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米流時評

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地獄のガザ・混迷の左岸、パレスチナは生き残れるか?

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   ||| 地獄のガザ・混迷の左岸に見るパレスチナの明日 |||
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蜂起したハマスと放棄したファタハ ガザ紛争の内実はデキレースだった!
欧米・イスラエルのパレスチナ分裂容認は、援助と攻撃に二分化するため?


By ケヴィン・ペレイノ N.Y./ジョアンナ・チェン イエルサレム/ヌハ・ムスレー ウェストバンク/
ダン・エフロン ワシントン | ニューズウィーク米国版 6月25日号 ガザ特集 | 訳:ysbee

人道的窮地の限界点だったガザ地区
今回の紛争が険悪化する前からガザはすでに人道的な危機の限界点に達していた。好調な時でさえ失業率は50%にも達し、ハマスが政権の過半数を占めてからはその数字もうなぎ上り。CIAの「ワールドファクトブック」によると、ガザ地区の主要産業のトップに「オリーブの木彫品」と「雲母貝の土産物」が含まれることからも察しがつくように、めぼしい主幹産業に貧する。

'Back to the Stone Age'
By Kevin Peraino from New York/Joanna Chen from Jerusalem / Nuha Musleh from West Bank / Dan Ephron from Washington
GAZA Special - 3 | Newsweek — June 25, 2007 issue | Translation by ysbee
14. Verge of a humanitarian crisis
Gaza was already on the verge of a humanitarian crisis even before the latest round of fighting. Unemployment runs at about 50 percent in good times, and has shot up since Hamas took power. Top "industries," according to the CIA World Factbook, include "olive-wood carvings" and "mother-of-pearl souvenirs."

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JUNE 22, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版地獄のガザ・混迷の左岸、パレスチナは生き残れるか?_f0127501_6213945.jpg
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    ||| ガザ・左岸分立で解読するパレスチナの明日 |||
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欧米・イスラエルのパレスチナ分裂容認は、援助と攻撃に二分化するため?

15. Releasing the frozen tax funds to Abbas
Once Israel began withholding roughly $55 million each month in Palestinian customs receipts, leaders were forced to stop paying government salaries altogether. According to a March IMF-World Bank report, real GDP fell between 5 and 10 percent in 2006—almost 40 percent below its 1999 level. The result: "a hollowing out of the Palestinian economy," according to the study. (Addl: Israel agreed Sunday to begin releasing the frozen tax funds to Palestinian President Mahmoud Abbas, a gesture to bolster the moderate Palestinian leader in his standoff against the Islamic militant group Hamas.)

66億円の凍結資金はアッバース臨時政権へ
かつてイスラエルが、毎月5500万ドル(約66.6億円)にものぼるパレスチナ税関の収入を差し押さえて以来、パレスチナは政府の役人全員に払う給料すら瀕していたほどだ。今年3月のIMF/世界銀行の共同白書によると、実際のパレスチナの国民総生産は、2006年度と比較して5〜10%もの落ち込みを示し、同国の1999年度の水準からおよそ40%近くも急落と発表されていた。白書の分析では、それは「パレスチナ経済の空洞化現象」の結果であると結論づけられていた。(追記:イスラエルは24日日曜この凍結資金を、パレスチナ左岸地区ラマラーにアッバースが急遽設立した臨時政権に受け渡すことに同意。この行動は、イスラム過激派グループ・ハマスに対して抗戦した穏健派のファタハ指導者を激励する意味合いで執られたものと解釈される。)

▼ パレスチナは食料供給を国連のパレスチナ難民救済事業機関UNRWAの配給に頼っているが、内戦で一時閉鎖中
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16. 2.2 million crossed over into the neighbors
Nearby countries like Jordan and Lebanon, which already host 1.8 million and 400,000 Palestinian refugees respectively, are not eager to take in more. Both have had to deal with their own recent problems with Islamist extremists. "Jordan certainly doesn't want to see Palestinian politics spilling over into its terrain," says Nicholas Pelham, an analyst with the International Crisis Group. "Both [Egypt and Jordan] will put their own survival ahead of the humanitarian crisis."

220万人以上がヨルダンとレバノンへ
近隣諸国は、ヨルダンが180万人、レバノンが40万人のパレスチナ難民を、寛容にもすでに受け入れており、これ以上の難民を引き受けるのは手一杯なようである。両国とも自国内のイスラム過激派への対策で、頭がいっぱいである。
インターナショナルクライシスグループのアナリスト、ニコラス・ペルハム氏は、この間の事情を次のように解説する。「ヨルダンは確かに、パレスチナの政治の余波が自国内に波及するのを是認したくはないようだ。(エジプトとヨルダンの)両国とも、人道的危機救済と言う問題では自国のサバイバルを優先するに決まっている。」

▼イスラエルのブルドーザで住居が撤去されたため臨時テントから学校に通うラファの子供/外で寝起きする老人
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17. Phony "Schengen" visa for $2,000
The Gazans most likely to escape, then, will be those with means and connections—the ones Gaza can least afford to lose. One black-market dealer of fake visa papers in Gaza City, who didn't want to be identified in order to stay out of jail, told NEWSWEEK that he could procure a phony borderless Europe "Schengen" visa for $2,000—roughly twice Gaza's per capita income. He says most of his clients are students who manage to raise the money from their extended families. "They know it's an investment," he explains. He says his business has almost doubled in the past three months.

偽造ビザを2千ドルで入手渡航する学生
国外に最も脱出しやすいガザ市民とは、とりもなおさず国外で生きる技術とコネを持つ者、つまり今日のガザが最も手放したくない連中である。ガザ市内のブラックマーケットでニセモノのビザを取り扱っている業者は、事実がばれると監獄行きなので匿名ではあるが、ニューズウィークのインタビューに対して次のように答えている。
彼はヨーロッパ15カ国に通用する「シェンゲンビザ」を偽造したツーリストビザを、2千ドル(約24万円)で入手できると告白した。この金額は、ガザの一世帯当たりの年収のおよそ2倍にも相当する。彼の顧客の大半は、親戚中から現金をかき集めた学生であるという。彼はその理由をこう説明する。「優秀な学生を国外に出すことは、家族にとって一種の投資だということが判ってるんですよ。」彼のビジネスは、過去3ヶ月の間に倍増したと言う。

▼ガザ北部からイスラエルへ抜ける国境エレツの検問所で越境許可を待つ、着の身着のままのパレスチナ難民
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18. 'If you have money, move out'
Middle-class businessmen have other ways out. Mahmoud Ismail, a 46-year-old entrepreneur originally from the village of Deir al-Balah, left Gaza three months ago and moved to Cairo. He closed his Gaza potato-chip factory, which he says lost $12,000 in 2006, after it was repeatedly robbed and burned. Then he managed to get an Egyptian work visa by promising to invest $240,000 in a new factory in the Egyptian capital.
For now his wife and four children are still stuck in Gaza; the Rafah crossing is closed, as it was for 271 days in the past year. He plans to get them out as soon as the border opens. "If you have money, you move out," he says. "If not, you're stuck. That country doesn't deserve me."


「金があるなら即出国すべき」
中産階級のサラリーマンには、別の出国手段がある。マフムード・イスマイルは46才の自営業経営者だが、元々はデイル・アルバラ村の出身である。彼は3カ月前にガザを離れ、南隣エジプトの首都カイロへと引っ越した。ガザでは彼はポテトチップスの工場を経営していたが、2006年度の決算で1万2千ドル(約144万円)の赤字を出した。それというのも、工場が頻繁に盗難や放火に遭ったからである。そこで、24万ドル(約2800万円)を投資してエジプトの首都に新しい工場を作ると言う約束で、エジプト政府からワーキングビザを取得した。
しかし現在のところ、イスマイル夫妻と4人の子供はいまだにガザにへばりついている。エジプトへ通じるラファの国境が閉鎖されているからだ。昨年の閉鎖以来すでに271日も経過している。彼は国境が再開されたら即刻脱出する予定であるといい、こう断言する。「金があるなら出国です。なければそこにじっと停滞しているだけ。そんな国はもう沢山です。」

左:イスラエルから攻撃を受け続けるガザ南端エジプトとの国境の町ラファで撤去のブルドーザーに抵抗する子供たち
右:ラファにはイスラエル空軍のミサイル爆撃やヘリの空襲が頻繁に/機銃掃射を避けて車の下に隠れようとする子供
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19. 'I cheated my country'
Most of the new refugees are fully aware that by leaving Gaza they are almost certainly doing harm to the territory's prospects, as well as the cause of Palestinian nationalism. "We're fighting for the right-of-return," says 34-year-old Khalil Safadi, another asylum seeker now in Norway. "Imagine this—and now look what we're doing! I feel so ashamed. I cheated my country." Still, he has no plans to go back to Gaza. "I will learn Norwegian very easily," he says.

亡命は祖国に対する裏切り?
新しく発生した難民のほとんどは、ガザを離れることによって故郷の未来をいたく傷つけるという事実を、しっかりと認識している。同様に、パレスチナのナショナリズムの基盤をおびやかす点についても承知している。「我々はイスラエルに対して『国土返還』を主張して闘っています」こう言うのは34才のカリル・サファディ氏で、彼は目下ノルウェーへの亡命を計画している。
「考えても見てください。祖国のために運動しているのに、今や亡命を企てているんですよ。まったくお恥ずかしい限りです。祖国を裏切ったも同然です。」しかし彼の亡命計画の中に、ガザへ戻る予定は含まれていない。「ノルウエー語は簡単に覚えますよ。」

▼ 空軍の爆撃で破壊された家から残留物を運び出す子供/イスラエル軍に目の前で我が家を破壊されたラファの子供
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20. 'Get the hell out of here'
Sana Dahman hopes she'll get that chance, too. As she waits in the dark of her house in Gaza she can hear the crackle of gunfire outside. She says she often bursts into tears. She has stopped combing her hair. "Gaza is in a hellish mood," she says quietly. "It's an extreme form of sickness. We have lost our brains." In a Gaza gone mad, the only sane thing now, she believes, is to get the hell out.

残された道「唯一逃げ出すしかない」
冒頭でインタビューしたサーナ・ダーマンさんも、亡命のチャンスを伺っている。停電のために真っ暗なガザの自宅で、彼女の耳に聞こえるのは表の銃撃戦の銃声だけだ。彼女はときおり涙があふれて止まらないと漏らす。もう髪をとかすのも止めるほど絶望的になったと告白し、静かにつぶやく。「ガザは地獄のような状況で、狂気の沙汰、絶望の極みです。もう何も考えられない。」
しかしガザが狂気に陥った現在、彼女に唯一残された正常な手段とは、ここから逃げ出すことしかないようだ。

▼ 国境の町ラファでは2年前からイスラエル軍の空襲が続く/ヘリの機銃掃射を受け逃げ惑う市民/爆撃後の廃墟
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【米国時間 2007年6月22日  『米流時評』 ysbee訳】
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ガザ・パレスチナの関連情報リンク

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パレスチナ情報センター
http://palestine-heiwa.org/
絶え間ない攻撃にさらされる街ラファ
http://palestine-heiwa.org/rafah/
ラファに関する動画ニュース
http://palestine-heiwa.org/rafah/misc/200405_video/
ラファ・トゥデイ
http://rafahtoday.org/

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▶『楽園紀行』イタリー編トラベローグ
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▶ 傷だらけの星条旗/米国ジャーナリズムの良心
▶ 米国式濃縮ニュース解説/風に聴け精神よ何処へ
▶ 西暦2003年のコマーシャル/広告と戦争のはざまで

by ysbee-2 | 2007-06-22 19:50 | 中東のパワーラビリンス
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世界の動きがよくわかる!激動する国際情勢を、欧米メディアでディープに読む…世界の「今」と真実探求に関心ある知的冒険者へ送るグローバル情報満載ブログ


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