業火のバケツリレー? ニューデリー過剰警護で喜劇的展開


3.2キロに走者70人、一般観客閉め出しコカコーラと中国人のみ可


アジアで初めての聖火リレーコース、首都ニューデリー入城であります。しかし、またもや Bizzare [ビザール=奇怪な、禍々しい、異様な、けったいな] 状況を再度連発!
まずはその警護のものものしさ。混乱を恐れてわずか2マイル(3.2キロ)に短縮されたコースに、なんと1万5千人の警護警官とインド精鋭軍の治安部隊を配備。しかもコース周辺数キロ以内の都心の官庁街は一切立入禁止。境界にはバリケードと金網を設置するものものしさ(戦争か!)首都ニューデリーの歴史始まって以来の過剰警戒だそうです。

チベット亡命政府のお膝元であるだけに抗議活動も過激なものが予想されたとはいえ、これでは聖火リレーというよりも五輪主催者である中国政府の面子を保つための「防衛レース」。インド政府のこうしたコース短縮、軍隊投下などの「過剰防衛」協力体制に対し、胡錦濤から感謝のメッセージが届いたとか。

目覚めよ、五輪。本来のオリンピックたれ!
【米国時間2008年4月16日『米流時評』ysbee記】
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APRIL 16, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版


Associated Press | B R E A K I N G
業火インドに難着陸、過剰警護のニューデリーを秒刻みでリレー
米国時間 2008年4月17日 | AP通信・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee

15,000 police take to streets of India's capital to prevent Tibet protests
APRIL 17, 2008 | Associated Press— BREAKING | Translation by ysbee
NEW DELHI, India — Runners carried the Olympic flame Thursday along a heavily guarded route through central New Delhi, protected by about 15,000 police spread through the capital to try to keep Tibetan exiles and other protesters from disrupting the ceremony.
聖火リレーコースの首都警護に空前の1万5千人
17日木曜インドの首都ニューデリーの中心地を、厳重な警護体制に守られて、聖火ランナーはオリンピックの聖火を掲げて走った。その間インドに住む亡命チベット人やチベット独立支援者が、インドでの五輪セレモニーの挙行を妨害しようとする抗議活動を聖火から遠ざけるために、およそ1万5千という前例のない数の警官が首都内に特別配置され、聖火リレーの警護に当たった。

Much of New Delhi's leafy British colonial-era center — the administrative heart of India, home to the presidential palace, Parliament and government ministries — was sealed off to traffic and pedestrians in some of the tightest security ever seen in the capital. To avoid the chaos that has marked the torch runs in London, Paris and San Francisco, Indian authorities cut the relay route to less than two miles. That meant each of the 70 runners in the relay could jog with the flame for only a few seconds before handing the flame to the next person.
わずか3.2キロに走者70名のすし詰めコース
英国植民地時代の面影を残すニューデリーの緑陰の中心街。その大半がインドの行政機関の心臓部にあたる行政機関の本部や、大統領官邸、国会議事堂、インド政府の各省が収まる大きなビルが林立する。その官庁街は全ての車両も人も通行禁止という、首都ニューデリーの歴史始まって以来5本の指に入る、最も厳重な警戒体制が敷かれた。
先行した各都市、ロンドン、パリ、サンフランシスコでの聖火リレーが引き起こした混乱を避けるために、インドの該当部門ではリレーのコースを2マイル未満に短縮した。このコース変更によって、ギリシャコースの10分の1という極めて短い距離を70名の走者が走る事態となり、各ランナーが聖火を掲げて次のランナーに手渡すまで走る(実際にはジョギングの)時間は、場所によってはわずか数秒間という珍事の発生を招く結果となった。

The torchbearers were surrounded by rings of jogging security forces — first Chinese forces in blue tracksuits and then Indians in red ones — as they ran from the presidential palace to the historic India Gate monument, where an Olympic cauldron was lit. Several buses of police followed the runners. The public was allowed nowhere near the relay, and crowds amounted to just several hundred young people sitting on bleachers wearing T-shirts of an Olympic sponsor, Coca-Cola, and several hundred members of India's Chinese community.
コカコーラのTシャツ着用者と中国人のみOK
聖火ランナーは、その周囲に青いトレーニングウェアの中国軍、その外側を赤いトレーニングウェアのインドの、伴走する公安部隊の二重の輪に取り巻かれ、大統領官邸からオリンピックの聖火台に点灯する場所に設定された歴史遺跡「インドの門」まで、あっという間に完走した。一般市民は聖火リレーの近くへ寄る事さえ禁止され、唯一観衆として柵の設けられたコース沿道への立ち入りが許可されたのは、オリンピックの公式スポンサーであるコカコーラの Tシャツを着用した若者と、インド在住の中国系コミュニティのメンバー、それぞれ数百人だけだった。

ndia is home to the world's largest Tibetan exile community, and on Wednesday, about 100 protesters tried to breach the security cordon around the Chinese Embassy. Police dragged away about 50 of them, loading them into police vans — but not before they managed to spray paint "No Olympics in China" on a street near the embassy. Because of repeated protests at the embassy in recent weeks, it is now surrounded by barricades and barbed wire.
中国大使館周辺で小競り合い
インドは世界最大の亡命チベット人社会を内包するが、16日水曜にはおよそ100人の抗議のデモが、ニューデリー市内の中国大使館の警備を破って館内へ侵入しようと試みた。警察はそのうちの50人ほどを警察の車両まで連行したが、その隙をついてデモ隊の一部は大使館脇の路面に「No Olympics in China」中国五輪撤廃とスプレーで大書する騒ぎもあった。ここ数週間というもの中国大使館への抗議が頻繁に繰り返されたおかげで、デモ隊の侵入を阻止するために、大使館の周囲は現在ではコンクリートのバリケードと有刺鉄線で厳重に包囲されている。

Tibetan leaders in India said they were preparing to protest in spite of the heavy security. "We know about the security, but we must protest against what China is doing in Tibet," Tenzing Norsang, a Tibetan leader said. "Our protest against the Olympic torch will continue and we will march holding our own torch demanding Tibet's independence."
断食抗議に入った亡命チベット人
木曜早朝到着したニューデリー空港では、旗を打ち振る中国伝統の舞踊団や中国人のチアリーダーに迎えられた聖火だが、高速からニューデリー市内に入る交通の激しい地点の付近では、「反中国」のスローガンを叫ぶ20余名ほどの亡命チベット人たちに迎えられる羽目となった。そのうちの数人は警察によって拘束された。また亡命チベット人の中には、チベット人の抗議に対する中国政府の弾圧に抗議して、頭を剃ったりハンガーストライキに入る者も現れている。
【米国時間 2008年4月16日 『米流時評』ysbee 訳】



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by ysbee-2
| 2008-04-16 14:30
| フリーチベット