オバマワールド第3章 明日へのカウントダウン

||| 第3章 明日へのカウントダウン |||

テロと戦争の世界の闇を切り裂く、新しい世紀の朝へカウントダウン!

とにかく投票への情熱がもの凄いのだ。文字通り「時代が明けていく」のを目の当たりにする思いである。全米各州のありとあらゆる投票所で、前代未聞の行列が続いている。2〜3時間の行列は当り前で、ひどいところでは7〜8時間も(仕事はどうするのだろう?)待った挙げ句に、たった1票の投票用紙に有権者の思いと未来を賭けて、投票し帰ってゆく。しかも不平ひとつ吐かずに、満ち足りて、誇らしげに……

この8年という歳月の間に、ブッシュ政権の怠慢によって、空に届くかと思われるほどうずたかく積み上げられた「閉塞」という巨大な壁を、今この瞬間にアメリカ人のひとりひとりが、その巨大な壁の煉瓦のひとつづつを、渾身の力を込めて打ち壊していっている。1億8千万人の「打ち壊し運動」だ。 これは革命だ!

多分世界中のメディアが、今夕は「米国史上初の黒人大統領誕生!」という特大見出しで、オバマ当選のニュースを流すだろう。しかしその捉え方ではあまりにも表層をなぞっているに過ぎない。彼はそもそも、半分は白人なのだから。正確を期して言うならば「人種を越えた大統領」だろう。そしてオバマを選んだアメリカ人もまた、もう黒とか白とか黄色とか、そう言った肌の色を超越したのだ。彼らがそこに見たのは、高い理想とパワフルな演説、その言葉を言葉に終わらせずに勇気と責任をもって実行する、映画でしかお目にかかったことのない、理想の大統領だ。

少なくともオバマには、その気の遠くなるような難題の山を、薮や壁で隠そうとせずに「みんな、一緒に片付けようじゃないか。ダメなアメリカを変えよう!CHANGE. Yes, We Can.」と国民に呼びかけるだけの、計算抜きの無謀な勇気があった。彼は、アメリカ人の良識と底力を信じたのだ。そうやって国民ひとりひとりを奮い立たせ、キャンペーンに参加させアメリカの誇りを取り戻させるのに、この2年間で成功してきた。国家の危機と闘う闇の中では、白とか黒とかそういった表層的なことはどうでもいいのだ。要はかけ声をかける人間が、正しい判断を下せるかどうかなのだ。

夢と理想は自らの手で現実にできるのだという、生きた証しが出現する歴史的瞬間を、見逃さずにおこう。テロと戦争と恐慌に明け暮れた世界の闇を切り裂いて、新しい世紀の朝が今ようやく明けたことを、この目でしっかりと見届けたい。

【米国時間 2008年11月4日『米流時評』ysbee】

11/04「希望と変革のサイン」オバマキャンペーン投票日用ビデオ
"Signs of Hope & Change" for Election Night / November 4, 2008
Thank you for all that you have done. / www.barackobama.com
▼コピー推奨ビデオ http://www.youtube.com/watch?v=VDa6CwzSA74
»» 次号「オバマワールド第4章 予期せぬグローバルプレジデントの誕生」へ
«« 前号「オバマワールド第2章 21世紀のニューリーダー」へ


TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/8873562
__________________________________________________________________
いつもご愛読いただきまして大変ありがとうございます。ワンクリックがブログのエネルギー!

4〜7位を行ったり来たり。クリックで応援をよろしく!


ニュース部門でトップです。みなさまのクリック、ありがとうございます!

by ysbee-2
| 2008-11-03 02:30
| オバマの時代