緊急!北の宣戦布告「軍事行動もあり」
||| 北朝鮮の軍事行動宣言 |||
朝鮮戦争以来休戦中の、南北朝鮮のフラッシュポイントは黄海上
週明けから息つく暇もない。狼少年と多寡をくくられた金正日も、今回ばかりは何かちがう。非常にシステマチックというか、さすがのオバマ政権も対応しきれないほどのスピードで連射して来る。………今度はいよいよ本気なのか?
という疑問にとらわれていたら、ちょうど同じような危惧を述介しているブログから、タイムリーなTBをいただいた。
編集人の方は、軍事の話題に長じてらっしゃるようで、
右とか左とかの 日本の政界の風向きよりも
まず 軍事体制としての東アジアの現実を見つめよ、と諭している。
党派と関係なく、一度は専門家の意見に耳を傾けてもいいのではないか?
核ミサイルという危機は、もう日本海の向う側に現実に存在しているのだから。
ブログ『憂い next ver.』より抜粋
5/27号「北朝鮮 覚悟をしなければならない時かも…」
「現実は厳しい!
どこまで本気なのか…」
「韓国政府が大量破壊兵器拡散防止構想に全面参加すること表明し、
これに北朝鮮が「宣戦布告」とみなすとの強い非難をしています。」
「私は北朝鮮に新たなブレインが加わり、
北朝鮮の政治戦略が大きく変わったような気がしています。
「軍師」の登場を予感しています。」
「先のロケット発射実験が手順を踏んで行われ、
ロケット本体も白色に塗装され、
これまでの北朝鮮とは明らかに違った印象を受けました。
今回もミサイル実験をうかがわせる航行情報、核実験、ミサイル発射と
綿密に計算された行動です。」
「これまでは、散発的な明らかに恫喝手段でしたが、
4月のロケット発射前から変化し、
これまでの北朝鮮とは違った動きになっているような気がします。」
「変化から考えると 私は何らかの軍事的動きがある可能性が高いと見ています。
戦争になれば、北朝鮮は著しく不利であることは事実です。
しかし、核爆弾を数発保有しているのは確実となった今、
迂闊に韓・米軍が武力制裁に出ることはできないでしょう。」
「武力制裁によって核兵器で反撃される可能性も否定できない軍事行動に、
果たしてどこの国が武力行使に付き合うでしょうか。
「もう遅いんです。
核兵器が開発される前に 実行されるべき軍事行動を放置したため、
北朝鮮は優位な立場に立ってしまったのです。」
……………>>全文を『憂い next ver.』で読む
この警告通り、今日北朝鮮は、米国と韓国に対して宣戦布告しました。
日本のメディアでは、まるで韓国と米国が宣戦布告をしたような
とんでもなくバイアスのかかった見出しのサイトもあり、
いまさらながら、その偏向ぶりに、正直驚いています。
何を考えて、そう曲解させるような捏造ができるのか!
自分の国の危機だと言うのに!!!
南北衝突の危機は黄海上にあり、と言われている事から
悪名高い李承晩ラインに倣って、「金正日ライン」などと
この機に乗じて 北が勝手に引き出すのではないかと………
杞憂の種は尽きません。
【米国時間2009年5月27日『米流時評』ysbee】
ASSOCIATED PRESS | B R E A K I N G
北朝鮮の宣戦布告「軍事行動もあり」 最悪の事態に備えよ!
米国時間 2009年5月27日 | AP通信ソウル支局・ニュース速報 | 訳『米流時評』ysbee
Statement to U.S. and South Korea follows reports of nuke plant restarting
MAY 27, 2009 | Associated Press — BREAKING | Translation by ysbee
1. North publicly warns 'military action'
ROBERT WINDREM | PAKISTAN "NUKE PROBE" REPORT — PART-5
SEOUL, South Korea — North Korea threatened military action Wednesday against U.S. and South Korean warships plying the waters near the Koreas' disputed maritime border, raising the specter of a naval clash just days after the regime's underground nuclear test.
北、米と韓国に「軍事行動」を宣言
ソウル支局発速報 |米国時間で27日水曜、北朝鮮は米国と韓国に対して、両国海軍所属の戦闘艦が朝鮮半島沿岸公海上の南北国境線に接近した場合には、戦闘行為に出る(military action against U.S. and South Korea)という軍事上の警告を発した。この警告発令によって、北の地下核実験実施から数日と経たないうちに、公海上の海軍の衝突を警戒しなければならない状況となった。
2. Clinton 'North will face belligerent actions'
Secretary of State Hillary Clinton warned North Korea that it would face consequences for "belligerent" actions. Pyongyang, reacting angrily to Seoul's decision to join an international program to intercept ships suspected of aiding nuclear proliferation, called the move tantamount to a declaration of war.
クリントン「相応の対応を覚悟せよ」
これに呼応して米国のヒラリー・クリントン国務長官は、北朝鮮に対して「敵対行為/belligerent actions」があった場合にはそれ相応の結果に遭遇するだろう、と切り返す警告を発した。
核密輸を幇助するような疑惑のある船舶に対して、これを取り締まる国際的行動をとる組織PSIへの加盟を、韓国政府が急遽決定したことから(この決定を北に対する威嚇と解釈した)平壌の北朝鮮政府が、韓国と米国に対して怒りをむき出しにする反応を示したものと見られている。
3. North ridiculing South as a puppet
"Now that the South Korean puppets were so ridiculous as to join in the said racket and dare declare a war against compatriots," North Korea is "compelled to take a decisive measure." The Committee for the Peaceful Reunification of Korea said in a statement carried by state media.
「韓国はパペット/米の傀儡」と揶揄
北朝鮮側の朝鮮平和統一委員会/ Committee for the Peaceful Reunification of Koreaは、国営放送で次のような声明を発表した。
「今や米国の傀儡である韓国政府は、あえてわが国民に対して戦争を宣言するような欺瞞の組織に参加するという愚挙にふみきった。わが国は致し方なく、断固とした措置でこれに対処する。」
4. South prepares to respond sternly
Seoul's decision comes at a time when "the state of military confrontation is growing acute and there is constant danger of military conflict," the statement warned. South Korea's military said Wednesday it was prepared to "respond sternly" to any North Korean provocation.
迅速な反撃体制準備の韓国
「(核拡散防止の国際組織 PSI へ参加するという)韓国政府の決断は、武力衝突の事態が緊急に突出し、軍事力衝突の危険性が遍在する現時点と時を同じくして訪れた」北朝鮮政府の公式声明は、武力衝突の危険性についてこう述べている。
一方、韓国側の軍部からもこれに呼応するように、27日水曜、次のような公式声明が発表された。「韓国政府軍は、北朝鮮政府のいかなる挑発行為に対しても、断固とした措置で対応する準備はできている。」
5. U.N. on 'how to punish North'
North Korea's latest belligerence comes as the U.N. Security Council debates how to punish the regime for testing a nuclear bomb Monday in what President Barack Obama called a "blatant violation" of international law. Ambassadors from the five permanent veto-wielding council members — the United States, Russia, China, Britain and France — as well as Japan and South Korea were working out the details of a new resolution.
国連、北に対する懲罰処分を検討中
北朝鮮が敵意むきだしの最新の声明を発表したのと同じ頃、国連の安保理事会では「月曜に核爆発実験を強行した金政権をいかに処罰するか」という案件を審議していた。北朝鮮の核実験強行は、米国のオバマ大統領が「厚顔無恥な国際法蹂躙/blatant violation" of international law」と厳しく糾弾した暴挙である。
国連安保理で拒否権を有する常任理事国5カ国は、米国、ロシア、中国、英国、そしてフランスであるが、そのメンバーへ日本と韓国が加わって、北朝鮮に対して新規に設定する経済制裁の内容詳細について検討を重ねた。
6. Seven nations' ambassadors to UN
The success of any new sanctions would depend on how aggressively China, one of North Korea's only allies, implements them. "It's not going too far to say that China holds the keys on sanctions," said Kim Sung-han, an international relations professor at Seoul's Korea University.
日本を含む7主要国の国連大使が審議
しかしながら、国際社会では中国が唯一の北朝鮮友好国であるため、新しい経済制裁の成否は、ひとえに中国の実施体制いかんにかかっていると言える。
「北朝鮮に対する経済制裁に関しては、中国がその鍵を握っていると言っても、決して言い過ぎではないでしょう」韓国大学の国際関係を教えるキム・スンハン教授は、中国が北朝鮮に及ぼす影響力をこう語る。
7. China holds keys on sanction
South Korea, divided from the North by a heavily fortified border, had responded to the nuclear test by joining the Proliferation Security Initiative. PSI is a U.S.-led network of nations seeking to stop ships from transporting the materials used in nuclear bombs.
経済封鎖実効の鍵を握る中国
北とは重装備の防衛体制を敷いた非武装地帯=DMZによって、南北に二分された韓国だが、月曜の核実験に急遽呼応して、核兵器関連の素材密輸を厳禁するPSI(Proliferation Security Initiative/大量破壊兵器拡散防止構想)に賛同する態勢に出た。PSIとは、米国主導の国際的ネットワークで、その目的は核爆弾に使用される素材を密輸する船を拿捕することである。
8. PSI dragnet against nuke trafficking
Seoul previously resisted joining the PSI in favor of seeking reconciliation with Pyongyang, but pushed those efforts aside Monday after the nuclear test in the northeast. North Korea warned Wednesday that any attempt to stop, board or inspect its ships would constitute a "grave violation."
PSI: 核兵器素材密輸のドラッグネット
韓国政府は従来、北朝鮮政府との和解友好を求める太陽政策にのっとって、PSIへの賛同を拒否してきた。しかしながらこうした努力も、月曜に北朝鮮東北部、咸鏡北道の吉州で、06年7月に続いて北朝鮮2度目の核実験が強行されるに及んで、一挙に反古(ほご)にされた。
その後数発の短距離ミサイルを立て続けに発射した北朝鮮は、水曜になって「わが国の船をいかなる理由であれ、航海を停止させ船に乗り込んで捜査をするのは、致命的な無法行為である」と、韓国政府のPSI加盟を激しく非難する動きに出た。
9. 'Hit South and U.S. on the raw'
The regime also said it could no longer promise the safety of U.S. and South Korean warships and civilian vessels in the waters near the Korea's western maritime border. "They should bear in mind that the (North) has tremendous military muscle and its own method of strike able to conquer any targets in its vicinity at one stroke or hit the U.S. on the raw, if necessary," it said.
公海上の米・韓籍の船舶も攻撃予告
平壌政権はまた、米国と韓国の戦闘艦や商用船舶が朝鮮半島西岸の国境線付近を航行する場合には、もはやその安全は保証できないと、次のような警告を発した。
「北朝鮮は、途方もない軍事力を有し、独自の攻撃方法でいかなる標的をも一撃の元に、あるいは必要であれば米国も一緒に直撃することが可能だということを、思い知るべきだ。」
10. Flashpoint between the two Koreas
The maritime border has long been a flashpoint between the two Koreas. North Korea disputes the line unilaterally drawn by the United Nations at the end of the Koreas' three-year war in 1953, and has demanded it be redrawn further south.
南北衝突の端緒は公海上の国境線
公海上の国境線は、南北両朝鮮の間では長い事紛争勃発の難所だった。北朝鮮側の言い分では「現行の国境線は1953年まで3年間続いた朝鮮戦争の終結時点で、国連によって一方的に引かれたものである」と主張し、現在の位置よりももっと南下した箇所で再設定されるべきと要求してきていた。
11. '53 truce has no cover on waters
The truce signed in 1953 and subsequent military agreements call for both sides to refrain from warfare, but doesn't cover the waters off the west coast. North Korea has used the maritime border dispute to provoke two deadly naval skirmishes — in 1999 and 2002.
海上に効力のない朝鮮戦争停戦条約
さらには1953年に締結された休戦条約では、朝鮮戦争当事者の両軍とも戦闘から撤退するよう呼びかける事に同意はしているものの、その効力が及ぶ範囲に半島西側の「公海」である黄海は含まれていないのである。そのせいもあって、北朝鮮は黄海上の国境線をめぐって、99年と02年の2度も海軍同士の衝突を起こしている。 >次号へ続く
【 米国時間 2009年5月27日 『米流時評』ysbee訳 】
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