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日中コンセンサス? 全体主義国家への危険な傾斜

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    ||| 日中コンセンサスはあったのか? |||


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危機を招く鳩山政権の中国急接近。 防衛・外交面の日米同盟の重要性に目覚めよ!
日本の政治の地殻変動。 新設「国家戦略局」が暗示する全体主義への危険な傾斜

日中コンセンサス? 全体主義国家への危険な傾斜_d0123476_16582178.jpg 日本の政局に関しては、欧米メディアの記事を翻訳紹介する以外は
 米国に住む身であるために、これまではあまり私見は述べなかった。
 その私が、今回の民主党政権に関しては沈黙を破ったので、
 驚かれた方がかなりいらしたようだ。

 しかし、どうしても書かずにはいられないほどの
 不安を覚えているのは事実である。

 もちろん、公約のひとつひとつを実証検分した訳ではない。
 それでも、ショックと言えるほど大きな違和感を覚え、
 不安にとらわれたのは、次の2つの点である。

 まず第一に、それはもちろん
「国家戦略局」という耳新しい部門の設定。
 いったい何を、国家の戦略の対象にするというのか?

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 米国務省が6月に中国の経済関係者を招いて開催した
「戦略的経済サミット」の戦略とは、まったく意味が違う。

 あの時はサミットの名称を「米国と中国が<軍事戦略>で共同路線をとる」と、
 とんでもない早とちり、勘違いで解説していた評論家がいて、
 何を言い出すのか、と驚いてしまったのだが、
 あれは「Strategical=戦略的」と「的」のつく「経済」にかかる形容詞であって、
 「strategy=軍事戦略」そのものを指すものではない。

「strategical economy」つまり、両国の抱える経済問題に対して
「戦略的に取り組む」という姿勢を明確にした定義であって、
「軍事戦略=military strategy」とは誰も言っていなかったはずだ。

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 しかし、今回の民主党が重要視しているらしい全く新しい部門は、
 勘違いでも何でもなく、そのものずばり「国家戦略」の部局である。
 これがもし、自民党政権のもとに出てきたら、
 各国の反応はどうだったろうか?

 北京政府も、平壌政府も、
 寸分とおかずに、抗議声明を出してきただろう。
「日本の唱える<国家戦略>とは、わが国に対する威嚇攻撃である」と。

 しかし、民主党政権に対しては、彼らの反応は180度異なる。
 非常に友好的で、これまで明らかにされたすべての政策に対して
 諸手を挙げて賛同というか、賞め賛えている。

 この時点で、私は鳥肌が立った。
 すでに合意済みだったのか、と。

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 2つ目が、日米同盟の見直しである。
 すでに戦後64年も経つのであるから、
 もちろん現今のアジアの軍事的情勢を見合わせて、
 より現実的な条項に改訂する、というのならわかる。

 しかしどうも、鳩山政権は、日本の平和を十重二十重に守り包んできた
 この安全保障条約を、できれば廃棄したがっているように見える。
 事の重大さがわかっているのだろうか?

 ばかばかしいほどわかりやすい例えで言う。
 (ややバーチャルではあるが)
 ここに1隻の世界最大の軍艦があるとする。
 それは世界の7つの海を同時に航行している。

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 どの海上でも、この船以上に大きな船は存在しないので、
 どの国も、この船を攻撃しようとはハナから考えない。
 たまに、アルカイダやタリバンの海賊船から、
 自爆ボートが体当たりしてくるが、戦艦本体はびくともしない。

 この巨大戦艦のデッキには、
 その昔戦艦と砲火を交えたことのある3つの国が、
 プールサイドのデッキチェアで、のんびり日光浴している。
 ドイツとイタリーと日本だ。

 外海の荒波に出逢うこともなく、巨艦の上で揺れさえ感じない。
 船の運航は船長まかせだが、海賊と闘う必要もない。
 海賊退治に船員が出払うと、3国の客人も機関室の釜焚きを手伝わねばならないが
 命の安全は保障されている。

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 何かこう書いてきて、ばかばかしくなってきた。
 こんなに判りやすい状況で、日本が守られていることに
 気がつかないものだろうか?

 米軍基地撤去の件にしても、日本国内からすべての米軍が撤去したら、
 某隣国は、ただちに日本へ侵攻し、占領を果たすだろう。

 それが杞憂だとおっしゃる方々は、
 北朝鮮が何100発ものミサイルを、
 どこをターゲットに向けて設置しているか、ご存知なのだろうか?
 中国しかり、ロシアしかりである。

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 それとも民主党は、日本の国旗を上下に二分したように
 日本の国土を南北に二分して、
 第二次大戦中ナチスの傀儡となったヴィシー政権さながらに
 北はロシアへ、南は中国へと、
 統治権を委譲するつもりなのだろうか?

 はたして、そのための下準備としての「道州制導入」で、
 そのための人員確保の、「移民促進政策」なのだろうか?

 被害妄想とおっしゃるならば、そうした危惧と恐怖感をもつ
 2700万の自民党へ投票した国民に向かって、
 誤解を解くための説明と説得を、一刻も早くするべきである。

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 与党となった民主党は、「国民全体」から
 これからの国家の方針に対して、信任を授かる義務がある。
 多数党になったから、やりたいようにやるというのでは
 幼稚な独裁主義である。

 さもないと、他国が攻め込んでくるよりも先に、
 世論は対立二分して、日本の国民そのものが分裂する結果を招く。

 その時こそ、かつてない強大な軍事力を備え
 国土拡張を虎視眈々と狙う、危険な隣国にとっては、
 願ってもないチャンスが到来するだけだ。

 【米国時間2009年9月5日『米流時評』ysbee】

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  SEPTEMBER 5, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年9月5日号
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 中国とロシア、早くも鳩山新政権に心理戦仕掛ける。外交姿勢探るため
 米国時間 2009年9月7日 | Record China/朝鮮日報 | exciteニュースより

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 2009年9月5日、韓国紙・朝鮮日報は
 「中ロが日本の新政権に打診を始めた」と題した記事で、
 新政権を担う民主党上層部は国際舞台での馴染みが薄く、
 自民党とは外交政策が大きく異なると見られることから、
 中ロが「様子伺い」的な外交戦を仕掛け始めたと環球時報が報じた。

 記事によれば、まず、心理戦を仕掛けたのは中国。
 4日に予定されていた「日中両国による歴史の共同研究」の発表を、
 3日になってから急きょ「技術的な理由で延期したい」と要請。

 ロシアも外務省のアンドレイ・ネステレンコ報道官が
 3日の記者会見で、北方領土問題について
 「民主党の代表、鳩山由紀夫氏が祖父、鳩山一郎元首相のように
 正しい選択をするよう望む」と述べ、強烈な一撃を浴びせた。

 56年に鳩山元首相が署名した「日ソ共同宣言」には、
 4島のうち2島のみを返還することが明記されている。

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 各国首脳陣も、続々と日本訪問を予定している。

 中国の武大偉(ウー・ダーウェイ)外交部副部長は
 民主党と北朝鮮の核問題について意見交換を行うため、
 7日から4日間の予定で訪日。

 韓国からは李明博(イ・ミョンバク)大統領の実兄の
 李相得(イ・サンドゥク)議員らが、19日から3日間の予定で日本を訪れる。

 10月中旬にはゲイツ米国防長官も訪日し、沖縄基地移転や
 海上自衛隊による、インド洋給油活動の延期問題について
 話し合うと見られている。

 【以上 exciteニュース/Record China より転載】

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 在中総領事が語る今後「日中関係の強化はコンセンサス」
 米国時間 2009年9月14日 | Searchina | exciteニュースより

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 第5回北東アジア投資貿易博覧会が吉林省の長春市で開催された。
 この博覧会や博覧会期間に開催される一連のビジネスイベントに
 出席した、在瀋陽 日本国総領事館の松本盛雄総領事は
 この日、「チャイナネット」のインタビューに応じ、
 日本の新政権の対中政策や地域協力、中国の発展などについて答えた。

 記者質問:民主党が与党になってからの対中政策について

 松本総領事:8月末の衆議院選挙で民主党が大勝し、
 自民党に代わって54年ぶりに政権が交代することになった。

 現時点では、まだ新政権は発足していないうえ、
 具体的な政策が出てきたわけでもないため、予断はできないが、
 私個人としては、外交の継続性なども考慮すれば、
 日中関係や日米関係など、主要外交課題に関する政策には
 あまり急激な変化は起こらないだろうと考えている。

 とりわけ日中関係の重要性については、日本国内にはコンセンサスがあり、
 中国との関係強化という点については、新政権も
 従来にもまして重視することになろう。


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 記者質問:北東アジアの地域協力と今回の博覧会について

 松本総領事:中国の北東アジア、及び世界における影響力は
 ますます大きくなり、その地位もますます重要になっている。
 北東アジアにおける地域協力は重要であり、
 各国にとってもチャンスとなるものだ。

 また、この地域の経済活性化にも有利だと思う。

 北東アジアの地域協力については、関係各国が一層関心を高めているが、
 注意しなければならないのは、排外的になったり保護主義になったりしないことだ。
 また、協力分野は経済だけではなく、文化創造産業など、幅広い分野が考えられる。

【以上 exciteニュース/Searchina より転載】

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日中コンセンサス? 全体主義国家への危険な傾斜_d0123476_11564496.jpg◀ 次号「日本のパワーシフト・保守から革新へ歴史的大転換」
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記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/10227768
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by ysbee-2 | 2009-10-18 19:20 | 日本のパワーシフト
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