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テヘランは革命前夜か?イラン独裁体制からの脱出

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    ||| テヘランは革命前夜か? |||

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 グリーン革命とイランの未来『ニューズウィーク』ファリード・ザカリア時評
 革命は成功するのか? 米国はどう出るか? イラン危機はどう展開するのか? 


d0123476_13494652.jpg先週ウォール街では終値が9000ポイント以上を記録し、
昨年1月の平均株価にまで1年半ぶりで回復した。
週刊誌は ニューズウィークでも タイムでも、
「不況は終わった」とか「空前の中古住宅市場ブーム」とか、
ようやく朗報が聴かれつつある。(どちらも両誌のサイトコラムで)

 オバマ政権も、1月のスタートからすでに200日を過ぎ、
 脱兎のごとく駆け抜けてきた不況のトンネルを、
 ようやく脱出しつつあるようだ。
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 現在、アメリカ国内の課題で最重要の案件は、
 クリントン政権時代から民主党の懸案だった、「国民健康保険」の立法である。
 
 しかし、議会の上下両院が夏休みに入る今週末までに法案が成立するのは、
 反対議員が半数を数える現在では、どう見ても無理だろう。

 そもそもは、トルーマン大統領時代からの悲願だったのだから、
 いかにオバマといえども、数ヶ月で成立することを期待するのは酷だ。
 
 これは長期戦で、長老が反対議員をひとりずつ説得し、
 賛成票を投じる側へ、根気よくひっくり返していくしかない。
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 米国政府の目線を世界へ転じると、
 これまた呆れるほどの難題が山積している。
 
 北朝鮮の核開発・ミサイルの脅威と、半島問題、
 ウイグル、チベットに対する中国の弾圧と虐殺、
 ミャンマー軍事独裁政権の、スーチー女史解放、
 アフガンとパキスタンの、対タリバン戦線強化、
 イラクからの国際軍撤退、ロシアとの核軍縮案、
 イスラエル・パレスチナの中東恒久平和の課題、
 そして一向に止めないイランの核兵器開発問題。

 どの問題もおろそかにできない、危機的要素をはらんでいる。
 あれだけ騒がれたソマリアの海賊問題も かすむほどだ。
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 選挙の年を迎えた中東の場合、
 レバノンまでは、見事に民主化作戦が功を奏したようだが
 イランで、とんでもなくつまづいた。
 
 米国もロシアもイスラエルも、いや、アラブ諸国でさえ、
 アフマディネジャドの大統領再選を予期して
 外交姿勢を整えていたのが、見事な大番狂わせである。

 イランの民衆が、欧米諸国に「真の民主主義」の姿を
 身を挺して教えたような、逆風の革命である。
 (私はムサビ改革派を100%支持するので、あえてそう評価したい)
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 6月12日の投票日から、実に45日も経ったというのに、
 事態は落ち着くどころか、逆に(幸いなことに)
 現政権のアフマディ=ハメネイ体制に、不利に展開してきている。

 まるでオセロゲームのように、宗教界の高僧や有力政治家がひとりずつ、
 ムサビ元首相の率いる改革派へ、支持を表明してきていているという
 イランの新しい風向きを知らせるニュースが、連日続いている。
 いや、むしろその風速は、ますます増しているようだ。

 日が経つにつれて「革命の実現」という希望が、
 ありえなかった奇跡から、明日の可能性へと、
 もう少しで手の届くところまで、神の思し召しのように降臨してきた。
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 抗議のデモは禁じられており、
 武装警察やバシジに捕まれば、投獄され拷問される。
 (ニューズウィークの現地イラン人記者も逮捕されたまま)
 さらに、下手をすれば虐殺される。
 (すでに逮捕者3人の獄中死を確認)

 しかしそれでもなお、グリーン革命の戦士たちは
 果敢にも、連日テヘランの通りへと繰り出して、
 政府の不正と暴虐に、抗議する声を挙げるのを止めない。

 今週木曜には、テヘランで
 反対運動のために「政府に殺された」犠牲者の、追悼式があるという。
 多分、先月18日以来の、大規模なデモになるだろう。
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 イランの革命運動に関しての、日本の記事があまりにも少ないので、
 このシリーズは、しばらく本腰を入れて連載します。

 ディジタルな媒体を通してであっても
 歴史を変えるであろう 実際の革命を目撃するという、
 稀なチャンスに恵まれた者として。
  
 【米国時間 2009年7月26日『米流時評』ysbee 】

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   JULY 26, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月26日号
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「グリーン革命とイランの未来」ファリード・ザカリア中東時評
 By ファリード・ザカリア | ニューズウィーク・2009年8月3日号 | 訳『米流時評』ysbee

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On Iran, Do Nothing. Yet.
What is happening in Iran, and what should the U.S. do for now?
AUGUST 3, 2009 issue | By Fareed Zakaria — NEWSWEEK | Translation by ysbee
1. Underneath the surface of Tehran

NEWSWEEK / GLOBAL ANALYSIS — What is happening in Iran? On the surface, the country has returned to normalcy. Demonstrations have become infrequent, and have been quickly dispersed. But underneath the calm, there is intense activity and the beginnings of a political opposition.
テヘランの皮相の下にあるもの
ニューズウィーク・グローバルアナリシス | 今イランで何が起きているのか?
表面上は、この国は以前のような正常を取り戻したかのように見える。政府に抗議するデモは違法として禁止されたため、その数はめっきり減り、たまに起こったとしても、すぐさま武装警察に追い散らされる。
しかし、そういった一見平穏が戻ったかに見えるイラン社会の表向きの顔の一枚下には、極めて根強い抗議行動への決意と、反体制の改革の開幕が看てとれる。
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現体制閣僚:左から原子力相、ひとりおいて、アフマディネジャド大統領、右端がイラン最高位のハメネイ師

2. Reformists claims 'Iranian crisis'

In the past week, Mir Hossein Mousavi, the candidate has announced his intention to create a "large-scale social movement" to oppose the government and press for a more open political system. Mohammad Khatami, the reformist former president, has called for a referendum on the government.
改革派の警告「イランの危機」
先週(7月第3週)、アフマディネジャドに対抗する候補者、ミール・ホセイン・ムサビ元首相は、現行政府の弾圧体制に反対し、外部へより開かれた政治体制を求めるために「大規模な社会改革運動」を組織すると宣言した。
また同じ改革派候補で宗教界の高僧でもある、モハンマド・ハタミ師も、先週イランの議会に対して、アフマディネジャド政権を承認するか否かの、国会での決議投票を実施するよう呼びかけた。
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先週日曜19日のテヘランデモ 機動隊の撃ち込む催涙弾を避け避難する改革派デモ隊

3. Iran's kingmaker: Rafanjani

Another powerful former president, Ali Akbar Hashemi Rafsanjani, has criticized the regime's handling election and post-election "crisis." All three have demanded the release of politicians and journalists imprisoned over the past month and held without charges.
イランのキングメーカー、ラスファンジャニ
もうひとりのイラン政界への影響力の強大な人物は、元大統領を2期務めたアリ・アクバル・ハシェミ・ラスファンジャニ師である。彼は現行政府の選挙の処遇と、それに続く「ポスト選挙危機」を、アフマディネジャドディ政権の責任であると、厳しく追及している。
ムサビ、ハタミ、ラスファンジャニの3人とも、選挙後のここひと月余りの間に確固とした嫌疑もなしに当局に逮捕された、反対派の政治家やジャーナリストの解放を要求している。
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宗教から軍事へと支配体制の比重を変えたハメネイ師に対抗して、改革派を支持するラスファンジャニ元大統領

4. Demand on release of detainees

Those prisoners include Maziar Bahari, NEWSWEEK's Tehran correspondent, a Canadian citizen, and an internationally recognized documentary filmmaker. These are not dissidents in the wilderness. Between them, the three men have been at the pinnacle of power for most of the Islamic Republic's existence.
改革派逮捕者の釈放を要求
こうした摘発による逮捕者の中には、ニューズウィークのテヘラン特約記者であるマジャール・バハリ氏も含まれている。彼はイラン人の血統だがカナダ国籍で、ドキュメンタリー映像作家としても国際的によく知られている。彼らは決して、取締当局が言うような無法な暴徒などではもちろんない。
しかし、改革派支持者として抗議運動に参加し逮捕された者たちにとっては、上述の3人は、軍事独裁国家に陥った現体制を改革して、本来のイスラム共和国としてのイランの存続を託せる、イランの3巨頭である。
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左:デモ隊参加者に殴る蹴るの暴行を働くバシジ軍団/右:先月のデモ圧殺現場で取材中に逮捕されたバハリ記者

5. Only few Ayatollahs support Ahmadinejad

More striking has been the revolt of the clerics. Iran has only a score or so grand ayatollahs, the highest rank in the Shiite clerical order. Few have publicly supported President Mahmoud Ahmadinejad.
宗教界指導者の大半が改革派支持
ごく最近の状況で驚くのは、宗教界の高僧たちが現政権に反旗をひるがえしたことである。イランはシーア派を国教とするが、国内にはそのシーア派僧侶の最高位である「グランドアヤトラ」の階位を戴く高僧は、数えるほどしかいない。さらには、その中で現行大統領のマフムード・アフマディネジャドを支持すると公表した者は、ほとんどいないのが事実である。
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 反対派のヒーロー、ムサビ候補(イラク・イラン戦争時の元首相)アフマディネジャドとハメネイの独裁体制に喝!

6. Fatwa against presidential inauguration

At the same time, according to the indispensable Tehran Bureau Web site, six grand ayatollahs have publicly criticized the regime. Last week one of them issued a fatwa (a religious ruling) declaring that it was appropriate to boycott Ahmadinejad's inauguration as president.
大統領就任式に対するファトワ
それどころか、イラン情報に欠かせないTehran Bureauのサイト記事によると、その中の6名のグランドアヤトラが、現体制を公然と批判しているという。先週この3人のうちのひとりハタミ氏がイスラム教独自の戒則「Fatwa/ファトワ」を宣言した。その対象はアフマディネジャドで、彼が大統領に就任する際に無効となるよう、合法的なボイコットを実施するというものである。
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イスラム革命で民主化したはずの共和国イランを、アラブ世界の君主制と同じ軍事独裁国家におとしめたアフマディ

7. Criticizing Supreme Leader

He also directly criticized the country's Supreme Leader, Ayatollah Ali Khamenei. The clerics' actions highlight a shift in power in Iran away from the religious establishment and toward the military.
最高指導者ハメネイ師も批判対象に
ハタミ氏はまた、イランの国家的最高指導者であるアヤトラ・アリ・ハメネイ師に対しても、直接的に批判を下している。こうした一連の高僧による抗議行動は、アフマディネジャド=ハメネイ体制下のイランにおける実権が、イスラム共和国としての本来の宗教界から軍部へとパワーシフトした経緯に対して、イスラム教の権威者が以前から不満を抱いていた事実を物語る現象である。
>次号へ続く

【 米国時間 2009年7月26日 『米流時評』ysbee訳 】
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絶対的最終決定権を持つ最高指導者ハメネイ師の忠実な僕臣(しもべ)アフマディ その親衛隊的軍隊ロイヤルガード

d0123476_13494652.jpg◀ 次号「さらば独裁!イラン第二革命に沈黙するオバマ外交」
8. アフマディの軍事的ポジション/9. 宗教統制から軍事独裁への傾斜 /10. アフマディ対 ハメネイ覇権の相克 /11. 亡国の独裁者による核兵器開発 /12. イスラム革命国家から中東型独裁国家へ/13. 絶望的な核計画廃絶交渉 /14. 米国最善の戦略は無為無策 /15. 対スターリン・毛沢東の戦略 /16. イスラエルと距離をおくオバマ政権 /17. イランの未来はグリーン?


▶ 前号「バカンス特急脱線!アドリア海リゾート列車事故で死傷者61名」

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by ysbee-2 | 2009-07-26 18:00 | イランのグリーン革命

U2も支援するグリーン革命の自由の闘士

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  ||| 第2章 グリーン革命の自由の闘士 |||

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 次世代イランの無血革命は成功するか? 民主化と男女平等を訴える非暴力デモ
 ボンジョビ、ジョーン・バエズに続いてU2もイランのグリーン革命を支援表明


d0123476_21374238.jpgいわゆる嫌米派は、フツーのアメリカ庶民の実態を知らないのではないか?
と思える時がしばしばある。
何もネオコンばかりが米人ではない。彼らは広大な砂浜の一握の砂にすぎない。
むしろほとんどのアメリカ人は、気のいい正義漢がほとんどだと言っても良い。

 彼らは「自由を抑圧する圧政・独裁者」に対しては
 脊髄反射で抗議する、けっこう浪花節的体質の国民である。
 当地に20年住んで、ますますその感が深い。
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 特に、今回のイランの弾圧・虐殺に対しては、
 9/11以来、イスラム国家を敵視してきたアメリカ人も、
 敵性国家だったはずの、イランの市民を救えと立ち上がった。

 「世界が見つめている」・・・「感銘を受けた」・・・
 「弾圧は受け入れられない」・・・「しかし、内政干渉はしない」
 こうしたオバマのイランへの非難声明を、
 冷静過ぎる、生ぬるい、と指摘する者も多い。
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 不正選挙に抗議する改革派側のデモの盛り上がりがすさまじく、
 国際世論の非難を恐れた アフマディネジャドの現行政権側は、
 ジャーナリストの取材活動禁止・国外追放・逮捕・拷問と
 弾圧国家お決まりの報道規制と、言論圧殺の体制を敷いた。

 しかし、メディアの編集を経て消毒されたありきたりのニュースではなく
 生の現場で起きているそのままの状況が、
 数百万という目撃者の携帯カメラで撮影され、
 ありのままのデモの勢いや、弾圧する機動隊の暴虐や
 悲惨な虐殺の惨状が、圧倒的な生の音声とともに記録された。
(*イランの有権者数4600万人/携帯利用者数4千万人)
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 そうした臨場感あふれる衝撃的な映像が、
 ネットに奔流のようにあふれ、
 おかげで、今この時間にイランで起きている真実を、
 世界中の人間が目撃する という結果を招いた。
 今回は身から出たサビで、弾圧側の思惑が完全に裏目に出たことになる。

 現地と米国の イラン関連のネット情報を網羅して編集し、
 貴重な生の情報を発信し続ける ハッフィントン・ポストの
 ニコ・ピットニーのライブブログ『イラン蜂起/Uprising』。
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 内容の濃さと即時性で、ホワイトハウスのスタッフも、
 オバマ自身でさえ 注目しているほどだ。
 今日この下に紹介するのは、いつもの彼のページからで、
 25日のエントリの早朝に投稿されていた、イラン問題専門家の記事である。

 Demoracy Now というリベラルグループのサイト上で公開になった、
 イラン人のアナリスト、ハミド・ダバシ氏へのインタビューと時評。
 ビデオとオーディオもあるが、
 ここではそのコンテンツを翻訳してお伝えしたい。
 今回のグリーン革命の本質を、イラン人の立場からよく説明していると思えるので。

 U2もイランのグリーン革命を支援 スペイン・バルセロナコンサートライブ
 

*【読者の皆さんへ】先々週から連載しているイランの大統領選後の弾圧と虐殺の報道ですが、
 日本へは詳しく伝えられていない事実を知ってもらうために、コピーで広めてください。
 写真の転載も「米流時評から」と、キャプションかリンクをつけてくだされば結構です。


*【追記】このブログを読まれて共感なさった方々が、ブログでとりあげて下さっています。
 皆さまの一連のエントリを、近々ある時点でまとめて紹介したいと思いますが、
 支持政党や立場を超えて、同じ人間として、イランの悲劇を見過ごせないと、
 情報を伝えていただいた姿勢に、深く感謝申し上げる次第です。とりあえず御礼まで。


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   JULY 3, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年7月3日号
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The Green Warriors
JUNE 25, 2009 | By NICO PITNEY — HUFFINGTON POST | Translation by ysbee
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グリーン・ウォリアーズ イラン民主化運動の自由の闘士
米国時間2009年6月25日 | By ニコ・ピットニー/ハッフィントン・ポスト | 訳『米流時評』ysbee


1. 公民権運動としてのイラン蜂起
Andrew linked yesterday to an analysis by Hamid Dabashi that is worth printing again. Democracy Now also has video and audio of an interview with Dabashi here:
http://www.democracynow.org/2009/6/24/hamid_dabshai_on_iran_protests_this


 アンドリューがイランの評論家ハミド・ダバシ氏の時事分析のリンクを送ってくれた。
 イラン人自身の状況分析として、一読に値する。
 Demoracy Nowでは、インタビューのビデオとオーディオをサイト上で公開している。
 http://www.democracynow.org/2009/6/24/hamid_dabshai_on_iran_protests_this
 ・・・・・
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2. ネダはイランのローザ・パークス
I see the moment we are witnessing as a civil rights movement rather than a push to topple the regime. If Rosa Park was the American "mother of the civil rights movement," the young woman who was killed point blank in the course of a demonstration, Neda Agha-Soltan, might very well emerge as its Iranian granddaughter.

 現時点においては、イランの市民運動は政権転覆が目的ではなく、
 むしろ一種の公民権運動として捉えられる。

 ローザ・パークスがアメリカ人にとって「公民権運動の母」ならば、
 デモコースにいただけで狙撃され殺された若い女性、ネダ・アガ-ソルタンは、
 その道におけるイランの孫娘にふさわしい立場、と言えるかもしれない。
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3. 武装手段をもたない民主化闘争
If I am correct in this reading, we should not expect an imminent collapse of the regime. These young Iranians are not out in the streets seeking to topple the regime for they lack any military wherewithal to do so, and they are alien to any militant ideology that may push them in that direction.

 私(*ダバシ氏)の読みが正しければ、われわれは今回の運動で、
 旧体制を一気に打倒できるなどと 期待するべきではない。

 デモの先頭に立っているイランの若者たちは、
 そもそも体制を打倒するために 街へ出たのではない。
 闘うための何の武器も持っていないし、
 闘争のための理論武装すら備えていないことからも、それは明らかだろう。
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4. ムサビ氏はイランのキング牧師?
It seems to me that these brave young men and women have picked up their hand-held cameras to shoot those shaky shots, looking in their streets and alleys for their Martin Luther King.

 私(*ダバシ氏)から見ると、こうした勇敢な若者たちが手持ちの携帯カメラで撮った
 ブレた映像からも伺えるように、彼らはテヘランの通りや街角に、
 (*アメリカの公民権運動でワシントンへの自由の行進を実現した)
 彼らなりのマーチン・ルーサー・キング牧師を求めているようだ。
 自由で民主的な社会を実現する
 理想的指導者の出現を見出すために、通りへ飛び出した彼ら。
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5. イランの知性を代表するアカデミックな政治家
They are well aware of Mir Hossein Moussavi's flaws, past and present.

 彼らは、ミア・ホセイン・ムサビ候補の政治家としての紆余曲折を、
 過去から現在にいたるまで周知している。
(*ムサビ氏は79年のイスラム革命の指導者のひとりで、
 その後イラン・イラク戦争時のイランが辛酸を舐めた苦悩の時代に
 首相職を務め、もちこたえた経歴を持つ)
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6. イランの未来を託せる「建設的」な指針
But like the color of green, the very figure of Moussavi has become, it seems to me, a collective construction of their desires for a peaceful, nonviolent attainment of civil and women's rights.

 しかし、グリーンが彼らの民主化運動のシンボルカラーになったように、
 公民権と女性の権利を、平和的かつ非暴力的に実現するという
 切なる希望を一括して託せる『建設的な政治家』として
 彼は『ムサビ氏ならきっと私たちの理想を実現してくれる』という期待を
 一身にになう象徴となった、と私は見ている。
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7. 過去の武力革命に訣別を告げた新しい世代
They are facing an army of firearms and fanaticism with chanting poetry and waving their green bandannas. I thought my generation had courage to take up arms against tyranny. Now I tremble with shame in the face of their bravery.

 彼らは、銃や催涙弾で完全武装した機動隊や
 盲信に凝り固まった狂気の軍団に立ち向かうのに、
 せいぜいがシュプレヒコール代わりに 詩の一節を叫んだり、
 グリーンのバンダナを振ったりしているだけではないか。
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 我々の世代が革命を起こした時代には、
 独裁者に向かって 武器をとり立ち上がることが勇敢だと思っていた。

 しかし今、彼ら新しい世代の若者たちが 
 武装した警官に 素手で捨て身で立ち向かう姿を目の当たりにするとき、
 私は旧い世代の 武器に頼った卑怯さを恥じ入り、
 新しい世代の本物の勇気に ただただ圧倒されるばかりだ。  <了>

【 米国時間2009年7月3日『米流時評』ysbee 訳 】

◀ 次号 7/04「ウイグルの大虐殺 東トルキスタン暴動弾圧で死者140名 」
▶ 前号「革命のレミニッセンス 第1章 テヘラン・自由への道」

d0123476_10513847.jpg10. イスラム革命と反対のシスタニの教条「政教分離」
11. 米国の傀儡パーレビ国王を国外追放に
12. イスラム革命とイラン・イラク戦争
13. ネオコンの新世界秩序 対 アーリア国粋主義
14. 米国極右勢力のゲリラ活動資金
15. 愛国心を甘く見た米国の過去の失敗
16. イラク:国家と占領軍のはざまで
17. 占領国家元首のサバイバル方法論
18. 革命の成功は常に民衆にあり
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by ysbee-2 | 2009-07-03 14:22 | イランのグリーン革命

BEAT IT ! 打倒イスラム狂信派・ニコのブログ「蜂起」

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   ||| BEAT IT ! 打倒イスラム狂信派 |||

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 ニコ・ピットニーのイランブログ『UPRISING 人民蜂起』6月26日エントリ

d0123476_6405339.jpgますます厳しくなるイランの弾圧。ネットには当局による撲殺や虐殺軍団バシジによる射殺など、その凄惨な実態が、目撃者が携帯で撮ったビデオで次々に上がってきています。イラン人が用いるファルシ語のサイトやブログは、イラン政府当局の言論弾圧で、抗議運動が始まって間もなく閉鎖されました。

外国人記者も、みな逮捕されたり、国外追放処分に逢い、真実を伝えるすべのなくなったイラン人たちは、それでもなお最後の手段で、国外へ真実を伝えようと必死の手段をとっています。
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スウェーデンの首都ストックホルムにあるイラン大使館前に押しかけた、イラン政府の弾圧虐殺抗議のデモ隊

唯一現地から伝わって来る情報は、テキストメッセージやメールの体裁で、写真やビデオを貼付して、海外の知り合いへと送り出し、そこから知人が代行してアップロード。これもすべて、イラン政府がネット媒体をすべて使用停止にしているためです。

そういう状態で、あたかも第二次大戦中のフランスのレジスタンス地下組織のように、イラン国外で情報を受け取った者たちが、twitter や Facebook へ投稿したり、You-Tubeへ携帯で撮ったビデオをアップロードして、必死に現地イランの悲惨な弾圧の現状を訴えているわけです。
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イスラム狂信派を排斥する欧州各国はもちろんだが、イスラムナショナリストが多数派のトルコでも今回の弾圧に抗議

こうしたメール送付の生のデジタル情報を、あたかも情報戦争のマザーシップのように、一カ所に集め編集し必要であれば英語に翻訳して、時間軸に沿って時々刻々エントリのログをアップしているニコ・ピットニー。

米国のオピニオンブログ HuffintonPost のイランイシューのページ『UPRISING/人民蜂起』が彼の活躍の場で、現在のイラン現地情報ではそのボリュームと、つっこんだ内容の濃さで他のメディアを圧倒しており、現在わずかに残されたイランからのダイレクトな声が、歪曲されずに現在進行形で聞ける、バーチャルなメディアの窓です。
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チェコの首都プラハにあるイラン大使館周辺で、イラン政府の弾圧虐殺に抗議するデモ隊

わずか10日で米国のみならず世界の注目を集めるイラン情報の集約メディアとなり、22日にはホワイトハウスへ派遣され、オバマが名指しで質問を受けるシーンも……前回にひき続き、今日も翻訳してお届けします。(その間も今後のエントリも、できるだけ翻訳してお届けする予定です)

【米国時間2009年6月26日『米流時評』ysbee】

*『UPRISING』は、米国のオピニオンブログ HuffingtonPost で、
ニコ・ピットニーがイラン問題に関する情報を収集・編集した特集ページ


「打倒!イスラム狂信派/BEAT IT U FANATICS」
イラン人がトゥイッターに投稿したこのビデオのタイトルには「BEAT IT U FANATICS.=強硬派を打ち倒せ」とある。マイケル・ジャクソンの急逝に合わせたタイムリーな編集。 
BEAT IT YOU FANATICS!!! GET OUT OF MY LAND!



*読者の皆さんへ、先々週から連載しているイランの大統領選後の弾圧と虐殺の報道ですが、
 日本へは詳しく伝えられていない事実を知ってもらうために、コピーで広めてください。
 写真の転載も「米流時評から」と、キャプションかリンクをつけてくだされば結構です。


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   JUNE 26, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年6月26日号
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H u f f i n g t o n P o s t | I R A N
The Uprising: Iran Updates — Live-Blogging
JUNE 26, 7:37 a.m.–4:36 p.m. | Nico Pitney — Huffington Post | Translation by ysbee
6/26 ニコ・ピットニーのイランブログ『UPRISING 人民蜂起』
米国時間2009年6月26日金曜 | ニコ・ピットニー/ハッフィントンポスト |  訳『米流時評』ysbee

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7:37 AM |Solidarity
The AP report is below (a quick note -- the hard line cleric referenced in the story, Khatami, is not to be confused with moderate former president Mohammad Khatami).
7:37 AM |連 帯
2009年6月25日。イランの弾圧虐殺の犠牲者に敬意を表して、昨夜ベルリン市の中央部に数千人が集まり、キャンドルライトの追悼集会が行なわれた。またベルリンだけでなくヨーロッパ各国の都市でも、イラン大統領選の不正開票に対して糾弾の声を上げ反政府抗議運動を展開するイランの市民へ、支援と連帯のメッセージを送るために、数千人が集会をひらいた。
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パリで開かれたイラン弾圧虐殺抗議集会には数千人が参加 基本的人権を蹂躙する国へのフランスの風当たりは強い

 テヘラン大学の犠牲者への追悼 Tehran University mourns for students killed
 

7:48 AM |Friday prayers: Cleric says punish "rioters" with "cruelty"
The AP report is below (a quick note -- the hard line cleric referenced in the story, Khatami, is not to be confused with moderate former president Mohammad Khatami).
The Juan Cole comments, "This call is a new and dangerous turn, since Supreme Leader Ali Khamenei had praised the opposition leaders and simply urged them to accept the official results. Ahmad Khatami is close to the hard line faction of President Mahmoud Ahmadinejad, and is surely voicing the sentiments of the worst of the Basij and Revolutionary Guards elements who have attacked the protesters.


 テヘラン大学寮の虐殺【注:凄惨なシーンあり】
 GRAPHIC! student protester severely abused in Tehran 6/20
 

7:48 AM |金曜の祈り:ハタミ師「暴徒には残虐な刑罰を」
(注:イスラム強硬派の僧侶ハタミ師は、中道穏健派のモハメド・ハタミ元大統領とは別人)
AP通信ホアン・コール記者の記事要約:今回のハタミ師の呼びかけは、最高指導者のハメネイ師が反対派リーダーであるムサビ候補に対して、単純に選挙の公式結果を承諾せよと問いかけた18日の声明を塗り替え、新しい危険な局面へと向かうイランの事態を浮き彫りにするものである。
アハマド・ハタミ師は、マフムード・アフアマディネジャド大統領をトップとするイスラム強硬派の派閥ともっとも緊密な位置にあり、現在抗議運動を襲撃している自警団的民兵組織バシジや革命防衛軍の精鋭部隊コッズの暴虐的行為を正当化する代弁者的立場をとる者である。

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8:36 AM |Green balloons

The Mousavi camp called for people worldwide to release green balloons today in a show of support, but green trash bags work too if you're in a bind.
8:36 AM |グリーンの風船
ムサビ陣営では、彼らへの支援を表すシンボルとして、世界中のひとびとに今日グリーンの風船を空へ飛ばすよう呼びかけた。写真は、もし風船の費用がきついような状況だったら、グリーンのゴミ袋でもできるという例。
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8:40 AM |Solidarity: Green Balloon in Paris
Green balloons symbolize solidarity released in New York, San Francisco, Paris.... around the world.
8:40 AM |連帯:パリの空に放たれたグリーンの風船
イラン市民への支援と連帯のシンボル、グリーンの風船が世界の各都市で空に放たれた。自由を象徴するかのように...... Green Balloons in Paris sky

  

9:07 AM |Mousavi's message to Iranian expats — Posted today on Facebook:
字数制限のため英文省略
9:07 AM |ムサビから海外在住イラン人へ呼びかけるメッセージ/Facebookの投稿より
一介の公僕である私に対して、海外に在住するあなた方が託してくれた信頼、そして、ほとんどの投票所で私に投票して下さった決意。その信任の重みを両肩にになっています。
こうした信頼に応えるためにも、偉大なるイラン国民のあらゆる階層のひとびとが、私へ投票し過半数を得た、という事実が存在することを継続して主張する立場は捨てる訳にいきません。
したがって、あなた方の投票権が不正開票によって侵害された今回の選挙に対し、できうる限りの法的措置を講じて闘う所存です。
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9:15 AM |Basiji drive a truck into a crowd
Via reader Chas, Olivia from YouTube's site CitizenTube continues to post new videos she finds from Iran: "This short video shows a large crowd of Iranians gathered in a public area. The scene seems quite calm until the last few seconds when a truck -- supposedly driven by members of the Basij -- revs its engine and starts to drive right through the crowd. You can hear screaming as the camera loses focus and the video ends."
9:15 AM |バシジのトラックが群衆に突入するビデオ
当ブログ読者のChasから〜〜You-Tubeの特設サイトCitizenTube の Olivia のページでは、彼女が見つけたイランからの新しいビデオを継続して投稿。
「この短いビデオは、どこかの交差点に集まったイラン人の群衆を撮ったもの。抗議運動は比較的静かに行なわれていたようですが、最後の数秒間で一変。多分バシジのメンバーが走らせた1台のトラックが、群衆の真っ直中を突っ走っていく場面。カメラのフォーカスが失われ、ビデオが終了する直前に悲鳴が聞こえます。」
 tehran iran protests mousavi iranelection revolution
 

9:41 AM |Ayatollah urges "lasting solution"
Iran's state media has published a statement by senior cleric Grand Ayatollah Nasser Makarem-Shirazi, who calls for Iran's presidential election dispute to be settled through "national conciliation."
9:41 AM |アヤトヤが声明「継続する解決を」
イランの国営メディアは、イランのイスラム界の長老アヤトラ・ナッセール・マカレム-シラズィ師が「イラン大統領選の抗争は『人心統一』を通じて平定されるべき」と呼びかける声明を発表。
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9:55 AM |Parliament member: Rafsanjani set to back Khamenei
A reader emails, "A strange article here stating that: 'Mohammad KaramiRaad, the representative of Kermanshah in Iranian Parliment, claims that Rafsanjani will soon declare his support for Khamenei...'" Anyone know more about this MP?
9:55 AM |イラン国会議員「ラフサンジャニがハメネイ支持に回る」
読者からのメールで紹介された、イランの地元新聞の首を傾げたくなる記事「イラン国会のケルマンシャー党モハンマド・カラミラアド議員は、護憲評議会メンバーのラフサンジャニがまもなくハメネイ支持を宣言する……」 誰かこの件に関して詳細をご存知ですか?
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10:10 AM |VOA: Thousands gather to grieve.
Voice of America Iran reports over 13,000 have gathered at Zahra cemetery to mourn the dead.
10:10 AM |VOA:数千人が悲しみの黙祷
ボイス・オブ・アメリカのイラン局の放送によると「死者に黙祷を捧げるために13,000人がザハラ墓地に集まった」と報道。
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>次号へ続く
【 米国時間 2009年6月26日 『米流時評』ysbee訳 】

◀ 次号 6/28「潮目となるか?テヘランモスクデモ『イラン蜂起』6.28」
▶ 前号 6/20「テヘラン大学の虐殺 バシジ=イランの虐殺親衛隊」
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d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/9917326/
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/9917326

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by ysbee-2 | 2009-06-26 17:05 | イランのグリーン革命

グリーン革命の怒れる若者たち・イラン現地レポート-2

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   ||| グリーン革命の怒れる若者たち |||

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 タイム誌記者テヘラン現地レポート<2> グリーン革命の怒れる若者たち
 新しい中東へ! イランの民主化運動を支えるイスラム国家の次世代パワー


d0123476_3532373.jpgイランの大統領選ではあからさまな不正開票が行なわれたため、テヘランやシラズ、イスファハンなどの主要都市で、捏造改ざんされた開票結果に憤慨した一般市民が自然発生的に街に出て、怒れる群衆を形成していた。そこへ黒づくめの武装警察が突入。無防備な市民に警棒で殴りかかった。

これが投票日翌日の13日土曜の朝。この「フツーの市民 対 国家警察」の衝突が発火点となって、不正選挙に対する抗議運動が一夜でイラン全土に拡大。特に携帯での情報伝達がメインの都市部では、連日の抗議デモが展開した。ここに掲載する一連の写真は、きわめて最初の衝突の現場。

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特にトップからの9枚は、ネット上で自然発生的に「Brothers in Black and Green」とキャプションのついた写真で、Facebook や Twitter などの SNS (ソーシャル・ネットワーク・システム/日本のmixiのようなものだが、全世界の万人にオープンでアクセスがカンタン) の個人ページで、シェアイメージとしてアップされたもの。

一枚一枚、いずれも素人の別個の目撃者が撮影したイメージファイルだが、数千枚見てきた中から私が同じ現場と判別できたものをコピーし、同一サイズにトリムして転載したものである。
(上段右の写真は、無抵抗の女性にまで警棒をふるう警察の暴行にブチ切れた市民が、警官から警棒を奪って逆襲に出た場面。どの写真もクリックで拡大します。)

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ブラックは武装警察のユニフォームカラー。グリーンはアフマディネジャドの対立候補であるムサビ支持者が民主化運動「グリーン革命」のシンボルとして身につけたカラー。(スターシップトルーパーのような武装スーツは、昨年の聖火リレーの際にフリーチベット運動のデモ隊を弾圧した中国やフランスの武装警察のユニフォームとまったく同じ。多分、メイドインチャイナでしょう。)

その日、選挙管理本部のあるテヘラン市中央の自治省前の通りに集まった市民の隊列に、黒づくめの武装警察のバイク部隊が突っ込んで、最初は市民を蹴散らした。けれど途中から勇気あるひとりが警棒を奪って逆襲に出たのをきっかけに、武装警官の暴行を目撃した市民たちが反撃の態勢に。

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その中で乗ってきたバイクがこわれ逃げ遅れたひとりの警官が、逆に群衆に取り巻かれリンチ寸前になるところを、デモ隊の中でも良識ある若者たちが止めに入り救出した、という場面。警察対市民の対決から、同じ人間じゃないかとハッと気がついたような経緯がわかる。

これを周囲にいた目撃者がそれぞれの携帯で撮った写真が、一瞬にしてネットを介して世界に報道された……というまさにネットジャーナリズムの典型的な展開で、またたく間に世界中がイランで起きている市民の新旧世代の反発、旧体制対改革派の社会構造的対立を理解したという次第。

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イスラム教のブラザーフッド・同胞愛や、キリスト教の博愛主義、仏教の慈悲心……など、いかようにも翻訳できる場面だ。が、私はこうした暴力の極限状況で図らずも突出した、人間の心の奥底からわき上がる「優しさ」に感じ入った。

宗教や国家や人種を越えて、生死を前にした時、人間を救うのは同じ人間しかいないという、強烈な真実を見た思いがした。やはり人間の魂は、言葉を越えて、伝わるものではある。
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   Sometime, a photo talks a million of words.
   時として、写真は100万の言葉よりも真実を語る。

【米国時間 2009年6月15日『米流時評』ysbee 】
(この上の一連の写真は、クリックで倍近くに拡大してご覧いただけます)

*読者の皆さんへ、先週から連載しているイランの大統領選とその後の弾圧の報道ですが、
日本へは詳しく伝えられていない事実を知ってもらうため、コピー推奨です。
写真の転載も「米流時評から」とキャプションかリンクをつけてくだされば結構です。

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   JUNE 15, 2009 | 『米 流 時 評』 |  時事評論ブログ雑誌・デイリー版  2009年6月15日号
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 T I M E | E X C L U S I V E
'It's Not Possible!' Protests Greet Ahmadinejad Win in Iran
SAT. JUNE 13, 2009 | By Nahid Siamdoust — TIME/Tehran | Translation by ysbee


タイム誌記者テヘラン現地レポート<2> グリーン革命の怒れる若者たち
米国時間 2009年6月13日 | By ナヒド・シャムドゥスト/TIME | 訳『米流時評』ysbee

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10. Mousavi won even the lower-income class
Continued from the previous issue |TEHRAN, Iran — Mousavi supporters have been comparing stories, wondering how their man could have lost. "On a bus yesterday," offered one middle-aged man, "we took a count. Out of the people on the bus, 33 said they voted for Mousavi, and 11 said they voted for Ahmadinejad." The president prides himself on having the support of economically less privileged people — exactly the people who ride on buses and in shared taxis.
貧困層からも圧倒的支持のムサビ候補
前号「略奪されたイランの大統領選・タイム記者現地レポート-1」からの続き
イラン・テヘラン発 |ムサビ候補の支持者たちは、それぞれの地域からの報告を照らし合わせ、自分たちの推す候補が負けるはずがないと首をひねった。その中のひとり、中年の男性はこう語った。「きのうバスに乗ったときに、ためしに乗客全員に誰に投票したか聞いてみたんだ。そうしたら、そのうちの33人がムサビで、11人がアフマディに投票したと言ってたよ」
アフマディネジャド大統領は経済的に恵まれない人々からの絶大な支持があると自慢しているが、それはこうしたバスを利用したりタクシーに相乗りしたりする層と一致するはずである。
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11. Citizens wonder the unexpected result
Another young man, who said he was an observer at a polling station in Tehran's Region 7, said out of about 1,500 votes there, 988 were for Moussavi, 391 for Ahmadinejad, and the rest for the remaining two candidates. "I have no doubt they've reversed the vote count. They have given Mousavi's vote to the sitting president and vice versa," he said.
予想を逆転する開票結果に疑惑浮上
ここから下の翻訳は後日アップいたしますので、ご了承ください。
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12. 'No doubt on reversing the vote count'
A group of young men said they had talked to their families in the provinces, including Kurdish Kermanshah, Azeri Oroumiyeh and Ardeblil. Mohsen, 23, a Tabriz resident said, "Everyone in Tabriz voted for Mousavi. The official count says a majority for Ahmadinejad. That's not possible."
「疑いの余地なく得票を覆した」
翻訳中
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13. 'Everyone in Tabriz voted for Mousavi'
Mehdi, 27, chimed in, "Even if just Karroubi's family in Lorestan had voted for him, he would have won more than 300,000 votes." More serious allegations came from officials involved in the various reformist candidates' campaigns.
タブリツ地区では全員がムサビに投票
翻訳中
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14. More serious allegations from Karroubi's
Mohammad-Ali Abtahi, part of opposition figure Mehdi Karroubi's campaign, pointed out that "the government announced a wholesale figure of 70% for Ahmadinejad last night, as opposed to breaking it down province by province as they usually do."
カルービ候補の票田で不可能な番狂わせ
翻訳中
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15. Breakdown votes not released yet
The first figures were announced shortly after voting closed, he added. A breakdown of how people in each city and province voted has not been released yet. At the Mousavi headquarters, former Interior Minister Ali Akbar Mohtashamipour protested that Mousavi observers had not gained access to many of the polling centers.
地区別得票は未発表
翻訳中
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16. Observers shut out from polling centers
At the Mousavi headquarters, former Interior Minister Ali Akbar Mohtashamipour protested that Mousavi observers had not gained access to many of the polling centers. He also said that in Tabriz, Mousavi's birthplace, many of the polling stations had run out of ballots only two hours after opening, even though about 59 million ballots had been printed by the government, about 13 million more than the number of eligible voters.
投票所から閉め出されたムサビ派の監査員
翻訳中
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17. Blocked Ttelecommunications, Net access
Mohtashamipour and others also complain that communications on voting day were hampered. Text messaging, a main means of communication among supporters of the challengers, and several Internet sites, were blocked. Mousavi and Karroubi have both released statements condemning the results.
電話回線やネットアクセスの遮断
翻訳中
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18. Official condemnation on results
Mousavi had planned to give a press conference, but his wife Zahra Rahnavard said he has been ordered to stay in his house. "The actions of these untrustworthy people in charge are nothing but a destabilization of the dignity of the sacredness of the Islamic Republic of Iran, and the sovereignty of lies and despotism," Mousavi wrote on his website.
ムサビ候補、選挙結果を公式に非難
翻訳中
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19. 'This amateur engineering of the votes'
Karroubi said he would not remain silent in the face of this "amateur engineering of the votes." Faced with questions about vote tampering, Interior Minister Sadegh Mahsouli denied the vote rigging allegations and said the election was clean and fair.
「素人だましの小細工」
翻訳中
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20. Khamenei's message of covering
As the Minister praised the "brilliant results," more protestors gathered outside the Interior Ministry building Iran's Supreme leader, Ayatollah Sayyed Ali Khamenei, released a statement through state television in which he congratulated Iranians for having proven their "great worth," and warned people to be aware that the "enemy" planned street chaos.
欺瞞を保護するハメネイ師のメッセージ
翻訳中  <了>

【 米国時間 2009年6月15日 『米流時評』ysbee訳 】
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TEHRAN, IRAN /13 June 2009 17:45 PM — Protest against fake elections
投票日翌日の夕方、テヘラン市内で不正開票に抗議する市民




6/20「6.20 テヘラン血の土曜日」イランの命運を決した日
◀ 予告 6/17「革命と弾圧の最後通牒 イラン・アルティメイタム」
▶ 前号 6/14「略奪されたイランの大統領選」タイム記者現地レポート<1>」
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d0123476_16472783.gif記事リンク http://beiryu2.exblog.jp/9884813/
TBリンク http://beiryu2.exblog.jp/tb/9884813

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by ysbee-2 | 2009-06-15 18:48 | イランのグリーン革命
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