R.I.P. アメリカ民主主義の魂 テッド・ケネディ
||| Rest In Peace, Kennedy |||
まずはじめに、とりあえずお詫びを。
exblogが今朝からトラブって、半日ほどアクセスできませんでした。
こんなに長く「不通」になったのは、
"駅風呂"で拙ブログを開設して以来3年間、初めてのトラブルです。
その間にTBを送信できなかったみなさまには、深くお詫び申し上げます。
今日の記事は、ここ3日連載していたテッド・ケネディの葬儀に
ちょっと付随して書いたあとがきのような内容で、
丸山氏(マルコおいちゃん)からいただいたコメントと、
それに対する私のレス。
60年代のケネディ兄弟の輝かしい生き方を知る者にとっては
やはりどうしても一言添えて、
弔いの一灯を掲げたかった……というところです。
大きなニュースの合間に、ちょっと一服のつもりでどうぞ。
こんにちは、丸山光三です。TBありがとうございました。
ケネディ基金会というノース・キャロライナにある組織の
ケネディ氏を知っていますが、この基金会、
シナへ留学生を派遣するビジネスを20数年前からおこなっておりまして、
しかしそれは名目だけで
実際は留学生に名を借りたミッショナリーでした。
どうもアイルランド系人は ややことなる気質をもった人が多いのか、
変わった人との印象でした。
かつまた アメリカの民主主義を救う
最後のチャンスであったのだ、と
後知恵ながら 昨秋のリーマン・ショックを作り出した
FRBの歴史的策動を見て、そう思いました。
ジョンとボブの華々しい生涯にかくれて
めだたないテッドでしたが、
例のチャパキディック事件さえなければ
大統領候補でもあったでしょう。
冥福を祈ります。
>丸山さま、コメントをありがとうございます!
(マルコおいちゃんの方が呼びやすいですね。)
いつもizaのどなたかのコメント欄で拝見しておりましたが
なぜか、今までお伺いする機会がなく、
今回初めて「ジュディ・ガーランド」の袖にふれたようで
ビデオを楽しませていただきました。(あれは傑作!ですね)
(注:丸山氏のブログ『丸山光三或問集』の
8/28号でご紹介のビデオ『ジュディ・ガーランドの呪い』は、
プロはだしというか、プロ以上の出来で驚嘆です。)
多分 Kennedy Foundation のことだと思うのですが
おっしゃるような留学生基金もそうですが、
ボストンやニューヨークには、この団体の設立した
図書館・博物館・シアターなど、数々の立派な文化施設があります。
さらに、そうしたハードな施設で行なわれるソフト、
つまりアートイベントやフォーラムなど、
政治と一歩も二歩も離れた、純粋な文化推進事業も
東海岸・西海岸両コーストの、文化人・知識人をゲストに
市民が参加できる体裁で、開催しています。
彼の家族が以前からよく言ってましたが、
母親ローズが敬虔なカトリック信者で、
家風のベースが聖母マリアの救済精神にあるから、のようです。
さらには、姉妹のひとりが発育不全で、
社会生活ができなかったこともあり、
(カリフォルニア州知事)シュワちゃんに嫁に行った
マリア・シュライバーの母親で、テッドの姉にあたる
ユニス・シュライバーさんが、
パラリンピックを創設したんだそうです。
と最初に挙げられるくらい 社会福祉には熱心な家系なので、
末っ子のテッドは当然、母親や姉たちの影響に
どっぷり浸かって育ったんでしょうね。
(慈善と言えば、偽善とシノニムに受け取られる場合が多いですが
ケネディ家の場合は、各自がライフワークとして
一生を通して奉仕してきています。
特にテッド・ケネディは、上院議員の立場を介して
常に社会の底辺に生きる人々の代弁者として保護法案を通し、
奉仕精神での公僕に徹した代表的な人物)
米国の社会構造の脊髄に寄生している癌を、
ケネディの2兄弟はしっかり気づいていて、これを排除しようとした。
しかし、ユダヤ軍閥(米軍の巨額な軍事予算の発注先である軍需産業に投資する
ユダヤ人資本家の財閥)とつるむタカ派の連中の意図の元に、
63年と68年の2度にわたって、ふたりとも暗殺されてしまった。
彼らの側近たちが、今回のテッドの死で
各局で特集になった番組に、それぞれ出演してました。
往時のビデオを見せながら(時効でもあるためか)
その折々の事件の舞台裏を あらためて吐露してました。
50〜60年代のアメリカの社会派映画に出てくるような
正義感の塊みたいな老人ばかりで、驚きました。
(ブッシュ時代の側近の50倍位、知的な話を
口角泡を飛ばさずに、落ち着いて語る……理想的な老人たち)
やはり、リンドン・B・ジョンソンが、
ダラスの1件に1枚噛んでいたようですね。
テキサス出身の政治家は、決して信用しちゃいけない
というのは、ブッシュ以前からの鉄則のようです。
ケネディ追悼の一色で埋まっていたので、
話し出すときりがないほど、政治の舞台の表裏の
色んなエピソードをあらためて知ったりして
非常に有意義な1週間でした。
ほんと、テッドの場合、あのスキャンダルがなければ
(チャパキディックで女性側近が溺死した事件)
凡庸な大統領になって、任期最大でも2期の
8年間で終わっていたのかもしれません。
しかし逆に、ホワイトハウスを断念したことで、
議会の牽引力としての立場を、地道に築いていく道を見つけたようですね。
アメリカ人がもっとも評価する生き方ですが、
彼の場合、金持ちのお坊ちゃんの立場から、
あの事件で犯罪者扱いされて、煮え湯を呑んだわけですから、
その克服力というのはただ者じゃなかったのでしょう。
あの朗々と割れんばかりの声は(というより咆哮は)
まさに「上院のライオン」と呼ばれるにふさわしい、
最後の雄叫びでした。
ああいう大人物は、また半世紀ほど経たなければ現れないんでしょうかね。
つくづく残念です。
Rest In Peace!
【米国時間 2009年8月31日『米流時評』ysbee 】
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| 2009-08-31 18:48
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