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米流時評

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プーチンの反米理論とロシアンパワーリバイバル

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       ||| ブッシュのラストワルツ第2章 |||
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新冷戦直前、最悪になった米露間外交関係の改善に腐心するブッシュ
米国の東欧ミサイル防衛計画に対抗し欧州の失地回復を図るプーチン


2007年5月31日 ワシントン・モスクワ発 |反米主義の理論は、クレムリンがコントロールする国営テレビやロシア政治家のスピーチの定番になっており、目に入る限りの政治評論は、プーチン政権下での世界を左右するパワーとしての「ロシアン・リバイバル」を強調しようとする試みに見える。西欧諸国(米国とEU)がロシアにおける民主主義の在り方を教えようとする試みは、クレムリンからすれば、プーチン体制の継続を転覆する謀略にしか見えないのである。
▲ケンネバンクポートのビーチ 東部イスタブリッシュメントの高級別荘地として著名 日本で言えば葉山か油壺?
Bush's Last Walts - II
Road to the Next Cold War: Bush trying to repair ties with Putin
7. Anti-American rhetoric, Russian revival

By Peter Baker from Washington / Peter Finn from Moscow | Washington Post
Anti-American rhetoric has become a staple of Kremlin-controlled television and of some Russian politicians' speeches, all an attempt in the view of analysts to emphasize Russia's revival as a world power under Putin. The Kremlin views Western lecturing on democracy in Russia as an attempt to derail Putin's succession plans.

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JUNE 2, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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 W a s h i n g t o n P o s t
ブッシュのラストワルツ第2章
欧州失地回復を図るプーチンの反米理論とロシアンパワーリバイバル
By ピーター・ベーカー/ピーター・フィン記者 | ワシントンポスト紙掲載記事・続編 | 訳:ysbee

d0123476_704315.jpg8. Putin's contradiction against EU
Putin said last week that criticism of human rights in Russia is simply an attempt to make Russia "more pliable" on other issues. "The death penalty in some Western countries — let's not point fingers, secret prisons and torture exist in Europe, problems with the media in some countries, immigration laws which in some European countries are not in line with the general principles of international law or democratic order — these things, too, fall under common values," Putin said after meeting with Portugal's prime minister Tuesday.
◀ G8サミット前の地ならし? 欧州各国元首を歴訪し米国への威嚇発言連発のトルネード・プーチン ポルトガル首相と
人権問題批判に反駁するプーチン
先週プーチンは「基本的人権の侵害を問うロシアに対する批判は、別の問題において単にロシアを組みしやすくする企てに他ならない」と発言した。
「西欧のある国々では、いまだに死刑が存在する。この際指を差して実名を挙げるのは避けよう。しかしヨーロッパにおいては(米国の)『シークレット・プリズン』や拷問が、実際に存在する。その他にも、ある国々では報道が規制され、他のヨーロッパの国では国際法や民主的規則にのっとった基本原理である移民法に対して足並みがそろっていない。これらの事例もまた、共通の価値観の元に失敗したものと思われる。」プーチンは30日火曜に行われたポルトガルの首相との会見後、このような西欧諸国に対する厳しい批判を発した。
▼4月中旬モスクワとサンクトペテルスブルグの反政府デモを膨大な機動隊で弾圧 思想言論の自由を問われるロシア
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9. Russia's growing tension with EU
He went on to say: "Let's not talk about having immaculate, white fluffy partners on one side, and on the other a monster who has just come out of a forest with claws and corns growing instead of legs."
The tension with Europe has grown as well. German Chancellor Angela Merkel, who holds the rotating presidency of the European Union, just had a frosty meeting with Putin in Russia during which she publicly criticized the Kremlin's crackdown on political opponents. Britain recently sought the extradition of a Russian accused in the polonium poisoning of a former KGB officer in London, only to be rebuffed. And a sustained assault on the computer systems of Estonia, a NATO member, has been traced to Russia.

表面化するEU加盟国との外交摩擦
彼の直言はこうである。「一方でこてこてに着飾った太った白人(アメリカ)と巧く交渉しながら、その裏では、足というよりも伸び放題の爪とでタコだらけの熊のような手で森から這い出てきたばかりの怪物(ロシアを自嘲)を、同じ天秤にかけるのは止めてほしい。」
伸び放題と言えば、ヨーロッパ諸国間の緊張もそうである。EU欧州連合の理事長でもあるドイツのアンジェラ・メルケル首相は、ロシアのプーチン大統領と先日緊迫した会談を持ったばかりだが、彼女はその席で、最近のロシア国内でのプーチンの政敵に対する弾圧を公然と批判した。
また英国は、昨年11月にロンドンで起きた元KGB諜報員が放射性物質ポロニウム210で暗殺された事件で、容疑者のロシア人をつい最近(5/22)告発したばかりであるが、逆に英国諜報機関の仕業だとロシア側から反論されるに終わった。
さらに、NATO加盟国の一員であるエストニア(旧ソ連盟邦国)で、政府のコンピュータシステムが常時妨害されるという通信障害が起きたが、これもまた捜査の糸をたどるとロシアに行き着いたという事実が上がっている。
▼政治地理学的に重要な位置のトルクメニスタン訪問のプーチン 旧ソ連邦の盟友国との絆を回復するのもミッション
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10. Bush meets Putin on the G-8 summit
Such issues may complicate next week's summit of the Group of Eight (G-8) major industrial nations to be hosted by Merkel in Germany. Bush and Putin will meet on the sidelines of the summit June 7, but not long enough, according to aides, to make significant progress. Bush then plans to visit the two European countries that have agreed to host portions of the U.S. missile defense systems — Poland and the Czech Republic — a high-profile show of support against Russian pressure.
G8サミットでの軋轢調整?
このような一連の国際的不祥事が発生してきたこともあり、来週6日水曜から3日間、バルト海に面したドイツの北方都市ロストックで開催されるG8首脳会議では、主催国のメルケル首相が議長を務めるが、大荒れになることが予想されている。ブッシュとプーチンは、6月7日のサミットの傍ら独自に二者で会うことが予定されているが、側近の説明では、これらの問題に進展が見られるようなつっこんだ話し合いにまではいたらない、きわめて短い会談だという。
さらにこのサミット終了後、ブッシュは米国のミサイル防衛システムの一環となる施設建設に同意した、東欧の2つの国を訪問する予定になっている。ポーランドとチェコである。ロシアの圧力に反撥する両国に対する、最大限の支持の表明にほかならない。

▼G8サミット前にドイツのスピーゲル誌との会見するプーチン この席でも米国への威嚇発言を次々放出し先制攻撃
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11. Bush's diplomatic steps to Estonia
Bush also plans to host Estonia's president, Toomas Hendrik Ilves, at the White House on June 25, just a week before the Putin visit to Kennebunkport, another meeting fraught with symbolism to Russians, who are angry with Estonia for moving a memorial to Soviet soldiers killed during World War II.

d0123476_76434.jpgエストニアをめぐる対立
この問題の起きたエストニアのトーマス・ヘンドリック・イルヴス大統領とも、ブッシュは6月25日にホワイトハウスで会談する予定であるが、これはプーチンがケンネバンクポートのブッシュ家別邸を訪問するちょうど1週間前にあたる。第2次大戦中にドイツ軍と戦ってエストニアで戦死したソ連の無名戦士記念碑をこの国が勝手に移動したことに憤慨するロシア人にとっては、ブッシュとエストニア元首との会談は、ロシアに対するいやがらせの象徴と曲解されている。
▶第二次世界大戦でロシアがベルリンを陥落してから60年 オーストリー、ウィーンのロシア無名兵士の墓碑を訪れ献花するプーチン

12. Meeting to deal with the recent disputes
Bush administration officials said the Putin visit is coming about because the Russian leader already had plans to travel to Guatemala in a month. Some hold out the hope that he and Bush may be able to sign a civil nuclear cooperation agreement, but as one official put it, "I don't think we're holding our breath." The official said the meeting will deal frankly with the recent disputes. "It isn't going to be a sweep-things-under-the-rug kind of meeting," he said.
最近の米露対立論争解決が目的
ブッシュ政権高官の説明では、ロシア元首の米国訪問はそれ以前にすでにガテマラを訪問する予定があったので、ついでにとなったらしい。高官の中には、プーチンとブッシュが民間の核開発協力協定を、両国間で批准できるかもしれないと期待する者もいるのは事実だが、大勢は一高官の次のような言葉で代表される。
「誰も固唾を飲んで何かが起るのを待ち望んだりはしない。今回の会談は、最近の両者間の論争を率直に何とかしようとする企てにすぎない。また、まずいことは絨毯の下に掃いて隠そうなんていう、なあなあ主義では治まりそうもない。」
▼映画『Borat』で世界的(?)カザクスタン元首を友好訪問/ソ連時代は24以上の盟邦国が、全部回るのも疲れる…
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13. U.S.-Russian relations ‘apoplectic’
Michael A. McFaul, a Russia scholar at Stanford University, said U.S.-Russian relations have reached the lowest point in 20 years. Administration officials "are apoplectic" and "it feels to them like a crisis," McFaul said. A year ago, administration officials disagreed about how to interpret Russia; today, the debate is over. But McFaul added: "Nobody has a good idea of what is to be done."
近年最悪の米露関係
米スタンフォード大学のロシア問題研究家マイケル・A・マクファウル氏は、米国とロシアの関係は20年前の時点に戻ってしまったと嘆き、次のように解説する。「ブッシュ政権首脳部はプーチンの言動に怒り心頭であり、この事態をほとんど『一種の危機』としてとらえている。」
ほんの1年前には、ロシアが何を言っても本気で取り合わなかったが、今日では「話し合いの余地はない」に激変したと言う。しかしマクファウル氏はこう付け加えるのも忘れない。
「それは、こういった事態にどう対処したら良いのか、妙案を思いつく者がいないからです。」

▼米の東欧ミサイル防衛に対抗する新型攻撃ミサイルを発表するロシア軍最高司令官ユーリ・バリェフスキー将軍
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14. 'No substantive relationship’
Tobi T. Gati, a former State Department official who advises U.S. firms doing business in Russia, said Bush and Putin will each go to Kennebunkport counting on his ability to change the other's mind, and neither will succeed. "All the warm words and backslapping aren't going to change the fact that there's no 'there' there," she said. "There's no substantive relationship."
空虚な絆だった両者の関係
最後に、前国務省高官で、現在は米国企業がロシアに進出する際のビジネスコンサルタントであるトビー・T・ガティ女史が分析する、次のような結論で締めくくろう。
「ブッシュとプーチンは、お互いに相手の思惑をくつがえすことが出来ると過信していますが、どちらも成功しないでしょう。どんなに暖かい言葉をかけたり背中をどやしつけたりしても、冷徹な事実は隠しおおせません。なぜなら、そこには何も無いからです。両者の間には、元々本物の絆なんてものはなかったのですから。」
▼任期あと1年のプーチン意中の後継者は? 仏、中国との関係は? ブッシュとラストワルツを踊ってくれるか?
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【米国時間 2007年6月2日  『米流時評』 ysbee訳】
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by ysbee-2 | 2007-06-02 09:57 | 次世代冷戦時代
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