人気ブログランキング |

米流時評

beiryu2.exblog.jp ブログトップ

ブレアの再出発・中東平和外交代表

f0127501_128435.gif
   ||| ブレアの新しいステージ・中東平和外交 |||
d0123476_1924021.jpg
英国首相退職の足で 即刻台風の目「中東カルテット」の和平交渉代表役に着任
国連・EU・米国・ロシアとイスラエル・中東諸国との和平調停役で再スタート


2007年6月27日 ロンドン発 | 『エコノミスト』サイト独占掲載 | 訳:ysbee
一見して表面上は、彼が選んだ新しい職はちょっと風変わりだ。トニー・ブレア氏が英国首相から引退にいたるまでの道は、手垢と埃まみれだった。実際、国内でも国際社会でも日増しに増大してきた不人気によって、任期の終焉は思ったよりも早くやってきた。サダム・フセインを政権から引きずり下ろす片棒をかついで、イラクを混乱に陥れるのに一役買ったことによって、特にイスラム世界において評価を失ったことは明白である。

The Ex-Leader's Next Step — A New Peace Convoy
Why would he want to jump straight back into the Middle East cauldron?
By Economist — Middle East Section | Translation by ysbee
LONDON |JUNE 27, 2007 — In the face of it, he is an odd choice. Tony Blair’s reign as Britain’s leader has been blighted—indeed, it has been brought to an early end—by the unpopularity he incurred at home and abroad, especially in the Muslim world, for his part in creating the turmoil in Iraq by helping to overthrow Saddam Hussein.

__________________________________________________________________
JUNE 27, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
f0127501_2052197.gif

   E C O N O M I S T
       |||| ブレアの再出発・中東平和外交代表 |||
d0123476_1931411.jpg
国連・EU・米国・ロシアとイスラエル・中東諸国との和平調停役で再スタート
1. With the slightest hope of peace
Why, as he leaves national office, would he want to jump straight back into the Middle East cauldron? And why would the peace-seeking “quartet” of countries and international clubs—America, Russia, the United Nations and the European Union—agree to make him their roving broker, just when the chances of peace between Arabs and Jews seem even slimmer than usual?
風前の灯火の中東平和
英国の首相としての座を去ろうとしている時に、よりによって何で彼がきびすを返して、その足で中東の混乱のるつぼに飛び込もうとしているのだろうか? また、米国、ロシア、国連、EUといった国際的クラブのメンバーである国家の集まりで、平和を求めて賛同する「中東カルテット」が、なぜ一国の首相だった彼を旅から旅へと渡り歩く外交ブローカーに仕立て上げることに合意したのだろうか? ただでさえあやういアラブとユダヤの間の平和のチャンスが、未だかつてないほど不可能に近くなっている事態だと言うのに.....。
▼ ハマスの攻勢でガザから退却し左岸地区で臨時政権の特別軍となったファタハ陸軍 軍事教練は米軍から受けた
d0123476_1942147.jpg
2. Confidence in powers of persuasion
The first answer is that Mr Blair has huge confidence in his powers of persuasion and has been saying publicly for nearly a year that he wants to help the cause of peace in the Middle East. Second, he must dearly wish to shake off the burden of failure in Iraq and leave a legacy of peace rather than misery, albeit in another part of the region. And he looks, of course, to his success in helping to make peace in Northern Ireland, using his vaunted qualities of patience, tenacity, charm, persuasiveness and cunning.
外交舞台での説得力に絶大な自信
誰の脳裏にも浮ぶ質問への、最初の答えはこうである。ブレア氏は外交の舞台での説得力に絶大な自信を持っており、すでに一年近くも「中東に平和を築く動きの一助になりたい」と公言してきたからである。第二に、イラク戦争での失敗の重荷を何とか払い落とさねばならず、たとえイラクではなくても、中東地区ではみじめな結末とは逆の平和の成果を残さねばならないからである。そしてもちろん、彼一流の忍耐強さ、執拗さ、個人的魅力、説得力、そして機を見るに敏な狡猾な交渉力を駆使して、英国と北アイルランドとの長年にわたる抗争を和平へと導いた成功の実績も見逃してはいけない。
▼ 97年英国最年少の首相に就任後訪米クリントン大統領と初会談/英国王室とも親密な間柄 チャールズ皇太子と
d0123476_1951444.jpg
3. Risky chance of negotiation with Hamas
Deploying them to bring Israelis and the now bitterly divided Palestinians together may be another matter. If, however, he seeks to bring the Islamists of Hamas into negotiations from which they have so far been excluded because of their refusal to recognise Israel, he may think back on all the obfus-cations and fudges required to bring the Irish Republican Army and its political arm, Sinn Fein, into the Northern Ireland peace process. The Republicans’ participation was highly conditional and they were ambiguous in their disavowal of violence and their refusal to acknowledge British sovereignty in Northern Ireland.
イスラム強硬派ハマスとの和平交渉にひそむ危険性
片や隙あらばイスラム強硬派を叩こうとする好戦的なイスラエル。他方でガザ・左岸の2地区に完全に分裂してしまったパレスチナ。この数千年の宿敵どうしを同じテーブルに着かせるのは、英国と北アイルランドの和平とはまた別問題であるかもしれない。
しかしながらもしブレア氏が、今まではイスラエルを国家として認めることを拒絶してきたために外交など論外としてきたハマスのイスラム強硬派を交渉のテーブルに着かせようと模索するならば、北アイルランド和平協定を目指して、IRA (Irish Republican Army/アイルランド共和国軍) とその政体であるシン・ファイン党との交渉にあたって要求された、あらゆる曖昧模糊とした条件や臨機応変の譲歩を思い返してみるかもしれない。IRAの協力は極度にその時々の条件次第であり、北アイルランドにおいては、暴力否定を唱えながらも英国の主権承認を拒絶するという二律背反の状況であった。
▼ 西岸の臨時政府ファタハ政権のアッバース大統領/3週間の市街戦の末ガザ地区を制圧したハマスのハニヤ代表
d0123476_1961592.jpg
4. previous envoy met refusal from Olmert
In any event, it is not yet clear what his mandate will be. A previous quartet envoy, James Wolfensohn, an American former head of the World Bank, was appointed in the summer of 2005 specifically to co-ordinate Israel’s imminent withdrawal from the Gaza Strip and to focus on ways to help the Palestinians economically. But he left his post a year later, citing Israel’s refusal—as he saw it—to engage seriously in a wider peace process with the Palestinians, without which it was (and still is) impossible for the Gazans to prosper. Mr Blair will certainly be loth to accept so technocratic a role.
前任者はオルメルトの拒絶にあい辞退
しかし今回は、ブレア前首相がどの国際的事件を対象にどういう信条方針を取るのかに関しては、まだ明らかではない。その前は世界銀行の頭取であったジェームズ・ウルフェンソン氏が、2005年の夏にカルテットの外交代表に任命された時点では、特にイスラエルのガザからの緊急撤退を調整して、パレスチナ人を経済的に援助する方策に焦点を合わせるような任務に着かされた。
しかしこの前任者は、1年後にその座から降りた。それというのも彼の言い分では、パレスチナとの広汎な和平協定に真面目に取り組むことに関して、オルメルト首相のイスラエル側の拒絶に会ったからで、イスラエルの合意がなければガザ市民に希望をもたらすことは不可能だからである。ブレア氏は、そのような(対立国の政情に振り回されるような)官僚的な役割を受諾するのは、確かにいやに違いない。
▼ 欧米親交派ファタハ政権のアッバースと/イスラム急進派と常に交戦態勢を取るイスラエルのオルメルト首相
d0123476_1971713.jpg
5. Blaming U.S. for doing Israel’s bid
More recently, the outgoing UN envoy within the quartet, Alvaro de Soto, has written bitterly about the the group’s failure to make headway, blaming the Americans for doing Israel’s bidding and the UN and the EU for supinely letting themselves be bounced into accepting whatever the Americans argued for. In particular he complained about their determination, as he saw it, not to draw Hamas into negotiation and not to open the door to Syrian participation, two condundrums Mr Blair will have to address.
「アメリカはイスラエルの言いなり」
さらに最近の状況では、カルテットメンバーの中にいて退陣を表明している国連外交団のアルヴァーロ・デソト氏が「中東カルテットは当初から失敗だった」と、苦々しい告白を書いている。その内容は、「アメリカはイスラエルの言いなりであり、国連とEUは破廉恥にも、米国の主張をたとえどんな条件であれ鵜呑みにするような実状だ」と批判している。特にデソト氏は、彼の観点からすると、上記のメンバーはハマスを交渉の席に着かせないように決めつけ、シリアの参加についても門戸を開かなかったと非難した。しかしこれらの問題を抱えた両国に対して、今度はブレア氏が対処しなければならない。
▼ クリントン時代に新進気鋭で登場したブレア首相も、ブッシュと組んだイラク戦争以来、内外の批判の矢面に立つ
d0123476_1984032.jpg
6. Suspicion among Europeans, Arabs
His expected appointment on Wednesday June 27th has aroused suspicion among many Arabs as well as Europeans, who both deem him too close to America and George Bush and therefore likely to favour Israel; they particularly resented his refusal to condemn Israel for its war in Lebanon last year. A Hamas spokesman was quick to denounce the idea of his appointment, while Javier Solana, the EU’s foreign-affairs chief, was said to be sour about it.
ヨーロッパとアラブ諸国は疑問視
6月27日水曜の、ブレア氏に対する予期された外交団代表としての任命に際して、ヨーロッパ同様多くのアラブ国家の間にも、この抜擢に対する疑惑の声が上がってきている。というのも欧州・アラブどちらも「ブレア氏は米国とジョージ・ブッシュにあまりにも近い」と見なしており、従ってそうしたなりゆきから必然的にイスラエルに肩入れするだろうと見ている。
両地域とも、昨年イスラエルがレバノンに侵攻した一方的な戦争を非難することをブレア氏が拒んだことを、いまだに苦々しく回顧している。さらにはハマスの広報官が、ブレア氏を任命する案に即刻反対表明をし、EUの外交担当部長であるジャヴィエール・ソラーナ氏は、ブレア任命案に関して苦言を呈している。
▼ 好戦的なイスラエルを擁護するブッシュ、ブッシュを支持するブレアに、欧州・アラブから任命を疑問視する声が
d0123476_1992052.jpg
7. U.S. empowering is the key role
However wary the Arabs may be, most of them know the quartet will be effective only if it has American backing, and that Mr Blair has a better chance than most of bringing the weight of the superpower to bear. (Although some may suggest that a heavyweight American, a Republican who could compel Mr Bush to consider his views, somebody such as James Baker, could have a greater chance of success.) But if Mr Blair wishes to seek a fresh approach to the age-old problem, well and good, however tainted his reputation among those who want justice for the Palestinians.
米国が後ろ盾となって初めて実効力を持つ
しかし、たとえどんなにアラブが危惧したところで、彼らの大多数でさえ「中東カルテットは、米国が後ろ盾となってこそ初めて実効力を持つ」という現実を熟知している。また「ブレア氏ならば(米・仏・露などの)大国の圧力に負けないだけの、事態の進展を生み出すチャンスを作れるかもしれない」とも期待している。(ある者は米国政治家の重鎮、例えばジェームズ・ベイカーのような、ブッシュをも説き伏せることができるクラスの共和党の大物ならば、かなり成功が望めると示唆する者もいた。)
しかしながら、数百年に及んで対立してきた「ユダヤ対アラブ」というこの古い民族問題においてブレア氏がまったく新しいアプローチを試みようとするならば、パレスチナ人に対して復讐を求める者(イスラエルと支援国)の間でいかに彼の業績が評価されようと、和平の結果さえよければ全てよしとなるはずなのであるが。
▼ 在職中にアッバース大統領を訪問したトニー・ブレア 英国は元々外交問題、特に中東問題には伝統的に強い
d0123476_19111430.jpg

【米国時間 2007年6月27日  『米流時評』 ysbee訳】

__________________________________________________________________
▼ ご愛読たいへんありがとうございます。クリックで各ランキングへのご投票をよろしくおねがいします!

f0127501_12134737.gifここをぽちっとよろしく!上位カテゴリで20位に入りたい
f0127501_1040831.gif全国区はきびしーっ 牛歩の歩みで25〜30位をうろうろですが、ぽちっ!
f0127501_10375846.gifこちらもトップをめざしてクリック!ヘンなサイトが多くて困った?
d0123476_10141436.gifおかげさまで1位をキープさせていただいてます。ありがとうございます!
f0127501_170889.gifサイト内で欄の左にある「投票」アイコンをクリックしてください。
4月までの第1部と5月からの第2部で1・2位を確保してます。多謝!
テクノラティお気に入りに追加する テクノラティはお気に入りブログの更新内容が一覧できて大変便利です


by ysbee-2 | 2007-06-27 18:58 | 中東のパワーラビリンス
line

世界の動きがよくわかる!激動する国際情勢を、欧米メディアでディープに読む…世界の「今」と真実探求に関心ある知的冒険者へ送るグローバル情報満載ブログ


by ysbee-2
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30