メキシコシティ帰還レポート・蒼天のガダルペ
||| ガダルペの蒼い空と青いマスク |||
shigezoさんの 意外な現地体験レポート
ブログを公開していてよかったと思うことのひとつは、ご自身の体験やダイレクトな現地情報がコメントで寄せられたときです。昨日のエントリには、米国在住のシゲゾーさんから、メキシコシティに関するコメントをいただきました。
初コメントなのですが、内容から察するに普段から読んでいただいてるのかな?と思うとかなり恥ずかしい。ちょうど裏庭でひとりで勝手にダンスしているところを通りがかりのひとに見られたような、バツの悪さを感じるのと似てなくもない……
うだうだな蛇足はともかく、シゲゾーさんのお話では、新型インフルエンザ発生のニュースが世界に発信された当日に、エピセンターのメキシコシティをイベント出演で訪問されていたそうです。
現地の空気を肌で感じられた方ならではの体験談で、メディアの報道と一般市民の感覚とのズレが感じられ、やはり実態は現地の方から聴かないと判らないな、と痛感させられる貴重な実感レポートです。(以下、黒字がコメント部分)
【shigezoさんからのコメント】
私は米国在住者ですが、たまたまオリン・カン・フェスティバルという
音楽とダンスのフェスティバル出演のため
昨日までメキシコシティーにいましたので、
気付いたことを少し書いてみたいと思います。
米流時評等で見られるような写真の光景は
目にはしましたが、ごく一部にしか過ぎませんでした。
少なくとも 土曜の大統領の演説があるまでは、
街には人が溢れていました。
土曜日は フリーダ・カーロ美術館の近くにあるフリーマーケットに
道すがら立ち寄りましたが、ものすごい賑わいで、
マスクをしている者は 私たちのような観光客に限られているようでした。
<途中キレ>……の意識から引き起こされるのかなという感じです。
私の目には、多くの地元の人たちが
インフルエンザのことなど 意に介していないように映りました。
ま、どこに行ってもマスクは売り切れで 手に入らない
という理由もあったのでしょうが。
また、フェスティバルのボランティアの連中と話した所、
マスクをするなんて大げさなことは
パニックを煽るようなもので、着けたくないという者や、
政府が嘘をついて国民を制御しようとしているんだ
というような 過激な発言もありました。
まあでも、何十人もいるスタッフのほとんどが
マスクを付けていなかったのは どうなんでしょうかね。
自分たちの街が ウィルスに冒されつつあるという事実を
受け入れたくないという感じが
ひしひしと伝わって来るようでした。
26日の深夜に米国へ帰国しましたが、
入国時に何のチェックもなかったのには驚きでした。
本当に何もありませんでした。
自国で死者が出ていないから 入国審査官たちもあまり実感がないのでしょう。
というわけで 私はいろいろとチェックされることもなく
煩わしいことがなかったのですが
良かったのか悪かったのか 戸惑いを隠しきれません。
結局パンデミックはこういう人々………
(コメントはここまでで、このあと中断になってました。
携帯のバッテリーでも切れたのでしょうか、残念!)
【ここから『米流時評』あとがき】
今日の段階では、WHOはパンデミック警戒水準を
フェーズ5へ上げる体制を準備中と報道され、
わずか2日でグレードアップするからには、
やはり蔓延状況は避けられないからという理由のようです。
発病者はすでに病院に隔離されているわけだから、
むしろフリーに徘徊している保菌者のスクリーニングの方が
大事ではないかと思えるのですが、
当然と言うか従来通りと言うか、確定した数字が把握できていない。
今回諸々の情報を調べていて驚いたのは、
天下のWHOのウェブサイトのなんとお粗末なこと!
▼ 社団法人 日本WHO協会 豚インフルエンザのページ
http://www.japan-who.or.jp/2009/04/post-12.html
そのへんの幼稚園でも、もう少し情報量のあるホームページになってるのでは?
と唖然とするほどの「サービス精神の欠如」を感じます。
サイトでの記述はこれだけ。あとはお問い合わせの電話で……という不親切。
「大変だ、知らせよう!」という意気込みが微塵も感じられない、
ティピカルなお役所仕事的サイト。
ネット情報のユニバーサルな伝播力を理解していない。
これも事務局長マーガレット・チャンのチャイニーズカラー?(ケチ)
外国語のページへのリンクが、英語をさしおいて
アラビア語と中国語が先行しているのも気になる。
むしろ、専門家ではないブロガー諸氏が、海外の情報サイトからの翻訳紹介や、
独自の情報のまとめを仕上げていて、さすがだなと感心させられました。
あちこちで勉強させていただきましたが、その中でも非常に詳しく、
また判りやすく総括してあった ブログ『想月』をご紹介します。
「疫病の季節」と銘打ったこの一連のエントリを読めば、
スーパーフルーのパンデミックというものが ある程度理解できて、
必要以上のパニックに陥らず 平静心が保てると思いますので、
推薦する次第です。
【米国時間2009年4月27日『米流時評』ysbee 】
『想月』1/24号 〜「疫病の季節」
(2008/07/12エントリ再掲)
疫病の季節1 ~新型インフルエンザとは
疫病の季節2 ~パンデミックの被害
疫病の季節3 ~その時どいうことが起こるのか
疫病の季節4 ~パンデミックを封じる
疫病の季節5 ~厄災の時代を生きる
◀ 次号「プレ・パンデミック秒読みの限りない憂鬱」
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記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/9661144/
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by ysbee-2
| 2009-04-27 19:33
| パンデミック