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米流時評

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オバマワールド第2章 21世紀のニューリーダー

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  ||| 第2章 21世紀のニューリーダー |||

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  世界危機に挑戦し21世紀のパラダイムを拓く、新しい世界的指導者の出現
  武力でも経済力でもなく、「知性と愛」で世界を再生する バラク・オバマ


前号「オバマワールド第1章 世界が待ち望む新時代の夜明け」からの続き
ホワイトハウスへの長い道のりのどこかで、オバマはある時、米国だけではなく世界の大統領候補と見なされるようになったようだ。それはとりもなおさず、アメリカの没落の話題や、ブッシュに対する生理的嫌悪を、米国以外の国のひとびとが失意を込めて語ることからも伺える。米国の現状に対する失望は、世界がいまだにアメリカ合衆国を、希望と可能性の国として仰ぎ見ていることの裏返しに他ならない。
先週インディアナポリスで行われたオバマ支援集会には、公園を埋め尽くす2万の聴衆が集まった。どこへ行っても常にその町始まって以来の人出を記録。支持者も老若男女を問わず人種も雑多で、まさにアメリカの縮図のような光景。
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Searching for 21st-Century World's Leader
Outside of the United States, the election played large and transformational
NOVEMBER 1, 2008 | Stryker McGuire — NEWSWEEK | Translation by ysbee
Continued from the previous issue — Somewhere along the road to the White House, Obama became the world's candidate—a reminder that for all the talk of America's decline, for all the visceral hatred of Bush, the rest of the world still looks upon the United States as a land of hope and opportunity.


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11/04「希望と変革のサイン」オバマキャンペーン投票日用ビデオ
"Signs of Hope & Change" for Election Night / November 4, 2008
Thank you for all that you have done. / www.barackobama.com
▼コピー推奨ビデオ
 http://www.youtube.com/watch?v=VDa6CwzSA74



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NOVEMBER 2, 2008 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版 2008年11/02号
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   N E W S W E E K | S P E C I A L I S S U E
世界が待っていた21世紀型の新しい指導者、オバマ大統領の出現
ストライカー・マクガイア編集 | ニューズウィーク2008年11月10日号 | 訳『米流時評』ysbee

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1. 'Magical Obama adventure tour'
"The Obama adventure is what makes America magical," French State Secretary for Foreign Affairs and Human Rights Rama Yade, a Senegalese immigrant who is the only black member of Nicolas Sarkozy's government, recently told Le Parisien.
マジカルオバマ・アドベンチャーツアー
「オバマの大いなる冒険は、アメリカのマジックがまだ利くという証しです」こう評価するのは、フランス政府のラーマ・イェード外交人権相である。彼女はセネガルからの移民1世で、ニコラス・サルコジ政権の閣僚の中では唯一の黒人であるが、つい最近『ル・パリジャン』誌上で公表した発言である。
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2. Avoiding the same rails
By the final days, it was as if the world and America were talking about two different elections. In the United States, the pundits framed campaign '08 much as they framed the last election, and the one before.
旧弊の轍(わだち)を踏まず
大統領選の最終投票日が近づくに連れて、世界とアメリカはまるでまったく別々の、二つの選挙について話しているような趣きを呈してきた。米国では、政治評論家たちが2008年の大統領選を、先回04年の「ブッシュ VS ケリー戦」や、その前の2000年の「ブッシュ VS ゴア戦」と、ほとんど同じ目線で捉えようとしている。
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キャンペーンスローガンもCHANGEからCHANGE We Can Believe in、現在のCHANGE We Need へと変化

3. Provincial staple, negative campaigning

It was a small, almost local obsession with the horse race, with battleground states—not just Ohio but southern Ohio—voter-registration drives, fundraising, ad buys and, of course, that hardy American provincial staple, negative campaigning.
地方選挙の常套手段、誹謗中傷
その見方は実に視野が狭く、特に激戦区となっている州の分析に関しては、まるで競馬の予想でもするような、下世話なローカルの瑣末事を微に入り細に入り御託を並べている。例えばその良い例が、単にオハイオ州全体を分析するのではなくオハイオ南部を詳説する場合だが、有権者を登録へと駆り立てる運動とか、選挙寄金だとか、同地での広告枠の買い方とか、それからもちろん、アメリカの地方選挙には付きものの卑劣な中傷合戦とかである。
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いつもの大統領選では、終盤戦の10月に共和党の罠が仕掛けられ「オクトーバーショック」という言葉があるほど。04年のジョン・ケリー候補に対しては、ブッシュ陣営の参謀カール・ローブによって「スウィフトボート作戦」が企図され、ケリーの軍功にケチがつけられた。また投票日の2日前にはオサマ・ビンラディンのビデオが現れ、テロ活動の脅しがあった結果、戦時大統領的イメージのブッシュへ票が流れ、それまで優位に立っていたケリーが俄然苦境に立たされた、という経緯がある。しかし今回の選挙では、マケインの副大統領候補サラ・ペイリンのスキャンダルが雪崩現象で、マケイン側は火の粉を払うだけで精一杯だったようだ。

4. Challenge for American color chart

Even the discussion of the "race card" echoed, despite the fact that Obama's race changes everything. Republican attempts to play the card against Obama drew comparisons with the Republicans' 1988 attempt to link Michael Dukakis to a black convict. To a large degree, Obama had become just another Democratic candidate, in the chain linking Dukakis to Clinton to Gore to Kerry.
アメリカのカラーコードに挑戦
アメリカの選挙につきもののもうひとつの悪弊である攻撃材料「Race card」。バイレーシャル=黒人と白人の両方の特性を備えもつために、オバマはこれまでの人種偏見を超越してアメリカの人種問題に対する姿勢を根本から変えつつある、という事実にもかかわらず、米国国内ではこのRace card=人種問題に関する論争が、あちこちでこだましている。
これはちょうど88年の大統領選で、民主党のマイケル・デュカキス候補を黒人の前科者と関係づけようとしたように、共和党がオバマに対する攻撃手段として、この人種カードを切り札に使おうと試みた戦術である。共和党陣営お得意の誹謗中傷手段に屈すれば、デュカキスからクリントン、ゴア、ケリーと、代々この攻撃で傷ついてきた犠牲者の列にオバマもあやうく連なるところだった。
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5月25日 脳腫瘍で出席不可能になったエドワード・ケネディ上院議員のピンチヒッターとしてコネチカット州ウェスリアン大学の卒業式で送辞のスピーチを行なったオバマ上院議員。この時も記録に残る名演説となった。これより数ヶ月先に、テッド・ケネディはオバマに対して大統領候補としての引導を渡している。この時のケネディの情熱的なスピーチ「The CHANGE is in air!.... I found the ONE. He's the ONE!」は今でも語りぐさで、冗談半分にキリストを認知した預言者ヨハネに例えられる。JFKの愛娘キャロライン・ケネディを含めてケネディ家の強力な推薦が、民主党のコアであるミドルクラスの白人票を定着させるきっかけになった。(演説の全文はオバマのサイトで↓)
http://my.barackobama.com/page/community/post/samgrahamfelsen/gGBPzl


5. World see Obama's real virtue

Outside of the United States, the election played large and transformational: a 21st-century man with whom the whole world can identify versus an old cold-warrior out of synch with the complex political and economic crises of our age.
オバマの真価を理解する世界
米国の外の世界では今回の大統領選を、米国が変革するための非常に大きな転換の要だと受け止めている。われわれが今生きているこの時代は、複雑な政治と経済の絡み合った大いなる危機の真っ只中にある。しかし、その危機感からは的外れな旧態依然の冷戦構造から脱却できないでいる旧い体質の政治家(暗にブッシュとマケインの共和党タカ派体質を指摘)に、真っ向から対峙する21世紀型の人間として、世界中がこぞってオバマの資質と能力に期待している。
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オバマのキャンペーンスローガンは、当初から CHANGE と Yes, We Can で、実にシンプルで明快なコンセプト

6. Morphed into a 'meta-election'

The election, it seemed, had morphed into a meta-election. If at home, especially as the election neared its end, Obama seemed to be playing down his blackness, his intellect, his eliteness and his progressive ideas, these were the qualities that more and more drew the rest of the world to him.
「メタ選挙」に進化したキャンペーン
今回の選挙戦は常に進化変身を続けたため、いわば「meta-election=メタ選挙」とでもいうべきモンスターに変身していった。特に選挙戦が終盤に近くなるにつれ、オバマが米国内に向ける顔は (白人の一般大衆に受けるよう)、黒人臭さや知性、エリート的資質、進取の理想家肌といった彼の特質を、次第におさえていっているように見えた。こうした資質は逆に、米国以外の世界のどの国にあっても、人々がオバマにぐんぐん惹き付けられる要素そのものなのだが。
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20か月近く延々と続いた長い予備選の果てに、8月下旬にコロラド州デンバーで4日間開催された民主党大会。最終日にオバマが民主党候補として正式指名された。当初から大本命視されていたヒラリー・クリントンを下して、ついに黒人として史上初の党指名大統領候補が選出されたので、この時点ですでに「オバマ・ミラクル」と言われていた。

7. American with the middle name of Husein

The world loved the idea that a man named Barack Hussein Obama could become America's 44th president after a 200-year string of white guys named Washington and Jefferson, Clinton and Bush. Asia was trying to claim Obama for his Indonesian childhood, Africa for his Kenyan father, and the Middle East for his middle name, says Ahmed Benchemsi, who edits both of Morocco's leading newsweeklies, one in French, one in Arabic.
フセインという名のアメリカ人
翻訳中
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オバマのフルネームは、バラク・フセイン・オバマで、ケニア人の父親ゆずりのアラビックネームがミドルネーム。しかし彼自身は母親の女手ひとつで育てられたため、信仰としては母方のキリスト教を継承している。

8. Once upon a time on McCain

Once upon a time, McCain, too, was seen as part of the post-Bush American reformation. He was the worldly wise maverick ex-POW with a reputation abroad for hurling bricks at the Republican Party establishment. He was a fixture at European foreign-policy talking shops, and all the more appealing for asserting in 2000, when he ran for president for the first time.
かつてはマーベリックマケインも
翻訳中
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マケインの大きな失態のひとつが、金融恐慌の際の無様な対応。米国の景気が何年も以前から下降線をたどってきたのに、リーマンショックのあった後でさえ「米国経済の基盤は安定」と発言して失笑を買った。かと思うと、オバマとの初の公開討論会の直前に突然キャンセル。その理由は、ワシントンで緊急の経済危機対策の会議に出なければいけないから、という理由だった。しかし、実際にはペイリンも引き連れてニューヨークで1泊し、その間ウォルドルフ・アストリアホテルでハリウッドの俳優と豪食したり、ペイリンは何万ドルもニーマンマーカスなどの高級デパートで買い物三昧だったりした事実が、ブログで即座にバレて、何が経済対策だ!と共和党支持者からもひんしゅくを買った。

9. Fatal choice of Vice President

At that time, he wouldn't "pander" to the "agents of intolerance" of the religious right, whose grip on U.S. politics has long perplexed and worried outsiders. When in late August McCain chose Palin to be his running mate in a bid for support from conservative evangelicals, his global luster quickly faded. Now, to the rest of the world America's election is about change but not just at home.
致命傷になったペイリンの選択
翻訳中
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アラスカの州知事執務室のソファを飾るのは、グリズリーベアの死骸(正確には剥製と言うべきか?) ペイリン自身全米ライフル協会お墨付きの正会員で、自らお膝元のアラスカでトナカイなどをハンティングするワイルドなお人柄

»» 次号「オバマワールド第3章 明日へのカウントダウン」へ続く
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【 米国時間 2008年11月2日 『米流時評』ysbee 訳 】
»» 次号「オバマワールド第3章 明日へのカウントダウン」へ
«« 前号「オバマワールド第1章 世界が待ち望む新時代の夜明け」からの続き


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by ysbee-2 | 2008-11-02 14:16 | オバマの時代
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世界の動きがよくわかる!激動する国際情勢を、欧米メディアでディープに読む…世界の「今」と真実探求に関心ある知的冒険者へ送るグローバル情報満載ブログ


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