ガザ戦争の最終兵器・イスラエル極右タカ派と核使用の危険性
||| イスラエルの危険分子と核の使用 |||
ガザは大戦末期の日本なのか? イスラエル極右タカ派と核兵器使用の可能性
ブログ RE: SUKI「イスラエル、ハマスに日本を見る」へ寄せたコメントから
YAN-Cさん、いつもTBでお邪魔しています。
今日のTBのタイトルを見て、えっ?と思って読みにきました。
なるほど、徹底的に叩け、という訳ですね。
IZの超タカ派の主張ならば、あり得る話ですね。
ただ、私はいつも戦争や抗争の場合「双方の戦略家ならばどう出るだろう?」
という見方をするのですが、どうも、この場合の
>「アメリカが日本に行ったことをハマスにしなければならない。」
というのは、「原爆投下」=「核兵器使用」で、戦争を終結せよ、と
言下に言っているように受け取れるのです。
それでなくても、イスラエルは以前にも、イランのナタンツの核施設への
バンカーバスター爆弾投下を、米国にお伺いを立てたり(先週ブッシュがばらしました)、
シリアの核施設を爆撃したり、ことあればとにかくヘビーな兵器を使いたがる国ですから、
あり得る選択肢です。
軍事行動のあらゆる選択肢
ガザへの空爆開始直後にも、軍部では
「あらゆるオプションがテーブルにある(=最終兵器使用も辞さない)」
と明言しているので、今回はレバノン戦争の際にヒズボラを降伏させられなかったのに懲りて、
国際世論を無視して徹底的にやるな、とは思っておりましたが。
私の方でも、明朝の新しいエントリーで、軍部が諦観に達したという記事を挙げる予定でした。
………(略)………
とにもかくにも、一刻も早く終結してほしいですね。
核の使用なしに、話し合いで。 ではまた!
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JANUARY 14, 2009 | 『米 流 時 評』 | 時事評論ブログ雑誌・デイリー版 2009年1月14日号
R E : S U K I | Y A N - C
『米流時評』から『RE: SUKI』へのコメント-2: 中東大戦争の可能性
米国時間 2009年1月14日 | 『米流時評』への YAN-Cさんのコメントへのレス by ysbee
イランにはブレーキがある
>YAN-Cさん、こちらこそ、良い着目点のエントリーをありがとうございました。
米国のメディアでは、こうしたイスラエルのタカ派の意見は、総括論では紹介されますが
個別の生の意見、というのはなかなかそこまで掬う態勢ではないので
なるほど、そういう見方もあるのか、と大変参考になりました。
読めば読むほど、非常に危険な見解ではありますが。
イランのアフマディネジャド大統領も、よくこうした威嚇を発しますが
イランの場合は、カメネイ師が頷かなければGOサインが出ないので
ブッシュ政権との確執8年にもわたるのに、直接的交戦にまでいたらなかった。
つまり、イランの場合は宗教界が政界のブレーキの役割を果たしている、と言えるでしょうか。
ヒズボラが支持を受ける背景
逆にレバノンの場合は、ナスララー師の率いるヒズボラが、
宗教をベースにしながら、社会福祉事業から軍団形成、
そして政党として国会の一角を占めるまでのしてきた経緯があります。
レバノンの場合は、宗教が政治を浸食してきたと言えるでしょうか。
もっとも、レバノンでは南北の貧富の差が激しく、
北部のキリスト教系有産階級が、EUやNATOとうまく連繋して行こうとしているのに対して
南部のイスラム原理主義者団体(つまりヒズボラなのですが)は、
同じイスラム教シーア派のイランやシリアと連繋して、対欧米路線を主張してきました。
特に現政権は、親米派につきものの汚職・癒着の構造があからさまなために
ヒズボラはそうした腐敗政治を粛正する政体として、レバノン国民の支持を受けた訳です。
変な例えかも知れませんが、米国がテロ組織として認定しているヒズボラですが、
支持者はナスララを、貧困から救ってくれるロビンフッド的な受け止め方をしています。
イスラム3軍団の連合戦線の可能性
今回のガザ戦争は、イスラエルがこれ以上殺戮を続ければ、
レバノンのヒズボラ、イラクのアルサドルの軍団が、同じイスラムの兄弟を救え、
という大義名分で、ガザのハマス支援で立ち上がるでしょう。
現時点では、これらイスラム3軍団の連合戦線への展開を
イランがセーブしているように見えます。
しかし、イスラエル軍部の極右タカ派が、劣化ウラン弾や化学兵器の使用に踏み切れば
事態は一挙に転換して、イスラエルを囲繞するイスラム国家の全てが
対イスラエル連合戦線を結成して、中東大戦争に突入する恐れがあります。
イスラエルはその点に留意しないと、大戦のパンドラの箱を開ける結果になりかねません。
(追記:ブッシュがイラク侵攻を強行して、イスラム世界全体を敵に回したように)
………(後段省略)………
またみなさんと一緒に、常にアンテナを研ぎすまして
掘り起こした「真実」の情報をシェアしていきたいと思います。
よろしく!
上の記事はブログ RE: SUKI 1/14号「イスラエル ハマスに日本を見る」へ寄せた私のコメント。下の記事は、米流時評1/13号「ガザは大戦末期の日本なのか?イスラエル・タカ派の見る共通性」へいただいたYAN-Cさんのコメントへの、同じく私のレスを転載しました。
上の写真は、ヨルダンの首都アマンでのガザ・パレスチナ支援デモ。中東でもエジプトやサウジアラビアと並んで、親米アラブ国家の筆頭株として知られるヨルダンだが、今回はアブドゥラ国王夫妻自ら率先してパレスチナ人への献血運動に参加したりして、アラブ・イスラムの結束をアピールしている。
またイラク戦争時には空軍の中継地点を提供したトルコでも、ナショナリストのエルドガン大統領は今回のイスラエルのガザ侵攻には真っ向から反対。中段の写真のように、公立学校に喪に服するよう指示を出したりして「平穏な」抗議行動に出ている。
こうした示威行動は、米軍のイラク侵攻時とは逆方向の、反イスラエル運動の展開である。ブッシュが去りオバマの治世になれば、米国に睨まれることなく自由に同胞イスラム支援の姿勢が取れる、と親米アラブ国家が読んでいる兆しの現れだろうか。
このテーマは、今後の中東と国際社会の潮流にとって非常に重要なヒントを含んでいるので、
次号のエントリーで米流からの時評として書いてみたい。
無実の子どもたちがボロきれのように殺される戦争が、一刻も早く終わることを祈って。
【米国時間 2009年1月14日『米流時評』ysbee】
▶詳細は『米流時評』1/10号「ザイトゥンの虐殺/イスラエルの戦争犯罪目撃者の証言」で。
▶次号「オバマのアウフヘーベン/米国のスマートパワー外交」へ続く
記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/9208793
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/9208793
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NBC ナイトリーニュース |イスラエル軍、国連学校砲撃の事実を認める 1/12/2009
MSNBC News — "Massacre of U.N. school"
Israel admits killing 40 civilians in U.N. school last week. Martin Fletcher reports.
12日月曜、イスラエル軍は先週起きたアルシファの国連学校砲撃事件で40名のガザ市民が死亡した件に関して、戦車砲撃の「流れ弾=stray mortar」が命中した事実を認めた。
ガザの現地で取材した Newsvine のビデオを、イスラエルとガザの国境で中継する NBCニュースのマーチン・フレッチャー中東特派員が、イスラエル軍のガザ侵攻開始以来連日レポート。
NBC Today Show ニュース |イスラエル軍ガザ市内へ侵攻・白リン弾多用 1/11/2009
NBC Today Show Video — Richard Engel Report
As Israeli forces close in on Gaza City, harsh operation escalates.
アメリカの朝のワイドショー番組の首位を独走する NBCの「Today Show」でも、毎朝ガザ戦争の惨状を番組のトップで報道。
11日日曜イスラエル軍地上部隊はガザ市を包囲し市内侵攻が近い情勢。ガザ地区内へは取材陣立入禁止となっているため国境地帯に設けられた特設メディア中継所から、イラク戦争従軍歴8年のベテラン NBCニュース国際部長リチャード・エンゲルがレポート。
NBC ニュース |マーチン・フレッチャー レポート「ガザの子どもたち」 1/10/2009
MSNBC News — Martin Fletcher Report
Gaza violence takes terrible toll on children, leaving deep scars both physically and mentally.
ガザの現地で取材した Newsvine のビデオを、イスラエルとガザの国境で中継する NBCニュース中東特派員のマーチン・フレッチャーがレポート。中東各国駐在歴十数年のベテラン特派員。
ビデオの最後で、少年が幼なじみの従兄弟が殺されたとつぶやくのには考えさせられる。イスラエルが猛攻を繰り返すほど、復讐を誓うパレスチナ人が増え、イスラエルへの戦意を高めるだけだ。
MSNBC ニュース解説 |ブルゼジンスキー「イスラエルの自滅外交」 1/09/2009
MSNBC — Brzezinski: "Political disaster for Israel"
Zbignew Brzezinski, one of Obama's diplomatic brain team, concerns irreversible destruction in Gaza, as well as on diplomacy of Israel.
オバマ次期政権の外交ブレーンの重鎮、ズビグニュー・ブルゼジンスキーが分析解説する、ガザ侵攻がもたらすイスラエル外交戦略の致命的失敗と、ブッシュの中東和平外交の最終的破綻。
ブルゼジンスキーは、NBCネットワークの論説委員で、欧州・中東外交のベテランでもある。
緊急特集 ||| ガザ戦記 |||
▶12/29(1)「ガザ空爆エスカレート」 凄惨!死者364名 負傷者1400名以上
▶12/30(2)「ガザの最終戦争宣言」ついに全面戦争へ突入するイスラエル(未掲載)
▶12/31(3)「ガザ空爆はジェノサイド!」反イスラエル抗議運動世界へ拡大(未掲載)
▶ 1/1 『米流時評』年頭のメッセージ「2009年のワルキューレ」ブログの砦の同志たちへ
▶ 1/2 (4)中東戦局分析「イスラエルのエンドゲーム」ガザ侵攻の最終目標は中東大戦争?
▶ 1/2 (5)中東戦局分析「イスラエルのエンドゲーム」後編(未掲載)
▶ 1/3 (6)号外!「ついに地上侵攻開始」イスラエル恐怖のガザ市街戦へ突入!
▶ 1/4 (7)緊急レポート・ガザの死闘で長期戦を覚悟するイスラエル
▶ 1/5 (8)イスラエルの大罪・ガザジェノサイド
▶ 1/6 (9)イスラエルの巨大な棺ガザ
▶ 1/7 (10)中東平和への墓標ガザ(未掲載)
▶ 1/8 (11)虐殺の砲弾・地上軍のガザ国連学校砲撃で死者40名(未掲載)
▶ 1/9 (12)ガザのホロコースト/イスラエル軍の戦争犯罪を赤十字が暴露!
▶1/10(13)ザイトゥンの虐殺/イスラエルの戦争犯罪目撃者の証言
▶1/13(16)ガザは大戦末期の日本なのか?イスラエル・タカ派の見る共通性
▶1/14(17)戦争終結の最終兵器・イスラエル極右タカ派と核使用の危険性
▶1/15(18)「オバマのアウフヘーベン/米国のスマートパワー外交」(予告)
■ 必読 ■ 中東の歴史と現状を理解するために
米流時評 総論「ガザの悲劇」4千年の中東民族抗争
■ 参考 ■ アメリカの中東外交の原点を知るヒント
2/17/07「米国と中東・ふり向いた異邦人」
2/18/07「ユダヤとアラブ・千年王国の確執」
■ 特集 ■ ガザ・エクソダス <2008年1月>
1/23/08 第1部 ガザの壁崩壊で パレスチナ人35万人エジプトへ越境
1/24/08 第2部 ポスト・ジェリコ ガザの壁崩壊が中東に及ぼす波紋
1/25/08 第3部 ガザ・ゲットー ガザの壁崩壊による窮乏からの脱出
■ 特集 ■ アナポリス中東平和会議 <2007年11月>
11/27/07 第1章 アナポリスの奇跡?中東平和会議陰謀論
11/28/07 第2章 アナポリスの謀略・中東特使に元NATO総帥抜擢
11/29/07 第3章 アナポリスの神託・中東和平会議の出した結論
11/30/07 第4章 アナポリスの予兆・どうなる?中東和平会議の行方
■ 特集 ■ 中東核戦争 <2007年6月>
「イランが危ない!」中東大戦争の可能性
「中東大戦争前夜?」急浮上するシリアとイスラエルの核紛争
1 戦争挑発行為?イスラエル爆撃機のシリア領空侵犯
2 中東核戦争の危機は本物か
3 「新ジェリコの戦い」イランのミサイル報復作戦
4 核のターゲットはイラク・アフガン駐留米軍
5 消された記事『中東代理戦争:シリア対イスラエル』
6-1 ホワイトハウスのウォーゲーム
6-2 「2008年核戦争の冬」チェニーのウォープラン
6-3 復讐の世紀「核のアルマゲドン」中東戦争
6-4 暴かれた大謀略・ネオコンとイスラエルの中東「核の戦略」
■ 特集 ■ 中東・イラン問題 <2008年>
急接近する北朝鮮とイラン、二国同盟に初調印
ブレアの再出発・中東平和外交代表
イラン警告:1分間で1万1千発ミサイル発射可能
衛星写真が証明 シリア核施設空爆後の証拠隠滅
||| 『米流時評』 特集シリーズ |||
次世代冷戦時代 | グローバルウォー | イラク戦争 | テロとスパイ陰謀
アルカイダ2.0 核のテロ | パキスタン戒厳令の季節 | アフガン・タリバンの復活
中東のパワーラビリンス | プーチンのロシア | ユーラシアの回廊 | ダイハード中国
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by ysbee-2
| 2009-01-14 14:20
| イスラエル・ガザ戦争