またもや中国子供奴隷!イー族少年少女167名救出
||| 中国イー族の子供奴隷167名を救出 |||
またもや「子供奴隷」発覚。相も変わらずの中国である。昨年も山西省のレンガ工場で、親元から拉致されたり8千円で売り飛ばされた子供たちが(最年少10才!) 1千人以上も、暴力団監視の元に檻のような寝所に閉じ込められ、大人でも衰弱するレンガ製造の強制労働につかされていた惨状が発覚した事件があった。
参照:『米流時評』07年6/14号『中国で千人以上の子供奴隷発覚!8千円で人身売買』
*注:トップの写真は別のレンガ工場 下は昨年の事件が発覚・救出された際の写真です
しかもこの1件ばかりでなく、他にも数千件(!)中国全土で、同じような子供奴隷の強制労働が存在するものと報道されている。特に気になるのは、冒頭の広東省の子供奴隷が、みな少数民族の「イー族」の子供たちだったことだ。ここでも中国政府の少数民族蔑視政策の、人権無視の最たる例証が暴露された。私が危惧するまでもなく、多分これは氷山の一角に過ぎず、もしかしたら中国全域でこうした少数民族の子供たちの拉致、および強制労働が行われているのかもしれない。
13億人もの人間がひしめく広大な国。上海や香港の繁栄の虚像……この赤い旗の国の裏面では、まさに地上の地獄のような現実が展開されているのだろう。中国社会のあちこちの綻びから、少しずつではあるが、この国の全体主義的弾圧政策による阿鼻叫喚が聞こえ始めてきている。
半世紀も前から継続して進められてきたチベット人弾圧も、そうした中国国内に数百と生存する少数民族に対する、漢人主体である中国政府の「制度的殲滅政策=システマチックなジェノサイド」の一環に過ぎない。
しかし北京五輪の、特に聖火リレーでの弾圧抗議運動を契機に、一般の耳目にも届きつつある中国の恐怖政治の実態が白日の下にさらされ、前世紀の遺物である共産主義一党独裁の非人間的政体が自滅の道を辿るのもそう長くはないだろう。
今日のロイターの記事は、いつもながらわずか3段落の短い記事である。まさに、中国のナローウィンドーの報道体制を如実に表している。これ以上の詳報に関しては、現在中国内陸に潜入して取材中のニューズウィーク特派記者からそのうち送られるであろう、刮目のレポートを首を長くして待つこととしよう。
【米国時間 2008年4月30日『米流時評』ysbee 記】
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APRIL 30, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版
R E U T E R S | B R E A K I N G
またもや中国子供奴隷発覚!広東省工場でイー族年少者167名救出
米国時間 2008年4月30日 | ロイター通信・北京発ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee
Kids were sold to work as laborers in Guandong province, paper says
APRIL 30, 2008 | REUTERS — BEIJING | Translation by ysbee
BEIJING, China — Chinese police have rescued 167 village children sold to work as slave laborers in a city in the booming southern province of Guangdong, newspapers said on Wednesday. The children, all from the ethnic Yi minority, came from poor families in the Liangshan region of the southwestern province of Sichuan more than 600 miles away.
全員少数民族「イー族」の子供
30日水曜、経済ブームに沸く広東省南部の一都市で、子供奴隷として人身売買され強制労働に就かされていた167人の他の土地の子供たちを、中国の地元警察が救出したと香港の新聞が報道した。奴隷労働に就かされていた子供たちは、発見場所からは600マイル(約965キロ)以上離れた四川省南西部のリングシャン地方の貧しい家庭から連れてこられたもので、全員が中国の少数民族である「イー族」の子供たちだった。(*記事の後半にイー族の解説あり)
2. Hong Kong paper: "Several arrested"
"In all, 167 child laborers have been rescued so far, 107 boys and 60 girls," the Hong Kong-based Wen Wei Po paper said. The China Daily said there had been several arrests and printed a picture of one young girl crying after being rescued from a factory in Dongguan, an industrial city in the Pearl River Delta between Hong Kong and the provincial capital, Guangzhou.
香港の新聞「数名逮捕」と報道
「全部で167名の強制労働の子供たちが救出されたが、その内訳は少年107名、少女60名である」と香港発行の新聞「文汇报」(文匯報/ウェンウェイポー)は報じている。もう一つの新聞『China Daily』の報道では、この事件で数人が逮捕されたと報じており、工場から救出された直後の少女が泣いている写真が掲載されていた。この工場の所在地は、広東省の首都、広州市と香港との中間にある珠江デルタ地帯の工業都市、東莞である。
3. Nationwide crackdown on slavery and child labor
China announced a nationwide crackdown on slavery and child labor last year after reports that hundreds of poor farmers, children and mentally disabled people were forced to work in kilns and mines in Shanxi province and neighboring Henan.
全国規模での子供奴隷・強制労働摘発
中国は昨年、河南省に隣接する山西省で、数百人の貧しい農民や子供、身体障害者が、レンガ工場や鉱山で強制労働させられていたと報告を受けた後で、全国規模での強制労働や子供奴隷の摘発をすると声明を出していた。 [了]
【米国時間 2008年4月30日 『米流時評』ysbee 訳】
【参考資料:イー族 |yi zu / Yi ethnic minority group】
中国全土でのイー族の人口は、776万2286人。
雲南省、四川省、貴州省、広西チワン族自治区の4つの省・自治区に分布する。
【言語】
イー族の言葉は、漢・チベット語系のチベット・ミャンマー語族イー語分支に属する。
方言が6種類ある。漢民族とよく接している人たちは漢語が分かる。
【宗教】 昔、イー族の間では多神崇拝がはやっていたが、清朝初期に道教が盛んになった。
19世紀の末、カトリック、キリスト教が入ってきたが、信仰するものは少なかった。
【歴史】
イー族は、中国においてはわりに人口が多く居住地域が広く、悠久な歴史を持つ少数民族である。大昔から、イー族の祖先はすでに中国南西地区で生活し、子孫を増やしてきた。
古くから陝西、甘粛、青海に居住していたいくつかの羌(きょう)族の分派が南下して、長い歴史の流れの中で南西地区の原住民部落の人たちとだんだんと融合し、イー族が形成されるに至った。その足跡は今日の雲南、四川、貴州の3省の広い範囲に及んでいた。
各地のイー族の人々は皆自分たちは仲牟由の子孫だと称し、その6人の息子によって「六祖」部落が誕生したという。イー族の歴史における重要な特徴の一つは、長期にわたって奴隷制度を維持してきたことである。20世紀に入っても一部地域にはまだ奴隷制度が残っていたが、新中国の成立後やっと民主改革と社会主義的改造が行われた。
イー族の人びとは地域によって多くの自称があり、例えば、「諾蘇」「納蘇」「羅武」「羅羅」「米撒溌」「撒尼」「阿細」「阿西」などがそれである。大多数のイー族の人たちの共通の願いに従い、「イー」が統一した民族の呼称とされるようになった。
次号「緊急特集 撃論ムック『チベット大虐殺の真実』完全保存版発売!」へ続く
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by ysbee-2
| 2008-04-30 11:48
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