米流時評

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U2も支援するグリーン革命の自由の闘士

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  ||| 第2章 グリーン革命の自由の闘士 |||

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 次世代イランの無血革命は成功するか? 民主化と男女平等を訴える非暴力デモ
 ボンジョビ、ジョーン・バエズに続いてU2もイランのグリーン革命を支援表明


d0123476_21374238.jpgいわゆる嫌米派は、フツーのアメリカ庶民の実態を知らないのではないか?
と思える時がしばしばある。
何もネオコンばかりが米人ではない。彼らは広大な砂浜の一握の砂にすぎない。
むしろほとんどのアメリカ人は、気のいい正義漢がほとんどだと言っても良い。

 彼らは「自由を抑圧する圧政・独裁者」に対しては
 脊髄反射で抗議する、けっこう浪花節的体質の国民である。
 当地に20年住んで、ますますその感が深い。
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 特に、今回のイランの弾圧・虐殺に対しては、
 9/11以来、イスラム国家を敵視してきたアメリカ人も、
 敵性国家だったはずの、イランの市民を救えと立ち上がった。

 「世界が見つめている」・・・「感銘を受けた」・・・
 「弾圧は受け入れられない」・・・「しかし、内政干渉はしない」
 こうしたオバマのイランへの非難声明を、
 冷静過ぎる、生ぬるい、と指摘する者も多い。
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 不正選挙に抗議する改革派側のデモの盛り上がりがすさまじく、
 国際世論の非難を恐れた アフマディネジャドの現行政権側は、
 ジャーナリストの取材活動禁止・国外追放・逮捕・拷問と
 弾圧国家お決まりの報道規制と、言論圧殺の体制を敷いた。

 しかし、メディアの編集を経て消毒されたありきたりのニュースではなく
 生の現場で起きているそのままの状況が、
 数百万という目撃者の携帯カメラで撮影され、
 ありのままのデモの勢いや、弾圧する機動隊の暴虐や
 悲惨な虐殺の惨状が、圧倒的な生の音声とともに記録された。
(*イランの有権者数4600万人/携帯利用者数4千万人)
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 そうした臨場感あふれる衝撃的な映像が、
 ネットに奔流のようにあふれ、
 おかげで、今この時間にイランで起きている真実を、
 世界中の人間が目撃する という結果を招いた。
 今回は身から出たサビで、弾圧側の思惑が完全に裏目に出たことになる。

 現地と米国の イラン関連のネット情報を網羅して編集し、
 貴重な生の情報を発信し続ける ハッフィントン・ポストの
 ニコ・ピットニーのライブブログ『イラン蜂起/Uprising』。
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 内容の濃さと即時性で、ホワイトハウスのスタッフも、
 オバマ自身でさえ 注目しているほどだ。
 今日この下に紹介するのは、いつもの彼のページからで、
 25日のエントリの早朝に投稿されていた、イラン問題専門家の記事である。

 Demoracy Now というリベラルグループのサイト上で公開になった、
 イラン人のアナリスト、ハミド・ダバシ氏へのインタビューと時評。
 ビデオとオーディオもあるが、
 ここではそのコンテンツを翻訳してお伝えしたい。
 今回のグリーン革命の本質を、イラン人の立場からよく説明していると思えるので。

 U2もイランのグリーン革命を支援 スペイン・バルセロナコンサートライブ
 

*【読者の皆さんへ】先々週から連載しているイランの大統領選後の弾圧と虐殺の報道ですが、
 日本へは詳しく伝えられていない事実を知ってもらうために、コピーで広めてください。
 写真の転載も「米流時評から」と、キャプションかリンクをつけてくだされば結構です。


*【追記】このブログを読まれて共感なさった方々が、ブログでとりあげて下さっています。
 皆さまの一連のエントリを、近々ある時点でまとめて紹介したいと思いますが、
 支持政党や立場を超えて、同じ人間として、イランの悲劇を見過ごせないと、
 情報を伝えていただいた姿勢に、深く感謝申し上げる次第です。とりあえず御礼まで。


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   JULY 3, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月3日号
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The Green Warriors
JUNE 25, 2009 | By NICO PITNEY — HUFFINGTON POST | Translation by ysbee
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グリーン・ウォリアーズ イラン民主化運動の自由の闘士
米国時間2009年6月25日 | By ニコ・ピットニー/ハッフィントン・ポスト | 訳『米流時評』ysbee


1. 公民権運動としてのイラン蜂起
Andrew linked yesterday to an analysis by Hamid Dabashi that is worth printing again. Democracy Now also has video and audio of an interview with Dabashi here:
http://www.democracynow.org/2009/6/24/hamid_dabshai_on_iran_protests_this


 アンドリューがイランの評論家ハミド・ダバシ氏の時事分析のリンクを送ってくれた。
 イラン人自身の状況分析として、一読に値する。
 Demoracy Nowでは、インタビューのビデオとオーディオをサイト上で公開している。
 http://www.democracynow.org/2009/6/24/hamid_dabshai_on_iran_protests_this
 ・・・・・
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2. ネダはイランのローザ・パークス
I see the moment we are witnessing as a civil rights movement rather than a push to topple the regime. If Rosa Park was the American "mother of the civil rights movement," the young woman who was killed point blank in the course of a demonstration, Neda Agha-Soltan, might very well emerge as its Iranian granddaughter.

 現時点においては、イランの市民運動は政権転覆が目的ではなく、
 むしろ一種の公民権運動として捉えられる。

 ローザ・パークスがアメリカ人にとって「公民権運動の母」ならば、
 デモコースにいただけで狙撃され殺された若い女性、ネダ・アガ-ソルタンは、
 その道におけるイランの孫娘にふさわしい立場、と言えるかもしれない。
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3. 武装手段をもたない民主化闘争
If I am correct in this reading, we should not expect an imminent collapse of the regime. These young Iranians are not out in the streets seeking to topple the regime for they lack any military wherewithal to do so, and they are alien to any militant ideology that may push them in that direction.

 私(*ダバシ氏)の読みが正しければ、われわれは今回の運動で、
 旧体制を一気に打倒できるなどと 期待するべきではない。

 デモの先頭に立っているイランの若者たちは、
 そもそも体制を打倒するために 街へ出たのではない。
 闘うための何の武器も持っていないし、
 闘争のための理論武装すら備えていないことからも、それは明らかだろう。
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4. ムサビ氏はイランのキング牧師?
It seems to me that these brave young men and women have picked up their hand-held cameras to shoot those shaky shots, looking in their streets and alleys for their Martin Luther King.

 私(*ダバシ氏)から見ると、こうした勇敢な若者たちが手持ちの携帯カメラで撮った
 ブレた映像からも伺えるように、彼らはテヘランの通りや街角に、
 (*アメリカの公民権運動でワシントンへの自由の行進を実現した)
 彼らなりのマーチン・ルーサー・キング牧師を求めているようだ。
 自由で民主的な社会を実現する
 理想的指導者の出現を見出すために、通りへ飛び出した彼ら。
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5. イランの知性を代表するアカデミックな政治家
They are well aware of Mir Hossein Moussavi's flaws, past and present.

 彼らは、ミア・ホセイン・ムサビ候補の政治家としての紆余曲折を、
 過去から現在にいたるまで周知している。
(*ムサビ氏は79年のイスラム革命の指導者のひとりで、
 その後イラン・イラク戦争時のイランが辛酸を舐めた苦悩の時代に
 首相職を務め、もちこたえた経歴を持つ)
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6. イランの未来を託せる「建設的」な指針
But like the color of green, the very figure of Moussavi has become, it seems to me, a collective construction of their desires for a peaceful, nonviolent attainment of civil and women's rights.

 しかし、グリーンが彼らの民主化運動のシンボルカラーになったように、
 公民権と女性の権利を、平和的かつ非暴力的に実現するという
 切なる希望を一括して託せる『建設的な政治家』として
 彼は『ムサビ氏ならきっと私たちの理想を実現してくれる』という期待を
 一身にになう象徴となった、と私は見ている。
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7. 過去の武力革命に訣別を告げた新しい世代
They are facing an army of firearms and fanaticism with chanting poetry and waving their green bandannas. I thought my generation had courage to take up arms against tyranny. Now I tremble with shame in the face of their bravery.

 彼らは、銃や催涙弾で完全武装した機動隊や
 盲信に凝り固まった狂気の軍団に立ち向かうのに、
 せいぜいがシュプレヒコール代わりに 詩の一節を叫んだり、
 グリーンのバンダナを振ったりしているだけではないか。
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 我々の世代が革命を起こした時代には、
 独裁者に向かって 武器をとり立ち上がることが勇敢だと思っていた。

 しかし今、彼ら新しい世代の若者たちが 
 武装した警官に 素手で捨て身で立ち向かう姿を目の当たりにするとき、
 私は旧い世代の 武器に頼った卑怯さを恥じ入り、
 新しい世代の本物の勇気に ただただ圧倒されるばかりだ。  <了>

【 米国時間2009年7月3日『米流時評』ysbee 訳 】

◀ 次号 7/04「ウイグルの大虐殺 東トルキスタン暴動弾圧で死者140名 」
▶ 前号「革命のレミニッセンス 第1章 テヘラン・自由への道」

d0123476_10513847.jpg10. イスラム革命と反対のシスタニの教条「政教分離」
11. 米国の傀儡パーレビ国王を国外追放に
12. イスラム革命とイラン・イラク戦争
13. ネオコンの新世界秩序 対 アーリア国粋主義
14. 米国極右勢力のゲリラ活動資金
15. 愛国心を甘く見た米国の過去の失敗
16. イラク:国家と占領軍のはざまで
17. 占領国家元首のサバイバル方法論
18. 革命の成功は常に民衆にあり
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d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/9945779
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by ysbee-2 | 2009-07-03 14:22 | イランのグリーン革命
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