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米流時評

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バグダッドハネムーン・オバマ撤退案マリキと一致【外遊3日目】

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    ||| オバマとイラク、米軍撤退案で一致 |||

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オバマの研修旅行3日目: バグダッドでアルマリキ首相と会談
米軍イラク撤退: オバマ「16カ月以内」 イラク「2010年まで」


2008年7月21日 | ラリー・カプロウ/ニューズウィーク | 訳『米流時評』ysbee
イラク・バグダッド発 | バラク・オバマ上院議員は、バグダッドのグリーンゾーン(米軍管轄の安全地帯)でイラク政府から国賓級の歓待を受けた。
大統領選の民主党候補オバマ氏は、欧州中東視察旅行の3日目の旅程として月曜朝バグダッドに到着したが、イラク政府の閣僚が一堂に会した首相官邸の大理石貼りの広間で、ヌリ・アルマリキ首相と一対一で対談した。その間、同行のふたりの上院議員、チャック・ヘーゲル共和党議員とジャック・リード民主党議員は、広間の反対側で首相の側近と対話を交わした。
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今回の歴訪ですでにPresidential status=大統領の資質を備えた存在として各国首脳に受け入れられたオバマ候補

Backing for Barack: Maliki's Bold Step
Obama's troop-cut policy gets support from the Iraqi government
Larry Kaplow / Lennox Samuels  | Newsweek — Web Exclusive | Translation by ysbee
BAGHDAD, Iraq — Sen. Barack Obama got a red-carpet greeting in the Green Zone. The Democratic presidential contender, who was in Baghdad Monday, was seated one-on-one with Iraqi Prime Minister Nuri al-Maliki at the end of his marble-lined salon, while Obama's senate colleagues sat at the side with the aides.

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JULY 22, 2008 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽園通信』デイリー版f0127501_6213945.jpg
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   N E W S W E E K | W E B E X C L U S I V E

オバマのバグダッド訪問・米兵撤退時期でアルマリキ首相と合意
米国時間2008年7月21日午後1時12分 | ラリー・カプロウ/ニューズウィーク | 訳『米流時評』ysbee

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1. Iraq put its own timetable
文字数制限のため英文省略オバマ案と一致したイラク側の撤退スケジュール
しかしイラク側の歓待ぶりを示す最たるものは、オバマほか米議員視察団一行が武装したSUVを連ねてバグダッド空港からグリーンゾーンまで直行し、車内から降りた時点で始まった。内閣付きのアリ・アルダバグ広報官から詰めかけた記者団に公表されたのは「イラク政府は、イラク国内の駐留米軍が2010年末までに撤退することを望んでいる」という一大ニュースだった。
ただし、ある程度の軍事顧問と教練の指導者を残してであり、厳密に言えば決定ではなく少なくとも公けの席で公表された参考意見に過ぎないのだが、それでもこれは「イラク側から初めて撤退のスケジュールが公式に提案された」と言う意味で、まさに画期的である。そのタイミングは、オバマが従来主張していた16カ月以内、2010年半ばまでという撤退案と、図らずも時期的に符合するものであった。
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前日のアフガニスタンからイラクのバグダッドへ。戦線の厳しい国を優先したのも、現実に即したオバマ戦術か

2. One-on-one dialogue between al-Maliki

文字数制限のため英文省略
マリキ首相との間で一対一の対談
ブッシュ政権はイラクからの撤退時期のめどを確定することに反対してきたが、それはつい最近までのことで、ブッシュ政権はついに先週金曜、現地の状況次第では撤退の「時間的水平線=time horizon」が議案にのぼることもあり得ると認めた。
一方マリキ首相の側近は、オバマ候補とマリキ首相の間で米軍イラク撤退の時期について対話が交わされたか、という記者団の質問に対しては確答を避けた。この会談に同席したのは、イラク政府閣僚と、米国側からはライアン・クロッカー駐イラク米国大使、国務省のイラク担当官デーヴィッド・サッターフィールド、そしてオバマ議員と行程をともにする視察団のチャック・ヘーゲル上院議員(共和)、ジャック・リード上院議員(民主)である。
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バグダッドの米軍基地飛行場で空軍の兵士とペトラエアス司令官(前列左から3人目)と記念撮影

3. Iraq's considerable timeline, 2010

But the 2010 timeline seemed to catch embassy staff off guard later as they called back to verify the comment when NEWSWEEK requested an American response. They could be expected to be a little frustrated. Maliki's office had spent much of the weekend trying to clarify his stand on troop withdrawals after a German magazine reported that he endorsed Obama's timeframe — an apparent break with President George W. Bush, who has been a staunch Maliki supporter.
イラク側からの妥当な撤退時期:2010年
しかし、ニューズウィークがこの件に関する米国視察団側の回答を米国大使館のスタッフから聴きだそうとしたところ、図らずも「2010年撤退」というタイムラインが(イラク側から)示唆されたことが明らかになった。
実は今回のオバマ議員との会談に臨むにあたって、マリキ首相はドイツ誌『シュピーゲル』のインタビューに応えて、オバマ氏の提案する時間的めどを支持すると公表していた。この意見は、マリキ首相を終止支持してきたジョージ・W・ブッシュ大統領の政策とは、明らかに一線を画するものである。(このオバマ案支持の意見が米国メディアでも大きな話題になったせいもあって)マリキ首相の秘書室では、この雑誌記事の報道が「マリキの独断」(もしくは現行の共和党大統領から次期有力と見られる民主党候補への寝返り)とホワイトハウス側に受け止められて摩擦が発生する事態を解消するために、先週末いっぱい躍起になって否定していた。
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マリキ首相は中東の政治家にしては心情を直接顔に出す方 ブッシュと一緒に映った写真ではすべて仏頂面だった

4. Iraq's security and withdraw in inverse

文字数制限のため英文省略
イラクの自衛確立と米軍撤退との相関性
マリキ首相をバックアップするシーア派ムスリムの圧力団体からは、外部からの影響を排除してイラクが主権国家としての確固とした地位を確立するためには、駐留米軍の撤退計画をイラク側から切り出す提案は非常に意義がある決断と、支持を増してきている。
しかしながらマリキ首相は、当分は米国に頼らざるを得ないという、イラクの現状もまた熟知している。今年に入ってからでも3月に南部の主要都市バスラで、英軍が撤退した直後に現地のシーア派叛徒とイラク自衛軍との間に激しい抗争が起きたが、そのときにも米軍が救援に入ってある程度の鎮静をみた。
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南部バスラの市内をパトロールする英軍兵 昨年9月の写真

5. Maliki, 'Very constructive discussion'

文字数制限のため英文省略
米軍撤退時期に関する初のイラクビジョン
マリキ首相はオバマのイラク訪問に関して取材したドイツ誌『シュピーゲル』のインタビューで、米国の次期大統領に就任後のオバマに期待すると述べたため、世界的なニュースになった件に関しては(共和党政権であるブッシュのホワイトハウスからクレームがあったため)話題にするのを避けた。しかしながら首相の広報官は、現状から鑑みて充分考えうるイラク側のビジョンとしての米軍撤退時期を、2010年に設定する希望的観測を公にした。
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米軍から教練を受けた警察学校の卒業式 イラク治安要員の兵士と警察がテロ襲撃では真っ先に狙われる

6. 'Very constructive discussion' with Maliki

文字数制限のため英文省略
マリキ首相との「きわめて建設的な話し合い」
いずれにしろ、マリキ首相との1時間以上にわたる会談を終えて出てきたオバマ議員は「非常に建設的な議論だった」と感想を述べた。その時点でオバマ氏は、マリキ首相との会談の成果についてはそれ以上のコメントをする時間的余裕はなかったが、その夜予定されているCBSのインタビュー番組で表明される予定である。このインタビューは、今週の中東欧州歴訪の旅程でもイラクの日程の中では多分唯一の機会として、メディアに直接公開される掘り下げた内容になるものと期待されている。
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グリーンゾーンのマリキ首相官邸に到着したオバマ議員。彼の笑顔はよく「contagious=伝染する」と表現されるがアフガニスタンでもイラクでも米国内の遊説と同じく、カリスマ性で周囲を魅了する「オバマ・マジック」が起きた。

7. Enthusiastic welcome by President Talabani

The entourage zipped away from Maliki's ceremonial residential palace — he lives in a more modest home next door — in a convoy of dark SUV's. Exiting the Green Zone, they made the five-minute trip to the palace of Iraqi President Jalal Talabani. Obama greeted a waiting Talabani, a pivotal leader in his mid-70s who has taken two recent trips for medical care in the United States, saying, "So glad to see you. I hope you are well." That meeting took place on the banks of the Tigris River in a home that Iraqis say was used by Saddam Hussein's son, Uday.
イラン外交に積極的なタラバニ大統領も大歓迎
オバマ議員一行は、マリキ首相との会談を終えるとすぐに豪奢な首相官邸を離れ(もっとも首相はその隣の標準的な家屋で起居しているが)、次の会談場所であるイラクのジャララ・タラバニ大統領の官邸までの5分の道のりを直行した。(イランとの絆を持ち)イラクの政策方針の鍵を握る70代半ばのタラバニ氏は、最近高度な治療を受けるために米国本土に2度ほど滞在したばかりだが、官邸入口でオバマ議員を歓迎の言葉で暖かく迎え入れた。「お目にかかれて大変うれしい。旅行が首尾よく行くよう望みます。」タラバニ大統領との会談は、バグダッド市内中央を流れるチグリス川に沿って建つ、以前にはサダム・フセインの長男ウデイが住んでいた豪壮な宮殿で行われた。
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イラクには首相と大統領の二人の元首がいる。マリキ首相はシーア派だが、タラバニ大統領はクルド系スンニ派。

8. Eager to establish his foreign policy gravitas

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真摯な外交政策の確立をゴールに
今回のイラク訪問は、米軍のイラク侵略には当初から反対を唱えてきた代表者ではあっても、大統領候補としての外交政策で確固とした立場を築きたいオバマ候補にとっては、めまぐるしいスケジュールの戦場ツアーだった。彼が常日頃テロ戦争で最優先すべき戦場を主張しているアフガニスタンで、前日日曜のスケジュールをこなしたあと、月曜の朝イラク南部の都市バスラに降りたったが、3月にシーア派ゲリラから奪回したこの町では、現在は米軍指導のイラク政府自衛軍が治安管理にあたっている。
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左から軍人出身超党派でブッシュ政権には批判的な共和党のチャック・ヘーゲル上院議員(生粋のサムライ)イラク統合軍の総司令官デービッド・ペトラエアス、バラク・オバマ上院議員、「バグダッドのロレンス」と異名を取る外交のキレ者 ライアン・クロッカー駐イラク米国大使、地に足のついた政策提案をする民主党のジャック・リード上院議員

9. Meet the ambassador Crocker, Gen. Petraeus

In addition to the meetings with Iraqi luminaries, he was expected to meet with Crocker, U.S. troops and Gen. David Petraeus, who gave Obama a helicopter tour of the city. During Petraeus's term as commanding general, he has frequently led reporters on helicopter flights intent on showing the normal life activities — like soccer games and rush-hour traffic — that have increased as violence as dropped to its lowest levels in four years.
クロッカー大使とペトラエアス司令官から現況説明
イラク閣僚の首脳陣との会談に加えて、オバマ議員はイラク駐在米国大使のライアン・クロッカー、イラク駐留米軍のデーヴィッド・ペトラエアス総司令官とも会って、現況報告をうけることになっている。ペトラエアス司令官は、この朝バグダッド市内を空から一巡する視察ツアーで、オバマ氏と一緒にヘリに同乗した。イラク戦線の総司令官に在職中、ペトラエアス将軍はしばしばイラクを訪れた米国要人や記者団をヘリに乗せて、バグダッド市民の日常生活、サッカーやラッシュアワーの交通などを、上空から視察体験させてきた。特に最近ではここ4年間で襲撃件数が急激に減少したため、視察の回数も増えている。
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空港からグリーンゾーンまで空軍ヘリで飛行中にペトラエアス司令官からブリーフィングを受けるオバマ議員

10. Making Iraqi's new preferences

Obama has said that, if elected, he will listen to Petraeus and other commanders about the pace for withdrawing troops. Republican opponent John McCain, who backed Petraeus's surge plan, says withdrawals should be tied to the growing capabilities of the Iraqi government and improved security—a position echoed by Iraqi leaders until recently. But now it seems the Iraqis are making their new preferences known.
イラク政府による国家の初期設定
オバマ候補は以前予備選の遊説中に、米軍撤退のペースについてはペトラエアス司令官をはじめとする現場の指揮官の意見に耳を傾けると言っていた。共和党の対立候補ジョン・マケイン上院議員は、パトラエアス司令官が昨年2月に提案したサージ増兵案を推進した議員のひとりだが、撤退案はイラク政府が社会を管理できるようになり治安が向上する時期と結びつけて設定するべきと主張していた。この立場は、つい最近まではイラク政府首脳部の主張と呼応していた。しかし今やイラク政府自身が、国家としての新しい初期設定を創りつつあるようにみえる。 [了]

【米国時間 2008年7月22日 『米流時評』ysbee 訳】
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バグダッドの路地裏にDATSUNが…… 一昨年秋、強硬な反政府ゲリラ活動をするスンニ派の拠点だったアンバー・プロバンスで、部族長老と画期的な和平交渉を持って以来のナショナリスト的社会変化「アンバー・アウェイクニング」が起き、外人部隊のアルカイダ・イラク戦線が閉め出され、西部での襲撃件数は著しく低下した。これは昨春以来の「サージ=増兵」による効果というよりも、それ以前のクロッカー大使とペトラエアス司令官の「ローカルに浸透して敵を味方に組み込む諜報活動的ドミノ方式が功を奏した結果」とイラク専門の評論家は評価している。

»» 次号 特集『オバマドクトリン』
    序 章「オバマ時代の開幕 アメリカが変わる、オバマが変える」
    第1章「オバマのベルリン演説・抄訳 世界市民の連帯」
    第2章「オバマの欧州戦略 ヨーロッパに蔓延するオバマ熱」
    第3章「オバマの外交戦略 21世紀のオバマ・ドクトリン」
    第4章「オバマの軍事戦略 核とテロの脅威に対応する米国の新戦略」へ続く
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by ysbee-2 | 2008-07-22 10:24 | 2008年米国大統領選
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