決起デモで対立決戦の構え
米国時間 2007年11月10日 | MSNBC ニュース・パキスタン現地速報 | 『米流時評』ysbee 訳


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7. Prospects for Bhutto-Musharraf alliance dim
The restrictions on Bhutto dimmed the prospect of her forming a U.S.-friendly alliance with Musharraf against militants who have seized control of an ever-greater area of northwestern Pakistan. Some U.S. officials have expressed concern that the political crisis will actually distract Pakistan from that task, and NATO said Saturday insurgents had killed six American troops in eastern Afghanistan.
ブット-ムシャラフ連立政権の夢消滅
先週ブット女史に対して課された拘束(自宅内逮捕)は、次の選挙で3期目の首相として選出された暁には、ムシャラフ大統領と連立して「パキスタン北西部の国境地帯を前代未聞の勢力拡大で復権したタリバンを討伐する使命の元に親米政権を確立する」という、国内外の誰もが描いてきたパキスタンの未来像を、一瞬にして消し去った。
米国政府のある者は「今回の政治危機は、事実上パキスタンをテロ戦争の使命から逸脱させる」と懸念している。それを裏付けるかのように現地駐留のNATO連合軍から発表されたのは、10日土曜アフガニスタン東部のパキスタンとの国境地帯で、6名の米兵がイスラム過激派叛徒に殺されたというニュースだった。
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10日彼女の率いるパキスタン人民党の主催で行なわれたレセプションで、各国の外交官に窮状を訴えるブット女史

8. Bush 'indispensable ally against the terrorism'
But the Bush administration continues to describe Musharraf as an "indispensable" ally against the Taliban and al-Qaida, suggesting it is unlikely to yield to calls from some lawmakers in Washington for cuts in its generous aid to Pakistan, much of it to the powerful military.
ブッシュ「テロ戦争のかけがえのない友軍」
こうした激変する状況にもかかわらず、ブッシュ政権はムシャラフを相も変わらず、タリバンやアルカイダと闘争する「テロ戦争のかけがえのない友軍」であると表明し、首都ワシントンの議員の間から持ち上がってきた「パキスタンに対する膨大な援助予算をカットせよ」という意見には傾むかない態度をほのめかした。
ちなみにこの援助資金の大部分はパキスタンの強大な軍隊に対する軍事予算であり、テロ戦争開始の2001年以来今年度まで、米国の国家予算から継続的に延べ100億ドル(約1兆2千億円)以上注ぎ込んでいる。
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今回のパキスタン危機に際しても、当初4日間はホワイトハウス広報官を通してしか意見を表明しなかったブッシュ。5日目に訪米中のサルコジ大統領との共同記者会見で初めて取材陣の前で口を開いたが「ムシャラフはいい奴だ(He's a good man.)彼を信じている。パキスタンはテロ戦争に欠かせない友軍だ(から切り捨てはしない)」このパターンは毎度の事で、ラムズフェルド国防長官、ゴンザレス司法長官を解雇せよと民主共和両党から説得された時も、頑として受け付けなかった石頭は人後に落ちない(そもそもヒト科?)ジョー・バイデンの爪の垢でも煎じて飲ませたい。

9. Tuesday march from Lahore to capital
Hundreds of police blocked the street in front of Bhutto's home Friday to keep her from leading a rally in the garrison city of Rawalpindi that had been expected to draw thousands. She said Saturday she was still determined to go ahead with a 185 mile march Tuesday from the city of Lahore to Islamabad. "To get Pakistan from the clutches of dictatorship, we are organizing a long march."
火曜にラホーレから首都までデモ行進予定
機動隊はその前夜から徹夜作業で、ブット女史の自宅周辺をコンクリートや鉄条網で包囲していた。9日金曜の朝、ブット女史が軍都ラワルピンジで実施する予定だった数万人を予測された抗議デモの陣頭指揮を執るために自宅を離れようと試みたが、数百人の機動隊が十重二十重に包囲して通行禁止にしており、外出は不可能だった。
しかしそうした状況にもめげず、翌10日土曜には新しいデモを提起し「13日火曜にラホーレから首都イスラマバードまで185マイルの抗議のデモ行進を行なう」と表明し、陣頭指揮をとる覚悟を新たにした。「独裁主義の弾圧からパキスタンを奪い返すために、我々の行進は延々と続きます」
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9日に予定されていたラワルピンジの大規模デモに先駆け、いたるところに掲げられたブットの看板やバナー

10. 'Join us in the struggle for democracy'
Bhutto told her determination while around 100 journalists protesting the new media clampdown. Such movement in this time of the nation in emergency rule would impose jail time for those who criticize Musharraf or the army. "I request ... all segments of the population to join us in the struggle for democracy. When the masses combine, the sound of their steps will suppress the sound of military boots."
「民主主義を回復する闘いに参加を」
ブット女史は、新たにメディアに対しても弾圧の手が厳しくなった事態に抗議するために集まった100名あまりのジャーナリストに取り囲まれ、ムシャラフ政権との対決の意志を明らかにした。先週末のこのような動きは、国家非常事態宣言を発令している状況下では、ムシャラフや軍隊を批判したかどで即逮捕投獄の対象となる、危険を冒しての集会だった。
「民主主義を我々の手に取り戻すために、この国のどの階層の市民もみな、私たちの行進に参加するようお願いします。群衆がひとつに団結して行進する時、その足音は軍靴の轟きよりも高く響きわたるでしょう。」
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9日早朝デモが予定されていたラワルピンジで、有刺鉄線のバリケードに阻まれ機動隊に包囲されたデモ隊

11. Amidst of ruling on legality of his presidency
Many critics say the main goal of Musharraf's emergency was to pre-empt a Supreme Court ruling on the legality of his victory in a presidential election last month. Under the constitution, public servants cannot run for office.
「大統領と軍司令官兼任は憲法違反」
政治評論家の多くは、ムシャラフの非常事態宣言の主な目的は、先月行なわれた大統領選での彼の勝利の合憲性に関して、最高裁判所が下そうとしていた「違憲判決」を未然に封殺するためだったと観ている。パキスタンの民主憲法の元では「官吏公僕は選挙に立候補してはならない」という一項に抵触するからである。
【訳者注: 本来の出自が軍司令官という公職であったムシャラフは、米国の後押しでクーデターではなく民主的選挙で選出された大統領となるべき、という主旨に沿ったはずだったが、ムシャラフ、ブッシュ政権の両者ともパキスタン憲法の基本を抑えていなかった結果、その陥穽をターゲットに、最高裁判所以下全国の判事から違憲の糾弾を受けていた経緯がある。】
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最高裁で自国の大統領の「違憲性」を問う判事たち 本来軍事独裁政権から三権分立の基本的民主主義へ変革するようにと願う民主化運動から発した法廷闘争だったが ムシャラフは敗訴するのが明白だったため、クーデター(もどき)を起こして反対派の判事や弁護士を拉致投獄し、司法の機能を軍事の暴力で圧殺した

12. Promise without date
Qayyum, the attorney general, said the court — now purged of its more independent-minded justices — would swear in more judges in the next two or three days, bringing it up to the strength required to restart hearings in the case. Musharraf says he will quit his post as army chief and rule as a civilian once the court has confirmed his re-election, but set no date for that step.
軍司令官降壇に期限のない約束
現在では彼よりももっと中道独立派の判事たちから司法長官の座を追われた経験のあるカイヤム氏は、大統領の合憲性の問題に関する今後の展開に関してこう予測する。「裁判所は今後2・3日の間に、独裁の弾圧に憤激した判事たちが新たに反政府側に加わって、これまでムシャラフ失格を主張して投獄された活動家の数(5千人)をはるかに上回る数で法廷に出廷し、証人として真実を語ると宣誓するでしょう。そうすれば弾圧とは裏腹に、この裁判に対する事情聴取の審議を再開する要請運動が、さらに強力に拡大して行くことになります。」
一方ムシャラフ自身は、裁判所がいったん彼の大統領選での再選を承認すれば、軍司令官の地位を辞任して平民の大統領として統治するつもりだと語っている。しかし、その段階をふむ期日についてはふれていない。[了]
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当初は弁護士や検事などの法律専門家だけの違憲性を問題にした抗議が、非民主的弾圧によって国民全体を敵に回してしまったムシャラフ政権 英国のサンデーテレグラフ紙に「政治的に無能で野蛮」と酷評されたとおりの結果となった

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