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遠い銃声か?金剛山射殺事件と日本の外交チャンス

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 ||| 金剛山射殺事件と日本の外交チャンス |||

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テロ国家北朝鮮と韓国 戦時意識の断層、金剛山射殺事件が及ぼす波紋

遠い銃声か?金剛山射殺事件と日本の外交チャンス_d0123476_18552829.gifこうした事件が起きるたびに「戦時意識の地域格差」あるいは平たく言えば「平和ぼけ」というものをつくづく思い知らされる。例えば昨年アフガニスタンで起きたタリバンの韓国人人質事件。あの被害者グループは、難民救済というキリスト教徒の使命に導かれて、猛虎の口中を覗き込む無知なウサギのように、テロ活動の拠点であるタリバニスタンへ向かい、無惨にも団体でその牙に食まれた。
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テロ活動と断言すると、何をもってテロリストと定義するのかという極左からの小うるさい「証明請求」が降ってくるので、あえて反民主主義的活動と言わなくてはならない。しかし、自分たちの主義主張に反する者には、公正な法的審議を通過せずに「虐殺」が認められるという体制は、全体主義の名を借りたテロリズム以外の何者でもない。それはシステムや政体の大小にかかわらずあてはまる。国際世論に耳を貸さず、自国民のためでもなく、ひたすら自らの政権の存続拡張をドグマとして盲信する「覇権の亡者」ども。
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その意味では、タリバンもアルカイダも、コロンビアのFARCも、ダルフールで民族殲滅を強行するスーダンのアルバシール政権も、無実の僧侶を焼き殺したビルマのタンシュエ軍事政権も…… そしてチベットや東トルキスタンで現在もなお国家統一と言う虚構の名を借りて、領土拡大の侵略行為、即ち「少数民族の大量虐殺」という20世紀の悪夢を再現し、いまだに悔悛はおろか、毛沢東時代と一向に変わらぬ残虐な弾圧政策をとり続ける胡錦濤の中共政府にあっても、虐殺のテロリズムに手を下していると言う点では、みな有罪である。
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さらには、一般市民を無差別に襲撃し誘拐拉致するのも、当然ながらテロリズムの一端。日本はその被害者として何十年も北朝鮮に抗議してきたはずだが、何の謝罪も釈明も得られないまま今日まで来ている。おりしも米国は、北朝鮮をテロ国家のブラックリストから削除すると言う。核兵器保有の有無だけがテロ国家の定義ではないはずだ。「他者の存在を犯さない」という基本的人権の第一義を蹂躙して人質誘拐を行なう国家は、その時点ですでに健全な国際社会の一員であることを放棄した「Rogue nation=ならず者国家」と指摘されても仕方がない。
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その北朝鮮に対して、これまでの断罪を反古にしてノーマルな外交関係を結ぼうとするのは、土台無理な話で、非現実的な救いがたい楽観主義である。まずは拉致事件の断罪を経て、初めて友好への門戸が開かれるはずである。日本はその点を一歩も譲るべきではない。コロンビア政府が共産ゲリラFARCに対して挙行した人質救出作戦は、まるで神の加護でもあったかのような奇跡的な成功を見たが、あそこまでいかなくとも、そうした作戦を練る程度の努力はしてもいいのではないか。
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いかに防衛の傘の中にいるとは言え、所詮アメリカは他国であり、ブッシュ政権は内憂外患の瀕死の状態にあることを肝に命じるべきだ。ホワイトハウスの優先順位からすれば、北朝鮮による日本人拉致事件の解決は、そのリストの百番以内にも入っていないと思う。北朝鮮外交に関しては、敵がならず者ならばこちらもならず者に対処する策を練らなくてはだめだ。加藤議員の発言などは論外である。あれではまさに「盗人に追い銭」である。馬鹿もいい加減にしてほしい。
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韓国人射殺事件という、対立国間の悪夢が現実に発生してしまった今日の時点では、国際世論上 北朝鮮は失地の極へ追い込まれているはずだ。この際日本は南北両国とも関与するが、米国よりも第三者的立場を取れる中立国として、和解の局面に斬り込んで行くべきだ。和平交渉のネゴシエーターとなって北の窮地を救う代わりに、日本側の要求する拉致事件解決の条件を飲んでもらう。
その位の意気込みで東アジア情勢に関与してほしい。もう黙って看過する時代は終わったのだ。
攻撃は最大の防御というではないか。大人しく待っていても、めぐみさんは還って来ない。
虎穴に入らずんば虎児を得ずである。いでよ、外交の勇者。踏み込め、日本!

【米国時間2008年7月11日『米流時評』ysbee 記】

»» 次号「北の逆ギレ『すべて韓国が悪い』と謝罪要求!」に続く遠い銃声か?金剛山射殺事件と日本の外交チャンス_d0123476_1023580.jpg

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by ysbee-2 | 2008-07-12 10:24 | トンデモ北朝鮮
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