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米流時評

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CIAが発禁にした中国核兵器開発報告書『スティルマンレポート』

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 ||| 震源地綿陽は中国の核兵器開発の本拠地  |||

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CIAが発禁にした中国核兵器開発の報告書『スティルマンレポート』
ダシバのINPC南西研究所ではプラズマ・ニュートロン兵器も開発か


08年5月13日 | By ジョスリン・フォード/サイエンスフライデー | 訳 米流時評ysbee
地震の震源地に近い綿陽市は、中国の核兵器研究開発および実験施設の本拠地である。(中国の核研究本部である)中国工程物理研究院=CAEP/Chinese Academy of Engineering Physics も、ここに存在する。今日 (地震発生の翌日5月13日) の新華社通信=Xinhua News Agency のサイトでは、綿陽市だけで1万8千人が、地震によって倒壊した建物で生き埋めになったと伝えている。中国政府の環境保護省は直ちにこの地区へ21名の調査団を派遣したが、その中には核保安の専門家も含まれている。
▲トップの写真:四川省綿陽市管轄区域にある映秀の町(古称:映秀鎮)。右側の山の麓にある高台に注目。白く見えるのはコンクリートの地面で、その上にあったのは「変電所」のように見える。この箇所を撮った空撮写真は多々あるのだが、もっと上方から地面に直角に撮った写真では、飴のように曲がって一様に地面に倒れている送電線の柱のようなものが見えるので、変電所に間違いないと観察できる。左側のビルと比較すれば、かなり大きな変電所であったことが察せられる。

▼現在まで欧米のメディアを介して報道された写真を見る限り、下の地図の上部中央に近いWenchuan=*文川県のYinxiu=映秀、その下流にあるZipingpu Dam=紫坪鋪ダム、その下流にあるDujiangyan=都江堰、そこから東方のShifang=什方*市管轄のHongbai=ホンバイ、さらには綿陽市管轄のHanwang=汎王などが、特に壊滅状態。
(漢字の注:文川の「文」にはさんずいが、什方の「方」にはおおざとがつきます。)
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Sichuan Quake & Nuclear Weapons
Sichuan: Home to China's nuclear weapons development and testing labs

May 13, 2008, 10:19 AM | By Jocelyn Ford — Science Friday | Translation by ysbee
Mianyang, the base of CAEP — Mianyang, a city near the epicenter of the earthquake, is home to China's nuclear weapons research, development and testing labs. The Chinese Academy of Engineering Physics is based there. Today Xinhua News Agency said 18,000 people in Mianyang were buried in collapsed buildings. The Ministry of Environmental Protection has dispatched a 21-member team to the area, including nuclear safety experts.

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JUNE 2, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版CIAが発禁にした中国核兵器開発報告書『スティルマンレポート』_f0127501_6213945.jpg
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 S c i e n c e F r i d a y . c o m

四川省の核兵器開発とCIA発禁の『スティルマンレポート』
米国時間2008年5月13日 | By ジョスリン・フォード/サイエンスフライデー | 訳『米流時評』ysbee


1. Mianyang, "Los Alamos in China"CIAが発禁にした中国核兵器開発報告書『スティルマンレポート』_d0123476_22143655.jpg
The academy, known as CAEP, "is China's equivalent to our Los Alamos, Sandia, and Lawrence Livermore nuclear laboratories." That's from a 2001 presentation by physicist Danny B. Stillman.
綿陽市は中国のロスアラモス
「通称 "CAEP" として知られるこの核研究所を米国の施設に例えるなら、ロスアラモスやサンディア、ローレンス・リヴァモアの核兵器研究開発施設と同じような役割を中国で果たしている。」米国の原子物理学者、ダニー・B・スティルマン博士は2001年の核物理学会のプレゼンテーションで、綿陽市一帯の核施設の特性をこう要約している。
【注】ロスアラモス国立研究所(LANL/Los Alamos National Laboratory)は、第二次世界大戦中の1943年に、米国が原子爆弾の開発を目的とした「マンハッタン計画」の一環として、ニューメキシコ州ロスアラモスに創設した米国政府の研究機関である。

右上の写真もトップの写真と同じ文川県映秀地区。右側の山の斜面が崩れている箇所は、近くで撮った写真を見ると土砂崩れで赤い山肌が露出している斜面に黒い穴のような部分が見え、ここから土石が噴出したような痕跡を残している。右側中央の白くコの字型になっているのが変電所跡。町のスケールに比べかなり大きなスケールで、原子力発電所からの送電用か、あるいは各核兵器施設への配電用ではないかと思われる。

2. The inside report by physicist Stillman
Between 1990-2001 he made 10 trips to China to visit nuclear weapons facilities, including facilities in Mianyang. Stillman worked for 32 years at the Los Alamos National Laboratory, Lawrence Radiation Laboratory, and the Nevada Test Site. It would be helpful to know more about what he saw in Mianyang.
核開発内情報告書『スティルマンレポート』
彼は1991年から2001年までの10年余りの間に、中国の核兵器施設へ合計10回も訪れているが、その中には綿陽市の核施設も含まれていた。スティルマン氏のこれまでの経歴は、ロスアラモスの米国原子力研究所、ローレンス・リヴァモア放射線研究所やネヴァダ砂漠の核実験場などに足掛け32年もの間勤務してきた、原子力研究のベテランである。綿陽市で彼が見てきた施設に関する知識を掘り下げれば、中国の核兵器開発の現状をもっとよく知るよすがになるはずだった。
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▲変電所の丘の周辺を木立が取り巻いているが、その外周に沿った部分は壊滅状態である。地上でさらに近接して撮った写真を見ると、建築物は倒壊しただけでなく「木っ端微塵」の段階にまで粉々に粉砕されている。この写真は、そのまた外周に残った建物で、遠目では一見無事だったように見えるものの、近くで撮った写真を見るとどの建物も1階部分が粉々に「紛失」していて、垂直に立っているビルは残っていない。中共政府も復興を諦め、早々に市街全域に爆破命令を下したが、まだ数千人が生き埋めになったままでの指令だったので、核兵器施設の証拠隠滅ではないかという説もある。

3. CIA blocked the publication of report
Unfortunately, last year the CIA blocked the publication of his 500-page manuscript, "Inside China's Nuclear Weapons Program," alleging it contained classified information, says the FAS Project on Government Secrecy.
CIAが阻止した報告書の発行
しかしあいにくにも昨年CIAは、彼の500ページにも及ぶ報告書『Inside China's Nuclear Weapons Program=中国の核兵器開発の内情』の原稿を差し押さえて、発刊されるのを阻止してしまった。その理由として、スティルマンレポートには政府の機密情報が含まれており、国家機密にかかわるFASプロジェクトに触れているからだと説明している。
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▲震源地にもっとも近い町、文川県映秀地区の人口は、今回の一連の報道では1万人とも2万人ともまちまちに公表されているが、元々の地域住民は1万人しかおらず、その他は核施設勤務の中国空軍兵士や研究施設スタッフ、外国からの核研究要員が流動的な員数で「駐屯」あるいは長期出張滞在していたものと思われる。そうしたスタッフの宿泊施設とおぼしき、山間の村落には不釣り合いな瀟洒な中層マンションが地震前までは林立していた。写真のテントは1万人以上が死亡したと言われるこの地域の急造の遺体仮安置所。手前を遺体を収容して運ぶ作業員が見えるが、何か「固まり」のような形状になっているのが異様である。

4. INPC's mountainous location near Dashiba
"Here are some details about the South Western Institute of Nuclear Physics and Chemistry (INPC), which is located in the mountains a two hour drive from Mianyang. It's near the town of Dashiba, which is closer to the epicenter.
ダシバの山中にあるINPC=核物理化学南西研究所
ここでは、South Western Institute of Nuclear Physics and Chemistry/INPC=核物理化学南西研究所に関するいくつかの情報に関しても挙げておくが、この施設は綿陽市から車で2時間ほど山奥へ入った位置にあり、人家のある村落としては震源地にもっとも近い、ダシバ (Dashiba) の町の近郊に存在する。
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▲左:映秀や北川と相似した地形、「急峻な山地の谷間の急流の曲がり角」に立地する北朝鮮のヨンビョン核施設 /右:イスラエルの核兵器施設はネゲブ砂漠の真ん中にある公然の秘密

5. Experiment of plasma physics, thermal-neutron,....
INPC facilities include high-temperature and high-density plasma physics laboratories, a thermal-neutron experimental reactor, a pulsed fast neutron reactor, a high-power laser installation, and various accelerators. There are no doubt many scientists in the U.S. who have colleagues and friends in Mianyang. If you have contact with them, please let us know.
プラズマ兵器・ニュートロン兵器も開発か
INPC核物理化学南西研究所の施設には、高熱高圧プラズマ物理学研究所、熱中性子融合実験炉、超高速中性子融合炉、ハイパワーレーザーシステム、その他各種アクセルレータ(中性子抽出のための超高速加速装置)施設などが含まれている。これらの事実から、米国の科学者の多くに綿陽地区に出張滞在する仲間や友人がいることは疑うべくもない。もし彼の地にいる知人から連絡があったら、その情報をぜひ知らせていただきたいものである。

【米国時間 2008年6月2日 『米流時評』ysbee 訳】
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▲特に注目していただきたいのが、上から3番目の右側の写真で川の合流地点の堤防に沿って塗り固められたコンクリートの地面。この上にクローズアップしたが、地震から36時間後まだ住民の75%の1万人以上が生き埋めになったままの14日朝の段階で、これら一連の映秀地区の航空写真が新華社のサイトに登場。世界中のメディアやブログに転載された。
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▲しかし人命救助そっちのけで、蟻のように見える数十人の兵士がコンクリートを流してこの区域一帯を「カバー」しているのが見てとれる。写真の説明には単に「映秀地区の空撮」と日付しかなかったが、北朝鮮やシリアの核施設の例では、こういった川に沿った部分には原子力燃料炉と取水施設がある。こうした施設が崩壊したので、放射能漏れを防ぐのとメディアの目から隠蔽するために、人命救助そっちのけで緊急に工事しているとしか思えない。青い点に見えるのは、後日の地上で撮った写真で判明したが、遺体収容用のテント。右側のコンクリートの上に1張りだけ離れて設置されたテントは、「核物質」収容用か。
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▲この写真は上の写真と同じ場所を反対方向から撮った空撮。日付はついてないがネットに掲出になったのが30日。コンクリート急造の時点から2週間以上経っている。住民に対しては早い時点で一斉退去命令が下っており一般市民は皆無のはずなので、軍隊駐屯用とおぼしき多数の青いテントが急造されている。中央上部にヘリポートらしき三角形の敷地が見えるが、そのすぐ右下の黒い円形の部分が謎の箇所。この上の写真では、地震直後に円形に盛り上がるようにコンクリートで固められている。この直下に核関連の施設が存在したのではないか。
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[ Non-proliferation Treaty ]
China is a nuclear weapons state, party to the Nuclear Non-Proliferation Treaty (NPT) under which a safeguards agreement has been in force since 1989, with the Additional Protocol in force since 2002. China undertook nuclear weapons tests 1964–96. Since then it has signed the Comprehensive Test Ban Treaty. In May 2004 it joined the Nuclear Suppliers' Group.

China has Peaceful Use agreements for nuclear materials with Canada, USA, Germany and France. The Canadian one is very similar to Australian bilateral safeguards agreements.

All imported nuclear power plants — from France, Canada and Russia — are under IAEA safeguards*, as is the Russian Hanzhun centrifuge enrichment plant in Shaanxi.

A significant number of military production reactors and other plants, with the related Chinese Academy of Engineering Physics, are in Sichuan province.

* though only one is listed in IEAE 2005 Annual Report: Qinshan.

NPT 核非拡散条約締結国
翻訳中
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»» 次号「四川省の核施設は本当に無事だったのか?」真実告発とネット妨害 へ続くCIAが発禁にした中国核兵器開発報告書『スティルマンレポート』_d0123476_1023580.jpg

CIAが発禁にした中国核兵器開発報告書『スティルマンレポート』_d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/8025014
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by ysbee-2 | 2008-06-02 22:08 | 四川大地震と核施設
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